JP2001164239A - 化学機械研磨用水系分散体 - Google Patents

化学機械研磨用水系分散体

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JP2001164239A
JP2001164239A JP35459899A JP35459899A JP2001164239A JP 2001164239 A JP2001164239 A JP 2001164239A JP 35459899 A JP35459899 A JP 35459899A JP 35459899 A JP35459899 A JP 35459899A JP 2001164239 A JP2001164239 A JP 2001164239A
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particles
polishing
mass
chemical mechanical
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Masayuki Motonari
正之 元成
Masayuki Hattori
雅幸 服部
Nobuo Kawahashi
信夫 川橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置の被加工膜等を十分な速度で研磨
することができ、特に、銅膜の研磨において有用な化学
機械研磨用水系分散体を提供する。 【解決手段】 0.07〜2.1質量%、特に0.21
〜2.1質量%のマロン酸アンモニウム、0.1〜1.
0質量%、特に0.15〜0.6質量%、更には0.2
5〜0.45質量%の過酸化水素、砥粒及び水を混合し
てなり、pHが5〜12、特に7〜11、更には7.5
〜10である化学機械研磨用水系分散体を得る。砥粒と
しては、シリカ、アルミナ等の無機粒子、ポリスチレ
ン、ポリメチルメタクリレート等の有機粒子、これらの
有機粒子にポリシロキサンからなる重縮合体が結合して
なる複合粒子、符号の異なるゼータ電位を有する無機粒
子と有機粒子とを静電力により一体に複合化した複合粒
子等を使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学機械研磨用水
系分散体に関する。更に詳しくは、本発明は、半導体装
置の製造における配線パターンが設けられたウェハの化
学機械研磨(以下、「CMP」ということもある。)に
おいて、研磨速度が大きく、効率的に研磨することがで
き、特に、銅膜のCMPにおいて有用な水系分散体に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造における最近の技術と
して、プロセスウェハ上の絶縁膜に形成された孔若しく
は溝などに銅などの配線材料を埋め込んだ後、絶縁膜の
表面より上の配線材料を研磨により除去することによっ
て配線を形成する手法がある。この研磨においては、機
械的な研磨と化学的作用とを効果的に組み合わせること
が必要であり、機械的研磨と化学的作用とのバランスが
精度の高い良好な仕上げ面を得るうえで重要である。機
械的作用が強すぎると機械的損傷が大きくスクラッチ等
の原因となる。また、化学的作用として、金属をイオン
化して溶解する作用が強すぎると孔食、ディッシングな
どが発生する原因となる。なお、ディッシングとは、所
望の配線を得る目的でCMPを行った後に、配線を構成
する金属の研磨面が、絶縁膜の面より凹状に過剰に除去
される現象を言う。
【0003】このCMPに用いられる多くの水系分散体
が提案されており、有機酸と過酸化水素とを含有するC
MP用水系分散体も開発されている。しかし、これらの
水系分散体を使用し、半導体装置の製造における被加工
膜、特に、銅膜を研磨した場合は、被研磨面に酸化銅の
強固な皮膜が形成され、この皮膜を除去することが容易
ではないため、研磨速度が低下するとの問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
の問題を解決するものであり、研磨速度が大きく、効率
よく研磨することができる化学機械研磨用水系分散体を
提供することを目的とする。更に、本発明は、半導体装
置の製造において、特に、銅膜のCMPに有用な化学機
械研磨用水系分散体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の化学機械研磨用
水系分散体は、マロン酸イオン、アンモニウムイオン、
過酸化水素、及び砥粒を含有し、pHが5〜12である
ことを特徴とする。また、本発明の化学機械研磨用水系
分散体は、マロン酸アンモニウム、過酸化水素、砥粒及
び水を混合してなり、pHが5〜12であることを特徴
とする。
【0006】マロン酸アンモニウム及び過酸化水素を水
と混合した場合、マロン酸アンモニウムは実質的に全量
が解離してマロン酸イオンと対の陽イオンであるアンモ
ニウムイオンとが生成する。なお、ここで「マロン酸イ
オン」とは、1価であっても2価であってもよく、1価
の場合にマロン酸のカルボキシル基の内の一つとイオン
結合する陽イオンは、アンモニウムイオン、水素イオ
ン、その他任意的に加えられる添加剤由来の陽イオンの
いずれであってもよい。また、本発明で「マロン酸イオ
ンの濃度」というときには、組成物中に微量存在する未
解離のマロン酸及び/又はマロン酸塩も含むものとす
る。また、過酸化水素は、その少なくとも一部が解離
し、過酸化水素イオンが生成する。本発明における「過
酸化水素」は、分子状過酸化水素の他、上記過酸化水素
イオンをも含むものを意味する。
【0007】前記「マロン酸アンモニウム」を水(イオ
ン交換水等)と混合することによって、上記「マロン酸
イオン」及び対の陽イオンである上記「アンモニウムイ
オン」が容易に生成する。マロン酸イオンの濃度は、
0.005〜0.15モル/リットルが好ましく、0.
015〜0.15モル/リットルが特に好ましい。この
マロン酸イオンの濃度範囲を実現するためには、マロン
酸アンモニウムの混合量として、0.07〜2.1質量
%、特に0.21〜2.1質量%を採用すればよい。
【0008】マロン酸イオンの濃度が0.005モル/
リットル未満であると、研磨速度が不十分である場合が
ある。一方、マロン酸イオンの濃度が0.15モル/リ
ットルを越える場合は、被研磨面が腐食することがあ
り、精度の高い良好な仕上げ面が得られない場合があ
る。なお、このマロン酸イオンの濃度はイオンクロマト
グラフィーによって測定することができる。対の陽イオ
ン等として生成するアンモニウムイオンも研磨速度を向
上させる作用を有し、より研磨速度の大きい水系分散体
とすることができる。アンモニウムイオンとしては、マ
ロン酸アンモニウムから生成するものの他に、水系分散
体のpH調整に使用されるアンモニア等から生成するも
の、その他任意的に加えられる添加剤由来のものが含ま
れていてもよい。
【0009】上記「過酸化水素」は酸化剤として作用す
るものである。本発明における過酸化水素の濃度は、
0.1〜1.0質量%の範囲で任意に設定しうるが、
0.15〜0.6質量%とすることがさらに好ましく、
0.25〜0.45質量%とすることが特に好ましい。
過酸化水素の濃度が0.1質量%未満であると、十分な
速度で研磨することができない場合があり、一方1.0
質量%を越える場合は、被研磨面が腐食することがあ
る。
【0010】上記「化学機械研磨用水系分散体」のpH
は「5〜12」であり、7〜11、特に7.5〜10の
範囲に調整することが好ましい。このpHの調整は硝
酸、硫酸等の酸、或いは水酸化カリウム、水酸化ナトリ
ウム、アンモニア等のアルカリによって行うことができ
る。水系分散体のpHが5未満であると、銅等の被加工
膜に対するエッチングの作用が強いため、ディッシング
及びエロージョン等が発生する。一方、このpHが12
を越えると、絶縁膜が過度に研磨され、良好な配線パタ
ーンが得られないとの問題が生じる場合がある。
【0011】本発明は、「砥粒」として、無機粒子、有
機粒子及び無機有機複合粒子のうちの少なくとも1種を
使用し得ることを明らかにするものである。無機粒子と
しては、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコ
ニア、酸化鉄及び酸化マンガン等のケイ素又は金属元素
の酸化物からなる粒子を用いることができる。
【0012】有機粒子としては、(1)ポリスチレン及
びスチレン系共重合体、(2)ポリメチルメタクリレー
ト等の(メタ)アクリル樹脂及びアクリル系共重合体、
(3)ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、飽和ポリエス
テル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、フ
ェノキシ樹脂、並びに(4)ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペン
テン等のポリオレフィン及びオレフィン系共重合体など
の熱可塑性樹脂からなる粒子を使用することができる。
【0013】更に、この有機粒子として、スチレン、メ
チルメタクリレート等と、ジビニルベンゼン、エチレン
グリコールジメタクリレート等とを共重合させて得られ
る、架橋構造を有する重合体からなるものを用いること
もできる。この架橋の程度によって有機粒子の硬度を調
整することができる。また、フェノール樹脂、ウレタン
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アルキ
ッド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂
からなる有機粒子を使用することもできる。これらの無
機粒子及び有機粒子は、それぞれ1種のみを使用しても
よいし、2種以上を併用することもできる。
【0014】無機有機複合粒子は、無機粒子と有機粒子
とが、研磨時、容易に分離しない程度に一体に形成され
ておればよく、その種類、構成等は特に限定されない。
この複合粒子としては、ポリスチレン、ポリメチルメタ
クリレート等の重合体粒子の存在下、アルコキシシラ
ン、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド等
を重縮合させ、重合体粒子の少なくとも表面に、ポリシ
ロキサン等が結合されてなるものを使用することができ
る。なお、生成する重縮合体は、重合体粒子が有する官
能基に直接結合されていてもよいし、シランカップリン
グ剤等を介して結合されていてもよい。
【0015】また、この重縮合体は必ずしも重合体粒子
に化学的に結合される必要はなく、特に、三次元的に成
長した重縮合体が、重合体粒子の表面に物理的に保持さ
れている状態であってもよい。また、アルコキシシラン
等に代えてシリカ粒子、アルミナ粒子等を用いることも
できる。これらはポリシロキサン等と絡み合って保持さ
れていてもよいし、それらが有するヒドロキシル基等の
官能基により重合体粒子に化学的に結合されていてもよ
い。
【0016】複合粒子としては、符号の異なるゼータ電
位を有する無機粒子と有機粒子とを含む水分散体におい
て、これら粒子が静電力により結合されてなるものを使
用することもできる。重合体粒子のゼータ電位は、全p
H域、或いは低pH域を除く広範な領域に渡って負であ
ることが多いが、カルボキシル基、スルホン酸基等を有
する重合体粒子とすることによって、より確実に負のゼ
ータ電位を有する重合体粒子とすることができる。ま
た、アミノ基等を有する重合体粒子とすることにより、
特定のpH域において正のゼータ電位を有する重合体粒
子とすることもできる。一方、無機粒子のゼータ電位は
pH依存性が高く、この電位が0となる等電点を有し、
その前後でゼータ電位の符号が逆転する。
【0017】従って、特定の無機粒子と有機粒子とを組
み合わせ、それらのゼータ電位が逆符号となるpH域で
混合することによって、静電力により無機粒子と有機粒
子とを一体に複合化することができる。また、混合時、
ゼータ電位が同符号であっても、その後、pHを変化さ
せ、ゼータ電位を逆符号とすることによって、無機粒子
と有機粒子とを一体とすることもできる。
【0018】更に、この複合粒子としては、このように
静電力により一体に複合化された粒子の存在下、前記の
ようにアルコキシシラン、アルミニウムアルコキシド、
チタンアルコキシド等を重縮合させ、この粒子の少なく
とも表面に、更にポリシロキサン等が結合されて複合化
されてなるものを使用することもできる。
【0019】砥粒の平均粒子径は0.01〜3μmであ
ることが好ましい。この平均粒子径が0.01μm未満
では、十分に研磨速度の大きい水系分散体を得ることが
できないことがある。一方、砥粒の平均粒子径が3μm
を越える場合は、砥粒が沈降し、分離してしまって、安
定な水系分散体とすることが容易ではない。この平均粒
子径は0.05〜1.0μm、更には0.1〜0.7μ
mであることがより好ましい。この範囲の平均粒子径を
有する砥粒であれば、十分な研磨速度を有し、且つ粒子
の沈降、及び分離を生ずることのない、安定なCMP用
水系分散体とすることができる。なお、この平均粒子径
は、透過型電子顕微鏡によって観察することにより測定
することができる。
【0020】また、砥粒の含有量は、水系分散体を10
0重量部(以下、「部」と略記する。)とした場合に、
0.1〜15部とすることができ、特に0.3〜8部、
更には0.5〜6部とすることが好ましい。砥粒の含有
量が0.1部未満では研磨速度が不十分となる。一方、
15部を越えて含有させた場合はコスト高になるととも
に、水系分散体の安定性が低下するため好ましくない。
【0021】これら砥粒として機能する無機粒子、有機
粒子及び複合粒子の形状は球状であることが好ましい。
この球状とは、鋭角部分を有さない略球形のものをも意
味し、必ずしも真球に近いものである必要はない。球状
の砥粒を用いることにより、十分な速度で研磨すること
ができるとともに、被研磨面におけるスクラッチ等の発
生も抑えられる。
【0022】本発明の水系分散体には、過酸化水素の酸
化剤としての機能を促進する作用を有し、研磨速度をよ
り向上させることができる多価金属イオンを含有させる
こともできる。この多価金属イオンとしては、アルミニ
ウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コ
バルト、ニッケル、銅、亜鉛、ゲルマニウム、ジルコニ
ウム、モリブデン、錫、アンチモン、タンタル、タング
ステン、鉛及びセリウム等の金属のイオンが挙げられ
る。これらは1種のみであってもよいし、2種以上の多
価金属イオンが併存していてもよい。多価金属イオンの
含有量は、水系分散体に対して3000ppm以下とす
ることができ、特に10〜2000ppmとすることが
できる。
【0023】この多価金属イオンは、多価金属元素を含
む硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩等の塩或いは錯体を水系媒体
に配合して生成させることができ、多価金属元素の酸化
物を配合して生成させることもできる。また、水系媒体
に配合され、1価の金属イオンが生成する化合物であっ
ても、このイオンが酸化剤により多価金属イオンになる
ものを使用することもできる。各種の塩及び錯体のうち
では、研磨速度を向上させる作用に特に優れる硝酸鉄が
好ましい。
【0024】本発明の化学機械研磨用水系分散体は、本
発明の目的を損なわない範囲において、界面活性剤、水
溶性高分子、被研磨面を構成する金属のキレート化剤等
の添加剤をさらに含有することができる。
【0025】本発明の化学機械研磨用水系分散体は、銅
膜のCMPに用いた場合に、十分な速度で、効率よく研
磨することができる。なお、この銅には、純銅ばかりで
なく、銅−シリコン、銅−アルミニウム等、95質量%
以上の銅を含有する合金も含まれるものとする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、無機粒子及び複合粒子を用
いた実施例によって本発明を更に詳しく説明する。 [1]砥粒を含む水分散体の調製 (1)無機粒子を含む水分散体の調製 ヒュームドシリカ又はヒュームドアルミナを含む水分
散体の調製 容量2リットルのポリエチレン製の瓶に、100gのヒ
ュームドシリカ粒子(日本アエロジル株式会社製、商品
名「アエロジル#90」)又はヒュームドアルミナ粒子
(デグサ社製、商品名「Aluminium Oxide C 」)を入れ
た後、イオン交換水を投入して全量を1000gとし
た。次いで、超音波分散機により粒子を分散させ、10
部のヒュームドシリカ粒子を含む水分散体(実施例1及
び2において使用)又はヒュームドアルミナ粒子を含む
水分散体(実施例6において使用)を調製した。
【0027】コロイダルシリカを含む水分散体の調製 容量2リットルのフラスコに、25質量%アンモニア水
70g、イオン交換水40g、エタノール175g及び
テトラエトキシシラン21gを投入し、180rpmで
攪拌しながら60℃に昇温し、この温度のまま2時間攪
拌を継続した後、冷却し、平均粒径が0.23μmのコ
ロイダルシリカ/アルコール分散体を得た。次いで、エ
バポレータにより、この分散体に80℃の温度でイオン
交換水を添加しながらアルコール分を除去する操作を数
回実施し、分散体中のアルコールを除き、固形分濃度が
8質量%の水分散体(実施例8において使用)を得た。
【0028】(2)複合粒子を含む水分散体の調製 重合体粒子を含む水分散体 メチルメタクリレ−ト90部、メトキシポリエチレング
リコールメタクリレート(新中村化学工業株式会社製、
商品名「NKエステルM−90G」、#400)5部、
4−ビニルピリジン5部、アゾ系重合開始剤(和光純薬
株式会社製、商品名「V50」)2部、及びイオン交換
水400部を、容量2リットルのフラスコに投入し、窒
素ガス雰囲気下、攪拌しながら70℃に昇温し、6時間
重合させた。これによりアミノ基の陽イオン及びポリエ
チレングリコール鎖を有する官能基を有し、平均粒子径
0.15μmのポリメチルメタクリレート系粒子を含む
水分散体を得た。尚、重合収率は95%であった。
【0029】複合粒子を含む水分散体 において得られたポリメチルメタクリレート系粒子を
10質量%含む水分散体100部を、容量2リットルの
フラスコに投入し、メチルトリメトキシシラン1部を添
加し、40℃で2時間攪拌した。その後、硝酸によりp
Hを2に調整して水分散体(a)を得た。また、コロイ
ダルシリカ(日産化学株式会社製、商品名「スノーテッ
クスO」)を10質量%含む水分散体のpHを水酸化カ
リウムにより8に調整し、水分散体(b)を得た。水分
散体(a)に含まれるポリメチルメタクリレート系粒子
のゼータ電位は+17mV、水分散体(b)に含まれる
シリカ粒子のゼータ電位は−40mVであった。
【0030】その後、水分散体(a)100部に水分散
体(b)50部を2時間かけて徐々に添加、混合し、2
時間攪拌して、ポリメチルメタクリレート系粒子にシリ
カ粒子が付着した予備粒子を含む水分散体を得た。次い
で、この水分散体に、ビニルトリエトキシシラン2部を
添加し、1時間攪拌した後、テトラエトキシシラン1部
を添加し、60℃に昇温し、3時間攪拌を継続した後、
冷却することにより、複合粒子を含む水分散体(実施例
3、4及び5において使用)を得た。この複合粒子の平
均粒子径は180nmであり、ポリメチルメタクリレー
ト系粒子の表面の80%にシリカ粒子が付着していた。
【0031】(3)架橋カチオン粒子を含む水分散体の
調製 メチルメタクリレート95部、ジビニルベンゼン5部、
ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド0.1部、
重合開始剤(和光純薬工業株式会社製、商品名「V−5
0」)2部、及びイオン交換水400部を、容量2リッ
トルのフラスコに投入し、窒素ガス雰囲気下、攪拌しな
がら70℃に昇温し、6時間重合させ、分子鎖の末端に
アミノ基が導入された架橋構造を有する架橋カチオン粒
子を含む水分散体(実施例7において使用)を得た。架
橋カチオン粒子の平均粒子径は0.22μmであった。
また、ポリメチルメタクリレートの重合収率は96%で
あった。
【0032】[2]化学機械研磨用水系分散体の調製 実施例1 [1]、(1)、で調製したヒュームドシリカを含む
水分散体を、ヒュームドシリカが5部となるように、ま
た、マロン酸アンモニウム及び過酸化水素を、それぞれ
1質量%、0.2質量%の濃度となるようにイオン交換
水に配合し、水酸化カリウムによりpHを8に調整して
CMP用水系分散体を得た。
【0033】実施例2〜8 砥粒の種類及び混合量、並びにマロン酸アンモニウム及
び過酸化水素の混合量を表1のようにした他は、実施例
1と同様にして特定のpHを有するCMP用水系分散体
を得た。
【0034】比較例1〜2 表1のように、マロン酸アンモニウムをマロン酸カリウ
ムに代え(比較例1)、また、マロン酸アンモニウムを
クエン酸アンモニウム代えた(比較例2)他は、実施例
1と同様にして特定のpHを有するCMP用水系分散体
を得た。以上、実施例1〜8及び比較例1〜2の水系分
散体を使用し、銅膜付きウェハを研磨した。
【0035】
【表1】
【0036】[3]研磨速度の評価 研磨装置としてラップマスター社製の型式「LGP−5
10」を使用し、下記の条件で銅膜付きウェハを研磨
し、下記の式によって研磨速度を算出した。 テーブル回転数;50rpm、ヘッド回転数;50rp
m、研磨圧力;210g/cm2、オッシレーションス
トローク;5回/分、水系分散体供給速度;120cc
/分、テーブル温度;23℃、研磨時間;90秒、研磨
パッド;ロデール・ニッタ社製、品番IC1000/S
UBA400の2層構造 研磨速度(Å/分)=(研磨前の銅膜の厚さ−研磨後の
銅膜の厚さ)/研磨時間
【0037】尚、銅膜の厚さは抵抗率測定機(NPS社
製、型式「Σ−5」)により直流4探針法でシート抵抗
を測定し、このシート抵抗値と銅の抵抗率から下記の式
によって算出した。 銅膜の厚さ(Å)=[シート抵抗値(Ω/cm2)×銅
の抵抗率(Ω/cm)]×108 研磨速度を表1に併記する。
【0038】表1の結果によれば、マロン酸アンモニウ
ムが0.5〜1重量%、過酸化水素が0.2〜0.3重
量%混合された実施例1〜8の水系分散体では、砥粒が
1〜5部の範囲において、4200〜5700Å/分の
速度で研磨することができ、研磨速度が非常に大きく、
且つ安定していることが分かる。一方、マロン酸アンモ
ニウムをマロン酸カリウムに代えた他は、実施例1と同
様の組成及びpHである比較例1の水系分散体では、研
磨速度は1200Å/分と大きく低下している。また、
マロン酸アンモニウムをクエン酸アンモニウムに代えた
他は、実施例2と同様の組成及びpHである比較例2の
水系分散体では、研磨速度は900Å/分と更に大きく
低下していることが分かる。これらの実施例及び比較例
によれば、有機酸塩として特定量のマロン酸アンモニウ
ムを使用することによる特に優れた効果が裏付けられて
いる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、特に、半導体装置の被
加工膜等の化学機械研磨において、十分な速度で研磨す
ることができる水系分散体を得ることができる。また、
この水系分散体は、銅膜の化学機械研磨において特に有
用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07C 55/08 C07C 55/08 (72)発明者 川橋 信夫 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA03 AB90 BA34 BA50 BB31

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マロン酸イオン、アンモニウムイオン、
    過酸化水素、及び砥粒を含有し、pHが5〜12である
    ことを特徴とする化学機械研磨用水系分散体。
  2. 【請求項2】 マロン酸アンモニウム、過酸化水素、砥
    粒及び水を混合してなり、pHが5〜12であることを
    特徴とする化学機械研磨用水系分散体。
  3. 【請求項3】 マロン酸イオンの濃度が0.005〜
    0.15モル/リットルである請求項1又は2に記載の
    化学機械研磨用水系分散体。
  4. 【請求項4】 上記過酸化水素の濃度が0.1〜1.0
    質量%である請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記
    載の化学機械研磨用水系分散体。
  5. 【請求項5】 上記砥粒は、無機粒子、有機粒子及び無
    機有機複合粒子のうちの少なくとも1種である請求項1
    乃至4のうちのいずれか一項に記載の化学機械研磨用水
    系分散体。
  6. 【請求項6】 銅膜の研磨に用いる請求項1乃至5のう
    ちのいずれか一項に記載の化学機械研磨用水系分散体。
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