JP2001113656A - ポリイミド複合体の被覆物及びその製造方法 - Google Patents

ポリイミド複合体の被覆物及びその製造方法

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JP2001113656A
JP2001113656A JP29671199A JP29671199A JP2001113656A JP 2001113656 A JP2001113656 A JP 2001113656A JP 29671199 A JP29671199 A JP 29671199A JP 29671199 A JP29671199 A JP 29671199A JP 2001113656 A JP2001113656 A JP 2001113656A
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polyimide
polyfluoroethylene
composite
polyimide precursor
molded article
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Mikio Furukawa
幹夫 古川
Yoshihisa Yamada
良尚 山田
Yoshio Okabayashi
義雄 岡林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリフルオロエチレンからなる部材の表面
が、ポリイミドとポリフルオロエチレンからなるポリイ
ミド複合体で被覆されており、これらが一体化している
ポリイミド複合体の被覆物の提供、及びこのポリイミド
複合体の被覆物を容易に製造する方法の提供。 【解決手段】 加熱時の収縮率が3〜10%で、ポリイ
ミド前駆体とポリフルオロエチレンからなるポリイミド
前駆体複合成形体又はポリイミドとポリフルオロエチレ
ンからなるポリイミド複合成形体に、ポリフルオロエチ
レンからなる部材を嵌め込み、次いでこれらを加熱し
て、ポリフルオロエチレンからなる部材の表面が、ポリ
イミドとポリフルオロエチレンからなるポリイミド複合
体で被覆されているポリイミド複合体の被覆物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリイミド複合体
の被覆物及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】全芳香族系ポリイミド樹脂は、その優れ
た耐熱性、耐摩擦、耐摩耗特性、機械特性から、近年様
々な産業分野においてその需要が増加してきたエンジニ
アリングプラスチックの一つである。特に、機械部品や
構造部材等は、ポリイミド粉末を原料として粉末冶金法
や、高温高熱プレスなどの成形法で所望の形状にするこ
とによって得られている。
【0003】また、ポリイミド樹脂は特に、その優れた
耐熱性、耐摩擦、耐摩耗特性から、耐熱部材や摺動部材
として有用であり、例えば、すべり軸受け、ピストン、
ギアやブレーキライニング等に応用されている。これら
への応用においては近年、高速運転や高温下での使用が
要求され、従来用いられていたエンジニアリングプラス
ティックでは対応が困難となったOA機器や、家電製品
の部材としての応用が急速に拡大している。これらのポ
リイミド製部品は、ポリイミド粉末を直接所望の形状に
プレス成形するか、もしくはポリイミド成形体を所望の
形状に切削加工することにより得ている。
【0004】しかし、ポリイミド樹脂は従来のエンジニ
アリングプラスティックに比べて未だ高価な素材であ
り、ポリイミド樹脂への代替にあたってコストアップに
なることがポリイミド製部品の普及の障壁となってい
る。この問題を解決する手段としては、ポリイミド樹脂
の特性が要求される部位にのみポリイミド樹脂を適用し
た複数素材から部品を構成させる方法が提案されてい
る。
【0005】これらの方法としては、ポリイミド樹脂か
らなる部材と他素材から構成される部材を、物理的な嵌
合もしくはネジ等による締結する方法、接着剤を用いて
接着する方法、もしくは射出成形技術を用いたインサー
ト成形法などの方法が挙げられる。これらの方法によれ
ば、各部材を組み合わせる工程が付加されることになっ
たり、構成部材間の固定強度が問題になる場合が多く、
その部品の形状や素材が構成上制限される場合も多く見
られるのが現状である。ところで、ポリテトラフルオロ
エチレンは近年その優れた素材特性から多くの部材に用
いられている樹脂であり、その利用が試みられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記状況に鑑み、本発
明の課題は、ポリフルオロエチレンを部材として用い、
この部材の表面が、ポリイミドとポリフルオロエチレン
からなるポリイミド複合体で被覆されており、これらが
強固に一体化しているポリイミド複合体の被覆物を提供
すること、及びこのポリイミド複合体の被覆物を容易に
製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、ポリイミド前駆体又
はポリイミドとポリフルオロエチレンからなる成形体
に、ポリフルオロエチレンからなる部材を嵌め、これを
加熱することによりポリイミド複合体が部材表面に強固
に固着することを見いだし、かかる知見に基づき本発明
に到達した。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、第1に、ポリ
フルオロエチレンからなる部材の表面が、ポリイミドと
ポリフルオロエチレンからなるポリイミド複合体で被覆
されていることを特徴とするポリイミド複合体の被覆物
であり、第2に、加熱時の収縮率が3〜10%で、ポリ
イミド前駆体とポリフルオロエチレンからなるポリイミ
ド前駆体複合成形体又はポリイミドとポリフルオロエチ
レンからなるポリイミド複合成形体に、ポリフルオロエ
チレンからなる部材を嵌め込み、次いでこれらを加熱す
ることを特徴とするポリイミド複合体の被覆物の製造方
法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明において、ポリイミドは下記式(1)で示
される反復単位を有するホモポリマーもしくはコポリマ
ーであり、非熱可塑性を示すものである。また、ポリイ
ミド前駆体は閉環すると、このポリイミドに変換するポ
リマーである。
【0010】
【化1】
【0011】ここで、Rは少なくとも一つの炭素6員環
を含む4価の芳香族残基を示し、4価のうち2価づつは
対をなして炭素6員環内の隣接する炭素原子に結合して
いる。Rの具体例としては、次のようなものが挙げられ
る。
【0012】
【化2】
【0013】また、R’は1〜4個の炭素6員環を有す
る2価の芳香族残基を示し、R’の具体例としては次の
ようなものが挙げられる。
【0014】
【化3】
【0015】本発明においては、種々の特性、成形性等
の点からこれらのうち、下記構造式(2)に示す反復単
位を有するポリイミド、又は閉環してこのポリイミドに
変換するポリイミド前駆体を用いることが好ましい。
【0016】
【化4】
【0017】本発明で用いるポリイミド前駆体のイミド
閉環率は、30〜95%のものが好ましい(95%を超
えるものはポリイミドとして扱う)。イミド閉環率は、
製品の特性に影響し、イミド閉環率が30%未満のポリ
イミド前駆体を用いた製品は、閉環に伴う縮合水の発生
量が増大することから、ボイドやクラックの発生を来し
たり、表面平滑性が失われるおそれがある。
【0018】ここで、イミド閉環率は、赤外吸収スペク
トルの604cm-1と880cm-1に基づく吸収を測定
することにより、次式を使用して計算することができ
る。 イミド閉環率= a/a’×100(%) ただし、a、a’は次式で表され、aは被験体の吸光度
比であり、a’は閉環率100%のものの吸光度比であ
る。 a,a’=(604cm-1の吸収)/(880cm-1
吸収)
【0019】本発明において、ポリイミド又はポリイミ
ド前駆体は、公知の製造法によって得られたものが使用
できる。特に、本発明者等が先に提案した特開平5−2
71539号公報、特開平7−33872号公報又は特
開平7−33873号公報に開示されている方法で得ら
れるポリイミド前駆体の粉粒体を、適宜熱処理し、イミ
ド化又は部分的にイミド閉環したものを用いることが好
ましい。すなわち、前記ポリイミド前駆体の粉粒体の製
造方法においては、ポリイミド前駆体に対して貧溶媒で
あるテトラヒドロフラン、アセトニトリルもしくはアセ
トンなどを溶媒とする懸濁重合法によって得られる粉体
である。
【0020】本発明においてポリフルオロエチレンとし
ては、例えばポリテトラフルオロエチレンもしくはその
誘導体が挙げられ、さらにポリテトラフルオロエチレン
の誘導体としては、例えばテトラフルオロエチレン/パ
ーフルオロアルコキシの共重合された樹脂、テトラフル
オロエチレン/6弗化プロピレンの共重合された樹脂、
ポリ弗化ビニリデン樹脂などが挙げられる。本発明にお
いて、ポリイミド前駆体もしくはポリイミドとポリフル
オロエチレンよりなる成形体は、前記ポリイミド前駆体
もしくはポリイミドと前記ポリフルオロエチレンを物理
的な方法により均一に混合分散させた混合物を成形して
得られる。
【0021】これら混合物の配合比は自由に設定するこ
とができるが、ポリイミド前駆体もしくはポリイミドの
構成比を高くすると、加熱したときの部材への接着被覆
力が低下する傾向にあり、逆にポリフルオロエチレンの
構成比を高くすると、ポリイミド複合体の被覆物の機械
的特性や熱的特性が、ポリイミド本来の特性を発揮でき
なくなる傾向にある。従って、本発明の目的を満たすた
めには、ポリフルオロエチレンの構成比が30〜80重
量%である混合物を用いることが好ましい。
【0022】さらにこれらの混合物の成形方法として
は、通常の方法が採用され、例えば、前記混合物をプレ
ス成形する方法が挙げられる。プレス成形は、粉末成形
専用の粉末プレス機を用いて行うのが最も簡便であり、
生産性も優れる。通常、プレス機に付属の粉末供給機で
金型に充填したポリイミド前駆体とポリフルオロエチレ
ンよりなる混合物もしくはポリイミドとポリフルオロエ
チレンよりなる混合物を、常温(室温)で成形圧500
〜7000kgf/cm2 で0.5〜10秒間加圧する
ことによりポリイミド前駆体とポリフルオロエチレンよ
りなるポリイミド前駆体複合成形体又はポリイミドとポ
リフルオロエチレンよりなるポリイミド複合成形体が得
られる。また、ポリイミド複合成形体はポリイミド前駆
体複合成形体を焼成炉などを用いて自由焼成し、ポリイ
ミド前駆体をポリイミドに変換せしめることによっても
得ることもできる。ここで、自由焼成とは、成形体を部
材に固定することなく、無負荷の状態で加熱することを
いう。
【0023】本発明のポリイミド前駆体複合成形体もし
くはポリイミド複合成形体には特定の効果を発現する目
的で、種々のフィラーなどを本発明の目的を損なわない
範囲で添加することもできる。この場合、ポリイミド前
駆体もしくはポリイミドとポリフルオロエチレンとの混
合時にフィラーを予め添加しておくことが好ましい。代
表的なフィラーとしては、グラファイト、シリカ、マイ
カ、二硫化モリブデン、ガラス等が挙げられる。
【0024】ポリイミド前駆体複合成形体又はポリイミ
ド複合成形体の形状は、なんら限定されないが、中空を
有していて側面が無端形状であるものが好ましく、例え
ば円筒又は円筒を含む形状が挙げられる。また、ポリフ
ルオロエチレンよりなる部材の形状も特に限定されない
が、円柱または円柱を含む形状が好ましい。部材の素材
は前記したポリフルオロエチレンから選ばれ、ポリイミ
ド前駆体複合成形体もしくはポリイミド複合成形体に用
いるポリフルオロエチレンの融点より高いものを用いる
ことが、加熱時に両者を強固に一体化させることができ
る点で好ましく、また、部材の素材は加熱によって劣
化、変形しないものを選ぶことが好ましい。
【0025】さらに、上記のようにして得られたポリイ
ミド前駆体複合成形体もしくはポリイミド複合成形体の
内側にポリフルオロエチレンからなる部材を嵌め込み、
これらを加熱して一体化させる。部材を嵌め込むとき、
部材の被覆部位がぴったりと嵌合するように設定するの
が好ましい。部材を嵌めたときに、部材とポリイミド前
駆体複合成形体もしくはポリイミド複合成形体の内面と
の間に部分的に空隙があると、加熱により収縮しても空
隙が残存し、密着性が低下し、接着力が低下することが
あるので好ましくない。成形体に部材の被覆部位を嵌め
たときの空隙が、加熱時におけるポリイミド前駆体複合
成形体もしくはポリイミド複合成形体の収縮量以上であ
ると、収縮力が部材に及ばず、成形体が部材表面に強固
に被覆されないことがある。また、被覆部の固定強度を
高める目的で、ポリイミド前駆体複合成形体もしくはポ
リイミド複合成形体の被覆部もしくは部材の被覆部もし
くはその両方の被覆部に細かな凹凸などを付与すること
もできる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、従
来から行われている様に、被覆部の界面に接着剤を塗布
しておくなど、被覆部の補強方法を適用することもでき
る。
【0026】ポリイミド前駆体複合成形体もしくはポリ
イミド複合成形体の加熱における収縮率は、例えば、イ
ミド閉環率、成形体の形状や添加するフィラー等により
変化するが、本発明の効果を発現するためには、自由焼
成したときの収縮率が成形寸法に対して1〜10%であ
ることが好ましく、3〜8%がより好ましい。自由焼成
による収縮率が1%未満である成形体を用いると、成形
体が部材表面に十分に強固に被覆されないので、好まし
くない。10%を超えると自由焼成時に、成形体にクラ
ックなどが生ずることがある。
【0027】加熱は、比較的低温から連続的に最終温度
まで昇温して行うことが好ましい。急激な温度変化を伴
う加熱条件は、急激な収縮力を招き、それに伴いクラッ
クの発生や変形などをもたらす可能性があるため避ける
べきである。昇温速度は、成形体の形状、大きさなどに
よるが、一般的に60℃/時間以下である。本発明にお
いては、最終温度の設定が最も重要であり、先に述べた
部材を構成するポリフルオロエチレンの融点よりも低
く、ポリイミド前駆体複合成形体もしくはポリイミド複
合成形体を構成するポリフルオロエチレンの融点よりも
高い温度に設定しすることが好ましい。設定温度が適正
でないと、被覆したときの一体化が不充分であったり、
被覆される部材が溶融変形することがある。この条件に
適合する最終温度は概ね、200〜360℃である。ま
た、この最終温度を10分〜3時間保持することが好ま
しい。このとき、ポリイミド前駆体複合成形体もしくは
ポリイミド複合成形体は、自由焼成によって発生する収
縮力、及び成形体を構成するポリフルオロエチレンと部
材のポリフルオロエチレンとの融着との複合効果によっ
て両者は強固に固着して一体化する。
【0028】このようにして得られるポリイミド複合体
の被覆物は、ポリフルオロエチレンからなる部材の表面
が、ポリイミドとポリフルオロエチレンからなるポリイ
ミド複合体で強固に固着して一体化している。さらに、
このポリイミド複合体の被覆物を、必要に応じて切削加
工もしくは研削加工により所望の形状に加工することも
できる。
【0029】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例中、特に明記しない限り、ポリイミド前駆体
としては、イミド閉環率40〜50%かつ、平均粒径5
0〜250μmのポリイミド前駆体粉体を用い、ポリフ
ルオロエチレンとしては、ネオフロンPFAパウダー
(商品名;ダイキン製、以下PFAと記す))を用い
た。成形体はこれらの混合物を粉末プレス機を用いて、
室温中成形圧5tf/cm2 で成形した。なお、ポリイ
ミド前駆体粉体は下記参考例に従って製造したものを用
いた。
【0030】参考例1 (ポリイミド前駆体粉体の製造方法)16.45kgの
ピロメリット酸二無水物を300kgのアセトンに溶解
した溶液に、450kgのアセトンに溶解した15.0
0kgの4,4’−ジアミノジフェニルエーテル溶液を
連続的に添加、撹拌し、ポリイミド前駆体の分散した液
を得た。反応中、溶液は20℃に保たれた。この分散液
を濾取、アセトンで洗浄し、湿粉体を得た。これを、減
圧下加熱乾燥しポリイミド前駆体粉体を得た。
【0031】実施例1 ポリイミド前駆体とPFAが6重量部対4重量部の割合
で配合し、外径φ30mm、内径φ5mm、高さ10m
mの円筒状の成形体を作成し、これに径がφ5mmの円
柱状のポリテトラフルオロエチレンからなる部材をぴっ
たりと嵌合させ、これらを、焼成炉中60℃から300
℃まで12時間かけて連続的に加熱し、さらに350℃
で30分間加熱した。放冷後、焼成炉から得られた試料
を取り出したところ、ポリテトラフルオロエチレンより
なる円柱形状体とポリイミド複合体が強固に一体化して
いた。
【0032】実施例2 実施例1において、ポリイミド前駆体とPFAが4重量
部対6重量部の割合で配合したポリイミド前駆体複合成
形体を用いた他は同様に実施したところ、ポリテトラフ
ルオロエチレンよりなる円柱形状体とポリイミド複合体
が強固に一体化していた。
【0033】実施例3 実施例1において、ポリイミド前駆体とPFAが2重量
部対8重量部の割合で配合されたポリイミド前駆体複合
成形体を用いた他は同様に実施したところ、ポリテトラ
フルオロエチレンよりなる円柱形状体とポリイミド複合
体が強固に一体化していた。
【0034】実施例4 実施例1において作成したポリイミド前駆体複合成形体
を、焼成炉中60℃から300℃まで12時間かけて連
続的に加熱し、ポリイミド複合成形体を得た。これにポ
リテトラフルオロエチレンからなる円柱形状の部材を押
し嵌めて、再度焼成炉中で350℃で30分加熱した。
放冷後、試料を焼成炉から取り出したところ、ポリテト
ラフルオロエチレンよりなる円柱形状体とポリイミド複
合体が強固に一体化していた。
【0035】実施例5 ポリイミド前駆体とポリテトラフルオロエチレン樹脂が
8対2重量部の割合で配合されたものを用いて、外径φ
30mm、内径φ5mm、高さ10mmの円筒状ポリイ
ミド前駆体複合成形体を得た。これに径がφ5mmの円
柱形状のポリテトラフルオロエチレン樹脂からなる部材
をぴったりと嵌合する様に組み合わせた。これを、実施
例1同様に焼成炉中で焼成して、試料を得た。しかし、
ポリテトラフルオロエチレンよりなる円柱形状体とポリ
イミド複合体とは被覆界面で固定はされていたが固定強
度は十分でなかった。
【0036】比較例1 実施例1において、ポリイミド前駆体複合物の代わりに
ポリイミド前駆体のみから構成される成形体を作成して
用いた他は、同様に試料を作成した。しかし、得られた
ものは部材が容易に分離し、被覆界面での固定は不充分
なものであった。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明のポリイミド複合体
の被覆物はポリテトラフルオロエチレン部材にポリイミ
ド複合体が強固に一体化して被覆されており、また、本
発明の方法によればこのようなポリイミド複合体の被覆
物が容易に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK17 AK19A AK19B AK49B BA02 DA11 DE01 EJ42 EJ422 GB51 JK01 4J002 BD15X CM04W GF00 GQ00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフルオロエチレンからなる部材の表
    面が、ポリイミドとポリフルオロエチレンからなるポリ
    イミド複合体で被覆されていることを特徴とするポリイ
    ミド複合体の被覆物。
  2. 【請求項2】 加熱時の収縮率が3〜10%で、ポリイ
    ミド前駆体とポリフルオロエチレンからなるポリイミド
    前駆体複合成形体又はポリイミドとポリフルオロエチレ
    ンからなるポリイミド複合成形体に、ポリフルオロエチ
    レンからなる部材を嵌め込み、次いでこれらを加熱する
    ことを特徴とするポリイミド複合体の被覆物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 加熱工程において、ポリイミド前駆体と
    ポリフルオロエチレンからなるポリイミド前駆体複合成
    形体又はポリイミドとポリフルオロエチレンからなるポ
    リイミド複合成形体のポリフルオロエチレンの融点より
    高く、部材のポリフルオロエチレンの融点より低い温度
    で加熱する工程を設けることを特徴とする請求項2記載
    のポリイミド複合体の被覆物の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のポリイミド前駆体とポリ
    フルオロエチレンからなるポリイミド前駆体複合成形体
    又はポリイミドとポリフルオロエチレンからなるポリイ
    ミド複合成形体の形状が中空を有し、側面が無端形状で
    あるものを用いることを特徴とするポリイミド複合体の
    被覆物の製造方法。
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CN113685441A (zh) * 2013-12-31 2021-11-23 美国圣戈班性能塑料公司 具有聚酰亚胺基质的复合轴承
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