JP2001169282A - 動画像復号化方法、動画像復号化装置、及びプログラム記録媒体 - Google Patents

動画像復号化方法、動画像復号化装置、及びプログラム記録媒体

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JP2001169282A
JP2001169282A JP2000291381A JP2000291381A JP2001169282A JP 2001169282 A JP2001169282 A JP 2001169282A JP 2000291381 A JP2000291381 A JP 2000291381A JP 2000291381 A JP2000291381 A JP 2000291381A JP 2001169282 A JP2001169282 A JP 2001169282A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 復号画像データの修整処理による大きな画質
劣化を招くことなく、該修復処理によりエラーに起因す
る画質劣化を排除して、復号画像の画質を向上する。 【解決手段】 入力ストリームをマクロブロック毎に復
号化して復号画像データを生成する復号化器1と、入力
ストリームの伝送エラーを検出する伝送エラー検出器3
と、入力ストリームのストリームエラーを検出するスト
リームエラー検出器6とを備え、伝送エラーが検出され
たとき、復号画像データをマクロブロック単位で修整
し、ストリームエラーが検出されたとき、復号画像デー
タをビデオパケット単位で修整するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像復号化方
法、動画像復号化装置、及びプログラムを記録した記録
媒体に関し、特に、エラーを含むビットストリームの復
号化により得られる復号画像データを、復号画像が視覚
的に好ましい画像となるよう修整する処理に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、音声,画像,その他の表現メディ
アを統合的に扱うマルチメディア時代を迎え、従来から
の情報メディア,つまり新聞,雑誌,テレビ,ラジオ,
電話等の情報を人に伝達する手段がマルチメディアの対
象として取り上げられるようになってきた。一般に、マ
ルチメディアとは、文字だけでなく、図形、音声、特に
画像等を同時に関連づけて表すことをいうが、上記従来
の情報メディアをマルチメディアの対象とするには、そ
の情報をディジタル形式により表すことが必須条件とな
る。
【0003】ところが、上記各情報メディアの持つ情報
量をディジタル情報量として見積もってみると、文字の
情報量(1文字当たり)は1〜2バイトであるのに対
し、電話品質の音声については1秒当たり64Kbits、
さらに現行テレビ受信品質の動画については1秒当たり
100Mbits以上の情報量が必要となり、上記電話やテ
レビなどの情報メディアではディジタル形式の膨大な情
報をそのまま扱うことは現実的ではない。例えば、テレ
ビ電話は、64kbps〜1.5Mbpsの伝送速度を持つサー
ビス総合ディジタル網(ISDN:Integrated Services
Digital Network)によってすでに実用化されている
が、テレビカメラにより得られる映像情報をデジタルデ
ータとしてそのままISDNで送ることは不可能であ
る。
【0004】そこで、必要となってくるのが情報の圧縮
技術であり、例えば、テレビ電話の場合、ITU−T
(国際電気通信連合 電気通信標準化部門)で国際標準
化されたH.261やH.263規格の動画圧縮技術が
用いられている。また、MPEG−1規格の情報圧縮技
術によると、通常の音楽用CD(コンパクト・ディス
ク)に音声情報とともに画像情報を格納することも可能
となる。
【0005】ここで、MPEG(Moving Picture Exper
ts Group)とは、動画データの圧縮処理に関する国際規
格であり、MPEG−1は、動画データを1.5Mbps
まで、つまりテレビ信号の情報を約100分の1にまで
圧縮する規格である。また、MPEG−1規格を対象と
する伝送速度が主として約1.5Mbpsに制限されてい
ることから、さらなる高画質化の要求をみたすべく規格
化されたMPEG−2では、動画データが2〜15Mbp
sに圧縮される。
【0006】さらに現状では、MPEG−1,MPEG
−2と動画データの圧縮処理の標準化を進めてきた作業
グループ(ISO/IEC JTC1/SC29/WG11) によって、物体単
位での画像データの符号化及び画像データの操作を可能
とし、マルチメディア時代に必要な新しい機能を実現す
るMPEG−4が規格化されつつある。MPEG−4で
は、当初、低ビットレートの符号化処理の標準化を目指
してきたが、現在では、標準化の対象が、インタレース
画像に対応した高ビットレートのより汎用的な符号化処
理に拡張されている。
【0007】ところで、MPEG−4の特徴の1つに、
複数の画像系列(つまり複数の動画像)に対応する画像
データを同時に符号化して伝送する仕組みがある。この
仕組みは、複数の画像の合成によって1つのシーンを構
成可能にするものである。なお、ここで、画像は、画像
系列(動画像)の各画面の画像(静止画)であり、1シ
ーンは、複数の画像を含む合成画像である。
【0008】例えば、MPEG−4では、1つのシーン
を構成する前景と背景を別の画像系列の画像(物体)と
して分離し、各画像系列毎に独立してフレーム周波数,
画質,ビットレートなどを変更することが可能である。
また、MPEG−4では、複数の画像系列の画像をマル
チ画面のように水平もしくは垂直方向に並べて、ユーザ
が所望の画像系列の画像のみを抽出したり拡大表示した
りすることができる。
【0009】背景については、MPEG−2と同様に輝
度及び色合いを示す画素値信号(テキスチャー信号)の
みに対する符号化処理が一般的であるが、前景について
は、物体の輝度及び色合いを示す画素値信号のみでな
く、物体の形状を示す形状信号も同時に符号化する処理
が行われる。一般に、この前景に対する符号化処理は物
体単位の符号化処理として知られている。
【0010】なお、このMPEG−4では、表示される
画像全体(合成画像)は、複数の画像系列の画像(物
体)により構成されることから、各画像系列の、各表示
時刻における画面をVOP(Video Object Plane)と呼
び、MPEG−1,2におけるフレームと区別してい
る。なお、表示画像の全体が1つの画像系列の画像によ
り構成される場合には、VOPとフレームは一致するこ
ととなる。
【0011】図8はMPEG−4における物体単位の符
号化処理を説明するための模式図である。MPEG−4
にて規定されている画像信号は、物体(VOP)の形状
Sob(図8(a))を表す形状信号と、物体(VOP)の
絵柄Tob(図8(b))を表す、輝度信号と色差信号から
なる画素値信号(テキスチャー信号)から構成されてい
る。
【0012】上記物体単位の符号化処理では、物体の形
と物体の位置を、画像表示のための基準の座標系に対し
て定める必要があり、このため、物体Obを包含する、
複数のマクロブロックにより構成される矩形領域(バウ
ンディングボックス)Box(図8(c))が上記基準座標
系にて設定される。なお、マクロブロックは符号化処理
の単位となる画像空間であり、16×16画素から構成
されている。また、上記矩形領域Boxは複数のマクロブ
ロックにより構成されるため、該矩形領域の水平方向及
び垂直方向の画素数は16の倍数となっている。
【0013】そして、1つの画像系列の個々の矩形領域
Boxに対して、画像信号をマクロブロック毎に符号化す
る符号化処理が施される。例えば、図8(c)では、上記
矩形領域Boxは5×4個のマクロブロックから構成され
ており、マクロブロックMB1,MB2は物体Obの外
側に位置する物体外マクロブロック、マクロブロックM
B3は物体Obの境界上に位置する境界マクロブロッ
ク、マクロブロックMB13は物体Obの内側に位置す
る物体内マクロブロックである。MPEG−4では物体
外の画素は復号化後には表示されないため、復号化後に
表示される物体内の画素を含むマクロブロック,つまり
境界マクロブロック及び物体内マクロブロックに対して
のみ符号化処理が行われる。
【0014】図9はMPEG−4対応のビットストリー
ムにおける種々の処理単位について説明するための模式
図である。なお、物体(VOP)を含む矩形領域(バウ
ンディングボックス)Boxは、該物体と一対一に対応す
るため、以下の説明では、矩形領域(バウンディングボ
ックス)Boxと物体(VOP)とを区別せずに、これら
をVOPとして説明する。
【0015】一般に、可変長符号により構成される符号
列(ビットストリーム)では、その復号時のエラー伝播
を阻止するため、特定のビットパターンにより構成され
る固定長符号が配置されている。MPEG−4ではこの
固定長符号はResync Marker(以下単にマーカと略記す
る。)と呼ばれており、1つの同期信号となっている。
そして、このマーカとこれに続く可変長符号により構成
される符号列は、ビデオパケットと呼ばれる1つの符号
化単位となっている。
【0016】MPEG−4では、図9(a)に示すよう
に、1つのVOP10に対応する符号列(VOPビット
ストリーム)Svopは、複数のビデオパケットから構成
可能であり、ここでは、VOPビットストリームSvop
は4つのビデオパケットSvp1〜Svp4から構成されて
いる。ここで、各ビデオパケットSvp1〜Svp4には、
VOP10における各領域Rvp1〜Rvp4に対応する符
号化データが格納されている。また、上記各ビデオパケ
ットSvp1〜Svp4には、複数のマクロブロックに対応
する符号化データを格納可能である。
【0017】なお、ここでは上記ビデオパケットSvp1
に対応する領域Rvp1は、図9(b)に示すように5つの
マクロブロックMB1〜MB5から構成されており、他
のビデオパケットSvp2〜Svp4に対応する領域Rvp2
〜Rvp4も、上記ビデオパケットSvp1に対応する領域
Rvp1と同様、5つのマクロブロックから構成されてい
る。また、上記各マクロブロックは、上述したように1
6画素×16画素からなる画像空間であり、4つのブロ
ックから構成されている。各ブロックは8画素×8画素
からなる画像空間である。例えば、マクロブロックMB
1は、図9(c)に示すように、ブロックB1〜B4から
なり、また、ブロックB1は、図9(d)に示すように、
8画素×8画素からなる。
【0018】また、1つのマクロブロックに対応する符
号化データ(以下マクロブロック情報ともいう。)に
は、1つのマクロブロックを構成する4つのブロックに
対応する輝度情報(Y),及び1つのマクロブロックに
対応する色差情報(U),(V)が含まれている。さら
に、物体が形状を有する場合には、1つのマクロブロッ
クに対応する符号化データには、上記輝度情報(Y)及
び色差情報(U),(V)とともに、1つのマクロブロ
ックに対応する形状情報が含まれることとなる。
【0019】ここで、1つのマクロブロックの輝度情報
(Y)は、1つのマクロブロックを構成する4つのブロ
ックの画素値信号を符号化してなるもの、1つのマクロ
ブロックの色差情報(U)及び色差情報(V)はそれぞ
れ、1マクロブロックを構成する8×8画素の色差信号
(U),(V)を符号化してなるもの、1つのマクロブ
ロックの形状情報は、1マクロブロックを構成する16
×16画素の形状信号を符号化してなるものである。
【0020】なお、上記VOP10におけるビデオパケ
ット対応領域を構成するマクロブロックの数は、図9
(a)に示すように一定である必要はなく、例えば、図9
(e)に示すように、VOPビットストリームSvopaにお
ける各ビデオパケットSvp1a〜Svp5aの符号量が一定と
なるよう、VOP10aにおけるビデオパケット対応領
域Rvp1a〜Rvp5aを構成するマクロブロックの数を決定
してもよい。この場合は、各ビデオパケット対応領域R
vp1a〜Rvp5aに含まれるマクロブロックの数は一定には
ならない。
【0021】図10はMPEG−4における物体単位の
符号化処理を説明するための模式図であり、図8に示す
形状を有する物体(VOP)に対応する画像信号の符号
化処理を示している。
【0022】ここで、物体ObとしてのVOP10(厳
密には物体を含むBBOX)は、それぞれ5つのマクロ
ブロックからなる、4つのビデオパケット領域Rvp1〜
Rvp4から構成されている。例えば、上記ビデオパケッ
ト領域Rvp1は、マクロブロックMB1〜MB5により
構成されている。
【0023】上記マクロブロックMB1及びMB2は物
体外に位置しているから、これらのマクロブロックMB
1,MB2に対しては、形状信号の符号化処理として、
該マクロブロックが物体外に位置していることを示す形
状信号を符号化する処理が行われ、画素値信号の符号化
処理は省略される。また、マクロブロックMB3に対し
ては、このマクロブロックは物体内の画素を含むマクロ
ブロックであるから、形状信号に対する符号化処理と画
素値信号の符号化処理が行われる。
【0024】一般に、形状を有する前景としての物体に
は、背景としての物体とは異なり、時々刻々とその形や
大きさが変化するものが多い。また、MPEG−4で
は、形状信号や画素値信号の符号化アルゴリズムが符号
化処理の対象となる画像の形状に大きく依存する。例え
ば、物体が形状を有する場合、形状信号により物体外に
位置することが示される部分(マクロブロック)につい
ては、画素値信号の符号化処理が省略されるため、1つ
の画像系列の1画面(VOP)に対応する、画素値信号
の符号化処理が施されたマクロブロックの数が変わる場
合がある。このため、MPEG−4対応の復号化処理
は、MPEG−2のように形や大きさが変化しない画像
の符号化処理に対する復号化処理と比べて、ビットスト
リームの伝送誤りに弱く、さらに、この復号化処理で
は、画面間の相関を利用した画像修復や画像処理などの
画像修整も困難である。この結果、MPEG−4対応の
復号システムでは、伝送誤りが発生すると、復号画像に
おける画質が大きく劣化することとなる。
【0025】図11(a)ないし(c)は、MPEG−4対応
のビットストリームの構成を詳しく説明するための模式
図である。VOPビットストリームSvopは、図10に
示す、物体ObとしてのVOP10に対応する符号化デ
ータを含むものであり、このVOPビットストリームS
vopの先頭には、VOP全体に関連する重要なデータで
あるVOPヘッダSvophが配置され、該VOPヘッダS
vophに続いてビデオパケットSvp1〜Svp4が配置され
ている(図11(a)参照)。
【0026】また、上記ビデオパケットSvp1では、そ
の先頭にビデオパケット全体に関連する重要なデータで
あるビデオパケットヘッダSvphが配置され、該ビデオ
パケットヘッダSvphに続いて、マクロブロックMB1
〜MB5に対応する符号化データ(マクロブロック情
報)Smb1〜Smb5が配置されている(図11(b)参
照)。
【0027】さらに、上記マクロブロック情報Smb1の
先頭には、マクロブロック全体に関連する重要なデータ
であるマクロブロックヘッダSmbhが配置されており、
該マクロブロックヘッダSmbhに続いて、対応するマク
ロブロックの形状情報Ssb、対応するマクロブロックを
構成する4つのブロックの輝度情報Spb1〜Spb4、及
び対応するマクロブロックの色差情報(U)Spbu,色
差情報(V)Spbvが配置されている(図11(c)参
照)。
【0028】このようにVOPビットストリームSvop
では、符号化単位としてのマクロブロックに相当するマ
クロブロック情報が第1の処理単位となり、さらに複数
のマクロブロック情報からなるビデオパケットが第2の
処理単位となっており、VOPビットストリームは、こ
れに含まれる符号化データが第1及び第2の処理単位に
より区分された2階層のデータ構造を有している。
【0029】ここで,上記VOPヘッダSvoph及びビデ
オパケットヘッダSvphにはビットストリームの復号化
処理の同期をとるための同期信号が含まれている。この
ため、ビットストリームのエラービットによりビットス
トリームの復号化処理が中断した場合は、VOPヘッダ
SvophもしくはビデオパケットヘッダSvphから復号化
処理を再開することができる。一方、マクロブロックヘ
ッダSmbhには復号化処理における同期をとるための同
期信号は含まれていない。なお、ビデオパケットヘッダ
Svphにおける同期信号は上記固定長符号(Resync Mark
er)である。
【0030】ところで、一般に、動画像復号化処理にお
けるビットストリームのエラーには、ストリームエラー
と伝送エラーの2種類がある。このストリームエラー
は、ストリームに文法上正しくない符号が含まるエラー
(シンタックスエラー)、使用可能な値の範囲を越えた
不正な値の符号が含まれるエラー(セマンティックエラ
ー)などである。また、伝送エラーは、記録媒体からビ
ットストリームを読み出す際もしくは通信媒体を介して
ビットストリームを伝送する際にデータ欠落等によりビ
ットストリームが破損するエラーである。
【0031】通常、各VOPに対応する符号化された画
像データは、ヘッダ情報を有する伝送パケットに格納し
て伝送パケット単位でVOPビットストリームとして伝
送されるため、パケットの欠落等の伝送エラーが発生し
た場合には、受信側では、ビットストリームにおける伝
送パケットの欠落位置が検出可能である。このため、伝
送エラーについては、ビットストリームにおける復号化
処理が破綻した位置(エラー発生位置)もほとんど特定
することができる。
【0032】なお、復号化処理におけるエラー発生位置
を特定するための具体的な方法として、ビットストリー
ムにおけるパケットの欠落を検出して、ビットストリー
ムの、パケットの欠落位置にパケット欠落を示すマーク
(マーカ符号)を付加する方法が考えられる。
【0033】このような伝送エラーに対し、ストリーム
エラーは、例えば、可変長符号化の際に発生するシンタ
ックスエラー等に起因するものであるため、可変長復号
化処理等の復号化過程が破綻した時点で初めて復号エラ
ーとして検出できるものである。言いかえると、ストリ
ームエラーは、本質的に、ビットストリーム(符号化デ
ータ)の復号化過程が破綻しない限り、これを検出する
ことはできないものである。
【0034】但し、1つのビデオパケットの先頭には同
期信号が配置されており、またこのビデオパケット直後
には、後続のビデオパケットの同期信号が配置されてい
るため、これら2つの同期信号の間に位置するビットス
トリームの構造および内容を厳密に復号化過程で検査す
れば、ビットストリームの復号化過程の破綻によらず
に、ストリームエラーを含むビデオパケットのみを検出
できる。このようにビットストリームの構造および内容
を厳密に復号化過程で検査する場合、ビットストリーム
の復号化過程の破綻を検出する場合に比べて、ストリー
ムエラーを検出できる可能性は非常に高くなる。
【0035】以下、従来の動画像復号化装置について具
体的に説明する。図12は従来の一般的な動画像復号化
装置を説明するためのブロック図である。この動画像復
号化装置100は、記録媒体から読み出されたビットス
トリームあるいは伝送媒体を介して送信されてきたビッ
トストリームを入力ストリームVinとして受信し、該入
力ストリームVinに対する復号化処理を行うものであ
る。ここで、上記ビットストリームは、動画像の画像信
号に対して該動画像を構成する複数の画像系列毎に別々
に符号化処理を施して得られる画像符号化データを含む
ものである。また、上記1つの画像系列の画像信号に対
する符号化処理は、該画像系列の1画面(VOP)毎に
行われ、かつ各VOPに対応する画像信号は該VOPを
構成するマクロブロックを単位として符号化される。ま
た、形状を有しない物体の画像信号は輝度信号及び色差
信号のみを含み、形状を有する物体の画像信号は、上記
輝度情報及び色差情報とともに形状信号を含んでいるこ
とは言うまでもない。
【0036】なお、上記動画像に対応するビットストリ
ームには、通常、各物体に対応する画像符号化データが
多重化されて含まれているが、以下の説明では、該ビッ
トストリームは、画像情報として1つの物体に対応する
画像符号化データのみ含むものとする。
【0037】以下詳述すると、上記動画像復号化装置1
00は、処理対象となる被処理VOPに対応する入力ス
トリームVinの復号化処理を、復号化処理が完了した処
理済VOPにおける参照領域の復号画像データ(参照画
像データ)Vrefを参照してマクロブロック毎に行っ
て、復号画像データVdを出力する復号化器101と、
上記参照画像データVrefを、被処理VOPにおける処
理対象となるマクロブロック(対象マクロブロック)に
対する復号化処理と同期させて出力するとともに、処理
済VOPに対する相対位置が、被処理VOPに対する対
象マクロブロックの相対位置と等しい処理済VOPのマ
クロブロックに対応する復号画像データ(置換画像デー
タ)Vrepを上記対象マクロブロックに対する復号化処
理と同期させて出力するメモリ102とを有している。
【0038】また、上記動画像復号化装置100は、上
記入力ストリームVinに基づいて、該入力ストリームV
inのエラー及びその位置を検出してエラー通知信号Ter
rを出力するエラー検出器120と、上記対象マクロブ
ロックに対応する復号画像データVdと置換画像データ
Vrepの一方を、制御信号Cmbに基づいて選択し、選択
された画像データ(MB選択画像データ)Embを対象マ
クロブロックの再生画像データVoutとして出力する選
択スイッチ105と、上記エラー通知信号Terrに基づ
いて上記選択スイッチ105に対する制御信号Cmbを発
生するマクロブロック単位修整器104とを有してい
る。
【0039】ここで、上記エラー検出器120は、上記
入力ストリームVinのエラーの検出を、入力ストリーム
Vinのアナログ信号としてのレベルや入力ストリームに
含まれる誤り訂正符号により行う構成となっている。従
って、このエラー検出器120では、伝送エラーの検出
が行われるようになっている。
【0040】また、上記マクロブロック単位修整器10
4は、上記エラー通知信号Terrに基づいて、上記入力
ストリームVinのエラー部分を含むマクロブロック情報
からその後の同期信号までの間のマクロブロック情報を
復号化して得られる復号画像データVdに代えて、この
復号画像データに対応する処理済VOPの復号画像デー
タ(置換画像データ)Vrepが再生画像データVoutとし
て出力されるよう、上記選択スイッチ105を制御する
構成となっている。
【0041】次に動作について説明する。記録媒体から
読み出されたビットストリームあるいは伝送媒体を介し
て送信されてきたビットストリームが入力ストリームV
inとして、この動画像復号化装置100に入力される
と、この動画像復号化装置100では、該入力ストリー
ムに対する復号化処理がマクロブロックを単位として、
各VOP毎に行われる。なお、この動画像復号化装置1
00では、復号化処理の際、上記復号化器101,メモ
リ102,及びマクロブロック単位修整器104は、こ
れらの間で、各マクロブロックに対する処理が同期して
行われるよう、本装置100の制御部(図示せず)によ
り制御される。
【0042】すなわち、上記復号化器101では、被処
理VOPにおける対象マクロブロックの符号化データに
対して、該対象マクロブロックに対応する参照画像デー
タVrefを参照する復号化処理が施され、対象マクロブ
ロックの復号画像データVdが出力される。なお、入力
ストリームVinにエラーが含まれている場合は、上記復
号化器101からは、符号化データの復号化が可能なマ
クロブロックに対応する復号画像データVdのみが出力
される。
【0043】またこのとき、メモリ102からは、対象
マクロブロックに対応する参照画像データVrefととも
に、対象マクロブロックに対応する置換画像データVre
pが出力される。
【0044】また、エラー検出器120では、入力スト
リームVinに基づいて伝送エラーを検出するエラー検出
処理が行われる。そして、入力ストリームのエラーが検
出されたとき、該エラー検出器120からは、該入力ス
トリームのエラー部分の位置として、該エラー部分を含
むマクロブロック情報を示すエラー通知信号Terrがマ
クロブロック単位修整器104に出力される。
【0045】すると、マクロブロック単位修整器104
では、エラー通知信号Terrに基づいて、上記対象マク
ロブロックの復号画像データVdと該対象マクロブロッ
クに対応する置換画像データVrepの一方を選択する選
択スイッチ105にその制御信号Cmbが出力される。つ
まり該選択スイッチ105は、上記エラー通知信号Ter
rにより示されるマクロブロック情報からその後の同期
信号までの間の各マクロブロック情報に対応するマクロ
ブロックに対しては、復号化器101からの復号画像デ
ータVdに代えて、メモリ102からの置換画像データ
Vrepが選択され、その他のマクロブロックに対して
は、復号化器101から出力される復号画像データVd
が選択されるよう制御される。
【0046】そして、上記選択スイッチ105により選
択された選択画像データEmbが、被処理VOPの対象マ
クロブロックに対応する再生画像データVoutとして出
力される。また、上記選択画像データEmbは、該被処理
VOPの次のVOPに対する参照画像データとして上記
メモリ102に記録される。
【0047】このとき、エラーマクロブロック(マクロ
ブロック情報がビットストリームのエラー部分を含むマ
クロブロック)の復号画像データだけでなく、ビデオパ
ケット内の該エラーマクロブロック以降の全てのマクロ
ブロックの復号画像データVdを、処理済VOPにおけ
る対応するマクロブロックの復号画像データ(置換画像
データ)Vrepと置き換えるようにしているのは、入力
ストリームが、画像データの可変長符号化処理により得
られたものであるためである。つまり、入力ストリーム
の可変長復号化処理では、入力ストリームにエラーが含
まれる場合、エラーの影響が、入力ストリームにおける
エラー発生位置から同期信号までの間の全てのマクロブ
ロック情報に対する復号化処理に及ぶためである。
【0048】図13は従来のその他の動画像復号化装置
を説明するためのブロック図である。この動画像復号化
装置110は、エラーを含む入力ストリームの復号化処
理により得られる復号画像データを、上記動画像復号化
装置100のようにマクロブロック単位で修整するので
はなく、ビデオパケット単位で修整するようにしたもの
である。
【0049】すなわち、この動画像復号化装置110
は、図12に示す動画像復号化装置100と同様、被処
理VOPに対応する入力ストリームVinの復号化処理を
参照画像データVrefを参照して行って、各マクロブロ
ックに対応する復号画像データVdを出力する復号化器
101と、対象マクロブロックに対する参照画像データ
Vref及び置換画像データVrepを、対象マクロブロック
の復号化処理と同期させて出力するメモリ102とを有
している。
【0050】そして、この動画像復号化装置110は、
上記動画像復号化装置100における選択スイッチ10
5に代えて、復号画像データVdを、処理対象となって
いるビデオパケットの復号化処理に要する時間だけ遅延
する第1の遅延回路103と、メモリ102から各マク
ロブロックの復号化処理に同期して出力される置換画像
データVrepを、処理対象となっているビデオパケット
の復号化処理に要する時間だけ遅延する第2の遅延回路
104と、該第1の遅延回路103の出力(遅延復号デ
ータ)DVd及び第2の遅延回路104の出力(遅延置
換データ)DVrepの一方を制御信号Cvpに基づいて選
択する選択スイッチ108とを有している。
【0051】また、この動画像復号化装置110は、上
記動画像復号化装置100におけるエラー検出器120
に代えて、復号化器101の内部信号Siに基づいて、
該復号化器での正常な復号化処理が破綻したことを検出
し、エラー検出を示すエラー通知信号Nerrを出力する
エラー検出器121を有している。なお、このエラー検
出器121は、正常な復号化処理の破綻を検出する処理
に代えて、ビデオパケット内のビットストリームの構造
及び内容を厳密に検査する処理によって、ビットストリ
ームの異常を検出し、エラー検出を示すエラー通知信号
Nerrを出力する構成としてもよい。
【0052】さらに、この動画像復号化装置110は、
上記動画像復号化装置100におけるマクロブロック単
位修整器104に代えて、上記選択スイッチ108を、
これが第1の遅延回路103からの遅延復号データDV
dと第2の遅延回路104からの遅延置換データDVre
pの一方を各マクロブロック毎に選択するよう、エラー
通知信号Nerrに基づいて制御するビデオパケット単位
修整器107を備えている。
【0053】このビデオパケット単位修整器107は、
具体的には、上記エラー通知信号Nerrに基づいて、上
記復号化器101での復号化処理が破綻したビデオパケ
ット(エラービデオパケット)に対応する遅延復号デー
タDVdに代えて、該エラービデオパケットに対応する
処理済VOPのビデオパケットの遅延置換データDVre
pが再生画像データVoutとして出力されるよう、上記選
択スイッチ108を制御する構成となっている。
【0054】なお、図13に示す動画像復号化装置11
0における復号化器101及びメモリ102は、図12
に示す動画像復号化装置100における復号化器101
及びメモリ102と同一の構成となっている。
【0055】次に動作について説明する。この動画像復
号化装置110では、復号化器101における入力スト
リームVinの復号化処理、及びメモリ102からの参照
画像データVref,置換画像データVrepの出力は、上記
動画像復号化装置100と同様に行われる。
【0056】そして、この動画像復号化装置110で
は、復号化器101からの復号画像データVdが第1の
遅延回路103にて、復号化処理の対象となる対象ビデ
オパケットに対する復号化処理に要する時間だけ遅延さ
れ、またメモリ102からの置換画像データVrepが第
2の遅延回路104にて、上記対象ビデオパケットに対
する復号化処理に要する時間だけ遅延される。
【0057】また、エラー検出器121では、復号化器
101における内部信号Siに基づいて、入力ストリー
ムに対する復号化処理の破綻を検出する処理が行われ、
復号化処理の破綻が検出されたとき、該エラーの検出を
示すエラー通知信号Nerrがビデオパケット単位修整器
107に出力される。このビデオパケット単位修整器1
07では該エラー通知信号Nerrに応じて上記選択スイ
ッチ108へ制御信号Cvpが出力される。該選択スイッ
チ108では、この制御信号Cvpに基づいて、上記第1
の遅延回路103からの遅延復号データDVdと第2の
遅延回路104からの遅延置換データDVrepの一方が
選択され、選択されたデータ(VP単位選択データ)E
vpが再生画像データVoutとして出力される。
【0058】具体的には、上記選択スイッチ108は、
エラーが検出されたビデオパケット(エラービデオパケ
ット)に対応する遅延復号データDVdに代えて、該エ
ラービデオパケットに対応する処理済VOPのビデオパ
ケットの遅延置換データDVrepが再生画像データVout
として出力されるよう、上記ビデオパケット単位修整器
107により制御される。そして、上記被処理VOPの
再生画像データVoutは、該被処理VOPの次のVOP
に対する参照画像データとして上記メモリ102に記録
される。
【0059】このような構成の動画像復号化装置110
では、復号化処理の破綻を検出し、復号化処理が破綻し
たビデオパケットの復号画像データVdを処理済VOP
における対応するビデオパケットの復号画像データに置
き換えるので、上記復号化処理が通常入力ストリームに
エラーが含まれていれば破綻するものであることから、
伝送エラーあるいはストリームエラーを含むビットスト
リームが入力されたときには、復号画像データの修整が
行われることとなる。
【0060】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の動画像復号化装置、つまり復号画像データをマクロ
ブロック単位で修整する従来の動画像復号化装置100
(図12参照)、及び復号画像データをビデオパケット
単位で修整する従来の画像復号化装置110(図13参
照)では、それぞれ以下のような問題があった。
【0061】すなわち、図12に示す動画像復号化装置
100では、エラーを、入力ストリームのアナログ信号
レベルや誤り訂正符号により検出し、復号画像データを
マクロブロック単位で修整するので、復号画像データの
修整をきめこまかく行うことができるが、入力ストリー
ムのアナログ信号レベルや誤り訂正符号によってストリ
ームエラーの検出を行うことはできず、このためストリ
ームエラーに起因する復号画像の画質劣化を改善するこ
とができなかった。
【0062】また、図13に示す動画像復号化装置11
0では、エラーを、復号化処理における破綻の発生によ
り検出し、復号画像データをビデオパケット単位で修整
するので、エラーマクロブロック以前の、エラー部分を
含まない正常なマクロブロック情報に対応する復号画像
データも、処理済VOPの復号画像データと置き換えら
れてしまうこととなる。このため、復号画像データの修
整に起因する復号画像の画質劣化が顕著になり、伝送エ
ラーやストリームエラーに対する復号画像の修整を効果
的に行うことができないという問題点があった。
【0063】従って、従来は、用途に応じて、図12に
示すマクロブロック単位で復号画像の修整を行う動画像
復号化装置と、図13に示すビデオパケット単位で復号
画像の修整を行う動画像復号化装置を使い分けるように
していた。
【0064】また、上述した従来の動画像復号化装置は
いずれも、復号画像の修整処理を、入力ストリームが形
状情報を有する場合と、入力ストリームが形状情報を有
しない場合とで区別せずに行う構成となっているため、
入力ストリームが形状情報を有する場合には、画像修整
を行っても良好な画質が得られないという問題点があっ
た。
【0065】つまり、物体単位の符号化処理の対象とな
る物体は、その形状が時々刻々と大幅に変化する場合が
多いものであるため、被処理VOPの一部の画像を、処
理済VOP内の画像を利用して修整すると、被処理VO
Pにおける修整された部分と、修整されていない部分と
の間で、該被処理VOP内での形状の連続性が損われる
ことが多い。このように形状の連続性が損なわれると、
修整部分が目立つこととなって、大幅な画質劣化を招く
こととなる。
【0066】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたものであり、入力ストリームの復号化処
理により得られる復号画像における、伝送エラーやスト
リームエラーに起因する画質劣化を、復号画像の修整処
理により効果的に改善することができる動画像復号化方
法及び動画像復号化装置、並びに該動画像復号化方法を
ソフトウエアにより実現するための動画像復号化プログ
ラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0067】
【課題を解決するための手段】この発明(請求項1)に
係る動画像復号化方法は、動画像に対応する画像データ
を第1の処理単位毎に順次符号化してなる符号化データ
と、上記第1の処理単位を複数含む第2の処理単位毎に
上記符号化データに付与された同期信号とを含むビット
ストリームに対して、該符号化データを上記第1の処理
単位毎に復号化して復号画像データを生成する復号化処
理を施す動画像復号化方法であって、上記ビットストリ
ームの伝送時に発生した第1のエラーと、該第1のエラ
ー以外の第2のエラーとを区別して検出するエラー検出
処理と、上記第1のエラーが検出されたとき、上記復号
画像データの修整を上記第1の処理単位を修整単位とし
て行い、上記第2のエラーが検出されたとき、上記復号
画像データの修整を上記第2の処理単位を修整単位とし
て行う修整処理とを含むものである。
【0068】この発明(請求項2)に係る動画像復号化
方法は、動画像に対応する画像データを該動画像の1画
面を構成する単位領域毎に順次符号化してなる符号化デ
ータを含むビットストリームに対して、該符号化データ
を上記単位領域毎に復号化して復号画像データを生成す
る復号化処理を施す動画像復号化方法であって、上記ビ
ットストリームのエラーを検出するエラー検出処理と、
上記ビットストリームが、上記動画像の形状を示す形状
情報を有するか否かを判定する形状有無判定処理と、上
記ビットストリームのエラーが検出され、かつ上記ビッ
トストリームが形状情報を有すると判定されたとき、上
記復号画像データの修整を、上記動画像の1画面を修整
単位として行い、上記ビットストリームのエラーが検出
され、かつ上記ビットストリームが形状情報を有してい
ないと判定されたとき、上記復号画像データの修整を、
上記単位領域を1以上含む、上記画面より小さい処理領
域を修整単位として行う修整処理とを含むものである。
【0069】この発明(請求項3)は、請求項2記載の
動画像復号化方法において、上記ビットストリームを、
上記単位領域に対応する第1の処理単位を複数含む第2
の処理単位毎に上記符号化データに付与された同期信号
を含む構成とし、上記エラー検出処理を、上記ストリー
ムの伝送時に発生した第1のエラーと、該第1のエラー
以外の第2のエラーとを区別して検出する処理とし、上
記修整処理を、上記形状情報を有していないストリーム
の第1のエラーが検出されたとき、上記復号画像データ
の修整を、上記第1の処理単位を修整単位として行い、
上記形状情報を有していないストリームの第2のエラー
が検出されたとき、上記復号画像データの修整を、上記
第2の処理単位を修整単位として行う処理としたもので
ある。
【0070】この発明(請求項4)に係る動画像復号化
装置は、動画像に対応する画像データを第1の処理単位
毎に順次符号化してなる符号化データと、上記第1の処
理単位を複数含む第2の処理単位毎に上記符号化データ
に付与された同期信号とを含むビットストリームに対し
て復号化処理を施す動画像復号化装置であって、上記ビ
ットストリームに符号化データを上記第1の処理単位毎
に復号化して復号画像データを生成する復号化器と、上
記ビットストリームの伝送時に発生した第1のエラーを
検出する第1のエラー検出器と、上記第1のエラー以外
の第2のエラーを検出する第2のエラー検出器と、上記
第1のエラーが検出されたとき、上記復号画像データの
修整を上記第1の処理単位を修整単位として行う第1の
修整部と、上記第2のエラーが検出されたとき、上記復
号画像データの修整を上記第2の処理単位を修整単位と
して行う第2の修整部とを備えたものである。
【0071】この発明(請求項5)に係る動画像復号化
装置は、動画像に対応する画像データを該動画像の1画
面を構成する単位領域毎に順次符号化してなる符号化デ
ータを含むビットストリームに対して復号化処理を施す
動画像復号化装置であって、上記ビットストリームに含
まれる符号化データを上記単位領域毎に復号化して復号
画像データを生成する復号化器と、上記ビットストリー
ムのエラーを検出するエラー検出部と、上記ビットスト
リームが、上記動画像の形状を示す形状情報を有するか
否かを判定する形状有無判定部と、上記ビットストリー
ムのエラーが検出され、かつ上記ビットストリームが形
状情報を有すると判定されたとき、上記復号画像データ
の修整を、上記動画像の1画面を修整単位として行い、
上記ビットストリームのエラーが検出され、かつ上記ビ
ットストリームが形状情報を有していないと判定された
とき、上記復号画像データの修整を、上記単位領域を1
つ以上含む、上記画面より小さい処理領域を修整単位と
して行う復号画像修整部とを備えたものである。
【0072】この発明(請求項6)は、請求項5記載の
動画像復号化装置において、上記ビットストリームを、
上記単位領域に対応する第1の処理単位を複数含む第2
の処理単位毎に上記符号化データに付与された同期信号
を含む構成とし、上記エラー検出部を、上記ビットスト
リームの伝送時に発生した第1のエラーを検出する第1
のエラー検出器と、該第1のエラー以外の第2のエラー
を検出する第2のエラー検出器とを有する構成とし、上
記復号画像修整部を、上記形状情報を有していないスト
リームの第1のエラーが検出されたとき、上記復号画像
データの修整を、上記第1の処理単位を修整単位として
行う第1の修整器と、上記形状情報を有していないスト
リームの第2のエラーが検出されたとき、上記復号画像
データの修整を、上記第2の処理単位を修整単位として
行う第2の修整器と、上記形状情報を有するビットスト
リームの第1のエラーあるいは第2のエラーが検出され
たとき、上記復号画像データの修整を、上記動画像の1
画面を修整単位として行う第3の修整器とを有する構成
としたものである。
【0073】この発明(請求項7)に係るプログラム記
録媒体は、動画像に対応する画像データを第1の処理単
位毎に順次符号化してなる符号化データと、上記第1の
処理単位を複数含む第2の処理単位毎に上記符号化デー
タに付与された同期信号とを含むビットストリームに対
するデータ処理をコンピュータにより行うためのプログ
ラムを格納したプログラム記録媒体であって、上記デー
タ処理を、上記ビットストリームに含まれる符号化デー
タを上記第1の処理単位毎に復号化して復号画像データ
を生成する復号化処理と、上記ビットストリームの伝送
時に発生した第1のエラーと、該第1のエラー以外の第
2のエラーとを区別して検出するエラー検出処理と、上
記第1のエラーが検出されたとき、上記復号画像データ
の修整を上記第1の処理単位を修整単位として行い、上
記第2のエラーが検出されたとき、上記復号画像データ
の修整を上記第2の処理単位を修整単位として行う修整
処理とを処理としたものである。
【0074】この発明(請求項8)に係るプログラム記
録媒体は、動画像に対応する画像データを該動画像の1
画面を構成する単位領域毎に順次符号化してなる符号化
データを含むビットストリームに対するデータ処理をコ
ンピュータにより行うためのプログラムを格納したプロ
グラム記録媒体であって、上記データ処理を、上記ビッ
トストリームに含まれる符号化データを上記単位領域毎
に復号化して復号画像データを生成する復号化処理と、
上記ビットストリームのエラーを検出するエラー検出処
理と、上記ビットストリームが、上記動画像の形状を示
す形状情報を有するか否かを判定する形状有無判定処理
と、上記ビットストリームのエラーが検出され、かつ上
記ビットストリームが形状情報を有すると判定されたと
き、上記復号画像データの修整を、上記動画像の1画面
を修整単位として行い、上記ビットストリームのエラー
が検出され、かつ上記ビットストリームが形状情報を有
していないと判定されたとき、上記復号画像データの修
整を、上記単位領域を1つ以上含む、上記画面より小さ
い処理領域を修整単位として行う修整処理とを含む処理
としたものである。
【0075】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1による動画
像復号化装置を説明するための図であり、図1(a)は該
動画像復号化装置の構成を示し、図1(b)は該動画像復
号化装置に入力されるVOPビットストリームのデータ
構造を示している。
【0076】この実施の形態1の動画像復号化装置10
0aは、画像符号化情報として入力されたビットストリ
ームを復号化して復号画像データを生成する復号化処理
を行い、該復号化処理では、伝送エラーを検出したとき
上記復号画像データをマクロブロック単位で修整し、伝
送エラー以外のストリームエラーを検出したとき上記復
号画像データをビデオパケット単位で修整するものであ
る。
【0077】ここで、上記ビットストリームを構成す
る、1つの画像系列の各VOPに対応するVOPビット
ストリームは、同期信号としての特定ビットパターンの
固定長符号(マーカ符号)とこれに続く符号化情報とか
らなる複数のデータ単位(ビデオパケット)に区分され
ており、各ビデオパケットの符号化情報には、マクロブ
ロックに対応するデータ単位であるマクロブロック情報
が複数含まれている。このようにVOPビットストリー
ムは、ビデオパケットに対応するデータ処理単位(第2
の処理単位)、及びマクロブロックに対応するデータ処
理単位(第1の処理単位)により区分された、2階層の
データ構造を有している。
【0078】以下、詳述すると、この実施の形態1の動
画像復号化装置100aは、画像符号化情報として入力
されたビットストリーム(以下入力ストリームとい
う。)Vinを構成するVOPビットストリームに対し
て、可変長復号化処理を含む復号化処理を施す復号化器
1と、復号化処理が完了した処理済VOPに対応する復
号画像データVoutを一時的に格納し、該格納された復
号画像データの一部を、上記復号化処理の際に参照され
る参照画像データVref及び修整処理に用いられる置換
画像データVrepとして出力するメモリ2とを有してい
る。ここで、上記復号化器1及びメモリ2は、従来の動
画像復号化装置100及び110における復号化器10
1及びメモリ102と全く同一の構成となっている。
【0079】また、この動画像復号化装置100aは、
上記復号化器1からの復号画像データVdと、上記メモ
リ2からの置換画像データVrepの一方をMB選択制御信
号Cmbに基づいて選択し、該選択した画像データをMB
選択画像データEmbとして出力するMB選択スイッチ5
と、該MB選択画像データEmbを、処理対象となってい
るビデオパケットの復号化処理に要する時間だけ遅延す
る第1のVP遅延回路1aと、メモリ2から各マクロブ
ロックの復号化処理に同期して出力される置換画像デー
タVrepを、処理対象となっているビデオパケットの復
号化処理に要する時間だけ遅延する第2のVP遅延回路
2aと、該第1の遅延回路1aの出力(MB遅延選択デ
ータ)DEmb及び第2の遅延回路2aの出力(遅延置換
データ)DVrepの一方をVP選択制御信号Cvpに基づ
いて選択し、選択した画像データをVP選択画像データ
Evpとして出力するVP選択スイッチ8とを有してい
る。
【0080】ここで、上記MB選択スイッチ5は、上記
復号化器1からの復号画像データVdが供給される第1
入力端子5aと、上記メモリ2からの置換画像データV
repが供給される第2入力端子5bと、上記MB選択画
像データEmbを出力するための出力端子5cとを有して
おり、上記MB選択制御信号Cmbにより、上記第1入力
端子5aが出力端子5cに接続された状態と、上記第2
入力端子5bが出力端子5cに接続された状態とが切り
替えられるようになっている。また、上記VP選択スイ
ッチ8は、上記第1のVP遅延回路1aからのMB遅延
選択データDEmbが供給される第1入力端子8aと、上
記第2のVP遅延回路2aからの遅延置換データDVre
pが供給される第2入力端子8bと、上記VP選択画像
データEvpを出力するための出力端子8cとを有してお
り、上記VP選択制御信号Cvpにより、上記第1入力端
子8aが出力端子8cに接続された状態と、上記第2入
力端子8bが出力端子8cに接続された状態とが切り替
えられるようになっている。
【0081】また、この動画像復号化装置100aは、
入力ストリームVinの伝送エラーを検出して伝送エラー
通知信号Terrを出力する伝送エラー検出器3と、上記
伝送エラー検出器3からの伝送エラー通知信号Terr及
び上記復号化器1の内部信号Siに基づいて、入力スト
リームVinのストリームエラーを検出し、ストリームエ
ラー通知信号Serrを出力するストリームエラー検出器
6とを有している。
【0082】ここで、上記伝送エラー検出器3は、従来
の動画像復号化装置100におけるエラー検出器120
と同様、入力ストリームVinにおけるパケット欠落を示
すマーカ符号に基づいて、伝送エラーを検出する構成と
なっている。なお、上記マーカ符号は、この動画像復号
化装置100a前段に設けられたエラーチェック部(図
示せず)により入力ストリームに挿入されたものであ
る。このエラーチェック部は、入力ストリームのアナロ
グ信号レベルやエラー訂正符号に基づいて、入力ストリ
ームにおける伝送エラーに起因する欠陥個所を特定し、
この欠陥個所に上記マーカ符号を挿入するものである。
【0083】また、上記ストリームエラー検出器6は、
具体的には、上記復号化器1の内部信号Siに基づい
て、入力ストリームVinに対する復号化処理の破綻を検
出し、かつ伝送エラー通知信号Terrにより伝送エラー
が発生していないことを検出したときのみ、上記ストリ
ームエラー通知信号Serrを、ストリームエラーを検出
したことを示す信号として出力する構成となっている。
なお、ストリームエラー検出器6は、上記復号化処理の
破綻に代えて、ビデオパケット内のビットストリームの
構造及び内容を厳密に検査し、ビットストリームの異常
が検出され、かつ伝送エラーが発生していないことを検
出したときのみ、ストリームエラー通知信号Serrを出
力する構成としてもよい。
【0084】さらに、上記動画像復号化装置100a
は、上記伝送エラー通知信号Terrに基づいて、上記M
B選択スイッチ5をMB選択制御信号Cmbにより制御し
て、被処理VOPの復号画像データVdにおける伝送エ
ラーの影響を受けている部分を、マクロブロック単位
で、処理済VOPの復号画像データ(置換画像データ)
Vrepと置き換えるマクロブロック単位修整器4と、上
記ストリームエラー通知信号Serrに基づいて、上記V
P選択スイッチ8をVP選択制御信号Cvpにより制御し
て、被処理VOPの遅延画像データDVdにおけるスト
リームエラーの影響を受けている部分を、ビデオパケッ
ト単位で、処理済VOPの遅延置換データDVrepと置
き換えるビデオパケット単位修整器7とを有している。
【0085】なお、上記マクロブロック単位修整器4
は、図12に示す従来の動画像復号化装置100におけ
るマクロブロック単位修整器104と同一の構成となっ
ている。
【0086】次に動作について説明する。まず本実施の
形態1の動画像復号化装置による復号化処理の概略を説
明する。図2は上記実施の形態1の動画像復号化装置に
よる復号化処理のフローを示す図である。この実施の形
態1の動画像復号化装置100aに画像信号の符号化情
報としてビットストリーム(入力ストリーム)Vinが入
力されると、被処理VOPのストリームに対して、処理
済VOPの復号画像データVrefを参照する復号化処理
がマクロブロック毎に施されて、各マクロブロックに対
応する復号画像データVdが生成される(ステップS1
a)。
【0087】次に入力ストリームVinの伝送エラーを検
出する処理が行われる(ステップS2a)。この伝送エ
ラー検出処理により伝送エラーが検出された場合、復号
画像データの修整処理がマクロブロック単位に行われる
(ステップS3a)。つまり、伝送エラーを含むマクロ
ブロック情報から得られるエラーマクロブロックの復号
画像データは、処理済VOPにおける、該エラーマクロ
ブロックに対応するマクロブロックの復号画像データV
repと置き換えられる。一方、上記エラー検出処理の結
果、伝送エラーが検出されない場合、入力ストリームV
inのストリームエラーを検出する処理が行われる(ステ
ップS4a)。
【0088】このストリームエラー検出処理により、ス
トリームエラーが検出された場合のみ、復号画像データ
の修整処理がビデオパケット単位で行われる。つまり、
ストリームエラーを含むエラービデオパケットに対応す
る遅延復号データDVdが、該エラービデオパケットに
対応する遅延置換データDVrepと置き換えられる(ス
テップS5a)。
【0089】以下、動作について詳しく説明する。記録
媒体から読み出されたビットストリームあるいは伝送媒
体を介して送信されてきたビットストリームが入力スト
リームVinとして、この動画像復号化装置100aに入
力されると、この動画像復号化装置100aでは、復号
化器1により入力ストリームVinの復号化処理が、メモ
リ2からの処理済VOPの復号画像データVrefを参照
して行われる。このとき、伝送エラー検出器3では、入
力ストリームVinに基づいて伝送エラーの検出が行わ
れ、入力ストリームにおけるマーカ符号が検出されたと
き、伝送エラー通知信号Terrがマクロブロック単位修
整器4及びストリームエラー検出器6に出力される。
【0090】上記マクロブロック単位修整器4では、伝
送エラー通知信号Terrに基づいて上記MB選択スイッ
チ5にMB選択制御信号Cmbが出力される。これにより
該MB選択スイッチ5では、復号化器1からの被処理V
OPの復号画像データVdとメモリ2からの処理済VO
Pの復号画像データVrepの一方がマクロブロック毎に
選択され、該選択された画像データがMB選択画像デー
タEmbとして出力される。
【0091】具体的には、上記伝送エラーが検出された
ときは、VOPビットストリームにおける先頭のマクロ
ブロック情報から、上記マーカ符号を含むエラーマクロ
ブロック情報直前のマクロブロック情報までのマクロブ
ロック情報に対応する復号画像データVdは、上記MB
選択スイッチ5により選択され、MB選択画像データE
mbとして出力される。そして、上記エラーマクロブロッ
ク情報から次の同期信号の手前までのマクロブロック情
報に対応する復号画像データVdは、上記MB選択スイ
ッチ5では選択されず、該復号画像データVdに対応す
る処理済VOPの復号画像データVrepが置換画像デー
タとして上記MB選択スイッチ5にて選択されて、選択
されたデータが上記MB選択画像データEmbとして出力
される。
【0092】以下図1(b)を用いて、上記MB選択スイ
ッチ5の動作をさらに具体的に説明する。ここでは、入
力されたVOPビットストリームSvopのk番目のビデ
オパケットSvp(k)におけるi番目のマクロブロック情
報Smb(i)にマーカ符号Cmが含まれている場合、つま
りビデオパケットSvp(k)におけるマクロブロック情報
Smb(i)に伝送エラーによる欠陥がある場合について説
明する。
【0093】この場合、k番目のビデオパケットSvp
(k)の第1番目のマクロブロック情報Smb(1)から第(i
−1)番目のマクロブロック情報Smb(i-1)までの各マ
クロブロック情報に対応する復号画像データは、上記M
B選択スイッチ5にて選択される。第k番目のビデオパ
ケットSvp(k)の第i番目のマクロブロック情報Smb(i)
以降のマクロブロック情報に対応する復号画像データ
は、上記MB選択スイッチ5にて選択されず、該MB選
択スイッチ5では、これらのマクロブロックの復号画像
データVdに対応する、処理済VOPにおけるマクロブ
ロックの復号画像データVrepが置換画像データとして
選択される。ここで、第k番目のビデオパケットSvp
(k)の第(i+1)番目のマクロブロック情報は、伝送
エラーのために欠落している。また、第k番目のビデオ
パケットSvp(k)の第(i+2)番目,第(i+3)番
目,・・・,第(n)番目のマクロブロック情報Smb(i
+2),Smb(i+3),・・・,Smb(n)は、第k番目のビデ
オパケットSvp(k)の第(i+2)番目,第(i+3)
番目,・・・,第(n)番目のマクロブロック情報であ
り、ここでは、これらのマクロブロック情報Smb(i+2)
〜Smb(n)は、伝送エラーなく受信できたものとなって
いる。但し、第(i+1)番目のマクロブロック情報が
正しく復号化できなければ、第(i+2)番目,第(i
+3)番目,・・・,第(n)番目のマクロブロック情
報も正しく復号化できないため、第(i+1)番目から
第(n)番目までの全てのマクロブロック情報に対応す
る復号画像データVrepが置換画像データにより置き換
えられる。
【0094】なお、図1(b)中、SvophはVOPビット
ストリームのヘッダで同期信号が含まれている。また、
Svp(1),Svp(k+1),Svp(m)はそれぞれ、VOPビッ
トストリームSvophを構成する、第1番目,第(k+
1)番目,最後のビデオパケットであり、Svph(1),S
vph(k),Svph(k+1),Svph(m)は、各ビデオパケットS
vp(1),Svp(k),Svp(k+1),Svp(m)のヘッダである。
【0095】また、ストリームエラー検出器6では、上
記伝送エラー検出器3からの伝送エラー通知信号Terr
に基づいて、入力ストリームに伝送エラーが含まれてい
るか否かの判定が行われ、復号化器1の内部信号Siに
より入力ストリームに対する復号化処理が破綻したか否
かが判定される。そして、これらの判定に基づいて、入
力ストリームVinのストリームエラーを検出する処理が
行われる。
【0096】例えば、入力ストリームに対する復号化処
理が破綻した場合、上記ストリームエラー検出器6で
は、上記復号化処理の破綻が復号化器1の内部信号Si
により検出される。そしてこのとき、伝送エラー通知信
号Terrにより伝送エラーの検出が通知されておれば、
復号化処理の破綻は伝送エラーに起因するものである。
従って、この場合は、ストリームエラー通知信号Serr
は出力されない。一方、伝送エラー通知信号Terrによ
る伝送エラーの発生の通知がなければ、復号化処理の破
綻はストリームエラーに起因するものである。従って、
この場合には、ストリームエラーが入力ストリームに含
まれていると判定され、ストリームエラー通知信号Ser
rがビデオパケット単位修整器7に出力される。
【0097】なお、ストリームエラー検出器6では、伝
送エラー検出器3が伝送エラーを検出した状態では、伝
送エラーを含むビデオパケットに対してはストリームエ
ラーの検出処理は行わないようにしてもよい。
【0098】そして、上記ビデオパケット単位修整器7
では、ストリームエラー通知信号Serrに基づいて上記
VP選択スイッチ8にVP選択制御信号Cvpが出力され
る。これによりVP選択スイッチ8では、第1のVP遅
延回路1aからの被処理VOPの遅延選択データDEm
bと、第2のVP遅延回路2aからの処理済VOPの遅
延置換データDVrepの一方がビデオパケット毎に選択
され、該VP選択スイッチ8からは、VP選択画像デー
タEvpが再生画像データVoutとして出力される。
【0099】具体的には、入力ストリームVinにストリ
ームエラーが含まれている場合、VOPビットストリー
ムにおける復号化処理が破綻したエラービデオパケット
に対応する遅延復号データDVdは、上記VP選択スイ
ッチ8により選択されず、該遅延復号データDVdに対
応する遅延置換データ(処理済VOPのビデオパケット
の復号画像データ)DVrepが上記VP選択スイッチ8
にて選択され、選択された画像データが上記VP選択画
像データEvpとして出力される。一方、VOPストリー
ムにおける、復号化処理が破綻したビデオパケット以外
のビデオパケットに対応する遅延復号データDVdは、
上記VP選択スイッチ8により選択され、選択された画
像データがVP選択画像データEvpとして出力される。
【0100】そして、このVP選択画像データEvpは、
再生画像データVoutとして出力されるとともに、被処
理VOPに続く後続VOPに対する参照画像データとし
て上記メモリ2に格納される。
【0101】このように本実施の形態1では、入力スト
リームをマクロブロック毎に復号化して復号画像データ
を生成する復号化器1と、入力ストリームに含まれる伝
送エラーを検出する伝送エラー検出器3と、入力ストリ
ームに含まれるストリームエラーを検出するストリーム
エラー検出器6とを備え、伝送エラーの影響を受けるマ
クロブロックの復号画像データを、処理済VOPの対応
するマクロブロックの復号画像データと置き換え、スト
リームエラーを含むビデオパケットに対応する復号画像
データを、処理済VOPにおける対応するビデオパケッ
トの復号画像データと置き換えるようにしたので、伝送
エラーに対する復号画像データの修整がマクロブロック
単位で行われ、ストリームエラーに対する復号画像デー
タの修整がビデオパケット単位で行われることとなる。
【0102】これにより、伝送エラーが発生した場合に
は、伝送エラーの影響を受けるマクロブロックの復号画
像データのみが修整されることとなり、伝送エラーの影
響を受けていないマクロブロックの復号画像データを修
整することによる復号画像の画質劣化を回避できる。ま
た、ストリームエラーが発生した場合には、ストリーム
エラーが含まれるビデオパケットに対応するすべてのマ
クロブロックの復号画像データが修整されることとな
り、ストリームエラーの影響を受けているマクロブロッ
クの復号画像データが出力されることによる復号画像の
画質劣化を防止することができる。この結果、入力スト
リームに含まれるエラーに対する復号画像データの修整
処理を効果的に行って、復号画像の画質を向上すること
ができる
【0103】なお、上記実施の形態1では、入力ストリ
ームが2階層のデータ構造を有する場合、つまり入力ス
トリームを構成するVOPビットストリームがビデオパ
ケット単位で区分され、さらにビデオパケットが符号化
処理の単位であるマクロブロックを単位として区分され
ている場合について説明したが、入力ストリームの2階
層データ構造は上記実施の形態1のものに限らない。
【0104】例えば、上記入力ストリームは、VOPビ
ットストリームがビデオパケットを単位として区分さ
れ、さらにビデオパケットが、上記マクロブロックでは
なく、符号化処理の最小単位であるブロック(8×8画
素)を単位として区分されているデータ構造を有するも
のであってもよい。この場合、伝送エラーに対する復号
画像データの修整は、ブロック単位で行うことにより、
上記実施の形態1と同様な効果が得られる。
【0105】このように、上記入力ストリームの2階層
データ構造は、画像系列の1画面(VOP)に対応する
VOPビットストリームが、同期信号とこれに続く符号
化情報からなるデータ単位毎に区分され、このデータ単
位が、VOPを区画する、符号化処理の単位となる領域
に対応するよう区分されたデータ構造であれば、どのよ
うな2階層のデータ構造であってもよい。この場合、伝
送エラーに対する復号画像データの修整を、符号化処理
の単位に相当するデータ単位(第1の処理単位)で行
い、ストリームエラーに対する復号画像データの修整
を、上記同期信号を含むデータ単位(第2の処理単位)
で行うことにより、上記実施の形態1と同様の効果が得
られる。
【0106】さらに、上記実施の形態1では、入力スト
リームとして2階層のデータ構造を有するものを示した
が、入力ストリームにおけるデータの階層構造は、3階
層以上のデータ構造であってもよく、入力ストリーム
が、同期信号とこれに続く符号化情報からなるデータ単
位(第2の処理単位)毎に区分され、このデータ単位
が、符号化処理の単位に相当するデータ単位(第1の処
理単位)に対応するよう区分されているものであれば、
どのような多階層のデータ構造を有するものでもよい。
【0107】また、上記実施の形態1では、ビデオパケ
ットを区分するデータ単位(第1の処理単位)に相当す
るマクロブロックを16×16画素からなる画像空間と
して説明したが、マクロブロックを構成する水平方向及
び垂直方向の画素数は動画像の符号化方法に応じて変更
してもよい。
【0108】実施の形態2.図3は本発明の実施の形態
2による動画像復号化装置を説明するためのブロック図
である。この実施の形態2の動画像復号化装置100b
は、形状を有しない物体に対応するビットストリームの
復号化処理では、上記実施の形態1と同様、伝送エラー
を検出したとき復号画像データの修整をマクロブロック
単位で行い、またストリームエラーを検出したとき復号
画像データの修整をビデオパケット単位で行い、形状を
有する物体に対応するビットストリームの復号化処理で
は、エラーを検出したときには、復号画像データをVO
P単位で修整するようにしたものである。
【0109】この実施の形態2の動画像復号化装置10
0bは、上記実施の形態1の動画像復号化装置100a
の構成に加えて、上記VOP単位での復号画像データの
修整を行うための回路構成を備えたものである。
【0110】以下詳述すると、この実施の形態2の動画
像復号化装置100bは、上記実施の形態1と同様、上
記復号化器1,メモリ2,検出器3及び6,修整器4及
び7,選択スイッチ5及び8,遅延回路1a及び2aを
有している。そして、この実施の形態2の動画像復号化
装置100bは、上記伝送エラー検出器3からの伝送エ
ラー通知信号Terrとストリームエラー検出器6からの
ストリームエラー通知信号Serrとの論理和演算によ
り、入力ストリームに伝送エラーあるいはストリームエ
ラーが含まれていることを示すエラー検出信号TSerr
を出力する論理和回路9と、入力ストリームVinに基づ
いて、該入力ストリームが形状情報を有するか否かを判
定し、この判定結果に応じて形状有無通知信号Sdetを
出力する形状有無検出器10とを有している。
【0111】また、この動画像復号化装置100bは、
上記VP選択スイッチ8から出力されるVP選択画像デ
ータEvpを、処理対象となっている被処理VOPの復号
化処理に要する時間だけ遅延してVOP遅延選択データ
DEvpを出力する第1のVOP遅延回路1bと、上記第
2のVP遅延回路2aから出力されたVP遅延置換デー
タ(第1の遅延置換データ)DVrep1を、1VOPの復
号化処理に要する時間だけ遅延してVOP遅延置換デー
タ(第2の遅延置換データ)DVrep2を出力する第2の
VOP遅延回路2bとを有している。
【0112】さらに、この動画像復号化装置100b
は、上記第1のVOP遅延回路1bからのVOP遅延選
択データDEvpと、第2のVOP遅延回路2bからのV
OP遅延置換データDVrep2の一方を、VOP選択制御
信号Cvopに基づいて選択し、選択した画像データをV
OP選択画像データEvopとして出力するVOP選択ス
イッチ13と、上記エラー検出信号TSerrと形状有無
通知信号Sdetとの論理積演算により、形状情報を有す
る入力ストリームにエラーが含まれていることを示すス
トリーム情報Istrを出力する論理積回路11と、該ス
トリーム情報Istrに基づいて、形状情報を有する入力
ストリームに含まれるエラーが検出されたとき、上記第
1のVOP遅延回路1bからのVOP遅延選択データD
Evpが、VOP単位で修整されるよう、上記VOP選択
スイッチ13を制御するVOP単位修整器12とを有し
ている。
【0113】ここで、上記VOP選択スイッチ13は、
上記第1のVOP遅延回路1bからのVOP遅延選択デ
ータDEvpが供給される第1入力端子13aと、上記第
2のVOP遅延回路2bからのVOP遅延置換データD
Vrep2が供給される第2入力端子13bと、上記VOP
選択画像データEvopを出力するための出力端子13c
とを有しており、上記VOP選択制御信号Cvopによ
り、上記第1入力端子13aが出力端子13cに接続さ
れた状態と、上記第2入力端子13bが出力端子13c
に接続された状態とが切り替えられるようになってい
る。
【0114】次に作用効果について説明する。まず、本
発明の実施の形態2の基本原理について説明する。通
常、物体の形状情報を有する復号画像データを、マクロ
ブロック単位あるいはビデオパケット単位で修整する
と、画面内における物体形状の連続性が損われる。この
ため、ビットストリームが形状情報を有する場合には、
エラーを含むビットストリームに対応する復号画像デー
タを、マクロブロック単位あるいはビデオパケット単位
で修整するよりも、VOP単位で修整する方が、視覚的
に好ましい復号画像が得られる場合が多い。
【0115】一方、形状情報を有しない画像では、形状
の時間的な変化が少なくしかも画素値の画面間相関が強
い場合が多いので、復号画像データの修整を、処理済V
OPの復号画像データを用いて、マクロブロック単位も
しくはビデオパケット単位で行うことが好ましい。
【0116】そこで、本実施の形態2では、入力ストリ
ームVinに基づいて、入力ストリームが形状情報を有す
るか否かを判定し、入力ストリームが形状情報を有する
場合は、その復号画像データに対してVOP単位の修整
処理を施し、入力ストリームが形状情報を有しない場合
は、その復号画像データに対しては、マクロブロック単
位もしくはビデオパケット単位で修整処理を施すように
している。
【0117】まず、本実施の形態2に係る動画像復号化
装置による復号化処理の概略を説明する。図4はこの本
実施の形態2の動画像復号化装置による復号化処理の流
れを示す図である。この実施の形態2の動画像復号化装
置100bに、動画像に対応する符号化情報を含むビッ
トストリームが入力ストリームVinとして入力される
と、復号化器1では、入力ストリームにおける被処理V
OPに対応する符号化情報(被処理VOPビットストリ
ーム)をマクロブロック毎に復号化する処理が順次行わ
れる(ステップS1b)。
【0118】次に、上記入力ストリームVinが形状信号
を含むものであるか否かが形状有無検出器10にて判定
される(ステップS2b)。この判定の結果、上記入力
ストリームVinが形状情報を含まないビットストリーム
である場合は、上記実施の形態1におけるステップS2
aないしS5aの処理と同様の処理が、それぞれ対応す
るステップS3bないしS6bにて行われる。一方、上
記入力ストリームが形状情報を含むビットストリームで
ある場合、入力ストリームVinに伝送エラーが含まれて
いるか否かの判定(ステップS7b)及び入力ストリー
ムVinにストリームエラーが含まれているか否かの判定
(ステップS8b)が行われる。
【0119】そして、上記入力ストリームVinに伝送エ
ラーとストリームエラーのいずれかが含まれている場合
には、入力ストリームVinの復号化処理により得られる
復号画像データをVOP単位で修整する処理が行われる
(ステップS9b)。
【0120】具体的には、この被処理VOPビットスト
リームにエラーが含まれている場合には、この被処理V
OPビットストリームの復号化処理により得られる復号
画像データDEvpが、処理済VOPに対応する復号画像
データDVrep2と置き換えられ、復号画像データDVre
p2が再生画像データVoutとしてこの動画像復号化装置
100bから出力される。
【0121】一方、ステップS7b及びステップS8b
での判定の結果、入力ストリームVinのエラーが検出さ
れない場合には、この被処理VOPビットストリームの
復号化処理により得られる復号画像データVdが、再生
画像データVoutとしてこの動画像復号化装置100b
から出力される。
【0122】以下、動作について詳しく説明する。上記
実施の形態1の動画像復号化装置100aと同様の入力
ストリームVinが、この実施の形態2の動画像復号化装
置100bに入力されると、この動画像復号化装置10
0bでは、復号化器1により入力ストリームVinの復号
化処理、エラー検出器3による伝送エラーの検出、及び
エラー検出器6によるストリームエラーの検出が行われ
る。
【0123】このとき、復号化器1では、入力ストリー
ムVinに対する復号化処理がマクロブロック毎に行わ
れ、復号画像データVdがマクロブロック毎に出力され
る。また、メモリ2からは、復号化器1にて処理対象と
なる被処理VOPにおけるマクロブロックに対応する、
処理済VOPにおけるマクロブロックの復号画像データ
(置換画像データ)Vrepが、上記被処理VOPの各マ
クロブロックの復号画像データVdと同期して出力され
る。さらに、マクロブロック単位修整器4には上記エラ
ー検出器3からの伝送エラー通知信号Terrが、ビデオ
パケット単位修整器6には上記エラー検出器6からのス
トリームエラー通知信号Serrが出力され、論理和回路
9には、上記伝送エラー通知信号Terr及びストリーム
エラー通知信号Serrが出力される。
【0124】また、形状有無検出器10では、上記入力
ストリームVinに基づいて、該入力ストリームVinに形
状情報が含まれているか否かが判定され、判定結果を示
す形状有無通知信号Sdetが論理積回路11に出力され
る。
【0125】通常、形状情報を含むVOPビットストリ
ームでは、そのシーケンスヘッダ等に形状情報を含むこ
とを示すフラグ情報等が付加されているため、このフラ
グ情報に基づいて形状情報が含まれるか否かの判定が行
われる。
【0126】すると、MB選択スイッチ5の開閉制御が
マクロブロック単位修整器4により行われ、VP選択ス
イッチ8の開閉制御がビデオパケット単位修整器6によ
り行われる。また、論理和回路9では、伝送エラー通知
信号Terr及びストリームエラー通知信号Serrの論理和
演算により、入力ストリームに伝送エラー及びストリー
ムエラーのいずれかが含まれていることを示すエラー通
知信号TSerrが上記論理積回路11に出力される。
【0127】この論理積回路11では、エラー通知信号
TSerr及び上記形状有無通知信号Sdetの論理積演算に
より、入力ストリームが形状情報を有するビットストリ
ームであってエラーを含んでいることを示すストリーム
情報IstrがVOP単位修整器12に出力される。
【0128】そして、MB選択スイッチ5では、マクロ
ブロック単位修整器4からのMB選択制御信号Cmbに基
づいて、上記復号画像データVdと置換画像データVre
pの一方が選択され、選択された画像データがMB選択
画像データEmbとして出力される。
【0129】上記MB選択スイッチ5からのMB選択画
像データEmb及びメモリ2からの置換画像データVrep
はそれぞれ、第1,第2のVP遅延回路1a,2aに
て、被処理ビデオパケットに対応する復号化処理時間だ
け遅延され、VP遅延選択データDEmb,VP遅延置換
データ(第1の遅延置換データ)DVref1として出力さ
れる。
【0130】さらに、VP選択スイッチ8では、ビデオ
パケット単位修整器7からのVP選択制御信号Cvpに基
づいて、上記VP遅延選択データDEmbとVP遅延置換
データDVrep1の一方が選択され、選択された遅延デー
タがVP選択画像データEvpとして出力される。
【0131】上記VP選択スイッチ8からのVP選択画
像データEvp及び第2のVP遅延回路2aからのVP遅
延置換データDVrep1はそれぞれ、第1,第2のVOP
単位遅延回路1b,2bにて、被処理VOPに対応する
復号化処理時間だけ遅延され、VOP遅延選択データD
Evp,VOP遅延置換データ(第2の遅延置換データ)
DVrep2として出力される。
【0132】そして、VOP選択スイッチ13では、V
OP単位修整器12からのVOP選択制御信号Cvopに
基づいて、上記VOP遅延選択データDEvpとVOP遅
延置換データDVrep2の一方が選択され、選択された遅
延データがVOP選択画像データEvopとして出力され
る。このVOP選択画像データEvopは、上記メモリ2
に格納されるとともに、再生画像データVoutとして出
力される。
【0133】具体的には、上記VOP選択スイッチ13
は、入力ストリームが形状情報を含まないものである場
合、もしくは入力ストリームにエラーが含まれていない
場合には、第1のVOP遅延回路1bからのVP遅延選
択データEvpがそのまま出力され、入力ストリームが形
状情報を有し、かつエラーが含まれている場合には、第
1のVOP遅延回路1bからのVP遅延選択データEvp
が、第2のVOP遅延回路2bからのVOP遅延置換デ
ータDVrep2により置き換えられるよう、VOP単位修
整器12により制御される。
【0134】このように本実施の形態2では、上記実施
の形態1の構成に加えて、入力ストリームVinが形状情
報を有するものであるか否かを判定する形状有無検出器
10を備え、入力ストリームVinが形状情報を有する場
合には、入力ストリームVinに伝送エラーあるいはスト
リームエラーが含まれているとき、該入力ストリームV
inの復号化処理により得られた復号画像データを、VO
P単位で修整し、一方、上記入力ストリームVinが形状
情報を有していないときには、上記実施の形態1と同様
に入力ストリームVinに含まれるエラーの種類に応じ
て、マクロブロック単位もしくはビデオパケット単位で
復号画像データの修整を行うようにしたので、上記実施
の形態1の効果だけでなく、形状情報を有する入力スト
リームVinから得られる復号画像における、エラーに起
因する画質劣化を、復号画像データの修整に伴う画質劣
化を抑えつつ排除することができる効果が得られる。
【0135】なお、上記実施の形態1及び2では、伝送
エラー検出器3として、ビットストリームに挿入されて
いるパケット欠落を示すマーク(マーカ符号)を検出す
ることにより伝送エラーを検出する構成のものを示した
が、上記伝送エラー検出器は、伝送システムから別の方
法で、入力ストリームにおける伝送エラー発生位置に関
する情報を取得して、伝送エラー通知信号Terrを出
力する構成のものでもよい。
【0136】実施の形態3.図5は本発明の実施の形態
3による動画像復号化装置を説明するためのブロック図
である。この実施の形態3の動画像復号化装置100c
は、形状を有しない物体に対応するビットストリームの
復号化処理では、入力ストリームのエラーを検出したと
き、復号画像データをビデオパケット単位で修整し、形
状を有する物体に対応するビットストリームの復号化処
理では、入力ストリームのエラーを検出したとき、復号
画像データをVOP単位で修整するようにしたものであ
る。
【0137】この実施の形態3の動画像復号化装置10
0cは、上記実施の形態2の動画像復号化装置100b
と同様、上記復号化器1と、メモリ2と、修整器7及び
12と、遅延回路1a,2a,1b,2bと、選択スイ
ッチ8及び13と、論理積回路11と、形状有無検出器
10とを有している。
【0138】そして、この動画像復号化装置100c
は、上記実施の形態2の動画像復号化装置100bにお
ける伝送エラー検出器3,ストリームエラー検出器6,
論理和回路9に代えて、入力ストリームVin及び復号
化器1の内部信号Siに基づいて伝送エラー及びストリ
ームエラーを検出する処理を行い、いずれかのエラーが
検出されたときエラー通知信号Aerrを出力するエラー
検出器18を備えている。
【0139】また、この動画像復号化装置100cで
は、上記ビデオパケット単位修整器7には該エラー通知
信号Aerrが入力され、上記論理積回路11には該エラ
ー通知信号Aerrが上記形状有無検出器10からの形状
有無通知信号Sdetとともに入力されるようになってい
る。
【0140】さらに、この動画像復号化装置100cで
は、上記実施の形態2の動画像復号化装置100bにお
けるマクロブロック単位修整器4及びMB選択スイッチ
5が省略されており、上記復号化器1の出力Vdが直接
第1のVP遅延回路1aに入力されるようになってい
る。
【0141】次に作用効果について説明する。上記実施
の形態2では、形状を有しない物体に対応するビットス
トリームの復号化処理では、伝送エラーが検出されたと
きの修整処理をマクロブロック単位で行い、ストリーム
エラーが検出されたときの修整処理をビデオパケット単
位で行うようにしているが、ビデオパケットに対応する
マクロブロック数が少ない場合、つまりビデオパケット
に含まれるマクロブロック情報の個数が少ない場合に
は、形状情報を有していない復号画像データに対する修
整処理を常にビデオパケット単位で行うようにしても、
復号画像における修整処理に伴う画質の劣化が少ない。
【0142】また、復号画像データに対するマクロブロ
ック単位の修整処理を省略することにより、修整処理を
簡単化することができる。そこで、本実施の形態3で
は、上記実施の形態2とは異なり、入力ストリームが形
状情報を有していない場合には、入力ストリームのエラ
ーとして伝送エラーとストリームエラーのいずれのエラ
ーが検出されたときでも、復号画像に対する修整処理を
ビデオパケット単位で行うようにしている。
【0143】まず、本実施の形態3の動画像復号化装置
による復号化処理の概略を説明する。図6はこの本実施
の形態3の動画像復号化装置による復号化処理の流れを
示す図である。動画像に対応する符号化情報を含むビッ
トストリームがこの動画像復号化装置100cに入力ス
トリームVinとして入力されると、復号化器1では、入
力ストリームにおける被処理VOPに対応する部分(被
処理VOPビットストリーム)をマクロブロック毎に復
号化する処理が順次行われる(ステップS1c)。
【0144】次に、上記入力ストリームVinが形状信号
を含むものであるか否かが形状有無検出器10にて判定
される(ステップS2c)。この判定の結果、上記入力
ストリームVinが形状情報を含まないビットストリーム
である場合は、入力ストリームVinのエラーを検出する
処理が、エラー検出器18にて行われる(ステップS3
c)。そして、上記入力ストリームVinのエラーが検出
されたときには、入力ストリームVinの復号化処理によ
り得られる復号画像データをビデオパケット単位で修整
する処理が行われる(ステップS4c)。
【0145】一方、上記ステップS2cでの判定の結
果、上記入力ストリームが形状情報を含むビットストリ
ームである場合、入力ストリームVinの伝送エラーを検
出する処理が上記エラー検出器18にて行われる(ステ
ップS5c)。そして、上記入力ストリームVinのエラ
ーが検出されたときには、入力ストリームVinの復号化
処理により得られる復号画像データをVOP単位で修整
する処理が行われる(ステップS6c)。
【0146】上記ステップS3c及びステップS6cで
の判定の結果、入力ストリームVinのエラーが検出され
ない場合には、被処理VOPストリームの復号化処理に
より得られた復号画像データVdが、再生画像データV
outとしてこの動画像復号化装置100cから出力され
る。
【0147】以下、動作について詳しく説明する。上記
実施の形態1の動画像復号化装置100aと同様の入力
ストリームVinが、この実施の形態3の動画像復号化装
置100cに入力されると、この動画像復号化装置10
0cでは、形状有無検出器10により実施の形態2と同
様、入力ストリームVinが形状情報を含むか否かを検
出する処理が行われ、形状有無通知信号Sdetが出力さ
れる。また、この動画像復号化装置100cの復号化器
1では、実施の形態2と同様に、入力ストリームVinの
復号化処理が行われ、被処理VOPに対応する復号画像
データが各マクロブロック毎に出力される。このとき、
メモリ2からは、復号化器1にて処理対象となる被処理
VOPにおけるマクロブロックに対応する、処理済VO
Pにおけるマクロブロックの復号画像データ(置換画像
データ)Vrepが、上記被処理VOPの各マクロブロッ
クの復号画像データVdと同期して出力される。
【0148】そして、この実施の形態3のエラー検出器
18では、上記入力ストリームVin及び復号化器1の内
部信号Siに基づいて、入力ストリームVinのエラーを
検出する処理が行われ、エラーが検出されたときエラー
通知信号Aerrがビデオパケット単位修整器7及び論理
積回路11に出力される。この論理積回路11では、エ
ラー通知信号Aerr及び上記形状有無通知信号Sdetの論
理積演算が行われれ、入力ストリームが形状情報を有す
るビットストリームであってエラーを含んでいることを
示すストリーム情報IstrがVOP単位修整器12に出
力される。
【0149】また、上記復号化器1からの復号画像デー
タVd及びメモリ2からの置換画像データVrepはそれ
ぞれ、第1,第2のVP単位遅延回路1a,2aにて、
被処理ビデオパケットに対応する復号化処理時間だけ遅
延され、VP遅延復号データDVd,VP遅延置換デー
タDVrep1として出力される。
【0150】上記VP選択スイッチ8では、ビデオパケ
ット単位修整器7からのVP選択制御信号Cvpに基づい
て、上記VP遅延復号データDVdとVP遅延置換デー
タDVrep1の一方が選択され、選択された遅延データが
VP選択画像データEvpとして出力される。
【0151】さらに、上記VP選択スイッチ8からのV
P選択画像データEvp及び第2のVP遅延回路2aから
のVP遅延置換データVrep1はそれぞれ、第1,第2の
VOP遅延回路1b,2bにて、被処理VOPに対応す
る復号化処理時間だけ遅延され、VOP遅延選択データ
DEvp,VOP遅延置換データDVrep2として出力され
る。
【0152】そして、VOP選択スイッチ13では、V
OP単位修整器12からのVOP選択制御信号Cvopに
基づいて、上記VOP遅延選択データDEvpとVOP遅
延置換データDVrep2の一方が選択され、選択された遅
延データがVOP遅延選択データEvopとして出力され
る。このVOP遅延選択データEvopは、上記メモリ2
に格納されるとともに、再生画像データVoutとして出
力される。
【0153】ここで、上記VOP選択スイッチ13は、
入力ストリームが形状情報を含まないものと判定された
とき、もしくは入力ストリームのエラーが検出されない
ときには、第1のVOP遅延回路1bからのVOP遅延
選択データDEvpがそのまま出力され、入力ストリーム
が形状情報を有するものと判定され、かつ入力ストリー
ムのエラーが検出されたときには、第1のVOP遅延回
路1bからのVOP遅延選択データDEvpが、第2のV
OP遅延回路2bからのVOP遅延置換データDVrep2
により置き換えられるよう、VOP単位修整器12によ
り制御される。
【0154】このように本実施の形態3では、形状情報
を含む入力ストリームVinの復号化処理により得られ
る復号画像データに対してはVOP単位で復号画像の修
整処理を施し、形状情報を含まない入力ストリームVi
nの復号化処理により得られる復号画像データに対して
は、ビデオパケット単位で復号画像の修整処理を施すよ
うにしたので、入力ストリームVinが形状情報を含む
場合には、復号画像の修整処理による大きな画質劣化を
招くことなく、エラーに起因する画質劣化を排除するこ
とができ、しかも、入力ストリームVinが形状情報を
含まない場合には簡単な修整処理によりエラーに起因す
る画質劣化を排除することができる。
【0155】なお、上記実施の形態3では、入力ストリ
ームVinが形状情報を含まない場合、ビデオパケット
単位で復号画像の修整を行うようにしたものについて説
明したが、入力ストリームVinが形状情報を含まない
場合の復号画像の修整処理は、マクロブロック単位で行
うようにしてもよい。
【0156】また、上記実施の形態3では、エラー検出
器18を、伝送エラーとストリームエラーの両方を検出
する構成としているが、上記エラー検出器は、伝送エラ
ーとストリームエラのいずれか一方のみを検出する構成
としてもよい。
【0157】また、上記実施の形態2及び3では、マク
ロブロック単位の画像修整やビデオパケット単位の画像
修整を行った後にVOP単位の画像修整を行うようにし
ているが、VOP単位の画像修整をマクロブロック単位
の画像修整やビデオパケット単位の画像修整よりも先に
行うようにしてもよい。
【0158】さらに、上記各実施の形態では、復号画像
の具体的な修整処理として、復号化処理の対象となる被
処理VOPに対応する復号画像データを、該被処理VO
Pより以前に復号化処理が完了した処理済VOPの復号
画像データにより置換する処理を示したが、復号画像の
修整処理は上記各実施の形態におけるものに限らない。
【0159】例えば、上記復号画像の修整処理は、上記
のように被処理VOPの復号画像データを、処理済VO
Pの復号画像データに動き補償処理を施して得られる参
照画像データにより置き換えることにより行ってもよ
い。また、上記復号画像の修整処理は、被処理VOPの
復号画像データに対して画面内の内挿補間処理を施すこ
とにより行ってもよい。
【0160】また、上記各実施の形態では、符号化処理
及び復号化処理としてMPEG−4規格対応のものを示
したが、上記符号化処理及び復号化処理は、MPEG−
4規格対応以外のものであってもよい。
【0161】またさらに、上記各実施の形態の動画像復
号化処理をコンピュータにより行うための動画像復号化
プログラムを、フロッピー(登録商標)ディスク等のデ
ータ記憶媒体に記録するようにすることにより、上記各
実施の形態の動画像復号化処理を、独立したコンピュー
タシステムにおいて簡単に行うすることが可能となる。
【0162】図7は、上記各実施の形態における動画像
復号化処理を、上記動画像復号化プログラムを格納した
フロッピーディスクを用いて、コンピュータシステムに
より実施する場合を説明するための図である。
【0163】図7(a)は、フロッピーディスクの正面か
らみた外観、断面構造、及びフロッピーディスク本体を
示し、図7(b)は、該フロッピーディスク本体の物理フ
ォーマットの例を示している。
【0164】上記フロッピーディスクFDは、上記フロ
ッピーディスク本体DをフロッピーディスクケースFC
内に収容した構造となっており、該フロッピーディスク
本体Dの表面には、同心円状に外周からは内周に向かっ
て複数のトラックTrが形成され、各トラックTrは角
度方向に16のセクタSeに分割されている。従って、
上記プログラムを格納したフロッピーディスクFDで
は、上記フロッピーディスク本体Dは、その上に割り当
てられた領域(セクタ)Seに、上記プログラムとして
のデータが記録されたものとなっている。
【0165】また、図7(c)は、フロッピーディスクF
Dに対する上記動画像復号化プログラムの記録、及びフ
ロッピーディスクFDに格納した動画像復号化プログラ
ムを用いたソフトウエアによる動画像復号化処理を行う
ためのシステム構成を示している。
【0166】上記動画像復号化プログラムをフロッピー
ディスクFDに記録する場合は、コンピュータシステム
Csから上記動画像復号化プログラムとしてのデータ
を、フロッピーディスクドライブFDDを介してフロッピ
ーディスクFDに書き込む。また、フロッピーディスク
FDに記録されたプログラムにより、上記動画像復号化
装置をコンピュータシステムCs中に構築する場合は、
フロッピーディスクドライブFDDによりプログラムをフ
ロッピーディスクFDから読み出し、コンピュータシス
テムCsにロードする。
【0167】なお、上記図7では、プログラムの記憶媒
体としてフロッピーディスクを示したが、プログラムの
記録媒体として光ディスクを用いてもよく、この場合も
上記フロッピーディスクの場合と同様にソフトウェアに
よる動画像復号化処理を行うことができる。さらに、上
記プログラム記憶媒体は上記光ディスクやフロッピーデ
ィスクに限るものではなく、ICカード、ROMカセッ
ト等、プログラムを記録できるものであればどのような
ものでもよく、これらのデータ記録媒体を用いる場合で
も、上記フロッピーディスク等を用いる場合と同様にソ
フトウェアによる各実施の形態の動画像復号化処理を実
施することができる。
【0168】
【発明の効果】以上のように本発明(請求項1)に係る
動画像復号化方法によれば、動画像に対応する符号化デ
ータを含むビットストリームに対する復号化処理を行う
際、上記ビットストリームの伝送時に発生した第1のエ
ラーと、該第1のエラー以外の第2のエラーとを区別し
て検出し、上記第1のエラーが検出されたとき、上記復
号化処理により得られた復号画像データを、符号化処理
単位である第1の処理単位で修整し、上記第2のエラー
が検出されたとき、上記復号画像データを、1つの同期
信号が付与された、上記第1の処理単位を複数含む第2
の処理単位で修整するので、伝送エラーとストリームエ
ラーのいずれのエラーに対しても復号画像データの修整
を行うことが可能となる。
【0169】また、伝送エラーが発生した場合には、伝
送エラーの影響を受ける第1の処理単位に対応する復号
画像データのみが修整されることとなり、伝送エラーの
影響を受けていない第1の処理単位に対応する復号画像
データを修整することによる復号画像の画質劣化を回避
できる。また、伝送エラー以外のストリームエラーが発
生した場合には、1つの同期信号が付与された第2の処
理単位に対応する復号画像データが修整されることとな
り、ストリームエラーの影響を受けている第1の処理単
位に対応する復号画像データが出力されることによる復
号画像の画質劣化を防止することができる。
【0170】この結果、入力ビットストリームのエラー
を検出した場合には、復号画像データの修整処理を効果
的に行って復号画像の画質劣化を大きく低減することが
できる効果が得られる。
【0171】この発明(請求項2)に係る動画像復号化
方法によれば、動画像に対応する符号化データを含むビ
ットストリームに対する復号化処理を行う際、上記ビッ
トストリームのエラーを検出するとともに、上記ビット
ストリームが、上記動画像の形状を示す形状情報を有す
るか否かを判定し、上記エラーが検出され、かつ上記ビ
ットストリームが形状情報を有していないと判定された
とき、上記復号画像データの修整を、符号化処理の単位
領域を修整単位として行い、上記エラーが検出され、か
つ上記ストリームが形状情報を有するとき、上記復号画
像データの修整を、上記動画像を構成する画面を修整単
位として行うので、上記ビットストリームが形状情報を
含む場合には、復号画像の修整処理による大きな画質劣
化を招くことなく、エラーに起因する画質劣化を排除す
ることができ、しかも、上記ストリームが形状情報を含
まない場合には簡単な修整処理によりエラーに起因する
画質劣化を排除することができる。
【0172】この発明(請求項3)によれば、請求項2
記載の動画像復号化方法において、上記ビットストリー
ムの伝送時に発生した第1のエラーと、該第1の伝送エ
ラー以外の第2のエラーとを区別して検出し、上記形状
情報を有していないビットストリームの第1のエラーが
検出されたとき、上記復号画像データを、符号化処理の
単位領域に対応する第1の処理単位で修整し、上記形状
情報を有していないビットストリームの第2のエラーが
検出されたとき、上記復号画像データを、1つの同期信
号が付与された、上記第1の処理単位を複数含む第2の
処理単位で修整するので、形状情報を有するストリーム
の復号化処理により得られる復号画像における、伝送エ
ラーあるいはストリームエラーに起因する画質劣化を、
復号画像データの修整に伴う画質劣化を抑えつつ排除す
ることができる効果に加えて、ビットストリームが形状
情報を有しない場合には、エラーに対する復号画像デー
タの修整処理を、エラーの種類に応じて効果的に行っ
て、復号画像の画質を向上することができる効果が得ら
れる。
【0173】この発明(請求項4)に係る動画像復号化
装置によれば、動画像に対応する符号化データと、同期
信号とを含むビットストリームに対する復号化処理によ
り復号画像データを生成する復号化器と、上記ビットス
トリームの伝送時に発生した第1のエラーを検出する第
1のエラー検出器と、上記第1の伝送エラー以外の第2
のエラーを検出する第2のエラー検出器とを備え、上記
第1のエラーが検出されたとき、上記復号画像データ
を、符号化処理の単位である第1の処理単位で修整し、
上記第2のエラーが検出されたとき、上記復号画像デー
タを、1つの同期信号が付与された、上記第1の処理単
位を複数含む第2の処理単位で修整するので、請求項1
の動画像復号化方法と同様、エラーが伝送エラーである
かストリームエラーであるかに応じて、復号画像データ
の修整を適切な処理単位で行うことが可能となり、入力
ビットストリームのエラーを検出したときには復号画像
データの修整処理を効果的に行って復号画像の画質劣化
を大きく低減することができる効果が得られる。
【0174】この発明(請求項5)に係る動画像復号化
装置によれば、動画像に対応する符号化データと、同期
信号とを含むビットストリームに対する復号化処理によ
り復号画像データを生成する復号化器と、上記ビットス
トリームに含まれるエラーを検出するエラー検出部と、
上記ビットストリームが、上記動画像の形状を示す形状
情報を有するか否かを判定する形状有無判定部とを備
え、上記ビットストリームのエラーが検出され、かつ上
記ビットストリームが形状情報を有すると判定されたと
き、上記復号画像データの修整を、上記動画像を構成す
る画面を修整単位として行い、上記ビットストリームの
エラーが検出され、かつ上記ビットストリームが形状情
報を有していないと判定されたとき、上記復号画像デー
タの修整を、符号化処理の単位領域を1つ以上含む処理
領域を修整単位として行うようにしたので、上記請求項
2の動画像復号化方法と同様、上記ストリームが形状情
報を含む場合には、復号画像の修整処理による大きな画
質劣化を招くことなく、エラーに起因する画質劣化を排
除することができ、しかも、上記ストリームが形状情報
を含まない場合には簡単な修整処理によりエラーに起因
する画質劣化を排除することができる。
【0175】この発明(請求項6)によれば、請求項5
記載の動画像復号化装置において、上記エラー検出部で
は、上記ビットストリームの伝送時に発生した第1のエ
ラーと、該第1のエラー以外の第2のエラーとを区別し
て検出し、上記復号画像修整部では、上記第1のエラー
が検出され、かつ上記ビットストリームが形状情報を有
していないと判定されたとき、上記復号画像データを、
符号化処理の単位領域に対応する第1の処理単位で修整
し、上記第2のエラーが検出され、かつ上記ビットスト
リームが形状情報を有していないと判定されたとき、上
記復号画像データを、1つの同期信号が付与された、上
記第1の処理単位を複数含む第2の処理単位で修整する
ので、上記請求項3の動画像復号化方法と同様、形状を
有する復号画像における、伝送エラーあるいはストリー
ムエラーに起因する画質劣化を、復号画像データの修整
に伴う画質劣化を抑えつつ排除することができる効果に
加えて、ビットストリームが形状情報を有しない場合に
は、エラーに対する復号画像データの修整処理を、エラ
ーの種類に応じて効果的に行って、復号画像の画質を向
上することができる効果が得られる。
【0176】この発明(請求項7)に係るプログラム記
録媒体によれば、動画像に対応する符号化データと、同
期信号とを含むビットストリームに対する処理をコンピ
ュータにより行うためのプログラムとして、上記ビット
ストリームの復号化処理の際、上記ビットストリームの
伝送時に発生した第1のエラーと、該第1のエラー以外
の第2のエラーとを区別して検出し、上記第1のエラー
が検出されたとき、上記復号画像データを、符号化処理
単位である第1の処理単位で修整し、上記第2のエラー
が検出されたとき、上記復号画像データを、1つの同期
信号が付与された、上記第1の処理単位を複数含む第2
の処理単位で修整するプログラムを格納したので、エラ
ーが伝送エラーであるかストリームエラーであるかに応
じて復号画像データの修整処理を効果的に行って、復号
画像の画質を向上することができる動画像復号化方法
を、ソフトウエアにより実現できる。
【0177】この発明(請求項8)に係るプログラム記
録媒体によれば、動画像に対応する符号化データと、同
期信号とを含むビットストリームに対する処理をコンピ
ュータにより行うためのプログラムとして、上記ビット
ストリームの復号化処理の際、上記ストリームのエラー
を検出するとともに、上記ビットストリームが、上記動
画像の形状を示す形状情報を有するか否かを判定し、上
記ビットストリームのエラーが検出され、かつ上記ビッ
トストリームが形状情報を有すると判定されたとき、上
記復号画像データの修整を、上記動画像を構成する画面
を修整単位として行い、上記ビットストリームのエラー
が検出され、かつ上記ビットストリームが形状情報を有
していないと判定されたとき、上記復号画像データの修
整を、符号化処理の単位領域を1つ以上含む処理領域を
修整単位として行うプログラムを格納したので、上記ビ
ットストリームが形状情報を含む場合には、復号画像の
修整処理による大きな画質劣化を招くことなく、エラー
に起因する画質劣化を排除することができ、しかも、上
記ビットストリームが形状情報を含まない場合には簡単
な修整処理によりエラーに起因する画質劣化を排除する
ことができる動画像復号化方法を、ソフトウエアにより
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による動画像復号化装置
を説明するための図であり、該動画像復号化装置の構成
(図(a))及び該動画像復号化装置に入力されるVOP
ビットストリームのデータ構造(図(b))を示してい
る。
【図2】上記実施の形態1の動画像復号化装置により入
力ストリームを復号化する処理のフローを示す図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態2による動画像復号化装置
を説明するためのブロック図である。
【図4】上記実施の形態2の動画像復号化装置による復
号化処理の流れを示す図である。
【図5】本発明の実施の形態3による動画像復号化装置
を説明するためのブロック図である。
【図6】上記実施の形態3の動画像復号化装置による復
号化処理の流れを示す図である。
【図7】上記各実施の形態における動画像復号処理を、
動画像復号プログラムを格納したフロッピーディスク
(図(a),図(b))を用いて、コンピュータシステム(図
(c))により実施する場合を説明するための図である。
【図8】上記MPEG−4対応の符号化処理における種
々の処理単位について説明するための模式図であり、物
体の形状(図(a)),物体の絵柄(図(b)),及び物体を
包含する矩形領域(図(c))を示している。
【図9】MPEG−4対応のビットストリームにおける
種々の処理単位を説明するための模式図であり、ビデオ
パケット(図(a)),VOPにおけるビデオパケット対
応領域(図(b)),マクロブロック(図(c)),ブロック
(図(d)),及びビデオパケットの変形例(図(e))を示
している。
【図10】MPEG−4における物体単位の符号化処理
を説明するための模式図である。
【図11】MPEG4におけるビットストリームの構成
を詳しく説明するための模式図であり、VOPストリー
ム(図(a)),ビデオパケット(図(b)),及びマクロブ
ロック情報(図(c))を示している。
【図12】従来の一般的な動画像復号化装置を説明する
ためのブロック図である。
【図13】従来のその他の動画像復号化装置を説明する
ためのブロック図である。
【符号の説明】
1 復号化器 1a,2a 第1,第2のVP遅延回路 1b,2b 第1,第2のVOP遅延回路 2 メモリ 3 伝送エラー検出器 4 マクロブロック単位修整器 5 MB選択スイッチ 6 ストリームエラー検出器 7 ビデオパケット単位修整器 8 VP選択スイッチ 9 論理和回路 10 形状有無検出器 11 論理積回路 12 VOP単位修整器 13 VOP選択スイッチ 18 エラー検出器 100a,100b,100c 動画像復号化装置 Aerr,TSerr エラー通知信号 Cm マーカ符号 Cmb MB単位置換制御信号 Cs コンピュータシステム Cvp VP単位置換制御信号 Cvop VOP単位置換制御信号 D フロッピーディスク本体 DEmb VP遅延選択データ DVd VP遅延復号データ DVref1 VP遅延置換データ DEvp VOP遅延選択データ DVref2 VOP遅延置換データ Emb MB単位選択画像データ Evp VP単位選択画像データ Evop VOP単位選択画像データ FC フロッピーディスクケース FD フロッピーディスク FDD フロッピーディスクドライブ Se セクタ Serr ストリームエラー通知信号 Smb(1),Smb(i-1),Smb(i),Svp(i+1),Svp(m)
ビデオパケット Svop VOPビットストリーム Svp(1),Svp(k),Svp(k+1),Svp(m) VOPビット
ストリーム Svph(1),Svph(k),Svph(k+1),Svph(m) VOPヘ
ッダ Terr 伝送エラー通知信号 Tr トラック Vd 復号画像データ Vin 入力ストリーム Vref 参照画像データ Vrep 置換画像データ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動画像に対応する画像データを第1の処
    理単位毎に順次符号化してなる符号化データと、上記第
    1の処理単位を複数含む第2の処理単位毎に上記符号化
    データに付与された同期信号とを含むビットストリーム
    に対して、該符号化データを上記第1の処理単位毎に復
    号化して復号画像データを生成する復号化処理を施す動
    画像復号化方法であって、 上記ビットストリームの伝送時に発生した第1のエラー
    と、該第1のエラー以外の第2のエラーとを区別して検
    出するエラー検出処理と、 上記第1のエラーが検出されたとき、上記復号画像デー
    タの修整を上記第1の処理単位を修整単位として行い、
    上記第2のエラーが検出されたとき、上記復号画像デー
    タの修整を上記第2の処理単位を修整単位として行う修
    整処理とを含むことを特徴とする動画像復号化方法。
  2. 【請求項2】 動画像に対応する画像データを該動画像
    の1画面を構成する単位領域毎に順次符号化してなる符
    号化データを含むビットストリームに対して、該符号化
    データを上記単位領域毎に復号化して復号画像データを
    生成する復号化処理を施す動画像復号化方法であって、 上記ビットストリームのエラーを検出するエラー検出処
    理と、 上記ビットストリームが、上記動画像の形状を示す形状
    情報を有するか否かを判定する形状有無判定処理と、 上記ビットストリームのエラーが検出され、かつ上記ビ
    ットストリームが形状情報を有すると判定されたとき、
    上記復号画像データの修整を、上記動画像の1画面を修
    整単位として行い、上記ビットストリームのエラーが検
    出され、かつ上記ビットストリームが形状情報を有して
    いないと判定されたとき、上記復号画像データの修整
    を、上記単位領域を1以上含む、上記画面より小さい処
    理領域を修整単位として行う修整処理とを含むことを特
    徴とする動画像復号化方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の動画像復号化方法におい
    て、 上記ビットストリームは、上記単位領域に対応する第1
    の処理単位を複数含む第2の処理単位毎に上記符号化デ
    ータに付与された同期信号を含むものであり、 上記エラー検出処理は、上記ストリームの伝送時に発生
    した第1のエラーと、該第1のエラー以外の第2のエラ
    ーとを区別して検出するものであり、 上記修整処理は、上記形状情報を有していないストリー
    ムの第1のエラーが検出されたとき、上記復号画像デー
    タの修整を、上記第1の処理単位を修整単位として行
    い、上記形状情報を有していないストリームの第2のエ
    ラーが検出されたとき、上記復号画像データの修整を、
    上記第2の処理単位を修整単位として行うものであるこ
    とを特徴とする画像復号化方法。
  4. 【請求項4】 動画像に対応する画像データを第1の処
    理単位毎に順次符号化してなる符号化データと、上記第
    1の処理単位を複数含む第2の処理単位毎に上記符号化
    データに付与された同期信号とを含むビットストリーム
    に対して復号化処理を施す動画像復号化装置であって、 上記ビットストリームに含まれる符号化データを上記第
    1の処理単位毎に復号化して復号画像データを生成する
    復号化器と、 上記ビットストリームの伝送時に発生した第1のエラー
    を検出する第1のエラー検出器と、 上記第1のエラー以外の第2のエラーを検出する第2の
    エラー検出器と、 上記第1のエラーが検出されたとき、上記復号画像デー
    タの修整を上記第1の処理単位を修整単位として行う第
    1の修整部と、 上記第2のエラーが検出されたとき、上記復号画像デー
    タの修整を上記第2の処理単位を修整単位として行う第
    2の修整部とを備えたことを特徴とする動画像復号化装
    置。
  5. 【請求項5】 動画像に対応する画像データを該動画像
    の1画面を構成する単位領域毎に順次符号化してなる符
    号化データを含むビットストリームに対して復号化処理
    を施す動画像復号化装置であって、 上記ビットストリームに含まれる符号化データを上記単
    位領域毎に復号化して復号画像データを生成する復号化
    器と、 上記ビットストリームのエラーを検出するエラー検出部
    と、 上記ビットストリームが、上記動画像の形状を示す形状
    情報を有するか否かを判定する形状有無判定部と、 上記ビットストリームのエラーが検出され、かつ上記ビ
    ットストリームが形状情報を有すると判定されたとき、
    上記復号画像データの修整を、上記動画像の1画面を修
    整単位として行い、上記ビットストリームのエラーが検
    出され、かつ上記ビットストリームが形状情報を有して
    いないと判定されたとき、上記復号画像データの修整
    を、上記単位領域を1つ以上含む、上記画面より小さい
    処理領域を修整単位として行う復号画像修整部とを備え
    たことを特徴とする動画像復号化装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の動画像復号化装置におい
    て、 上記ビットストリームは、上記単位領域に対応する第1
    の処理単位を複数含む第2の処理単位毎に上記符号化デ
    ータに付与された同期信号を含むものであり、 上記エラー検出部は、 上記ビットストリームの伝送時に発生した第1のエラー
    を検出する第1のエラー検出器と、 該第1のエラー以外の第2のエラーを検出する第2のエ
    ラー検出器とを有するものであり、 上記復号画像修整部は、 上記形状情報を有していないストリームの第1のエラー
    が検出されたとき、上記復号画像データの修整を、上記
    第1の処理単位を修整単位として行う第1の修整器と、 上記形状情報を有していないストリームの第2のエラー
    が検出されたとき、上記復号画像データの修整を、上記
    第2の処理単位を修整単位として行う第2の修整器と、 上記形状情報を有するビットストリームの第1のエラー
    あるいは第2のエラーが検出されたとき、上記復号画像
    データの修整を、上記動画像の1画面を修整単位として
    行う第3の修整器とを有するものであることを特徴とす
    る動画像復号化装置。
  7. 【請求項7】 動画像に対応する画像データを第1の処
    理単位毎に順次符号化してなる符号化データと、上記第
    1の処理単位を複数含む第2の処理単位毎に上記符号化
    データに付与された同期信号とを含むビットストリーム
    に対するデータ処理をコンピュータにより行うためのプ
    ログラムを格納したプログラム記録媒体であって、 上記データ処理は、 上記ビットストリームに含まれる符号化データを上記第
    1の処理単位毎に復号化して復号画像データを生成する
    復号化処理と、 上記ビットストリームの伝送時に発生した第1のエラー
    と、該第1のエラー以外の第2のエラーとを区別して検
    出するエラー検出処理と、 上記第1のエラーが検出されたとき、上記復号画像デー
    タの修整を上記第1の処理単位を修整単位として行い、
    上記第2のエラーが検出されたとき、上記復号画像デー
    タの修整を上記第2の処理単位を修整単位として行う修
    整処理とを含むことを特徴とする動画像復号化方法。
  8. 【請求項8】 動画像に対応する画像データを該動画像
    の1画面を構成する単位領域毎に順次符号化してなる符
    号化データを含むビットストリームに対するデータ処理
    をコンピュータにより行うためのプログラムを格納した
    プログラム記録媒体であって、 上記データ処理は、 上記ビットストリームに含まれる符号化データを上記単
    位領域毎に復号化して復号画像データを生成する復号化
    処理と、 上記ビットストリームに含まれるエラーを検出するエラ
    ー検出処理と、 上記ビットストリームが、上記動画像の形状を示す形状
    情報を有するか否かを判定する形状有無判定処理と、 上記ビットストリームのエラーが検出され、かつ上記ビ
    ットストリームが形状情報を有すると判定されたとき、
    上記復号画像データの修整を、上記動画像の1画面を修
    整単位として行い、上記ビットストリームのエラーが検
    出され、かつ上記ビットストリームが形状情報を有して
    いないと判定されたとき、上記復号画像データの修整
    を、上記単位領域を1つ以上含む、上記画面より小さい
    処理領域を修整単位として行う修整処理とを含むことを
    特徴とするプログラム記録媒体。
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