JP2001140697A - プラグノズルジェットエンジン - Google Patents
プラグノズルジェットエンジンInfo
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Abstract
ができ、音速を超える超音速巡航機にも使用可能なプラ
グノズルを使用したジェットエンジンを提供する。 【解決手段】プラグノズルジェットエンジン10は、断
面形状矩形のナセル11の内部にジェット機関20が収
容されると共に、ジェット機関20とナセル11の間に
余剰空気供給通路12が配設され、インテークからの余
剰空気を余剰空気供給通路12を介してシュラウド34
とノズルカウル31の間に導いて、ボートテール部に噴
出させるように構成されているて構成されている。
Description
えたジェットエンジンに関する。
と、排気ノズル部のスロート面積とその下流のノズル出
口開口面積との比(開口比)の最適値との間に、図6に
示すような相関関係がある。即ち、飛行速度の増大に伴
って最適開口比は大きくなる。
航空機に用いられるジェットエンジンでは、そのノズル
部にノズル開口部を機構的に変化させることのできるコ
ンバージェントダイバージェントノズル(以下CDノズ
ル)が用いられることが多い。
図である図7に示すように、コンバージェントフラップ
CFがジェットエンジン本体Eに第一の枢着軸S1で揺
動可能に設けられると共に、このコンバージェントフラ
ップCFの後端に第一の枢着軸S1と平行な第二の枢着
軸S2でダイバージェントフラップDFが揺動可能に設
けられ、両フラップCF,DFが図示しないリンク機構
を介して駆動手段によって揺動駆動されるように構成さ
れている。これにより、コンバージェントフラップCF
で噴射ガスを絞ってスロートを形成すると共にダイバー
ジェントフラップDFでジェットの噴出角度を規定し、
それぞれのフラップCF,DFを揺動操作することで、
開口比を(A)に示す小さい状態から(B)に示す大き
な状態に変化させることができるようになっているもの
である。このようなCDノズルによって、飛行速度に応
じた最適開口比となるようにノズル開口部を変化させる
ことで、各速度域で高い効率を得ることができる。
が複雑であって重量も大きく、可変機構に故障の虞も有
する。
ジンのノズル部構成として、プラグノズルがある。
に、排気ノズル部のノズルカウル31′の内部中央にプ
ラグ32′がストラット33′を介して配設されて構成
され、スロートSはこのノズルカウル31′とプラグ3
2′の間に円環状に形成される。このようなプラグノズ
ルでは、図示のごとく、プラグ32′のスロートSの下
流部分でジェットが超音速膨張を行い、外気との圧力バ
ランスによって排気流の境界が自動的に調整されるた
め、固定形状であっても幅広い圧力比で高いノズル効率
を得ることができる。CDノズルのような可変機構が必
要ないために排気ノズルシステム全体を軽量に構成で
き、また、プラグによってジェットを小さく分割すると
共にプラグの内部に吸音材を配置できるために低騒化が
容易であるという利点がある。
ノズルでは、カウルの後端部はスロートを形成するため
に必然的に外部流に対して内向きの角度(ボートテール
角:θ)を有するボートテール形状となり、この形状に
起因して抵抗(ボートテール抵抗)を生ずる。つまり、
ボートテール部には図9に示すように大気圧より低い部
分が形成され、この低圧部分がエンジン全体を下流側に
引っ張って外部抵抗となるものである。
後端部(ボートテール)と外部流の成す角度であるボー
トテール角:θ(=カウル角)に依存し、このボートテ
ール角:θが小さければボートテール部の壁面制圧分布
が全体的に高くなり、外部抵抗は低くなる。
は、図10にマッハ数とカウル角(ボートテール角)の
関係のグラフを示すように、設計速度(マッハ数)の増
大に伴って増大する。従って、設計マッハ数が大きいほ
どボートテール角が大きくなり、その結果、外部抵抗も
大きくなる。
としたプラグノズル(ボートテール角45゜)のマッハ
数に対する抵抗係数のグラフを示すように、図中破線で
示す二次元CDノズルと比較して、遷音速時では外部抵
抗が低いものの超音速時において高い外部抵抗を生ずる
ものである。CDノズルの外部抵抗が超音速時に低くな
る理由は、図7中に示すように、、超音速域において出
口面積を大きくすることに伴ってボートテール角が小さ
くなってボートテール抵抗を減少させることによる。
は、可変機構が必要ないために排気ノズルシステム全体
を軽量に構成でき故障の虞もないという利点を有するに
もかかわらず、超音速時にボートテール抵抗が極めて大
きくなるために亜音速の旅客機等に用いられているのみ
で、超音速巡航機には用いられていないものであった。
であって、超音速時のボートテール抵抗を軽減化するこ
とができ、音速を超える超音速巡航機にも使用可能なプ
ラグノズルを使用したジェットエンジンを提供すること
を目的とする。
のプラグノズルジェットエンジンは、ノズルカウル部の
外周側にシュラウドが配設されて両者の間に二次流通路
が形成されると共に、当該ジェット機関本体とナセルの
間にインテークと前記二次流通路をつなぐ余剰空気供給
通路が形成され、前記インテークからの余剰空気を前記
余剰空気供給通路を介して前記二次流通路に導いてボー
トテール部の外周に噴出させるように構成されているこ
とを特徴とする。
て、上記余剰空気供給通路はその四隅に設けられている
ことを特徴とする。
明の実施の形態について説明する。
ットエンジンの一構成例を示す概念的な縦断面図,図2
はその背面図,図3はA−A断面に相当する横断面図で
ある。
は、断面形状矩形のナセル11の内部にジェット機関2
0が収容されると共に、ジェット機関20とナセル11
の間に余剰空気供給通路12が配設されて構成されてい
る。
関であって、前置ファン21,圧縮機22,燃焼器2
3,前置ファン21及び圧縮機22を駆動するタービン
24及びジェットノズル30が直列に配設されて構成さ
れ、前方の吸気口から吸入した空気を前置ファン21及
び圧縮機22で圧縮し、これに燃料を加えて燃焼器23
で燃焼させて高温の燃焼ガスを形成し、このガスでター
ビン24を駆動した後、ジェットノズル30から噴射す
るようになっている。また、前置ファン21による圧縮
空気の一部が機関外周部に配設されたバイパス通路25
を介してタービン24からの排気部に導かれ、排気流に
合流してジェットノズル30から噴出するようになって
いる。
しての円筒状のノズルカウル31の内部中央に、略紡錘
形のプラグ32がストラット33によって支持されると
共に、ノズルカウル31の外周側にシュラウド34が配
設されて構成されている。
所定角度(カウル角度)で小径化するコーン状で、プラ
グ32との間に円環状のスロート30Sを形成するよう
になっており、この後端部がボートテール部となってい
る。
一回り大きい円筒状で、ノズルカウル31との間に円環
状の二次流通路35を形成するように配設され、その後
端はノズルカウル31のボートテール部の前端近傍に設
定されている。このシュラウド34とノズルカウル31
の間の二次流通路35には余剰流ダクト12が接続され
ている。
ジェット機関20との間に、インテーク部と二次流通路
35の間を連結して配設されている。このように、断面
形状矩形のナセル11の四隅に余剰流ダクト12を配設
することにより、当該余剰流ダクト12の有無によって
前面投影面積が増大することはない。
ズルジェットエンジン10では、余剰流ダクト12を介
した空気を二次流通路35からノズルカウル31の外周
部に噴射することにより、ボートテール抵抗を減少させ
ると共にその推力増強によって高い効率を得ることがで
きる。
インテーク余剰流の圧力損失を10%とすると共にその
ダクト面積をエンジンとナセルの間の60%を利用する
ものとした場合、図4に各飛行マッハ数における二次流
と一次流の全圧比及び流量比計算結果のグラフを示すよ
うに、二次流の全圧は飛行領域全域でほぼ一次流の50
%程度、流量はバイパス流が増大する遷音速飛行時に極
大値を示して一次流の約20%に達する。つまり、最も
外部抵抗の大きくなる遷音速時に大きな二次流量を得ら
れる。尚、二次流の流量は、二次流全圧と大気圧及び二
次流出口面積によって決まるが、前述の条件で遷音速時
から超音速巡航状態まで略一定のスロート面積で対応可
能である。
2.2としたプラグノズルジェットエンジンの飛行マッ
ハ数に対する抵抗係数を数値計算による予測及び風洞試
験によって得られた結果のグラフを図5に示す。これに
より、図中破線で示す従来型の二次元CDノズルに比較
して、外部抵抗が最も大きくなる遷音速時において約6
0%外部抵抗を削減できることが解る。
12を介して二次流通路35からノズルカウル31の外
周後端に噴射することで、ノズルカウル31の外気に曝
されるボートテール部は存在しなくなって外部抵抗を削
減できるものであり、インテーク余剰流は最も外部抵抗
の大きくなる遷音速時に大きな流量が得られるため、そ
の抵抗削減効果が大きく、超音速巡航機にも使用可能と
なるものである。
グノズルジェットエンジンでは、ノズルカウル部の外周
側にシュラウドが配設されて両者の間に二次流通路が形
成されると共に、当該ジェット機関本体とナセルの間に
インテークと二次流通路をつなぐ余剰空気供給通路が形
成され、インテークからの余剰空気を余剰空気供給通路
を介して二次流通路に導いてボートテール部の外周に噴
出させるように構成されていることにより、ノズルカウ
ルの外気に曝されるボートテール部は存在しなくなって
ボートテール抵抗を減少させることができると共にこの
二次流噴射による推力増強によって高い効率を得ること
ができる。インテーク余剰流は最も外部抵抗の大きくな
る遷音速時に大きな流量が得られるため、その抵抗削減
効果が大きく、超音速巡航機にも使用し得るものであ
る。
剰空気供給通路はその四隅に設けられていることによ
り、エンジン全体の大型化を防ぐことができるものであ
る。
の一構成例を示す概念的な縦断面図である。
及び流量比計算結果のグラフである。
る予測及び風洞試験によって得られた結果のグラフであ
る。
ある。
る。
係を示すグラフである。
示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】プラグノズルを備えたジェットエンジンに
おいて、 ノズルカウル部の外周側にシュラウドが配設されて両者
の間に二次流通路が形成されると共に、ジェット機関本
体とナセルの間にインテークと前記二次流通路をつなぐ
余剰空気供給通路が形成され、前記インテークからの余
剰空気を前記余剰空気供給通路を介して前記二次流通路
に導いてボートテール部の外周に噴出させるように構成
されていることを特徴とするプラグノズルジェットエン
ジン。 - 【請求項2】上記ナセルは断面形状矩形であって、上記
余剰空気供給通路はその四隅に設けられていることを特
徴とする請求項1に記載のプラグノズルジェットエンジ
ン。
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- 1999-11-12 JP JP32212799A patent/JP4420147B2/ja not_active Expired - Lifetime
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