JP2001153867A - 体液検査装置 - Google Patents

体液検査装置

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JP2001153867A
JP2001153867A JP33928999A JP33928999A JP2001153867A JP 2001153867 A JP2001153867 A JP 2001153867A JP 33928999 A JP33928999 A JP 33928999A JP 33928999 A JP33928999 A JP 33928999A JP 2001153867 A JP2001153867 A JP 2001153867A
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JP33928999A
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Masao Fukunaga
正雄 福永
Tamio Ishihara
民雄 石原
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は施設や家庭で人の健康状態を容易に診
断する体液検査装置を提供する。 【解決手段】試料液1は測定装置2に入り、内蔵のマイ
クロミキサにより希釈液と希釈された後、試薬3とマイ
クロセル内で混合,発色反応し、吸光度測定により濃度
測定を行う。測定結果は定量的なデータとして内部に記
憶すると共に複数項目を表示部6に表示し、信号伝送部
7より外部に伝送する。測定試料の試薬反応液は排液タ
ンク5に貯えられ、定期的に回収される。 【効果】小形・安価で定量的なデータが手軽に家庭内で
得られる高精度な体液検査装置が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人の健康状態を診
断する検査装置に関わり、特に体液の一部を試料として
試薬と反応させて吸光分析することにより成分分析する
のに適した体液検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人の体液を検査する装置として
は、例えば血液自動分析装置,尿自動分析装置などが実
用化されて臨床検査用に利用されている。このようなシ
ステムでは、大量の検体の多項目検査をあらかじめ決め
られたシーケンスで高速・大量の処理を行うよう設計さ
れており、装置は大形で高価なものとなり、病院の検査
室や生化学分析センタのように医師や臨床検査技師の管
理の元で稼動している。これらの検査は試料液と試薬と
の反応による吸光度変化を光学的に測定する方法が一般
的である。
【0003】また家庭用としては尿検査用に試験紙によ
る方法,バイオセンサによる方法,水晶振動子の周波数
変化を測定する方法などが提案されている。
【0004】このような従来のシステムでは家庭や施設
における個人の健康状態を簡便かつ再現性良く測定しよ
うとした場合には上記の血液自動分析装置や尿自動分析
装置は精度,再現性は優れているが高価で広い設置スペ
ースを要し、メンテナンスに手がかかる等の点で実用的
ではない。一方、試験紙による方法はコストも比較的安
く簡便なために実用的ではあるが、精度,再現性等の性
能に劣る。またスクリーニングが主目的なので定量的な
データとして保存することが困難である。またバイオセ
ンサによる方法はコスト,性能共に実用的ではあるが、
原理的に多項目測定が難しく、かつ寿命が短い欠点があ
った。更に水晶振動子はコスト,性能共に実用的である
が、有寿命であることと、質量測定の原理であることか
ら測定対象の選択性に劣る。
【0005】このように従来家庭や施設において健康管
理用に尿や血液等の体液検査装置が実現できなかった背
景には次の理由があった。
【0006】(1)信頼性の高い試薬反応による吸光度
測定法では、装置が高価であると同時に大形になり設置
スペースが確保できない。またメンテナンスに手間がか
かる。
【0007】(2)簡便な試験紙,バイオセンサ,水晶
振動子では測定の信頼性や精度が劣り、測定項目も限ら
れる等単純なスクリーニングテストの域を出ず、検査装
置して個人の健康状態のトレンドを定量的に把握するこ
とが困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上記欠
点をなくし、家庭,施設に設置可能な、安価で小形かつ
測定精度と信頼性に優れた尿,血液等の体液自動検査装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために次の手段と技術を導入する。
【0010】(1)測定精度と信頼性の確保と共に多項
目の測定を可能とするために試薬との反応による吸光度
測定法を採用する。
【0011】(2)装置の高コスト化,大形化複雑化を
防止するために、光学セルにマイクロファブリケーショ
ン技術で製作したマイクロフローセルを採用する。
【0012】同時にマイクロミキサの機能も持たせて試
薬と試料水の混合及び試料水の純水による希釈を併せて
実現する。
【0013】(3)流体部の小形化と配管信頼性の向上
と低コスト化のために3次元成形の流体回路を内蔵した
マザーボードを設け、アクチュエータやバルブ等の流体
制御デバイス及び光源,セル,受光センサも一体化して
搭載する。
【0014】(4)検査結果を個人がすぐに見られるよ
うに表示部を設けると共に、中央でデータ収集して一括
管理するためのデータ伝送機能も併せて持たせる。
【0015】(5)測定及びメンテナンスを簡便にする
ために、一連の試料採取からデータ出力までの動作を自
動的に処理する制御・演算部を設けると共に、内蔵メモ
リに動作シーケンスのプログラムを内蔵する機能を持た
せ、測定項目や測定条件の変更にもそのプログラムの変
更だけで対応できる機能を持たせる。
【0016】(6)多項目の測定を安価に実現するため
に、分析部はモジュール構造をとり、測定項目の追加・
変更はモジュール単位の追加・変更で簡単に対応可能と
する。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施例として、体
液検査装置の基本的な構成を示す図である。試料液1は
測定装置2に導入されて測定開始スイッチ8をONする
ことにより計測・分析を開始し、試薬3,希釈・洗浄水
4を動作シーケンスに従って導入して計測・分析を行
い、結果を表示部6に表示するとともに信号伝送部7を
通して信号を伝送する。計測・分析の終わった液は排液
タンク5に保存する。
【0018】図2は測定装置2の構成を示す図である。
試料液1は試料導入部13に入り希釈混合部8で希釈液
4で希釈された後試薬混合部14で試薬3と混合され、
化学反応を起こして発色する。計測・分析部15で吸光
度の測定を行い、その計測信号は信号処理・制御部18
に取り込まれて試料液の測定項目の値を表示すると共に
信号伝送する。
【0019】図3,図4はその動作を示すタイムチャー
トである。測定開始スイッチの手動操作により測定指令
が出て測定動作が開始される。測定結果は表示されると
共に内蔵のメモリに記憶し、複数回のデータを蓄積して
おき、纏めて一括してデータ伝送する。測定動作の時に
は給電し、非測定中は給電を停止する。測定後の排液は
回収される。図4はその詳細なタイムチャートである。
【0020】図5は表示画面の例を示す。測定結果は正
常範囲と対比して表示し、正常,異常の判定結果を表示
することも可能である。また過去の測定データを蓄積し
ておけば時間経過をトレンドとして表示することも可能
で、改善に向っているか悪化の傾向にあるかの予測も可
能である。その他に操作手順や注意事項をあわせて表示
することも可能である。
【0021】図6は本発明の家庭用のトイレに設置した
尿検査装置への実施例を示す。尿スクリーニングの項目
としては多くの検査項目があげられているが、本発明の
適用可能性のある項目として尿PH,たん白,尿酸(ブ
ドウ糖),ウロブリノーゲン,ビリルビン,潜血,黄体
形成ホルモン,性腺ホルモン,色調があげられ、自宅で
の健康管理が可能となる。トイレの便器11前面に設け
た試料採取部9は排尿時に測定開始スイッチ8を押すと
尿を試料液として吸引し、測定装置2に送られる。その
一部は測定装置2内で試料液として採取された後、残液
は再び便器側に戻され、試料排出部10から排出され
る。測定装置では前述した構成とシーケンスに従って尿
の計測・分析が行われ、結果が表示部6に表示される。
分析後の試料液は排液タンク5に貯蔵される。この中に
は試薬や洗浄液の反応液も含まれており、人体や環境に
有害な場合もあるので貯蔵しておき、試薬や洗浄液の交
換時等に回収して安全な処理をする。したがって排液容
器5や試薬容器3,洗浄液4は取り外し可能な構造とな
っている。
【0022】図7は図2に示した検査装置2の内部の、
より詳細で具体的な実施例を示す。試料容器2の試料採
取部9から採取された試料は、採液管53を介してサン
プリングポンプ54に接続され排液管55を介して試料
排出部10より排出される。試料の一部は排液管55よ
り分岐され、手動弁62を経て試料水中の大きな異物を
除去するフィルタ63を介して、分析計本体64中の流
路65を介して脱泡槽66に導かれる。該脱泡槽66の
内部で前記試料水52中に含まれる気泡67は脱泡槽6
6の上部に溜まり、随時流路68,電磁弁69,流路7
0を介して分析計本体64から前記排液容器60に廃棄
される。
【0023】一方、脱泡槽66中の気泡を取除いた試料
液71は、流路72,電磁弁73を介して定量ポンプ7
4に導かれる。更に試料液71は複数個の電磁弁75
a,75b,75cを介してそれぞれが独立した項目を
分析する複数個の分析部76,77,78に選択的に送
出される。該分析部は、取付け形状及び配管取り合いが
共通化され、他の分析部と全く同一かあるいは互換性を
有するように、前記分析計本体64に着脱可能に保持さ
れている。また、該分析計本体の外側には液体を内蔵し
た複数個カートリッジ79,80,81が着脱可能に保
持されており、該カートリッジ内部の液体を分析計本体
64に供給している。カートリッジ79からの液体82
は、電磁弁83,定量ポンプ84に導かれ、複数個の電
磁弁85a,85b,85cを介して、前記分析部76,
77,78に選択的に送出される。同様に、カートリッ
ジ80内の液体86はポンプ87を経た後、複数個の電
磁弁88a,88b,88を介して前記分析部へ、また
カートリッジ81内の液体89はポンプ90を経て電磁
弁91a,91b,91cを介して前記分析部76,7
7,78に選択的に送出される。
【0024】この時、各分析部の詳細構造は後述する
が、マイクロファブリケーション技術を用いて前記各流
体を混合又は選択し反応させる試薬混合部と計測分析部
とから成っており、非常に小型化された分析計1台分の
機能を有している。各分析を終了した廃液92は前記流
路70を経て機外に排出される。廃液92が有害な場合
や排水設備が無い場合には、電磁弁93,流路94を介
して回収容器95に排出される。
【0025】上記構成において、試料容器2からサンプ
リングした試料液を、複数個のポンプと電磁弁をシーケ
ンス制御し、複数個のカートリッジ内の液体と前記分析
部内の試薬混合部に導き反応させ、計測分析部でその結
果を計測するものである。この時、分析項目によっては
試薬反応を必要としない場合もあり、その場合には試薬
を選択しないようにしてある。
【0026】代表的応用例として、試料液を尿とし、カ
ートリッジ79内の液体82に糖またはタンパクに反応
して発色する試薬を用い、カートリッジ80内の液体8
6には洗浄液(例えば、希塩酸又は中性洗剤)、カート
リッジ81内の液体89には基準液(例えば純水又は校
正液)を選択しておく。これらを所定のタイミングでシ
ーケンス制御し、各分析部に導く。例えば、分析部76
を糖分濃度計,分析部77をタンパク濃度計,分析部7
8をPHとして使用する。試薬を入れた液体82は糖分
濃度計に割り当てた分析部76にのみ使用する。試薬の
種類を変えれば、測定項目を変えることができ、またど
の分析部にどの測定項目を割当てるかの選択も自由であ
る。
【0027】測定は試薬反応により試料水の発色の程度
を吸光度法で測定するが、必要に応じて純水との希釈を
行って結晶化や詰まり,汚れを防止したり,最適な吸光
度を得る。吸光度が低い場合には測定の安定化を図るた
めに基準液(純水)との比較測定方式とし、所定の周期
で基準液を測定しゼロ点のベースラインの補正を行う。
【0028】このほか、分析部に電極を内蔵したものを
装着すれば、分析部の構造を変更することなく電極式セ
ンサの機能を加えることができる。
【0029】また、洗浄液(液体86)は所定の間隔で
各分析部に導かれ、分析部内の流路やセル,電極などを
洗浄する。洗浄によって生じた異物は、試料水71又は
基準液89で流し去る。
【0030】次に本実施例に使用している、流路系につ
いて図8において説明する。
【0031】図8において説明した分析計64の内部に
ある全流路(流路65,68,70,72,92,94
他)は3次元マザーボード101の内部に立体的に形成
されている。該3次元マザーボード101の外観は直方
体を形成しており、その外周面には、図7に示した複数
個のバルブ,ポンプ,分析計などを配管を用いずに直接
またはシール部剤を介して保持可能なように複数個の流
路開口部102やネジ穴103が形成されている。この
3次元マザーボード101の内部流路は、樹脂の部分を
除去し流路部分のみを立体的に表記すると図9の様にな
る。従来この様な3次元の立体流路は実現が困難であ
り、強いて製作しようとすれば2次元流路を機械加工し
た複数枚の板を重ねて接合することにより形成してい
た。本実施例では、紫外線硬化形プラスチックを使用
し、液体の樹脂に紫外線レーザ光を選択的に照射し、光
の当たった部分のみを硬化させて形状を形成せしめる光
造形法を採用した。この光造形法で流路に当たる部分に
は光を当てず未硬化の液体のまま残し、成形後未硬化樹
脂を洗い流すことによって任意の立体流路を形成可能に
している。使用した樹脂は紫外線硬化形で透明のエポキ
シ系樹脂を使用し、流路内部の状態が外部より観察でき
る様にした。また光造形法は、特別の成形型を必要とせ
ずCAD(computer aided design)の3次元の設計デ
ータのみで安価で迅速に実現でき、配管系接続部の信頼
性を向上できる長所がある。
【0032】次に図10において、図7で示した分析部
(76,77,78)の詳細について説明する。
【0033】各分析部は、測定目的により測定原理は異
なるが(吸光度測定,電気抵抗測定,イオン選択電極,
免疫法等)、取り付け寸法及び流路の取合いは共通であ
り、モジュール化されている。前記マザーボード101
の上には3個の分析部がシール部材を介して着脱可能に
構成されており、図7で説明したどの項目の分析部をど
こに配置するかは自由である。測定目的に合わせた分析
部選択と液体供給及び計測のシーケンスを選択すること
により、所定の用途の分析機能を持たせることを可能に
している。これらの組み合わせの他の応用例として、同
一種類の分析部を3個配置することも可能である。例え
ば同一種類の超小型分析部を3個配置し、同時測定し測
定値の信頼性を向上させるとか、故障したら次の分析部
を使用して装置全体の長寿命化を図るなどの応用も期待
できる。
【0034】まず、分析部76を吸光度測定部として使
用する場合について説明する。分析部76は、試薬混合
部201と計測分析部202とからなっている。試薬混
合部201の詳細構造を図11において説明する。試薬
混合部201は、シリコンの基板301、パイレックス
ガラスのカバー302の2層構造になっており、マイク
ロファブリケーション技術で製作してある。基板301
は高純度のシリコンウエハを異方性エッチングにより逆
S字形をし、所定の角度を有する斜面303と平らな底
面304を有する流路305を形成してある。さらに裏
面からも異方性エッチングし、角型をした複数個の貫通
穴306,307,308,309と、数十μmの微細
な穴が100から200μmピッチでメッシュ状に並ん
でいるメッシュ穴310が形成してある。これら複数個
の穴は、表面で前記流路によって連結されている。また
該基板301の表面には前記カバー302が陽極接合
(アノーディック ボンディング)により接合されてい
る。両者の接合はウエハサイズのまま高温真空中で所定
電圧を印加することにより行い、接合後使用サイズに切
断して使用する。
【0035】前記3次元マザーボード101から複数種
類の液体(試料水71,試薬82,洗浄液86,基準液
89)の選択的な供給を受け、貫通穴306には基準水
86、貫通穴307には洗浄液89,貫通穴308には
試料水71,メッシュ穴310には試薬82が供給され
る。供給された液体は、流路305内を流れ流路内の直
線部であるセル部311に導かれ、貫通穴309を経て
前記3次元マザーボード101に排出される。
【0036】試薬反応による吸光度測定の場合、洗浄液
86,基準水89を停止した状態で試料水71と試薬8
2を所定の流量比で供給し、流路305内で混合する。
この時試薬82は試料水71の中にメッシュ穴310を
介して注入される。この為試薬82は試料水中に細かく
均一に注入されるので短時間で拡散し、残留塩素濃度に
対応した発色反応をする。発色した反応液312は前記
セル部311に導かれその発色度を光学的に計測され
る。計測時は計測値を安定させるため一時的に流体を停
止する。計測後反応液312は貫通穴309より排出さ
れる。感度又はゼロ点の校正をする場合は試料水71の
代わりに予め塩素濃度を測定してある基準液89を供給
し同様の手順で計測しその測定値を基準値として以後の
測定値を補正する。洗浄液86は試薬混合部201(特
にセル部311)の鉱物性あるいは植物性の汚れを除去
するために、所定の周期又は汚れの程度に応じて供給さ
れ、洗浄される。
【0037】図11に戻って、計測分析部202につい
て説明する。計測分析部202にはLEDまたはレーザ
ダイオードから成る発光素子203と、該発光素子20
3の光を集光して前記セル部311の斜面303に光を
集めるレンズ系204,光量変化をモニタする受光素子
205が配置されている。また前記セル部311内を透
過した光206は前記斜面303の対向する斜面303
に反射し、前記計測分析部202のほうに戻ってくる。
この光207の光量を測定する受光素子208を、前記
計測分析部202の一部に配置した。これら発光素子2
03、受光素子205,208、レンズ系204と前記
セル部311は、互いの相対位置を固定するために分析
部ベース209に保持され、更に該分析部ベース209
は前記3次元マザーボード101に着脱可能に保持され
ている。
【0038】他の分析部については、分析部の詳細につ
いての説明は割愛するが、取付け寸法及び流路の取合い
についてはモジュール化し共通である。
【0039】また、本実施例ではバルブやポンプなどを
3次元マザーボード上に配置したが、これらはマイクロ
ファブリケーションの更なる進歩により、試薬混合部と
共に同一のシリコンウエハ上に形成することが可能であ
り、本分析計の更なる小型化の手段となる。この場合で
も各分析部をモジュール化しておくことは全体の標準化
と機能の拡張性に大いに効果がある。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が期待でき
る。
【0041】(1)臨床検査用と同じ試薬による吸光度
測定方式を採用できるので、高精度な体液検査ができる
小形で安価な検査装置を供給できる。
【0042】(2)上記により、医者または臨床検査技
師のいない施設,家庭で体液測定が可能になり、個人の
きめ細やかな健康管理ができる。特に糖尿病,じん臓病
患者には日常生活の管理上有効な手段となる。
【0043】(3)従来に比べて大幅に小形化した装置
が提供でき、設置の自由度が向上する。
【0044】(4)マイクロファブリケーションの採用
で、大幅な小形低消費電力化が実現でき、家庭のトイレ
内やスポーツジムへの設置も可能となる。
【0045】(5)試薬や試料排液は生体試料としての
安全性,人体・環境への安全性からトイレなどへの排液
は困難であるが、本発明では試料液量が少ないため排液
を容器に保管しておき、定期的に回収して集中処理し、
廃棄することが可能となる。これによって生体試料とし
ての安全性も保たれる。
【0046】(6)分析部がモジュール化してあり、測
定シーケンスの変更により測定項目の選択,組み合せ,
変更などが容易である。
【0047】(7)分析計内部の配管を3次元の立体流
路により無配管化したことにより、小形化と信頼性の向
上が期待できる。
【0048】(8)前記3次元の立体流路を紫外線硬化
形の合成樹脂を用いた光造形法を採用したことにより、
安価で迅速な製造を可能にした。
【0049】(9)超小形のサンプリング系が実現でき
たことにより使用液量が低減され、液補充に伴うメンテ
ナンス周期を大幅に延長できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の基本構成を示す図。
【図2】本発明の具体的な実施例の構成を示す図。
【図3】本発明の動作シーケンスを示す図。
【図4】本発明のタイムチャートを示す図。
【図5】表示画面の例を示す図。
【図6】尿検査装置の構成を示す図。
【図7】検査装置の詳細構成を示す図。
【図8】マザーボードの外観を示す図。
【図9】マザーボード内の流路を示す図。
【図10】分析部の詳細を示す図。
【図11】試薬混合部の詳細を示す図。
【符号の説明】
2…測定装置、3…試薬容器、4…洗浄液容器、5…排
液容器、6…表示部、7…信号伝送部、8…測定開始ス
イッチ、9…試料採取部、10…試料排出部、11…便
器、13…試料導入部、14…試薬混合部、15…計測
分析部、62…手動弁、63…フィルタ、64…分析計
本体、65,68,70,94…流路、66…脱泡槽、
67…気泡、69,73,75,83,85,88,9
1,93…電磁弁、71…試料液、74…定量ポンプ、
82…試薬、84…定量ポンプ、86…洗浄液、87,
90…ポンプ、89…基準液、95…回収容器、101
…3次元マザーボード、102…流路開口部、103…
ネジ穴、201…試料混合部、202…計測分析部、2
03…発光素子、301…基板、302…カバー、30
3…斜面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 AA13 AA16 AA36 BA11 BB55 CB03 DA01 DA21 DA31 DA36 DA53 DA54 DA55 DB03 DB05 FA12 FA13 GC10 HA01 HA14 JA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体からの体液を収集する試料収集部と、
    当該試料収集部から得られる試料を分析する分析部と、
    当該分析部を介した試料及び/または試薬を回収する着
    脱可能な試料回収部とを有する体液検査装置であって、 前記分析部は複数設けられ、それぞれ異なる測定項目を
    分析することを特徴とする体液検査装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記試料収集部は便器内に設けられることを特徴とする
    体液検査装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 被検査者自身が少なくとも分析の開始を操作する操作部
    を備えたことを特徴とする体液検査装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記分析部は、少なくとも尿糖,尿たん白,ケトン体,
    ウロブリノーゲン,ビリルビン,PH、潜血,亜硝酸
    塩、黄体形成ホルモン,性腺ホルモンの何れかを測定す
    ることを特徴とする体液検査装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、 前記試料収集部と前記複数の分析部間の流路に、当該分
    析部の何れかに収集した試料を選択的に導くためのポン
    プ及びバルブとを備え、前記複数の分析部への流路は、
    一体成形された樹脂内に設けられることを特徴とする体
    液検査装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、 前記複数の分析部は、前記一体成形された樹脂に対し、
    取付け寸法及び流路の取合いが共通であり、且つ着脱可
    能に保持されることを特徴とした体液検査装置。
  7. 【請求項7】請求項5において、 前記一体成形された樹脂は、紫外線硬化形の合成樹脂か
    らなることを特徴とした体液検査装置。
  8. 【請求項8】請求項1において、 前記分析部は、複数種の流体を選択的に導くセル部と、
    当該セル部の状態を測定する計測分析部とからなり、当
    該計測分析部はLED,レーザ光または白色光源から分
    光された光を前記セル部に照射し、その吸光量を測定す
    ることを特徴とする体液検査装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、 前記セル部は、試料と試薬または純粋を混合するマイク
    ロミキサを備えたことを特徴とする体液検査装置。
  10. 【請求項10】請求項1において、 分析結果を表示する表示手段と、分析結果を有線または
    無線により外部へ伝送する通信手段とを備えたことを特
    徴とする体液検査装置。
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