JP2001165611A - 回動角検出装置 - Google Patents

回動角検出装置

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JP2001165611A JP35223299A JP35223299A JP2001165611A JP 2001165611 A JP2001165611 A JP 2001165611A JP 35223299 A JP35223299 A JP 35223299A JP 35223299 A JP35223299 A JP 35223299A JP 2001165611 A JP2001165611 A JP 2001165611A
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弘次 中沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホール素子による検出信号の出力値が温度に
応じて変化するときであっても、正確な回動角を検出す
る。 【解決手段】 マグネット8を挟んで第1,第2のヨー
ク10,11を配置する。そして、第1,第2のヨーク
10,11のオーバハング部10B,11B間には、ホ
ール素子13を設ける。そして、ホール素子13には、
補正回路14を接続する。これにより、ホール素子13
は、マグネット8と第1,第2のヨーク10,11との
対向面積に応じた検出信号を出力する。そして、補正回
路14は、ホール素子13による検出信号の出力値が温
度に応じて変化するのを補い、正確な回動角を検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば回動軸の回
動角等を検出するのに好適に用いられる回動角検出装置
に関し、特に自動車用エンジンのスロットルバルブ開
度、アクセルペダル開度等を検出するのに用いられる回
動角検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、回動角検出装置は、自動車用エ
ンジンのスロットルバルブ開度、アクセルペダル開度等
を検出するのに広く用いられている。そこで、回動角検
出装置によってスロットルバルブ開度の検出を行う場合
を例に挙げて説明する。
【0003】電子制御式燃料噴射装置を備えた自動車用
エンジン等では、エンジンの吸気通路の途中にスロット
ルバルブを設け、該スロットルバルブの開度を回動角検
出装置により検出する構成としている。そして、該回動
角検出装置からの信号は、エンジンの吸入空気量に対応
した信号としてコントロールユニットに出力され、該コ
ントロールユニット側では吸入空気量に従って燃料の噴
射量を演算するものである。このような自動車用エンジ
ン等に用いる回動角検出装置として、マグネット、ヨー
ク等を用いた非接触型のものが知られている(例えば、
特開平9−189508号公報、特開平9−18950
9号公報等)。
【0004】ここで、従来技術による回動角検出装置
は、スロットルバルブの弁開度に応じて回動する回動軸
に設けられたマグネットと、該マグネットの周囲を取り
囲むヨークと、該各ヨーク間に配設された複数のホール
素子とから構成されている。
【0005】そして、従来技術の回動角検出装置では、
マグネットとヨークとによって磁気回路を構成し、ホー
ル素子によって磁気回路の磁束密度を検出し、これらの
ホール素子から出力される検出信号を用いることによっ
て回動軸の回動角、即ちスロットルバルブの弁開度を検
出している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による回動角検出装置では、磁束密度を検出する
ホール素子が負の温度特性を有するから、ホール素子か
ら出力される検出信号の出力値は、温度の上昇に応じて
低下する。このため、ホール素子からの検出信号に基づ
いて回動角を演算したときには、温度に応じて検出信号
が変化するから、正確な回動角を検出することができな
いという問題がある。
【0007】特に、マグネットを2個のヨークによって
取り囲むと共に、これら2個のヨーク間にホール素子を
設けて回動角を検出する2極型のものにあっては、上記
ホール素子による検出信号の温度変化がそのまま検出さ
れる回動角の変化となってしまう。このため、2極型の
回動角検出装置にあっては、ホール素子による温度変化
の影響を受け易く、回動角の検出精度が低下し易い傾向
がある。
【0008】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明はホール素子による検出信号の出
力値が温度に応じて変化するときであっても、正確な回
動角を検出することができる回動角検出装置を提供する
ことを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による回動角検出装置は、回動
可能に設けられたマグネットと、該マグネットの両極に
それぞれ対面して設けられマグネットの回動角に応じて
マグネットとの対向面積が変化する第1,第2のヨーク
と、該第1,第2のヨークの間に設けられ第1,第2の
ヨーク間の磁束密度に応じた検出信号を出力するホール
素子と、該ホール素子に接続されホール素子から出力さ
れる検出信号の出力値を温度の変化に拘らず一定の値に
保持するように補正する補正手段とから構成している。
【0010】このように構成したことにより、マグネッ
トの回動角に応じてマグネットと第1,第2のヨークと
の対向面積が変化する。このとき、第1,第2のヨーク
間には、マグネットと第1,第2のヨークとの対向面積
に応じた磁束が導かれる。このため、ホール素子は、第
1,第2のヨーク間の磁束密度に応じた検出信号を出力
することによって、回動角を検出する。また、ホール素
子には補正手段を接続して設けたから、ホール素子によ
る検出信号の出力値が温度の上昇に応じて低下するとき
であっても、これを補正して常温時とほぼ等しい値の信
号を出力することができる。
【0011】また、請求項2の発明は、補正手段を、温
度の上昇に応じて検出信号の出力値が増加する第1の補
正信号を出力する第1の補正信号出力手段と、該第1の
補正信号出力手段から出力される第1の補正信号とは異
なる温度特性をもって温度の上昇に応じて検出信号の出
力値が増加する第2の補正信号を出力する第2の補正信
号出力手段と、第1,第2の補正信号出力手段の出力側
に接続して設けられ常温時とほぼ等しい値の調整信号を
出力する調整抵抗とによって構成したことにある。
【0012】これにより、第1,第2の補正信号出力手
段によって異なる温度特性を有する第1,第2の補正信
号を出力することができる。そして、調整抵抗は第1,
第2の補正信号の間で常温とほぼ等しい値の調整信号を
出力するから、多数の回動角検出装置を製造する場合
に、各回動角検出装置に適用するホール素子毎に温度特
性が異なるときであっても、各ホール素子の温度特性に
応じた補正を行うことができる。
【0013】また、請求項3の発明は、第1の補正信号
出力手段と第2の補正信号出力手段とは、常温時におけ
る第1,第2の補正信号がほぼ同じ値になるように設定
したことにある。
【0014】これにより、第1,第2の補正信号出力手
段は、常温ではほぼ同じ値となる第1,第2の補正信号
をそれぞれ出力し、常温よりも温度が上昇、低下したと
きには異なる値となる第1,第2の補正信号を出力す
る。このため、常温時におけるホール素子からの検出信
号を基準として第1,第2の補正信号出力手段の第1,
第2の補正信号の間で温度に応じた補正を行うことがで
きる。
【0015】また、請求項4の発明は、第1の補正信号
出力手段を、ホール素子の出力側に接続された第1の演
算増幅器と、該演算増幅器に帰還抵抗として接続された
第1の感温抵抗体とから構成し、第2の補正信号出力手
段を、ホール素子の出力側に接続された第2の演算増幅
器と、該演算増幅器に帰還抵抗として接続され第1の感
温抵抗体とは異なる温度係数を有する第2の感温抵抗体
とから構成し、調整抵抗を、第1,第2の演算増幅器の
出力側に接続して設けられた可変抵抗によって構成した
ことにある。
【0016】このように構成したことにより、第1の補
正信号出力手段は第1の感温抵抗体によって利得が決ま
る反転増幅回路を構成し、第2の補正信号出力手段は第
2の感温抵抗体によって利得が決まる反転増幅回路を構
成する。また、第1,第2の感温抵抗体は相互に異なる
温度係数を有するから、第1,第2の演算増幅器は温度
に応じて異なる値となった第1,第2の補正信号を出力
する。そして、可変抵抗は第1,第2の演算増幅器の出
力側に接続されているから、これら2つの補正信号の間
で常温時とほぼ等しい値の調整信号を出力し、異なる温
度特性を有するホール素子を用いるときであっても、検
出信号を容易に補正することができる。
【0017】また、請求項5の発明は、第1の補正信号
出力手段を、ホール素子の出力側に接続された演算増幅
器と、該演算増幅器に帰還抵抗として接続された第1の
感温抵抗体とから構成し、第2の補正信号出力手段を、
前記第1の感温抵抗体に並列に前記演算増幅器に帰還抵
抗として接続され第1の感温抵抗体とは異なる温度係数
を有する第2の感温抵抗体とから構成し、調整抵抗を、
第1,第2の感温抵抗体の出力側に接続して設けられた
可変抵抗によって構成したことにある。
【0018】これにより、第1の補正信号出力手段は第
1の感温抵抗体によって利得が決まる反転増幅回路を構
成し、第2の補正信号出力手段は第2の感温抵抗体によ
って利得が決まる反転増幅回路を構成する。また、第
1,第2の感温抵抗体は相互に異なる温度係数を有する
から、第1,第2の感温抵抗体の出力側には温度に応じ
て異なる値となった第1,第2の補正信号が出力され
る。そして、可変抵抗は第1,第2の感温抵抗体の出力
側に接続されているから、これら2つの補正信号の間で
常温時とほぼ等しい値の調整信号を出力し、異なる温度
特性を有するホール素子を用いるときであっても、検出
信号を容易に補正することができる。
【0019】また、請求項6の発明は、第1の補正信号
出力手段を、ホール素子の出力側に接続された演算増幅
器と、該演算増幅器に帰還抵抗として接続された第1の
感温抵抗体とから構成し、第2の補正信号出力手段を、
ホール素子を定電流駆動する定電流駆動回路に設けられ
前記第1の感温抵抗体とは異なる温度係数を有する第2
の感温抵抗体と、前記第1の感温抵抗体に並列に前記演
算増幅器に帰還抵抗として接続された出力抵抗とから構
成し、調整抵抗を、第1の感温抵抗体と出力抵抗との出
力側に接続された可変抵抗によって構成したことにあ
る。
【0020】これにより、第1の補正信号出力手段は第
1の感温抵抗体によって利得が決まる反転増幅回路を構
成し、第1の感温抵抗体の出力側には第1の補正信号を
出力する。一方、第2の補正信号出力手段はホール素子
に流す駆動電流を調整することによってホール素子から
の検出信号を直接補正し、出力抵抗の出力側には補正し
た検出信号に基づく第2の補正信号を出力する。また、
第1,第2の感温抵抗体は相互に異なる温度係数を有す
るから、第1の感温抵抗体と出力抵抗との出力側には、
温度に応じて異なる値となった第1,第2の補正信号が
出力される。そして、可変抵抗は第1の感温抵抗体と出
力抵抗との出力側に接続されているから、これら2つの
補正信号の間で温度変化の少ない調整信号を出力し、異
なる温度特性を有するホール素子を用いるときであって
も、検出信号を容易に補正することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
回動角検出装置を、図1ないし図11を参照しつつ詳細
に説明する。
【0022】まず、図1ないし図8は本発明による第1
の実施の形態を示し、図中、1は回動角検出装置の外形
をなすケーシングで、該ケーシング1は、軸方向に延び
両端側が開口した筒部1Aと、該筒部1Aの軸方向の途
中部位に設けられた平板状の隔壁部1Bと、前記筒部1
Aの外周側から径方向外向きに突設されたコネクタ部1
Cとから大略構成されている。また、筒部1Aの上側
は、カバー2によって施蓋されている。これにより、隔
壁部1Bとカバー2との間には、後述のマグネット8、
ヨーク10,11等を収容する収容室Aが画成されてい
る。また、ケーシング1にはコネクタ部1Cから収容室
A内に延びる複数本のピン端子3(1本のみ図示)が埋
設されている。さらに、隔壁部1Bには、後述のヨーク
支持筒9を位置決めする筒状突部1Dが設けられてい
る。
【0023】4はケーシング1内に回動可能に設けられ
た回動軸で、該回動軸4は軸受5を用いて隔壁1Bの中
央側に貫通して取付けられている。そして、回動軸4の
先端側は収容室A内に向けて突出し、円板状の回動板4
Aが一体に形成されている。
【0024】また、回動軸4の基端側は隔壁1Bから軸
方向下向きに突出し、レバー6が取付けられている。そ
して、レバー6の先端がスロットルバルブ側のレバー
(図示せず)と係合することによって、回動軸4は、ス
ロットルバルブが開閉操作されるのに応じて回動する。
また、レバー6には戻しばね7が取付けられている。こ
れにより、回動軸4は、常に初期位置O2 に向けて付勢
されている。
【0025】8は回動板4A上に接着剤等によって固着
されたマグネットで、該マグネット8は、回動軸4の軸
線と直交し長さ方向の両側が異なる磁極となった矩形状
または小判状に形成されている。また、該マグネット8
は、図3ないし図5に示すように、該マグネット8の回
動中心O1 −O1 を挟んで互いに異なる磁極となった両
端面が凸湾曲状をなした凸円弧面部8A,8Bとなり、
各凸円弧面部8A,8Bは、図3に示すように、回動中
心O1 −O1 に対して、例えば90°程度の角度α1 を
もって形成されている。
【0026】9はケーシング1の隔壁部1B上に筒状突
部1Dによって位置決めされたヨーク支持筒で、該ヨー
ク支持筒9は樹脂材料により有蓋筒状に形成され、後述
する第1,第2のヨーク10,11を樹脂モールド等の
手段により一体に保持するものである。そして、ヨーク
支持筒9は、第1,第2のヨーク10,11と共にケー
シング1の筒状突部1D内に着脱可能に嵌着され、マグ
ネット8に対して第1,第2のヨーク10,11を位置
決めしている。
【0027】10はケーシング1の収容室A内に配設さ
れた第1のヨークで、該第1のヨーク10は、マグネッ
ト8の凸円弧面部8Aと一定の間隔を保って対向する凹
湾曲状の第1の磁極片部10Aと、該第1の磁極片部1
0Aの軸方向端部から径方向内向きに折曲して形成さ
れ、マグネット8を上側から跨ぐように平板状をなして
延びた第1のオーバハング部10Bとから構成されてい
る。そして、磁極片部10Aは、マグネット8の回動中
心O1 −O1 に対し一定の曲率半径を有し、例えば約9
0°程度の角度α2 に亘って延びている。
【0028】11はケーシング1の収容室A内に位置し
てマグネット8を挟んで第1のヨーク10の反対側に設
けられた第2のヨークで、マグネット8の凸円弧面部8
Bと一定の間隔を保って対向する凹湾曲状の第2の磁極
片部11Aと、該第2の磁極片部11Aの軸方向端部か
ら径方向内向きに折曲して形成され、マグネット8を上
側から跨ぐように平板状をなして延びた第2のオーバハ
ング部11Bとから構成されている。そして、磁極片部
11Aは、マグネット8の回動中心O1 −O1に対し一
定の曲率半径を有し、例えば約90°程度の角度α2 に
亘って延びている。
【0029】また、第1,第2のオーバーハング部10
B,11Bの間には、後述のホール素子13が配設され
ている。これにより、第1,第2のヨーク10,11
は、マグネット8との間に磁気回路を形成し、マグネッ
ト8の凸円弧面部8A,8Bと第1,第2の磁極片部1
0A,11Aとの対向面積に応じた磁束をホール素子1
3に導く。この結果、ホール素子13は、回動軸4の回
動角θに応じた出力信号を出力する。
【0030】12はケーシング1の収容室A内に配設さ
れたフレキシブル基板で、該フレキシブル基板12は、
折曲げ可能な基板として形成され、後述のホール素子1
3、補正回路14等が搭載されている(図2参照)。
【0031】13はオーバーハング部10B,11B間
に位置してフレキシブル基板11に取付けられたホール
素子で、該ホール素子13の磁気検出方向は、回動軸4
の軸線(マグネット8の回動中心O1 −O1 の軸線)に
平行で、かつマグネット8の磁極線と直交する方向とな
っている。さらに、該ホール素子13は、マグネット
8、第1,第2のヨーク10,11からなる磁気回路を
通る磁束密度に比例した電圧信号を検出信号Vh として
出力するものである。
【0032】14はフレキシブル基板12に搭載された
補正手段としての補正回路で、該補正回路14は、ホー
ル素子13の検出信号Vh を補正した出力信号V0 を出
力する。そして、補正回路14は、図6に示すように後
述する定電流駆動回路15、差動増幅回路16、温度補
正回路17、利得調整回路21によって構成されてい
る。
【0033】次に、補正回路14について述べるに、1
5はホール素子13に定電流を流すことによってホール
素子13を駆動する定電流駆動回路で、該定電流駆動回
路15は、定電圧源Vccとアースとの間に直列接続さ
れ、定電圧源Vccによる電圧を分圧するための分圧抵抗
15A,15Bと、該分圧抵抗15A,15Bの間に非
反転入力端子が接続された演算増幅器15Cと、該演算
増幅器15Cの反転入力端子とアースとの間に接続され
た抵抗15Dとによって構成されている。そして、演算
増幅器15Cの反転入力端子と出力端子との間には、ホ
ール素子13の駆動用の端子が接続されている。
【0034】16はホール素子13の検出信号Vh を増
幅する差動増幅回路で、該差動増幅回路16は、ホール
素子13の出力端子側に反転入力端子、非反転入力端子
が接続された演算増幅器16Aと、該演算増幅器16A
の反転入力端子とホール素子13の一方の出力端子との
間に接続された入力抵抗16Bと、前記演算増幅器16
Aの非反転入力端子とホール素子13の他方の出力端子
との間に接続された入力抵抗16Cと、前記演算増幅器
16Aの反転入力端子と出力端子との間に接続された帰
還抵抗16Dと、前記演算増幅器16Aと他の定電圧源
Vref との間に接続された抵抗16Eとによって構成さ
れている。そして、差動増幅回路16は、ホール素子1
3の検出信号Vh を差動増幅するものである。
【0035】17は差動増幅器16の出力端子に接続さ
れた温度補正回路で、該温度補正回路17は、後述する
第1,第2の補正信号出力回路18,19と、可変抵抗
20とによって構成されている。
【0036】18は温度補正回路17の温度の上昇に応
じて検出信号Vh の電圧値(出力値)を増加させる第1
の補正信号出力回路で、該第1の補正信号出力回路18
は、非反転入力端子が定電圧源Vref に接続された第1
の演算増幅器18Aと、該第1の演算増幅器18Aの反
転入力端子と差動増幅器16(演算増幅器16A)の出
力端子との間に接続された入力抵抗18Bと、前記第1
の演算増幅器18Aの反転入力端子と出力端子との間に
接続された第1の感温抵抗体18Cとによって構成され
ている。
【0037】また、第1の補正信号出力回路18は、入
力抵抗18Bと感温抵抗体18Cとによって利得が決ま
る反転増幅回路を構成し、感温抵抗体18Cは、その抵
抗値が温度補正回路17の温度の上昇に伴って増加する
正の温度特性を有している。このため、第1の補正信号
出力回路18は、温度補正回路17の温度の上昇に応じ
て検出信号Vh の電圧値(出力値)を増加させた第1の
補正信号V1 を出力する。
【0038】19は第1の補正信号出力回路18から出
力される第1の補正信号V1 とは異なる温度特性をもっ
て温度の上昇に応じて検出信号Vh の電圧値を増加させ
る第2の補正信号出力回路で、該第2の補正信号出力回
路19は、非反転入力端子が定電圧源Vref に接続され
た第2の演算増幅器18Aと、該第2の演算増幅器18
Aの反転入力端子と差動増幅器16(演算増幅器16
A)の出力端子との間に接続された入力抵抗18Bと、
前記第2の演算増幅器18Aの反転入力端子と出力端子
との間に接続された第2の感温抵抗体19Cとによって
構成されている。
【0039】そして、第2の補正信号出力回路19も、
第1の補正信号出力回路18と同様に入力抵抗19Bと
感温抵抗体19Cとによって利得が決まる反転増幅回路
を構成するから、第2の補正信号出力回路19は、温度
補正回路17の温度の上昇に応じて検出信号Vh の電圧
値を増加させた第2の補正信号V2 を出力する。
【0040】また、第1,第2の感温抵抗体18C,1
9Cは、相互に異なる温度係数を有し、例えば第2の感
温抵抗体19Cは、第1の感温抵抗体18Cよりも小さ
い温度係数を有している。このため、温度補正回路17
の温度が上昇したときには、第2の補正信号出力回路1
9による補正信号V2 の出力値は、第1の補正信号出力
回路18による補正信号V1 の出力値よりも小さい値と
なるものである。
【0041】さらに、第1,第2の補正信号出力回路1
8,19の入力抵抗18B,18Bは、温度補正回路1
7が常温のときに補正信号V1 ,V2 がほぼ同じ値とな
るように設定されている。
【0042】20は第1,第2の補正信号出力回路1
8,19による補正信号V1 ,V2 の間で常温時とほぼ
等しい電圧値の調整信号V0 を出力するための調整抵抗
となる可変抵抗で、該可変抵抗20は、その入力端子の
両端側が第1,第2の演算増幅器18A,18Aの出力
端子にそれぞれ接続されると共に、出力端子が後述の利
得調整回路21に接続されている。そして、可変抵抗2
0は、出力端子の位置を変えることによって、補正信号
V1 ,V2 の間で調整信号V0 の値を調整するものであ
る。
【0043】21は温度補正回路17の可変抵抗20に
接続された利得調整回路で、該利得調整回路21は、非
反転入力端子が可変抵抗20の途中に接続された演算増
幅器21Aと、該演算増幅器21Aの反転入力端子と出
力端子との間に接続された可変抵抗かなる帰還抵抗21
Bと、前記演算増幅器21Aの反転入力端子と定電圧源
Vref との間に接続された抵抗21Cとによって構成さ
れている。そして、利得調整回路21は、帰還抵抗21
Bの値を適宜設定することによって、補正出力信号の大
きさを調整するものである。
【0044】本実施の形態による回動角検出装置は上述
の如き構成を有するもので、次にその作動について図3
ないし図8を参照しつつ説明する。
【0045】まず、初期状態では、マグネット8は、そ
の凸円弧面部8Aが周方向に離間した第1の磁極片部1
0Aと第2の磁極片部11Aとの中央に位置する初期位
置として図5中のO1 −O2 の線上に保持されている。
このとき、マグネット8の凸円弧面部8A,8Bは、い
ずれの磁極片部10A,11Aにも対向していないか
ら、マグネット8からの磁束は、ヨーク10,11内を
殆ど通らない。
【0046】次に、スロットルバルブの回動に伴いマグ
ネット8の凸円弧面部8A,8Bが初期位置であるO1
−O2 の位置から回動角+θをもって周方向右側に回動
する。このとき、マグネット8の凸円弧面部7Aは第1
の磁極片部10Aと対向し、凸円弧面部8Bは第2の磁
極片部11Aと対向する。これにより、マグネット8か
ら発生する磁束は、第1のヨーク10と第2のヨーク1
1とを通してホール素子13に導かれ、該ホール素子1
3からは、図7中の実線で示す特性線aのように第1,
第2のヨーク10,11を通る磁束密度に対応した正の
検出信号Vh が出力される。
【0047】一方、マグネット8の凸円弧面部8A,8
Bが初期位置であるO1 −O2 の位置から回動角−θを
もって周方向左側に回動する。このとき、マグネット8
の凸円弧面部8Aは第2の磁極片部11Aと対向し、凸
円弧面部8Bは第1の磁極片部10Aと対向する。これ
により、マグネット8から発生する磁束は、第2のヨー
ク11と第1のヨーク10とを通してホール素子13に
導かれ、該ホール素子13からは、図7中の実線で示す
特性線aのように第1,第2のヨーク10,11を通る
磁束密度に対応した負の検出信号Vh が出力される。そ
して、この検出信号Vh を用いて、回動軸4の回動角
θ、即ちスロットルバルブの弁開度を検出することがで
きる。
【0048】ここで、ホール素子13は負の温度特性を
有するから、検出信号Vh の電圧値は、図8中の特性線
cに示すように温度の上昇に応じて低下する。このた
め、常温よりも温度が上昇したときには、ホール素子1
3から出力される検出信号Vhの電圧値は、図7中に一
点鎖線で示す特性線bのように低下するから、ホール素
子13による検出信号Vh をそのまま用いたときには、
回動角θを正確に検出することができなくなる。
【0049】しかし、本実施の形態ではホール素子13
には補正回路14を接続しているから、補正回路14に
よってホール素子13による検出信号Vh を補正するこ
とができる。
【0050】即ち、第1の補正信号出力回路18は第1
の感温抵抗体18Cと入力抵抗18Bとによって利得が
決まる反転増幅回路となっているから、温度補正回路1
7の温度が上昇したときには、第1の感温抵抗体18C
の抵抗値が増加し、第1の補正信号出力回路18による
第1の補正信号V1 の電圧値は、検出信号Vh の電圧値
と比較して図8中の特性線dに示すように増加する。
【0051】一方、第2の補正信号出力回路19も第2
の感温抵抗体19Cと入力抵抗18Bとによって利得が
決まる反転増幅回路となっているから、温度補正回路1
7の温度が上昇したときには、第2の感温抵抗体19C
の抵抗値が増加し、第2の補正信号出力回路19による
第2の補正信号V2 の電圧値も、検出信号Vh の電圧値
と比較して図8中の特性線eに示すように増加する。
【0052】そして、温度補正回路17が常温のときに
は、入力抵抗18B,18Bによって補正信号V1 ,V
2 の電圧値がほぼ同じ値となるように設定されているか
ら、補正信号V1 ,V2 はほぼ同じ値となる。一方、温
度補正回路17の温度が常温よりも上昇したときには、
第2の感温抵抗体19Cは第1の感温抵抗体18Cより
も小さい温度係数を有しているから、第2の補正信号出
力回路19による補正信号V2 の電圧値は、第1の補正
信号出力回路18による補正信号V1 の電圧値よりも小
さい値となる。
【0053】このとき、可変抵抗20は第1 ,第2の補
正信号V1 ,V2 の間で図8中の特性線fに示すように
常温時とほぼ等しい電圧値の調整信号V0 を出力するよ
うに調整されているから、補正回路14によってホール
素子13の検出信号Vh の温度変化を補うことができ
る。
【0054】かくして、本実施の形態による回動角検出
装置では、ホール素子13には補正回路14を接続した
から、補正回路14によってホール素子13の検出信号
Vhの温度変化を補うことができる。このため、ホール
素子13等が温度変化するときであっても正確に回動角
θを検出することができ、回動角検出装置の信頼性を高
めることができる。
【0055】また、温度補正回路17は第1,第2の補
正信号出力回路18,19と可変抵抗20とによって構
成したから、第1の補正信号出力回路18と第2の補正
信号出力回路19とによって異なる温度特性をもった補
正信号V1 ,V2 を出力し、可変抵抗20によって補正
信号V1 ,V2 の間で常温時とほぼ等しい電圧値の調整
信号V0 を出力することができる。このため、多数の回
動角検出装置を製造する場合に各回動角検出装置のホー
ル素子13毎に温度特性がばらつくときであっても、可
変抵抗20によって調整信号V0 を補正信号V1 ,V2
の間で調整することができ、各ホール素子13の温度特
性のばらつきを吸収することができる。
【0056】また、第1の補正信号出力回路18と第2
の補正信号出力回路19は常温時における補正信号V1
,V2 がほぼ同じ値になるように設定したから、常温
時におけるホール素子13からの検出信号Vh を基準と
して第1,第2の補正信号出力回路18,19の補正信
号V1 ,V2 の間で温度に応じた補正を行うことができ
る。
【0057】さらに、補正回路14をホール素子13と
共にフレキシブル基板12に設けたから、補正回路14
によってホール素子13の検出信号Vh の温度変化を補
うことができると共に、補正回路14を構成する定電流
駆動回路15、差動増幅回路16等が温度特性を有し、
出力が変化する場合であっても、これらの温度特性を吸
収することができる。
【0058】次に、図9は本発明の第2の実施の形態を
示し、本実施の形態の特徴は、単一の演算増幅器によっ
て温度補正回路を構成したことにある。なお、本実施の
形態では第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符
号を付し、その説明を省略するものとする。
【0059】31は本実施の形態による温度補正回路
で、該温度補正回路は差動増幅器16の出力端子に接続
され、後述する第1,第2の補正信号出力回路32,3
3と、可変抵抗34とによって構成されている。
【0060】32は温度補正回路31の温度の上昇に応
じて検出信号Vh の電圧値を増加させる第1の補正信号
出力回路で、該第1の補正信号出力回路32は、非反転
入力端子が定電圧源Vref に接続された演算増幅器32
Aと、該演算増幅器32Aの反転入力端子と差動増幅器
16(演算増幅器16A)の出力端子との間に接続され
た入力抵抗32Bと、前記演算増幅器32Aの反転入力
端子と出力端子との間に接続された第1の感温抵抗体3
2Cと、該感温抵抗体32Cと演算増幅器32Aの出力
端子との間に位置して感温抵抗体32Cに直列接続され
た電流供給用の抵抗32Dとによって構成されている。
【0061】そして、第1の補正信号出力回路32は、
入力抵抗32Bと感温抵抗体32C、抵抗32Dとによ
って利得が決まる反転増幅回路を構成し、感温抵抗体3
2Cの抵抗値は、温度補正回路31の温度の上昇に伴っ
て増加する。このため、第1の補正信号出力回路32
は、温度補正回路31の温度の上昇に応じて検出信号V
h の電圧値を増加させた第1の補正信号V1 を出力す
る。
【0062】33は第1の補正信号出力回路32から出
力される第1の補正信号V1 とは異なる温度特性をもっ
て温度の上昇に応じて検出信号Vh の電圧値を増加させ
る第2の補正信号出力回路で、該第2の補正信号出力回
路33は、第1の感温抵抗体32Bに並列に演算増幅器
32Aに帰還抵抗として接続され第1の感温抵抗体32
Bよりも小さい温度係数を有する第2の感温抵抗体33
Aと、該感温抵抗体33Aと演算増幅器32Aの出力端
子との間に位置して感温抵抗体33Aに直列接続された
電流供給用の抵抗33Bとによって構成されている。
【0063】また、電流供給用の抵抗32D,33Bは
ほぼ同じ値に設定されると共に、演算増幅器32Aによ
る利得を確保しつつ、感温抵抗体32B,33Aが相互
に及ぼす影響を低減するために、例えば感温抵抗体32
B,33Aと同程度の値に設定されている。
【0064】そして、第2の補正信号出力回路33は、
入力抵抗32Bと感温抵抗体33A、抵抗33Bとによ
って利得が決まる反転増幅回路を構成し、第2の補正信
号出力回路33は、温度補正回路31の温度の上昇に応
じて検出信号Vh の電圧値を増加させた第2の補正信号
V2 を出力する。
【0065】また、第1,第2の感温抵抗体32C,3
3Aは、相互に異なる温度係数を有し、例えば第2の感
温抵抗体33Aは、第1の感温抵抗体32Cよりも小さ
い温度係数を有している。さらに、第1,第2の補正信
号出力回路32,33は、温度補正回路31が常温のと
きに補正信号V1 ,V2 がほぼ同じ値となるように設定
している。
【0066】34は第1,第2の補正信号出力回路3
2,33による補正信号V1 ,V2 の間で常温時とほぼ
等しい電圧値の調整信号V0 を出力するための可変抵抗
で、該可変抵抗34は、その入力端子の両端側が第1,
第2の感温抵抗体32C,33Aの出力側にそれぞれ接
続されると共に、出力端子が利得調整回路21に接続さ
れている。また、可変抵抗34は、電流を流れにくくす
るために、第1,第2の感温抵抗体32C,33Aに比
べて十分に大きな値に設定されている。
【0067】かくして、本実施の形態でも第1の実施の
形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。しか
し、本実施の形態では第1,第2の補正信号出力回路3
2,33に共通の演算増幅器32Aを用いるから、単一
の演算増幅器32Aによって温度補正回路31を構成す
ることができる。これにより、温度補正回路31の構成
を簡素化し、製造コストを低減することができる。
【0068】次に、図10は本発明の第3の実施の形態
を示し、本実施の形態の特徴は、定電流駆動回路に第1
の感温抵抗体を設けたことにある。なお、本実施の形態
では第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を
付し、その説明を省略するものとする。
【0069】41は本実施の形態による定電流駆動回路
で、該定電流駆動回路41は、定電圧源Vccとアースと
の間に直列接続され、定電圧源Vccによる電圧を分圧す
るための分圧抵抗41A、感温抵抗体41Bと、該分圧
抵抗41Aと感温抵抗体41Bの間に非反転入力端子が
接続された演算増幅器41Cと、該演算増幅器41Cの
反転入力端子とアースとの間に接続された抵抗41Dと
によって構成されている。そして、演算増幅器41Cの
反転入力端子と出力端子との間には、ホール素子13の
駆動用の端子が接続されている。
【0070】そして、感温抵抗体41Bは、温度の上昇
に伴ってその抵抗値が大きくなるから、ホール素子13
に供給される電流が温度の上昇に伴って増加する。これ
により、定電流駆動回路41は、後述の出力抵抗44A
と共に第2の補正信号出力回路44を構成し、ホール素
子13による検出信号Vh の電圧値が温度の上昇に伴っ
て低下するのを補い、検出信号Vh の電圧値を直接的に
増加させるものである。
【0071】42は本実施の形態による温度補正回路
で、該温度補正回路は差動増幅器16の出力端子に接続
され、後述する第1,第2の補正信号出力回路43,4
4と、可変抵抗45とによって構成されている。
【0072】43は温度補正回路43の温度の上昇に応
じて検出信号Vh の電圧値を増加させる第1の補正信号
出力回路で、該第1の補正信号出力回路43は、非反転
入力端子が定電圧源Vref に接続された演算増幅器43
Aと、該演算増幅器43Aの反転入力端子と差動増幅器
16(演算増幅器16A)の出力端子との間に接続され
た入力抵抗43Bと、前記演算増幅器43Aの反転入力
端子と出力端子との間に接続された感温抵抗体43C
と、該感温抵抗体43Cと演算増幅器43Aの出力端子
との間に位置して感温抵抗体43Cに直列接続された電
流供給用の抵抗43Dとによって構成されている。
【0073】そして、第1の補正信号出力回路43は、
入力抵抗43Bと感温抵抗体43C、抵抗43Dとによ
って利得が決まる反転増幅回路を構成し、感温抵抗体4
3Cの抵抗値は、温度補正回路42の温度の上昇に伴っ
て増加する。このため、第1の補正信号出力回路43
は、温度補正回路42の温度の上昇に応じて検出信号V
h の電圧値を増加させた第1の補正信号V1 を出力す
る。
【0074】44は第1の補正信号出力回路43から出
力される第1の補正信号V1 とは異なる温度特性をもっ
て温度の上昇に応じて検出信号Vh の電圧値を増加させ
る第2の補正信号出力回路で、該第2の補正信号出力回
路44は、感温抵抗体43Bに並列に演算増幅器43A
に帰還抵抗として接続され出力抵抗44Aと、該出力抵
抗44Aと演算増幅器43Aの出力端子との間に位置し
て出力抵抗44Aに直列接続された電流供給用の抵抗4
4Bとによって構成されている。
【0075】そして、第2の補正信号出力回路44は、
入力抵抗43Bと出力抵抗44A、抵抗44Bとによっ
て利得が決まる反転増幅回路を構成し、第2の補正信号
出力回路44は、定電流駆動回路41によって温度補正
が施された検出信号Vh の電圧値を増幅した第2の補正
信号V2 を出力する。
【0076】また、感温抵抗体43C,41Bは、相互
に異なる温度係数を有し、例えば第2の補正信号出力回
路44の感温抵抗体41Bは、第1の補正信号出力回路
43の感温抵抗体43Cよりも小さい温度係数を有して
いる。さらに、第1,第2の補正信号出力回路43,4
4は、温度補正回路42が常温のときに補正信号V1,
V2 がほぼ同じ値となるように設定している。
【0077】45は第1,第2の補正信号出力回路4
3,44による補正信号V1 ,V2 の間で常温時とほぼ
等しい電圧値の調整信号V0 を出力するための可変抵抗
で、該可変抵抗45は、その入力端子の両端側が第1の
感温抵抗体43C、出力抵抗44Aの出力側にそれぞれ
接続されると共に、出力端子が利得調整回路21に接続
されている。
【0078】かくして、本実施の形態でも第1の実施の
形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。しか
し、本実施の形態では、感温抵抗体41Bによって検出
信号Vh を補正した後、感温抵抗体43Cによってさら
に補正を行う。このため、感温抵抗体43C,41Bの
温度特性が等しいときであっても、異なる値となった補
正信号V1 ,V2 を出力することができる。
【0079】なお、前記第1,第2の実施の形態では、
定電流駆動回路15によってホール素子13を駆動する
ものとしたが、本発明はこれに限らず、例えば図11に
示す変形例のように定電圧駆動回路51によってホール
素子13を駆動する構成としてもよい。この場合、定電
流駆動回路15によって駆動するときに比べてホール素
子13の検出信号Vh の温度変化は大きくなるものの演
算増幅器が不要となるため、製造コストを低減すること
ができる。
【0080】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、マグネットの両極にそれぞれ対面する第1,第2
のヨークと、該第1,第2のヨークの間に設けられ第
1,第2のヨーク間の磁束密度に応じた検出信号を出力
するホール素子と、該ホール素子に接続されホール素子
から出力される検出信号の出力値を補正する補正手段と
によって構成したから、マグネットの回動角に応じてマ
グネットと第1,第2のヨークとの対向面積が変化する
と共に、第1,第2のヨーク間には、マグネットと第
1,第2のヨークとの対向面積に応じた磁束が導かれ
る。このため、ホール素子は、第1,第2のヨーク間の
磁束密度に応じた検出信号を出力することによって、回
動角を検出することができる。また、ホール素子には補
正手段を接続して設けたから、ホール素子による検出信
号の出力値が温度の上昇に応じて変化するときであって
も、これを補正して常温時とほぼ等しい値の信号を出力
することができ、回動角を正確に検出でき、回動角検出
装置の信頼性を高めることができる。
【0081】また、請求項2の発明によれば、補正手段
を第1,第2の補正信号出力手段と調整抵抗とによって
構成したから、第1,第2の補正信号出力手段によって
異なる温度係数に基づく第1,第2の補正信号を出力
し、調整抵抗によってこれら第1,第2の補正信号の間
で常温時とほぼ等しい調整信号を出力することができ
る。このため、多数の回動角検出装置を製造する場合に
各回動角検出装置のホール素子毎に温度特性がばらつく
ときであっても、調整抵抗によって調整信号を補正信号
の間で調整することができ、各ホール素子の温度特性の
ばらつきを吸収することができる。
【0082】また、請求項3の発明によれば、第1の補
正信号出力手段と第2の補正信号出力手段は常温時にお
ける第1,第2の補正信号がほぼ同じ値になるように設
定したから、常温時におけるホール素子からの検出信号
を基準として第1,第2の補正信号出力手段の第1,第
2の補正信号の間で温度に応じた補正を行うことができ
る。
【0083】また、請求項4の発明によれば、第1,第
2の補正信号出力手段を相互に温度係数の異なる感温抵
抗体を含んだ差動増幅回路によって構成し、第1,第2
の補正信号出力手段の出力側に調整抵抗を接続したか
ら、第1の補正信号出力手段と第2の補正信号出力手段
とによって異なる温度係数に基づく第1,第2の補正信
号を出力し、調整抵抗によって第1,第2の補正信号の
間で常温時とほぼ等しい調整信号を出力することができ
る。
【0084】また、請求項5の発明によれば、第1,第
2の補正信号出力手段に共通の演算増幅器を用いて構成
するから、単一の演算増幅器によって補正手段を構成す
ることができる。これにより、補正手段の構成を簡素化
し、製造コストを低減することができる。
【0085】さらに、請求項6の発明によれば、第1の
補正信号出力手段をホール素子の出力側に接続された演
算増幅器、第1の感温抵抗体によって構成し、第2の補
正信号出力手段をホール素子の定電流駆動回路に設けら
れた第2の感温抵抗体と演算増幅器に帰還抵抗として接
続された出力抵抗とから構成し、調整抵抗を第1の感温
抵抗体と出力抵抗の出力側に接続した可変抵抗によって
構成したから、第1の補正信号出力手段によってホール
素子による検出信号の温度変化を補うと共に、第2の補
正信号出力手段によってホール素子に供給する電流を変
化させることによって検出信号の温度変化を補正するこ
とができる。そして、調整抵抗によって第1,第2の補
正信号出力手段による第1,第2の補正信号の間で常温
時とほぼ等しい調整信号を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による回動角検出装置を示す
一部破断の平面図である。
【図2】図1中の回動角検出装置を矢示II−II方向から
みた縦断面図である。
【図3】第1の実施の形態によるマグネット、第1のヨ
ーク、第2のヨーク等を図2中の矢示 III−III 方向か
らみた横断面図である。
【図4】第1の実施の形態によるマグネット、第1のヨ
ーク、第2のヨーク、ホール素子を示す斜視図である。
【図5】回動角検出装置に用いるマグネット、第1のヨ
ーク、第2のヨーク、ホール素子等の配置関係を示す模
式的構成図である。
【図6】ホール素子に接続された補正回路を示す回路図
である。
【図7】ホール素子による検出信号と回動角との関係を
示す特性線図である。
【図8】検出信号、第1,第2の補正信号、調整信号と
温度との関係を示す特性線図である。
【図9】第2の実施の形態による補正回路を示す回路図
である。
【図10】第3の実施の形態による補正回路を示す回路
図である。
【図11】本発明の変形例によるホール素子の定電圧駆
動回路を示す回路図である。
【符号の説明】
4 回動軸 8 マグネット 10 第1のヨーク 11 第2のヨーク 13 ホール素子 14 補正回路(補正手段) 18,32,44 第1の補正信号出力回路(第1の補
正信号出力手段) 18A 第1の演算増幅器 18C,32C,43C 第1の感温抵抗体 19,33,43 第2の補正信号出力回路(第2の補
正信号出力手段) 19A 第1の演算増幅器 19C,33A,41B 第2の感温抵抗体 20,34,45 可変抵抗(調整抵抗) 32A,43A 演算増幅器 44A 出力抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA35 BA06 CA40 CB01 CC01 DA05 EA03 GA52 KA01 2F077 AA13 CC02 JJ01 JJ08 JJ23 UU03 VV02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回動可能に設けられたマグネットと、該
    マグネットの両極にそれぞれ対面して設けられマグネッ
    トの回動角に応じてマグネットとの対向面積が変化する
    第1,第2のヨークと、該第1,第2のヨークの間に設
    けられ第1,第2のヨーク間の磁束密度に応じた検出信
    号を出力するホール素子と、該ホール素子に接続されホ
    ール素子から出力される検出信号の出力値を温度の変化
    に拘らず一定の値に保持するように補正する補正手段と
    から構成してなる回動角検出装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、温度の上昇に応じて検
    出信号の出力値が増加する第1の補正信号を出力する第
    1の補正信号出力手段と、該第1の補正信号出力手段か
    ら出力される第1の補正信号とは異なる温度特性をもっ
    て温度の上昇に応じて検出信号の出力値が増加する第2
    の補正信号を出力する第2の補正信号出力手段と、第
    1,第2の補正信号出力手段の出力側に接続して設けら
    れ常温時とほぼ等しい値の調整信号を出力する調整抵抗
    とによって構成してなる請求項1に記載の回動角検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の補正信号出力手段と第2の補
    正信号出力手段とは、常温時における第1,第2の補正
    信号がほぼ同じ値になるように設定してなる請求項2に
    記載の回動角検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の補正信号出力手段は、ホール
    素子の出力側に接続された第1の演算増幅器と、該演算
    増幅器に帰還抵抗として接続された第1の感温抵抗体と
    から構成し、 前記第2の補正信号出力手段は、ホール素子の出力側に
    接続された第2の演算増幅器と、該演算増幅器に帰還抵
    抗として接続され前記第1の感温抵抗体とは異なる温度
    係数を有する第2の感温抵抗体とから構成し、 前記調整抵抗は、前記第1,第2の演算増幅器の出力側
    に接続して設けられた可変抵抗によって構成してなる請
    求項2または3に記載の回動角検出装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の補正信号出力手段は、ホール
    素子の出力側に接続された演算増幅器と、該演算増幅器
    に帰還抵抗として接続された第1の感温抵抗体とから構
    成し、 前記第2の補正信号出力手段は、前記第1の感温抵抗体
    に並列に前記演算増幅器に帰還抵抗として接続され前記
    第1の感温抵抗体とは異なる温度係数を有する第2の感
    温抵抗体とから構成し、 前記調整抵抗は、前記第1,第2の感温抵抗体の出力側
    に接続して設けられた可変抵抗によって構成してなる請
    求項2または3に記載の回動角検出装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の補正信号出力手段は、ホール
    素子の出力側に接続された演算増幅器と、該演算増幅器
    に帰還抵抗として接続された第1の感温抵抗体とから構
    成し、 前記第2の補正信号出力手段は、ホール素子を定電流駆
    動する定電流駆動回路に設けられ前記第1の感温抵抗体
    とは異なる温度係数を有する第2の感温抵抗体と、前記
    第1の感温抵抗体に並列に前記演算増幅器に帰還抵抗と
    して接続された出力抵抗とから構成し、 前記調整抵抗は、前記第1の感温抵抗体と出力抵抗との
    出力側に接続された可変抵抗によって構成してなる請求
    項2または3に記載の回動角検出装置。
JP35223299A 1999-12-10 1999-12-10 回動角検出装置 Expired - Fee Related JP3648419B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR200454563Y1 (ko) * 2009-02-26 2011-07-11 주식회사 현대오토넷 차량 회전센서

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