JP2001149373A - 超音波探触子とそれを用いた超音波診断装置 - Google Patents

超音波探触子とそれを用いた超音波診断装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温にも耐えうる超音波探触子を備えた超音
波装置を提供すること。 【解決手段】 圧電素子を備えた振動子をバッキング材
上に複数並設した超音波探触子を備え、各圧電素子から
送波した超音波を用いて前記測定対象の超音波像を形成
する超音波装置において、前記超音波探触子は、成型及
び焼成の各工程を経て得られる多孔質の無機部材で形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波装置に関
し、特に、超音波探触子を介した感染予防に適用して有
効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波探触子は、たとえば圧電セ
ラミックス(PZT)からなる短冊状の圧電素子が多数
個アレー状に設けられている。この圧電素子の前面すな
わち送波面側には、圧電素子と測定対象である被検体と
の音響インピーダンスの整合をとるための音響整合層
と、各圧電セラミックスで発生された超音波を超音波ビ
ームとして超音波探触子の短軸方向に集束する音響レン
ズとが設けられていた。なお、超音波探触子の長軸方向
の超音波ビームの集束に対しては、送波時には圧電素子
を駆動するパルス電圧の印加時間を変化させることによ
り行われており、受波時には受波信号の遅延時間を変化
させることによって行われていた。一方、圧電素子の後
面すなわち圧電素子の送波面と対向する側の面には、圧
電素子の背面側から送波された超音波が当該圧電素子に
戻ってこないようにするためのバッキング材が設けられ
ていた。
【0003】従来の超音波探触子では、音響整合層はエ
ポキシ系の樹脂あるいはエポキシ系の樹脂に金属を混入
した樹脂材料で形成されていた。また、バッキング材は
フェライトゴム等の比較的その硬度が小さく、且つその
音響インピーダンスが7.6×106kg/m2s程の物
質で構成されていた。さらには、音響レンズは、シリコ
ンゴムで構成されていた。
【0004】一方、近年の医療技術の進歩及び超音波装
置の性能向上に伴って、超音波装置の適用分野も拡大さ
れている。特に、超音波装置は、X線装置のような放射
線被曝がなく、また造影剤等も使用することもなく無侵
襲、且つ手軽に鮮明に描写できるという特徴から様々な
分野への適用が研究されている。
【0005】特に近年では、腹部手術や頭部手術の術中
において、病巣部の詳細な位置や大樹脂きさ等の状況を
把握するために、対象臓器へ直接あるいは隣接する臓器
を介して対象臓器へ超音波を送波し、対象臓器からの反
射を受波し超音波像を生成するという使用法も盛んとな
っている。このような術中の超音波装置の使用では、皮
膚、脂肪及び骨等による超音波の透過を妨げるものが少
ないので、減衰の少ない良好な画像が得られた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。従来
の超音波装置における術中使用では、クロイツフェルト
・ヤコブ病(CJD)のように、感染から発症までに数
年を要し、脳や肝臓、リンパ節等に感染性があり、核酸
や蛋白を不活性化させるような従来の処理に耐える非常
に安定性の高いタンパク質が感染の本態となるような場
合には、超音波探触子が汚染されてしまっていた。この
汚染されてしまった手術器具は、感染予防のために、メ
ス等の耐熱器具は、例えば134度位の高圧蒸気滅菌に
よって殺菌がなされていた。また、使い捨ての手袋や注
射器のような器具は焼却されていた。
【0007】一方、従来の超音波探触子は、前述するよ
うに、エポキシ系の樹脂やフェライトゴム等は125度
以上で変形してしまい、134度の高温に耐えられない
部材によって構成されていた。このために、十分な滅菌
ができないので、超音波探触子の焼却処分にしなければ
ならず、高圧蒸気滅菌に耐えられるような超音波探触子
が切望されていた。
【0008】この問題を解決する方法として、音響レン
ズ、音響整合層、及びバッキング材を耐熱性の樹脂等で
形成することが考えられるが、クロイツフェルト・ヤコ
ブ病(CJD)のように非常に安定性の高いタンパク質
を破壊することが可能な134度以上の耐熱性を有し、
音響レンズや音響整合層に適する音響インピーダンスを
有する樹脂材はないということが知られている。
【0009】本発明の目的は、高温にも耐えうる超音波
探触子を提供することにある。本発明の他の目的は、繰
り返しの使用が可能な超音波探触子を提供することにあ
る。本発明のその他の目的は、診断効率を向上すること
が可能な技術を提供することにある。本発明の前記なら
びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び
添付図面によって明らかになるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。 (1)複数の振動子をバッキング材に配設した超音波振
動子において、前記振動子とバッキング材とは、多孔質
の無機部材で形成された。 (2)複数の振動子をバッキング材に配設した超音波振
動子において、前記振動子とバッキング材とは、125
度以上に加熱可能な部材で形成された。 (3)複数の振動子をバッキング材に配設し測定対象に
超音波信号を送受波する超音波探触子と、該超音波探触
子に超音波信号を送波するための電気信号を供給すると
共に、受波した超音波信号を信号処理する超音波送受波
部と、該受波した超音波信号を超音波画像に変換する変
換部と、該変換した超音波画像を表示する表示部とを備
えた超音波診断装置において、前記超音波探触子は、前
記振動子とバッキング材とが多孔質の無機部材及び/又
は125度以上に加熱可能な部材で形成され、前記超音
波送受波部への伝熱を防止する手段が設けられた。
【0011】前述した(1)の手段によれば、成型及び
焼成の各工程を経て得られる多孔質の無機部材で振動子
とバッキング材とを形成することによって、超音波探触
子の耐熱能力を向上させることが可能となるので、高圧
蒸気滅菌等での殺菌を施すことができ、同一の超音波探
触子を繰り返し使用することが可能となる。従って、超
音波探触子の交換に伴う超音波の送受波の特性等の調整
が不要となるので、検査効率を向上させることが可能と
なる。
【0012】前述した(2)の手段によれば、125度
以上に加熱可能な部材で振動子とバッキング材とを形成
することによって、高圧蒸気滅菌等での殺菌を施すこと
が可能となるので、同一の超音波探触子を繰り返し使用
することが可能となる。従って、超音波探触子の交換に
伴う超音波の送受波の特性等の調整が不要となるので、
検査効率を向上させることが可能となる。
【0013】前述した(3)の手段によれば、超音波探
触子の振動子とバッキング材とを多孔質の無機部材及び
/又は125度以上に加熱可能な部材で形成し、超音波
送受波部への伝熱を防止する手段を設けることによっ
て、超音波探触子と超音波送受波部とを接続したままの
状態で高圧蒸気滅菌等での殺菌を施すことができるの
で、除菌の終了の後に直ちに次の検査に使用することが
可能となる。従って、検査効率を向上させることが可能
となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明
する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図に
おいて、同一機能を有するものは同一符号を付け、その
繰り返しの説明は省略する。
【0015】図1は本発明の一実施の形態である超音波
診断装置の概略構成を説明するためのブロック図であ
り、101は超音波探触子、102は送受切り換え手
段、103は送波手段、104は受波信号処理手段、1
05は加算手段、106は信号処理手段、107は表示
手段を示す。
【0016】図1において、超音波探触子101は、図
示しない音響整合層及びバッキング材がセラミックスで
形成され、これら構成部材を格納するヘッドケースは耐
熱温度が150度のポリサルホン等のスーパーエンジニ
アリングプラスチックで形成されている。なお、超音波
探触子の詳細については、後述する。
【0017】送受切り換え手段102は、周知の切り換
え回路からなり、たとえば、図示しない制御手段の制御
出力に基づいて、超音波探触子101の音響整合と圧電
素子とが積層されて形成される図示しない複数の振動子
に送波手段103からの駆動信号を伝達する系と、各振
動子からの受波信号を受波信号処理手段104に伝達す
る系とを切り換える。
【0018】送波手段103は、図示しない制御手段の
出力に基づいて、送波フォーカス点までの超音波の到達
時間差を補正する遅延時間差で、超音波探触子101の
各振動子を駆動する駆動信号を発生し出力する周知の送
波手段である。
【0019】受波信号処理手段104は、各振動子に対
して1個づつ対応して接続されており、各振動子が受波
した受波信号に対して、受波の際に深度方向に可変フォ
ーカスが形成されるように時間遅延を与えることによっ
て、ダイナミックフォーカスを行うための受波信号処理
手段である。
【0020】加算手段105は、各受波信号処理手段1
04から出力される振動子ごとの受波信号を加算し、超
音波ビームを形成する周知の加算手段である。
【0021】信号処理手段106は、たとえば、フィル
タリング、圧縮、エッジ強調および時間可変増幅等の周
知の処理(画像処理)を行った後に、この処理後の超音
波ビームを表示手段107に表示するためのビデオ信号
に変換するスキャン変換を行う手段である。
【0022】表示手段107は周知の表示手段であり、
たとえば、CRT(CathodeRay Tube)
を用いたいわゆるカラーCRTディスプレイ装置や、T
FT液晶表示パネルを用いたいわゆる液晶表示装置を用
いる。
【0023】このように、本実施の形態の超音波診断装
置では、送受切り換え手段102で選択された各振動子
が、送波手段103によって収束ビームを形成するタイ
ミングで駆動され、図示しない被検体に超音波を送波す
る。被検体からの超音波エコーすなわち反射超音波は、
超音波探触子101の各振動子で受波され、送受切り換
え手段102により、各振動子に対応する受波信号処理
手段104に導かれ、遅延処理が行われる。各受波信号
処理手段104からの出力は、加算手段105によって
加算され、整相加算出力となる。この整相加算出力は信
号処理手段106によって所定の処理がなされた後に、
表示手段107に出力されて、たとえば、断層像やMモ
ード像として、表示画面上にリアルタイムに表示され
る。
【0024】図2は本実施の形態の超音波探触子の概略
構成を説明するための図であり、特に、図2の(a)は
本実施の形態の超音波探触子を長軸方向から見た断面図
であり、図2の(b)は本実施の形態の超音波探触子を
短軸方向から見た断面図である。
【0025】図2において、201はヘッドケース、2
02は音響整合層、203は圧電素子、204はバッキ
ング材、205はフレキシブル基板、206はコネク
タ、207は本体コネクタを示す。
【0026】図2の(b)に示すように、本実施の形態
の超音波探触子はアレイ型の超音波探触子であり、セラ
ミックスで形成されたバッキング材204の送波面側
に、短冊形に形成された圧電素子203と音響整合層2
02とが積層されて形成された振動子を直線状に並べた
構成となっている。圧電素子203の両端部分、すなわ
ちバッキング材204と圧電素子203との間、及び圧
電素子203と音響整合層との間には図示しない電極が
形成されている。これらの電極はそれぞれフレキシブル
基板205に形成された電極の一端に接続されており、
圧電素子203にフレキシブル基板205を介して駆動
電力を供給する構成となっている。フレキシブル基板2
05に形成された電極の他端はコネクタ206の内のヘ
ッド側コネクタ206aに接続されている。
【0027】一方、ヘッド側コネクタ206aと対をな
すケーブル側コネクタ206bは、信号ケーブル208
の一端に接続されており、この信号ケーブル208の他
端に信号ケーブル208すなわち本実施の形態の超音波
探触子を超音波装置本体に接続するためのコネクタであ
る本体コネクタ207が接続されている。特に、本実施
の形態の超音波探触子では、図2の(a),(b)に示
すように、超音波探触子の長軸方向すなわち振動子の配
列方向に長いコネクタ206を用いることによって、超
音波探触子から突出されることとなるコネクタ206が
超音波検査等の障害とならないようにしている。
【0028】また、図2の(a)に示すように、本実施
の形態の超音波探触子では、バッキング材204、圧電
素子203、及び音響整合層202のそれぞれ送波面側
の短軸方向の形状を凹型に形成し、圧電素子203及び
音響整合層202の凹型に形成した面と対向する面を凸
型に形成する。音響整合層202、圧電素子203、及
びバッキング材204をそれぞれこのような形状とする
ことによって、本実施の形態の超音波探触子では、従来
のように音響レンズを用いることなく、短軸方向の超音
波ビームを集束させる構成となっている。
【0029】このように、本実施の形態の超音波探触子
では、送波面側の音響整合層の形状を凹型とすることに
よって、焦点位置から音響整合層の送波面側表面までの
距離を同じに設定することができる。従って、前述する
ように、送波された超音波を焦点位置でフォーカスさせ
ることができる。
【0030】また、本実施の形態の超音波探触子では、
信号ケーブル208のヘッドケース201に近い側にコ
ネクタ206を設けヘッドケース部のみを交換可能とす
ることによって、信号ケーブル208は従来と同様に耐
熱温度の低い柔軟性を有する部材を使用することができ
るので、超音波装置の操作性を低下させることなく、超
音波探触子を134±4度の高圧蒸気滅菌することがで
きる。また、ヘッドケース部のみが交換可能となること
により、高圧蒸気滅菌に際して超音波探触子の扱いが簡
単となるので、作業効率を向上することができる。
【0031】図3は本実施の形態の超音波探触子におけ
る圧電素子と音響整合層とからなる振動子の結合方法を
説明するための図であり、301は第1の電極、302
は第2の電極を示す。なお、以下の説明では、アレイ型
の超音波探触子の振動子を形成する手順を説明する。
【0032】本実施の形態の振動子では、まず、焼結後
に圧電素子203となる部材である長方形のグリーンシ
ートの送波面側に、第1の電極301となる例えば導電
性を有する周知の銀ペーストにガラスを混合したものを
周知のシルク印刷等によって印刷する。次に、このグリ
ーンシートの裏面側に、第2の電極302となる周知の
銀ペーストにガラスを混合したものを印刷する。
【0033】次に、図示しないバッキング材204に適
合する音響インピーダンスとなる多孔性を有するグリー
ンシート上に、第1及び第2の電極となる銀ペーストが
両面に印刷されたグリーンシートを重ね合わせる。この
後に、第1及び第2の電極となる銀ペーストが両面に印
刷されたグリーンシート上に、焼結後に音響整合層20
2に適合する音響インピーダンスとなる多孔性を有する
グリーンシートを重ね合わせる。
【0034】この後に、焼結することによって、第1及
び第2の電極301,302となる銀ペーストに混入し
たガラスが、音響整合層202、圧電素子203、及び
バッキング材204をそれぞれ重ね合わせた表面に拡散
するので、第1及び第2の電極301,302はそれぞ
れメッシュ状に形成される。このとき、音響整合層20
2と圧電素子203、圧電素子203とバッキング材2
04とは、それぞれの間に配置される第1の電極301
あるいは第2の電極302を形成するための銀ペースト
から拡散されたガラスによって結合されることとなる。
【0035】次に、図2の(b)に示すように、バッキ
ング材204上に、それぞれが独立された振動子を形成
するために、短軸方向と平行に送波面側からバッキング
材204の方向に切り込みを入れることによって、短冊
状の振動子を形成する。
【0036】次に、第1及び第2の電極にフレキシブル
基板205の一端側の電極をそれぞれ周知の半田等によ
って接続し、フレキシブル基板205の他端側の電極に
はヘッド側コネクタ206aの電極を接続する。この後
に、これらの部材を、例えば、ポリサルホン等の耐熱温
度が150度以上となるスーパーエンジニアリングプラ
スチックで形成されたヘッドケース201に格納するこ
とによって、超音波探触子が形成される。
【0037】このように、本実施の形態では、圧電素子
203となるグリーンシートの両面に印刷する第1及び
第2の電極301,302となる銀ペーストに、焼結時
に溶解し近接された音響整合層202とバッキング材2
04とに拡散させることによって、音響整合層202、
圧電素子203、及びバッキング材204の接着を一度
に行うことができるので、振動子の形成に要する時間を
短縮することができる。従って、超音波探触子101の
製造効率を向上することができる。
【0038】また、超音波探触子101を構成する音響
整合層202、圧電素子203、バッキング材204、
フレキシブル基板205、ヘッドケース201、及びヘ
ッド側コネクタ206aは、少なくとも耐熱温度が15
0度以上となるので、134±4度の高圧蒸気滅菌が可
能となる。
【0039】なお、前述の焼成工程では、圧電素子20
3となるグリーンシートの両面にのみ電極となる銀ペー
ストをシルク印刷することとしたが、音響整合層202
となるグリーンシートの圧電素子203の側と、バッキ
ング材204となるグリーンシートの圧電素子203の
側にもそれぞれ電極となる銀ペーストをシルク印刷し、
それぞれを重ねて一体となるように焼結させてもよいこ
とはいうまでもない。このように超音波探触子を形成し
た場合であっても、前述の超音波探触子と同じ効果を得
られる。
【0040】また、音響整合層202となるグリーンシ
ートの圧電素子203の側と、バッキング材204とな
るグリーンシートの圧電素子203の側にもそれぞれ電
極となる銀ペーストをシルク印刷して、音響整合層20
2、圧電素子203、及びバッキング材204となるグ
リーンシートをそれぞれ焼成し、その後に、それぞれに
設けた金属層を結合させることによって、超音波探触子
を形成することとしてもよいことはいうまでもない。
【0041】さらには、本実施の形態では、音響整合層
202及びバッキング材204の音響インピーダンスの
制御を、セラミックスの多孔性を制御することによって
実現したが、多孔性セラミックスに耐熱性プラスチック
を浸透させる量を可変することによって、音響整合層2
02及びバッキング材204の音響インピーダンスを制
御することも可能である。なお、本実施の形態では、ア
レイ型の超音波探触子について説明したが、図4に示す
単片型の超音波探触子でもよい。
【0042】図4に示す単片型の超音波探触子において
も、音響整合層202、圧電素子203、及びバッキン
グ材204の送波面側を凹型に形成することによって、
超音波探触子から送波されるX線ビームを集束させるこ
とが可能となる。このとき、音響整合層202、圧電素
子203、及びバッキング材204をそれぞれセラミッ
クスで形成し、ヘッドケース201をポリサルホン等の
耐熱温度が150度以上となるスーパーエンジニアリン
グプラスチックで形成することによって、高圧蒸気滅菌
が可能となる。
【0043】このとき、超音波探触子に加えられる高圧
蒸気の熱が、送受切り替え手段102、送波手段10
3、受波信号処理手段104及び加算手段105とから
なる超音波送受波部に伝導しないようにするための対処
として、次のものが考えられる。
【0044】第1に、超音波探触子と超音波送受波部と
をコネクタ等で脱着可能に接続して、このコネクタを取
り外し、高圧蒸気で超音波探触子を除菌する。
【0045】第2に、超音波探触子のヘッドケース部と
超音波送受波部を有する装置本体とを結ぶ信号ケーブル
208等の、熱を伝導する全ての伝熱体の一部又は全て
に冷却装置を設ける。この冷却装置としては、ファンで
送気して伝熱体を冷却する、あるいは伝熱体の周囲に水
管を巡らせて水冷する等である。このようにすることに
よって、超音波探触子と超音波送受波部とを接続したま
まにできるので、コネクタを設けた第1の方式のよう
に、コネクタ等を脱着する手間が不要となり、除菌の終
了の後に直ちに次の検査に使用することが可能となる。
その結果、検査効率を向上させることが可能となる。
【0046】なお、本実施の形態の超音波探触子では、
信号ケーブル208のヘッドケース201に近い側にコ
ネクタ206を設けヘッドケース部のみを交換可能とし
たが、これに限定されることはなく、従来の超音波探触
子と同様に信号ケーブル208の一方の端部に、超音波
探触子を装置本体に接続するための本体コネクタ207
のみを配置する構成としてもよいことはいうまでもな
い。
【0047】また、信号ケーブル208のヘッドケース
201に近い側にコネクタ206を設けヘッドケース部
のみを交換可能とする構成は、音響整合層202がエポ
キシ系の樹脂あるいはエポキシ系の樹脂に金属を混入し
た樹脂材料で形成され、バッキング材204がフェライ
トゴム等で形成される超音波探触子にも適用することが
可能であり、超音波探触子にコネクタ206を設けた構
成とすることによって、超音波探触子の交換が容易にで
きるという効果がある。その結果、診断効率をさらに向
上できるという効果がある。
【0048】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。
【0049】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。 (1)超音波探触子を高温にも耐えられるようにするこ
とができる。 (2)超音波探触子を繰り返し使用ができる。 (3)診断効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である超音波診断装置の
概略構成を説明するためのブロック図である。
【図2】本実施の形態の超音波探触子の概略構成を説明
するための図である。
【図3】本実施の形態の超音波探触子における圧電素子
と音響整合層とからなる振動子の結合方法を説明するた
めの図である。
【図4】本実施の形態の単片型の超音波探触子の概略構
成を説明するための図である。
【符号の説明】
101…超音波探触子、102…送受切り換え手段、1
03…送波手段、104…受波信号処理手段、105…
加算手段、106…信号処理手段、107…表示手段、
201…ヘッドケース、202…音響整合層、203…
圧電素子、204…バッキング材、205…フレキシブ
ル基板、206…コネクタ、207…本体コネクタ、2
08…信号ケーブル、301…第1の電極、302…第
2の電極。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G047 CA01 EA19 GA00 GB02 GB11 GB35 GB36 4C301 EE19 EE20 GA07 GB01 GB20 5D019 AA06 AA17 FF04 GG06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の振動子をバッキング材に配設した
    超音波振動子において、 前記振動子とバッキング材とは、多孔質の無機部材で形
    成されたことを特徴とする超音波探触子。
  2. 【請求項2】 複数の振動子をバッキング材に配設した
    超音波振動子において、 前記振動子とバッキング材とは、125度以上に加熱可
    能な部材で形成されたことを特徴とする超音波探触子。
  3. 【請求項3】 複数の振動子をバッキング材に配設し測
    定対象に超音波信号を送受波する超音波探触子と、該超
    音波探触子に超音波信号を送波するための電気信号を供
    給すると共に、受波した超音波信号を信号処理する超音
    波送受波部と、該受波した超音波信号を超音波画像に変
    換する変換部と、該変換した超音波画像を表示する表示
    部とを備えた超音波診断装置において、 前記超音波探触子は、前記振動子とバッキング材とが多
    孔質の無機部材及び/又は125度以上に加熱可能な部
    材で形成され、前記超音波送受波部への伝熱を防止する
    手段が設けられたことを特徴とする超音波診断装置。
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