JP2001144529A - 非静止衛星へのアンテナビーム指向方法 - Google Patents
非静止衛星へのアンテナビーム指向方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 非静止衛星からの受信ビームおよび非静止衛
星への送信ビームを簡易な構成で効率よく指向させられ
る方法を提供する。 【構成】 衛星1と通信するアンテナ2から近傍界距離
の範囲に平面反射板4を設け、衛星1の移動に伴って駆
動機構4′により平面反射板4の旋回駆動制御を行うこ
とで、指向方向が固定されたアンテナ2のアンテナビー
ムが衛星1に指向するように角度αを変えて行く。
星への送信ビームを簡易な構成で効率よく指向させられ
る方法を提供する。 【構成】 衛星1と通信するアンテナ2から近傍界距離
の範囲に平面反射板4を設け、衛星1の移動に伴って駆
動機構4′により平面反射板4の旋回駆動制御を行うこ
とで、指向方向が固定されたアンテナ2のアンテナビー
ムが衛星1に指向するように角度αを変えて行く。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地球局に設けた回
転放物面アンテナのビームを、非静止衛星に指向させる
ための簡易な方法に関する。
転放物面アンテナのビームを、非静止衛星に指向させる
ための簡易な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、地球局に設けた回転放物面ア
ンテナ(以下、単にアンテナと称する)のビームを非静
止衛星に指向させる方法として、二つの旋回軸(例え
ば、鉛直方向と水平方向の2軸)のまわりに機械的に旋
回可能な駆動機構によってアンテナの向きを変える方法
が一般に用いられている。すなわち、衛星の移動に伴っ
てアンテナ本体が旋回運動することで、アンテナビーム
を衛星の方向に指向させるのである。
ンテナ(以下、単にアンテナと称する)のビームを非静
止衛星に指向させる方法として、二つの旋回軸(例え
ば、鉛直方向と水平方向の2軸)のまわりに機械的に旋
回可能な駆動機構によってアンテナの向きを変える方法
が一般に用いられている。すなわち、衛星の移動に伴っ
てアンテナ本体が旋回運動することで、アンテナビーム
を衛星の方向に指向させるのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のアンテナビーム指向方法では、次のような
問題があった。
ような従来のアンテナビーム指向方法では、次のような
問題があった。
【0004】まず、衛星通信の地球局においては、高周
波機器を局舎の中に設け、アンテナは屋外に設けること
が普通であることから、アンテナと高周波機器とを導波
管またはケーブルによって結合する必要が生ずるため、
これに起因した問題点が生ずる。例えば、アンテナと高
周波機器との結合に導波管を用いる場合、方位角と仰角
の旋回軸のまわりに旋回して非静止衛星を指向するアン
テナと導波管を結合するためには、各旋回軸に設けた回
転結合器を介して導波管を接続しなければならない。す
なわち、回転結合器を用いることに伴ない、アンテナの
機構が複雑になり、また導波管をアンテナから局舎内機
器に至るまで引き回す経路が長くなるために信号の減衰
が生じてしまうのである。
波機器を局舎の中に設け、アンテナは屋外に設けること
が普通であることから、アンテナと高周波機器とを導波
管またはケーブルによって結合する必要が生ずるため、
これに起因した問題点が生ずる。例えば、アンテナと高
周波機器との結合に導波管を用いる場合、方位角と仰角
の旋回軸のまわりに旋回して非静止衛星を指向するアン
テナと導波管を結合するためには、各旋回軸に設けた回
転結合器を介して導波管を接続しなければならない。す
なわち、回転結合器を用いることに伴ない、アンテナの
機構が複雑になり、また導波管をアンテナから局舎内機
器に至るまで引き回す経路が長くなるために信号の減衰
が生じてしまうのである。
【0005】なお、局舎外のアンテナと局舎内の高周波
機器との結合には、フレキシブルな構造を持つ導波管や
ケーブルを用いることも可能であり、これらを用いれば
回転結合器を用いる必要がなくなるものの、フレキシブ
ルな導波管やケーブルがアンテナの旋回に伴ない曲げ伸
ばしされる部分において、反射の発生による電気的特性
の劣化を招く虞れがあった。また、フレキシブルな導波
管やケーブルを通す経路は、アンテナの旋回に伴なう曲
げ伸ばしの度合いが少なくて済むような経路を選ぶ必要
があるため、その経路の全長が一層長くなり、その結
果、信号の減衰が更に増すという点で問題があった。
機器との結合には、フレキシブルな構造を持つ導波管や
ケーブルを用いることも可能であり、これらを用いれば
回転結合器を用いる必要がなくなるものの、フレキシブ
ルな導波管やケーブルがアンテナの旋回に伴ない曲げ伸
ばしされる部分において、反射の発生による電気的特性
の劣化を招く虞れがあった。また、フレキシブルな導波
管やケーブルを通す経路は、アンテナの旋回に伴なう曲
げ伸ばしの度合いが少なくて済むような経路を選ぶ必要
があるため、その経路の全長が一層長くなり、その結
果、信号の減衰が更に増すという点で問題があった。
【0006】上記のような、問題点を解決する方法とし
て、アンテナと高周波機器とを合わせて一体化し、それ
を旋回軸のまわりに旋回させる構造を採用することが考
えられる。これならば、アンテナと高周波機器との結合
に回転結合器もしくはフレキシブルな導波管やケーブル
を用いる必要がなくなる。
て、アンテナと高周波機器とを合わせて一体化し、それ
を旋回軸のまわりに旋回させる構造を採用することが考
えられる。これならば、アンテナと高周波機器との結合
に回転結合器もしくはフレキシブルな導波管やケーブル
を用いる必要がなくなる。
【0007】しかし、アンテナと高周波機器とを一体化
する構造を採用した場合、旋回する部分の大きさと重量
が増すため、旋回に係る機構が複雑になると共に大きな
旋回駆動力が必要になり、必ずしも望ましい解決法とは
言えない。
する構造を採用した場合、旋回する部分の大きさと重量
が増すため、旋回に係る機構が複雑になると共に大きな
旋回駆動力が必要になり、必ずしも望ましい解決法とは
言えない。
【0008】上述したようなアンテナと高周波機器との
結合に関連した問題点とは別に、以下のような問題もあ
る。
結合に関連した問題点とは別に、以下のような問題もあ
る。
【0009】アンテナを旋回駆動する機構として、二つ
の旋回軸を方位軸と仰角軸とする構造は、地上に設ける
アンテナの旋回機構に適するので広く用いられているも
のの、衛星が天頂付近を通過する際(仰角が90度付近
となる際)には、衛星の移動に伴う方位角の変化が速く
なるため、方位軸を大きく旋回駆動しなければならな
い。それに対応するには、衛星が天頂付近を通過する際
に必要な旋回範囲や旋回速度を満たすように設計しなけ
ればならず、方位軸の旋回範囲と最大旋回速度を大きく
とる必要があり、駆動機構が複雑且つ高コストになって
しまう。
の旋回軸を方位軸と仰角軸とする構造は、地上に設ける
アンテナの旋回機構に適するので広く用いられているも
のの、衛星が天頂付近を通過する際(仰角が90度付近
となる際)には、衛星の移動に伴う方位角の変化が速く
なるため、方位軸を大きく旋回駆動しなければならな
い。それに対応するには、衛星が天頂付近を通過する際
に必要な旋回範囲や旋回速度を満たすように設計しなけ
ればならず、方位軸の旋回範囲と最大旋回速度を大きく
とる必要があり、駆動機構が複雑且つ高コストになって
しまう。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る非静止衛星へのアンテナビーム指向
方法は、非静止衛星(1)と通信を行う地球局に指向方
向を固定してアンテナ(2)を設置し、該アンテナから
近傍界距離以下の距離を隔てて平面反射板(4)を配置
し、非静止衛星の移動に伴って平面反射板を旋回駆動す
ることにより、アンテナビームを非静止衛星に指向させ
るようにしたことを特徴とする。
に、請求項1に係る非静止衛星へのアンテナビーム指向
方法は、非静止衛星(1)と通信を行う地球局に指向方
向を固定してアンテナ(2)を設置し、該アンテナから
近傍界距離以下の距離を隔てて平面反射板(4)を配置
し、非静止衛星の移動に伴って平面反射板を旋回駆動す
ることにより、アンテナビームを非静止衛星に指向させ
るようにしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、添付図面に基づいて、本発
明に係る非静止衛星へのアンテナビーム指向方法の実施
形態を説明する。
明に係る非静止衛星へのアンテナビーム指向方法の実施
形態を説明する。
【0012】衛星1へ電波を送信するアンテナ2は、指
向方向を固定して地上局の局舎3に設置される。アンテ
ナ2から輻射された電波は、アンテナの正面前方に設け
た平面反射板4により反射されて衛星1に向かう。平面
反射板4は、アンテナ2から輻射された電波を漏れなく
反射させるに必要な大きさと形状を有するものとし、且
つ、反射方向を旋回させる駆動機構4′を有する。した
がって、衛星1の移動に伴って、駆動機構4′により平
面反射板4を旋回させると、衛星に向かう電波のビーム
を衛星1に指向させるように追尾できる。
向方向を固定して地上局の局舎3に設置される。アンテ
ナ2から輻射された電波は、アンテナの正面前方に設け
た平面反射板4により反射されて衛星1に向かう。平面
反射板4は、アンテナ2から輻射された電波を漏れなく
反射させるに必要な大きさと形状を有するものとし、且
つ、反射方向を旋回させる駆動機構4′を有する。した
がって、衛星1の移動に伴って、駆動機構4′により平
面反射板4を旋回させると、衛星に向かう電波のビーム
を衛星1に指向させるように追尾できる。
【0013】逆に、衛星から到来する電波をアンテナ2
で受信する場合にも、衛星1の移動に伴って、駆動機構
4′により平面反射板4を旋回させ、衛星1から到来し
て平面反射板3により輻射された電波がアンテナ2に向
かうようにする。
で受信する場合にも、衛星1の移動に伴って、駆動機構
4′により平面反射板4を旋回させ、衛星1から到来し
て平面反射板3により輻射された電波がアンテナ2に向
かうようにする。
【0014】したがって、本実施形態に係る非静止衛星
へのアンテナビーム指向方法によれば、アンテナ2を、
高周波機器を収納した局舎3に固定して取り付けること
が可能になる。もしくはアンテナ1を局舎3の付近に、
局舎3に対する位置と向きを固定して設置することが可
能になる。このとき、アンテナ1と局舎3の内部にある
高周波機器とを結ぶ導波管またはケーブルは、回転結合
器を介する必要も、ねじりや曲げの運動を受けることも
無く、最短経路を通すことが可能になる。
へのアンテナビーム指向方法によれば、アンテナ2を、
高周波機器を収納した局舎3に固定して取り付けること
が可能になる。もしくはアンテナ1を局舎3の付近に、
局舎3に対する位置と向きを固定して設置することが可
能になる。このとき、アンテナ1と局舎3の内部にある
高周波機器とを結ぶ導波管またはケーブルは、回転結合
器を介する必要も、ねじりや曲げの運動を受けることも
無く、最短経路を通すことが可能になる。
【0015】また、平面反射板4は、アンテナ2本体に
比べれば軽量であるから、その分、駆動機構4′による
旋回駆動が容易である。しかも平面反射板4は重量の分
布が一様であるから、旋回駆動する際の重量バランスの
取り方が容易である。よって平面反射板4を旋回駆動す
る場合の方が、アンテナ2を旋回駆動する場合に比べ
て、駆動機構4′の構造を簡易にすることが容易であ
る。
比べれば軽量であるから、その分、駆動機構4′による
旋回駆動が容易である。しかも平面反射板4は重量の分
布が一様であるから、旋回駆動する際の重量バランスの
取り方が容易である。よって平面反射板4を旋回駆動す
る場合の方が、アンテナ2を旋回駆動する場合に比べ
て、駆動機構4′の構造を簡易にすることが容易であ
る。
【0016】以上の効果により、従来の問題点であっ
た、回転結合器を必要としたり、導波管やケーブルの経
路が長くなって信号の減衰を生じるといったアンテナと
高周波機器とを接続することに起因した問題や、アンテ
ナの旋回に係る機構が複雑になるといった問題を、一挙
に解決することができる。
た、回転結合器を必要としたり、導波管やケーブルの経
路が長くなって信号の減衰を生じるといったアンテナと
高周波機器とを接続することに起因した問題や、アンテ
ナの旋回に係る機構が複雑になるといった問題を、一挙
に解決することができる。
【0017】なお、上述した非静止衛星へのアンテナビ
ーム指向方法における、平面反射板4の旋回駆動制御
は、次のように行なう。平面反射板4の中心点よりアン
テナ2の中心点に向かう単位ベクトルと、平面反射板4
の中心点より衛星1に向かう単位ベクトルとをそれぞれ
算出し、それらのベクトルの和を求め、その和ベクトル
の方向に平面反射板4の法線ベクトルが一致するように
反射板の方向を旋回駆動する。
ーム指向方法における、平面反射板4の旋回駆動制御
は、次のように行なう。平面反射板4の中心点よりアン
テナ2の中心点に向かう単位ベクトルと、平面反射板4
の中心点より衛星1に向かう単位ベクトルとをそれぞれ
算出し、それらのベクトルの和を求め、その和ベクトル
の方向に平面反射板4の法線ベクトルが一致するように
反射板の方向を旋回駆動する。
【0018】このとき、平面反射板4の方向を旋回駆動
する範囲の大きさは、従来の如くアンテナ2本体を平面
反射板4の位置に置いて旋回駆動する場合に要する方向
変化範囲に比べて、2分の1で済む。また、衛星1の方
向変化に追従するために平面反射板4の方向を旋回駆動
する速度の最大値は、従来の如くアンテナ2本体を旋回
駆動する場合の速度の最大値に比べて2分の1で済む。
さらに、平面反射板4の法線は、たとえ衛星1が天頂付
近を通過する場合であっても、90度に近い仰角に至る
こともない。
する範囲の大きさは、従来の如くアンテナ2本体を平面
反射板4の位置に置いて旋回駆動する場合に要する方向
変化範囲に比べて、2分の1で済む。また、衛星1の方
向変化に追従するために平面反射板4の方向を旋回駆動
する速度の最大値は、従来の如くアンテナ2本体を旋回
駆動する場合の速度の最大値に比べて2分の1で済む。
さらに、平面反射板4の法線は、たとえ衛星1が天頂付
近を通過する場合であっても、90度に近い仰角に至る
こともない。
【0019】なお、平面反射板4の中心点から見たとき
にアンテナ2の中心点と衛星1とのなす角度αが大きく
なると、電波を漏れなく反射させるのに要する平面反射
板4の大きさが増すので、アンテナ2と平面反射板4
は、衛星1の移動範囲を考慮して、角度αが大きくなら
ない範囲で利用できるように、アンテナ2と平面反射板
4とを配置しておくことが望ましい。例えば、図1のよ
うなアンテナ2と平面反射板4との配置状態で、平面反
射板4をもっと低くしたり、逆にアンテナ2を高くした
りすることによっても、角度αを小さくすることができ
る。
にアンテナ2の中心点と衛星1とのなす角度αが大きく
なると、電波を漏れなく反射させるのに要する平面反射
板4の大きさが増すので、アンテナ2と平面反射板4
は、衛星1の移動範囲を考慮して、角度αが大きくなら
ない範囲で利用できるように、アンテナ2と平面反射板
4とを配置しておくことが望ましい。例えば、図1のよ
うなアンテナ2と平面反射板4との配置状態で、平面反
射板4をもっと低くしたり、逆にアンテナ2を高くした
りすることによっても、角度αを小さくすることができ
る。
【0020】上記の点を考慮すると、本発明に係る非静
止衛星へのアンテナビーム指向方法は、以下に述べるよ
うな衛星追尾の用途に好適である。
止衛星へのアンテナビーム指向方法は、以下に述べるよ
うな衛星追尾の用途に好適である。
【0021】地球上のある一点から見たとき、衛星の方
向変化が全天のなかで一定の範囲に限定されるような衛
星を、準静止衛星と称することがある。その一例は、傾
斜した楕円軌道や同期軌道に複数の衛星を置き、衛星が
天頂に近い範囲にある時に限って運用するものである。
このような衛星は仰角が高く、衛星電波がビル等の影に
なる率が小さいことから、走行中の車両等に向けた通信
に利用される。このような準静止衛星を地球局から見る
と、方向が変化する範囲は数十度にとどまる。よって、
準静止衛星に対向する地球局においては、上記の角度α
が大きくならないようなアンテナ2と平面反射板4の配
置構成を容易に実現できるため、本発明によるアンテナ
ビーム指向方法の適用が特に有効なのである。
向変化が全天のなかで一定の範囲に限定されるような衛
星を、準静止衛星と称することがある。その一例は、傾
斜した楕円軌道や同期軌道に複数の衛星を置き、衛星が
天頂に近い範囲にある時に限って運用するものである。
このような衛星は仰角が高く、衛星電波がビル等の影に
なる率が小さいことから、走行中の車両等に向けた通信
に利用される。このような準静止衛星を地球局から見る
と、方向が変化する範囲は数十度にとどまる。よって、
準静止衛星に対向する地球局においては、上記の角度α
が大きくならないようなアンテナ2と平面反射板4の配
置構成を容易に実現できるため、本発明によるアンテナ
ビーム指向方法の適用が特に有効なのである。
【0022】また、本発明によるアンテナビーム指向方
法を実現するには、平面反射板4の平面精度はアンテナ
2の鏡面精度と同等とし、かつ平面反射板4を設ける位
置は、アンテナ2から近傍界距離(アンテナ2の口径の
自乗を電波の波長で除した値が表わす距離)以内に置く
ことが望ましい。例えば、アンテナ2の口径を3メート
ル、電波の周波数を12GHzとすると、近傍界距離の
限界は360メートルとなるから、平面反射板4とアン
テナ2を数十メートルの距離程度の位置に設けることが
望ましいのである。
法を実現するには、平面反射板4の平面精度はアンテナ
2の鏡面精度と同等とし、かつ平面反射板4を設ける位
置は、アンテナ2から近傍界距離(アンテナ2の口径の
自乗を電波の波長で除した値が表わす距離)以内に置く
ことが望ましい。例えば、アンテナ2の口径を3メート
ル、電波の周波数を12GHzとすると、近傍界距離の
限界は360メートルとなるから、平面反射板4とアン
テナ2を数十メートルの距離程度の位置に設けることが
望ましいのである。
【0023】上記のように、口径3メートのアンテナ2
を平面反射板4から数十メートル程度離して設けること
ができれば、平面反射板4が旋回してアンテナ2に接触
したり、平面反射板4と衛星1を結ぶ電波の経路をアン
テナ2が妨げることの無いような、アンテナ2と平面反
射板4の配置構成を容易に実現できる。しかも、アンテ
ナ2と平面反射板4が近傍界距離以内にあるならば、衛
星1に向かう電波が遠方にて形成するビームは、平面反
射板4による反射を介することなく直接アンテナ2から
衛星1に向けて電波が輻射された場合に形成されるビー
ムの形状に等しいと見なして良いし、また衛星1から到
来してアンテナ2により受信される電波が遠方にて形成
するビームは、平面反射板4による反射を介することな
く直接に衛星1からアンテナ2に電波が入射する場合に
形成されるビームの形状に等しいと見なして良い。即
ち、平面反射板4はビーム方向を変えること以外の作用
を及ぼすことはないものとして取り扱えるのである。
を平面反射板4から数十メートル程度離して設けること
ができれば、平面反射板4が旋回してアンテナ2に接触
したり、平面反射板4と衛星1を結ぶ電波の経路をアン
テナ2が妨げることの無いような、アンテナ2と平面反
射板4の配置構成を容易に実現できる。しかも、アンテ
ナ2と平面反射板4が近傍界距離以内にあるならば、衛
星1に向かう電波が遠方にて形成するビームは、平面反
射板4による反射を介することなく直接アンテナ2から
衛星1に向けて電波が輻射された場合に形成されるビー
ムの形状に等しいと見なして良いし、また衛星1から到
来してアンテナ2により受信される電波が遠方にて形成
するビームは、平面反射板4による反射を介することな
く直接に衛星1からアンテナ2に電波が入射する場合に
形成されるビームの形状に等しいと見なして良い。即
ち、平面反射板4はビーム方向を変えること以外の作用
を及ぼすことはないものとして取り扱えるのである。
【0024】また、平面反射板4を介してアンテナ2と
衛星1を結ぶ電波の経路を妨げないよう、アンテナ2の
上方に覆いを設けることができる。このようなおおいを
設ければ、降雪に対する防護策として有効であり、アン
テナ2への着雪を軽減させられる。なお、平面反射板4
は降雪の中に置かざるをえないが、それが平面であって
何らの突起を有しないことから、熱による溶融のほかに
機械的なワイパーによる除雪を併せて用いたり、平面反
射板4の表面に誘電体シートを設けて、その誘電体シー
トの移動により除雪するといった除雪方法を採用するこ
とができ、曲面状のアンテナ2に対して除雪作業を行う
場合に比べれば、簡易に除雪作業を行うことが可能であ
る。
衛星1を結ぶ電波の経路を妨げないよう、アンテナ2の
上方に覆いを設けることができる。このようなおおいを
設ければ、降雪に対する防護策として有効であり、アン
テナ2への着雪を軽減させられる。なお、平面反射板4
は降雪の中に置かざるをえないが、それが平面であって
何らの突起を有しないことから、熱による溶融のほかに
機械的なワイパーによる除雪を併せて用いたり、平面反
射板4の表面に誘電体シートを設けて、その誘電体シー
トの移動により除雪するといった除雪方法を採用するこ
とができ、曲面状のアンテナ2に対して除雪作業を行う
場合に比べれば、簡易に除雪作業を行うことが可能であ
る。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本願請求項1に係
る非静止衛星へのアンテナ指向方法によれば、旧来の如
く直接アンテナを旋回させることなく、アンテナビーム
を非静止衛星に指向させることが可能になる。従って、
アンテナと局舎内に設けられる高周波機器等とを結合す
るために、回転結合器を介して結合したり、導波管やケ
ーブルが曲げ伸ばしの運動を受けることもないので、最
短経路に沿ってアンテナと高周波機器を結合することが
可能になり、旋回に係る機構を簡素化できるし、信号の
減衰を抑制できるという効果もある。
る非静止衛星へのアンテナ指向方法によれば、旧来の如
く直接アンテナを旋回させることなく、アンテナビーム
を非静止衛星に指向させることが可能になる。従って、
アンテナと局舎内に設けられる高周波機器等とを結合す
るために、回転結合器を介して結合したり、導波管やケ
ーブルが曲げ伸ばしの運動を受けることもないので、最
短経路に沿ってアンテナと高周波機器を結合することが
可能になり、旋回に係る機構を簡素化できるし、信号の
減衰を抑制できるという効果もある。
【0026】しかも、旧来の如く直接アンテナを旋回さ
せないで、比較的軽量で荷重が均等分散できる平面反射
板を旋回させるものとしたので、大きな旋回駆動を必要
とすることがないし、衛星の方向変化に追従するために
平面反射板4の方向を旋回駆動する速度の最大値は、ア
ンテナ本体を旋回駆動する場合の速度の最大値に比べて
2分の1で済むし、衛星が天頂付近を通過する場合であ
っても、平面反射板の仰角が90゜近傍となることは無
い。
せないで、比較的軽量で荷重が均等分散できる平面反射
板を旋回させるものとしたので、大きな旋回駆動を必要
とすることがないし、衛星の方向変化に追従するために
平面反射板4の方向を旋回駆動する速度の最大値は、ア
ンテナ本体を旋回駆動する場合の速度の最大値に比べて
2分の1で済むし、衛星が天頂付近を通過する場合であ
っても、平面反射板の仰角が90゜近傍となることは無
い。
【図1】本発明に係る非静止衛星へのアンテナビーム指
向方法を具現化するための、アンテナと平面反射板の配
置例を示す概略構成図である。
向方法を具現化するための、アンテナと平面反射板の配
置例を示す概略構成図である。
1 衛星 2 アンテナ 4 平面反射板 4′ 駆動機構
Claims (3)
- 【請求項1】 非静止衛星と通信を行う地球局に指向方
向を固定してアンテナを設置し、該アンテナから近傍界
距離以下の距離を隔てて平面反射板を配置し、非静止衛
星の移動に伴って平面反射板を旋回駆動することによ
り、アンテナビームを非静止衛星に指向させるようにし
たことを特徴とする非静止衛星へのアンテナビーム指向
方法。 - 【請求項2】 天頂に近い範囲に限定されて移動する準
静止衛星を通信の対象とすることを特徴とする請求項1
に記載の非静止衛星へのアンテナビーム指向方法。 - 【請求項3】 平面反射板の平面精度をアンテナの鏡面
精度と同等としたことを特徴とする請求項1又は請求項
2に記載の非静止衛星へのアンテナビーム指向方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32099899A JP2001144529A (ja) | 1999-11-11 | 1999-11-11 | 非静止衛星へのアンテナビーム指向方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32099899A JP2001144529A (ja) | 1999-11-11 | 1999-11-11 | 非静止衛星へのアンテナビーム指向方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030000539A (ko) * | 2001-06-26 | 2003-01-06 | 이엠씨테크(주) | 무조정 가능한 인공위성용 안테나 |
JP2006261994A (ja) * | 2005-03-16 | 2006-09-28 | Toshiba Corp | アンテナ装置 |
JP2015013330A (ja) * | 2013-07-04 | 2015-01-22 | キヤノン株式会社 | 生産装置 |
-
1999
- 1999-11-11 JP JP32099899A patent/JP2001144529A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030000539A (ko) * | 2001-06-26 | 2003-01-06 | 이엠씨테크(주) | 무조정 가능한 인공위성용 안테나 |
JP2006261994A (ja) * | 2005-03-16 | 2006-09-28 | Toshiba Corp | アンテナ装置 |
JP2015013330A (ja) * | 2013-07-04 | 2015-01-22 | キヤノン株式会社 | 生産装置 |
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