JP2001168155A - ウエハプローバ - Google Patents
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Abstract
も、加熱を行っても殆ど反りが発生しない、昇温、高温
特性に優れたウエハプローバを提供すること。 【解決手段】 セラミック基板の表面にチャックトップ
導体層が形成されてなるウエハプローバにおいて、前記
セラミック基板は、25〜800℃の温度範囲における
ヤング率が280〜350GPaであることを特徴とす
るウエハプローバ。
Description
る極めて重要な製品であり、半導体チップは、例えば、
シリコン単結晶を所定の厚さにスライスしてシリコンウ
エハを作製した後、このシリコンウエハに種々の回路等
を形成することにより製造される。この半導体チップの
製造工程においては、シリコンウエハをICチップに分
割する前に、その電気的特性が設計通りに動作するか否
かを測定してチェックするプロービング工程が必要であ
り、そのために所謂プローバが用いられる。
第2587289号公報、特公平3−40947号公
報、特開平11−31724号公報等には、アルミニウ
ム合金やステンレス鋼などの金属製チャックトップを有
するウエハプローバが開示されている。このようなウエ
ハプローバでは、例えば、図12に示すように、ウエハ
プローバ501上にシリコンウエハWを載置し、このシ
リコンウエハWにテスタピンを持つプローブカード60
1を押しつけ、加熱、冷却しながら電圧を印加して導通
テストを行う。なお、図12において、V3 は、プロー
ブカード601に印加する電源33、V 2 は、抵抗発熱
体41に印加する電源32、V1 は、チャックトップ導
体層2とガード電極5に印加する電源31であり、この
電源31は、グランド電極6にも接続され、接地されて
いる。
金属製のチャックトップを有するウエハプローバには、
次のような問題があった。まず、金属製であるため、チ
ャックトップの厚みは15mm程度と厚くしなければな
らない。このようにチャックトップを厚くするのは、薄
い金属板では、プローブカードのテスタピンによりチャ
ックトップが押され、チャックトップの金属板に反りや
歪みが発生してしまい、金属板上に載置されるシリコン
ウエハが破損したり傾いたりしてしてしまうからであ
る。このため、チャックトップを厚くする必要がある
が、その結果、チャックトップの重量が大きくなり、ま
たかさばってしまうという問題があった。
にもかかわらず、昇温、降温特性が悪く、電圧や電流量
の変化に対してチャックトップ板の温度が迅速に追従し
ないため温度制御をしにくく、高温でシリコンウエハを
載置すると温度制御不能になってしまうという問題があ
った。
金属製のチャックトップに代えて、剛性の高いセラミッ
ク基板を用い、その表面に導体層を設けてこれをチャッ
クトップ導体層とすることにより、セラミック基板を薄
くすることができ、しかも、加熱を行っても殆ど反りが
発生しない、昇温、高温特性に優れたウエハプローバが
得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
ャックトップ導体層が形成されてなるウエハプローバに
おいて、前記セラミック基板は、25〜800℃の温度
範囲におけるヤング率が280〜350GPaであるこ
とを特徴とするウエハプローバである。
ミック基板の表面にチャックトップ導体層が形成されて
なるウエハプローバにおいて、前記セラミック基板は、
25〜800℃の温度範囲におけるヤング率が280〜
350GPaであることを特徴とする。
〜800℃の温度範囲におけるヤング率が280〜35
0GPaと高い剛性を有するので、プローブカードのテ
スタピンによりチャックトップが押されてもチャックト
ップが殆ど反ることはなく、チャックトップの厚さを金
属に比べて薄くすることができる。
て薄くすることができるため、熱伝導率が金属より低い
セラミックであっても結果的に熱容量が小さくなり、昇
温、降温特性に優れたものとなる。
形態を模式的に示した断面図であり、図2は、その平面
図であり、図3は、その底面図であり、図4は、図1に
示したウエハプローバにおけるA−A線断面図である。
形状のセラミック基板3の表面に同心円形状の溝7が形
成されるとともに、溝7の一部にシリコンウエハを吸引
するための複数の吸引孔8が設けられており、溝7を含
むセラミック基板3の大部分にシリコンウエハの電極と
接続するためのチャックトップ導体層2が円形状に形成
されている。
コンウエハの温度をコントロールするために、図3に示
したような平面視同心円形状の発熱体41が設けられて
おり、発熱体41の両端には、外部端子ピン191が接
続、固定されている。また、セラミック基板3の内部に
は、ストレイキャパシタやノイズを除去するためにガー
ド電極5とグランド電極6とが設けられている。
〜4に示したような構成を有するものである。以下にお
いて、上記ウエハプローバを構成する各部材、および、
本発明のウエハプローバの他の実施形態について、順次
詳細に説明していくことにする。
0℃の温度範囲におけるヤング率が280〜350GP
aであるセラミック基板を使用している。このようなセ
ラミック基板の材料としては特に限定されないが、例え
ば、窒化物セラミック、炭化物セラミック等が挙げられ
る。
性が低くなるため、高温時の反り量を小さくすることが
困難となり、プローブカードをシリコンウエハに押し付
けた際にシリコンウエハが破損しやすくなり、一方、3
50GPaを超えると、セラミック基板それ自体が全く
変形しなくなり、荷重がシリコンウエハに集中してシリ
コンウエハに破損が生じるからである。つまり、25〜
800℃では、ヤング率を280〜350GPaに調整
することにより、シリコンウエハの破損を確実に防止す
ることができるのである。ウエハプローバの使用温度
は、150〜200℃であるが、故障などにより過剰に
昇温されてしまうことがあり、そのような事故が発生し
た場合に検査が実行され、変形が生じることを想定し
て、変形量を小さくする手段が必要である。本発明で
は、800℃まで昇温されてしまうことを想定してヤン
グ率を280〜350GPaに調整する。
アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素等が挙げられる。
また、炭化物セラミックとしては、例えば、炭化ケイ
素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭
化タングステン等が挙げられる。上記窒化アルミニウム
を使用する場合には、50重量%を超えた量が窒化アル
ミニウムから構成される組成のものが好ましい。この場
合に使用される他のセラミックとしては、例えば、アル
ミナ、サイアロン、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げら
れる。これらのなかでは、窒化アルミニウムが好まし
い。熱伝導率が180W/m・Kとセラミックのなかで
は、最も高いからである。
以上のセラミックを混合あるいは積層して使用すること
により、また、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、希土類金属の酸化物、カーボン等を添加することに
より制御することができる。上記アルカリ金属、アルカ
リ土類金属としては、Li、Na、Ca、Rbなどが望
ましく、希土類金属としてはYが望ましい。またカーボ
ンは非晶質、結晶質いずれのものも使用することができ
る。前記アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属
の酸化物の含有量は、0.1〜20重量%が望ましい。
これらの範囲で添加することにより、焼結性を向上させ
てヤング率を前記範囲に調整することができる。また、
気孔率は、20%以下に調整することが望ましい。20
%を超えると、ヤング率が低下して前記範囲に調整する
ことができないからである。さらにカーボンは100〜
2000ppmの含有量が望ましい。このような含有量
とすることにより、セラミック基板を黒色化することが
できるからである。
ク基板の厚さは、チャックトップ導体層より厚いことが
必要であり、具体的には1〜10mmが望ましい。前記
セラミック基板の直径は、200mm以上であることが
望ましい。200mm以上で大きさの直径になると、高
温での反り量が大きくなるからである。また、本発明に
おいては、シリコンウエハの裏面を電極として使用する
ため、セラミック基板の表面にチャックトップ導体層が
形成されている。
20μmが望ましい。1μm未満では抵抗値が高くなり
すぎて電極として働かず、一方、20μmを超えると導
体の持つ応力によって剥離しやすくなってしまうからで
ある。
銅、チタン、クロム、ニッケル、貴金属(金、銀、白金
等)、タングステン、モリブデンなどの高融点金属から
選ばれる少なくとも1種の金属を使用することができ
る。
クからなる多孔質体であってもよい。多孔質体の場合
は、後述するような吸引吸着のための溝を形成する必要
がなく、溝の存在を理由としたウエハの破損を防止する
ことができるだけでなく、表面全体で均一な吸引吸着を
実現できるからである。このような多孔質体としては、
金属焼結体を使用することができる。また、多孔質体を
使用した場合は、その厚さは、1〜200μmで使用す
ることができる。多孔質体とセラミック基板との接合
は、半田やろう材を用いる。
を含むものであることが望ましい。硬度が高く、テスタ
ピンの押圧に対しても変形等しにくいからである。チャ
ックトップ導体層の具体的な構成としては、例えば、初
めにニッケルスパッタリング層を形成し、その上に無電
解ニッケルめっき層を設けたものや、チタン、モリブデ
ン、ニッケルをこの順序でスパッタリングし、さらにそ
の上にニッケルを無電解めっきもしくは電解めっきで析
出させたもの等が挙げられる。
の順序でスパッタリングし、さらにその上に銅およびニ
ッケルを無電解めっきで析出させたものであってもよ
い。銅層を形成することでチャックトップ電極の抵抗値
を低減させることができるからである。
ングし、さらにその上にニッケルを無電解めっきもしく
は無電解めっきで析出させたものであってもよい。ま
た、クロム、銅をこの順でスパッタリングし、さらにそ
の上にニッケルを無電解めっきもしくは無電解めっきで
析出させたものとすることも可能である。
着性を向上させることができ、また、モリブデンはニッ
ケルとの密着性を改善することができる。チタン、クロ
ムの厚みは0.1〜0.5μm、モリブデンの厚みは
0.5〜7.0μm、ニッケルの厚みは0.4〜2.5
μmが望ましい。
金属層(金、銀、白金、パラジウム)が形成されている
ことが望ましい。貴金属層は、卑金属のマイグレーショ
ンによる汚染を防止することができるからである。貴金
属層の厚さは、0.01〜15μmが望ましい。
制御手段を設けておくことが望ましい。加熱または冷却
しながらシリコンウエハの導通試験を行うことができる
からである。
熱体41のほかに、ペルチェ素子であってもよい。発熱
体を設ける場合は、冷却手段としてエアー等の冷媒の吹
きつけ口などを設けておいてもよい。発熱体は、複数層
設けてもよい。この場合は、各層のパターンは相互に補
完するように形成されて、加熱面からみるとどこかの層
にパターンが形成された状態が望ましい。例えば、互い
に千鳥の配置になっている構造である。
性セラミックの焼結体、金属箔、金属線等が挙げられ
る。金属焼結体としては、タングステン、モリブデンか
ら選ばれる少なくとも1種が好ましい。これらの金属は
比較的酸化しにくく、発熱するに充分な抵抗値を有する
からである。
ステン、モリブデンの炭化物から選ばれる少なくとも1
種を使用することができる。さらに、セラミック基板の
外側に発熱体を形成する場合には、金属焼結体として
は、貴金属(金、銀、パラジウム、白金)、ニッケルを
使用することが望ましい。具体的には銀、銀−パラジウ
ムなどを使用することができる。上記金属焼結体に使用
される金属粒子は、球状、リン片状、もしくは球状とリ
ン片状の混合物を使用することができる。
もよい。上記金属酸化物を使用するのは、窒化物セラミ
ックまたは炭化物セラミックと金属粒子を密着させるた
めである。上記金属酸化物により、窒化物セラミックま
たは炭化物セラミックと金属粒子との密着性が改善され
る理由は明確ではないが、金属粒子表面および窒化物セ
ラミックまたは炭化物セラミックの表面はわずかに酸化
膜が形成されており、この酸化膜同士が金属酸化物を介
して焼結して一体化し、金属粒子と窒化物セラミックま
たは炭化物セラミックが密着するのではないかと考えら
れる。
鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B 2 O3 )、アル
ミナ、イットリア、チタニアから選ばれる少なくとも1
種が好ましい。これらの酸化物は、発熱体の抵抗値を大
きくすることなく、金属粒子と窒化物セラミックまたは
炭化物セラミックとの密着性を改善できるからである。
1重量%以上10重量%未満であることが望ましい。抵
抗値が大きくなりすぎず、金属粒子と窒化物セラミック
または炭化物セラミックとの密着性を改善することがで
きるからである。
ウ素(B2 O3 )、アルミナ、イットリア、チタニアの
割合は、金属酸化物の全量を100重量部とした場合
に、酸化鉛が1〜10重量部、シリカが1〜30重量
部、酸化ホウ素が5〜50重量部、酸化亜鉛が20〜7
0重量部、アルミナが1〜10重量部、イットリアが1
〜50重量部、チタニアが1〜50主部が好ましい。但
し、これらの合計が100重量部を超えない範囲で調整
されることが望ましい。これらの範囲が特に窒化物セラ
ミックとの密着性を改善できる範囲だからである。
合は、発熱体の表面は、金属層410で被覆されている
ことが望ましい(図11(e)参照)。発熱体は、金属
粒子の焼結体であり、露出していると酸化しやすく、こ
の酸化により抵抗値が変化してしまう。そこで、表面を
金属層で被覆することにより、酸化を防止することがで
きるのである。
しい。発熱体の抵抗値を変化させることなく、発熱体の
酸化を防止することができる範囲だからである。被覆に
使用される金属は、非酸化性の金属であればよい。具体
的には、金、銀、パラジウム、白金、ニッケルから選ば
れる少なくとも1種以上が好ましい。なかでもニッケル
がさらに好ましい。発熱体には電源と接続するための端
子が必要であり、この端子は、半田を介して発熱体に取
り付けるが、ニッケルは半田の熱拡散を防止するからで
ある。接続端子しては、コバール製の端子ピンを使用す
ることができる。なお、発熱体をヒータ板内部に形成す
る場合は、発熱体表面が酸化されることがないため、被
覆は不要である。発熱体をヒータ板内部に形成する場
合、発熱体の表面の一部が露出していてもよい。
ッケル箔、ステンレス箔をエッチング等でパターン形成
して発熱体としたものが望ましい。パターン化した金属
箔は、樹脂フィルム等ではり合わせてもよい。金属線と
しては、例えば、タングステン線、モリブデン線等が挙
げられる。
る場合は、電流の流れる方向を変えることにより発熱、
冷却両方行うことができるため有利である。ペルチェ素
子は、図7に示すように、p型、n型の熱電素子440
を直列に接続し、これをセラミック板441などに接合
させることにより形成される。ペルチェ素子としては、
例えば、シリコン・ゲルマニウム系、ビスマス・アンチ
モン系、鉛・テルル系材料等が挙げられる。
プ導体層との間に少なくとも1層以上の導電層が形成さ
れていることが望ましい。図1におけるガード電極5と
グランド電極6が上記導体層に相当する。ガード電極5
は、測定回路内に介在するストレイキャパシタをキャン
セルするための電極であり、測定回路(即ち、図1のチ
ャックトップ導体層2)の接地電位が与えられている。
また、グランド電極6は、温度制御手段からのノイズを
キャンセルするために設けられている。これらの電極の
厚さは、1〜20μmが望ましい。薄すぎると、抵抗値
が高くなり、厚すぎるとセラミック基板が反ったり、熱
衝撃性が低下するからである。
は、図4に示したような格子状に設けられていることが
望ましい。即ち、円形状の導体層51の内部に矩形状の
導体層非形成部52が多数整列して存在する形状であ
る。このような形状としたのは、導体層上下のセラミッ
ク同士の密着性を改善するためである。本発明のウエハ
プローバのチャックトップ導体層形成面には図2に示し
たように溝7と空気の吸引孔8が形成されていることが
望ましい。吸引孔8は、複数設けられて均一な吸着が図
られる。シリコンウエハWを載置して吸引孔8から空気
を吸引してシリコンウエハWを吸着させることができる
からである。
ガード電極、グランド電極は、セラミック基板を機械的
に補強する役割も果たし、これらの補強体が設けられた
セラミック基板は、反り量がより小さくなる。
例えば、図1に示すようにセラミック基板3の底面に発
熱体41が設けられ、発熱体41とチャックトップ導体
層2との間にガード電極5の層とグランド電極6の層と
がそれぞれ設けられた構成のウエハプローバ101、図
5に示すようにセラミック基板3の内部に扁平形状の発
熱体42が設けられ、発熱体42とチャックトップ導体
層2との間にガード電極5とグランド電極6とが設けら
れた構成のウエハプローバ201、図6に示すようにセ
ラミック基板3の内部に発熱体である金属線43が埋設
され、金属線43とチャックトップ導体層2との間にガ
ード電極5とグランド電極6とが設けられた構成のウエ
ハプローバ301、図7に示すようにペルチェ素子44
(熱電素子440とセラミック基板441からなる)が
セラミック基板3の外側に形成され、ペルチェ素子44
とチャックトップ導体層2との間にガード電極5とグラ
ンド電極6とが設けられた構成のウエハプローバ401
等が挙げられる。いずれのウエハプローバも、溝7と吸
引孔8とを必ず有している。
ミック基板3の内部に発熱体42、43が形成され(図
5〜6)、セラミック基板3の内部にガード電極5、グ
ランド電極6(図1〜7)が形成されるため、これらと
外部端子とを接続するための接続部(スルーホール)1
6、17、18が必要となる。スルーホール16、1
7、18は、タングステンペースト、モリブデンペース
トなどの高融点金属、タングステンカーバイド、モリブ
デンカーバイドなどの導電性セラミックを充填すること
により形成される。
7、18の直径は、0.1〜10mmが望ましい。断線
を防止しつつ、クラックや歪みを防止できるからであ
る。このスルーホールを接続パッドとして外部端子ピン
を接続する(図11(g)参照)。
としては銀ろう、パラジウムろう、アルミニウムろう、
金ろうを使用する。金ろうとしては、Au−Ni合金が
望ましい。Au−Ni合金は、タングステンとの密着性
に優れるからである。
5(重量%)〕/〔18.5〜17.5(重量%)〕が
望ましい。Au−Ni層の厚さは、0.1〜50μmが
望ましい。接続を確保するに充分な範囲だからである。
また、10-6〜10-5Paの高真空で500℃〜100
0℃の高温で使用するとAu−Cu合金では劣化する
が、Au−Ni合金ではこのような劣化がなく有利であ
る。また、Au−Ni合金中の不純物元素量は全量を1
00重量部とした場合に1重量部未満であることが望ま
しい。
に熱電対を埋め込んでおくことができる。熱電対により
発熱体の温度を測定し、そのデータをもとに電圧、電流
量を変えて、温度を制御することができるからである。
熱電対の金属線の接合部位の大きさは、各金属線の素線
径と同一か、もしくは、それよりも大きく、かつ、0.
5mm以下がよい。このような構成によって、接合部分
の熱容量が小さくなり、温度が正確に、また、迅速に電
流値に変換されるのである。このため、温度制御性が向
上してウエハの加熱面の温度分布が小さくなるのであ
る。上記熱電対としては、例えば、JIS−C−160
2(1980)に挙げられるように、K型、R型、B
型、S型、E型、J型、T型熱電対が挙げられる。
ハプローバを設置するための支持容器11を模式的に示
した断面図である。この支持容器11には、冷媒吹き出
し口12が形成されており、冷媒注入口14から冷媒が
吹き込まれる。また、吸引口13から空気を吸引して吸
引孔8を介してウエハプローバ上に載置されたシリコン
ウエハ(図示せず)を溝7に吸い付けるのである。
的に示した水平断面図であり、(b)は、(a)図にお
けるB−B線断面図である。図9に示したように、この
支持容器21では、ウエハプローバがプローブカードの
テスタピンの押圧によって反らないように、多数の支持
柱15が設けられている。支持容器は、アルミニウム合
金、ステンレスなどを使用することができる。
の一例を図10〜11に示した断面図に基づき説明す
る。 (1)まず、窒化物セラミックなどのセラミックの粉体
をバインダおよび溶剤と混合してグリーンシート30を
得る。
ば、窒化アルミニウム、炭化ケイ素などを使用すること
ができ、必要に応じて、イットリアなどの焼結助剤など
を加えてもよい。また、セラミック基板の黒色化するた
めに、カーボンを加えてもよい。カーボンは、結晶性の
ものであっもよく、非晶質のものであってもよい。
ンダ、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニ
ルアルコールから選ばれる少なくとも1種が望ましい。
さらに、溶媒としては、α−テルピネオール、グリコー
ルから選ばれる少なくとも1種が望ましい。これらを混
合して得られるペーストをドクターブレード法でシート
状に成形してグリーンシート30を作製する。
コンウエハの支持ピンを挿入する貫通孔や熱電対を埋め
込む凹部を設けておくことができる。貫通孔や凹部は、
パンチングなどで形成することができる。グリーンシー
ト30の厚さは、0.1〜5mm程度が好ましい。
グランド電極を印刷する。印刷は、グリーンシート30
の収縮率を考慮して所望のアスペクト比が得られるよう
に行い、これによりガード電極印刷体50、グランド電
極印刷体60を得る。印刷体は、導電性セラミック、金
属粒子などを含む導電性ペーストを印刷することにより
形成する。
性セラミック粒子としては、タングステンまたはモリブ
デンの炭化物が最適である。酸化しにくく、熱伝導率が
低下しにくいからである。また、金属粒子としては、例
えば、タングステン、モリブデン、白金、ニッケルなど
を使用することができる。
子径は0.1〜 5μmが好ましい。これらの粒子は、
大きすぎても小さすぎてもペーストを印刷しにくいから
である。このようなペーストとしては、金属粒子または
導電性セラミック粒子85〜97重量部、アクリル系、
エチルセルロース、ブチルセロソルブおよびポリビニル
アルコールから選ばれる少なくとも1種のバインダ1.
5〜10重量部、α−テルピネオール、グリコール、エ
チルアルコールおよびブタノールから選ばれる少なくと
も1種の溶媒を1.5〜10重量部混合して調製したぺ
ーストが最適である。さらに、パンチング等で形成した
孔に、導電ペーストを充填してスルーホール印刷体16
0、170を得る。
50、60、160、170を有するグリーンシート3
0と、印刷体を有さないグリーンシート30を積層す
る。発熱体形成側に印刷体を有さないグリーンシート3
0を積層するのは、スルーホールの端面が露出して、発
熱体形成の焼成の際に酸化してしまうことを防止するた
めである。もしスルーホールの端面が露出したまま、発
熱体形成の焼成を行うのであれば、ニッケルなどの酸化
しにくい金属をスパッタリングする必要があり、さらに
好ましくは、Au−Niの金ろうで被覆してもよい。
積層体の加熱および加圧を行い、グリーンシートおよび
導電ペーストを焼結させる。加熱温度は、1000〜2
000℃、加圧は100〜200kg/cm2 が好まし
く、これらの加熱および加圧は、不活性ガス雰囲気下で
行う。不活性ガスとしては、アルゴン、窒素などを使用
することができる。この工程でスルーホール16、1
7、ガード電極5、グランド電極6が形成される。ま
た、セラミック基板は、カーボンを含んでいるので、黒
色化される。
マスクを介したサンドブラスト処理等により、焼結体の
表面に溝7を設ける。 (4)次に、図10(d)に示すように、焼結体の底面
に導電ペーストを印刷してこれを焼成し、発熱体41を
作製する。形成された発熱体41は、セラミック基板の
表面にしっかりと密着する。
ウエハ載置面(溝形成面)にチタン、モリブデン、ニッ
ケル等をスパッタリングした後、無電解ニッケルめっき
等を施し、チャックトップ導体層2を設ける。このとき
同時に、発熱体41の表面にも無電解ニッケルめっき等
により保護層410を形成する。
溝7から裏面にかけて貫通する吸引孔8、外部端子接続
のための袋孔180を設ける。袋孔180の内壁は、そ
の少なくとも一部が導電化され、その導電化された内壁
は、ガード電極5、グランド電極6などと接続されてい
ることが望ましい。
に、発熱体41表面の取りつけ部位に半田ペーストを印
刷した後、外部端子ピン191を乗せて、加熱してリフ
ローする。加熱温度は、200〜500℃が好適であ
る。また、袋孔180にも金ろうを介して外部端子1
9、190を設ける。さらに、必要に応じて、有底孔を
設け、その内部に熱電対を埋め込むことができる。半田
は銀−鉛、鉛−スズ、ビスマス−スズなどの合金を使用
することができる。なお、半田層の厚さは、0.1〜5
0μmが望ましい。半田による接続を確保するに充分な
範囲だからである。
(図1参照)を例にしたが、ウエハプローバ201(図
5参照)を製造する場合は、発熱体をグリーンシートに
印刷すればよい。また、ウエハプローバ301(図6参
照)を製造する場合は、セラミック粉末中にガード電
極、グランド電極として金属板を、また金属線を発熱体
にして埋め込み、焼結すればよい。さらに、ウエハプロ
ーバ401(図7参照)を製造する場合は、ペルチェ素
子を溶射金属層を介して接合すればよい。
1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒径0.
4μm)4重量部、および、1─ブタノールおよびエタ
ノールからなるアルコール53重量部を混合して得た混
合組成物を、ドクターブレード法を用いて成形し、厚さ
0.47mmのグリーンシートを得た。
で5時間乾燥させた後、パンチングにて発熱体と外部端
子ピンと接続するためのスルーホール用の貫通孔を設け
た。
ーバイド粒子100重量部、アクリル系バインダ3.0
重量部、α─テルピネオール溶媒3.5重量および分散
剤0.3重量部を混合して導電性ペーストAとした。ま
た、平均粒子径3μmのタングステン粒子100重量
部、アクリル系バインダ1.9重量部、α─テルピネオ
ール溶媒を3.7重量部、分散剤0.2重量部を混合し
て導電性ペーストBとした。
ストAを用いたスクリーン印刷で、格子状のガード電極
用印刷体50、グランド電極用印刷体60を印刷印刷し
た。また、端子ピンと接続するためのスルーホール用の
貫通孔に導電性ペーストBを充填した。
印刷がされていないグリーンシートを50枚積層して1
30℃、80kg/cm2 の圧力で一体化することによ
り積層体を作製した(図10(a)参照)。
00℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力150kg/
cm2 で3時間ホットプレスし、厚さ3mmの窒化アル
ミニウム板状体を得た。得られた板状体を、直径230
mmの円形状に切り出してセラミック製の板状体とした
(図10(b)参照)。スルーホール16、17の大き
さは、直径0.2mm、深さ0.2mmであった。
さは10μm、ガード電極5の形成位置は、ウエハ載置
面から1mm、グランド電極6の形成位置は、ウエハ載
置面から1.2mmであった。また、ガード電極5およ
びグランド電極6の導体非形成領域(方形)の1辺の大
きさは、0.5mmであった。
モンド砥石で研磨した後、マスクを載置し、SiC等に
よるブラスト処理で表面に熱電対のための凹部(図示せ
ず)およびウエハ吸着用の溝7(幅0.5mm、深さ
0.5mm)を設けた。(図10(c))。
に発熱体41を印刷した。印刷は導電ペーストを用い
た。導電ペーストは、プリント配線板のスルーホール形
成に使用されている徳力化学研究所製のソルベストPS
603Dを使用した。この導電ペーストは、銀/鉛ペー
ストであり、酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素、
アルミナからなる金属酸化物(それぞれの重量比率は、
5/55/10/25/5)を銀100重量部に対して
7.5重量部含むものであった。また、銀の形状は平均
粒径4.5μmでリン片状のものであった。
780℃で加熱焼成して、導電ペースト中の銀、鉛を焼
結させるとともにセラミック基板3に焼き付けた。さら
に硫酸ニッケル30g/l、ほう酸30g/l、塩化ア
ンモニウム30g/lおよびロッシェル塩60g/lを
含む水溶液からなる無電解ニッケルめっき浴にヒータ板
を浸漬して、銀の焼結体41の表面に厚さ1μm、ホウ
素の含有量が1重量%以下のニッケル層410を析出さ
せた。この後、ヒータ板は、120℃で3時間アニーリ
ング処理を施した。銀の焼結体からなる発熱体は、厚さ
が5μm、幅2.4mmであり、面積抵抗率が7.7m
Ω/□であった(図10(d))。
ング法により、順次、チタン層、モリブデン層、ニッケ
ル層を形成した。スパッタリングのための装置は、日本
真空技術株式会社製のSV−4540を使用した。スパ
ッタリングの条件は気圧0.6Pa、温度100℃、電
力200Wであり、スパッタリング時間は、30秒から
1分の範囲内で、各金属によって調整した。得られた膜
の厚さは、蛍光X線分析計の画像から、チタン層は0.
3μm、モリブデン層は2μm、ニッケル層は1μmで
あった。
0g/l、塩化アンモニウム30g/lおよびロッシェ
ル塩60g/lを含む水溶液からなる無電解ニッケルめ
っき浴に、上記(8)で得られたセラミック板を浸漬
し、スパッタリングにより形成された金属層の表面に厚
さ7μm、ホウ素の含有量が1重量%以下のニッケル層
を析出させ、120℃で3時間アニーリングした。発熱
体表面は、電流を流さず、電解ニッケルめっきで被覆さ
れない。
l、塩化アンモニウム75g/l、クエン酸ナトリウム
50g/lおよび次亜リン酸ナトリウム10g/lを含
む無電解金めっき液に、93℃の条件で1分間浸漬し、
ニッケルめっき層15上に厚さ1μmの金めっき層を形
成した(図11(e)参照)。
8をドリル加工により形成し、さらにスルーホール1
6、17を露出させるための袋孔180を設けた(図1
0(f)参照)。この袋孔180にNi−Au合金(A
u81.5重量%、Ni18.4重量%、不純物0.1
重量%)からなる金ろうを用い、970℃で加熱リフロ
ーしてコバール製の外部端子ピン19、190を接続さ
せた(図11(g)参照)。また、発熱体に半田(スズ
90重量%/鉛10重量%)を介してコバール製の外部
端子ピン191を形成した。
対を凹部に埋め込み、ウエハプローバヒータ101を得
た。
量%からなる粉末を用い、アルゴン雰囲気中、1980
℃、圧力150kg/cm2 で3時間ホットプレスし、
気孔率を3%としたほかは、実施例1と同様にして、S
iC焼結体をセラミック基板とするウエハプローバを得
た。
焼結を行ったほかは、実施例1と同様にして、気孔率2
5%の窒化アルミニウム基板を有するウエハプローバを
得た。
としてBCを8重量%使用し、アルゴン雰囲気中、19
80℃、200kg/cm2 の条件で5時間加熱し、気
孔率0.1%以下のSiC緻密体を得た。
比較例で得られたセラミック基板のヤング率を測定し
た。試験片は、長さ100mm、幅20mm、厚さ2m
mの形状に切り出したものを使用した。具体的な測定方
法は、以下の通りである。即ち、試験片の両端から0.
224L近傍を支点とし、アルミナ繊維を用いて電気炉
中に試験片を吊り下げ、共振点の測定は、測定温度に達
した時点より10分間温度を保持してから開始した。曲
げの一次共振点の探索は、まず、簡易発振器の周波数を
主動で走査し、オシロスコープ管面上のリサージュ図形
の変化から周波数の一次測定を行い、ついで、ファンク
ションジェネレータの出力周波数を計算機より制御して
二次測定を行って、共振周波数を求めた。以上により得
た一次曲げモードの共振周波数から、以下の式(1)を
用いてヤング率を測定した。測定結果を下記の表1に示
した。
z)、L:試験片の長さ(m)、w:試験片の幅
(m)、t:試験片の厚さ(m)、m:試験片の質量
(kg)である。
アルミニウムの温度とヤング率との関係を示したグラフ
であり、このグラフより、窒化アルミニウム基板は、2
5〜800℃の温度領域におけるヤング率が280〜3
50GPaの範囲内であることがわかる。
たウエハプローバを、図8に示した指示容器11に嵌め
込み、チャックトップ導体層の上にシリコンウエハを載
置し、図12に示したようにプローブカード601を1
5kg/cm2 の圧力でシリコンウエハに押し当て、セ
ラミック基板の反り量を測定した。反り量は、京セラ社
製 形状測定器、商品名「ナノウェイ」を使用した。そ
の結果を下記の表1に示した。
に、実施例1〜2に係るウエハプローバを構成するセラ
ミック基板は、温度25℃でヤング率が310GPa
(実施例1)、340GPa(実施例2)と剛性が高
く、プローブカードのテスタピンをシリコンウエハに押
し当てた際、反り量が1μmであり、シリコンウエハに
は破損が発生しなかった。一方、比較例1に係るウエハ
プローバを構成するセラミック基板は、ヤング率が70
GPaと剛性が低く、プローブカードのテスタピンをシ
リコンウエハに押し当ててた際、反り量が5μmと大き
く、シリコンウエハに破損が発生した。また、比較例2
のセラミック基板は、剛性が高すぎるため、荷重がシリ
コンウエハに集中し、やはり破損が発生した。
ローバでは、セラミック基板の25〜800℃の温度範
囲におけるヤング率が280〜350GPaと剛性が高
いため、反りが殆ど発生せず、チャックトップ導体層上
にシリコンウエハを載置し、プローブカードを押し当て
ても、シリコンウエハに破損が発生することはない。
断面図である。
である。
断面図である。
断面図である。
断面図である。
せた場合を模式的に示す断面図である。
容器と組み合わせた場合を模式的に示す縦断面図であ
り、(b)は、そのB−B線断面図である。
の製造工程の一部を模式的に示す断面図である。
の製造工程の一部を模式的に示す断面図である。
を行っている状態を模式的に示す断面図である。
ック基板のヤング率と温度との関係を示したグラフであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 セラミック基板の表面にチャックトップ
導体層が形成されてなるウエハプローバにおいて、前記
セラミック基板は、25〜800℃の温度範囲における
ヤング率が280〜350GPaであることを特徴とす
るウエハプローバ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34813999A JP2001168155A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | ウエハプローバ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34813999A JP2001168155A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | ウエハプローバ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001168155A true JP2001168155A (ja) | 2001-06-22 |
Family
ID=18395018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34813999A Pending JP2001168155A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | ウエハプローバ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001168155A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1276145A2 (en) * | 2001-07-10 | 2003-01-15 | Solid State Measurements, Inc. | Sample chuck with compound construction |
-
1999
- 1999-12-07 JP JP34813999A patent/JP2001168155A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1276145A2 (en) * | 2001-07-10 | 2003-01-15 | Solid State Measurements, Inc. | Sample chuck with compound construction |
EP1276145A3 (en) * | 2001-07-10 | 2005-03-23 | Solid State Measurements, Inc. | Sample chuck with compound construction |
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