JP2001133955A - ウェハパターンの設計マージン設定方法、パターン精度設定方法およびマスクパターンの設計マージン設定方法 - Google Patents

ウェハパターンの設計マージン設定方法、パターン精度設定方法およびマスクパターンの設計マージン設定方法

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JP2001133955A
JP2001133955A JP31467199A JP31467199A JP2001133955A JP 2001133955 A JP2001133955 A JP 2001133955A JP 31467199 A JP31467199 A JP 31467199A JP 31467199 A JP31467199 A JP 31467199A JP 2001133955 A JP2001133955 A JP 2001133955A
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Seiji Matsuura
誠司 松浦
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際の半導体プロセスを検討しながら、設計
マージン、寸法誤差、重ね合わせ誤差の相互関係を求め
る実用的なマスクパターンの設計マージン設定方法、パ
ターン精度設定方法およびウェハパターンの設計マージ
ン設定方法の提供。 【解決手段】 本発明の各方法は、半導体プロセスの異
なる二つの基板層にわたる回路要素を特定して下地およ
び上地パターンPl、Puの任意の二つのエッジを選択す
る。各エッジ自体の位置ずれを寸法誤差D1、D2と
し、下地パターンに上地パターンを重ね合わせた相対的
な位置ずれを重ね合わせ誤差R1、R2として設定す
る。これら寸法誤差D1、D2と重ね合わせ誤差R1、
R2とによる各確率分布P2(x2)、P1(x1)の統計
的な隔たりから設計マージンMを算出する。また、この
設計マージンMからマスクパターンのパターン精度を逆
算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造プロセ
スの微細加工(フォトリソグラフィまたはエッチング)
におけるマスクパターンなどの設計に用いられ、特に、
マスクパターンの寸法誤差などを統計的手法によって管
理するためのマスクパターンの設計マージン設定方法、
パターン精度設定方法およびウェハパターンの設計マー
ジン設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、DRAMに代表される高密度集
積回路の半導体デバイスでは、その製造プロセスにおい
て、下地となるマスクパターンである下地パターンに、
上地パターンを重ねたフォトリソグラフィ技術を用い
る。この場合、各マスクパターンに非常に高い集積度が
要求される。
【0003】このため、パターン寸法自体にわずかな誤
差が生じても、この寸法誤差によって上地パターンが下
地パターンからはみ出す可能性が懸念される。また、上
地および下地パターンを重ね合わせるときにも、わずか
な重ね合わせ誤差による上地パターンのはみ出しを予め
防ぐ必要がある。
【0004】図4は、一般的なマスクパターンを部分的
に説明する図である。従来より、例えば、半導体基板B
のフォトレジスト上に露光Lさせたとき、上地パターン
Puが下地パターンPlからはみ出すのを防ぐため、これ
ら寸法誤差や、重ね合わせ誤差の各ばらつきを管理する
設計ルールがあり、主に二つの設計手法が採られてい
た。
【0005】第一の設計手法は、寸法誤差D1と重ね合
わせ誤差D2の和が設計マージンMより小さければ良し
とするものである。すなわち、下記の式1によって設計
マージンMの上限を求める。 D1/2+D2/2+R1+R2=M ・・・ 式1
【0006】ここで、D1、D2は、下地または上地パ
ターンにおける寸法誤差のばらつき(以下、単に寸法誤
差という)であって、管理対象の各マスクパターンにお
ける標準偏差σの3σとして表せば十分である。また、
R1、R2は、下地または上地パターンによる重ね合わ
せ誤差のばらつき(以下、単に、重ね合わせ誤差とい
う)であって、同じく製造プロセスにおける標準偏差σ
の3σとして表す。
【0007】また、一つのマスクパターンにおける各回
路要素の左右パターンエッジ(以下、単に、エッジとい
う)を特定し、寸法誤差を、これら左右エッジ間の距離
の誤差であると定義する。すると、異なるマスクパター
ンによる基板層の回路要素どうしでは、この寸法誤差の
影響が相互の位置関係に対しては半分になると考えられ
る。したがって、寸法誤差D1、D2をそれぞれ2で除
算して考える必要があり、前述した式1が得られる。
【0008】設計手法の第二は、寸法誤差と重ね合わせ
誤差とした各3σの二乗和が設計マージンMより小さけ
れば良しとするものである。すなわち、下記の式2によ
って設計マージンMの上限を求める。 √[(D1/2)+(D2/2)+R1+R2]=M ・・・ 式2 ここで、D1、D2、R1、R2は、式1と同様に定義
する。
【0009】図5は、図4に示す寸法誤差と設計マージ
ンの関係を図示したグラフであり、縦軸に設計マージン
を、横軸にD1+D2をそれぞれnmを単位として示し
てある。以上、第一および第二の設計手法によって、上
地および下地パターンの寸法誤差D1、D2を変化させ
ながら各設計マージンMを求め、これら設計マージンM
と各寸法誤差D1、D2の関係を図5に示す各曲線上に
プロットできる。
【0010】ここでは、寸法誤差D1、D2との関係を
評価するため、重ね合わせ誤差R1、R2を一定とし、
標準的なR1=R2=20nmとした。すると、第一の
設計手法によるマージン曲線M11と第二の設計手法に
よるマージン曲線M12が得られる。これらによって、
二つの異なるマージン曲線M11、M12が得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたとおり、こ
れら従来例によるマスクパターンの設計マージン設定方
法を用いて、高い集積度の半導体製造プロセスに必要な
設計ルールを得ようとすると、次に述べる技術上の課題
を解決しなければならなかった。
【0012】第一の設計手法における各誤差の総和で考
えると、寸法誤差D1、D2に対して設計マージンMを
過大に見積もり過ぎるため、設計上比較的に高い集積度
を達成しにくくなる。また、第二の設計手法における各
3σの二乗和で考えたときは、逆に設計マージンMを過
小に見積もり過ぎるため、実際の製造工程で上地パター
ンによる下地パターンからのはみ出しの発生頻度が相対
的に高まる可能性がある。
【0013】このように、これまでは設計ルール( つま
り設計マージン) と寸法誤差、さらには重ね合わせ誤差
との関係をトータル的に検討することが行われなかっ
た。その結果、実用的な設計ルールに適した設計マージ
ンを算出し、この設計マージンによって高い集積度を管
理するための設計手法が実現できなかった。
【0014】また、前述した上地パターンのはみ出しに
起因する回路要素どうしの導体の短絡または導通不足の
可能性について、半導体製造プロセスにおける実用的な
設計ルールを実現するための考慮もなされていなかっ
た。
【0015】さらに、寸法誤差D1、D2による設計マ
ージンに対する影響を一律に相対的な関係としていた。
このため、実際の製造工程における品質管理の実情から
かけ離れたものになり、いずれの設計手法によるべき
か、またはいずれも実用的でないのか必ずしも明らかで
はなかった。
【0016】従って、本発明の目的は、実際の半導体プ
ロセスを検討しながら、寸法誤差、重ね合わせ誤差の実
際のばらつきから実用的な設計マージンを算出できるマ
スクパターンの設計マージン設定方法を提供することに
ある。
【0017】また、本発明の別の目的は、実際の半導体
プロセスを検討しながら、所望の設計マージンからパタ
ーンの実用的な寸法精度、重ね合わせ精度を算出できる
マスクパターンのパターン精度設定方法を提供すること
にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るウェハパターンの設計マージン設定方
法は、半導体ウェハのフォトレジスト上に感光パターン
焼きを付けるときに、この感光パターンの各回路要素に
おける実用的な設計マージンを設定するためのウェハパ
ターンの設計マージン設定方法において、異なる二つの
基板層にわたる回路要素を特定して下層パターンおよび
上層パターンの回路要素における任意の二つのパターン
エッジを選択し、下層パターンまたは上層パターンにお
けるパターンエッジ自体の位置ずれを寸法誤差とし、下
層パターンに上層パターンを重ね合わせた相対的な位置
ずれを重ね合わせ誤差として併せて設定し、これら寸法
誤差と重ね合わせ誤差とによる各確率分布の統計的な隔
たりから設計マージンを算出するものである。
【0019】このウェハパターンの設計マージン設定方
法によれば、半導体プロセスの製造工程から得られた現
実の寸法誤差などが確率分布に表される。これら寸法誤
差などの基準としては上層パターンなどのエッジが対象
にされる。このため、各確率分布に基づいて所望の設計
マージンが決定される。
【0020】本発明の請求項2に係る設計マージン設定
方法は、設計マージンを算出するときに、上層パターン
のはみ出しに起因した回路要素どうしの導体の短絡に対
し、実用上許容できる救済率を加重させることを特徴と
する。これによれば、エッジ部分における導体の短絡が
管理される。
【0021】本発明の請求項3に係る設計マージン設定
方法は、確率分布から設計マージンを算出するときに、
上層パターンのはみ出しに起因した回路要素どうしの導
通不足に対し、実用上許容できる救済率を加重させるこ
とを特徴とする。これによれば、エッジ部分を介した導
体の導通不足が管理される。
【0022】本発明の請求項4に係る設計マージン設定
方法は、救済率の加重に、上層パターンが下層パターン
からはみ出す確率を、導体の短絡または導通不足の救済
率未満に設定した加重要件が含まれることを特徴とす
る。これによれば、導体の短絡または導通不足が任意の
救済率に設定される。
【0023】本発明の請求項5に係る設計マージン設定
方法は、算出した設計マージンから、各ウェハパターン
における集積度に適した設計ルールを求めることを特徴
とする。これによれば、複数の設計ルールが任意の集積
度で得られる。
【0024】本発明に係るウェハパターンのパターン精
度設定方法は、半導体ウェハのフォトレジスト上に感光
パターン焼きを付けるときに、この感光パターンの各回
路要素における実用的な設計マージンを設定するための
ウェハパターンの設計マージン設定方法において、異な
る二つの基板層にわたる回路要素を特定して下層パター
ンおよび上層パターンの回路要素における任意の二つの
パターンエッジを選択し、下層パターンまたは上層パタ
ーンにおけるパターンエッジ自体の位置ずれを寸法精度
とし、下層パターンに上層パターンを重ね合わせたとき
の位置ずれを重ね合わせ精度として併せて設定し、これ
ら寸法精度と重ね合わせ精度とを、所定の設計マージン
を統計的な隔たりとした各確率分布から算出するもので
ある。これによれば、所望の設計マージンから実用的な
パターン精度が得られる。
【0025】本発明の請求項7に係るパターン精度設定
方法は、パターン精度を算出するときに、上層パターン
のはみ出しに起因した回路要素どうしの導体の短絡に対
し、実用上許容できる救済率を加重させることを特徴と
する。これによれば、エッジ部分における導体の短絡が
管理される。
【0026】本発明の請求項8に係るパターン精度設定
方法は、パターン精度を算出するときに、上層パターン
のはみ出しに起因した回路要素どうしの導通不足に対
し、実用上許容できる救済率を加重させることを特徴と
する。これによれば、エッジ部分を介した導体の導通不
足が管理される。
【0027】本発明の請求項9に係るパターン精度設定
方法は、救済率の加重には、上層パターンが下層パター
ンからはみ出す確率を、導体の短絡または導通不足の救
済率未満に設定した加重要件が含まれることを特徴とす
る。これによれば、導体の短絡または導通不足が任意の
救済率に設定される。
【0028】本発明の請求項10に係るパターン精度設
定方法は、算出したパターン精度から、各ウェハパター
ンにおける集積度に適した評価ルールを求めることを特
徴とする。これによれば、複数の評価ルールが任意の集
積度で得られる。
【0029】本発明の請求項11に係るマスクパターン
の設計マージン設定方法は、半導体製造プロセスのマス
クパターンにおける各回路要素の実用的な設計マージン
を設定するためのマスクパターンの設計マージン設定方
法において、異なる二つの基板層にわたる回路要素を特
定して下地パターンおよび上地パターンの回路要素にお
ける任意の二つのパターンエッジを選択し、下地パター
ンまたは上地パターンにおけるパターンエッジ自体の位
置ずれを寸法誤差とし、下地パターンに上地パターンを
重ね合わせた相対的な位置ずれを重ね合わせ誤差として
併せて設定し、これら寸法誤差と重ね合わせ誤差とによ
る各確率分布の統計的な隔たりから設計マージンを算出
する。このマスクパターンの設計マージン設定方法によ
れば、各種の集積度による感光パターンの設計マージン
が得られる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態に
ついて図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本
発明の実施形態に係るマスクパターンと、下地パターン
および上地パターン上のエッジによる位置ずれの確率分
布とを説明する図である。この実施形態では、半導体製
造プロセスの異なる二つの基板層にわたる任意の回路要
素をマスクパターン上で特定し、その下地パターンPl
および上地パターンPuにおける回路要素の二つのパタ
ーンエッジ(以下、単に、エッジという)を任意に選択
する。この他、一つのマスクパターン上に下地および上
地パターンPl、Puを焼き付けてもよい。
【0031】そして、下地パターンおよび上地パターン
Pl、Puのそれぞれについて、各回路要素における所定
の基準点からのエッジの位置ずれを寸法誤差として二つ
のガウス分布P1、P2に表す。また、これらエッジ間
の距離を、一つの回路要素における設計値mとして設定
すると、この設計値mは、下地パターンおよび上地パタ
ーンPl、Puにおける設計ルールの差値の1/2に等し
くなる。
【0032】この寸法誤差の要因としては、例えばパタ
ーン転写または露光用レンズのレンズ収差(Distortio
n)、フォトレジストにおけるマスクパターンの像面平坦
性、レチクルパターン上の歪み、転写または露光用の光
源の照度むらなどがあり、いずれの要因もガウス分布に
したがうと考えられるからである。
【0033】図2は、図1に示す下地パターンおよび上
地パターンを重ね合わせたときの各確率分布のずれを説
明する図である。これらエッジの確率分布P1(x1)、
P2(x2)は、二つのガウス分布P1、P2を下地パタ
ーンおよび上地パターンPl、Pu相互間でそれぞれ相対
的にずらして重ね合わせたものになる。
【0034】この重ね合わせ誤差の要因としては、例え
ば転写または露光の倍率、回転、レチクルパターンの作
成精度、パターン転写または露光用レンズのレンズ収
差、マスクパターンを位置決めする際の位置ずれである
コマなどがある。このうち倍率と回転に起因する位置ず
れが原理的に一様分布にしたがい、レンズ収差に起因す
る位置ずれが倍率と同様か、または倍率に準じた挙動を
示すことが多い。また、作成精度については、本来は一
様分布とガウス分布の中間的な挙動を示すが、ここでは
全体として一様分布にしたがうと仮定した。
【0035】これらの確率分布は、半導体プロセスにお
ける下地パターンおよび上地パターンPl、Puによっ
て、各回路要素のエッジに生じる位置ずれの分布を示し
ている。その結果、それぞれの確率分布P1(x1)、P
2(x2)におけるトータル的なずれが、下地パターンま
たは上地パターンPl、Puによるショット内重ね合わせ
誤差R1、R2となる。
【0036】D1、D2は、下地パターンおよび上地パ
ターンPl、Puによるショット内寸法誤差(3σ)を、
また、R1、R2は同じくショット内重ね合わせ誤差
(最大値から最小値まで、つまり3σの二倍と考えてよ
い)を示す。設計マージンMは、ここではパターンエッ
ジ間の距離であって、下地パターンおよび上地パターン
Pl、Puの設計ルールの差1/2に等しい。
【0037】続いて、これらショット内寸法誤差D1
と、ショット内重ね合わせ誤差D2とによる各確率分布
の統計的な隔たりから実用的な設計マージンMを算出す
る。マスクパターン上のショット内で、エッジのはみ出
しが生じる割合が、一般に、いわゆるリダンダンシであ
る救済回路に設計上織り込まれている。レチクルパター
ン上および半導体ウェハ上では、きわめて稀な異物に起
因した導体の短絡および導通不足がないとはいえない。
この偶発的事態の対策が救済回路である。
【0038】そこで、ショット内寸法誤差D1、ショッ
ト内重ね合わせ誤差D2が十分に小さければ、これらに
起因する導体の短絡および導通不足も同様に救済回路に
含ませてよいとした。そして、パターンはみ出しに起因
する導体の短絡ないし導通不足が許容できる救済率Red
を、回路設計に先立って予め設定してある。
【0039】すなわち、下記の式3によって、確率分布
P2(x2)についてx1から∞までを積分し、さらに確
率分布P1(x1)について−∞から+∞までを積分す
る。この二重積分による救済率Redまでエッジのはみ出
しが許容できる。なお、この式3の各積分項における積
分範囲の表示を記載の便宜上から省略してある。 Red=∫P1(x1)[∫P2(x2)dx2]dx1 ・・・ 式3
【0040】この場合、確率分布P1(x1)の積分につ
いては、範囲を区切って行っても実質的に構わない。例
えば同一の製造工程において、隣接する二つのエッジ間
の距離をXとし、X/2から−X/2までの範囲で積分
してもよい。また、救済率Redは必ずしも必要なもので
はなく、十分に小さな値であれば、いずれでもよい。
【0041】以上から、ショット内重ね合わせ誤差R
1、R2を一定とすれば、この式3を満足するショット
内寸法誤差D1、D2と、前述した設計マージンMとの
関係は、下記の式4で表される。 √(D1+D2)=α×M+β ・・・ 式4 ここで、係数α、βは、救済率Red、ショット内重ね合
わせ誤差R1、R2によって異なる値をとる。
【0042】図3は、図2に示すショット内寸法誤差と
設計マージンの関係を、図5に示す従来例による関係と
比較して図示したグラフであり、縦軸に設計マージン
を、横軸には、D1+D2についてnmを単位とし
て示してある。言い換えると、設計マージンMは、√
(D1+D2)に対して比例的に変化する。例え
ば、救済率Red=0.0001%(1Kbit/1Gbit)、
ショット内重ね合わせ誤差R1=R2=20nmのとき、
係数α=1.46、係数β=-29.12となる。
【0043】このようにして、ショット内重ね合わせ誤
差R1、R2が一定のとき、ショット内寸法誤差D1、
D2による影響を二乗和(D1+D2)で考察する
ことは新しい知見である。そして、下地パターンおよび
上地パターンPl、Puそれぞれのショット内寸法誤差D
1、D2と、ショット内重ね合わせ誤差R1、R2から
設計マージンMを求め、適切な設計ルールを導き出すこ
とができる。
【0044】同じく、救済率Red=0.0001%(1
Kbit/1Gbit)、ショット内重ね合わせ誤差R1=R2
=20nm、係数α=1.46、係数β=-29.12のと
き、ショット内寸法誤差D1=15nm、D2=20nm
であれば、式4により設計マージンM=37nmが必要
となる。
【0045】以上とは逆に、所与の設計ルールに基づい
て任意の設計マージンMを設定し、この設計マージンM
から、前述した二つの確率分布を満足するために必要な
寸法精度および重ね合わせ精度を導出することもでき
る。
【0046】次に、本発明による別の実施形態について
説明する。この別の実施形態では、半導体ウェハのフォ
トレジスト上に感光パターンを焼き付けるときに、製造
工程の各ショットごとに感光パターンの設計マージンM
を設定し、各種の集積度で適切な歩留まりを期待できる
感光パターンの設計マージン設定方法が構成される。こ
の場合、一つのマスクパターン上に下層パターンおよび
上層パターンPl、Puを焼き付けてもよい。
【0047】先ず、各ショットごとのフォトレジストに
おいて、異なる二つの基板層にわたる回路要素を特定
し、この回路要素における下層パターンおよび上層パタ
ーンPl、Puの任意の二つのエッジを選択する。このと
き、下層または上層パターンPl、Puにおけるエッジ自
体の位置ずれを別の寸法誤差D1、D2とし、下層パタ
ーンPlに上層パターンPuを重ね合わせた相対的な位置
ずれを別の重ね合わせ誤差R1、R2として併せて設定
する。
【0048】これら別の寸法誤差D1、D2と重ね合わ
せ誤差R1、R2とによる別の各確率分布P1(x1)、
P2(x2)を予め決定しておき、二つの別の確率分布P
1(x1)、P2(x2)による統計的な隔たりから設計マ
ージンMを算出する。この場合、設計マージンMの値
が、下層パターンおよび上層パターンPl、Puによる各
エッジの寸法誤差D1、D2および重ね合わせ誤差R
1、R2のばらつきに伴って変化する。
【0049】したがって、これら寸法誤差D1、D2お
よび重ね合わせ誤差R1、R2の半導体ウェハ面内での
確率分布が決定できれば、その製造工程における各ショ
ットごとに設計マージンMの値を導き出せる。このた
め、微細加工の観点から期待される歩留まりを簡便に算
出することができる。
【0050】
【発明の効果】以上、詳細に述べたように、本発明に係
るマスクパターンの設計マージン設定方法によれば、二
つのパターンエッジの寸法誤差による確率分布から、重
ね合わせ誤差に基づく所望の設計マージンが算出され
る。このため、実際の半導体プロセスを検討しながら、
実際のパターンの寸法誤差、重ね合わせ誤差のばらつき
から実用的な設計マージンを算出することができる。
【0051】本発明に係るマスクパターンのパターン精
度設定方法によれば、二つのパターンエッジの寸法精度
による確率分布から、所望の設計マージンに基づく重ね
合わせ精度が算出される。このため、実際の半導体プロ
セスを検討しながら、所望の設計マージンからパターン
の実用的な寸法精度、重ね合わせ精度を算出することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るマスクパターンと、下
地パターンおよび上地パターン上のエッジによる位置ず
れの確率分布とを説明する図。
【図2】図1に示す下地パターンおよび上地パターンを
重ね合わせたときの各確率分布のずれを説明する図。
【図3】図2に示すショット内寸法誤差と設計マージン
の関係を、図4に示す従来例による関係と比較して図示
したグラフ。
【図4】一般的なマスクパターンを部分的に説明する
図。
【図5】図4に示す寸法誤差と設計マージンの関係を図
示したグラフ。
【符号の説明】
D1、D2 寸法誤差(ショット内寸法誤差) M 設計マージン P1、P2 ガウス分布 P2(x2)、P1(x1) 確率分布 R1、R2 重ね合わせ誤差(ショット内重ね合わせ誤
差) Red 救済率

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェハのフォトレジスト上に感光
    パターン焼きを付けるときに、この感光パターンの各回
    路要素における実用的な設計マージンを設定するための
    ウェハパターンの設計マージン設定方法において、 異なる二つの基板層にわたる回路要素を特定して下層パ
    ターンおよび上層パターンの回路要素における任意の二
    つのパターンエッジを選択し、 下層パターンまたは上層パターンにおけるパターンエッ
    ジ自体の位置ずれを寸法誤差とし、下層パターンに上層
    パターンを重ね合わせた相対的な位置ずれを重ね合わせ
    誤差として併せて設定し、 これら寸法誤差と重ね合わせ誤差とによる各確率分布の
    統計的な隔たりから設計マージンを算出することを特徴
    としたウェハパターンの設計マージン設定方法。
  2. 【請求項2】 前記設計マージンを算出するときに、上
    層パターンのはみ出しに起因した回路要素どうしの導体
    の短絡に対し、実用上許容できる救済率を加重させるこ
    とを特徴とする請求項1記載のウェハパターンの設計マ
    ージン設定方法。
  3. 【請求項3】 前記設計マージンを算出するときに、上
    層パターンのはみ出しに起因した回路要素どうしの導通
    不足に対し、実用上許容できる救済率を加重させること
    を特徴とする請求項1記載のウェハパターンの設計マー
    ジン設定方法。
  4. 【請求項4】 前記救済率の加重には、上層パターンが
    下層パターンからはみ出す確率を、導体の短絡または導
    通不足の救済率未満に設定した加重要件が含まれること
    を特徴とする請求項2または請求項3記載のウェハパタ
    ーンの設計マージン設定方法。
  5. 【請求項5】 前記算出した設計マージンから、各ウェ
    ハパターンにおける集積度に適した設計ルールを求める
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のウェ
    ハパターンの設計マージン設定方法。
  6. 【請求項6】 半導体ウェハのフォトレジスト上に感光
    パターン焼きを付けるときに、この感光パターンの各回
    路要素における実用的な設計マージンを設定するための
    ウェハパターンの設計マージン設定方法において、 異なる二つの基板層にわたる回路要素を特定して下層パ
    ターンおよび上層パターンの回路要素における任意の二
    つのパターンエッジを選択し、 下層パターンまたは上層パターンにおけるパターンエッ
    ジ自体の位置ずれを寸法精度とし、下層パターンに上層
    パターンを重ね合わせたときの位置ずれを重ね合わせ精
    度として併せて設定し、 これら寸法精度と重ね合わせ精度とを、所定の設計マー
    ジンを統計的な隔たりとした各確率分布から算出するこ
    とを特徴としたウェハパターンのパターン精度設定方
    法。
  7. 【請求項7】 前記パターン精度を算出するときに、上
    層パターンのはみ出しに起因した回路要素どうしの導体
    の短絡に対し、実用上許容できる救済率を加重させるこ
    とを特徴とする請求項6記載のウェハパターンのパター
    ン精度設定方法。
  8. 【請求項8】 前記パターン精度を算出するときに、上
    層パターンのはみ出しに起因した回路要素どうしの導通
    不足に対し、実用上許容できる救済率を加重させること
    を特徴とする請求項6記載のウェハパターンのパターン
    精度設定方法。
  9. 【請求項9】 前記救済率の加重には、上層パターンが
    下層パターンからはみ出す確率を、導体の短絡または導
    通不足の救済率未満に設定した加重要件が含まれること
    を特徴とする請求項7または請求項8記載のウェハパタ
    ーンのパターン精度設定方法。
  10. 【請求項10】 前記算出したパターン精度から、各ウ
    ェハパターンにおける集積度に適した評価ルールを求め
    ることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のウ
    ェハパターンのパターン精度設定方法。
  11. 【請求項11】 半導体製造プロセスのマスクパターン
    における各回路要素の実用的な設計マージンを設定する
    ためのマスクパターンの設計マージン設定方法におい
    て、 異なる二つの基板層にわたる回路要素を特定して下地パ
    ターンおよび上地パターンの回路要素における任意の二
    つのパターンエッジを選択し、 下地パターンまたは上地パターンにおけるパターンエッ
    ジ自体の位置ずれを寸法誤差とし、下地パターンに上地
    パターンを重ね合わせた相対的な位置ずれを重ね合わせ
    誤差として併せて設定し、 これら寸法誤差と重ね合わせ誤差とによる各確率分布の
    統計的な隔たりから設計マージンを算出することを特徴
    としたマスクの設計マージン設定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8124984B2 (en) 2008-05-13 2012-02-28 Panasonic Corporation Semiconductor multilayer structure on an off-cut semiconductor substrate
US9244365B2 (en) 2013-03-22 2016-01-26 Kabushiki Kaisha Toshiba Method for measuring pattern misalignment

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