JP2001138535A - インクジェット記録装置用インクカートリッジ - Google Patents

インクジェット記録装置用インクカートリッジ

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JP2001138535A JP32371399A JP32371399A JP2001138535A JP 2001138535 A JP2001138535 A JP 2001138535A JP 32371399 A JP32371399 A JP 32371399A JP 32371399 A JP32371399 A JP 32371399A JP 2001138535 A JP2001138535 A JP 2001138535A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常のインクカートリッジと同等のインク排
出特性を備えた小容量用のインクカートリッジを提供す
ること。 【解決手段】 キャリッジに設けられた記録ヘッド13
のインク供給針12とインク供給口5を介して連通する
インク収容領域3aを備え、キャリッジのホルダ11に
収容される容器1の内部空間を壁2により複数の領域3
a、3bに分割し、一方の領域3aにインクを収容し、
またインク供給口5を連通させて設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク滴を吐出す
る記録ヘッドが取付けられたキャリッジに装着されて記
録ヘッドにインクを供給するインクカートリッジに関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、比較的簡単
な構造で写真品質で画像を印刷することができるため、
パーソナルユースの記録装置としても広く使用されてい
る。このような記録装置は、通常、ブラックインク用の
記録ヘッドと、カラーインク用の記録ヘッドとをキャリ
ッジに搭載して、ブラックインク用カートリッジ、及び
カラーインク用カートリッジを装着することにより各記
録ヘッドにインク供給針を介してインクを供給するよう
に構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】記録装置により印刷さ
れる印刷物の大半がテキストデータであるような場合に
は、カラーインクの使用量や頻度が低く、これにともな
ってカラーインク用カートリッジの交換頻度もブラック
インク用カートリッジの交換頻度に比較して極めて低く
なり、カラーインク用カートリッジのインクを消費しき
る以前に有効期限が到来してしまい、交換を余儀なくさ
れ、ランニングコストが上昇するという問題がある。ま
た、逆にカラー画像の印刷量が多くなる使用形態では、
ブラックインクの使用頻度が低くなり、ブラックインク
用カートリッジのインクを消費しきる以前に有効期限が
到来してしまうことがある。さらに、記録装置自体の使
用頻度が低い場合には、ブラックインク用、及びカラー
インク用カートリッジにインクを残したまま、有効期限
を迎えることがある。このような問題を解消するため、
カートリッジの容積を小さくしてインク収容量を少なく
したインクカートリッジを製作することも考えられる
が、インクカートリッジを収容するホルダとの間に隙間
が生じて、キャリッジの往復動によりインク供給針との
間にゆるみが生じたり、また新たな型を起こす必要が生
じてコストが掛かる等の不都合がある。このような問題
を解消するため、特開平9-262988号公報に見られるよう
に通常量のインクカートリッジを構成する容器の底部に
詰め物を装填して、インク容量を減少させたインクカー
トリッジが提案されている。これによれば、容器の形状
を変えることなく詰め物を装填するだけでインクの充填
量を減少させることができるものの、記録ヘッドへのイ
ンクの流出特性に最も大きな影響を与えるインク供給口
近傍の形状が変化するため、印刷特性に変動を来す虞が
ある。本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、通常のインクカート
リッジと同等のインク排出特性を備えた小容量用のイン
クカートリッジを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、キャリッジに設けられた記
録ヘッドのインク供給針とインク供給口を介して連通す
るインク室を備え、前記キャリッジのホルダに収容され
る容器からなるインクカートリッジにおいて、前記容器
の内部空間を壁により複数の領域に分割し、少なくとも
一方の領域にインクを収容するとともに前記インク供給
口が設けられている。
【0005】
【作用】通常の容量のインクを収容するインクカートリ
ッジと位置決め領域と同一の座標を保持するとともに、
インク供給口近傍の構造や形状に変化を招くことなくイ
ンク収容量だけを減少させる。
【0006】
【発明の実施の形態】そこで以下に本発明の詳細を図示
した実施例に基づいて説明する。図1、図2は、本発明
のインクジェット記録装置用インクカートリッジの一実
施例を、カラーインクカートリッジに例を採って示すも
のであって、カートリッジホルダに規定の状態で装填可
能な外形を備えた容器1は、インク供給針の配列方向に
垂直な第1の壁2、2によりインク色数、この実施例で
は3つの部屋に分割し、さらに各部屋を第2の壁4、
4、4により2の領域3a、3bに分割されている。
【0007】壁4により分割された一方の領域3aは、
インク室として構成され、通常のインクカートリッジと
同様に底部にインク供給口5が設けられ、また容器1の
開口部の少なくともインクを収容する領域3aが、蓋体
6により封止されている。蓋体6は、インクを収容する
領域3aにインク注入口7と、大気連通口8とが形成さ
れる。大気連通口8は蓋体6の表面に形成され、かつ図
示しない遮気性フィルムにより封止されてキャピラリー
を形成する細溝9により大気開放口10に接続されてい
る。
【0008】また、図1(b)に示したように細溝9の
端部を、空洞部3bのひとつに連通した貫通孔からなる
大気開放口10’として構成すると、インクカートリッ
ジの使用時に遮気性フィルムを剥離するまでは、空洞部
3bに蓄圧されている負圧によりインクを収容する領域
3aが負圧に維持され、かつ遮気性フィルムの剥離時に
は、可及的に大きな開口面積が得られるため、インクを
収容する領域を細溝9を介して確実に大気に開放でき
る。また輸送の過程でたとえ細溝9を伝ってインクが大
気連通口10’に流れ込んだ場合にでも、インクを空洞
部3bに収容して外部への漏洩を防止することができ
る。
【0009】さらに、図2(b)に示したように、空洞
部3bにも大気連通口8と同様の大気連通口8’を設
け、カートリッジを遮気性の密封袋に減圧状態で封止し
て流通させると、空洞部3bの容積を減圧空間として利
用することができ、製造から使用されるまでの期間が長
い場合にでも密封袋内を確実に減圧状態に維持でき、確
実に脱気されたインクを消費者に届けることができ、例
えば長期間に渡って休止状態におかれていた記録装置の
使用開始時のメンテナンス、つまり記録ヘッドに侵入し
ている気泡を脱気インクで排除するのに極めて有効に作
用する。
【0010】また、空洞部3bが蓋体6により密封され
ていると、ここの空気が膨張した場合には隔壁を介して
隣接するインクの収容領域の容積を変化させてしまう
が、大気連通口8’を設けておくことにより、この悪影
響を防止することができる。
【0011】この実施例によれば、図3に示したように
カートリッジホルダ11に装填し、インク供給口5にイ
ンク供給針12を挿入すると、周囲をホルダ11の内壁
により保持された状態で記録ヘッド13と連通状態が維
持されるから、キャリッジの往復動に関わりなく、イン
クを記録ヘッド13に確実に供給することができる。
【0012】なお、上述の実施例においては、壁4によ
り分割された一方の領域を空洞部としているが、図4に
示したようにこの空洞部3bにもインク供給口5’を形
成するとともに、蓋体6にもインク注入口7’、大気連
通口8’、及び大気連通口8とは独立した溝を形成し
て、インク収容領域として形成することにより、一方の
領域3aのインクが消費されたり、また有効期限が切れ
た場合に、他方のインク供給口5’をインク供給針1
2’に装填するようにすると、インクカートリッジの有
効期限を延長することができる。
【0013】また、領域3bにメンテナンス液を充填し
ておくことにより、カラー印刷を長期間行わないことが
明らかな場合には、メンテナンス液を記録ヘッドに充填
して、インクの固化等による不都合を防止することがで
きる。
【0014】なお、上述の実施例においては、容器全体
をインク供給口数に分割するとともに、これらをさらに
インク収容領域と、空洞部とするように壁により分割し
ているが、図5に示したように共通の壁14によりイン
ク収容領域15と空洞部16とに2分し、インク収容領
域15だけを壁17によりインクの種類数に一致するよ
うに分割するようにしてもよい。
【0015】また、上述の実施例においては、容器全体
を蓋体6により封止しているが、図6(a)に示したよ
うにインク収容領域15だけを蓋体6’により封止し、
空洞領域16を開放したり、また図6(b)に示したよ
うに空洞領域16の底部に開口18を形成して筒状とし
て構成してもよい。
【0016】図7、図9(a)は、それぞれ多孔質材に
インクを吸収させて容器に収容する形式のカートリッジ
の一実施例を示すものであって、カートリッジ20は、
ほぼ直方体状の空間を確保するためのインク室21を形
成する高分子材料製の容器本体22と、容器本体22の
開口部を封止する蓋体23とから構成されていて、容器
本体22にインクを含浸して保持するほぼ直方体状の多
孔質材24が装填されている。
【0017】多孔質材24は、蓋体23の裏面のインク
供給口26に対向する領域に形成されたリブ25により
インク供給口26の近傍を圧縮されている。これによ
り、インク供給口26の近傍の毛細管力が高くなって、
周囲のインクをインク供給口26に吸い寄せて多孔質材
24のインクを確実に記録ヘッドに供給できる。
【0018】このようなインクカートリッジのインクを
小容量化する場合には、図8、図9(b)に示したよう
に横断面形状がほぼ同一であるものの、通常のインクカ
ートリッジ20に収容する多孔質材24の高さHよりも
低い高さH’の多孔質材24’を容器本体22に装填す
る一方、高さが低い多孔質材24’をインク供給口26
に圧縮して押し付けることができる程度の高さを有する
リブ25’を備えた蓋体23’で封止する。
【0019】この実施例によれば、インク供給口近傍の
形状を通常容量のものとほぼ同一としてインク供給性能
に変化を招くことなく、しかも金型が高価な容器本体を
共通化できてコストを引き下げることができる。
【0020】また、インクカートリッジから記録ヘッド
に供給したインクの量を記録装置本体で管理する場合に
は、小容量向けに製作されたインクカートリッジである
ことを認識させる必要があるが、図7乃至図10に示し
たように記録装置から読み出し可能な記憶素子26をイ
ンクカートリッジに付帯させ、この記憶装置にインクの
量に関する情報を書き込んでおくことにより、インクカ
ートリッジの仕様を記録装置に容易に認識させることが
できる。インク量に関する情報としては、カートリッジ
から記録ヘッドに供給できるインク量そのものばかりで
なく、カートリッジに充填した量でもよい。
【0021】また、記憶素子26として書込み可能なも
のを使用すれば、記録装置により使用したインク量を記
憶素子26に書き込むことにより、インクが残っている
状態でインクカートリッジが記憶装置から取り出され、
再び装着された場合にでも、使用可能なインクの量を記
録装置に正確に認識させることができる。
【0022】なお、図10に示したようにカートリッジ
ホルダとの位置決めに関与する領域22a”を通常の容
器本体22(図8)と同一に維持しつつ、インク室2
1”の幅Wを狭くし、つまり側壁22b”を外形形状よ
りも内側に位置させるとともに、これに対応する幅W’
の多孔質材24”を収容して封止しても同様の作用を奏
する。
【0023】
【発明の効果】以上、説明したように本発明において
は、キャリッジに設けられた記録ヘッドのインク供給針
とインク供給口を介して連通するインク室を備え、キャ
リッジのホルダに収容される容器からなるインクカート
リッジにおいて、容器の内部空間を壁により複数の領域
に分割し、少なくとも一方の領域にインクを収容すると
ともに前記インク供給口が設けられているので、通常の
容量のインクを収容する容器と同一形状を保持した状態
で、インク収容領域の容積を減少させることができ、キ
ャリッジの移動による不都合を来すことなく、少ない印
刷量に適したインク容量のインクカートリッジを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図(a)、(b)は、それぞれ本発明のインク
カートリッジをカラーインク用カートリッジに例を採っ
て、蓋体を取り外した状態で示す図である。
【図2】図(a)、(b)は、それぞれ同上インクカー
トリッジの1つのインク収容領域の断面構造を示す図で
ある。
【図3】同上インクカートリッジをキャリッジに装着し
た状態を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例を、断面構造で示す図であ
る。
【図5】本発明の他の実施例を、カラーインク用カート
リッジに例を採って、蓋体を取り外した状態で示す図で
ある。
【図6】図(a)、(b)は、それぞれ本発明の他の実
施例を示す断面図である。
【図7】多孔質材にインクを吸収させる形式のインクカ
ートリッジの一実施例を示す組立斜視図である。
【図8】多孔質材にインクを吸収させる形式のインクカ
ートリッジを小容量化する場合の一実施例を示す組立斜
視図である。
【図9】図(a)、(b)は、それぞれ多孔質材にイン
クを吸収させる形式のインクカートリッジの通常容量の
ものと、小容量化したものとの断面構造を示す図であ
る。
【図10】多孔質材にインクを吸収させる形式のインク
カートリッジを小容量化する場合に他の実施例を示す組
立斜視図である。
【符号の説明】
1 容器 2、第1の壁 3a インク収容領域 3b 空洞部 5、5’ インク供給口 6 蓋体 7、7’ インク注入口 8、8’ 大気連通口 9 細溝 11 カートリッジホルダ 12、12’ インク供給針 13 記録ヘッド
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月8日(1999.12.
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリッジに設けられた記録ヘッドのイ
    ンク供給針とインク供給口を介して連通するインク室を
    備え、前記キャリッジのホルダに収容される容器からな
    るインクカートリッジにおいて、 前記容器の内部空間を壁により複数の領域に分割し、少
    なくとも一方の領域にインクを収容するとともに前記イ
    ンク供給口が設けられているインクジェット記録装置用
    インクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記キャリッジのインク供給針の配列方
    向に垂直な第1の壁により、各インク供給針に対向する
    空間を形成するように分割され、前記空間が第1の壁に
    直交する第2の壁により分割されている請求項1に記載
    のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  3. 【請求項3】 前記キャリッジのインク供給針の配列方
    向に平行な壁により分割され、前記インク供給口が形成
    されている領域を前記インク供給口に連通するように複
    数に分割されている請求項1に記載のインクジェット記
    録装置用インクカートリッジ。
  4. 【請求項4】キャリッジに設けられた記録ヘッドのイン
    ク供給針とインク供給口を介して連通し、かつインクを
    多孔質材に吸収させて収容したインク室を備え、前記キ
    ャリッジのホルダに収容される容器と、前記容器の開口
    を封止する蓋体とからなるインクカートリッジにおい
    て、 前記蓋体の裏面の少なくとも前記インク供給口に対向す
    る領域に多孔質材の高さに対応して前記多孔質材を前記
    インク供給口に押圧できる高さのリブが形成され、前記
    多孔質材の体積によりインク容量が調整されているイン
    クジェット記録装置用インクカートリッジ。
  5. 【請求項5】 キャリッジに設けられた記録ヘッドのイ
    ンク供給針とインク供給口を介して連通し、かつインク
    を多孔質材に吸収させて収容したインク室を備え、前記
    キャリッジのホルダに収容される容器からなるインクカ
    ートリッジにおいて、 前記インク室を区画する壁が、前記ホルダに接触する側
    部よりも内側に位置して形成されているインクジェット
    記録装置用インクカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記容器の分割された領域で、かつ前記
    インク供給口が設けられていない領域を前記容器の外部
    に開放するとともに、遮気性の密封袋に収容されて大気
    圧よりも低い圧力に維持されている請求項1に記載のイ
    ンクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  7. 【請求項7】 前記容器に収容されているインクの量に
    関する情報を記録装置により読出し可能に格納した記憶
    素子が付帯されている請求項1に記載のインクジェット
    記録装置用インクカートリッジ。
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