JP2001158683A - 屑繭を利用した緩効性窒素肥料 - Google Patents

屑繭を利用した緩効性窒素肥料

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JP2001158683A JP34273199A JP34273199A JP2001158683A JP 2001158683 A JP2001158683 A JP 2001158683A JP 34273199 A JP34273199 A JP 34273199A JP 34273199 A JP34273199 A JP 34273199A JP 2001158683 A JP2001158683 A JP 2001158683A
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章文 邑瀬
Kiharu Yonebayashi
甲陽 米林
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    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
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    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然素材のみを用いた緩効性肥料を提供す
る。 【解決手段】 屑繭を土中に埋設する。屑繭は絹タンパ
ク質から構成されるが、タンパク質が土中で分解するこ
とにより無機態窒素(アンモニア、硝酸等)となり、肥
効を表す。ここで、絹タンパク質の土中における分解速
度は遅く、特にその主成分であるフィブロインは高い結
晶性のために分解速度が非常に遅い。従って、屑繭を土
中に埋設しておくことにより、緩効性窒素肥料として非
常に長期に亘り窒素供給が可能である。また、屑繭を蛹
と共に埋設してもよい。蛹は繭よりもかなり分解速度が
高いため、それらを一緒に埋設することにより速効・緩
効双方の効果を同時に得ることができる。土中に埋設す
る前に、屑繭を酸水溶液中に浸漬するという処理を施し
ておいてもよい。これにより、繭の土中における分解速
度が高まることから、処理に際しての条件(酸濃度、温
度、浸漬時間等)を適宜調節することにより、所望の緩
効性能(或いは速効性能)を実現することができるよう
になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窒素肥料及びその施
肥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】木本類による緑化工においては、頻繁な
施肥作業を予定することは現実的でない。そのため従来
は、木本類を植栽するに際して、土壌中に予め多量の肥
料を埋設しておくか、或いは、肥料に樹脂をコーティン
グして緩効性とした肥料が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般の窒素系
無機質肥料を一度に多施することは、濃度障害及び硝酸
態窒素(NO3 −N)の流亡による肥料の損失や環境
(水質)汚染などの理由から望ましくない。
【0004】また、樹脂をコーティングしたものは、コ
ストが大幅に上昇する上、樹脂の環境に対する影響が心
配され、緑化という環境保護行為に反するものとなるお
それがある。
【0005】本発明はこのような課題を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、自然素
材のみを用いた緩効性窒素肥料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び効果】上記課題を解決
するために成された本発明に係る施肥方法は、屑繭を土
中に埋設することを特徴とするものである。
【0007】屑繭は絹タンパク質から構成されるが、タ
ンパク質が土中で分解することにより無機態窒素(アン
モニア、硝酸等)となり、肥効を表す。なお、絹タンパ
ク質は約15%程度の窒素を含有している。
【0008】ここで、絹タンパク質の土中における分解
速度は遅く、特にその主成分であるフィブロインは高い
結晶性のために分解速度が非常に遅い。従って、屑繭を
土中に埋設しておくことにより、緩効性窒素肥料として
非常に長期に亘り濃度障害のない持続的な窒素供給が可
能となる。
【0009】また、屑繭を蛹と共に埋設してもよい。蛹
はタンパク質及びキチンを含んでおり、これも分解する
ことにより無機態窒素となる。蛹は繭(フィブロイン)
よりもかなり分解速度が高いため、それらを一緒に埋設
することにより速効・緩効双方の効果を同時に得ること
ができる。
【0010】絹糸生産の際に発生する屑繭(及び蛹)
は、絹繊維業界におけるいわゆる産業廃棄物であり、廃
棄物処理場の設置がますます困難となりつつある現在、
その処理が大きな問題となっている。本発明は、このよ
うに廃棄物として扱われるものを原料として再利用する
ものであり、この点でも環境保護に寄与するものであ
る。
【0011】なお、土中に埋設する前に、屑繭を酸水溶
液中に浸漬するという処理を施しておいてもよい。この
処理により、繭の土中における分解速度が高まることか
ら、処理に際しての条件(酸濃度、温度、浸漬時間等)
を適宜調節することにより、所望の緩効性能(或いは速
効性能)を実現することができるようになる。
【0012】土中に埋設するに際しては、屑繭(又は、
蛹入り屑繭)を予めシート状にしておくことにより取り
扱いが非常に簡単となり、植林等の際の施肥能率が大幅
に向上する。
【0013】土壌中における屑繭及び蛹の分解速度を試
験した結果を図1に示す。その試験条件は次の通りであ
る。 試験土 :京都府立大学附属農場の土壌(沖積水田土壌) 試験温度:30℃(ただし、下記eのみ25℃) 試験物 :a.繭のみ b.蛹のみ c.1M塩酸処理した繭のみ (97℃に保持した1M塩酸水溶液中に60分浸漬) d.0.2M塩酸処理した繭のみ (97℃に保持した0.2M塩酸水溶液中に60分浸漬) e.粉末化屑繭 (特願平11-229857に記載の方法で製造したフィブロイン粉末 ) 試験方法:試験土を瓶に入れ、その中に試験物を埋設し
て、畑状態で試験温度に保持した。適宜時点で土壌に含
まれる無機態窒素量を測定し、分解量(窒素無機化率)
を算出した結果が図1である。
【0014】図1に示されるように、繭のみの場合、分
解速度は非常に遅く約200日でも20%が分解するに
過ぎない。すなわち、この試験条件下では、すべての窒
素が無機化するにはおおよそ3年程度かかることから、
繭のみの埋設は、緑化工用緩効性肥料として非常に適し
たものとなる。
【0015】一方、蛹のみの場合、数日でほとんど分解
する。従って、屑繭と蛹とを組み合わせることにより、
速効性(初期成育に有効)と緩効性の双方の性能を持つ
肥料とすることができる。
【0016】塩酸水溶液処理による分解速度向上効果も
図1に明瞭に現れている。そして、塩酸濃度を変化させ
ることにより、分解速度を調節することができることも
判明した。従って、事前に適宜の塩酸水溶液処理を施し
ておくことにより、任意の速度の緩効性肥料を製造する
ことができる。
【0017】例えば畑等には、蛹の割合を増やす、或い
は、予め酸水溶液処理を施しておくことにより、適した
肥料を調製することができる。なお、事前の酸水溶液処
理には、上記の塩酸以外の強酸(例えば硫酸)を用いて
もよい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る施肥方法の一つの実
施形態を図2に示す。これは、クロマツを植栽するため
の施工例である。すなわち、最初にわら束を置いた後、
25cm間隔にわらを層状に三段埋設し、その二段目を
設置する際に本発明に係る屑繭を置く。その結果、屑繭
は地表から約30cm下に位置する。ここに40cm間
隔でクロマツを植栽する。屑繭の埋設量は、クロマツ1
本あたり250g程度とする。本工法実施後半年で、化
成肥料による従来法に比べてクロマツの状態に明確な改
善が見られた。すなわち、従来法では窒素不足による葉
の黄化現象が見られたのに対し、本施肥法では黄化現象
は確認されず、成長量自体も優れていた。
【0019】なお、本発明に係る施肥方法或いは肥料
は、大規模な緑化工や植林ばかりではなく、茶樹、果樹
等の栽培或いは小規模な園芸にも適用することができる
のはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 屑繭及び蛹の土中での分解速度の試験結果の
グラフ。
【図2】 本発明に係る施肥方法の一つの実施形態を示
す施工断面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B052 BA04 BA05 BA08 BB02 CA07 4H061 AA01 AA04 BB01 CC31 FF10 GG30 HH03 JJ04 KK03 KK04 KK07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屑繭を埋設することを特徴とする緩効性
    窒素肥料の施肥方法。
  2. 【請求項2】 屑繭を蛹と共に埋設することを特徴とす
    る緩効性窒素肥料の施肥方法。
  3. 【請求項3】 土中に埋設する前に、屑繭を酸水溶液中
    に浸漬する処理を施すことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の緩効性窒素肥料の施肥方法。
  4. 【請求項4】 シート状にした屑繭からなることを特徴
    とする緩効性窒素肥料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020033450A (ko) * 2002-04-08 2002-05-06 장영수 유리아미노산 함유의 누에번데기를 이용한 생물자극형비료.
CN102351574A (zh) * 2011-09-16 2012-02-15 浙江大学 利用辅酶q10发酵液制备氨基酸钙肥的方法
CN102432364A (zh) * 2011-09-16 2012-05-02 浙江大学 利用辅酶q10发酵液制备氨基酸微肥的方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020033450A (ko) * 2002-04-08 2002-05-06 장영수 유리아미노산 함유의 누에번데기를 이용한 생물자극형비료.
CN102351574A (zh) * 2011-09-16 2012-02-15 浙江大学 利用辅酶q10发酵液制备氨基酸钙肥的方法
CN102432364A (zh) * 2011-09-16 2012-05-02 浙江大学 利用辅酶q10发酵液制备氨基酸微肥的方法

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