JP2001116731A - コンクリートの品質管理方法及びコンクリート試験体用型枠 - Google Patents

コンクリートの品質管理方法及びコンクリート試験体用型枠

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実構造物のコンクリートの圧縮強度を非破壊
で、迅速かつ的確に測定し、コンクリートの品質管理を
長期に亘って高精度に、低コストで行うコンクリートの
品質管理方法を提供する。 【解決手段】 コンクリートの品質管理用の試験体Sを
用い、その試験体中を伝搬する超音波の音速と試験体の
圧縮強度との関係を求める工程と、コンクリート構造物
Cの施工時にそのコンクリート構造物内に超音波を反射
する反射板20を埋設しておく工程と、超音波測定器1
0を用い、コンクリート構造物Cの表面から反射板20
に向けた超音波による反射波の測定によりコンクリート
構造物中を伝搬する超音波の音速を測定する工程と、試
験体Sで求めた音速と圧縮強度との関係に基づいて、コ
ンクリート構造物中を伝搬する音速の測定値からコンク
リート構造物の圧縮強度を推定する工程とから構成して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートの品
質管理技術に関し、特に、現場施工のコンクリート構造
物が設計通りの品質を確保しているか否かを、そのコン
クリート構造物及びコンクリート試験体を伝搬する超音
波の音速と圧縮強度との関係に基づいて推定する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的なコンクリート構造物に打
設されたコンクリートの圧縮強度等の品質管理評価は、
標準試験体(Φ100×200mm)で得られた値で評
価しているのが通例である。この標準試験体の養生方法
は、標準水中養生が一般的である。
【0003】しかし、コンクリート構造物が置かれてい
る環境条件、構造物のコンクリート厚さ、気候条件等が
特異な場合、それらに適合した養生方法が採られ、現場
構造物により近い環境条件で養生し品質を評価する場合
もある。例えば、現場水中養生、現場封減養生、マスコ
ンクリート構造物の場合には構造物の温度履歴を計測、
養生槽で標準試験体に同等の温度履歴を与え養生する方
法などがある。
【0004】これらの方法は、その何れも標準試験体に
よる値でコンクリート構造物を評価しているもので、必
ずしも施工性を含めた構造物のコンクリート品質を評価
しているとは言い難い。したがって、構造物の品質を迅
速かつ的確に診断し、要求される性能を満足しているか
どうか検討できる検査方法が必要である。
【0005】又、コンクリート構造物の径年劣化は、コ
ンクリート構造物の表面に発生して内部に進展して行く
凍結融解、塩害によるものと、鉄筋の錆やアルカリ骨材
反応によるものが知られている。そして、凍結融解や塩
害によって、コンクリートが劣化して行く深さや劣化の
程度等を把握することも重要であるが、鉄筋の錆やアル
カリ骨材反応による劣化状態を事前に把握することは最
も期待されるところである。
【0006】即ち、鉄筋の錆やアルカリ骨材反応による
劣化は、コンクリート構造物の深部において発生し、コ
ンクリートを亀の子状にひび割れさせて全体的に拡大し
て行くので、表面に亀裂として現れる段階ではコンクリ
ート構造物Cはバラバラになっており、極めて危険な状
態に至っているからである。
【0007】構築する構造物の品質を迅速かつ的確に診
断し、要求される性能の是非を検討できる検査方法とし
て、従来のコンクリート構造物の検査方法は、コア採取
による検査方法、非破壊検査方法等が知られている。前
者のコア採取による検査方法では、コンクリート構造物
から比較的径の大きなコアを採取し、圧縮強度を測定し
ているが、コア採取場所の選定が難しいこと、経費がか
かること、構造物を部分的に損傷させるなどの問題があ
る。後者の非破壊検査方法では、純非破壊検査として、
シュミットハンマー法、打撃法、超音波を用いた振動法
等が挙げられるが、何れの方法とも適切な品質を評価し
きれないのが実状である。特に、上述した径年劣化につ
いては、コンクリート構造物を的確に検査することでそ
の品質を長期間に亘って継続的に管理できる方法は全く
提案されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コンクリー
トの超音波試験の研究開発は多く報告されている。現在
までに、厚さ測定法、ジャンカおよび内部空隙の検出
法、ひび割れ深さ測定法および圧縮強度の推定法などが
開発されている。
【0009】各々の測定法には、透過法または反射法
で、縦波と横波を組み合わせた最適な方法が検討されて
いる。厚さ測定法、ジャンカおよび内部空隙の検出法、
ひび割れ深さ測定法は、反射法で底版、空隙部、ひび割
れ部からの反射波を測定し、厚さ、深さ、位置などを検
出することができる。これは反射波のパルス高さが特出
しているため計測し易い特徴があるためである。
【0010】それらに対して、圧縮強度に関してはコン
クリート中の超音波の速度を計測し、音速(m/s)と
圧縮強度との関係から強度を推定するのが一般的であ
る。したがって、計測方法として計測距離が明確な透過
法が適している。
【0011】しかし、実構造物の場合、計測場所の制約
条件などにより透過法は適用できずに、表面走査法を適
用しなければならないことがほとんどである。表面走査
法の場合には、施工による不具合、コンクリート中に混
在している鉄筋、ひび割れ及び構造物における明確な位
置関係等の要因を個々に判別できる状態で、欠陥部から
の反射波として音速を正確に計測するには多くの妨げが
あり、明確に測定することが現状の技術では不可能であ
る。
【0012】本発明は、上記の状況に鑑みて、実構造物
のコンクリートの圧縮強度を非破壊で迅速かつ的確に測
定できるようにし、これによりコンクリートの品質管理
を長期に亘って高精度にしかも低コストで行うことがで
きるコンクリートの品質管理方法を提供するを課題にし
ている。又、本発明の他の課題は、コンクリートの品質
管理方法に有効利用できるコンクリート試験体用型枠を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明のコンクリート品質管理方法では、コンクリ
ートの品質管理用の試験体を用い、その試験体中を伝搬
する超音波の音速と試験体の圧縮強度との関係を求める
工程と、コンクリート構造物の施工時にそのコンクリー
ト構造物内に超音波を反射する反射板を埋設しておく工
程と、超音波測定器を用い、コンクリート構造物の表面
から反射板に向けた超音波の反射波の測定によりコンク
リート構造物中を伝搬する超音波の音速を測定する工程
と、試験体で求めた音速と圧縮強度との関係に基づい
て、コンクリート構造物中を伝搬する音速の測定値から
コンクリート構造物の圧縮強度を推定する工程とを行う
ことを特徴としている。
【0014】その場合、コンクリート設計基準材齢の試
験体を用いて求めた音速と圧縮強度との関係を基準値と
し、この基準値に対し、コンクリート構造物の設計基準
材齢及び所定の長期材齢で求めた音速から算定した圧縮
強度を対比して品質評価を行うようにすることもでき
る。
【0015】又、試験体は超音波の反射板を含み、その
反射板の試験体表面からの距離と、コンクリート構造物
内に埋設した反射板のコンクリート構造物表面からの距
離とを等しく設定することもできる。
【0016】さらに、コンクリート構造物内に反射板を
複数埋設し、コンクリート構造物表面からの各反射板の
埋設深さを異ならせておくこともできる。
【0017】一方、本発明のコンクリート品質管理方法
に用いる試験体を造る型枠は、底板部材と、筒状の周壁
部材とにより有底筒状に形成され、底板部材が超音波を
反射する部材により構成されていることを特徴としてい
る。
【0018】ここで、底板部材については、金属で構成
することもできるし、底版部材の表面又は内部に金属層
を有する構成とすることもできる。
【0019】又、周壁部材の内面に、超音波の反射を抑
制する樹脂層を設けた構成とすることもできる。さら
に、周壁部材の内面側に、型枠成形される試験体の表面
に凹凸を付けるための凹凸付与部材を設けた構成とする
こともできる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。本実施の形態に係るコン
クリート品質管理方法では、以下の(1)〜(4)の各
工程を実施する。
【0021】(1) コンクリートの品質管理用の試験
体Sを用い、その試験体S中を伝搬する超音波の音速と
試験体Sの圧縮強度との関係を求める工程。 (2) コンクリート構造物Cの施工時にそのコンクリ
ート構造物C内に超音波を反射する反射板20を埋設し
ておく工程。 (3) 超音波測定器10を用い、コンクリート構造物
Cの表面から反射板20に向けた超音波の反射波の測定
によりコンクリート構造物C中を伝搬する超音波の音速
を測定する工程。 (4) 試験体Sで求めた音速と圧縮強度との関係に基
づいて、コンクリート構造物C中を伝搬する音速の測定
値からコンクリート構造物Cの圧縮強度を推定する工
程。
【0022】そして、前記各工程の実施に際しては、以
下のような点に配慮しつつ行う。図1〜図4は、前記
(1)の工程を実施する際に用いるコンクリート試験体
Sとその試験体用型枠1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【0023】このコンクリート品質管理用の試験体S
は、図1に示すように、型枠1内にコンクリートを打設
して造る、Φ100×200mmの標準試験体である。
この標準試験体Sを造る型枠1は、底板部材2と筒状の
周壁部材3とにより有底筒状に形成されたものである。
この型枠1の周壁部材3はプラスチックで形成され、底
板部材2は超音波の反射性能に優れた部材、例えば金属
板(反射板)により形成されている。
【0024】なお、この型枠1は学会の基準で決められ
た形状、大きさで、市販され共用されている型枠を転用
することもできる。最近、特に使用されている型枠とし
て、プラスチック製や紙製のものがあるが、繰り返し長
期間使用する点を考慮してプラスチック製の型枠を転用
することが好ましい。その場合、型枠1の底板部材(以
下反射板と称する)2に関しては、反射板としての機能
が長期間持続可能なように、超音波を反射し易く、しか
も錆びない金属板を選定して設置すれば良い。勿論、こ
の反射板2としては、単なる金属板に限らず、表面又は
内部に金属層を有する多層構造とすることもできる。
【0025】型枠1の周壁部材3の内面には、図1の円
A部分を拡大して図2に示すように、超音波の反射を抑
制する性質をもつ樹脂塗料を塗布してなる樹脂層4が設
けられている。この樹脂層4は、周壁部材3の内面から
の反射を少なくし、反射板2からの反射波を明確に測定
できるようにするためである。
【0026】なお、この周壁部材3の内面からの反射を
少なくする対策としては、例えば図1の円B部分を拡大
して図3に示すように、型枠成形される標準試験体Sの
表面に凹凸を付けるための形状紙等からなる凹凸付与部
材5を、周壁部材3の内面に添って予め配置しておく対
策を採ることもできる。
【0027】図4は、コンクリートを所定の材齢まで養
生した標準試験体Sについて、その試験体S中を伝搬す
る超音波の音速と、試験体Sの圧縮強度との関係を求め
る工程の実施の形態を示すものである。この工程では、
超音波測定器10を利用して行う。超音波測定器10
は、探触子11と、パルス発振器12と、パルス受信器
13と、ブラウン管14とを有する。
【0028】音速測定は反射法で行い、型枠1のまま測
定する。試験体Sの表面中央に探触子11を配置し、パ
ルス発振器12からの送信波を反射板2で反射させ、そ
の反射波をパルス受信器13で受信し、ブラウン管14
に画像表示する。探触子11と反射板2との間の距離
は、標準試験体の長さと同様200mmである。
【0029】図5は、コンクリートの品質管理用に採取
したこの標準試験体Sを使用して、設計強度基準材齢に
おける音速と圧縮強度の関係を求めグラフ化したもので
ある。グラフ化に際しては、まず、試験体Sで超音波試
験を実施した後、その試験体Sの圧縮強度試験を行う。
これらの試験結果から理解できるように、音速と圧縮強
度との関係はほぼ直線的な関係を示している。なお、こ
れらの試験は必要に応じて試験体Sを複数準備し、各材
齢毎に求めておくこともできる。音速と圧縮強度との関
係を各材齢毎に求めておくことで、後述する実構造物の
評価に有効利用できるからである。
【0030】図6は、前記(2)の工程、及び(3)の
工程を説明するための図で、鉄筋コンクリート造の柱等
からなるコンクリート構造物C内に超音波の反射板20
を埋設している。この反射板20は、固定金物を通すた
めに角部4ヶ所に穴を開けてある。コンクリート構造物
Cに反射板20を取り付けるには、上記穴に鉄筋系又は
樹脂系の固定金物23を通して固定金物23を型枠に固
定して置き、反射板20を所定の位置に設定してから固
定金物に周知の手段を用いて固定する。以上のように、
反射板20はコンクリート構造物Cの施工時に予め埋設
しておいたものであるが、反射板20の埋設深さは、こ
こではコンクリート構造物Cのコンクリート表面から2
00mmとして、標準試験体Sの長さと正しく一致させ
ている。
【0031】反射板20の埋設位置は、コンクリート構
造物C内の主鉄筋30等の存在により、その反射板20
からの反射波の測定に支障が生じないような位置に選定
してある。鉄筋の影響を小さくすることで、測定した音
速の信頼度を高めることができるからである。反射板2
0の全長は、通常、20〜50cm程度とされるが、図
示例では全長20cmの反射板を用いている。
【0032】この実構造物の音速の測定にも、試験体の
測定時と同様に超音波測定器10を用いる。この場合、
コンクリート構造物Cのコンクリート表面に探触子11
を当て、パルス発振器12からの送信波を反射板20で
反射させ、その反射波をパルス受信器13で受信し、ブ
ラウン管14に画像表示する。探触子11と反射板20
との間の距離は、標準試験体Sの長さと同様に200m
mとなる。
【0033】反射板20としては、埋設するコンクリー
ト構造物に対応させて寸法変更することもできるし、形
状や構造を変更することもできる。例えば図7に示すよ
うに、全体が直板状で内部中空部(空気層)21を有す
る構造や、図8に示すように、全体として直板状のも
の、あるいは図9に示すように、反射面側を断面円弧状
の曲面22に形成したもの、などを例示することができ
る。図9に示す反射板20の場合には、探触子11から
同一距離(200mm)になる曲率の曲面22となるよ
うに配慮することが好ましい。これにより、探触子11
への反射波をより正確に受信可能にすることができる。
【0034】このようにして、(1)〜(3)の工程を
終えたら、次に(4)の工程を実施する。この(4)の
工程では、コンクリート構造物Cの実構造物で測定した
音速から、図5の音速と圧縮強度との関係に基づいて実
構造物の強度を算定し、基準値に対して比較検討するこ
とにより、実構造物のコンクリート品質を評価する。
【0035】この実構造物のコンクリート品質の評価に
ついては、コンクリート構造物Cの設計基準強度材齢時
において音速を測定し、その測定音速から、図5の音速
と圧縮強度との関係に基づいて求めた実構造物の圧縮強
度と、標準試験体の圧縮強度とを対比することによっ
て、設計基準強度材齢時における実構造物のコンクリー
ト品質の評価を行うこともできる。
【0036】また、同様にして、長期材齢のコンクリー
トの品質評価も行うことができる。一度、所定の場所に
反射板20を埋設しておくことにより、長期に亘って何
時でも計測が可能となるからである。したがって、各材
齢毎に音速を計測することによって、時系列毎にコンク
リートの品質を評価できる。
【0037】図10は、コンクリート表面からの深さ方
向のコンクリート品質を評価することができるようにし
た実施の形態を示すものである。この例では、コンクリ
ート構造物Cに埋設する反射板20のコンクリート表面
からの埋設深さを変えた反射板20を複数設けている。
コンクリート構造物Cの劣化で、コンクリート構造物の
表面に発生して内部に進展して行く凍結融解、塩害によ
るものと、コンクリート構造物Cの深部において発生
し、コンクリートを亀の子状にひび割れさせる鉄筋の錆
やアルカリ骨材反応によるものは、コンクリート表面か
らの深さや劣化の程度を径年的に把握することで検出可
能になるものであるから、複数の反射板20を表面から
の埋設深さを変えて埋設し、これを継続的に計測するこ
とでコンクリートの内部的な劣化状態を容易に把握でき
る利点が得られる。
【0038】上述のようなコンクリートの品質管理方法
を採用すれば、特に、コンクリート構造物Cにおける打
設コンクリートの圧縮強度の品質や、所定の長期材齢で
の圧縮強度の品質、並びに長期材例におけるコンクリー
ト構造物Cのコンクリート表面からの深さ方向の圧縮強
度の品質等を高精度に把握することができる。
【0039】以上、本発明によるコンクリート品質管理
方法を、圧縮強度を把握すべき実構造物として鉄筋コン
クリート造の柱に適用した実施の形態について詳細に説
明してきたが、本発明はこれに何ら限定されるものでな
く、例えばマスコンクリート構造物等の他のコンクリー
ト構造物にも同様に適用することができる。その場合、
採取する試験体Sの寸法や実構造物に反射板20を埋設
する深さなどを必要に応じて変化させることは言うまで
もない。
【0040】
【発明の効果】本発明によるコンクリート品質管理方法
は、実構造物のコンクリートの圧縮強度を非破壊で迅速
かつ的確に測定することができるので、コンクリート構
造物における凍結融解、塩害等によるコンクリートの劣
化とその深さ、鉄筋の錆、アルカリ骨材反応による劣化
等について、コンクリートの品質管理を、長期に亘って
高精度にしかも低コストで行うことができる効果を発揮
している。
【0041】又、本発明によるコンクリート試験体用型
枠は、金属製か表面や内部に金属層を有する底板部材
と、超音波の反射を抑制する樹脂層や凹凸付与部材を設
けた筒状の周壁部材とによって構成されているので、コ
ンクリートの品質管理方法に有効利用できる効果を発揮
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンクリート品質管理用試験体と
型枠の断面図
【図2】図1で示した標準試験体用型枠の円A部分の拡
大断面図。
【図3】標準試験体用型枠について周壁部材の他の実施
形態を示すもので、円Bに相当する部分の拡大断面図。
【図4】標準試験体を伝搬する超音波の音速の測定方法
を示す断面図。
【図5】標準試験体の音速と圧縮強度との関係を示すグ
ラフ。
【図6】実構造物を伝搬する超音波の音速の測定方法を
示す説明図
【図7】実構造物に埋設する反射板の構造例を示す断面
図。
【図8】実構造物に埋設する反射板の構造例を示す断面
図。
【図9】実構造物に埋設する反射板の構造例を示す断面
図。
【図10】実構造物に埋設する反射板の埋設深さを変化
させた例を示す説明図。
【符号の説明】
1 型枠、 2 底板部材(反射板)、 3 周壁部
材、 4 樹脂層、5 凹凸付与部材 10 超音波測
定器、 11 探触子、12 パルス発振器、 13
パルス受信器、 14 ブラウン管、20 反射板、
21 内部中空部、 22 曲面、 23 固定金物、
C コンクリート構造物(実構造物)、 S コンクリ
ート試験体、

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートの品質管理用の試験体を用
    いて、該試験体中を伝搬する超音波の音速と、試験体の
    圧縮強度との関係を求める工程と、コンクリート構造物
    の施工時に該コンクリート構造物内に超音波を反射する
    反射板を埋設しておく工程と、超音波測定器を用い、前
    記コンクリート構造物の表面から前記反射板に向けた超
    音波の反射波の測定によりコンクリート構造物中を伝搬
    する超音波の音速を測定する工程と、前記試験体で求め
    た音速と圧縮強度との関係に基づいて、前記コンクリー
    ト構造物中を伝搬する音速の測定値からコンクリート構
    造物の圧縮強度を推定する工程とから構成するコンクリ
    ートの品質管理方法。
  2. 【請求項2】 コンクリート設計基準材齢の試験体を用
    いて求めた音速と圧縮強度との関係から基準値を設定
    し、該基準値に対し、前記コンクリート構造物の設計基
    準材齢及び所定の長期材齢において求めた音速からの算
    定圧縮強度を対比して品質評価を行うことを特徴とする
    請求項1記載のコンクリートの品質管理方法。
  3. 【請求項3】 前記試験体は超音波の反射板を含み、該
    反射板の試験体表面からの距離と、前記コンクリート構
    造物内に埋設した反射板のコンクリート構造物表面から
    の距離とを等しく設定することを特徴とする請求項1又
    は2に記載のコンクリートの品質管理方法。
  4. 【請求項4】 前記コンクリート構造物内に反射板を複
    数埋設し、コンクリート構造物表面からの各反射板の埋
    設深さを異ならせてあることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれかに記載のコンクリートの品質管理方法。
  5. 【請求項5】 コンクリート品質管理用の試験体を造る
    型枠であって、底板部材と、筒状の周壁部材とにより有
    底筒状に形成され、前記底板部材が超音波を反射する部
    材により構成されていることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載のコンクリートの品質管理方法に用
    いるコンクリート試験体用型枠。
  6. 【請求項6】 底板部材が金属で構成されていることを
    特徴とする請求項5に記載のコンクリート試験体用型
    枠。
  7. 【請求項7】 底板部材は、その表面又は内部に金属層
    を有することを特徴とする請求項5に記載のコンクリー
    ト試験体用型枠。
  8. 【請求項8】 周壁部材の内面に、超音波の反射を抑制
    する樹脂層を設けたことを特徴とする請求項5乃至7の
    いずれかに記載のコンクリート試験体用型枠。
  9. 【請求項9】 周壁部材の内面側に、型枠成形される試
    験体の表面に凹凸を付けるための凹凸付与部材を設けた
    ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のコ
    ンクリート試験体用型枠。
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