JP2001120414A - マドラー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使い捨て用コップの蓋に開口されている飲み
口をシールする機能も備えているマドラーを提供し、使
い捨て飲料容器の携帯性を高める。 【解決手段】 コップ７の蓋８に、飲み口として開口９
を設けた容器において、砂糖、ミルクなどを入れた場合
の撹拌用に使用するマドラー１を開口９に挿入すること
によって、蓋の開口を密閉する。マドラー１には、開口
９を覆う鍔部４と、それに続く嵌合部４を設け、挿入さ
れた状態で開口９の密閉を確実なものとすると共に、み
だりに抜けるのを防止することによって、内容物の漏れ
を防ぎ、携帯性を高める。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はマドラー、特に持ち帰り
用の飲用容器と共に使用するに適したマドラーに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】持ち帰り用の飲用容器としては、使い捨
てのコップに使い捨ての蓋をしたものが一般的である。
このような蓋をした容器から飲料を飲もうとすると、蓋
を取らなければならないが、片手だけしか使えない状況
にある場合は極めて不便である。また、車内で移動中に
飲む場合などには車の揺れによってこぼれるなどの問題
があった。

【０００３】これに対して、蓋の一部に開口を設けて飲
み口を作り、蓋した状態で該開口から直接又はストロー
を介して飲むようにした蓋が提案されている（例えば、
実開昭６３−１９２２６５号公報等）。これらの蓋に開
口された飲み口は、通常開口されている状態のままであ
り、密封されていない。従って、コップが転倒した場合
等に内溶液がこぼれ出すことは避けられない。また、密
封手段を有していないので、例えば飲用を途中で中断す
る場合等、開口を封鎖しておくことができない欠点があ
る。

【０００４】一方、コーヒー、紅茶等においては、砂糖
やミルクを入れた場合、これを撹拌するためにマドラー
が使われるが、持ち帰り用のコップ飲料の場合はコップ
と別体の付属品として一般に供給される。従来のこの種
マドラーは、柄であるスティック先端に小さな撹拌部を
形成したプラスチック製のものが多用されているが、こ
れらのものは撹拌用としての機能を有するのみであり、
使用後は、置場所に困ることも多く、そのまま捨てられ
ていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の飲
み口が開口されている蓋付のコップは開口が開いたまま
の状態であるので、開口が小さいとは言え、振動や転倒
した場合内溶液が漏れ出すばかりでなく、ゴミや埃の侵
入又は内溶液が外気に直接触れる等の問題点がある。そ
のため、少なくとも例えば店から購入して持ち帰る途中
や、途中で飲用を一時的に中断する等の場合、開口が密
封できるようにするのが望ましい。しかしながら、蓋に
飲み口である開口を密封する手段を設けるとそれだけコ
スト高になり、使い捨てのコップに採用するのはコスト
的に困難である。一方、従来の使い捨てマドラーは、コ
ップ入り飲料と別体に付属品として供給されるが、小さ
いため持ち運ぶ途中で落したり、また、一度使用したも
のを清潔な状態で保管するのは面倒であり、置場所に困
り通常最初の使用後にそのまま破棄している。そのた
め、飲用途中で、あるいは飲用中断後再度飲用する時等
で、再び使用するには不便であった。

【０００６】本発明は、上記問題点を一挙に解決できる
マドラーを提供しようとするもので、使い捨てのマドラ
ーが単に撹拌機能ばかりでなく、コップ蓋の飲み口をシ
ールする機能も備えて、非常に安価に上記問題点を解決
することができるマドラーを提供することを目的とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決する本
発明のマドラーは、蓋の一部に開口を設けて、この開口
から飲料を飲むようにしたコップと共に使用されるマド
ラーであって、該マドラーの一部に上記蓋の開口に嵌合
して該開口を密閉する開口密閉部を設けたことを特徴と
するものである。より具体的には、前記開口密閉部は、
蓋の開口上端に係合する鍔およびそれに続いて開口とほ
ぼ同じ断面を有する嵌合部からなるものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して具体的に説
明する。本実施形態のマドラーは、図１に正面図
（ａ）、側面図（ｂ）、平面図（ｃ）を示すように、先
端に撹拌部２を有する本体１の他端は把持部３となって
おり、これに続いて鍔部４、嵌合部５が形成されてい
る。嵌合部５は、蓋の飲み口開口部に密嵌合するように
開口部の形状に合わせた断面形状に形成され、本実施形
態では図示のように略断面楕円状に形成されている。そ
して、飲み口に係合する場合、飲み口に挿入し易く且つ
密嵌合するように、下方から次第にその断面積か大きく
なるように外周部がテーパー状となっている。また、上
記顎部は、前記嵌合部５の上端縁から外部にフランジ状
に形成され、飲み口を蓋ってその外周面と接触できるよ
うになって、マドラーがコップ内に落ちないように係止
する機能と共に、開口部を密封する機能とを果たすよう
になっている。なお、撹拌部２は、蓋の飲み口を自由に
通過できる大きさに形成されている。

【０００９】本実施形態では、前記鍔部４と嵌合部５と
で飲み口を密封する開口密封部を構成しているが、開口
の密封機能は、必ずしも両方で果たす必要はなく、前記
顎部のみで、又は嵌合部のみで果たすように構成しても
良い。

【００１０】図２はその使用状態を示し、コーヒー、紅
茶などの飲料６を入れたコップ７は蓋体８によって蓋を
される。この蓋体８には開口９が設けられ、この開口９
は内容物である飲料を飲むときは、蓋をしたまま飲むこ
とが出来る飲み口となる。携帯時、あるいは飲むのを途
中で止めた場合は、図に示すようにこの開口９に本発明
のマドラー１を挿入嵌合する。これにより、開口９は鍔
部４により覆われて密閉され、嵌合部４が開口９に嵌合
するためにみだりに抜けることがない。

【００１１】従って、店で飲料入り容器を提供する場
合、開口部に本実施形態のマドラーを差し込んだ状態で
提供すれば、購入者は飲料するまでコップを密封状態に
保つことができ、持ち運びにも便利であり、マドラーを
もらい忘れたり、途中で落すこともなく取扱が容易であ
る。そして、飲料に際しては、蓋８を外して必要に応じ
て砂糖、ミルクなどを入れた後、マドラー１で撹拌し、
再び蓋８をして開口９から飲むことが出来る。飲むのを
中止したときは、開口９にマドラーを挿入すれば、鍔部
４と嵌合部５によって再びしっかりと密封されるので、
コップの動揺や転倒によって飲料が漏れる心配がなく、
安心して持ち運びあるいは車中に置くことが出来、ま
た、使用済みのマドラーの置場に困ることもない。

【００１２】

【発明の効果】本発明のマドラーは、上記のようにマド
ラーとしてのみならず、飲料容器の密閉器具としても機
能を果たすことができ、しかも簡単な構成で、通常のマ
ドラーと同程度のコストで提供することが出来て、従来
の飲み捨てコップ飲料の問題点を一挙に解決することが
できる優れた実用性を有する発明である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のマドラーの一実施例を示す正面図、側
面図、平面図である。

【図２】本発明のマドラーの使用状態の説明図である。

【符号の説明】

１ マドラー本体 ２ 撹拌部 ３ 把持部 ４ 鍔部 ５ 嵌合部 ６ 飲料 ７ コップ ８ 蓋体 ９ 開口

フロントページの続き (72)発明者 山崎 幸俊 東京都渋谷区神宮前２丁目22番16号 スタ ーバックス コーヒー ジャパン株式会社 内 Ｆターム(参考） 3B115 AA06 AA23 BA16 3E084 AA02 AA12 AB01 BA02 CA01 CB02 DA01 DB13 FA09 FC03 GA08 GB12 JA02 KB01 LA30 LB02 4B053 AA03 CA19 CA30 CB03 CB10

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 蓋の一部に開口を設けて、この開口から
   飲料を飲むようにしたコップと共に使用されるマドラー
   であって、該マドラーの一部に上記蓋の開口に嵌合して
   該開口を密閉する開口密閉部を設けたことを特徴とする
   マドラー。
2. 【請求項２】 前記開口密閉部は、蓋の開口上端に係合
   する鍔およびそれに続いて開口とほぼ同じ断面を有する
   嵌合部からなることを特徴とする請求項１のマドラー。