JP2001151846A - 軟質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

軟質ポリウレタンフォームの製造方法

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JP2001151846A
JP2001151846A JP33581599A JP33581599A JP2001151846A JP 2001151846 A JP2001151846 A JP 2001151846A JP 33581599 A JP33581599 A JP 33581599A JP 33581599 A JP33581599 A JP 33581599A JP 2001151846 A JP2001151846 A JP 2001151846A
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polyol
polyurethane foam
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high molecular
mass
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JP33581599A
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English (en)
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Takayuki Sasaki
孝之 佐々木
Kazutoshi Suzuki
千登志 鈴木
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吸水性に優れ、吸水時の体積膨潤や機械強度低
下を抑制できる軟質ポリウレタンフォームの製造方法の
提供。 【解決手段】高分子量ポリオキシアルキレンポリオール
中でカルボキシル基を有する重合性不飽和基含有単量体
と該単量体以外の重合性不飽和基含有単量体を重合して
ポリマーポリオールを得た後、アルカリ金属化合物を反
応させてなるポリマーポリオールを含むポリオールを使
用することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟質ポリウレタン
フォームの製造方法に関し、詳しくは通常の軟質ポリウ
レタンフォームに比べて優れた吸水性を有し、また吸水
時にも高い機械強度を保持する軟質ポリウレタンフォー
ムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】吸水性を有する軟質ポリウレタンフォー
ムの製造については、従来種々の方法が提案されてき
た。例えば、1)製造時に吸水性樹脂を添加する方法
(特開昭54−37199および特開昭55−4822
3)、2)ポリエーテルポリオール中のオキシエチレン
基含有量を増加させる方法(特公平52−6316、特
開昭56−43247および特開昭59−64620)
が知られている。また、3)軟質ポリウレタンフォーム
を製造した後、後工程で低温プラズマガス中で処理して
吸水性を付与する方法(特公平6−18923)も知ら
れている。
【0003】しかし、1)の方法では、吸水性樹脂自身
が固体であるためポリウレタンフォーム中に分散させる
ことが困難であり、2)の方法では、吸水時の膨潤度が
大きくなるため、機械強度の低下率が大きくなる問題が
あり、3)の方法では、プラズマガス発生装置の導入が
必要であるため高コストとなる問題がある。
【0004】さらに、4)ポリウレタンフォームの原料
にカルボキシル基を含有するポリオールを使用する方法
(特開平8−283373)では、ポリオール中にカル
ボキシル基を含有するので、ポリウレタンフォーム生成
時のウレタン化反応が遅延化される問題がある。また、
5)親水性を有する有機酸金属塩および/またはその重
合体を含むポリオールを原料として用いる方法(特開平
8−302218および特開平10−176073)で
得られたポリウレタンフォームは、吸水性は優れている
ものの、吸水時のポリウレタンフォームの機械強度が低
下するため、使用用途が限定される問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、吸水
性の高い軟質ポリウレタンフォームについての上述の問
題点を解決し、吸水時の体積膨潤および機械強度の低下
が抑制された軟質ポリウレタンフォームの製造方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、高分子量ポリ
オールとポリイソシアネート化合物とを発泡剤、触媒お
よび整泡剤の存在下で反応させて軟質ポリウレタンフォ
ームを製造する方法において、高分子量ポリオールの少
なくとも一部が、下記のポリマーポリオール(D)であ
ることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方
法である。ポリマーポリオール(D):高分子量ポリオ
キシアルキレンポリオール(A)中で、カルボキシル基
を有する重合性不飽和基含有単量体(B)およびカルボ
キシル基を有さない重合性不飽和基含有単量体(C)を
重合してポリマーポリオールを得た後、アルカリ金属水
酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を反応させてな
るポリマーポリオール。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においてポリマーポリオー
ル(D)の原料として使用する高分子量ポリオキシアル
キレンポリオール(A)は、開始剤および触媒の存在
下、アルキレンオキシドを重合して得られることが好ま
しい。開始剤としては、分子中に活性水素原子を2〜8
個有する化合物が好ましい。多価アルコールが特に好ま
しい。
【0008】具体的には、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの2価アル
コール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメ
チロールエタン、ヘキサントリオール、トリエタノール
アミンなどの3価アルコール、ペンタエリスリトール、
メチレングリコシド、ジグリセリンなどの4価アルコー
ル、ソルビトール、マンニトール、ショ糖などの糖類な
ど5価以上のアルコールが使用できる。
【0009】また、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、イソプロパノールアミンなどのアルカノール
アミン類、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−
アミノメチルピペラジンなどの複素環式アミン類、エチ
レンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミンなどの脂肪族アミン類、トリレンジアミン、ジア
ミノジフェニルメタンなどの芳香族アミン類、ビスフェ
ノールAなどのフェノール類も使用できる。また、これ
らの化合物の少量のアルキレンオキシド付加物も使用で
きる。これらの化合物は単独使用でも2種以上の併用で
もよい。
【0010】触媒としては、ナトリウム、カリウム、ナ
トリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウ
ムプロポキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキ
シド、カリウムプロポキシドなどのアルカリ金属アルコ
キシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸
化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩など
の汎用アルカリ触媒が使用できる。また、水酸化セシウ
ム、複合金属シアン化合物錯体も使用できる。
【0011】アルキレンオキシドとしては、具体的には
エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチ
レンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、イソブチレ
ンオキシド、スチレンオキシドなどが挙げられる。アル
キレンオキシドは単独使用でも2種以上の併用でもよ
い。特にプロピレンオキシドまたはプロピレンオキシド
とエチレンオキシドの併用系が好ましい。
【0012】本発明における高分子量ポリオキシアルキ
レンポリオール(A)は、オキシエチレン基を含有して
いてもよい。オキシエチレン基を含有する場合、オキシ
エチレン基は高分子量ポリオキシアルキレンポリオール
分子の末端に存在しても、分子の内部に存在してもよ
い。
【0013】オキシエチレン基が分子の末端に存在する
高分子量ポリオキシアルキレンポリオールは、開始剤と
なる活性水素原子含有化合物にプロピレンオキシドや
1,2−ブチレンオキシドなど炭素数3以上のアルキレ
ンオキシドを反応させた後にエチレンオキシドを反応さ
せることによって得られる。また、オキシエチレン基が
分子の内部に存在する高分子量ポリオキシアルキレンポ
リオールは、開始剤となる活性水素原子含有化合物にエ
チレンオキシドと炭素数3以上のアルキレンオキシドと
を順次または混合して反応させたり、さらにその後の段
階でエチレンオキシドを反応させたりすることにより得
られる。
【0014】ポリオキシアルキレンポリオール(A)
は、オキシエチレン基を含有していてもしていなくても
よい。オキシエチレン基含有量は、ポリオキシアルキレ
ンポリオール(A)の0〜30質量%が好ましく、特に
0〜20質量%が好ましい。オキシエチレン基の含有量
が30質量%を超える場合には、ポリウレタンフォーム
発泡時の反応速度が速くなるため、安定した生産が困難
となる。また、吸水後の体積膨潤率が大きくなり、吸水
時の機械強度が低下するので好ましくない。高分子量ポ
リオキシアルキレンポリオール(A)は2種以上の混合
物であってもよいが、その場合、混合物全体におけるオ
キシエチレン基含有量が上記の範囲内にあることが好ま
しい。
【0015】本発明における高分子量ポリオキシアルキ
レンポリオール(A)としては、水酸基数が2〜8であ
ることが好ましい。水酸基数が2未満の場合、発泡安定
性が低下して安定的な生産が困難となる。また、水酸基
数が8を超える場合、伸び率が大幅に低下するなどポリ
ウレタンフォームの機械物性が低下する。水酸基数は3
〜6がより好ましい。
【0016】高分子量ポリオキシアルキレンポリオール
(A)のヒドロキシル当量は500以上が好ましく、5
00〜2000がより好ましく、500〜1500がさ
らに好ましい。ヒドロキシル当量が500未満の場合に
は伸び率が低下する。また、ヒドロキシル当量が200
0より大きい場合は、発泡安定性が低下して安定的な生
産が困難となるので好ましくない。なお、ヒドロキシル
当量とは、「56100/水酸基価」をいう。
【0017】カルボキシル基を有する重合性不飽和基含
有単量体(B)(以下、単に単量体(B)という)とし
ては重合性不飽和基を1以上有し、かつカルボキシル基
を1または2有する化合物が好ましい。重合性不飽和基
数は1が好ましく、カルボキシル基数は1が好ましい。
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、マ
レイン酸、イタコン酸などが使用でき、アクリル酸、メ
タクリル酸が好ましく、アクリル酸が特に好ましい。
【0018】カルボキシル基を有さない重合性不飽和基
含有単量体(C)(以下、単に単量体(C)という)と
しては、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルス
チレンなどのスチレン系単量体、エチレン、プロピレ
ン、イソブチレンなどのオレフィン系単量体、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル系単量
体、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのビニルハライド
系単量体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ルなどのビニルエーテル系単量体、アリルメチルエーテ
ル、アリルエチルエーテルなどのアリルエーテル系単量
体、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽
和ニトリル系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、メタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル酸エ
ステル系単量体、イソプレン、ブタジエンなどのジエン
単量体が使用できる。アクリロニトリル、メタクリル酸
メチル、スチレンが好ましく、アクリロニトリル、スチ
レンおよびアクリロニトリルとスチレンの併用系が特に
好ましい。
【0019】単量体(B)と単量体(C)の割合として
は、(B)/(C)=90/10〜30/70(質量
比)の割合が好ましい。
【0020】(C)の割合が上記範囲より少ない場合、
アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物
を反応させて得られるカルボン酸塩の吸水性が非常に高
くなり、水を発泡剤として用いた場合、水がカルボン酸
塩に吸水されるため発泡が困難となる問題がある。さら
に、ポリマーポリオールの貯蔵安定性が悪く、合成後1
日でポリマー部分が沈降する問題がある。
【0021】また、(C)の割合が上記範囲より多い場
合、発泡剤として水を使用する通常の発泡条件での発泡
は可能であり、吸水時の体積膨潤および機械強度低下を
抑制できる反面、吸水性が低下する。
【0022】(B)/(C)=85/15〜35/65
(質量比)がより好ましく、(B)/(C)=80/2
0〜50/50が特に好ましい。
【0023】ポリマーポリオール(D)は、単量体
(B)および単量体(C)を高分子量ポリオキシアルキ
レンポリオール(A)中で反応させて得られる、単量体
(B)と単量体(C)の共重合体ポリマーがポリオール
中に分散したものである。ポリマーポリオール(D)中
の分散ポリマーの含有量は、ポリマーポリオールに対し
て、5〜30質量%が好ましく、10〜20質量%が特
に好ましい。分散ポリマーの含有量が5質量%未満では
充分な吸水性能が得られず、また30質量%超では、発
泡剤として水または不活性ガスから選ばれた少なくとも
1種を使用した場合に、分散ポリマーの吸水特性から発
泡が困難となる。
【0024】ポリマーポリオール(D)の製造時に使用
する重合開始剤としては、周知のビニル重合反応用重合
開始剤が用いられる。例えば過酸化水素、ジベンゾイル
パーオキシド、ジアセチルパーオキシド、ジ−tert
−ブチルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネートなどの過酸化物、アゾイソブチロニトリルな
どのアゾ化合物、過硫酸塩、過コハク酸などの過酸また
はその塩が挙げられる。重合開始剤の使用量は、高分子
量ポリオキシアルキレンポリオール(A)と単量体
(B)と単量体(C)との合量に対し0.01〜5質量
%が好ましく、0.1〜2質量%が特に好ましい。
【0025】本発明では、高分子量ポリオキシアルキレ
ンポリオール(A)中で単量体(B)と単量体(C)を
重合して得られたポリマーポリオールに、アルカリ金属
水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を反応させ
る。この際、ポリマーポリオール中のカルボキシル基は
カルボン酸塩の形、すなわち−COOM基(Mはアルカ
リ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物)とな
っていると思われる。
【0026】使用できるアルカリ金属水酸化物として
は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムなどが、アルカ
リ土類金属水酸化物としては、水酸化ベリリウム、水酸
化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチ
ウム、水酸化バリウムなどが挙げられる。性能およびコ
ストの点から、水酸化ナトリムおよび水酸化カリウムが
好ましい。
【0027】ポリマーポリオール(D)にカルボキシル
基が残存していると、ポリイソシアネート化合物と反応
させる際に反応遅延化の問題が起き、また、過剰のアル
カリ金属水酸化物やアルカリ土類金属水酸化物が存在す
ると、反応が速すぎる問題が起きる。したがって、アル
カリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を反
応させた後のpHは5〜9であることが好ましく、6〜
8がより好ましく、7付近であることが最も好ましい。
【0028】本発明において、高分子量ポリオールとし
てポリマーポリオール(D)のみを使用でき、またポリ
マーポリオール(D)と他の高分子量ポリオールの混合
物も使用できる。
【0029】使用できる他の高分子量ポリオールとして
は、上述の高分子量ポリオキシアルキレンポリオールや
高分子量ポリエステルポリオールの1種以上が使用でき
る。水酸基数は2〜8が好ましく、3〜6が特に好まし
い。ヒドロキシル当量は500以上が好ましく、500
〜2000がより好ましく、500〜1500が特に好
ましい。高分子量ポリオキシアルキレンポリオールが好
ましい。混合物である高分子量ポリオール全体に含まれ
る分散ポリマーの含有量は、混合物に対し、5〜30質
量%が好ましく、10〜20質量%が特に好ましい。
【0030】ポリウレタンフォーム製造時に使用するポ
リイソシアネート化合物としては、1分子中に2個以上
のイソシアネート基を有する種々の化合物が使用でき
る。脂肪族ポリイソシアネート化合物、脂環族ポリイソ
シアネート化合物、芳香族ポリイソシアネート化合物が
使用できる。芳香族ポリイソシアネート化合物として
は、芳香核に直接またはアルキレン基を介して結合した
イソシアネート基を有する単核もしくは多核の化合物や
その変性物が使用できる。芳香族ポリイソシアネート化
合物が好ましい。
【0031】具体的には、トリレンジイソシアネート
(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(通
称:クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート
(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)な
どのポリイソシアネート化合物やそれらのプレポリマー
型変性体、ヌレート変性体、ウレア変性体、カルボジイ
ミド変性体などがある。これらのポリイソシアネート化
合物は、単独使用でも2種以上の併用でもよい。
【0032】ポリイソシアネート化合物の使用量は、活
性水素原子含有化合物の活性水素原子の数に対するイソ
シアネート基の数の100倍で表して(通常、この10
0倍で表した数値をイソシアネートインデックスとい
う)80〜120が好ましく、85〜115がより好ま
しい。なお、ここでいう活性水素原子含有化合物は、高
分子量ポリオール、発泡剤としての水、および後述する
架橋剤をいう。
【0033】ポリウレタンフォーム製造時に使用する触
媒としては、ウレタン化反応に一般的に使用される触媒
が使用できる。すなわちアミン系触媒、有機金属系触
媒、およびアミン系触媒と有機金属系触媒の併用であ
る。アミン系触媒としてはトリエチレンジアミン、N−
メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、トリエチル
アミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス
(ジメチルアミノエチル)エーテルなどがあり、有機金
属触媒としては、2−エチルヘキサン酸スズ、ラウリル
酸スズ、ジブチルスズジラウレート、鉛系のオクチル酸
などがある。触媒の使用量は、反応混合物に対して0.
005〜4質量%が好ましい。
【0034】ポリウレタンフォーム製造時の発泡剤とし
ては、水または不活性ガスから選ばれる1種以上の発泡
剤を使用できる。不活性ガスとしては、空気、窒素、お
よび液化炭酸ガスなどが挙げられる。本発明では水を使
用することが好ましく、水のみを使用することが特に好
ましい。発泡剤の使用量は特に限定されず、水のみを使
用する場合、活性水素原子含有化合物に対して10質量
%以下が好ましく、特に0.1〜8質量%が好ましい。
その他の発泡剤も発泡倍率などの要求に応じて適切な量
を使用できる。
【0035】本発明において使用しうる整泡剤として
は、シリコーン系整泡剤や含フッ素化合物系整泡剤など
がある。本発明においては必要に応じて架橋剤を使用し
てもよい。架橋剤としては、低分子量ポリヒドロキシ化
合物およびポリアミンが好ましい。低分子量ポリヒドロ
キシ化合物のヒドロキシル当量は500未満が好まし
い。
【0036】具体的には、エチレングリコール、1,4
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−
ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、N−アルキルジエタノールアミン、ビスフェノール
A、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ショ糖などの低分子量ポリヒドロキシ化合物、脂肪族ア
ミン、脂環式アミン、複素環式ポリアミン、芳香族アミ
ン等のポリアミン、ならびに、これらの少量のアルキレ
ンオキシド付加物などが挙げられる。架橋剤は1種また
は2種以上を使用できる。架橋剤を使用する場合、高分
子量ポリオールに対して、30質量%以下が好ましく、
20質量%以下が特に好ましい。
【0037】本発明においては、必要に応じて充填剤が
添加できる。充填剤としては、炭酸カルシウムなどのカ
ルシウム塩、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなど
のナトリウム塩、水酸化アルミニウムなどのアルミニウ
ム塩、水酸化マグネシウムなどのマグネシウム塩が挙げ
られる。本発明には上記の他、必要により、着色剤、難
燃剤などが使用できる。
【0038】本発明における軟質ポリウレタンフォーム
の成形方法としては、低圧発泡機または高圧発泡機を用
いて、コンベアに注入する方法(一般的なスラブ発泡装
置)、反応性混合物を直接金型に注入する方法(反応射
出成形方法)、および開放状態の金型に反応性混合物を
注入し密閉して製造する方法が好ましい。
【0039】高圧発泡機は通常の2液を混合するタイプ
が好ましく、そのうちの1液がポリイソシアネート化合
物、他の液はポリイソシアネート化合物以外の全原料の
混合物が用いられる。場合によっては、触媒、破泡剤
(通常、一部の高分子量ポリオールに分散または溶解し
ている)、液体炭酸ガスなどを別成分とする合計3成分
で反応性混合物を形成し注入することもできる。
【0040】また、高分子量ポリオールとその他の架橋
剤および破泡剤など、ポリイソシアネート化合物、発泡
剤(水など)、アミン触媒、シリコーン系整泡剤、金属
触媒(例えばスズ触媒)を各成分とし、低圧発泡機を使
用して発泡させることもできる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例(例1〜8)および比
較例(例9〜14)により具体的に説明するが、本発明
はこれらに限定されない。ポリオールとしては下記(表
1参照)に示すものを使用した(ただし、ポリオール6
のみはポリエーテルモノオール)。
【0042】ポリオール1:グリセリンを開始剤として
水酸化カリウムの存在下、プロピレンオキシドを反応さ
せて得られたオキシエチレン基含有量(EO含量)0質
量%、ヒドロキシル当量1000のポリオキシアルキレ
ンポリオール。 ポリオール2:グリセリンを開始剤として水酸化カリウ
ムの存在下、プロピレンオキシドとエチレンオキシドを
順次反応させて得られたEO含量15質量%、ヒドロキ
シル当量1667のポリオキシアルキレンポリオール。 ポリオール3:グリセリンを開始剤として水酸化カリウ
ムの存在下、プロピレンオキシドとエチレンオキシドを
ランダムに反応させて得られたEO含量80質量%、ヒ
ドロキシル当量1079のポリオキシアルキレンポリオ
ール。
【0043】ポリオール4:ソルビトールを開始剤とし
て水酸化カリウムの存在下、プロピレンオキシドを反応
させて得られたEO含量0質量%、ヒドロキシル当量1
000のポリオキシアルキレンポリオール。 ポリオール5:ショ糖を開始剤として水酸化カリウムの
存在下、プロピレンオキシドとエチレンオキシドを順次
反応させて得られたEO含量10質量%、ヒドロキシル
当量1000のポリオキシアルキレンポリオール。 ポリオール6:メタノールを開始剤として水酸化カリウ
ムの存在下、プロピレンオキシドとエチレンオキシドを
順次反応させて得られたEO含量5質量%、ヒドロキシ
ル当量1000のポリオキシアルキレンモノオール。
【0044】
【表1】
【0045】ポリオール1〜6を用いてポリマーポリオ
ール(表2中POPで示す)を製造した。使用したポリ
オールの種類、単量体(B)であるアクリル酸(AAと
する)と単量体(C)であるアクリロニトリル(ANと
する)、スチレン(STとする)の種類、および混合割
合(質量比)について表2に示す。なお、単量体を重合
するにあたり、分散ポリマーの含有量がポリマーポリオ
ール中に20質量%となるようにした。また、重合開始
剤としてアゾイソブチロニトリル0.5質量%を使用し
た。
【0046】重合後、25質量%水酸化ナトリウム水溶
液をポリマーポリオールに添加してポリマーポリオール
のpHを調整した(Jのみは未調整)。調整前後のpH
を表に示す。なお、ポリマーポリオール中の水分を除去
するため、110℃で2時間減圧脱水を行った。
【0047】
【表2】
【0048】得られたポリマーポリオールA〜Jを使用
して、ポリウレタンフォームを製造し、フォーム物性を
評価した。使用した原料は以下のとおりである。 アミン触媒:TEDA L33[トリエチレンジアミン
の33質量%ジプロピレングリコール希釈品(東ソー社
製)]。 スズ触媒:T−9[スタナスオクタノエート(吉富製薬
社製)]。 シリコーン系整泡剤:SZ−1142、L−5366
(日本ユニカー社製)。 ポリイソシアネート化合物:T−80(2,4−TDI
と2,6−TDIの混合物、混合割合は質量比で2,4
−TDI/2,6−TDI=80/20、日本ポリウレ
タン工業社製)。
【0049】ポリマーポリオールA〜J、発泡剤として
水、アミン触媒、スズ触媒、およびシリコーン系整泡剤
を表3、表4に示す質量比で混合し、その後25℃に調
整した。次いで、T−80をイソシアネートインデック
スが110となるように添加し、5秒間撹拌後、ポリエ
チレン製の袋を入れた300mm×300mm×300
mmの木箱に注入し、ポリウレタンフォームを製造し
た。また、比較として、ポリオール単体を表4に示すよ
うな質量比で混合し、上記と同様な方法でポリウレタン
フォームを製造した。
【0050】得られたポリウレタンフォームについて、
全密度、機械強度(引張強度および引裂強度)、吸水試
験(吸水率)、保水試験、吸水時の体積膨潤率、および
吸水後の機械強度(引張強度および引裂強度)を以下の
方法で測定した。
【0051】(1)全密度 JIS K6401に準拠して試験片を用意し測定し
た。 (2)吸水前の機械強度(引張強度および引裂強度) JIS K6301に準拠して試験片を用意し、ポリウ
レタンフォーム試験片の引張強度および引裂強度を測定
した。
【0052】(3)吸水後の機械強度(引張強度および
引裂強度) JIS K6301に準拠して試験片を用意し、ポリウ
レタンフォーム試験片に水を含ませてから水が滴り落ち
ない程度にして測定した。 (4)吸水試験(吸水率) A法:厚み10mm以上のポリウレタンフォーム上に水
滴を1mL落とし、完全に吸い込むまでの時間を計測し
た。 B法:10(高さ)×15(幅)×40(長さ)(m
m)のポリウレタンフォーム試験片を垂直にして下部1
0mmを水中に沈め、液面より水を吸い上げる時間を計
測した。計測は高さ10mm(B1)、20mm(B2)ま
で水を吸い上げる時間をそれぞれ計った。
【0053】(5)保水試験 10(高さ)×15(幅)×40(長さ)(mm)のポ
リウレタンフォーム試験片を完全に水に浸し、水を含ま
せた質量を測定して次式の値を求めた。 (飽和湿潤時質量−乾燥時質量)/(乾燥時質量)×1
00 なお、ポリウレタンフォームは一度水に濡らして水との
なじみを良くしてから使用した。また、飽和湿潤時質量
は、ポリウレタンフォームから水が滴り落ちないように
速やかに測定した。 (6)体積膨潤率 保水試験と同じポリウレタンフォーム試験片を用い、完
全に水に濡れた状態と乾燥している状態の外形寸法から
体積膨潤率を次式にて計算した。 体積膨潤率=(飽和湿潤時体積−乾燥時体積)/(乾燥
時体積)×100
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】表3および表4に示したように、本発明の
方法で製造したポリマーポリオールを使用することで、
ポリウレタンフォームの吸水性を高め、吸水後の機械強
度の低下を抑制できる。
【0057】
【発明の効果】本発明による軟質ポリウレタンフォーム
は、吸水性に優れ、吸水時にも体積膨潤や機械物性の低
下がない。また、通常のポリウレタン発泡機で発泡可能
であり、発泡後の後工程を導入しなくても高い吸水性能
が得られる。本発明による軟質ポリウレタンフォーム
は、各種衛生材料、吸収性材料、食品関係、花卉受け、
湿度調整材、シーリング材、精密機器用吸水ワイパーな
どに好ましく使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA03 BA07 DA01 DB03 DP03 DP06 DP12 DP13 DP14 DP18 DQ05 HA01 HA07 HC03 HC12 HC22 HC71 JA01 KA01 NA01 NA03 NA05 QB04 QB12 QB14 QB15 QC01 QD03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子量ポリオールとポリイソシアネート
    化合物とを発泡剤、触媒および整泡剤の存在下で反応さ
    せて軟質ポリウレタンフォームを製造する方法におい
    て、高分子量ポリオールの少なくとも一部が、下記のポ
    リマーポリオール(D)であることを特徴とする軟質ポ
    リウレタンフォームの製造方法。ポリマーポリオール
    (D):高分子量ポリオキシアルキレンポリオール
    (A)中で、カルボキシル基を有する重合性不飽和基含
    有単量体(B)およびカルボキシル基を有さない重合性
    不飽和基含有単量体(C)を重合してポリマーポリオー
    ルを得た後、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類
    金属水酸化物を反応させてなるポリマーポリオール。
  2. 【請求項2】ポリマーポリオール(D)のpHが5〜9
    である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】ポリマーポリオール(D)中の分散ポリマ
    ーの含有量がポリマーポリオール(D)に対して5〜3
    0質量%である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】カルボキシル基を有する重合性不飽和基含
    有単量体(B)およびカルボキシ基を有さない重合性不
    飽和基含有単量体(C)の割合が、(B)/(C)=9
    0/10〜30/70(質量比)である、請求項1〜3
    のいずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】高分子量ポリオキシアルキレンポリオール
    (A)の水酸基数が2〜8であり、ヒドロキシル当量が
    500〜2000である、請求項1〜4のいずれかに記
    載の製造方法。
  6. 【請求項6】高分子量ポリオキシアルキレンポリオール
    (A)が、オキシエチレン基を0〜30質量%含有す
    る、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】発泡剤として水を用いる、請求項1〜6の
    いずれかに記載の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017013280A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 第一工業製薬株式会社 加硫ゴム成形用離型剤
CN110092881A (zh) * 2019-05-22 2019-08-06 吴聚精 一种吸水泡棉及其生产工艺

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