JP2001141249A - 床暖房装置の熱源ユニット - Google Patents

床暖房装置の熱源ユニット

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JP2001141249A
JP2001141249A JP2000257832A JP2000257832A JP2001141249A JP 2001141249 A JP2001141249 A JP 2001141249A JP 2000257832 A JP2000257832 A JP 2000257832A JP 2000257832 A JP2000257832 A JP 2000257832A JP 2001141249 A JP2001141249 A JP 2001141249A
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hot water
pipe
heat source
source unit
tank
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JP2000257832A
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Kiyoo Kobayashi
清男 小林
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Yuki KK
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  • Domestic Hot-Water Supply Systems And Details Of Heating Systems (AREA)
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  • Central Heating Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物の各住居又は各室に比較的容易に配設
することができ、しかも、床暖房装置の始動時の暖房立
ち上げ時間を短縮することができる温水循環式床暖房装
置の熱源ユニットを提供する。 【解決手段】 床暖房装置1の熱源ユニット2は、床暖
房配管12に接続された温水供給ヘッダーhs及び温水
還流ヘッダーhrと、温水の貯水域35を有する温水タ
ンク30と、温水タンクの温水を加熱する温水加熱手段
31、32と、ヘッダー及び温水タンクを相互連通する
温水循環配管S1、R1とを備える。ヘッダー、温水タ
ンク、温水加熱手段及び温水循環配管は、ケーシング2
8内に収容される。温水タンクの貯水域は、暖房始動時
に供給可能な比較的多量の温水を貯留する。床暖房配管
をヘッダーに接続することにより、温水循環式の床暖房
装置が形成され、温水タンクの貯留水(温水)は、温水供
給ヘッダー、床暖房配管及び温水還流ヘッダーを循環し
た後、温水タンクに還流する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床暖房装置の熱源
ユニットに関するものであり、より詳細には、建築物の
各住居又は各室に比較的容易に施工することができる温
水循環式床暖房装置の熱源ユニットに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、中規模又は大規模建築物等の冷
房装置又は暖房装置を構成する空調機器は、熱媒体液循
環配管を介して比較的大型の熱源機器に連結される。熱
源機器の運転は、中央監視設備等にて集中制御され、配
管系は、熱媒体流体を各空調機に循環する。この種の空
調設備は、一般に大容量の熱源機器及び複雑な熱媒体循
環配管と関連しており、比較的広範囲の室又は空調領域
を画一的に空調し得る反面、比較的高額な空調設備の工
事費を要し、しかも、厳密且つ煩雑な制御及び運転管理
を要することから、多数の室、小部屋又は小区画に分割
された建築物又は空調領域の空調設備としては、一般に
適応し難い。
【0003】これに対し、各室毎又は各区画毎に任意に
冷・暖房運転可能な個別制御方式の空調装置として、例
えば、ヒートポンプ方式の空調機が、広く実用に供され
ており、この種のヒートポンプ式空調機として、屋外機
及び屋内機から構成される所謂セパレート形式のユニッ
ト型空調機が実用化されている。屋内機は、屋内の居室
に配置され、他方、屋外機は、建物に隣接した地盤、或
いは、ベランダ又はバルコニー等に配置され、屋内機及
び屋外機は、比較的小径の熱媒体循環配管を介して相互
連結される。この種のヒートポンプ式空調機は、新設工
事又は既設改修工事等の工事種別を問わず、設計・施工
を比較的容易になし得るばかりでなく、比較的安価な規
格生産品を容易に入手でき、しかも、時間帯及び使用形
態が異なる室を所望の如く個別空調し得ることから、集
合住宅(所謂マンション建築物)又は一般住宅等の空調
設備として、国内全般に広く普及している。
【0004】また、温水配管を床に敷設してなる温水循
環方式の床暖房装置が知られている。室内床面を加熱す
る床暖房装置は、快適且つ理想的な暖房設備として一般
に高い評価を得ている。建築物全体の熱源において加熱
された加熱流体(温水)は、温水供給主管を介して各室
の床埋設配管に給送され、床暖房装置は、床埋設配管を
流通する加熱流体と各室の床材との熱交換作用により、
各室の床表面を加熱する。床暖房領域にて降温した温水
は、温水還流主管を介して熱源に還流し、再熱された
後、温水供給主管によって各室の床暖房装置に供給され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、集合住宅又は
ワンルームマンション等の如く、使用時間帯及び使用形
態が異なる多数の小区画又は小部屋を有する建築物にお
いては、各室毎又は各区画毎に独立した床暖房装置を設
置することが望まれる。しかしながら、従来構成の床暖
房設備を集合住宅の各住居又はワンルームマンションの
各室等に施工する場合、床暖房装置の熱源は、各住居又
は各室毎に独立し難く、仮に各住居又は各室毎に独立に
熱源を設置すると、建築物の建設費及び暖房設備の維持
管理費等が高額化する事態が生じてしまう。このため、
床暖房装置は、優れた暖房効果及び快適性が認められて
いるにもかかわらず、この種の建築物の暖房装置として
広く普及するに至っていない。
【0006】このような欠点を解消すべく、暖房運転時
のヒートポンプ式空調機の熱媒体ガスを床暖房配管に直
に循環する方式、或いは、熱交換器を介して熱媒体ガス
の保有熱量を床暖房装置の循環温水に熱伝達する方式等
の各種空調システムが過去に検討されたが、かかる方式
の空調システムは、熱媒体ガス及び温水の流路を切換制
御する複雑な流路切替装置、或いは、精密且つ高価な熱
媒体ガスの圧力制御手段及び温度制御手段等を要するば
かりでなく、熱媒体ガスの温度制御が実際には非常に困
難であることから、依然として実用化されるに至ってい
ない。
【0007】しかも、床暖房装置は、冬季早朝等の始動
時に比較的長時間の暖房立ち上げ時間を要することか
ら、ヒートポンプ式空調機のように蓄熱能力が小さい熱
源によっては、現実の暖房運転に具合良く適合し難い事
情がある。
【0008】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、建築物の各住居又
は各室に比較的容易に配設することができ、しかも、床
暖房装置の始動時の暖房立ち上げ時間を短縮することが
できる温水循環式床暖房装置の熱源ユニットを提供する
ことにある。
【0009】本発明は又、建築物全体の冷暖房熱源と関
連することなく、建築物の各住居毎又は各室毎に床暖房
装置の施工を可能にする温水循環式床暖房装置の熱源ユ
ニットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
目的を達成すべく、温水を流通可能な床暖房配管と、床
暖房配管に温水を循環する温水循環手段とを備えた床暖
房装置の熱源ユニットにおいて、前記床暖房配管に接続
された温水供給ヘッダー及び温水還流ヘッダーと、温水
の貯水域を有する温水タンクと、前記温水タンクの温水
を加熱するための温水加熱手段と、前記ヘッダー及び温
水タンクを相互連通する温水循環配管と、前記ヘッダ
ー、温水タンク、温水加熱手段及び温水循環配管を収容
するケーシングとを備え、前記温水タンクの温水は、前
記温水供給ヘッダー、床暖房配管及び温水還流ヘッダー
を循環した後、前記温水タンクに還流することを特徴と
する床暖房装置の熱源ユニットを提供する。
【0011】本発明の上記構成によれば、熱源ユニット
は、温水を加熱する温水加熱手段と、温水を貯水する温
水タンクとを備えており、床暖房配管をヘッダーに接続
することにより、温水循環式の床暖房装置が形成され
る。従って、温水循環式床暖房装置の熱源ユニットは、
建築物の各住居又は各室に比較的容易に配設することが
できる。しかも、温水タンクの貯水域は、暖房始動時に
供給可能な比較的多量の温水を貯留するので、暖房立ち
上げ時間は、大幅に短縮する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態によれ
ば、上記温水加熱手段は、上記温水タンクに取付けられ
た電気ヒータを備える。好ましくは、電気ヒータは、昼
間電力(通常電力)を通電可能な第1ヒータと、深夜電
力を通電可能な第2ヒータとを含む。好ましくは、温水
加熱手段の制御装置は、深夜電力を利用可能な時間帯に
第2ヒータを主として作動し、所望により、第1ヒータ
を通常電力により補助的に作動する。他方、制御装置
は、昼間運転時に第1ヒータを主加熱手段として作動す
る。
【0013】本発明の他の好適な実施形態において、上
記温水加熱手段は、熱媒体流体と温水との熱交換により
温水を加熱する熱交換装置からなり、熱交換装置は、ケ
ーシング内に配置される。好ましくは、ヒートポンプ式
空調装置を循環する熱媒体、或いは、温水ボイラの高温
の温水が、上記熱媒体流体として熱交換装置に供給され
る。
【0014】このような構成によれば、通電時に発熱す
る電気ヒータ、或いは、高温の熱媒体が供給される熱交
換装置は、床暖房配管を循環する温水を加熱する。従っ
て、電源、或いは、ヒートポンプ式空調装置又は小型温
水ボイラ等の個別熱源を備えた建築物の各住居又は各室
に熱源ユニットを配置し、床暖房配管を熱源ユニットに
接続することにより、床暖房装置を比較的容易に各住居
又は各室に施工することができる。しかも、このような
床暖房装置は、建築物全体の冷暖房熱源と関連すること
なく、各住居又は各室毎に独立して運転することができ
る。
【0015】本発明の更に好適な実施形態によれば、温
水を加圧する温水循環ポンプが、熱源ユニットのケーシ
ング内に配置され、温水循環ポンプは、上記温水循環手
段を構成する。温水は、温水循環ポンプの循環圧力下に
温水供給ヘッダー、床暖房配管及び温水還流ヘッダーを
循環する。好ましくは、温水供給ヘッダー及び温水還流
ヘッダーを相互連通可能なバイパス管路が設けられると
ともに、バイパス管路を流通するバイパス流量を切換制
御又は可変制御可能な制御弁がケーシング内に設けられ
る。
【0016】好ましくは、補給タンク又は補助タンク
が、熱源ユニットのケーシング内に配置される。補給タ
ンクは、温水タンクに連結され、温度変化等に伴う貯水
域の温水の熱膨張・収縮を吸収する。補助タンクは、第
1連通管を介して温水タンクと連通し、第2連通管を介
して循環配管の負圧部分と連通する。第1連通管は、補
助タンクの頂部ポートを温水タンクの上部ポートに接続
し、第2連通管は、補助タンクの底部ポートを上記負圧
部分、例えば、循環ポンプ吸引口近傍の配管部分に接続
する。
【0017】他の観点より、本発明の好適な実施形態に
よれば、給湯器具に接続された給湯配管が、上記温水タ
ンクに接続される。好ましくは、給湯配管の給水と、温
水タンクの温水との熱交換により給水を給湯水に加熱す
る熱交換手段が、温水タンクに設けられる。
【0018】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の好適な
実施例について詳細に説明する。図1は、本発明の第1
実施例に係る床暖房装置の全体構成を概略的に示す建築
物の部分縦断面図(図1(A))及び床部分拡大図(図
1(B))である。
【0019】建築物の居室Tは、床暖房装置1を備えた
床構造体F1、上階の床構造体(又は屋根構造体)F2
に懸吊された天井構造体C、外装窓W2を備えた外壁構
造体W1、更には、ドア等を備えた内壁構造体W3によ
り区画される。図1(A)に指示する“B"部分の拡大図
が、図1(B)に図示されている。床構造体F1は、コ
ンクリート床スラブ又は木質系合板等の床基盤8と、床
基盤8上に延在する床下地材6と、床下地材6上に敷設
された床仕上材7とから構成される。
【0020】温水循環方式の床暖房装置1は、床暖房配
管を構成する温水配管の管路集合体10と、管路集合体
10に温水を供給する熱源ユニット2とを備える。複数
の管路集合体10が床基盤8上に敷設され、各管路集合
体10の温水管路12が、接続管15、16を介して熱
源ユニット2のヘッダーhs、hrに連結される。熱源
ユニット2は、外壁構造体W1の室内側壁面に隣接し
て、外装窓W2の下側に配置される。
【0021】図1(B)に示す如く、各々の管路集合体
10は、幅員方向に所定の間隔を隔てて配置された6本
の温水管路12と、管路12の間に延在し且つ隣接する
管路12同士を相互連結する基板14とから構成され
る。管路12は、実質的に円形断面形状を有する管体か
らなり、流体を圧送可能な流体通路13を中心部に備え
る。管路集合体10は、合成ゴム等のゴム素材、合成樹
脂、或いは、合成ゴム及び合成樹脂の混合材料を基材と
した一体成形品からなり、好ましくは、合成繊維又は天
然繊維の短繊維強化材を混入した特殊ゴムを母材又は主
材とするハイブリッドポリマーエラストマーの押出成形
品からなる。各管路12の相互間隔は、例えば、15乃
至40mm程度に設定され、各管路12の外径及び内径は
夫々、10乃至15mmおよび5乃至10mm程度に設計さ
れる。管路集合体10は、カチオン系接着剤によって床
基盤8の上面に接着され、床下地材6を構成するセメン
ト系又はセラミック系セルフレベリング材により被覆さ
れる。床下地材6上には、一般的な施工方法に従って、
Pタイル、塩ビシート又は絨毯等の床仕上材7が敷設さ
れる。
【0022】図2は、図1に示す熱源ユニット2の内部
構造を示す正面図である。熱源ユニット2のケーシング
28内には、温水循環ポンプ21、比例制御式又は二位
置(ON/OFF)制御式(流路切換式)の電動3方弁24、温
水タンク30及び補給タンク40が配置される。温水タ
ンク30は、温水供給管S1及びメンテナンスバルブV
1を介して温水循環ポンプ21の吸引口に接続される。
温度計Tが、温水供給管S1に介装され、メンテナンス
バルブV2が、温水供給管S1に接続される。
【0023】ポンプ21の吐出口が、温水供給ヘッダー
hsの上流端に接続され、ヘッダーhsの下流端が、バ
イパス管路Bの上流端に接続される。温水供給ヘッダー
hsは、多数の温水供給ノズルnsを有し、温水管路1
2(図1)の上流端に連続する接続管15(図2に仮想
線で示す)が、各供給ノズルnsに連結される。圧力計
Pがヘッダーhsに接続され、メンテナンスバルブV3
が、ヘッダーhsとバイパス管路Bとの接続部に取付け
られる。
【0024】管路12の下流端に連続する接続管16
(図2に仮想線で示す)は、温水還流ヘッダーhrの温
水還流ノズルnrに連結される。ヘッダーhrは、ヘッ
ダーhsの上方に配置され、ヘッダーhr の下流端は、
3方弁24の第1ポート24aに接続される。3方弁2
4の第2ポート24bが、バイパス管路Bの下流端に接
続され、3方弁24の第3ポート24cが、温水還流管
R1に接続される。
【0025】温水タンク30の本体部分は、水平な中心
軸線を有する金属製円筒体からなり、不凍液等により調
製された温水を封入可能な貯水域35が、温水タンク3
0の内部に形成される。第1及び第2電気ヒータ31、
32が、温水タンクの各端部に対をなして配置され、温
水タンク30の両端部を密閉する。ヒータ31、32は
夫々、電線E1、E2を介して制御装置EUに接続され
る。ヒータ31、32の発熱体33、34が、貯水域3
5内に延び、貯水域35に封入された温水と伝熱接触す
る。温水温度を検出する温水温度センサ37が、制御信
号線(一点鎖線で示す)を介して制御装置EUに接続さ
れる。ヒータ31、32は又、発熱体33、34の過熱
を防止する過熱防止センサ(図示せず)を備え、制御装
置EUは、過熱防止センサが発熱体33、34の異常高
温を検出したとき、ヒータ31、32に対する給電を強
制的に停止する。また、制御装置EUは、制御信号線
(一点鎖線で示す)を介して、温水循環ポンプ21及び
3方弁24の駆動部に接続されるとともに、居室Tの室
内温度を検出する室温センサ17と、室内床面温度を検
出する床面温度センサ18とに接続される。
【0026】エア抜き手段及び初期給水手段を構成する
ピーコック39が、温水タンク30の左端部に配設さ
れ、補給タンク40と連通する膨張管36が、温水タン
ク30の右端部に接続される。膨張管36は、メンテナ
ンスバルブV4を介して連通管38の基端部に接続さ
れ、連通管38の末端部が、補給タンク40の底部ポー
ト41に接続される。補給タンク40は、所定量の空気
を封入した垂直な円筒形容器からなる。ピーコック49
が、補給タンク40の頂部に配設され、容器内の温水レ
ベルを表示する水位ゲージ42が、補給タンク40の側
面に配置される。補給タンク40の容器内領域は、温水
タンク30の貯水域35と連通し、従って、貯水域35
の温水の膨張・収縮は、補給タンク40内の温水及び空
気の体積変化により吸収される。
【0027】次に、上記構成の床暖房装置1の作動につ
いて説明する。制御装置EUは、第1ヒータ31に昼間
電力(通常電力)を供給し、第2ヒータ32に深夜電力
を供給する。深夜電力を利用可能な時間帯には、第2ヒ
ータ32が温水タンク30の主加熱手段として作動す
る。深夜電力を通電した第2ヒータ32は、貯水域35
の温水を所定温度、例えば、80℃に加熱する。体積膨
張した温水の部分は、膨張管36及び連通管38を介し
て補給タンク40に流入する。制御装置EUは又、温水
温度センサ37の温度検出値に基づいて第2ヒータ32
をON/OFF制御し、貯水域35の温水温度を上記所
定温度に保持する。貯水域35内の温水は、例えば、2
500乃至3000Kcal/hの暖房熱容量を有する。所望
により、通常電力を第1ヒータ31に適宜通電し、第1
ヒータ31を補助的加熱手段として使用しても良い。
【0028】制御装置EUは、床暖房装置1の始動時
(冬季早朝等)に温水循環ポンプ21を作動する。温水
タンク30の温水は、ポンプ21に吸引され、ポンプ2
1の吐出圧力下にヘッダーhs、管路12及びヘッダー
hrを循環し、室内暖房負荷により降温した後、温水タ
ンク30に還流する。制御装置EUは、温度センサ37
の温度検出値に従って第1ヒータ31の発熱体33の通
電を可変制御し、貯水域35の温水を所定温度に保持す
る。温度変化に伴う貯水域35の温水の膨張・収縮は、
補給タンク40によって吸収される。なお、夜間(深
夜)に床暖房装置1を運転する場合、制御装置EUは、
温度センサ37の温度検出値に基づいて第1及び第2ヒ
ータ31、32の双方を作動する。この場合、安価な深
夜電力を利用した第2ヒータ32を主加熱手段として作
動することが、運転費を軽減する上で有利である。ま
た、所望により、昼間時における床暖房装置1の高負荷
運転時に昼間電力を第2ヒータ32に適宜通電し、第2
ヒータ32を補助的加熱手段として使用することも技術
的に可能である。
【0029】制御装置EUは、室温センサ17及び床面
温度センサ18の温度検出値に基づいて床暖房装置1の
暖房負荷を演算し、床暖房装置1の定常運転時又は低負
荷運転時に床暖房装置1の暖房負荷に応じて3方弁24
の開度調節又は二位置(ON/OFF)制御を行い、バイパス管
Bの流量を制御する。制御装置25は更に、室内温度の
上昇、或いは、床面温度の上昇に伴って床暖房装置1の
暖房負荷が消失したとき、バイパス管Bの流量を最大流
量に設定して管路12の温水循環を完全に停止するか、
或いは、温水循環ポンプ21の作動を過渡的に停止す
る。
【0030】このような床暖房装置1の構成によれば、
温水タンク30を内蔵した熱源ユニット2を各室に配置
し、各室の床暖房配管を熱源ユニット2のヘッダーh
s、hrに接続することにより、床暖房装置1を各室毎
に配設することができる。熱源ユニット2は、例えば、
単相200V又は3相200V電源を有する室に配置さ
れ、深夜電力及び昼間電力をエネルギー源とする床暖房
装置1の温水熱源として使用される。これにより、建築
物全体の温水熱源及び温水循環配管と関連なく温水循環
方式の床暖房装置1を各室に設けたり、或いは、このよ
うな温水熱源及び温水循環配管を備えていない建築物に
おいて温水循環方式の床暖房装置1を比較的容易に設置
することが可能となる。
【0031】図3は、図2に示す熱源ユニット2の変形
例を示す正面図である。図3に示す熱源ユニット2は、
3方弁24及びバイパス管路B(図2)を備えていない
点を除き、図2に示す熱源ユニット2と実質的に同一の
構造を有する。ヘッダーhs及びヘッダーhrは相互分
離し、ヘッダーhsの末端部には、エア抜き手段及び初
期給水手段を構成するピーコック29が配設される。制
御装置EUは、前述の如く、第1及び第2ヒータ31、
32に対して給電し、貯水域35の温水温度を上記所定
温度に保持する。制御装置EUは、室温センサ17及び
床面温度センサ18の温度検出値に基づいて床暖房装置
1の暖房負荷を演算し、温水循環ポンプ21の作動をO
N/OFF制御する。温水循環ポンプ21として、電圧
制御等により圧送流量を可変制御可能な形式の温水ポン
プを使用し、暖房負荷と比例して管路12(図1)の温
水循環流量を可変制御しても良い。
【0032】熱源ユニット2の更なる変形例として、上
記構造の電気ヒータ31、32に代えて、温水タンク3
0の外周面を被覆する面状電気ヒータを使用し、或い
は、電磁誘導加熱式のヒータを使用しても良い。
【0033】図4は、図2に示す熱源ユニットの他の変
形例を示す正面図である。図4に示す熱源ユニットは、
還流ヘッダーhr及び温水供給管S1との間に介装され
た比例制御式又は二位置(ON/OFF)制御式の電動3方弁2
5を備える。制御装置EUは、室温センサ17及び床面
温度センサ18の温度検出値に応じて3方弁25の開度
調節又は二位置(ON/OFF)制御を行い、還流ヘッダーhr
と温水供給管S1とを相互連通してヘッダーhrの温水
を供給管S1にバイパスする。温水循環ポンプ21は、
常時作動し、管路12(図1)の通水流量を実質的に一
定に維持し、3方弁25は、暖房負荷の低減に応じてバ
イパス流量を増大する。このような構成によれば、温水
循環ポンプ21の不規則な間欠運転又はハンチング現象
を防止し、ポンプ21の作動を安定化し且つその耐用年
数を増大することができる。その他の熱源ユニット2の
構成は、図3に示す熱源ユニット2と実質的に同一であ
るので、更なる詳細な説明は、省略する。
【0034】図5は、図2に示す熱源ユニットの更に他
の変形例を示す正面図である。図5において、電線E
1、E2、センサ17、18及び制御信号線等は、図示
を省略してある。
【0035】図5(A)に示す熱源ユニット2は、図2
に示す熱源ユニットと同様の形式のものであり、3方弁
24を備える。他方、図5(B)に示す熱源ユニット2
は、図3に示す熱源ユニットと同様の形式のものであ
り、ON/OFF作動型定流量式又は可変流量式の温水
循環ポンプ21を備える。
【0036】図5(A)及び図5(B)に示す各熱源ユ
ニット2は、温水供給管S1に接続された補助タンク4
0を備える。補助タンク40は、垂直な円筒形容器から
なり、容器内の温水レベルを表示する水位ゲージ42
が、補給タンク40の側面に配置される。
【0037】供給管S1には、管継手47が介装され
る。管継手47は、循環ポンプ21の吸引口の近傍に配
置される。連通管48の末端部が、管継手47の下部流
入ポートに接続される。連通管48の基端部は、補助タ
ンク40の底部ポート41に接続される。補助タンク4
0の頂壁には、頂部ポート43が設けられ、連通管38
の末端部が、ポート43に接続される。
【0038】上部流出ポート44が、温水タンク30の
最上部に設けられ、T型継手45がポート44に接続さ
れる。T型継手45の各ポートには、コック型開閉弁3
9及びメンテナンスバルブV4が夫々取付けられ、バル
ブV4には、連通管38の基端部が接続される。
【0039】連通管38、48の管路直径は、供給管S
1及び還流管R1の管路直径の1/3以下に設定され
る。例えば、供給管S1及び還流管R1の管路直径が2
5mmであるとき、連通管38、48の管路直径は、6〜
8mm程度に設計される。
【0040】補給タンク40は、膨張・収縮等に伴う温
水の容積変化を補償する容積補償手段として機能するば
かりでなく、管内エアーのエアー抜き手段として機能す
る。即ち、密閉方式の温水循環回路では、温水の気液分
離により気泡が生成し、気泡は、温水に連行され、循環
回路内を循環する。気泡が配管の一部に局所的に滞留し
た場合、所謂エアー溜りが形成されるが、この種のエア
ー溜りは、円滑な温水循環を阻害することから、望まし
くない。殊に、この種のエアーは、温水タンク30内に
滞留し易く、これは、温水タンク30内の温水減少及び
ヒータ31、32の過熱を生じさせる虞があるので、上
記熱源ユニット2においては、特に回避すべき必要があ
り、このため、図2乃至図4に示す熱源ユニットは、従
来形式のエアー抜き手段を備える。しかしながら、図5
に示す熱源ユニット2では、循環ポンプ21の吸引側に
接続された連通管48に対して循環ポンプ21の吸引圧
力が作用するので、補助タンク40内の温水には、連通
管48を介して循環ポンプ21の吸引圧力(負圧)が作
用する。このため、補助タンク40内の温水は、連通管
48を介して循環ポンプ21に誘引され、これにより、
微小流量の補助的循環回路(温水タンク30−連通管3
8−補助タンク40−連通管48−供給管S1)が形成
され、温水の一部が、連通管38を介して貯水域35か
ら補助タンク40の上部に流入する。温水に混入したエ
アー(気泡)は、温水と一緒に補助タンク40内に連行
され、補助タンク40の上部に捕捉される。連通管48
は、補助タンク40の下部に接続されているので、補助
タンク40内に捕捉されたエアーは、連通管48に流出
せず、エアーを分離・除去した温水のみが連通管48に
流出し、供給管S1の温水に合流する。かくして、温水
の気液分離により生じた気泡は、温水タンク30内に滞
留することなく、補助タンク40内に流入して捕捉され
るので、配管経路のエアー溜り形成、温水タンク30内
の温水減少及びヒータ31、32の過熱等は、確実に防
止し得る。なお、補助タンク40内に滞留したエアー
は、定期的なコック型開閉弁39の手動開放等により、
循環回路の系外に放出される。
【0041】図5に示す各熱源ユニット2は又、温水タ
ンク30の液位を測定するフロートスイッチ等の液面計
F(破線で示す)を備える。液面計Fは、制御信号線
(図示せず)を介して制御装置EUに接続され、制御装
置EUは、液面計Fの検出結果より温水タンク40の液
位異常(水量低下)を検出したとき、熱源ユニット2を
作動停止し、警告ランプ又は警報ブザー等を作動させ
る。
【0042】なお、手動調節可能な圧力調整弁を連通管
38に介装し、連通管38の管路抵抗を任意にマニュア
ル設定し得るように構成しても良い。また、極端なタン
ク内液位の低下を検出するフロート式液面計等を補助タ
ンク40に配設し、液位の異常低下時に電気信号系の外
部警報を出力するように構成することも可能である。
【0043】図6は、本発明の第2実施例に係る床暖房
装置を備えた空調設備のシステムフロー図であり、図7
は、図6に示す熱源ユニットの内部構造を示す正面図で
ある。各図において、図1乃至図5に示す各構成要素と
実質的に同一又は同等の構成要素については、同一の参
照符号が付されている。
【0044】建築物の居室は、床暖房装置1を備えると
ともに、所謂セパレート型のヒートポンプ式空調装置H
Pを備える。空調装置HPの屋内機60は、居室の室内
側壁面に取付けられ、空調装置HPの屋外機70は、建
築物の外壁面に隣接して屋外地盤又はバルコニー等に配
置される。屋内機60は、蒸発/凝縮器61及び室内空
気循環ファン62を備え、他方、屋外機70は、蒸発/
凝縮器71、外気循環ファン72及びケーシング73を
備える。屋内機60及び屋外機70は、熱媒体流体の循
環回路を構成する熱媒体管路L1:L2:L3によって
相互連結される。空調装置HPは更に、屋内機60及び
屋外機70の作動を協調制御する空調ユニット制御装置
(図示せず)を備える。
【0045】空調装置HPの熱媒体管路L1:L2:L
3は、流路規制ユニット5を介して熱源ユニット2の熱
交換器20に接続される。流路規制ユニット5は、熱媒
体管路L1と常時連通する管路53と、熱媒体管路L2
と常時連通する管路54と、管路53、54の間に配置
された逆止弁CV1と、熱媒体往流管55に介装された
逆止弁CV2とを備える。各逆止弁CV1:CV2は、
機械的な弁内流路開閉手段により流体の流通方向を規制
するスプリング内蔵型の逆止弁からなる。逆止弁CV1
は、熱媒体管路L1から熱媒体管路L2に向かう熱媒体
ガス流の流通を阻止し、他方、熱媒体管路L2から熱媒
体管路L1に向かう熱媒体ガス流の流通を許可する方向
に配向される。従って、空調装置HPの熱媒体ガス流
は、冷房運転時に管路L2から管路L1に流通し、この
結果、熱交換器20の循環回路(熱媒体往流管55及び
熱媒体還流管56)を流通する熱媒体ガス流、即ち、熱
交換器20を循環する熱媒体ガス流は、形成されない。
他方、空調装置HPの熱媒体ガス流は、暖房運転時に管
路L1から往流管55の逆止弁CV2に向かって流通す
る。
【0046】逆止弁CV2は、管路L1から往流管55
に向かう熱媒体ガス流の流通を許可し、逆方向の熱媒体
ガス流の流通を阻止するように配向される。従って、空
調装置HPの熱媒体ガス流は、暖房運転時に熱媒体管路
L1から熱媒体往流管55に導入され、熱交換器20を
流通し、熱媒体還流管56を介して熱媒体管路L2に流
通する。他方、逆止弁CV2は、冷房運転時に閉塞し、
熱媒体ガス流は、熱交換器20の循環回路(往流管55
及び還流管56)を循環することなく、管路L2から管
路L1に直に流通する。
【0047】熱源ユニット2の内部構造が図7に図示さ
れている。図7に示す如く、熱源ユニット2は、ケーシ
ング28、温水循環ポンプ21、比例制御式又は二位置
制御式の電動3方弁24、温水タンク30及び補給タン
ク40を備えるとともに、空調装置HPの熱媒体流体と
床暖房装置1の温水との熱交換を行う上記熱交換器20
をケーシング28内に内蔵する。温水タンク30は、上
記第1実施例と同様に水平な中心軸線を有する金属製円
筒体から構成され、不凍液等により調製された温水を封
入可能な貯水域35を形成する。しかしながら、円筒体
の両端部は、閉塞部材により閉塞しており、温水タンク
30は、上述の電気ヒータ31、32を備えていない。
【0048】温水タンク30の温水は、温水循環ポンプ
21の循環圧力下に熱交換器20、ヘッダーhs、管路
12及びヘッダーhrを循環する。室内暖房負荷により
降温した温水は、熱交換器20において空調装置HPの
熱媒体流体と熱交換し、所望の温度、例えば、60℃以
上の温度に加熱される。制御装置EUは、室温センサ1
7及び床面温度センサ18の温度検出値に基づいて床暖
房装置1の暖房負荷を演算し、床暖房装置1の定常運転
時又は低負荷運転時に床暖房装置1の暖房負荷に応じて
3方弁24の開度調整又は流路切換制御を実行し、バイ
パス管Bの流量を制御する。室内温度の上昇、或いは、
床面温度の上昇に従って床暖房装置1の暖房負荷が消失
したとき、制御装置EUは、バイパス管Bの流量を最大
流量に設定して管路12(図1)の温水循環を完全に停
止する。この結果、温水は、熱交換器20及びヘッダー
hs、hrからなる熱源ユニット2内の循環回路を循環
し、温水タンク30の貯水域35は、熱交換器20によ
り加熱された比較的高温の温水を貯留する。
【0049】図8は、図7に示す熱源ユニットの変形例
を示す正面図である。図8に示す熱源ユニット2は、図
7に示す熱源ユニット2と実質的に同一の全体構造を有
するが、3方弁24(図7)を備えておらず、また、深
夜電力により作動する電気ヒータ32を備える。ヘッダ
ーhsとヘッダーhrとは相互分離し、ヘッダーhsの
末端部には、エア抜き手段及び初期給水手段を構成する
ピーコック29が配設される。制御装置EUは、夜間に
深夜電力を電気ヒータ32に給電し、貯水域35の温水
を所定温度、例えば、80℃に加熱するとともに、温水
温度センサ37の温度検出値に基づいて電気ヒータ32
をON/OFF制御し、貯水域35の温水温度を上記所
定温度に保持する。
【0050】制御装置EUは、床暖房装置1の始動時
(冬季早朝等)に温水循環ポンプ21を作動する。温水
タンク30の温水は、ポンプ21の循環圧力下に熱交換
器20、ヘッダーhs、管路12及びヘッダーhrを循
環し、熱交換器20により加熱され且つ室内暖房負荷に
より降温した後、温水タンク30に還流する。制御装置
EUは、室温センサ17及び床面温度センサ18の温度
検出値に基づいて床暖房装置1の暖房負荷を演算し、温
水循環ポンプ21の作動をON/OFF制御する。な
お、深夜電力を利用可能な時間帯(深夜)に床暖房装置
1を運転する場合、制御装置EUは、温度センサ37の
温度検出値に基づいて電気ヒータ32を適当に作動す
る。また、温水循環ポンプ21として、流量を可変制御
可能な形式の温水ポンプを使用し、暖房負荷に比例して
管路12の温水循環流量を可変制御しても良い。所望に
より、昼間時における床暖房装置1の高負荷運転時に昼
間電力を電気ヒータ32に適宜通電し、電気ヒータ32
を熱源ユニット2の補助的加熱手段として併用すること
も技術的に可能である。
【0051】熱源ユニット2の更なる変形例として、上
記第1実施例における昼間電力作動型の電気ヒータ31
と同様な電気ヒータを温水タンク30に更に配設し、昼
間運転時に上記熱交換器20及び電気ヒータ31の双方
を使用して熱源ユニット2の温水を加熱しても良い。
【0052】上記熱源ユニット2の他の変形例として、
熱交換器20を温水ボイラーの温水循環配管に接続し、
温水ボイラーの温水を熱媒体流体として使用することも
可能である。この場合、温水ボイラー又は給湯器とし
て、一般住宅用の灯油又はガス焚き小型ボイラー、深夜
電力利用型の貯湯式電気温水器、或いは、ガス焚き式給
湯器等を使用することができ、これにより、この種の簡
易且つ小型の温水ボイラーを熱源とした床暖房装置1を
建築物の各住居又は各室に配設することが可能となる。
【0053】図9は、図7に示す熱源ユニットの他の変
形例を示す正面図である。図9において、センサ17、
18及び制御信号線等は、図示を省略してある。
【0054】図9(A)に示す熱源ユニット2は、図7
に示す熱源ユニットと同様の形式のものであり、3方弁
24を備える。他方、図9(B)に示す熱源ユニット2
は、図8に示す熱源ユニットと同様の形式のものであ
り、ON/OFF作動型定流量式又は可変流量式の温水
循環ポンプ21を備える。
【0055】図9(A)及び図9(B)に示す各熱源ユ
ニット2は、温水供給管S2に接続された補助タンク4
0を備える。補助タンク40は、図5に示す補助タンク
40と実質的に同一の構成のものであり、循環ポンプ2
1の吸引側に接続された連通管48に対して循環ポンプ
21の吸引圧力が作用する。補助タンク40内の温水に
は、連通管48を介して循環ポンプ21の吸引圧力(負
圧)が作用し、補助タンク40内の温水は、連通管48
を介して循環ポンプ21に誘引される。この結果、微小
流量の補助的循環回路(温水タンク30−連通管38−
補助タンク40−連通管48−供給管S1)が形成さ
れ、温水の一部が、連通管38を介して貯水域35から
補助タンク40の上部に流入する。温水に混入したエア
ー(気泡)は、温水と一緒に補助タンク40内に連行さ
れ、補助タンク40の上部に捕捉される。かくして、循
環回路を循環する温水のエアーは、補助タンク40の上
部に捕捉されるので、配管経路のエアー溜り形成、温水
タンク30内の温水減少及びヒータ31、32の過熱等
は、確実に防止し得る。
【0056】各熱源ユニット2は又、温水タンク30の
液位を測定するフロートスイッチ等の液面計F(破線で
示す)を備え、制御装置EUは、液面計Fの検出結果に
基づいて異常な水量低下時に熱源ユニット2を作動停止
し、警告ランプ又は警報ブザー等を作動させる。
【0057】図10は、本発明の第3実施例に係る床暖
房装置を構成する熱源ユニットの正面図である。各図に
おいて、図1乃至図9に示す各構成要素と実質的に同一
又は同等の構成要素については、同一の参照符号が付さ
れている。
【0058】本例の熱源ユニット2において、温水タン
ク30は、床暖房装置1の温水貯留槽として使用される
ばかりでなく、給湯設備の熱源として使用される。温水
タンク30の貯水域35には、熱交換器80が配置さ
れ、熱交換器80は、流し台、洗面台又は浴槽等の給湯
器具(図示せず)に接続された給湯配管81、82に連
結される。給湯配管81から熱交換器80に供給された
給水は、熱交換器80を流通する間に貯水域35の温水
と熱交換し、所望の温度、例えば、40℃程度の温度に
加熱された後、給湯配管82を介して給湯器具に給送さ
れる。その他の熱源ユニット2の構成は、図2に示す熱
源ユニット2の構成と実質的に同一であるので、更なる
詳細な説明は、省略する。
【0059】図11は、図10に示す実施例の変形例を
示す温水タンク30の正面図である。図11(A)に示
す温水タンク30は、温水タンク30の外周に配置され
たジャケット型の熱交換器83を備える。給湯配管8
1、82が、熱交換器83のケーシング(外筒)に接続
され、熱交換器83の貯湯域85と連通する。温水タン
ク30のケーシングは、多数の放熱フィン85を備え、
放熱フィン85は、貯湯域85に供給された給水と伝熱
接触する。従って、貯湯域85の給水は、温水タンク3
0のケーシング及び放熱フィン85を介して温水タンク
30内の温水と熱交換し、加熱される。貯湯域85にお
いて所望の温度に加熱された給湯水は、給湯配管82を
介して給湯器具に供給される。
【0060】図11(B)に示す温水タンク30は、給
湯配管81、82に直結される。給湯配管81を介して
貯水域35に供給された給水は、電気ヒータ31、32
により加熱される。貯水域35の温水は、給湯配管82
を介して給湯器具に供給される。なお、このような使用
形態においては、床暖房装置1の管路12を循環する温
水として、不凍液を含まない一般的な水道水又は井水等
が使用される。
【0061】図11(C)に示す温水タンク30では、
温水供給管S1及び温水還流管R1を相互連通する伝熱
管SRが、温水タンク30を貫通する。伝熱管SRは、
温水タンク30の中心軸線上に延びており、等間隔に配
列した多数の放熱フィン84が、伝熱管SRの外周面に
固定される。床暖房装置1の管路12(図1)を循環す
る温水は、熱交換器20(図8)により加熱され、伝熱
管SRを流通し、伝熱管SRの管壁及び放熱フィン84
を介して貯湯域85の給湯水と熱交換する。貯湯域85
の給湯水は、給湯配管82を介して給湯器具に供給され
る。このような構成の温水タンク80によれば、暖房負
荷の低減時に生じる床暖房装置1の温水の余剰熱が、給
湯域85の給湯水に蓄熱され、給湯水が保有する熱は、
暖房負荷の増大時又は急増時に床暖房装置1の温水に伝
熱する。
【0062】以上、本発明の好適な実施例について詳細
に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で
種々の変形又は変更が可能であり、該変形例又は変更例
も又、本発明の範囲内に含まれるものであることは、い
うまでもない。
【0063】例えば、上記実施例における比例制御式電
動3方弁24、25に代えて、手動制御式の3方弁を使
用し、運転形態又は使用時期に応じてバイパス管路Bの
バイパス流量をマニュアル設定しても良い。
【0064】また、上記各実施例では、熱源ユニット2
は、セルフレベリング材に埋設したゴム又は樹脂製の床
暖房配管12に接続されているが、熱源ユニット2を接
続可能な床暖房配管は、これに限定されるものではな
く、他の形式の温水配管、例えば、軽量コンクリート内
に埋設した金属製床暖房配管、或いは、温水循環式床暖
房パネル内の床暖房配管などの各種床暖房配管に対して
熱源ユニット2を接続しても良い。
【0065】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の上記構成
によれば、温水循環式床暖房装置の熱源ユニットは、温
水を加熱する温水加熱手段と、温水を貯水する温水タン
クとを備えており、床暖房配管をヘッダーに接続するこ
とにより、建築物の各住居又は各室に比較的容易に配設
することができ、しかも、床暖房装置の始動時の暖房立
ち上げ時間を短縮することができる。
【0066】更に、本発明の上記構成によれば、熱源ユ
ニットは、通電時に発熱する電気ヒータ、或いは、ヒー
トポンプ式空調装置又は小型温水ボイラ等の個別熱源の
高温熱媒体が供給される熱交換装置を温水加熱手段とし
て備えることにより、建築物全体の冷暖房熱源と関連す
ることなく、各住居又は各室毎に独立して運転すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る床暖房装置の全体構
成を概略的に示す建築物の部分縦断面図(図1(A))
及び床部分拡大図(図1(B))である。
【図2】図1に示す熱源ユニットの内部構造を示す正面
図である。
【図3】図2に示す熱源ユニットの変形例を示す正面図
である。
【図4】図2に示す熱源ユニットの他の変形例を示す正
面図である。
【図5】図2に示す熱源ユニットの更に他の変形例を示
す正面図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る床暖房装置を備えた
空調設備のシステムフロー図である。
【図7】図6に示す熱源ユニットの内部構造を示す正面
図である。
【図8】図7に示す熱源ユニットの変形例を示す正面図
である。
【図9】図7に示す熱源ユニットの他の変形例を示す正
面図である。
【図10】本発明の第3実施例に係る熱源ユニットの正
面図である。
【図11】図10に示す実施例の変形例を示す温水タン
クの正面図である。
【符号の説明】
1 床暖房装置 2 熱源ユニット 10 管路集合体 12 温水管路(床暖房配管) 20 プレート型熱交換器 21 温水循環ポンプ(温水循環手段) 24 電動3方弁 30 温水タンク 31、32 電気ヒータ 35 貯水域 40 補給タンク;補助タンク hs 温水供給ヘッダー hr 温水還流ヘッダー B バイパス管路

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温水を流通可能な床暖房配管と、床暖房
    配管に温水を循環する温水循環手段とを備えた床暖房装
    置の熱源ユニットにおいて、 前記床暖房配管に接続された温水供給ヘッダー及び温水
    還流ヘッダーと、 温水の貯水域を有する温水タンクと、 前記温水タンクの温水を加熱するための温水加熱手段
    と、 前記ヘッダー及び温水タンクを相互連通する温水循環配
    管と、 前記ヘッダー、温水タンク、温水加熱手段及び温水循環
    配管を収容するケーシングとを備え、 前記温水タンクの温水は、前記温水供給ヘッダー、床暖
    房配管及び温水還流ヘッダーを循環した後、前記温水タ
    ンクに還流することを特徴とする床暖房装置の熱源ユニ
    ット。
  2. 【請求項2】 前記温水加熱手段は、前記温水タンクに
    取付けられた電気ヒータを備えることを特徴とする請求
    項1に記載の熱源ユニット。
  3. 【請求項3】 前記電気ヒータは、昼間電力を通電可能
    な第1ヒータと、深夜電力を通電可能な第2ヒータとに
    より構成されることを特徴とする請求項2に記載の熱源
    ユニット。
  4. 【請求項4】 前記温水加熱手段は、高温の熱媒体流体
    と前記温水との熱交換により該温水を加熱する熱交換装
    置からなることを特徴とする請求項1に記載の熱源ユニ
    ット。
  5. 【請求項5】 ヒートポンプ式空調装置を循環する熱媒
    体が、前記熱媒体流体として前記熱交換装置に供給され
    ることを特徴とする請求項4に記載の熱源ユニット。
  6. 【請求項6】 温水ボイラの高温の温水が、前記熱媒体
    流体として前記熱交換装置に供給されることを特徴とす
    る請求項4に記載の熱源ユニット。
  7. 【請求項7】 前記温水供給ヘッダー、床暖房配管及び
    温水還流ヘッダーを循環するように温水を加圧する温水
    循環ポンプが、前記ケーシング内に配置され、該循環ポ
    ンプは、前記温水循環手段を構成することを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱源ユニット。
  8. 【請求項8】 前記温水タンクに連結され且つ前記貯水
    域の温水の熱膨張・収縮を吸収する補給タンクが、前記
    ケーシング内に配置されることを特徴とする請求項1乃
    至7のいずれか1項に記載の熱源ユニット。
  9. 【請求項9】 第1連通管を介して前記温水タンクと連
    通し且つ第2連通管を介して前記循環配管の負圧部分と
    連通する補助タンクを備え、前記第1連通管は、前記温
    水タンクの上部ポートと前記補助タンクの頂部ポートと
    を相互連通し、前記第2連通管は、前記負圧部分と前記
    補助タンクの底部ポートとを相互連通することを特徴と
    する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の熱源ユニッ
    ト。
  10. 【請求項10】 前記負圧部分は、前記温水循環手段の
    吸引圧力が作用する前記循環回路の配管部分であること
    を特徴とする請求項9に記載の熱源ユニット。
  11. 【請求項11】 前記温水供給ヘッダー及び温水還流ヘ
    ッダーを相互連通可能なバイパス管路が設けられること
    を特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の
    熱源ユニット。
  12. 【請求項12】 前記バイパス管路を流通するバイパス
    流量を切換制御又は可変制御可能な制御弁が設けられる
    ことを特徴とする請求項11に記載の熱源ユニット。
  13. 【請求項13】 給湯器具に接続された給湯配管が、前
    記温水タンクに接続されることを特徴とする請求項1乃
    至12のいずれか1項に記載の熱源ユニット。
  14. 【請求項14】 前記給湯配管の給水と、前記温水タン
    クの温水との熱交換により前記給水を給湯水に加熱する
    熱交換手段が前記温水タンクに設けられることを特徴と
    する請求項13に記載の熱源ユニット。
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