JP2001169178A - 画像処理方法及び装置並びに電子カメラ - Google Patents

画像処理方法及び装置並びに電子カメラ

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JP2001169178A
JP2001169178A JP34679999A JP34679999A JP2001169178A JP 2001169178 A JP2001169178 A JP 2001169178A JP 34679999 A JP34679999 A JP 34679999A JP 34679999 A JP34679999 A JP 34679999A JP 2001169178 A JP2001169178 A JP 2001169178A
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image signal
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Masaya Tamaru
雅也 田丸
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子スチルカメラのストロボ撮影時に精度よく
画像信号の光量不足を補正し、主要被写体が適正な明る
さの画像を得ることができる画像処理手段を提供する。 【解決手段】ストロボ発光装置54の発光時にCCD1
8を介して取得した画像信号をA/D変換してメモリ2
6に記憶するとともに、前記画像信号を積算回路60に
入力する。積算回路60では、撮影画面が複数のブロッ
クに分割されており、各ブロック毎に積算値が算出さ
れ、その結果がCPU30に入力される。CPU30は
全ブロックの積算値を総合的に演算して得た評価値に基
づいて撮影画像が光量不足か否かの判断を行う。光量不
足の画像と判断すると、CPU30は前記評価値に応じ
てゲイン調整回路34のゲインを決定し、メモリ26内
の画像信号をゲイン調整回路34により増幅する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理方法及び装
置並びに電子カメラに係り、特にデジタルカメラなど固
体撮像素子を用いて画像を撮像するシステムにおいてス
トロボ発光時に撮像された画像の良否を判断して自動的
に補正を加える画像処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に暗いシーンを撮影する場合には、
閃光装置(ストロボ発光装置)の発光が必要であるが、
被写体までの距離に対して閃光装置の発光能力が低い場
合には、光量不足の画像が得られてしまう。また、閃光
装置の発光能力が十分である場合であっても、発光量が
そのシーンに対して不適切であれば、やはり光量不足の
画像となる。
【0003】発光量を適切化する手段としては、例え
ば、測距手段により被写体の距離情報を得て、この距離
情報に応じて発光量を決定する方法がある。また、受光
センサ(調光センサ)により閃光装置の反射光を感知
し、適切な光量に達した時にストロボ発光を停止させる
制御を行う、いわゆるオートストロボという方法もあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれの方法でも、測定精度や発光制御精度が悪い場合に
は適切な発光量は得られない。特に、オートスロトボの
場合には、非主要被写体に反射率の高い物体が在ると、
その影響を受けて主要被写体に十分な光量が当たる前に
閃光装置の発光を停止してしまうといった問題がある。
【0005】発光制御精度の課題に対しては、特開平6
−121225号公報に開示されているように、撮像さ
れた信号そのものを増幅することによって、精度よく画
像の明るさを制御することができる。
【0006】しかし、同公報に開示の方法を用いた場合
でも、測定精度の課題を解決することができない。ま
た、同公報では、ストロボ発光が必要であると判断され
た場合に、被写体の距離情報に応じて、映像信号の増幅
率を可変にしているが、距離情報が得られない場合に、
どのような情報に基づいて増幅率を変化させるかについ
て開示されていない。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、電子スチルカメラのストロボ撮影時に精度よく
映像信号の光量不足を補正し、主要被写体が適正な明る
さの画像を得ることができる画像処理方法及び装置並び
にその装置を搭載した電子カメラを提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に請求項1に係る画像処理方法は、ストロボ発光装置の
発光を伴う撮影時に撮像素子より得られた画像信号を評
価し、その評価結果に基づいて光量不足であると判断し
た場合に、前記評価結果に応じて前記画像信号の増幅率
を決定し、前記決定した増幅率によって前記画像信号を
増幅して適正な明るさの画像を得ることを特徴としてい
る。
【0009】本発明の画像処理方法によれば、ストロボ
撮影時に取得した画像信号から、当該撮影画像の光量の
適否を評価する。なんらかの理由でストロボ光が十分に
照射されなかった場合など、撮影シーンに対してストロ
ボ光量が不適切であると、光量不足の画像と判断される
ことになる。かかる場合、前記取得された画像信号を増
幅するが、その増幅率は前記評価結果に応じて可変制御
される。これにより、ストロボ撮影時の光量不足を精度
よく補正し、適正な明るさの画像を得ることができる。
【0010】前記画像信号の評価の手法として、請求項
2に示したように、撮影画面を複数のブロックに分割
し、各ブロック毎の明るさを示す数値を求め、それら数
値を全ブロックにわたって総合的に演算して得た評価値
に基づいて撮影画面の評価を行う態様がある。
【0011】例えば、複数のブロックには画面内の位置
に応じた重み係数が定められ、前記明るさを示す数値
は、各ブロック毎に画像信号を積算した積算値とする。
そして、前記評価値は、各ブロックごとの積算値と該当
する重み係数の乗算値を全てのブロックについて加算
し、その全加算値を重み係数Wi の総和で除算すること
によって求められる。撮影画面内の重み係数の分布によ
り、主要被写体が適正な明るさになるように増幅率を決
定することができる。
【0012】画像信号の増幅率が大きすぎると画像のS
/Nが劣化するので、適度な増幅を行うべく、請求項3
に示したように、前記決定される増幅率に上限値を設定
しておくことが好ましい。また、撮影された画像を不必
要に暗くする方向に補正しないように、請求項4に記載
の如く、前記決定される増幅率に下限値を設定しておく
態様もある。特に、画像を暗くする方向の補正を禁止す
る場合は、請求項5に示したように、前記下限値を1に
設定する。
【0013】請求項6に係る画像処理装置は、上記方法
発明を具現化する装置を提供すべく、ストロボ撮影時に
撮像素子を介して取得された画像信号を評価する評価手
段と、前記評価手段の評価結果に基づいて光量不足の有
無を判定する判定手段と、前記判定手段により光量不足
であるとの判定を得た場合に前記評価手段の評価結果に
応じて前記画像信号の増幅率を決定する増幅率決定手段
と、前記増幅率決定手段により決定された増幅率で前記
画像信号を増幅する可変増幅手段と、を備えたことを特
徴としている。
【0014】請求項7に係る電子カメラは、撮像素子
と、撮影時に被写体に補助光を与えるようにストロボ発
光装置を制御するストロボ制御手段と、前記撮像素子を
介して取得した画像信号を記憶する記憶手段と、前記ス
トロボ発光装置の発光を伴う撮影時に前記撮像素子より
得られた画像信号を評価する評価手段と、前記記憶手段
に格納されている画像信号を増幅する可変増幅手段と、
前記評価手段の評価結果に基づいて撮影画像における光
量不足の有無を判定し、光量不足であるとの判定を得た
場合に前記評価手段の評価結果に応じて前記可変増幅手
段における増幅率を決定し、当該決定した増幅率に従っ
て前記可変増幅手段の増幅率可変制御を行う制御手段
と、前記可変増幅手段によって増幅した結果得られた画
像を記録媒体に記録する記録手段と、を備えたことを特
徴としている。
【0015】ストロボ発光装置はカメラ本体に内蔵され
ていてもよいし、カメラ本体と分離可能な着脱式のスロ
トボ発光装置であってもよい。本発明によれば、ストロ
ボ撮影時の光量不足に対する自動補正機能を具備した電
子カメラを達成できる。ストロボ発光装置を使用して撮
影を行うストロボ撮影モードと、ストロボ発光装置を使
用せずに撮影を行う発光禁止モードとを切り換えること
ができる電子カメラの場合には、モード選択手段によっ
てストロボ撮影モードが選択されているというモード情
報を利用して前記自動補正機能を作動させる態様があ
る。
【0016】請求項8に係る画像処理装置は、入力され
た画像信号を評価する評価手段と、前記評価手段の評価
結果に基づいて入力画像の光量不足の有無を判定する判
定手段と、前記判定手段により光量不足であるとの判定
を得た場合に前記評価手段の評価結果に応じて前記画像
信号の増幅率を決定する増幅率決定手段と、前記増幅率
決定手段により決定される増幅率で前記画像信号を増幅
する可変増幅手段と、を備えたことを特徴としている。
【0017】本発明の画像処理装置によれば、入力画像
の画像信号に基づいて当該画像の光量の適否を評価す
る。この評価の結果、光量不足の画像と判断されると、
前記評価結果に応じて適正な明るさになるような増幅率
が決定され、決定された増幅率によって前記入力画像の
画像信号の増幅処理が行われる。これにより、適正な明
るさの画像を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る画像処理方法及び装置並びに電子カメラの好ましい実
施の形態について詳説する。
【0019】図1は本発明の実施の形態に係るデジタル
カメラのブロック図である。このカメラ10の撮影光学
系12は撮影レンズ14及び絞り16を含む。撮影レン
ズ14は1枚又は複数枚のレンズで構成され、単一の焦
点距離(固定焦点)のレンズでも良いし、ズームレンズ
や望遠/広角の二焦点切替式レンズの如く焦点距離可変
のものでもよい。
【0020】撮影光学系12を介してCCD18の受光
面に結像された被写体像は、各センサで入射光量に応じ
た量の信号電荷に変換される。このようにして蓄積され
た信号電荷は、CCD駆動回路20から加えられるCC
D駆動パルスによって読み出され、信号電荷に応じた電
圧信号(アナログ画像信号)として順次CCD18から
出力される。
【0021】CCD18には、シャッターゲートを介し
てシャッタードレインが設けられており、シャッターゲ
ートをシャッターゲートパルスによって駆動することに
より、蓄積した信号電荷をシャッタードレインに掃き出
すことができる。すなわち、CCD18は、シャッター
ゲートパルスによって各センサに蓄積される電荷の蓄積
時間(シャッタースピード)を制御する、いわゆる電子
シャッター機能を有している。
【0022】CCD18から読み出された信号は、CD
S回路22において相関二重サンプリング(CDS)処
理されるとともに、R,G,Bの各色信号に色分離処理
され、各色信号の信号レベルの調整(プリホワイトバラ
ンス処理)が行われる。
【0023】これら所定のアナログ信号処理を経た画像
信号は、A/D変換器24に加えられ、該A/D変換器
24によりR,G,Bのデジタル信号に変換された後、
メモリ26に格納される。
【0024】タイミング信号発生回路(TG)28は、
CPU30からのコマンドに応じてCCD駆動回路2
0、CDS回路22及びA/D変換器24に対して適宜
のタイミング信号を与えており、各回路はタイミング信
号発生回路28から加えられるタイミング信号により同
期して駆動されるようになっている。
【0025】CPU30は、カメラ10の各回路を統括
制御する制御部(制御手段)であり、バス32を介して
ゲイン調整回路34、ガンマ補正回路36、輝度・色差
信号処理回路(YC処理回路という。)38、圧縮伸張
回路40、メモリカード42のカードインターフェース
44、及び表示部46を駆動する表示用ドライバー48
等と接続されている。
【0026】CPU30は操作部50からの入力信号に
基づいて対応する回路ブロックを制御するとともに、撮
影レンズ14のズーミング動作や自動焦点調節(AF)
動作の制御、並びに自動露出調節(AE)の制御等を行
う。
【0027】操作部50には、画像の記録開始の指示を
与えるレリーズボタン、カメラのモード選択手段、ズー
ム操作手段その他の各種の入力手段が含まれる。これら
入力手段は、スイッチボタン、ダイヤル、スライド式ツ
マミなど種々の形態があり、タッチパネルや液晶モニタ
表示部の画面上において設定メニューや選択項目を表示
してカーソルで所望の項目を選択する態様もある。操作
部50はカメラ本体に配設されていてもよいし、リモコ
ン送信機としてカメラ本体と分離した構成にすることも
可能である。
【0028】CPU30はCCD18から出力される画
像信号に基づいて、焦点評価演算やAE演算などの各種
演算を行い、その演算に基づいて、撮影レンズ14及び
絞り16の駆動手段(例えば、AFモータやアイリスモ
ータ等)52を制御してフォーカスレンズを合焦位置に
移動させるとともに、絞り16を適正絞り値に設定す
る。
【0029】例えば、AF制御には、G信号の高周波成
分が最大になるようにフォーカスレンズを移動させるコ
ントラストAF方式が採用される。AE制御には、1フ
レームのR、G、B信号を積算した積算値に基づいて被
写体輝度(撮影EV)を求め、この撮影EVに基づいて
絞り値とシャッタースピードを決定し、駆動手段52を
介して絞り16を駆動するとともに、決定したシャッタ
ースピードとなるように電子シャッターによってCCD
18の電荷の蓄積時間を制御する。したがって、カメラ
10の撮影レンズ14を被写体に向けるだけで、最適な
露出調整が行われるとともに、ピント合わせが自動的に
行われる。
【0030】撮影記録時においては、レリーズボタンの
「半押し」時に上述した測光動作を複数回繰り返して正
確な撮影EVを求め、この撮影EVに基づいて撮影時の
絞り値とシャッタースピードを最終的に決定する。そし
て、レリーズボタンの「全押し」時に前記最終的に決定
した絞り値になるように絞り16を駆動し、また、決定
したシャッタースピードとなるように電子シャッターに
よって電荷の蓄積時間を制御する。なお、AE、AFは
CCD18から取得される画像信号に基づいて制御する
方法の他、周知の測光センサやAF投光/受光センサか
らなる測距センサ等を用いてもよい。
【0031】また、このカメラ10はストロボ発光装置
54と、調光用の受光素子56を有し、操作部50に含
まれるストロボモード設定ボタンの操作に応じて、低輝
度時にストロボ発光装置54を自動的に発光させる「低
輝度自動発光モード」、被写体輝度にかかわらずストロ
ボ発光装置54を発光させる「強制発光モード」、又は
ストロボ発光装置54の発光を禁止させる「発光禁止モ
ード」等に設定される。
【0032】CPU30はユーザーが選択したストロボ
モードに応じて、ストロボ発光装置54のメインコンデ
ンサの充電制御や、発光管(例えば、キセノン管)への
放電(発光)タイミングを制御するとともに、受光素子
56からの測定結果に基づいて発光停止の制御を行う。
受光素子56はストロボの発光によって照らされる被写
体からの反射光を受光し、受光量に応じた電気信号に変
換する。受光素子56の信号は図示せぬ積分回路により
積算され、積算受光量が所定の適正受光量に達した時に
ストロボの発光が停止される。
【0033】A/D変換器24から出力されたデータは
前記メモリ26に格納されるとともに、積算回路60に
加えられる。積算回路60は、撮影画面を複数のブロッ
ク(例えば、8×8の64個のブロック)に分割し、各
ブロック毎に受入したG信号の積算演算を行う。なお、
R、G、Bのデータから輝度信号(Y信号)を生成し
て、輝度信号の積算演算を行ってもよい。また、積算回
路60はAE演算回路で兼用することもできる。積算回
路60で得られた積算値の情報(演算結果)はCPU3
0に入力される。
【0034】CPU30は積算回路60から受入する情
報に基づき、後述のアルゴリズムに従って撮影画面の評
価値Eを算出し、求めた評価値Eを用いてゲイン調整回
路34におけるゲイン値(増幅率)を決定する。CPU
30は決定したゲイン値に従ってゲイン調整回路34に
おけるゲイン量を制御する。
【0035】メモリ26に記憶されたR、G、Bの画像
データはゲイン調整回路34に送られ、ここで増幅処理
される。増幅処理された画像データは、ガンマ補正回路
36において、ガンマ補正処理が施された後、YC処理
回路38へ送られ、RGBデータから輝度信号(Y信
号)及び色差信号(Cr,Cb 信号)に変換される。
【0036】YC処理回路38において生成された輝度
・色差信号(YC信号と略記する)は、メモリ26に書
き戻される。メモリ26に記憶されたYC信号は表示用
ドライバー48に供給され、所定方式の信号(例えば、
NTSC方式のカラー複合映像信号)に変換されて表示
部46に出力される。表示部46には液晶ディスプレイ
その他のカラー表示可能な表示装置が用いられる。な
お、表示部46はYC信号入力対応のタイプのものを適
用してもよいし、RGB信号入力タイプのものを適用し
てもよく、表示装置に対応したドライバーが適用され
る。
【0037】CCD18から出力される画像信号によっ
て画像データが定期的に書き換えられ、その画像データ
から生成される映像信号が表示部46に供給されること
により、CCD18が捉える画像がリアルタイムに動画
像(ライブ画像)として、又はリアルタイムではない
が、ほぼ連続した画像として表示部46に表示される。
【0038】表示部46は電子ビューファインダーとし
て利用でき、撮影者は表示部46の表示画像又は図示せ
ぬ光学ファインダーによって撮影画角を確認することが
できる。レリーズボタンの押下操作など所定の記録指示
(撮影開始指示)操作に呼応して、記録用の画像データ
の取り込みが開始される。
【0039】撮影者が操作部50から撮影記録の指示を
入力すると、CPU30は必要に応じて圧縮伸張回路4
0にコマンドを送り、これにより圧縮伸張回路40はメ
モリ26上のYCデータをJPEGその他の所定の形式
に従って圧縮する。圧縮された画像データはカードイン
ターフェース44を介してメモリカード42に記録され
る。
【0040】非圧縮の画像データを記録するモード(非
圧縮モード)が選択されている場合には、前記圧縮伸張
回路40による圧縮処理を実施せずに、非圧縮のまま画
像データがメモリカード42に記録される。
【0041】本例のカメラ10は、画像データを保存す
る手段としてメモリカード42が用いられている。具体
的には、例えばスマートメディア(Solid-State Floppy
Disk Card)が適用される。記録メディアの形態は上記
のものに限らず、PCカード、マイクロドライブ、マル
チメディアカード(MMC)、磁気ディスク、光ディス
ク、光磁気ディスク、メモリスティックなど種々の形態
が可能であり、使用される媒体に応じた信号処理手段と
インターフェースが適用される。
【0042】また、再生モード時にはメモリカード42
から読み出された画像データが圧縮伸張回路40によっ
て伸張処理され、ドライバー48を介して表示部46に
出力される。
【0043】次に、上記の如く構成されたデジタルカメ
ラにおける画像補正のアルゴリズムを説明する。
【0044】図2に示したように、積算回路60におい
て撮影画面は8×8のブロックに分割される。そして、
各ブロックBi (i =0,1,2 …,63)毎に、画像信号にお
けるG(緑)信号の積算値Si が算出される。また、図
3に示すように、各ブロックにはそれぞれ重み係数Wi
(i =0,1,2 …,63)が定められている。重み係数Wiは
画面中央部分が相対的に大きい値に定められており、中
心から遠ざかるにつれて小さい値に設定されている。
【0045】主要な被写体は画面の中央付近に配置され
る場合が多いため、図3に示すような重み係数の分布に
設定しておくことで、画面中央部分の被写体の状態を十
分に反映させた評価が可能となる。
【0046】図4は画像補正のアルゴリズムのフローチ
ャートである。ストロボ撮影によって撮影画像が取り込
まれると図3に示す画像補正の制御がスタートする。本
制御シーケンスがスタートすると(ステップS40
0)、先ずCPU30は、積算回路60から受入する情
報に基づいて各ブロックBi の積算値Si を算出する
(ステップS410)。そして、各ブロック毎の積算値
Si を算出したら、図3で説明した重み係数Wi を用い
て、次式(1)に従って評価値Eを算出する(ステップ
S412)。
【0047】
【数1】 すなわち、評価値Eは、各ブロックBi ごとの積算値S
i と重み係数Wi の乗算値(Si ×Wi )を全てのブロ
ックi=0〜63について加算し、その全加算値を重み
係数Wi の総和で除算する(加重平均を算出する)こと
によって求められる。
【0048】次いで、CPU30は式(1)で算出した
評価値Eが「1」よりも小さいか否かの判定を行う(ス
テップS414)。評価値Eが「1」よりも小さい値で
あるとの判定(YES判定)を得た時は、ステップS4
16に分岐して評価値Eを「1」に置き換える。すなわ
ち、評価値Eが1より小さい場合、E=1にクリップす
る。その後、ステップS418に進む。
【0049】その一方、ステップS414において、評
価値Eが「1」以上であるとの判定(NO判定)を得た
時は、当該評価値Eをそのまま利用するものとして、ス
テップS418に進む。
【0050】ステップS418では評価値Eを用いて、
次式(2)に従ってゲインGの算出を行う。
【0051】
【数2】 G=L/E …(2) ただし、Lは所定の目標レベルを示す値である。算出さ
れたゲインGに対して、所定の上限値(Gu )と下限値
(GL )でクリップを行う(ステップS420〜S42
6)。すなわち、ステップS420においてゲインGを
算出した後、ステップS420において所定の下限値G
L との大小関係を比較する。もし、式(2)で求めたゲ
インGが下限値GL を下回っている場合(YES判定
時)には、ゲインGを下限値GL で置き換える(ステッ
プS422)。
【0052】ステップS422においてゲインGが下限
値GL 以上である場合(NO判定時)には、ステップS
424に進み、ゲインGと所定の上限値Gu の大小関係
を比較する。ステップS424において、ゲインGが所
定の上限値Gu を上回っているとの判定(YES判定)
を得た場合は、ステップS426に分岐してゲインGを
上限値Gu で置き換える。
【0053】ステップS424においてゲインGが上限
値GL 以下であるとの判定(NO判定)を得た時は、当
該ゲインGをそのまま利用するものとして、ステップS
428に進む。前記ステップS422及びステップS4
26でゲインGを下限値GL又は上限値Gu で置換した
後もステップS428に至る。
【0054】ステップS428では、決定されたゲイン
Gに従ってゲイン調整回路34により画像信号を増幅
し、画像の補正を行う。こうして本制御シーケンスを終
了する(ステップS430)。
【0055】上限クリップを設けるのは、ゲイン量が大
きすぎると画像のS/Nが劣化するため、適度なゲイン
量までで増幅を制限するものである。上限値Gu の具体
的な設定はシステムによって様々であるが、例えば、画
像信号を8ビットで表す場合には、増幅率の上限を3倍
までと定める。また、画像を暗くする方向に補正したく
ない場合には、下限値GL を1に設定しておく。
【0056】本例のカメラ10によれば、評価値Eに基
づいて撮影画像が光量不足を判断された場合には、その
不足の程度に応じてゲイン調整回路34により画像信号
が増幅されるので、ストロボ発光装置の発光量不足、及
び発光量の制御精度の不足を補って、主要被写体が適正
な明るさの画像(例えば、表示部46に表示させたとき
に主要被写体たる人物の顔を見ることができるような明
るさの画像)を得ることができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る画像処
理方法及び装置並びに電子カメラによれば、ストロボ撮
影時に取得した画像信号から、当該撮影画像の光量の適
否を評価し、光量不足の画像と判断した時は、前記評価
結果に応じて増幅率を決定し、その決定した増幅率で前
記取得された画像信号を増幅するようにしたので、スト
ロボ撮影時の光量不足を精度よく補正し、主要被写体が
適正な明るさの画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのブ
ロック図
【図2】画像補正に利用される積算回路における撮影画
面の分割形態の一例を示す図
【図3】撮影画面の各ブロックに割り当てられている重
み係数Wi の例を示す図
【図4】本例のデジタルカメラにおける画像補正のアル
ゴリズムを示すフローチャート
【符号の説明】
10…カメラ(電子カメラ、画像処理装置)、12…撮
影光学系、18…CCD(撮像素子)、26…メモリ
(記憶手段)、30…CPU(評価手段、判定手段、増
幅率決定手段、ストロボ制御手段、制御手段)、34…
ゲイン調整回路(可変増幅手段)、42…メモリカード
(記録媒体)、44…カードインターフェース(記録手
段)、54…ストロボ発光装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストロボ発光装置の発光を伴う撮影時に
    撮像素子より得られた画像信号を評価し、その評価結果
    に基づいて光量不足であると判断した場合に、前記評価
    結果に応じて前記画像信号の増幅率を決定し、前記決定
    した増幅率によって前記画像信号を増幅することを特徴
    とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記画像信号の評価に際し、撮影画面を
    複数のブロックに分割し、各ブロック毎の明るさを示す
    数値を求め、それら数値を全ブロックにわたって総合的
    に演算して得た評価値に基づいて撮影画面の評価を行う
    ことを特徴とする請求項1の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記決定される増幅率には上限値が設定
    されていることを特徴とする請求項1又は2の画像処理
    方法。
  4. 【請求項4】 前記決定される増幅率には下限値が設定
    されていることを特徴とする請求項1、2、又は3の画
    像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記下限値は1であることを特徴とする
    請求項4の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 ストロボ撮影時に撮像素子を介して取得
    された画像信号を評価する評価手段と、 前記評価手段の評価結果に基づいて光量不足の有無を判
    定する判定手段と、 前記判定手段により光量不足であるとの判定を得た場合
    に前記評価手段の評価結果に応じて前記画像信号の増幅
    率を決定する増幅率決定手段と、 前記増幅率決定手段により決定された増幅率で前記画像
    信号を増幅する可変増幅手段と、 を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 撮像素子と、 撮影時に被写体に補助光を与えるようにストロボ発光装
    置を制御するストロボ制御手段と、 前記撮像素子を介して取得した画像信号を記憶する記憶
    手段と、 前記ストロボ発光装置の発光を伴う撮影時に前記撮像素
    子より得られた画像信号を評価する評価手段と、 前記記憶手段に格納されている画像信号を増幅する可変
    増幅手段と、 前記評価手段の評価結果に基づいて撮影画像における光
    量不足の有無を判定し、光量不足であるとの判定を得た
    場合に前記評価手段の評価結果に応じて前記可変増幅手
    段における増幅率を決定し、当該決定した増幅率に従っ
    て前記可変増幅手段の増幅率可変制御を行う制御手段
    と、 前記可変増幅手段によって増幅した結果得られた画像を
    記録媒体に記録する記録手段と、 を備えたことを特徴とする電子カメラ。
  8. 【請求項8】 入力された画像信号を評価する評価手段
    と、 前記評価手段の評価結果に基づいて入力画像の光量不足
    の有無を判定する判定手段と、 前記判定手段により光量不足であるとの判定を得た場合
    に前記評価手段の評価結果に応じて前記画像信号の増幅
    率を決定する増幅率決定手段と、 前記増幅率決定手段により決定される増幅率で前記画像
    信号を増幅する可変増幅手段と、 を備えたことを特徴とする画像処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100693544B1 (ko) 2006-02-13 2007-03-14 주식회사 팬택앤큐리텔 카메라를 구비한 휴대 단말기의 보조 발광장치 및 그의구동방법
US7310448B2 (en) 2002-01-29 2007-12-18 Fujifilm Corporation Image processing method, image processing apparatus, and electronic camera
JP2009038827A (ja) * 2006-02-21 2009-02-19 Seiko Epson Corp 露出判別装置およびその方法
JP2013514004A (ja) * 2009-12-11 2013-04-22 エコスター テクノロジーズ エル.エル.シー. 近位および遠位に焦点が合わされた画像を用いた3次元記録表示システム

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