JP2001161689A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2001161689A
JP2001161689A JP35236999A JP35236999A JP2001161689A JP 2001161689 A JP2001161689 A JP 2001161689A JP 35236999 A JP35236999 A JP 35236999A JP 35236999 A JP35236999 A JP 35236999A JP 2001161689 A JP2001161689 A JP 2001161689A
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sensitivity
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ultrasonic diagnostic
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Hiroshi Fukukita
博 福喜多
Takao Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ方向または短軸方向に開口制御可能な
軽量で扱いやすい探触子を有する優れた超音波診断装置
を提供する。 【解決手段】 探触子1の振動子P1〜P3のうち、開口中
央部の振動子の中心周波数は高い。このため、高域周波
数成分に関しては開口中央部で感度が高い。低域周波数
成分に関しては開口中央部と辺縁部で感度が同一レベル
となるように加算抵抗RS-1〜RS-3により補正される。得
られた受信信号は、受信回路3で増幅され、近距離では
高域周波数成分の受信感度が高く、遠距離では低域周波
数成分の受信感度が高いダイナミックフィルタ4で処理
される。従って、近距離では開口が狭く細いビームが得
られ、遠距離では開口が広く指向性の高いビームが得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズ方向または
短軸方向に開口制御可能な超音波診断装置に係わり、ま
た、被検体に超音波を送受信する振動子が、長軸方向
(走査方向)と短軸方向(レンズ方向)との2次元に配
列された探触子を用いた超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、短軸方向に開口制御が可能である
振動子を用いた超音波診断装置は特開平9―526号に記載
されたものが知られている。図7は従来のこの種の超音
波診断装置の構成を示しており、振動子Pi,jが短軸方向
にM行、長軸方向にN列(1≦i≦M、この場合にはM
=6、1≦j≦N、この場合にはN=10)に配列され
ている。第j列の振動子には短軸開口制御回路210-jが
接続されている。各列の短軸開口制御回路210-jの構成
は同一である。第10列の振動子に対応する短軸開口制御
回路210-10は、プリアンプ200-k(i≦3の場合k=
i、i≧4の場合k=7−i)と、スイッチ201-kと、
ダイオード202-kと、保護回路203により構成される。
短軸開口制御回路210-10には、送信器204-10と、受信器
205-10が接続される。受信器205-1〜205-10の出力には
受信整相回路206が接続される。スイッチ201-kは受信
の開口を制御するためのものであり、近距離からのエコ
ーに対してはスイッチ201-3がオンとなり、i=3,4の振
動子からの受信信号が受信器205-10に送られる。このた
め、受信の短軸開口は狭く、短軸方向の分解能が高い。
一方、遠距離からのエコーに対してはすべてのスイッチ
202-kがオンとなり、第10列のすべての振動子Pi,10から
の受信信号が受信器205-10に送られる。このため、受信
の開口は広がり、音響レンズ220によりビームが強く収
束され分解能が高い。他の列についても同様にして開口
が変化する。このようにして、近距離から遠距離まで高
い分解能の受信信号を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の超音波診断装置においては、多数のプリアンプ200-
kと、スイッチ201-kを配列振動子の近くに配置する必要
が有り、このため、探触子が大きく重くなるという問題
を有していた。
【0004】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、多数のプリアンプとスイッチを用いることなく、レ
ンズ方向または短軸方向に開口制御可能な軽量で扱いや
すい探触子を有する優れた超音波診断装置を提供するも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明の超音波診断装置は、配列された複数の振動
子により開口を構成し、前記各振動子から発生する超音
波の高域周波数成分の比率が開口中央部の振動子におい
て開口辺縁部の振動子よりも大である探触子と、前記各
振動子の感度差を補正するための抵抗加算手段と、被検
体から受信したエコー信号を帯域制限し、近距離では高
域周波数成分の受信感度が高く、遠距離では低域周波数
成分の受信感度が高いダイナミックフィルタとを備えた
ものであり、近距離からのエコーに多く含まれる高周波
成分に対しては開口が狭く細いビームが得られ、遠距離
からのエコーに多く含まれる低周波成分に対しては開口
が広く音響レンズ等により強く収束されたビームが得ら
れ、近距離から遠距離まで分解能の高い超音波診断装置
を実現できることとなる。
【0006】また、本発明の超音波診断装置は、前記探
触子の開口中央部において、開口辺縁部よりも前記振動
子の厚みが薄いことを特徴とするものであり、開口中央
部において振動子の中心周波数が高まり、発生する超音
波の高域周波数成分の比率を大きくできることとなる。
【0007】また、本発明の超音波診断装置は、前記探
触子が、前記各振動子の前面に音響整合層を有し、前記
探触子の開口中央部において、開口辺縁部よりも前記音
響整合層の厚みが薄いことを特徴とするものであり、開
口中央部において振動子の中心周波数が高まり、発生す
る超音波の高域周波数成分の比率を大きくできることと
なる。
【0008】また、本発明の超音波診断装置は、前記各
振動子にそれぞれ接続されて低域周波数の送信感度を補
正するための分離素子を備え、前記抵抗加算手段が、低
域周波数の受信感度を補正することを特徴とするもので
あり、 発生する超音波の低域周波成分の送受信感度を
開口中央部と辺縁部で同一レベルにできることとなる。
【0009】また、本発明の超音波診断装置は、前記抵
抗加算手段を通過した受信信号を増幅する受信回路が電
流入力アンプであることを特徴とするものであり、抵抗
加算の精度を高くできることとなる。
【0010】また、本発明の超音波診断装置は、前記電
流入力アンプが、過大入力による逆バイアスを防止する
手段を有するベース接地回路で構成され、前記電流入力
アンプの入力が前記各振動子を駆動する送信回路に接続
されていることを特徴とするものであり、送信信号と受
信信号のためのケーブルを共用できることとなる。
【0011】また、本発明の超音波診断装置は、前記各
振動子がM行N列に配列され、同一列の振動子に関し
て、開口中央部の振動子が発生する超音波の高域周波成
分の比率が大であり、同一行の振動子の特性が同一であ
り、前記抵抗加算手段が同一列の振動子からの出力を加
算し、前記抵抗加算された出力に対し整相する手段を備
えたものであり、短軸方向の開口中央部において振動子
の中心周波数が高まり、発生する超音波の高域周波数成
分の比率を大きくできることとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における
超音波診断装置の概略ブロック図を示している。図1に
おいて、探触子1は、超音波の送受信を行うもので、振
動子P1〜P3、加算抵抗RS-1〜RS-3から構成され、1列の
列状に配列されて開口を構成している。送信回路2は、
駆動パルスを発生し探触子1を駆動する。受信回路3
は、探触子1からの受信信号を増幅する。ダイナミック
フィルタ4は、被検体から反射するエコー信号の到達深
度に応じて中心周波数が可変であるバンドパスフィルタ
である。表示部5は、ダイナミックフィルタ4からの出
力を画像として表示する。
【0013】図2(a)は、振動子P1〜P3の補正前におけ
る感度の周波数特性、図2(b)は、振動子P1〜P3の補正
後における感度の周波数特性、図2(c)は、ダイナミッ
クフィルタ4の利得の周波数特性を示している。
【0014】以上のように構成された超音波診断装置に
ついて、図1を用いてその動作を説明する。まず、送信
回路2は、広帯域かつ大振幅の駆動パルスを発生する。
駆動パルスは、加算抵抗RS-1〜RS-3を介して振動子P1〜
P3を駆動し、超音波パルスが発生する。振動子P1〜P3の
周波数特性は、この実施例では、図2(a)に示すよう
に、開口中央部の振動子P2は、中心周波数が高く、高域
周波数まで送信感度が高いが、開口辺縁部の振動子P1、
P3は中心周波数が低く、高域周波数において送信感度が
低い。一方、振動子P1、P3は、低域周波数において送信
感度が高いが、振動子P2は低域周波数において送信感度
が低い。加算抵抗RS-1〜RS-3は、振動子P1、P3と振動子
P2の送受信感度差を補正するもので、直列抵抗を用いて
低域周波数における振動子P1、P3の感度を下げ、補正す
ることにより、図2(b)に示すように振動子P2の送信感
度と同一レベルにすることが可能である。
【0015】このようにして発生した超音波パルスは、
被検体で反射され、エコー信号として振動子P1〜P3で受
信される。受信された信号は、加算抵抗RS-1〜RS-3によ
り加算される。受信感度についても、加算抵抗RS-1〜RS
-3により送信感度と同様に補正することができる。加算
抵抗RS-1〜RS-3を通過した受信信号は、受信回路3で増
幅され、ダイナミックフィルタ4によりフィルタ処理さ
れる。
【0016】図2(c)はダイナミックフィルタ4の周波
数特性の反射体までの距離依存を表す。図2(c)に示す
ように、ダイナミックフィルタ4は、近距離からのエコ
ーに対しては高域周波数成分を通過させ、遠距離からの
エコーに対しては低域周波数成分を通過させる。従っ
て、近距離においては、振動子P2による送受信に関して
感度が高い。すなわち探触子1の開口中央部において感
度が高い。また、遠距離においては、振動子P1〜P3によ
る送受に関して感度が高い。すなわち探触子1の開口全
体において感度が高い。このようにしてダイナミックフ
ィルタ4を通過したエコー信号により、近距離に対して
は開口が狭く細いビームが得られ、遠距離に対しては開
口が広く、指向性の高いビーム、または音響レンズ等に
よる強い収束が可能となり、細いビームが得られる。
【0017】以上のように、本実施の形態1によれば、
開口中央部に中心周波数が高い振動子P2を用い、開口辺
縁部に中心周波数が低い振動子P1、P3を用い、低域の周
波数において感度が同一レベルとなるように加算抵抗RS
-1〜RS-3を用いて補正し、近距離では高域周波数成分の
受信感度が高く、遠距離では低域周波数成分の受信感度
が高いダイナミックフィルタ4を用いることにより、近
距離から遠距離まで高い分解能を得ることができる。
【0018】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2における超音波診断装置の送受信部の概略ブロック
を示している。図3において、探触子11は、超音波の送
受信を行うもので、複数の振動子P10〜P15を配列して開
口を構成したものである。音響整合層15は、振動子P10
〜P15の電気音響変換効率を改善するものであり、例え
ば樹脂材料等により構成される。音響レンズ16は、超音
波ビームを収束するものであり、例えば樹脂等により構
成される。送信回路12が発生する駆動パルスは、送受信
ケーブル17を介して分離素子ID-10〜ID-12に印加され
る。分離素子ID-10〜ID-12は、図4の等価回路に示すよ
うに抵抗とダイオード等で構成される。例えば、分離素
子ID-10は、直列抵抗RI-10とダイオードDI-10,1とDI-1
0,2から構成される。加算抵抗RS-10〜RS-12は、振動子P
10〜P15からの受信信号を加算するものである。加算抵
抗RS-10〜RS-12を通過した受信信号は、送受信ケーブル
17を通過し、受信回路13で増幅される。受信回路13の出
力は、ダイナミックフィルタ14に接続される。
【0019】振動子P10〜P15は圧電振動子で構成され、
探触子11の開口中央部の振動子P12とP13は、圧電体の厚
みが薄く、中心周波数が高い。音響整合層15は1/4波長
板としての効果を有し、振動子の共振周波数における波
長の1/4相当になるように整合層15の厚みが選ばれる。
開口中央部の振動子P12とP13の共振周波数が高いので、
音響整合層15は開口中央部で薄くなる。このようにし
て、開口中央部の振動子P12と振動子P13の中心周波数を
高くし、高域周波数において感度を高くすることができ
る。また、開口辺縁部の振動子P10とP15の中心周波数を
低くし、高域周波数において感度を低くすることができ
る。また、振動子P10〜P15の、低域周波数における感度
の差は、図4に示す分離素子ID-10〜ID-12、および図3
に示す加算抵抗RI-10〜RI-12の抵抗値により補正でき
る。加算抵抗RI-10〜RI-12は受信回路13に接続される。
【0020】以上のように構成された超音波診断装置に
ついて、図3を用いてその動作を説明する。まず、送信
回路12は、正極性の数十ボルト程度以上の駆動パルスを
発生する。駆動パルスは、分離素子ID-10〜ID-12に印加
される。図4において、駆動パルスは、ダイオードの順
方向電圧より大きいので、分離素子ID-10〜ID-12を通過
する。分離素子ID-10〜ID-12の直列抵抗RI-10〜RI-12
は、振動子P10〜P15の低域周波数における送信感度を同
一レベルにするために用いられる。なお、振動子P10〜P
15からの受信信号は、ダイオードの順方向電圧より小さ
いので、分離素子ID-10〜ID-12を通過しない。分離素子
ID-10は、振動子P10とP15に接続される。同様に、ID-11
はP11とP14に、ID-12はP12とP13に接続され、駆動パル
スは、配列された振動子P10〜P15に対して、P12、P13を
中心にして、対称に印加される。なお、駆動パルスを効
率よく印加するため、分離素子の抵抗RI-10〜RI-12の値
が低く選ばれるので、図3に示す加算抵抗RS−10〜RS−
12を通過する駆動パルスの割合は低い。
【0021】図5は受信回路13の等価回路であり、過大
入力による逆バイアスを防止する手段を有するベース接
地型の電流入力アンプとして構成される。図5におい
て、受信回路13のNPNトランジスタTr1のエミッタは入力
であり、加算抵抗RS-10〜RS-12が接続され、さらに抵抗
R1を介して電源VEに接続される。Tr1のベースはコンデ
ンサC1を介して電源ラインに接続される。TR1のコレク
タは出力であり、抵抗R2を介して電源ラインに接続され
る。このようにして、トランジスタTR1はベース接地回
路を構成し、従って入力インピーダンスを極めて低くす
ることができる。また、この回路の利得は、加算抵抗RS
-10〜RS-12と抵抗R2の比により決まり、振動子P10〜P15
の受信感度が正確に補正される。トランジスタTR1のエ
ミッタには、送信回路12が接続され、正極性の高圧パル
スが印加される。その場合、エミッタの電位がベースお
よびコレクタより高くなるが、ダイオードD1とD2がオン
することにより、過大な逆バイアスがかかることはな
い。ダイオードD1がオンすることにより電源ラインの電
圧も上昇するが、電源VCとの間に設けられたダイオード
D4がオフとなり、駆動パルスが電源VCに吸収されること
はない。また、抵抗R1、R3、R4も十分高い値を選ぶこと
ができるので、ダイオードD1とD2がオンすることによる
駆動パルスへの影響は極めて少ない。駆動パルスが負極
性に振れる場合、電源VCと送信回路12の間が導通してし
まうが、電源VCに電流制限機能を設けることにより、駆
動パルスが電源VCに吸収されることを防止できる。
【0022】以上のように、本実施の形態2によれば、
探触子11の開口中央部の圧電振動子P12、P13と音響整合
層15の厚みを薄くすることにより、開口中央部において
高域周波数成分の受信感度を高くすることができる。ま
た、低域周波数において送信感度が同一レベルとなるよ
うに、分離素子ID-10〜ID-12を用いて送信感度の補正が
可能になり、また低域周波数において受信感度が同一に
なるように、加算抵抗RS-10〜RS-12と受信回路13の電流
入力アンプを用いて高い精度で受信感度の補正が可能に
なる。また、受信回路13を構成する電流入力アンプに、
過大入力による逆バイアスを防止するダイオードを設け
ることにより、駆動パルスへの影響を少なくすることが
できる。そして、近距離では高域周波数成分の受信感度
が高く、遠距離では低域周波数成分の受信感度が高いダ
イナミックフィルタ14を用いることにより、近距離から
遠距離まで高い分解能を得ることができる。
【0023】なお、以上の説明では、圧電振動子と、音
響整合層を共に薄くして、中心周波数を高める例につい
て説明したが、いずれか一方のみを薄くしても中心周波
数を高くすることができる。また、図3において、圧電
振動子の厚みが連続的に変化する例を示したが、階段状
に変化させても良い。
【0024】(実施の形態3)図6は本発明の実施の形
態3における2次元に配列された振動子を有する超音波
診断装置の概略ブロック図を示している。図6におい
て、探触子21は、超音波の送受信を行うもので、短軸方
向にM行、長軸方向にN列に配列された振動子Pi,j(1
≦i≦M、この場合にはM=6、1≦j≦N)と、その
前面に配置された音響レンズ27から構成されている。短
軸方向に配列された第j列の振動子Pi,jに対応する送信
回路22-jは、分離素子ID-k,j(i≦3の場合k=i、i
≧4の場合k=M+1−i)に、受信回路23-jは加算抵
抗RS-k,jに接続される。N個の受信回路23-jの出力は、
受信整相回路26で遅延合成される。受信整相回路26の出
力はダイナミックフィルタ24で処理され、表示部25に表
示される。
【0025】以上のように構成された超音波診断装置に
ついて、図6を用いてその動作を説明する。まず、第j
列の振動子P1,j〜P6,jのなかで、短軸方向に関して、開
口中央部にある振動子P3,jとP4,jの中心周波数が高く、
高域周波数における感度が高い。また、低域周波数にお
いて、分離素子ID-k,jと加算抵抗RS-k,jにより、振動子
P1,j〜P6,jの感度が同一レベルとなるように補正され
る。従って、近距離においては、探触子21の短軸方向の
開口中央部において感度が高い。また、遠距離において
は、探触子21の開口全体を用いて送受信される。このよ
うにして得られた受信信号は、受信回路23-jを介して受
信整相回路26に入力され、長軸方向のビームの形成が行
われる。受信整相回路26の出力は、ダイナミックフィル
タ24により処理される。ダイナミックフィルタ24の出力
は、近距離において高域周波成分が多いので、短軸方向
に関して開口が狭くなり、ビーム幅が狭い。また、遠距
離においては低域周波成分が多いので、短軸方向に関し
て開口が広く、音響レンズ27等の作用により強い収束が
可能である。
【0026】以上のように、本実施の形態3によれば、
振動子がM行N列に配列され、同一列の振動子に関し
て、開口中央部の振動子が発生する超音波の高域周波成
分の比率が大であり、低域周波数においては、振動子の
感度が短軸方向に関し、分離素子ID-k,jと加算抵抗RS-
k,jにより、振動子P1,j〜P6,jの低域周波数における送
受信感度が同一レベルとなるように補正される。また、
抵抗加算された出力に対して受信整相回路26により整
相し、ダイナミックフィルタ24により、近距離では高域
周波数成分の受信感度を高く、遠距離では低域周波数成
分の受信感度を高くすることで、短軸方向の開口制御が
可能な2次元の探触子を実現できる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明は、配列された複
数の振動子により開口を構成し、前記各振動子から発生
する超音波の高域周波数成分の比率が開口中央部の振動
子において大である探触子と、前記各振動子の感度差を
補正するための抵抗加算手段と、被検体から受信したエ
コー信号を帯域制限し、近距離では高域周波数成分の受
信感度が高く、遠距離では低域周波数成分の受信感度が
高いダイナミックフィルタとを備えているので、開口制
御が実質的に可能な、軽量で扱いやすい探触子を有する
優れた超音波診断装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における超音波診断装置
のブロック図
【図2】(a)本発明の実施の形態1における超音波振
動子の周波数特性図 (b)本発明の実施の形態1における超音波振動子の補
正された周波数特性図 (c)本発明の実施の形態1におけるダイナミックフィ
ルタの周波数特性図
【図3】本発明の実施の形態2における超音波診断装置
のブロック図
【図4】本発明の実施の形態2における分離素子の等価
回路図
【図5】本発明の実施の形態2における受信回路の等価
回路図
【図6】本発明の実施の形態3における超音波診断装置
の概略ブロック図
【図7】従来の超音波診断装置の概略ブロック図
【符号の説明】
1 探触子 2 送信回路 3 受信回路 4 ダイナミックフィルタ 5 表示部 11 探触子 12 送信回路 13 受信回路 14 ダイナミックフィルタ 15 音響整合層 16 音響レンズ 17 送受信ケーブル 21 探触子 22 送信回路 23 受信回路 24 ダイナミックフィルタ 25 表示部 26 受信整相回路 27 音響レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G047 CA01 DB02 EA01 EA07 GB02 GB12 GB29 4C301 EE01 EE07 GB09 GB21 JB42 JB45

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列された複数の振動子により開口を構
    成し、前記各振動子から発生する超音波の高域周波数成
    分の比率が開口中央部の振動子において開口辺縁部の振
    動子よりも大である探触子と、前記各振動子の感度差を
    補正するための抵抗加算手段と、被検体から受信したエ
    コー信号を帯域制限し、近距離では高域周波数成分の受
    信感度が高く、遠距離では低域周波数成分の受信感度が
    高いダイナミックフィルタとを備えた超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 前記探触子の開口中央部において、開口
    辺縁部よりも前記振動子の厚みが薄いことを特徴とする
    請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記探触子が、前記各振動子の前面に音
    響整合層を有し、前記探触子の開口中央部において、開
    口辺縁部よりも前記音響整合層の厚みが薄いことを特徴
    とする請求項1または2記載の超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 前記各振動子にそれぞれ接続されて低域
    周波数の送信感度を補正するための分離素子を備え、前
    記抵抗加算手段が、低域周波数の受信感度を補正するこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の超音
    波診断装置。
  5. 【請求項5】 前記抵抗加算手段を通過した受信信号を
    増幅する受信回路が電流入力アンプであることを特徴と
    する請求項1から4のいずれかに記載の超音波診断装
    置。
  6. 【請求項6】 前記電流入力アンプが、過大入力による
    逆バイアスを防止する手段を有するベース接地回路で構
    成され、前記電流入力アンプの入力が前記各振動子を駆
    動する送信回路に接続されていることを特徴とする請求
    項5記載の超音波診断装置。
  7. 【請求項7】 前記各振動子がM行N列に配列され、同
    一列の振動子に関して、開口中央部の振動子が発生する
    超音波の高域周波成分の比率が大であり、同一行の振動
    子の特性が同一であり、前記抵抗加算手段が同一列の振
    動子からの出力を加算し、前記抵抗加算された出力に対
    し整相する手段を備えた請求項1から6のいずれかに記
    載の超音波診断装置。
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