JP2001143225A - 磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2001143225A
JP2001143225A JP32518499A JP32518499A JP2001143225A JP 2001143225 A JP2001143225 A JP 2001143225A JP 32518499 A JP32518499 A JP 32518499A JP 32518499 A JP32518499 A JP 32518499A JP 2001143225 A JP2001143225 A JP 2001143225A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuse
laser
head
film
blown
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP32518499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3837262B2 (ja
Inventor
Chiharu Mitsumata
千春 三俣
Osamu Shimoe
治 下江
Satoshi Meguro
怜 目黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP32518499A priority Critical patent/JP3837262B2/ja
Publication of JP2001143225A publication Critical patent/JP2001143225A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3837262B2 publication Critical patent/JP3837262B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 MRヘッドの小型化に伴って、再生素子とシ
ールドの間で静電破壊が発生し易くなる。そこで本発明
は、短絡回路の開放をウェファやスライダーの切断工程
に依存することなく、静電破壊を防止するMRヘッドを
提供する。 【解決手段】 磁気抵抗効果を有する再生素子が絶縁
膜を介して2つのシールドの間に設けられて、前記再生
素子に電流を導くための電極膜の少なくとも一つが、レ
ーザーを照射することで溶断できるヒューズを介して前
記シールドと電気的に導通していることを特徴とする磁
気抵抗効果型磁気ヘッドを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録ヘッドと再生ヘ
ッドを具備する磁気抵抗効果型磁気ヘッドに関し、特に
静電気による再生素子の破壊を防止する構造を設けた磁
気抵抗効果型磁気ヘッドに係わる。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク装置の記録密度は年々高
くなっており、使われる磁気ヘッドは誘導型ヘッドから
記録再生分離型ヘッドに急速に置き換わっている。記録
再生分離型ヘッドは再生ヘッドと誘導型の記録ヘッドを
有する。この再生ヘッドには、磁気抵抗効果を有する再
生素子が用いられている。この特徴から記録再生分離型
ヘッドは、磁気抵抗効果型磁気ヘッドと呼ばれている。
以下、磁気抵抗効果を有する再生素子をMR素子と呼称
し、磁気抵抗効果型磁気ヘッドをMRヘッドと呼称す
る。図10に従来のMRヘッドの一例を断面図で示す。
また、図11に従来のMRヘッドの一例を斜視図で説明
する。
【0003】図11では、アルミナ・チタンカーバイド
などで作られた非磁性基板95の上に、アルミナの絶縁
膜96、下部シールド94、絶縁膜、MR素子102、
絶縁膜、下部磁極としての機能を有する中間シールド9
3、記録ギャップとなる絶縁膜、上部磁極104を持
つ。下部シールド94、MR素子102、中間シールド
93の各々の間を絶縁する絶縁膜は図示を省略している
が、実際には各々の膜の間に充填されるものである。中
間シールド93と上部磁極104の間には、絶縁膜(記
録ギャップ)を有しており、誘導型記録ヘッドの磁気的
なギャップとして機能する。さらに、中間シールドと上
部磁極の間には絶縁膜を介して薄膜コイル100が取り
巻くように配置されている。また、中間シールド93と
下部シールド94は磁気シールドとして用いられる薄膜
であり、両者の間には、MR素子102と電極膜103
とバイアス膜101を包む絶縁膜からなる再生ギャップ
が設けられ、再生ヘッドの磁気的なギャップとしても機
能する。図10は、図11のような従来のMRヘッドを
媒体対向面からみたときの一部断面図に相当する。媒体
対向面は図中の矢印xに垂直な面(y−z平面)に相当
する。以下、磁気シールドとして機能する薄膜をシール
ドと呼称する。
【0004】図11で説明したようなMRヘッドは、ウ
ェファと呼ばれる基板上に薄膜を積層することで、数千
個以上の数で形成される。このウェファを1個のMRヘ
ッドを付けた基板に切り分ける。基板においてMRヘッ
ドの媒体対向面と同一平面上に一致するように浮上面を
加工してスライダーを構成する。従って、MRヘッドの
製造工程は、薄膜を積層するウェファ工程と、このウェ
ファを切断し、浮上面を形成するスライダー工程とに大
別できる。さらに、スライダーはジンバルというサスペ
ンションに支持されて、ハードディスク装置に備えられ
る。ハードディスク装置において、支持されたスライダ
ーは回転する磁気ディスクの上を浮上して、MRヘッド
によって磁気的な情報の記録と再生を行う用途に用いら
れている。
【0005】MRヘッドの分野では、帯電防止に係る技
術として次のものが挙げられる。特開平9−91623
号公報には、MR素子を介さずに一対の電極間を短絡す
る短絡回路を設けたMRヘッドが開示されている。この
公報の図面には、変形させたシールドの凸部を直接に電
極膜に接合させる構造が記載されている。また、特開平
8−167123号公報には、複数のヘッド素子を電極
膜や上部シールドや下部シールドと電気的に接続して基
板上に形成し、形成された素子を1個づつ切り離す磁気
ヘッドの製造方法が開示されている。特開平10−24
7307号公報には、リードとシールドを電気的に接続
する抵抗素子を有する磁気ヘッドが開示されている。こ
の抵抗素子の電気抵抗値は100[kΩ]〜数[MΩ]
という範囲内の高い値に設定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】MRヘッドは磁性材料
や金属材料で構成した薄膜を用いている。これらの薄膜
は製造工程において帯電し易い。MRヘッドの小型化に
伴って、薄膜の厚さがより薄くなると、静電破壊が起こ
りやすくなる。特に再生素子とシールドの間で静電破壊
が起きて、MRヘッドにダメージを与えるおそれがあ
る。静電破壊とは、帯電した薄膜と他の薄膜の間の電位
差が大きくなると、薄膜間に配置した薄い絶縁膜や薄膜
自体に過剰な電流が流れ、破壊される現象をいう。静電
破壊は絶縁破壊とも呼称される。従来のMRヘッドに
は、再生素子とシールド間の静電破壊を防止すべく、短
絡などを行っているものもある。しかし、MRヘッドの
製造工程にわたって効果的な静電破壊防止を図るには至
っていない。
【0007】従来技術の特開平9−91623号公報や
特開平8−167123号公報は、再生素子の電極とシ
ールド間を短絡している。しかしながら、この短絡の回
路を機械加工で切断しなくてはならず、切断のタイミン
グはウェファを切断する工程に制限されてしまう。ま
た、従来技術の特開平10−247307号公報は、短
絡回路の機械的な切断を行わないが、電気抵抗値の高い
抵抗素子を残留させている。この残留させた抵抗素子が
再生素子にノイズをもたらす並列回路となってしまう。
そこで、本発明の目的は、短絡回路の開放をウェファや
スライダーの切断工程に依存することなく、静電破壊を
防止するMRヘッドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のMRヘッドは、
磁気抵抗効果を有する再生素子が絶縁膜を介して2つの
シールドの間に設けられて、前記再生素子に電流を導く
ための電極膜の少なくとも一つが、レーザーを照射する
ことで溶断できるヒューズを介して前記シールドと電気
的に導通していることを特徴とする。ここで前記電流は
再生素子から出力を得るために流すものである。
【0009】本発明の他のMRヘッドは、磁気抵抗効果
を有する再生素子が絶縁膜を介して2つのシールドの間
に設けられて、前記再生素子に電流を導くための電極膜
の少なくとも一つが、レーザーを照射することで溶断で
きるヒューズを介して前記シールドと電気的に導通され
る磁気抵抗効果型磁気ヘッドであって、前記ヒューズを
溶断した残痕を有することを特徴とする。ここで残痕と
は、溶断されて主要部の接続が切れたヒューズ、溶解さ
れたヒューズの断片、ヒューズを被覆していた絶縁膜に
残った溝または孔または切り欠き、前記の溝に膜として
付着したヒューズ材料、電極膜あるいはシールドにバリ
の様に付着したヒューズの溶け残り等も含む。また、ヒ
ューズの大部分が溶解されているが、非常に細い線とし
てヒューズの接続が残っている状態も残痕と称す。この
場合の残痕は、ヒューズの抵抗値が1[MΩ]以上であ
って、MR素子に流した電流がヒューズにはほとんど分
流せず、実質的にヒューズを介して分流する電流が無視
できるような状態である。
【0010】上記の磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおい
て、前記残痕と電極膜間の距離d1が1[μm]以上で
あることが望ましい。これはレーザーを照射する部位と
電極膜を所定の距離で離すことを意味する。すなわち、
レーザーからヒューズに与えられる熱量が、シールドや
電極膜に奪われるにくくなる。ヒューズから放熱される
熱量が少ない方が、より短時間でヒューズを溶断するこ
とができる。溶断にかかる時間が少なければ、ヒューズ
以外の部位に与えるダメージは相対的に小さくなり、M
Rヘッドの機能に影響を与えないために無視しうる。即
ち、ヒューズの温度上昇から溶断に至る現象は、ヒュー
ズから電極膜等に熱量が伝導する現象よりも先に終わる
ことが望ましい。レーザーを照射する領域(スポット)
はヒューズ上に集中させる。
【0011】本発明のMRヘッドにおいて、ヒューズが
溶断された残痕跡と、レーザーの光路となる保護膜の一
部が加熱によって変色あるいは変形した部位を有する構
成とすることもある。また、ヒューズが溶断された残痕
(溶断部)や、ヒューズに当てたスポットの端がヒュー
ズから外れて基板に照射された部分(照射部)を備える
こともある。
【0012】本発明の他のMRヘッドは、上記のMRヘ
ッドにおいて、前記ヒューズが、マンガン、インジウ
ム、銀、ガリウム、アルミニウム、錫、銅、金、鉄、パ
ラジウム、コバルト、クロム、ニッケル、チタン、シリ
コン、ニオブ、モリブデンから選ばれる少なくとも一つ
の材料で構成されることを特徴とする。これらの材料の
うち、蒸気圧が700〜900[K]であるものを用い
ることが好ましい。要はレーザーを照射されたときに、
基板や保護膜等のセラミックスよりも先に溶断する材料
であればよい。ヒューズを溶断した残痕は、前述の材料
とほぼ同じ組成となる。
【0013】本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造
方法は、磁気抵抗効果を有する再生素子が絶縁膜を介し
て2つのシールドの間に設けられて、前記再生素子に電
流を導くための電極膜の少なくとも一つが、レーザーを
照射することで溶断できるヒューズを介して前記シール
ドと電気的に導通している磁気抵抗効果型磁気ヘッドを
形成する工程と、前記ヒューズにレーザーを照射するこ
とによって、前記ヒューズを溶断する工程を備えること
を特徴とする製造方法である。この構成では、溶断可能
なヒューズを設けたMRヘッドを製造した後、任意の工
程あるいはあるいは製造工程終了後においてレーザーを
用いて前記ヒューズを溶断することができる。ここで、
任意の工程とは、MRヘッドを設けたウェファからロー
バーやスライダーを切り出す工程や、ローバーからスラ
イダーを切り出す工程などが挙げられる。製造工程終了
後とは、スライダーを完成した状態以降を指す。本発明
により、これらの工程において外形あるいは外観を変え
ることなく、ヒューズを溶断することが可能となる。
【0014】本発明の他の製造方法は、上記本発明の製
造方法において、前記ヒューズは保護膜で被覆されてお
り、前記レーザーは前記保護膜を通して前記ヒューズに
照射されることを特徴とする。また、本発明のMRヘッ
ドの製造方法において、前記レーザーは、赤外線のレー
ザーとする。このレーザーの波長λは、0.8[μm]
以上、かつ7[μm]以下であることが望ましい。アル
ミナでの透過率が高くて、かつヒューズでの吸収率が高
いλを選択すると、アルミナのダメージを抑制して、ヒ
ューズを溶断することができる。アルミナがダメージを
受けず、透明な状態であると、ヒューズが溶断している
か否かを可視的に確認することが可能となる。
【0015】本発明の他の製造方法は、上記本発明の製
造方法において、ヒューズとアルミナと共に溶断するこ
とを特徴とする。レーザーの波長λを7[μm]より大
きくすると、アルミナとともにヒューズを溶断すること
が可能になる。この場合、アルミナとヒューズを溶断す
る方法、アルミナとヒューズを基板ごと切断する方法、
アルミナを穿孔しつつヒューズを溶断する方法などが挙
げられる。
【0016】アルミナにおけるレーザーの透過率は70
%以上であることが望ましい。アルミナの組織は成膜条
件などによって異なる。レーザーの透過率の波長依存性
も組織や製法に依存する。従って、λ=0.8〜7[μ
m]の範囲内であっても、透過率が低いとヒューズ溶断
後にレーザーを照射した部分のアルミナの色が白濁する
ことも有りうる。しかしながら、ヒューズの溶断の確認
を妨げない程度の白濁であれば、実用上障害とはならな
い。
【0017】上記本発明の製造方法において、前記レー
ザーにパルス発振させたレーザーを用いることが好まし
い。前記レーザーのスポットの直径の大きさは数μmか
ら数十μm程度とする。レーザーによる加熱・溶断処理
は、スポットの直径が小さい局所的な範囲に対して有効
である。レーザーのタイプは、溶断処理の範囲に応じ
て、YAGレーザ、COレーザー、アルゴンレーザ
ー、エキシマレーザー、ルビーレーザー、半導体レーザ
ーから選択することができる。ヒューズのみ溶断する場
合にはYAGレーザーが好ましい。レーザーのエネルギ
ーは、発振モード(連続発振、パルス発振)、照射出力
(パワー)、照射時間等をパラメータとして変更するこ
とができる。
【0018】(作用)ヒューズの機能を説明する。本発
明ではMRヘッドを製造するにあたって、再生素子の両
側に配置された電極膜から導電性部材(ヒューズ)を介
してシールドに接地を行う。接地とは、電気的に導通さ
せることをいう。後でこの導電性部材を切断する必要が
あるため、導電性部材がヒューズとして機能するように
形状や電気抵抗を設計する。再生素子(MR素子)のシ
ールドに対する電気的な接続は、再生素子とシールド間
に電位差が生じることを防止し、再生素子とシールドの
間の静電破壊に起因して再生素子に電流が流れる現象を
抑制するものである。この技術は、特に再生素子の静電
破壊に対して有効な防止手段となり、MRヘッドの製造
工程の途中工程における帯電の影響を排除することがで
きる。
【0019】しかし、MRヘッドをHDD装置で使用す
るときに、再生素子とシールドの間に導通があると、再
生素子とシールド間に微弱な電流が流れ、再生信号に対
するノイズの原因となる。よって、再生素子とシールド
間の導通は、製造工程途中では接地(接続)されてお
り、製造工程を経た後では絶縁されていることが望まし
い。加えて、再生素子とシールドが絶縁された状態で
は、装置を取り扱うときに発生する静電破壊を防止する
ために、所望の絶縁耐圧を保証する必要がある。よっ
て、製造工程の最終段階で再生素子とシールドを絶縁す
る必要がある。ここに挙げた再生素子の接地は公知の技
術であるが、製造工程の途中から製造工程が終了するま
での間にヒューズでMR素子の接地を行い、外観を変形
させることなくレーザーを用いて接地を開放して絶縁状
態とする方法は、新しい技術である。
【0020】上記の本発明において、MR素子と同時に
薄膜で構成したヒューズを形成することが可能である。
すなわち、製造工程を増やさなくとも、レチクルを交換
するだけでヒューズとなる薄膜あるいは多層膜を形成で
きる。レチクルとは、薄膜の形成に用いるフォトリソグ
ラフィーという工程で使用するフォトマスクのことであ
る。
【0021】本発明に係るヒューズの切断原理は一般の
電気ヒューズと異なり、レーザーを照射することでヒュ
ーズを溶断するものである。ヒューズのみを溶断する場
合には、レーザーをパルス発振で用いることが重要であ
る。パルス発振を適切なパルス幅と強度で行ってヒュー
ズを溶断した直後には、その他の部材が加熱されること
がほとんどない。一方、ヒューズとともに他の部位を溶
断する場合には、連続発振のレーザーを用いる。ここで
他の部位とは、アルミナチタンカーバイド等で構成した
基板、アルミナの保護膜等を指す。連続発振のレーザー
はパルス発振に比べてパワーが大きいため、ヒューズを
設ける領域とMR素子を設ける領域を基板上において別
々に設けることが必要である。
【0022】上記の本発明において、MRヘッドは磁気
抵抗効果型磁気ヘッドを指す呼称であり、磁気抵抗効果
を利用した再生素子を含む磁気ヘッドを包含する。従っ
て、前記再生素子に併せて光を利用した記録あるいは再
生を行う素子を備えるヘッドに置換することも可能であ
る。また、「ヒューズ」という用語は、電気回路として
切断される部材、あるいは溶断することが可能な部材を
含むものとする。また、シールドは、磁気的なシールド
として機能するものだけでなく、シールド以外の機能を
備えるものも含む。「磁気抵抗効果を有する再生素子」
とは、磁界を印加されると電気抵抗値が変化することを
利用した再生素子を含む用語として用いる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明に係る
MRヘッドを示す。図1は、MR素子に設けたヒューズ
をレーザーで溶断する様子を示した断面図である。図2
は、図1のヒューズを保護膜の表面からみた上面図であ
る。図3は、ヒューズをシールドから離隔して設けたM
R素子の概略図である。図4は、ヒューズをレーザーで
溶断する様子を示したスライダーの斜視図である。図5
〜6は、ヒューズをレーザーで溶断する様子を示したス
ライダーの上面図である。図7は、アルミナ保護膜ごと
ヒューズを溶断したスライダーの斜視図である。図8
は、ウェファ上に形成したMR素子のヒューズを溶断す
る様子を示す概略図である。図9は、本発明に係るMR
素子の構成を示す断面図である。
【0024】(実施例1)図1と図2の構成により本発
明に係るヒューズを設けたMRヘッドを示す。まず、図
1の構成を積層する工程を説明する。アルミナの絶縁層
2を被覆したアルミナチタンカーバイトの基板1の上
に、下部シールド3を形成した。この下部シールドは磁
性材料であるパーマロイの薄膜をスパッタリングで絶縁
層2上に積層した後、これを所望の形状にパターニング
したものである。下部シールド3の上に、アルミナ絶縁
層を介してMR素子と、ヒューズ5及び5cを形成し
た。次にMR素子とヒューズを接続するように電極膜4
a及び4bを形成した。本図ではMR素子は見えない
が、詳細は図2にて説明する。これらの上にアルミナの
絶縁層を介してミッドシールド6(下部磁極)を形成し
た。さらに、記録ギャップとなる絶縁膜を介して上部磁
極7等を形成した。さらにアルミナの保護膜8で全体を
被覆した。上部磁極とミッドシールドの間にコイルを設
ける構成などは従来のMRヘッドと同様とした。また、
電極膜やコイルに接続するリードやスタッド電極やパッ
ドを形成する工程は、従来技術と同様の方法を用いたた
め、説明を省略した。
【0025】上記の如く、保護膜8に被覆された積層構
造を得た後に、保護膜の表面8aを通してヒューズにレ
ーザーを照射した。レーザー装置から光ファイバー9で
導いたレーザー11を集光レンズ系10によってヒュー
ズの溶断部5bに照射させた。溶断部5bから漏れたレ
ーザーは基板1に照査され、照射部1bとなった。レー
ザーは、パルス発振させた波長λ=1.06[μm]の
YAGレーザーを用いた。短時間のパルス発振でヒュー
ズを溶断したところ、レーザーの光路としたアルミナ保
護膜8はダメージを受けず、変形・溶解することもなか
った。照射部1bは、レーザーから得る熱量が基板全体
に拡散するために、実質的に変形・溶解することがなか
った。また、MR素子の領域15とヒューズを溶断する
領域16は重ならないように配置した。
【0026】次に図2において、図1における途中の構
成を示して、MR素子とヒューズの関係を説明する。基
板1上に設けられた下部シールド3上に、アルミナ絶縁
膜を介してMR素子22とヒューズ5及び5cを一括し
て形成した。続けてMR素子22の端とヒューズ5の端
に重なるように電極膜4aを形成して、両者を電気的に
接続した。同時にMR素子22の端とヒューズ5cの端
に重なるように電極膜4bを形成した。ヒューズ5は導
電膜25を介して下部シールド3に接続した。次に、ヒ
ューズ5cとミッドシールドを接続するための導電膜を
形成した後、MR素子の上に絶縁膜を被覆した。さらに
この導電膜と接続するようにミッドシールドを形成した
(図示を省略した)。このようにして、MR素子の一方
の端を電極膜4a/ヒューズ5/導電膜25を介して下
部シールドに接続し、MR素子の他方の端を電極膜4b
/ヒューズ5c/導電膜を介してミッドシールドに接続
した。ヒューズ5cと下部シールドを接続する導電膜
は、下部シールド形成後に、絶縁膜に開けたビアホール
を通じて形成するものとした。MR素子22と電極膜4
a及び4bと下部シールド3と基板1は浮上面21に露
出させた。図1は、この図2の構成をA−A線でみた断
面図に相当する。
【0027】図2のヒューズにおいて、溶断部5bはレ
ーザースポットの直径r1に相当する長さで切断した。
r1=1[μm]とした。ヒューズの溶断部の幅をr1
と同程度以上とすることで、照射部1bに漏れるレーザ
ーを無くして、効率よく溶断を行うことができた。この
レーザーのスポットの中心から電極膜4aまでの距離d
1は1.5[μm]とした。電極膜の近傍に溶断部を設
けると、レーザーによる熱量が電極膜に奪われて溶断に
要する時間が長くなるおそれがある。従って、溶断時間
を短縮するためにd1>r1として、溶断部と電極膜の
間に距離を置いた。
【0028】(実施例2)図3に他の実施例を示す。こ
のMRヘッドの再生素子では、下部シールド3(実線で
表示)とミッドシールド6(点線で表示)の間にMR素
子22や電極膜39及び39bを配置し、シールドにヒ
ューズ35及び36を接続した。ヒューズ35の先端3
7はミッドシールド6に導電膜を介して接続し、ヒュー
ズ36の先端38は導電膜を介して下部シールド3に接
続した。この構成において、ウェファ工程以降の適切な
工程においてヒューズにレーザーを照射して溶断した。
本実施例のようにヒューズを電極膜やシールド等と離隔
すると、レーザーからヒューズに与えられた熱量が電極
膜やシールド膜に奪われることなく、ヒューズのみを効
率的に加熱・溶断することができた。
【0029】(実施例3)図4に、ヒューズを設けたM
Rヘッドのスライダーについて、ヒューズを溶断する工
程を説明する。まず、スライダーを作製する工程を説明
する。実施例1と同様の方法で、基板(ウェファ)上に
ヒューズを設けたMRヘッドを形成した。この基板を切
り分けて、浮上面を形成してスライダー40を得た。ヒ
ューズ45は円状の溶断部と線状のリード部からなる。
リード部は電極膜とシールドに導通する部位とし、溶断
部はレーザーを照射して溶断する部位とした。MRヘッ
ドはヒューズ45及び45aと、MR素子を含む記録再
生素子41と、記録再生素子に電流を供給する電極パッ
ド47及び47bと、記録再生素子の出力を取り出す電
極パッド47c及び47dを有する。スライダーはMR
ヘッドを包むアルミナ保護膜40aの部分とアルミナチ
タンカーバイドの基板40と、浮上面40c及び40b
とMR素子41を被覆するダイヤモンドライクカーボン
膜(DLC膜)を備えた。
【0030】このようにして形成したスライダー40
を、その背面がステージ49b側となるように治具49
に固定した。背面で固定するのは、浮上面40b及び4
0cを傷つけないためである。レーザー装置から導かれ
た光ファイバー9と、治具49を載せるX−Yテーブル
と、画像認識装置を組み合わせた溶断装置(図示省略)
によって、アルミナ保護膜40aを通してヒューズ45
にレーザーを照射して溶断させた。治具49は、レーザ
ー照射でアルミナ保護膜が得た熱量を放熱するためのヒ
ートシンクとしての機能を兼ねる。この方法は、スライ
ダーを作製した後にヒューズを溶断するものであり、ウ
ェファの製造工程からスライダーを作製するまでの間、
ヒューズによって静電破壊を防止することができた。
【0031】(実施例4)なお、図4に示した構造のス
ライダーについて、ジンバルやサスペンション等を設け
て、HGA(ヘッド ジンバル アッセンブリー)とし
た後に、ヒューズを溶断することも検討した。その結
果、ヒューズを溶断する際には、HGAのサスペンショ
ンを固定した状態で、スライダーに設けたヒューズを溶
断することができた。スライダーのアルミナ保護膜中に
透過して見えるヒューズやMR素子の形状を、CCD等
の画像取り込み装置で確認し、コンピューター処理によ
ってヒューズの位置を画像認識した後、ヒューズの所望
の部位にレーザーを照射させた。HGAが弾性をもって
いて、スライダーが揺れたりしても、画像認識とレーザ
ー照射の位置制御を連続して行っていれば、ヒューズか
ら外れることなくレーザーを照射できた。なお、複数の
HGAを組み立てたHSA(ヘッド スタックアッシ
ー)に対しても、実施例4と同様のヒューズ溶断方法を
適用することは可能である。
【0032】(実施例5)図5に、他の実施例に係るス
ライダーを示す。同図は、スライダーに設けたヒューズ
付きMR素子について、アルミナ保護膜を通してヒュー
ズにレーザーを照射して、ヒューズを溶断する様子を示
した。同図(a)の左側のスライダー50は、MR素子
とヒューズを設けたスライダーの側面図である。MR素
子を含む記録再生素子51は電極となるパッド54やヒ
ューズ55を有し、これらはスライダー50の側面にあ
る保護膜53中に形成した。ヒューズは矢印yの向きを
長手方向として、その先端を記録再生素子51やパッド
54から離隔して形成した。このスライダー50におい
て、光ファイバー9からレーザー11をヒューズ55に
照射した。すると同図(a)の右側のスライダーに示す
ように、ヒューズは溶断部56において切断された。ア
ルミナ保護膜中において、ヒューズを他の部品より離隔
して長手方向に伸ばして形成したため、ヒューズに当た
ったレーザーはそのままアルミナ保護膜53を通過して
スライダーの浮上面52から外に放出された。
【0033】同様に、図5(b)の左側のスライダー5
0bは、同図(a)の構成において、ヒューズ55bの
先端部を矢印yとzの方向に傾けて曲げた形状とした。
このようにしてヒューズ55bの先端部にレーザーを照
射して、図5(b)右側のスライダーに示すようにヒュ
ーズは溶断部56bで溶断された。レーザーはアルミナ
保護膜53bの反浮上面側から入射して、ヒューズ55
bに当たり、そのままアルミナ保護膜53bを通過し
て、スライダーの側面から放出された。この構成では記
録再生素子51b、パッド54b、浮上面52bにレー
ザーは照射されない。従って、レーザーのエネルギー
(照射時間、パワー)を高くして、ヒューズを溶断させ
るような工程を行っても、浮上面52bの変形を招くこ
とがない。このような場合、アルミナを変色、変質、膨
張させることがある。また、ヒューズを溶断すると共に
アルミナをレーザー切削する方法を用いる場合にも、図
5(b)の構成であれば、浮上面2bを変形を招くこと
はない。
【0034】図5の(a)と(b)に係る構成では、レ
ーザーがアルミナ保護膜から入射され、ヒューズを加熱
・溶断し、アルミナ保護膜からスライダーの外へ放出さ
れた。スライダーを構成する他の部材、すなわちアルミ
ナ保護膜とヒューズ以外にはレーザーが照射されない。
従って、他の部材を加熱あるいは溶断・溶解するおそれ
がない。さらに、図1に係る方法に比べてレーザーのエ
ネルギーを高くすることができる。
【0035】(実施例6)図6に、他の実施例に係るス
ライダーを示す。図6(a)は、スライダーの側面にヒ
ューズ65を有する記録再生素子61を設け、アルミナ
保護膜63で被覆したものである。ヒューズの形状は図
5の(a)と同様とした。さらに、アルミナ保護膜63
を通してヒューズ65にレーザーを照射して、ヒューズ
を溶断した。レーザーのエネルギーを高くしたために、
レーザーの光路となったアルミナ保護膜は、薄い白色の
変質領域66となった。一方、図6(b)は、スライダ
ーの側面にヒューズ65bを有する記録再生素子61b
を設け、アルミナ保護膜63bで被覆したものである。
ヒューズの形状は図5の(b)と同様とした。さらに、
アルミナ保護膜63bを通してヒューズ65bにレーザ
ーを照射して、ヒューズを溶断した。レーザーのエネル
ギーを高くしたために、レーザーの光路となったアルミ
ナ保護膜は、薄い白色の変質領域66bとなった。但
し、この白色はヒューズの溶断を目視で確認することに
差し支えない程度であった。
【0036】(実施例7)図7に、他の実施例に係るス
ライダーの斜視図を示す。図7(a)は、ヒューズ75
を有する記録再生素子71を設け、アルミナ保護膜73
で被覆したスライダーについて、ヒューズの先端部ごと
スライダーの側面を切断したものである。スライダーと
アルミナ保護膜とヒューズを一度に切断するため、レー
ザーのエネルギー(波長、照射時間、パワー)を高くし
て、レーザーをスライダーの長手方向(図4に例えると
矢印xの向き)のスキャンした。切断によって生じた側
面70のうち、アルミナ保護膜73の部分には、溶断さ
れたヒューズ端76が露出された。このヒューズの先端
76における腐食を防止するため、ヒューズの材料には
Auを用いた。溶断前のヒューズの形状は図5(a)と
同様とした。
【0037】図7(b)は、ヒューズ75bを有する記
録再生素子71bを設け、アルミナ保護膜73bで被覆
したスライダー70bについて、ヒューズの先端部ごと
アルミナ保護膜の一部を溶断したものである。アルミナ
保護膜の一部は蒸発して溝部77となった。この溝部7
7の内壁には溶断したヒューズ端76bが露出された。
露出部を生じる都合上、ヒューズの材料にはAuを用い
た。このように切断する領域を拡大する場合、次に挙げ
る方法のいずれかを用いて保護膜等の歪みを抑制した。
第1の方法は、アルミナ保護膜の表面を冷却用のガスに
さらして、熱を逃がす方法である。第2の方法は、スラ
イダーの基板に伝搬した熱を冷却ガスまたはヒートシン
クで吸収する方法である。第3の方法は、ヒューズの近
傍に予備的なレーザー照射で溶断しないレベルに加熱し
た後に、再度レーザー照射を行って溶断する方法であ
る。第4の方法は、パルス発振のパルス幅が短く、ピー
クのレーザー強度が高いレーザー照射を行って、加工部
の近傍が加熱されることを抑制する方法である。
【0038】(実施例8)図8に本発明のヒューズに係
るウェファを示す。同図(a)は、MR素子を含む記録
再生素子を多数形成したウェファ84である。配列した
MR素子にはヒューズを設けた。このウェファを切断し
てローあるいはスライダーを得る工程に移る前に、各々
のヒューズに対してレーザーを照射して溶断する工程を
行った。図8(b)の平面図は、ウェファ上に形成した
素子並びを拡大したものであり、ヒューズを溶断する様
子を示した。MR素子を含む記録再生素子81に設けた
ヒューズ85に対してレーザーを照射し、これを溶断し
た。溶断部86は、電気抵抗が大きくなり実質的に絶縁
状態となった。マーク88はウェファの位置合わせを行
うものである。
【0039】図8(a)の画像認識装置84cは、ウェ
ファ上のマーク88から次に溶断すべきヒューズを認識
し、位置データをX−Yテーブル84bに送信した。こ
のデータを基にX−Yテーブル84bは、その上に配置
したウェファ84を移動させ、次のヒューズがレーザの
焦点に合致するようにした。移動後にレーザー装置89
から光ファイバー87を通じて得たレーザーをヒューズ
に照射させ、これを溶断した。この移動と照射・溶断の
繰り返しによって、複数のヒューズに順にレーザー照射
を行うことができた。本実施例は、例えば、ヒューズを
電流パルスによって溶断する方法に比べて格段に溶断工
程の時間を短縮することができる。このようにして、ウ
ェファ上にMR素子を形成する工程からスライダーを作
製する工程までの間、ヒューズによってMR素子とシー
ルドの静電破壊を防止できた。
【0040】幅d=1[μm]のヒューズパターン素子
に対して、レーザーを照射して、ヒューズパターン素子
の溶断に必要なエネルギーを調べた。ここで、ヒューズ
パターン素子とは、MR素子と同様の多層膜で構成した
ヒューズをいう。溶断に必要なエネルギーは、0.8〜
3.5[μWs]以上の値を消費した。
【0041】図9に本発明の一実施形態に用いたスピン
バルブ型MR素子を示す。このスピンバルブ型MR素子
は、Taの下地膜上に形成したPtMnの反強磁性膜8
2aと、NiFeCoの磁性膜82bと、Cuの非磁性
金属膜82cと、NiFeの磁性膜82dを順に積層し
た4層膜82を有し、この4層膜82の両端部をエッチ
ングで削ることで形成した斜面と、この斜面に接合させ
たバイアス印加用の永久磁石膜81を有する。永久磁石
膜81の各々には電極膜83を設けた。スピンバルブ型
MR素子として、図10の構成を改良したものを用いる
ことが可能である。具体的には、磁性膜を金属材料ある
いは磁性材料からなる多層膜とした素子、あるいは反強
磁性膜82aあるいは磁性膜82dを共有させて二つの
スピンバルブ型MR素子を対に積層させたデュアルスピ
ンバルブ素子等を用いることができる。
【0042】ヒューズの構成の一例を説明する。ヒュー
ズをMR素子と同時に一括形成した。ストライプ状のヒ
ューズの長さL[μm]と幅W[μm]について、その
比率を変えたMRヘッドを作製した。L/W=10/1、5/
1、2.5/1の3パターンについて検討したところ、いずれ
も本発明のヒューズとして機能させることができた。ス
トライプ状としたとき、多層膜のヒューズは、Ta(5
nm)/NiFe(5nm)/CoFe(1nm)/Cu
(2.5nm)/CoFe(2nm)/PtMn(22.5
nm)/Ta(3nm)を順に積層したものを用いた。こ
れはスピンバルブ型MRヘッドにおけるヒューズの構成
である。
【0043】上記の本発明のMRヘッドの再生素子にお
いて、SALバイアス型MR素子に代えて、スピンバル
ブ型MR素子、2つの軟磁性膜で絶縁膜を挟む構成のト
ンネル接合型MR素子、非磁性膜と磁性膜を交互に積層
させたGMR素子等を用いることができる。これらのM
R素子は、記録密度が10[Gb/in]程度以上の
記録媒体に対応すべく、小型化・薄膜化する必要があ
り、トラック幅Twは数[μm]以下に規定されてい
る。従って、上記のヒューズを適用したところ、より効
果的に静電破壊を防止するができた。さらに、このヒュ
ーズをレーザーで溶断することにより、ウェファ工程以
降の任意の工程、特にスライダーを形成した後の工程に
おいて、溶断工程を短時間で行うことができた。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成を用
いることにより、MRヘッドの製造工程において、任意
の工程で短絡回路の開放を行うことができ、静電破壊を
防止したMRヘッドを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】MR素子に設けたヒューズをレーザーで溶断す
る様子を示した断面図である。
【図2】図1のヒューズを保護膜の表面からみた上面図
である。
【図3】ヒューズをシールドから離隔して設けたMR素
子の概略図である。
【図4】ヒューズをレーザーで溶断する様子を示したス
ライダーの斜視図である。
【図5】ヒューズをレーザーで溶断する様子を示したス
ライダーの上面図である。
【図6】ヒューズをレーザーで溶断する様子を示したス
ライダーの上面図である。
【図7】アルミナ保護膜ごとヒューズを溶断したスライ
ダーの斜視図である。
【図8】ウェファ上に形成したMR素子のヒューズを溶
断する様子を示す概略図である。
【図9】本発明に係るMR素子の構成を示す断面図であ
る。
【図10】従来のMRヘッドの断面図である。
【図11】従来のMRヘッドの斜視図である。
【符号の説明】
1 基板、 1b 照射部、2
絶縁層、 3 下部シールド、
4a 4b 電極膜、5 5c ヒューズ、
5b 溶断部、6 ミッドシールド、
7 上部磁極、8 アルミナ保護膜、
8a 保護膜表面、9 光ファイバー、
10 集光レンズ系、11 レーザー、
15 MR素子の領域、16 ヒューズを溶断す
る領域、 21 浮上面、22 MR素子、
25 導電膜、35 36 ヒューズ、
37 38 導電膜、39 39b 電極膜、
40 スライダー、40a アルミナ保護
膜、 40b 40c 浮上面、41 記録再
生素子、 41a MR素子、45 45
a ヒューズ、47 47b 47c 47d 電極パ
ッド、49 治具、 49b ス
テージ、50 50b 70 70b スライダー、5
1 51b 61 61b 71 71b 記録再生素
子、52 52b 浮上面、53 53b 63 63
b 73 73b 保護膜、54 54b パッド、5
5 55b 65 65b 75 75b ヒューズ、
56 56b 溶断部、 66 66b 変
質領域、76 76b ヒューズ端、 81 永
久磁石膜、82 4層膜、 83
電極膜、82a 反強磁性膜、 82b
82d 磁性膜、82c 非違磁性金属膜、
84 ウェファ、84b X−Yテーブル、
84c 画像認識装置、85 ヒューズ、
85a 記録再生素子、86 溶断部、
87 光ファイバー、88 マーク、
89 レーザー装置。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果を有する再生素子が絶縁膜
    を介して2つのシールドの間に設けられて、前記再生素
    子に電流を導くための電極膜の少なくとも一つが、レー
    ザーを照射することで溶断できるヒューズを介して前記
    シールドと電気的に導通していることを特徴とする磁気
    抵抗効果型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 磁気抵抗効果を有する再生素子が絶縁膜
    を介して2つのシールドの間に設けられて、前記再生素
    子に電流を導くための電極膜の少なくとも一つが、レー
    ザーを照射することで溶断できるヒューズを介して前記
    シールドと電気的に導通される磁気抵抗効果型磁気ヘッ
    ドであって、前記ヒューズが溶断された残痕を有するこ
    とを特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘ
    ッドにおいて、前記電極膜と残痕の間の距離d1が1
    [μm]以上であることを特徴とする磁気抵抗効果型磁
    気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記ヒューズが、マンガン、インジウ
    ム、銀、ガリウム、アルミニウム、錫、銅、金、鉄、パ
    ラジウム、コバルト、クロム、ニッケル、チタン、シリ
    コン、ニオブ、モリブデンから選ばれる少なくとも一つ
    の材料で構成されることを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれかに記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 磁気抵抗効果を有する再生素子が絶縁膜
    を介して2つのシールドの間に設けられて、前記再生素
    子に電流を導くための電極膜の少なくとも一つが、レー
    ザーを照射することで溶断できるヒューズを介して前記
    シールドと電気的に導通している磁気抵抗効果型磁気ヘ
    ッドを形成する工程と、 前記ヒューズにレーザーを照射することによって、前記
    ヒューズを溶断する工程を備えることを特徴とする磁気
    抵抗効果型磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ヒューズは保護膜で被覆されてお
    り、前記レーザーは保護膜を通して前記ヒューズに照射
    されることを特徴とする請求項5に記載の磁気抵抗効果
    型磁気ヘッドの製造方法。
JP32518499A 1999-11-16 1999-11-16 磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3837262B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32518499A JP3837262B2 (ja) 1999-11-16 1999-11-16 磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32518499A JP3837262B2 (ja) 1999-11-16 1999-11-16 磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001143225A true JP2001143225A (ja) 2001-05-25
JP3837262B2 JP3837262B2 (ja) 2006-10-25

Family

ID=18173955

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32518499A Expired - Fee Related JP3837262B2 (ja) 1999-11-16 1999-11-16 磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3837262B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20170178669A1 (en) * 2015-12-17 2017-06-22 Seagate Technology Llc ESD Protection Surface Charge Control Recording Head
CN110895314A (zh) * 2018-09-11 2020-03-20 西门子股份公司 低压断路器和方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20170178669A1 (en) * 2015-12-17 2017-06-22 Seagate Technology Llc ESD Protection Surface Charge Control Recording Head
US9691419B1 (en) * 2015-12-17 2017-06-27 Seagate Technology Llc ESD protection surface charge control recording head
CN110895314A (zh) * 2018-09-11 2020-03-20 西门子股份公司 低压断路器和方法
CN110895314B (zh) * 2018-09-11 2022-07-15 西门子股份公司 低压断路器和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3837262B2 (ja) 2006-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20100157745A1 (en) Optically assisted magnetic recording head having a waveguide core with a plate-shaped portion and method of manufacture thereof
US8076246B2 (en) Method of manufacturing thermally assisted magnetic head
US8243558B2 (en) Thermally assisted magnetic head, head gimbal assembly, and hard disk apparatus
JP2004039148A (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
JP2005243124A (ja) 磁気ヘッド及びそれを搭載した磁気記録再生装置
US6984333B2 (en) Thin film magnetic head, method of manufacturing the same and magnetic recording apparatus
JP2008152868A (ja) 熱アシスト磁気ヘッド
JP3837262B2 (ja) 磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法
US7738216B2 (en) Thin film magnetic head having a thermal plastic deformation portion and manufacturing the same
JP2001143222A (ja) 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法
JP3793051B2 (ja) 磁気抵抗効果型素子、および、その製造方法、それを用いた薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッド装置、及び磁気ディスク装置
US9437227B1 (en) Thermally assisted magnetic recording head slider, method of manufacturing the same, head gimbal assembly, and hard disk drive
JP2000322715A (ja) 磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法
JP2010049735A (ja) 磁気ヘッドの製造方法および情報記憶装置
JP2004087068A (ja) 複合光学ヘッドおよびこれを用いた光ディスク装置
US11749302B1 (en) Method of manufacturing head gimbal assembly, head gimbal assembly and hard disk drive
JP2000322716A (ja) 磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法
JP2000285422A (ja) ヘッドジンバルアッセンブリーおよびその製造方法
JP2009271984A (ja) 磁気ヘッド及び磁気記録装置
JP2002170208A (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
JP4358796B2 (ja) 磁気検出装置及び磁気検出体
EP1528550B1 (en) Magnetic field generator and magneto-optical information storage device
WO2009153837A1 (ja) 磁気ヘッド、磁気ヘッドの製造方法、及び磁気記憶装置
JP2009015981A (ja) 磁界及び近接場光発生素子、及びこれを含む情報記録再生装置
JPH06349028A (ja) 磁気抵抗効果型ヘッド及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040205

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040225

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060711

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090804

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090804

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees