JP2021017381A

JP2021017381A - グアノ含有肥料

Info

Publication number: JP2021017381A
Application number: JP2019133288A
Authority: JP
Inventors: 上原　昇; Noboru Uehara; 昇上原
Original assignee: NIHON BATGUANO KK
Current assignee: NIHON BATGUANO KK
Priority date: 2019-07-19
Filing date: 2019-07-19
Publication date: 2021-02-15

Abstract

【課題】リン酸資源の使用量削減を図れるとともに、農家の経済面及び労働面の負担軽減の一助となるグアノ含有肥料を提供する。【解決手段】本発明のグアノ含有肥料は、化成肥料とグアノ（リン酸資源）が混合されて粒状に成型された肥料である。本発明のグアノ含有肥料は、所定量の化成肥料及びグアノをミキサーで混合し、混合したものをパン型造粒機で粒状に成型し、粒状に成型した肥料を自動ふるい機でふるってサイズ別に選別し、選別した肥料を乾燥機で乾燥し、乾燥後の肥料を袋詰めすることで製品化することができる。【選択図】図１

Description

本発明はグアノを含有する肥料に関する。

農作物や花卉など（以下、これらをまとめて「植物等」という）の栽培には化成肥料が用いられている。一般的な化成肥料には、窒素、リン酸、カリウムが同量程度含まれている。化成肥料は、硝酸態窒素やアンモニア態窒素からなり、リン酸吸収よりも窒素が効きすぎて根に比べて葉や茎が伸びすぎ、花付きや実付きが悪くなることがある。

この問題を解決するため、多くの農家では、植物等の体内で行われるエネルギー代謝作用の重要な役割を担うリン酸資源を別途購入し、化成肥料をまいた土壌に当該リン酸資源をまいている。利用されるリン酸資源としては、バットグアノがある（特許文献１）。

特開２００９−７３６９０号公報

ところが、化成肥料と別にリン酸資源を購入してまく方法は、農家にとって、経済面でも労働面でも負担が大きい。また、近年、リン酸資源が減少の一途をたどっており、数十年後には世界中からなくなると言われている。このため、リン酸資源を少しでも長く使えるようにすることが求められている。

本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、リン酸資源の使用量削減を図れるとともに、農家の経済面及び労働面の負担軽減の一助となるグアノ含有肥料を提供することにある。

本発明のグアノ含有肥料は、化成肥料とグアノ（リン酸資源）が混合されて粒状に成型された肥料である。

本発明のグアノ含有肥料は、化成肥料にグアノが混合されているため、化成肥料と別にリン酸資源をまく必要がなく、リン酸資源の使用量削減を図れるとともに、農家の経済面及び労働面の負担軽減の一助となる。

本発明のグアノ含有肥料の製造工程の一例を示すフローチャート。

（実施形態）
本発明のグアノ含有肥料の実施形態の一例について説明する。この実施形態のグアノ含有肥料は、化成肥料とグアノが混合されて粒状に成型された肥料である。

化成肥料には、窒素やリン酸、カリウム等を含むものを用いることができる。

グアノには、腐食酸やリン酸、ケイ酸等を含むバットグアノを用いることができる。バットグアノは、コウモリのフンが堆積してできたもので、良質な有機質のリン酸が含まれている。

バットグアノのリン酸は、可溶性やク溶性からなり、土壌での結合が少なく植物の根酸により反応して吸収される。このため、バットグアノのリン酸は常に有効態リン酸として蓄積され、我が国の土壌に合った成分になる。

グアノには、フルーツバットグアノを用いることもできる。フルーツバットグアノは、フルーツを主食とするコウモリのフンが堆積してできたものである。バットグアノと異なり、カルシウムがなく、腐植酸が４５％前後含まれているという特徴がある。

フルーツバットグアノには、固定化残留リン酸や炭酸カルシウムを分解吸収させる腐植酸やケイ酸が多く含まれている。また、初期から吸収出来る可溶性リン酸が多く含まれている。腐植酸は土壌に固定化されたリン酸を水に溶けやすくする。これにより、腐植酸は窒素肥料やリン肥料に対して肥効増進材として作用する。

さらに、土壌中の微量要素を植物に提供する働きをする一方、土壌中の微生物を繁殖させ、その活性化にも寄与する。また、酸度およびアルカリ度は緩衝作用があるため、酸性土壌を改良するのにも有効である。

リン酸は、リン酸アンモニウム（リン酸２アンモン）を主体とした高度化成であるため、作物の吸収利用度が高く、土質を荒らさず優れた肥効を現す。腐植バットグアノを混合した場合、腐植酸が加わることで薄壁組織の発達や細胞薄膜の浸透性の活性化などホルモン成長を活性化される。また、リン酸吸収が良くなり、植物の生長でもある根の張りが顕著に出る。

さらに、可溶性リン酸が加わることで水溶性リン酸と可溶性リン酸になり、初期から成長期までリン酸吸収が良くなる。化成肥料のリン酸と、グアノのリン酸や土壌中の残留リン酸を腐植酸により、硝化菌や酸解菌といった特殊菌体を増殖させ、より吸収し活性化する。

また、リン酸が効くことで窒素の効きすぎを抑制し、節関節や葉が伸びるのを抑える効果がある。このため、栄養が花や実に行き、糖度が上がり、害虫や病気に強くなる。

本発明のグアノ含有肥料により、従来よりも少ない量の肥料で植物等を作ることができるため、経済面でも労働面でも作業者の負担を軽減することができる。大型の農家にとっては、大幅なコスト削減が可能となり、本発明のグアノ含有肥料が安定経営の一助となる。

本発明のグアノ含有肥料は、例えば、次の手順で製造することができる。
（１）事前に準備した所定量の化成肥料及びグアノをミキサーで混合する（混合工程Ｓ１）。
（２）混合したものをパン型造粒機で粒径２〜５ｍｍ程度の粒状に成型する（成型工程Ｓ２）。粒径はこれ以外であってもよい。
（３）粒状に成型した肥料をふるい機でふるってサイズ別に選別する（選別工程Ｓ３）。
（４）選別した肥料を乾燥機で乾燥する（乾燥工程Ｓ４）。乾燥は、例えば７０度程度の温度で行い、肥料に含まれる水分量を調整する。
（５）乾燥後の肥料を袋詰めし、製品を完成させる（袋詰め工程Ｓ５）。

前記製造方法は一例であり、本発明のグアノ含有肥料は前記以外の方法で製造することもできる。

本発明のグアノ含有肥料は、農家が行う植物等の栽培のほか、一般家庭で行われる植物等の栽培などに広く利用することができる。

Ｓ１混合工程
Ｓ２成型工程
Ｓ３選別工程
Ｓ４乾燥工程
Ｓ５袋詰め工程

Claims

グアノを含有する肥料において、
化成肥料とグアノが混合されて粒状に成型された、
ことを特徴とするグアノ含有肥料。
請求項１記載のグアノ含有肥料において、
グアノがバットグアノである、
ことを特徴とするグアノ含有肥料。