JP2001122749A - 有機スメクタイトを含有する歯磨 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】歯磨に使用されている従来の研磨剤は、歯牙及
び歯肉組織に損傷を与えやすく、又は口腔粘膜を刺激す
るという問題を有する。 【解決手段】歯磨の研磨剤として、有機スメクタイトを
用いることにより、従来の研磨剤が有する欠点を克服す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、有機スメクタイト
を含有する歯磨に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】歯磨
は、口中の健康、美容、嗜好のために使用される化粧品
であり、その目的及び効果として、むし歯を防ぐ、歯を
白くする、歯垢をとる、口中を浄化する、口臭を防ぐ、
歯のやにをとる、歯垢の沈着を防ぐなどを挙げることが
できる。このなかで、口腔内の微生物、多糖類、蛋白質
などから生成されて歯面に付着する歯垢は、むし歯、歯
周病（歯槽膿漏）の最も大きな原因であり、口腔衛生上
極めて重要である。一般に、この歯垢の除去には、歯磨
と歯ブラシとを併用した口腔清掃が最もよく行われてい
る。使用する歯磨の清掃効果を高めるために、歯磨には
研磨剤が含まれており、例えば炭酸カルシウム、燐酸水
素カルシウム、ピロ燐酸カルシウム、不溶性メタ燐酸ナ
トリウム、水化アルミナ、無水珪酸などが使用されてい
る。そして、従来から、使用される研磨剤の物理的研磨
力を上げることにかなりの努力がなされてきている。し
かしながら、従来の研磨剤では、歯牙及び歯肉組織に損
傷を与えやすく、又は口腔粘膜を刺激する問題を有す
る。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明者は、これら従来
の研磨剤の欠点のない研磨剤を含む歯磨を求め、本発明
を発明した。すなわち、本発明は、有機スメクタイトを
含有する歯磨に関する。本発明で使用される有機スメク
タイトは、スメクタイトを処理したものである。スメク
タイトは、粘土鉱物の１種である２：１型粘土鉱物の中
で０．２５＜ｘ＜０．６の電荷密度を有するものであ
り、２−八面体型としてモンモリロナイト及びバイデラ
イト、３−八面体型としてヘクトライト及びサボナイト
を含む。本発明では、これら粘土鉱物の他に、ベントナ
イト（即ちモンモリロナイトを主成分とし石英、α−ク
リストバライト、オパール、長石、雲母などの随伴鉱物
を含む塩基性粘土岩）も含むものである。これらスメク
タイトに属する粘土鉱物は、交換性カチオン例えばＮａ
及びＣａカチオンを有する。本発明で使用する有機スメ
クタイトは、この交換性カチオンを他のカチオン例えば
４級アンモニウムイオンにより交換したものである。ま
た、これら粘土鉱物の層表面は、マイナスの電荷をもっ
ているためにカチオンを吸着する性質があり、このイオ
ン交換により層表面でカチオンが吸着されて、層表面が
疎水性になる。交換に使用される４級アンモニウム源と
しては、例えば、塩化ベンザルコニウム、ジメチルジア
ルキルアンモニウム、トリメチルアルキルアンモニウ
ム、ジメチルジステアリルアンモニウム、ベンジルジメ
チルジステアリルアンモニウムが使用され、有機溶剤と
の相溶性により使い分けされている。本発明では、有機
スメクタイトとして、有機ベントナイト又は有機ヘクト
ライトを使用するのが好ましく、例えばジメチルジステ
アリルアンモニウムヘクトライト、ジメチルジステアリ
ルアンモニウムベントナイト、ベンジルジメチルジステ
アリルアンモニウムヘクトライト、ベンジルジメチルジ
ステアリルアンモニウムベントナイトを挙げることがで
きる。本発明では、この有機スメクタイトを研磨剤とし
て使用する。本発明における有機スメクタイトの使用量
は、歯磨の全重量に基づいて０．１−９０重量％であ
り、例えば粉歯磨では、０．１−９０重量％であり、練
歯磨では、０．１−６０重量％である。

【０００４】本発明の歯磨では、研磨剤に有機スメクタ
イトを用いる以外は、従来の歯磨の原料を使用し、従来
の製造方法に準じて製造することができる。本発明の歯
磨の形態は、従来の歯磨の形態をとることができ、例え
ば、粉歯磨、潤製歯磨、練歯磨などにすることができ
る。本発明の歯磨は、従来の歯磨に比べて、使用する
と、歯牙及び歯肉組織に損傷を与えることなく、又は口
腔粘膜を刺激することがない。そして、歯に優しい感触
を得る。

【０００５】

【実施例】 実施例 １ 粉歯磨 ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト ８０重量％ ラウリル硫酸ナトリウム ５重量％ キシリトール ５重量％ ヒドロキシアパタイト ３重量％ プロピレングリコール １重量％ ステビアエキス ０．１重量％ 香料 適量 上記の原料を使用して、常法により粉歯磨を得た。得ら
れた粉歯磨を使用すると、従来の歯磨に比べて、歯牙及
び歯肉組織に損傷を与えることなく、又は口腔粘膜を刺
激することがなかった。そして、歯に優しい感触を得
た。

【０００６】 実施例 ２ 練歯磨 ベンジルジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト ４０重量％ 濃グリセリン １５重量％ ソルビット液 １５重量％ ラウロイルサルコシンナトリウム ３重量％ カルボキシメチルセルロースナトリウム ０．５重量％ メチルパラベン ０．１重量％ グリチルリチン酸ジカリウム ０．０５重量％ イソプロピルメチルフェノール ０．０５重量％ サッカリン ０．０１重量％ 香料 適量 精製水 適量 得られた練歯磨を使用すると、従来の歯磨に比べて、歯
牙及び歯肉組織に損傷を与えることなく、又は口腔粘膜
を刺激することがなかった。そして、歯に優しい感触を
得たが、十分な口腔清掃の効果を得ることができた。

【０００７】 実施例 ３ 練歯磨 ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト ２０重量％ 濃グリセリン １０重量％ １、３−ブチレングリコール １０重量％ ベントナイト ７重量％ カオリン ５重量％ ヤシ油脂肪酸カリウム ２重量％ フェノキシエタノール ０．６重量％ １−メントール ０．５重量％ アルギン酸ナトリウム ０．３重量％ 酢酸ｄｌ−α−トコフェノール ０．０５重量％ 銅クロロフィル ０．０５重量％ 精製水 適量 得られた練歯磨を使用すると、従来の歯磨に比べて、歯
牙及び歯肉組織に損傷を与えることなく、又は口腔粘膜
を刺激することがなかった。そして、歯に優しい感触を
得た。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 4C083 AA112 AA122 AB292 AB441 AB442 AC122 AC132 AC152 AC472 AC482 AC782 AC862 AC932 AD272 AD302 AD532 AD662 CC41 DD17 DD22 EE06 EE31

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】有機スメクタイトを含有する歯磨。