JP2001166349A - 光フリップフロップ装置 - Google Patents

光フリップフロップ装置

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JP2001166349A
JP2001166349A JP35139799A JP35139799A JP2001166349A JP 2001166349 A JP2001166349 A JP 2001166349A JP 35139799 A JP35139799 A JP 35139799A JP 35139799 A JP35139799 A JP 35139799A JP 2001166349 A JP2001166349 A JP 2001166349A
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reset
wavelength
optical amplifier
semiconductor optical
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N Meiwoo Drew
エヌ メイウォー ドリュー
Yoshiaki Nakano
義昭 中野
P Agraval Govind
ピー アグラワール ゴビンド
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SENTAN KAGAKU GIJUTSU INCUBATI
Todai TLO Ltd
University of Rochester
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SENTAN KAGAKU GIJUTSU INCUBATI
Center for Advanced Science and Technology Incubation Ltd
University of Rochester
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    • H04B10/299Signal waveform processing, e.g. reshaping or retiming
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F3/00Optical logic elements; Optical bistable devices
    • G02F3/02Optical bistable devices
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構成が簡易で、かつ、全光によるフリップフロ
ップ動作の実現が容易となる光フリップフロップ装置を
提供する。 【解決手段】セット光入力部21からセットパルスを半
導体光増幅器(SOA)1に入力する。すると、半導体
光増幅器1からの出力はセット状態に変化して保持され
る。リセット光入力部22からリセットパルスを半導体
光増幅器1に入力すると、その出力はリセット状態に変
化して保持される。セット光は、半導体光増幅器1の利
得帯域内の波長とされている。リセット光は、前記した
利得帯域における短波長側の外側であって、かつ、半導
体光増幅器の吸収帯域の波長とされている。これによ
り、低い入力パワーの光を用いながら、安定しかつ高速
なフリップフロップ動作が可能となる。また、広い波長
帯域のセット・リセット光でフリップフロップ動作が可
能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光によってフリッ
プフロップ動作をさせることが可能な、光フリップフロ
ップ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光フリップフロップ装置として
は、特開平7−199254公報に示されるEDFAを
使用したものや、半導体レーザの非線形歪みを用いたも
のがある。しかしながら、これらは必要な動作エネルギ
が大きく、また、EDFA使用のものでは装置が大型化
しやすく、半導体レーザによるものではセット・リセッ
ト共に光で行うことは難しいという欠点がある。その他
にも、各種の光フリップフロップ装置は提案されている
が、セット・リセットの両方を光で行うことは困難であ
った。したがって、全光によるフリップフロップを簡易
な構成で容易に実施できるものは見あたらない。ここ
で、全光とは、「通信路上で電気信号に変換することな
く、光信号によって直接にフリップフロップ動作を生じ
ること」をいうものとする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題に鑑みてなされたもので、構成が簡易で、かつ、全
光によるフリップフロップ動作の実現が容易となる光フ
リップフロップ装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の光フリッ
プフロップ装置は、共振型半導体光増幅器と制御光入力
部と被制御光入力部とを備え、前記制御光入力部は、セ
ット光入力部とリセット光入力部とを備え、前記セット
光またはリセット光のうちの一方は、前記半導体光増幅
器における利得帯域内の波長とされており、前記セット
光またはリセット光のうちの他方は、前記利得帯域に対
する短波長側の外側であって、かつ、前記半導体光増幅
器における吸収帯域の波長とされている構成となってい
る。
【0005】請求項2記載の光フリップフロップ装置
は、請求項1記載の光フリップフロップ装置において、
前記共振型の半導体光増幅器をファブリペロー型のもの
とした。
【0006】請求項3記載の光フリップフロップ装置
は、請求項1記載の光フリップフロップ装置において、
前記共振型の半導体光増幅器を分布帰還型のものとし
た。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態に係る光フリ
ップフロップ装置について、図1〜図8を参照しながら
以下に説明する。この装置は、図1にブロック図で示し
たように、半導体光増幅器1と、制御光入力部2と、被
制御光入力部3とを主体として備えている。
【0008】共振型半導体光増幅器(以下原則として
「半導体光増幅器」と称する。)1としては、通常のレ
ーザ用半導体共振器として動作する公知の構成のもので
よい。この実施形態では、ファブリペロー型共振器を用
いている。本実施形態における半導体光増幅器1の一例
を図2および図3に示す。この増幅器1の長さL1は、
この例では500μmに設定されている。この長さL1
は、後述する図5における共振の山の間隔と、例えばI
TUがWDM(波長多重)通信のために定めたグリッド
間隔(波長間隔:0.8nm)とがなるべく一致するよ
うに設計することが望ましい。扱える波長の数が多くな
るからである。そのための設計の一例としては、L1=
460μm程度が妥当という計算結果を得ている。ここ
で、長さL1については、長さ±5μmが、共振波長に
おける1%の誤差に相当する。このため、長さL1に要
求される精度は低くて良い。半導体増幅器1は、周知の
ものと同様に、導波路11を備えている。導波路11の
幅L2(図2参照)は、この実施形態では、2μmとさ
れている。また、図3に示される活性層の厚さL3は、
0.2μmとされている。半導体光増幅器1における他
の構成は従来のものと同様なのでこれ以上の説明は省略
する。
【0009】制御光入力部2は、セット光入力部21と
リセット光入力部22とを備えている。セット光入力部
21は、セット光、すなわち、半導体光増幅器1におけ
る利得帯域内の波長の光を出力して、光ファイバなど任
意の導波手段を介して半導体光増幅器1に入力できる構
成となっている。リセット光入力部22は、リセット
光、すなわち、「前記利得帯域の短波長側の外側であっ
て、かつ、半導体光増幅器1における吸収帯域の波長の
光」を出力して、ファイバなど任意の導波手段を介して
半導体光増幅器1に入力できる構成となっている。
【0010】ここで、半導体光増幅器における利得帯域
と吸収帯域について簡単に説明する。光の周波数(波長
の逆数に比例)νと利得との間には、図4に示す関係が
ある。図4の横軸はエネルギhνで表しており、hはプ
ランク定数である。入力された光の波長が長い(周波数
が小さい)と利得に寄与せず、半導体にとって透明と感
じる。波長が短くなる(図中の横軸で右側に移動する)
と、半導体の利得帯域となる。この帯域では、光増幅器
における活性層での電子−正孔対の再結合に伴う光の誘
導放出が増え、キャリア密度が減少して屈折率が増す。
それに基づく動作は後述する。波長がさらに短くなる
と、今度は、光のエネルギによって電子−正孔対を生成
することになるので、キャリア密度が上昇して屈折率が
減少する。
【0011】この実施形態では、セット光の波長として
1.55μm、リセット光の波長として1.48μmを
用いている。どちらも光通信において用いられる波長で
あり、そのような光を得ることは公知の技術により可能
である。よって、セット光入力部21およびリセット光
入力部22の構成の詳細は説明を省略する。
【0012】被制御光入力部3は、被制御光を、光ファ
イバなどの任意の導波手段により、半導体光増幅器1に
入力できる構成となっている。被制御光としては、前記
した利得帯域内での波長に設定されている。さらに、被
制御光は、「後述する共振特性における山よりも長波長
側に隣接する谷の近傍」に位置させられている。被制御
光の具体的な波長は、利得帯域および共振特性に応じて
選択される。
【0013】つぎに、本実施形態に係る光フリップフロ
ップ装置の動作について説明する。まず、半導体光増幅
器1(ファブリペロー型)に、レーザ発振を生じないレ
ベルでのバイアス電流を注入しておく。この状態での波
長と透過率との関係を図5に示す。周知のように、ファ
ブリペロー型では、図示されるような共振の山が複数存
在する。ここで、制御光(セット光の波長をλ1、リセ
ット光の波長をλ2とする。ただし、λ2は図示しな
い。)および被制御光(波長をλ3とする)が、初期状
態において共振の谷に設定されている状態を考える。な
お、後述するが、本発明の動作原理においては、制御光
の波長λ1・λ2に関しては、共振の山、谷、その間の
いずれに設定するかは重要ではない。つまり、波長λ1
・λ2と共振特性との厳密な調整は不要である。これら
の波長λ1・λ2としては前記したセット・リセット光
の波長帯域(これはかなり広いものである。)から選択
することで十分である。初期状態では、光増幅器1から
の、被制御光の出力は、その波長λ3が共振の谷にある
ために低レベルとなる(図8中の時間t0〜t1参
照)。つぎに、パルス状のセット光を光増幅器1に入力
する。すると、前記したように、活性層での電子−正孔
対の再結合による誘導放出が増え、キャリア密度が減少
して屈折率が増す。これは、セット光のエネルギによる
ので、共振波長とλ1との位置関係はあまり関係がな
い。この機構により、図5に示す透過率スペクトルは、
長波長側(図中右側)に平行移動する(図2中二点鎖線
で示す。)。これは、スペクトル波形を固定して考える
と、波長を示す座標が図中左側に移動しているのと等価
である。この状態を拡大したものを図6に示した。この
図では、説明の便宜上、波長λ1とλ3とを同じ位置に
記載した。実際には、λ1=λ3でもλ1≠λ3でもよ
い。被制御光の入力パワーと光増幅器1の利得(利得と
入力との積が出力になる。)との関係を図7に示す。初
期状態(リセット状態)での被制御光の波長は、後述す
る理由により、実際は、透過率スペクトルにおける共振
の谷からわずかに長波長側にずれた位置a(図6参照)
にある。つぎに、セット光パルスが時間t1で入力され
ると、前記したように透過率スペクトルが移動する。こ
こで、図6中の位置aからbまでは、透過率はあまり変
化しない。したがって、図7のa−bの経路に示される
ように、セット光の入力があっても、そのエネルギが小
さいときは、利得増加はほとんどない。つまり、セット
光エネルギが小さ過ぎると、λ3の位置は位置bを越え
られない。ところが、セット光エネルギがより大きいも
のであって、そのために被制御光の波長λ3の位置が図
6中位置bを過ぎることができると、被制御光に対する
透過率が上昇し、これによって被制御光自身の入力パワ
ーがさらに増え、このため透過率がさらに上昇するとい
う、正帰還現象を生じる。これにより、波長λ3は、非
常に素早く、透過率最大の点(共振のピーク位置)をわ
ずかに越え、図6中の位置cに達する。位置cにおいて
は、それ以上被制御光の入力パワーが増えると透過率は
逆に減少するため、入力パワーと透過率とが平衡して安
定する。つまり、被制御光の出力パワーは上昇した状態
に維持される。すると、図8中時間t1〜t2に示すよ
うに、出力が高レベルとなり、その状態で保持される
(セット状態になる)。この状態は、前記した機構によ
り準安定であり、出力状態は、外乱がなければ長い時間
経過してもほぼ一定である。この実施形態では、波長λ
1のセット光においても、最初に設定した共振の谷から
共振の山に相対的な位置が移動していることになる。よ
って、セットパルスの幅が広く、共振(それが生じるに
はある程度の時間を要する)に寄与できる程であれば、
セットパルスによっても正帰還が生じ、その分、被制御
光パワーを小さくできる。しかし、これは本質的なこと
でない。
【0014】ついで、リセット動作を説明する。図8中
時間t2においてリセット光パルスが入力されると、前
記したように、活性層において電子−正孔対が生成さ
れ、キャリア密度が上昇して屈折率が減少する。する
と、図5に示す透過率スペクトルは、前記したセット光
の場合とは逆に、短波長側(図中左側)に平行移動す
る。しかしながら、図6中の位置dまでは、透過率の減
少は少なく、むしろわずかに上昇する。このため、図7
に示されるように、リセット光の入力エネルギが小さい
ときは、利得がわずかに増える。ところが、リセット光
の入力エネルギが十分に大きくて、波長λ3の位置が図
6中の位置dを越える程度であると、「被制御光に対す
る透過率が減少して利得は下がり、さらに透過率が減少
する」という正帰還がかかる。これにより、λ3の位置
は、非常に素早く、透過率最低の位置を越え、図中位置
aに達する。位置aでは、位置cと同様に平衡して準安
定状態となる。これにより、出力は低レベルに戻る(リ
セット状態になる)。リセット光λ2の波長を初期状態
において共振の谷に設定しておけば、セット光と同様
に、リセット光自体の正帰還の寄与により、被制御光の
入力パワーを小さくすることも可能である。以上の動作
によって、セット・リセットのフリップフロップ動作を
行うことができる。
【0015】本実施形態の装置によれば、レーザ発振を
生じる前の状態における、半導体光増幅器1と被制御光
とのヒステリシス特性を利用してセット・リセットを行
っているので、EDFAや半導体レーザを用いる技術に
比較して、フリップフロップ動作に必要な入力パワーが
少ない。例えば、光ファイバで伝送できる程度の制御光
パワーでもセット・リセット動作が可能である。したが
って、全光動作の実現が容易になると共に、集積化や、
通信路上での使用も容易となり、光フリップフロップと
しての有用性および実用性が高い。また、EDFAを用
いる技術よりも構成を小型でかつ簡易とすることができ
る。さらには、光のみでセットとリセットの両者を行う
ことができる。したがって、本実施形態の装置は、全光
によるフリップフロップ装置の実現を容易とすることが
できるという利点がある。
【0016】また、本実施形態の装置によれば、セット
・リセットによる出力状態の切り替えは、図6中の位置
a〜b間およびc〜d間は100フェムト秒程度、b〜
d間は10ピコ秒〜1ナノ秒程度で生じていると考えら
れる。すると、もちろんセット・リセットパルスの間隔
にもよるが、出力を非常に高速(例えば10Gbpsオー
ダ)とすることも、現在の技術で十分可能と考えられ
る。
【0017】さらに、本実施形態の装置では、半導体光
増幅器一つでフリップフロップ動作を行うことができる
ので、コストを低く抑えることができ、さらに、故障要
因も少ないという利点がある。
【0018】また、本実施形態のように、ファブリペロ
ー型半導体光増幅器1を用いた場合には、共振の山が複
数存在するために、被制御光の波長λ3としては、複数
のものを同時に扱うことができる。したがって、WDM
において扱われる複数波長に対して並列に(同時に)セ
ット・リセット動作を行うことができ、WDM通信にお
いて有用性が高いという利点がある。さらには、ヒステ
リシスにおける立ち上がりおよび立ち下がりが急峻であ
ることから、WDMで送られた複数波長を同時に波形整
形することが可能である。もちろん、波形整形は、1波
長だけを扱う場合でも可能である。
【0019】加えて、出力におけるセット状態とリセッ
ト状態との差を20dB程度と大きく取ることも理論上
十分可能と考えられ、伝送された光の波形再生(regene
ration)も可能となる。
【0020】また、制御光や被制御光として使用する波
長としては、光ファイバ通信用の波長帯域のものを用い
ることができるので、その波長を得るための機器は一般
的なもので済み、装置作製が容易であるとともに、通信
路を通ってきた光で直接にフリップフロップ動作をさせ
ることも可能になるという利点がある。
【0021】さらに、本実施形態の装置では、その動作
が、セット・リセット光については偏光に依存せず、強
度に依存する。これは、セット・リセットが、キャリア
の増減に起因するため、偏光の影響が少ないことによ
る。この点からも、偏光が維持しづらい通信路上での使
用が容易となる。
【0022】また、セット・リセット光の波長を厳密に
管理しなくとも、前記したセット・リセット光として設
定すべき帯域(これはかなり広い)に設定しておけば、
前記したセット・リセット動作を行うことができる。し
たがって、通信路上で様々な波長が使用される状況にお
いても、伝送されたパルスでセット・リセットを行うこ
とができ、その実用性は高い。前記した実施形態では、
セット・リセット光のパルス幅を広げることで正帰還が
生じうることを説明したが、通信路上での使用を考える
と、むしろ、セット・リセット光はインパルス状とし、
正帰還の影響(望ましくない方向に寄与することもあり
得る。)を低減させることが好ましい場合があると考え
られる。すなわち、セット・リセット光は、キャリアを
一瞬だけ増減させることで、正帰還(これは被制御光に
よる)へのトリガーとしてのみ機能させるということで
ある。このようにすると、一つの応用例としては、40
〜80Gbpsの幹線系信号から150Mbps程度のアクセ
ス系信号にダウンコンバートする際に、幹線系信号をセ
ット・リセットのトリガーとしてダウンコンバートを行
うことが可能になる。現状では、このようなダウンコン
バートが簡単にできる装置は見あたらないが、本装置に
よりそれが可能となる。
【0023】つぎに、他の実施形態に係る光フリップフ
ロップ装置を図9〜図12に基づいて説明する。この実
施形態においては、前記したファブリペロー型光増幅器
に代えて、分布帰還型(以下単に「DFB」と言う。)
共振器が用いられている。基本的な装置構成および動作
は前記の実施形態と同様であるので、その特性について
のみ以下説明する。通常のDFB共振器においては、周
知のように、共振の山は一つまたは二つしか存在しな
い。しかしながら、セット・リセット光に伴って共振の
スペクトラムが移動し、ヒステリシスが生じてセット・
リセットを行うという動作は前記と同様である。ただ
し、DFBでは、両端面および回折格子における透過
(共振)特性がセット・リセット光により変化し、DF
B全体からの出力に対する共振特性が移動することにな
る。DFB共振器においても、その共振動作を行わせる
ために、被制御光として、半導体の利得帯域幅にあり、
かつ共振の山(二つあればそのうちのいずれか一つ)に
隣接した長波長側の谷にある波長の光を用いなければな
らない。被制御光のスペクトラムを図9中の符号5で示
す。本実施形態におけるセット光としても、広範囲な利
得帯域幅内にある波長から選択して使用することができ
る。後述する例においてセット光として使用した波長
(1567nmと1537nm)のスペクトラムを図9
中の符号6と7で示す。本実施形態におけるリセット光
としては、図10にスペクトルを符号8で示すような、
利得帯域幅より短波長側で吸収帯域の波長を用いる。図
10においては、図9より小さいパワーまで図示されて
いるので、利得帯域がかなり短波長側まで延びているよ
うに見えるが、実際は、1530nm程度より短い波長
は利得帯域ではない。以下に示す例では、リセット光と
して1310nmを用いた。これらの、セット・リセッ
ト光の波長は、光通信において良く用いられるものであ
る。
【0024】本実施形態の装置において、セット光とし
て1567nm、リセット光として1310nmを用い
てセット・リセット動作をさせた結果を図11に示す。
同図bに示す出力波形は方形波に近く、良好なフリップ
フロップ動作が行われている。また、セット・リセット
に要する入力パワーが1mW以下と小さくても、十分に
動作することが判る。
【0025】セット光として1537nm、リセット光
として1310nmを用いてセット・リセット動作をさ
せた結果を図12に示す。この場合も、図11の場合と
同様な利点を得ている。また、セット光としては、広い
帯域の中から選ぶことができることも判る。なお、デー
タとしては、セット光として1550nmを中心として
±15nm、リセット光として1310〜1480nm
で動作することを確認したが、これは、半導体光増幅器
1を適切に設計すればさらに広がりうる。
【0026】DFBを用いた本実施形態では、DFBに
おいて共振特性の設計が容易であるために、例えばチャ
ープトグレーティングを用いるなどの手段により共振の
谷の幅を広げることができる。このようにすれば、被制
御光として扱える波長のずれ量(トレランス)が拡が
り、被制御光の扱いが容易となる。また、DFBも、サ
ンプルドグレーティングを用いれば、多数の共振ピーク
を作ることができるので、種々の波長を有する被制御光
への対応が可能となる。さらに、DFBでは、共振を増
強して消光比を大きくとることも可能であり、その分、
動作パワーを小さくすることが可能となる。
【0027】なお、前記した各実施形態においては、セ
ット状態を高レベル出力、リセット状態を低レベル出力
と仮定して説明した。しかしながら、セット状態を低レ
ベル、リセット状態を高レベルと設定することも当然に
可能である。その場合は、前記の説明におけるセットと
リセットを交換して読み替えればよい。
【0028】また、図1においては、制御光入力部2と
被制御光入力部3とを分割して記載したが、これは、機
能に着目した記載に過ぎず、実際の機構としては、一つ
の部品ないし装置にこれらの機能を行わせるものであっ
てもよい。
【0029】本実施形態の記載は単なる実施の一例に過
ぎず、本発明に必須の構成を示したものではない。各部
の材質や製造方法や構造は、本発明の趣旨を達成できる
ように構成すれば良い。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の光フリップフロップ装置
は、共振型半導体光増幅器と制御光入力部と被制御光入
力部とを備え、前記制御光入力部は、セット光入力部と
リセット光入力部とを備え、前記セット光またはリセッ
ト光のうちの一方は、前記半導体光増幅器における利得
帯域内の波長とされており、前記セット光またはリセッ
ト光のうちの他方は、前記利得帯域に対する短波長側の
外側であって、かつ、前記半導体光増幅器における吸収
帯域の波長とされている構成となっているので、構成が
簡易であり、かつ、セット・リセットを共に光で行うこ
とができる。したがって、全光によるフリップフロップ
動作の実現が容易になるという効果がある。
【0031】請求項2記載の光フリップフロップ装置
は、請求項1記載の光フリップフロップ装置において、
前記半導体光増幅器をファブリペロー型のものとしたの
で、被制御光の波長としては、複数のものを同時に扱う
ことができる。したがって、WDMにおいて扱われる複
数波長に対して並列に(同時に)セット・リセット動作
を行うことができ、WDM通信において有用性が高いと
いう効果がある。
【0032】請求項3記載の光フリップフロップ装置
は、請求項1記載の光フリップフロップ装置において、
前記半導体光増幅器をDFBとしたので、共振特性の設
計が自由となり、種々の望ましい特性を発揮しうるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光フリップフロップ
装置の概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る光フリップフロップ
装置に用いる半導体光増幅器を平面視した状態での模式
的な説明図である。
【図3】図2のA−A線に沿う、模式的な拡大横断面図
である。
【図4】半導体光増幅器における利得と入射光エネルギ
との関係を示す説明図である。
【図5】ファブリペロー型半導体光増幅器における、波
長と透過率との関係を示す説明図である。
【図6】図5の一部分を拡大して模式的に示す説明図で
ある。
【図7】本実施形態における被制御光の入力パワーと半
導体光増幅器の利得との関係をそれぞれ対数で示す説明
図である。
【図8】本実施形態におけるセット光とリセット光と出
力との関係を示すタイムチャートである。
【図9】本発明における他の実施形態に係る光フリップ
フロップ装置において用いられるDFBの特性(利得帯
域)を示す説明図である。
【図10】他の実施形態において用いたリセット光のス
ペクトラムと、DFBの出力特性(短波長側で低パワー
の部分)を示す説明図である。
【図11】他の実施形態におけるフリップフロップ動作
を示すグラフで、図中(a)はセット・リセットパルス
を示し、図中(b)はそれに対応した出力波形を示して
いる。
【図12】図11と同様の特性を示すためのグラフであ
る。
【符号の説明】
1 半導体光増幅器 2 制御光入力部 3 被制御光入力部 5 被制御光 6・7 セット光(制御光) 8 リセット光(制御光) 21 セット光入力部 22 リセット光入力部
フロントページの続き (72)発明者 ドリュー エヌ メイウォー アメリカ合衆国 14623 ニューヨーク州 ロチェスター リチャードソン・ロード 689 (72)発明者 中野 義昭 東京都世田谷区松原5−28−5 (72)発明者 ゴビンド ピー アグラワール アメリカ合衆国 14618 ニューヨーク州 ロチェスター エッジムア・ロード 230 Fターム(参考) 2H079 AA08 BA01 CA05 CA24 DA16 EA07 2K002 AB24 AB30 BA02 CA13 DA11 5F073 AA64 AB22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共振型半導体光増幅器と制御光入力部と
    被制御光入力部とを備え、前記制御光入力部は、セット
    光入力部とリセット光入力部とを備え、前記セット光ま
    たはリセット光のうちの一方は、前記共振型半導体光増
    幅器における利得帯域内の波長とされており、前記セッ
    ト光またはリセット光のうちの他方は、前記利得帯域に
    対する短波長側の外側であって、かつ、前記共振型半導
    体光増幅器における吸収帯域の波長とされていることを
    特長とする光フリップフロップ装置。
  2. 【請求項2】 前記共振型半導体光増幅器は、ファブリ
    ペロー型のものであることを特長とする請求項1記載の
    光フリップフロップ装置。
  3. 【請求項3】 前記共振型半導体光増幅器は、分布帰還
    型のものであることを特長とする請求項1記載の光フリ
    ップフロップ装置
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