JP2001111457A - 受信装置 - Google Patents

受信装置

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JP2001111457A
JP2001111457A JP28988299A JP28988299A JP2001111457A JP 2001111457 A JP2001111457 A JP 2001111457A JP 28988299 A JP28988299 A JP 28988299A JP 28988299 A JP28988299 A JP 28988299A JP 2001111457 A JP2001111457 A JP 2001111457A
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JP
Japan
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frequency
analyzer
signal
output
error
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JP28988299A
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English (en)
Inventor
Hirohito Yamano
浩仁 山野
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の周波数誤差分析器を縦続接続して使用
することにより、入力データの正確な判定及び回路規模
の削減を可能にした受信装置を提供する。 【解決手段】 スペクトル拡散を用いた符号分割多元接
続通信システムにおける受信装置であって、入力信号に
正弦波を乗算して周波数変換する複素乗算回路1と、複
素乗算回路1の出力のパイロット信号の周波数誤差を分
析する第1分析器2と、第1分析器2から得られる周波
数誤差を記憶する記憶装置3と、記憶装置3から出力さ
れる周波数誤差を用いて第1分析器2から出力されるパ
イロット信号の周波数誤差を分析する第2分析器4と、
第1分析器2及び第2分析器4から得られる周波数誤差
を合成する加算器5と、加算器5により合成される周波
数誤差を基に前記入力信号を周波数変換する正弦波を生
成する正弦波生成回路8と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペクトル拡散を
用いた符号分割多元接続(CDMA)通信システムにお
ける受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話に代表される移動体通信
や衛星通信において、スペクトル拡散を用いたCDMA
通信方式が実用化されている。スペクトル拡散を用いた
CDMA通信方式は、まず送信側で送信データをQPS
K(Quadrature Phase Shift Keying)等の1次変調を
行い、擬似雑音系列(PN系列)を用い乗算することで
拡散変調され、アンテナを通じて送信される。受信側で
はアンテナからの受信波が送信側と同じPN系列を用い
受信波と逆拡散することで、送信した時の1次変調波を
復元することができる。
【0003】ここで問題となるのが逆拡散で乗算される
受信波とPN系列との同期である。受信波から1次変調
波を復元するためにはPN系列と時間、周波数、位相の
それぞれにおいて同期をとる必要がある。周波数位相同
期に関しては、送信側で無変調(オール「0」またはオ
ール「1」)のパイロットチャネル信号を用意し、多重
時に挿入しておき、受信側で逆拡散後に周波数及び位相
の同期の取れた正弦波を乗算すれば良い。
【0004】上記周波数位相同期システムを、デジタル
周波数検出手段を用いて実現する場合、そのデジタル周
波数検出手段として回路規模が小規模となることで知ら
れているFFT(高速フーリエ変換:Fast Fourier Tra
nsform)を使用するのが一般的である。
【0005】従来は、時間同期後に逆拡散の施された上
記パイロットチャネルに対し、図12に示すようにFF
T101と、FFT出力から包絡線レベルを算出し、そ
の最大成分を抽出する最大包絡線レベル抽出回路102
と、その成分に基づき周波数位相誤差を算出する周波数
位相誤差算出回路103で構成される周波数位相誤差分
析器100と、それから出力される周波数位相誤差で正
弦波を生成する正弦波生成回路104と、入力信号と上
記正弦波とを複素乗算する複素乗算回路105を用いて
逆拡散された後の信号に対し、周波数位相同期を行って
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】CDMAのようにスペ
クトル拡散された信号は高いサンプリング周波数で入力
されるのが一般的である。このようなスペクトル拡散さ
れた信号に対し、周波数及び位相同期を行う場合、多く
の入力データ数を有するFFTを用いなければならず、
それに伴い回路規模の増大を招いていた。
【0007】図12に示すように、入力データ数がN
(Nは2のべき乗)のFFT(N点FFTと称す)を回
路で構成する場合、(Nlog2N)/2個の複素乗算回路が
必要とされるが、例えば、サンプリング周波数100k
Hzで入力される信号が±5Hzの周波数精度まで要求
される場合、その信号を解析するためには、入力データ
数が16384のFFTを使用する必要がある。この場
合、FFTを構成するには114688個の複素乗算回
路が必要となる。しかしこれだけの複素乗算回路を有す
るFFTを回路で実現することは規模の面から見て非常
に困難である。また、高速の処理を要求され、データを
取りこぼす確率が高くなり、正確な判定が困難であると
いう問題がある。
【0008】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、複数の周波
数誤差分析器を縦続接続して使用することにより、入力
データの正確な判定及び回路規模の削減を可能にした受
信装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、スペクトル拡
散を用いた符号分割多元接続の受信装置であって、入力
信号に第1正弦波を乗算して周波数変換する周波数変換
手段と、該周波数変換手段の出力のパイロット信号の周
波数誤差を分析する第1分析器と、該第1分析器から得
られる周波数誤差を記憶する記憶装置と、該記憶装置か
ら出力される周波数誤差を用いて前記第1分析器から出
力されるパイロット信号の周波数誤差を分析する第2分
析器と、前記第1分析器及び第2分析器から得られる周
波数誤差を合成する合成手段と、該合成手段により合成
される周波数誤差を基に前記入力信号を周波数変換する
前記第1正弦波を生成する第1正弦波生成器と、を備え
るものである。
【0010】また、前記第1分析器から得られる周波数
誤差に合成される第2分析器から得られる周波数誤差を
採用するか否かを切り替える切替スイッチを備えること
で、。第2分析器により分析された周波数誤差が無効で
ある場合に最終的な周波数誤差に反映されないようにす
ることができる。さらに、前記各分析器の内、少なくと
も1つは前記パイロット信号の位相誤差を分析すること
で、周波数と共に位相同期をとることができる。
【0011】また、前記第1分析器は、前記パイロット
信号の信号が存在する帯域以外の周波数成分を除去する
第1LPFと、該第1LPFの出力の信号伝送速度を落
とす第1間引き手段と、入力される信号の内の所定周波
数信号の大きさを検出する所定数の第1デジタル周波数
検出手段と、前記第1間引き手段から前記第1デジタル
周波数検出手段への信号入力の可否を行う第1スイッチ
と、前記第1デジタル周波数検出手段から出力される前
記所定数の信号について包絡線レベルを算出してその中
から最大成分を抽出する第1最大包絡線レベル抽出手段
と、その最大成分から周波数を算出する第1誤差算出手
段と、を備え、前記第2分析器は、前記記憶装置から出
力される周波数誤差信号から周波数誤差を補正するため
の第2正弦波を生成する第2正弦波生成器と、前記第1
分析器から出力される間引きされたパイロット信号と前
記第2正弦波とを乗算して直流成分付近に変換する乗算
器と、該乗算器の出力の前記パイロット信号の信号が存
在する帯域以外の周波数成分を除去する第2LPFと、
該第2LPFの出力の信号伝送速度を落とす第2間引き
手段と、入力される信号の内の所定周波数信号の大きさ
を検出する所定数の第2デジタル周波数検出手段と、前
記第2間引き手段から前記第2デジタル周波数検出手段
への信号入力の可否を行う第2スイッチと、前記第2デ
ジタル周波数検出手段から出力される前記所定数の信号
について包絡線レベルを算出してその中から最大成分を
抽出する第2最大包絡線レベル抽出手段と、その最大成
分から周波数を算出する第2誤差算出手段と、を備える
ことで、信号が間引き手段を通るごとに処理速度が遅く
なるため、データを読み落とす確率が減少する。
【0012】また、前記各最大包絡線レベル抽出手段の
出力と予め設定された閾値とをそれぞれ比較する比較器
と、どの分析器内のデジタル周波数検出手段が使用され
ているかを判定する判定手段と、該判定手段の判定結果
により、どの比較器からの信号を採用するかを決定する
切替手段と、該切替手段で採用される比較器の出力及び
前記判定手段の判定結果により前記各分析器、記憶装
置、切替スイッチ及び各スイッチに制御信号を送信する
制御信号発生手段と、を備えることで、複数の分析器の
内の1つを順次選択的に作動させることができて、消費
電力を削減することができる。
【0013】また、前記比較器は、該比較器に出力を供
給する最大包絡線レベル抽出手段を備える弁別器内の間
引き器の間引き率に応じた閾値であることで、間引きに
よる信号レベルの変動を補償することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。図1
は、本発明の第1実施の形態の受信装置の全体構成を示
すブロック図であり、周波数誤差分析器2個を縦続接続
して使用した構成例である。1は複素乗算回路で、チッ
プ同期がとれ逆拡散された入力信号から、正弦波を入力
信号と乗算して周波数位相補正を行うための周波数位相
変換を行う。2はパイロット信号の周波数位相誤差の分
析を行うための第1の周波数位相誤差分析器(以下、第
1分析器と称す)、3は第1分析器2から得られた周波
数位相誤差を記憶するための記憶装置、4は第1分析器
2から出力されるパイロット信号と記憶装置5から出力
される周波数位相誤差を用いてさらに周波数位相誤差を
分析する第2の周波数位相誤差分析器(以下、第2分析
器と称す)である。5は第1分析器2及ぴ第2分析器4
で出力された周波数位相誤差を合成する加算器、6は第
2分析器4からの誤差信号を採用するか否かの切替を行
うスイッチである。7は制御回路であって、第1分析器
2、第2分析器4、記憶装置3、及びスイッチ6の制御
を行うものである。8は合成された周波数位相誤差を基
に入力信号の周波数補正をするための正弦波を生成する
正弦波発生回路である。
【0015】図2は、第1分析器2の構成を示すブロッ
ク図である。10は入力されるパイロットチャネル信号
を周波数軸上で信号の存在する帯域以外の周波数成分を
除去するLPF(低域フィルタ)、11は折り返し雑音
(エイリアシング)無しに信号伝送速度を1/mに落と
す間引き器、12は前記制御回路7ら送られる制御信号
でFFT13信号入力の可否を行うスイッチ、13はα
個の入力データ数を持つFFT(α点FFT)、14は
α点FFT13から出力されるα個の複素信号について
包絡線レベルを算出し、その中から最大成分を抽出する
最大包絡線レベル抽出回路、15はその最大成分から周
波数及び必要に応じて位相誤差を算出する周波数位相誤
差算出回路である。
【0016】図3は、第2分析器4の構成を示すブロッ
ク図である。17正弦波発生器であって、記憶装置3か
ら出力される周波数位相誤差信号から周波数位相誤差を
補正するための正弦波を生成する。18は複素乗算回路
であって、第1分析器2から出力される間引きされたパ
イロットチャネル信号と上記正弦波との複素乗算を行
い、信号を周波数軸上で直流成分付近に変換する。その
他の構成、すなわち、LPF20、間引き器21、スイ
ッチ22、α点FFT23、最大包絡線レベル抽出回路
24、周波数位相誤差算出回路25等は第1分析器2と
同じである。
【0017】再び図1において、前記第1分析器2の間
引き器11の間引き率は1/m1とし、FFT13はα1
点FFTを使用するものとする。また、第2分析器4の
間引き器21の間引き率は1/m2とし、FFT23は
α2点FFTを使用するものとする。第1分析器2及び
第2分析器4は縦続接続されており、これら分析器内部
のFFT13、23は制御回路7により動作制御が行わ
れる。ここではFFT13、23の作動している状態を
ON、作動していない状態をOFFと呼ぶことにする。
また、記憶装置3は入力側の分析器2、4内のFFT1
3、23が動作していない時にそれまでのデータを保持
するためのものである。ここでは保持している状態をO
N、保持せず値を更新している状態をOFFと呼ぶこと
にする。スイッチ6は入力側で分析された周波数位相誤
差が有効の場合はONにし、無効の場合はOFFにする
ためのものである。記憶装置3及びスイッチ6について
も制御回路7によりON、OFFの制御が行われる。
【0018】図4は、制御回路7の構成を示すブロック
図である。各分析器2、4から出力された最大包絡線レ
ベルP1max、P2maxは、予め定められた閾値と比較器4
0、41で比較される。閾値については、第1分析器2
に対応する閾値をPthreとすると、第2分析器2に対応
する閾値はPthre/m2となる。制御回路7は各分析器
2、4から出力される信号R1、R2から作動している分
析器を判定回路42で判定し、それに基づき比較器4
0、41の比較結果をスイッチ44により選び出し、制
御信号発生器43で分析器2、4への制御信号Q1
2、記憶装置3への制御信号M1、及びスイッチ6への
制御信号S1が送信される。
【0019】図5は、制御信号発生器43のアルゴリズ
ムを示すフローチャートである。入力された信号が周波
数位相同期されるまでの詳細について説明する。初期状
態では第1分析器2内のFFT13だけが動作してお
り、それ以外のFFTは機能していない(ステップS
1)。また、記憶装置3及びスイッチ6もOFFの状態
となっている。チップ同期が取れ、逆拡散処理を施され
た無変調のパイロットチャネル信号はまず第1分析器2
に入力される。第1分析器2ではLPF10に入力さ
れ、信号の存在しない帯域を除去した後で間引き器11
で信号伝送速度が落とされる。間引きされた信号は一方
では出力Y1として出力されるが、もう一方では従来回
路と同じ回路、すなわち、FFT13、最大包絡線レベ
ル抽出回路14、周波数位相誤差算出回路15を介して
周波数位相誤差Δf1、Δθ1が出力される。
【0020】つぎに、得られた周波数位相誤差が有効か
否かの判断が行われる(ステップS2)。すなわち、第
1分析器2の最大包絡線レベル抽出回路14から出力さ
れる最大包絡線レベルP1maxが閾値Pthreと比較され
る。P1max≦Pthreの場合、周波数位相誤差Δf1、Δ
θ1を無効とし、周波数位相同期をとる前の段階(チッ
プ同期等)での要求値を満たしていない、すなわちエラ
ーと判断される(ステップS5)。一方、P1max>P
threの場合、周波数位相誤差Δf1、Δθ1を有効とし、
記憶装置3をONにしこれらの値を記憶する(ステップ
S3)。それと同時に第1分析器2を停止させる。ま
た、スイッチ6をONにし、信号の存在する周波数の絞
込みを行うため第2分析器4内のFFT23を起動させ
る。
【0021】第2分析器4では、記憶装置3に記憶され
ている周波数位相誤差Δf1、Δθ1から周波数位相誤差
を相殺するような正弦波を正弦波生成回路17にて生成
し、第1分析器2の信号出力と複素乗算回路18にて複
素乗算され、信号を周波数軸上で直流付近にまで落と
し、第1分析器2と同様の操作を行い、さらに小さな範
囲で周波数位相誤差Δf2、Δθ2を求める。
【0022】つぎに、得られた周波数位相誤差Δf2
Δθ2が有効か否かの判断が行われる。すなわち、第2
分析器4の最大包絡線レベル抽出回路24から出力され
る最大包絡線レベルP2maxが閾値(Pthre/m2)と比
較される(ステップS4)。P2max≦(Pthre/m2) の
場合は観測している範囲内に信号が存在しないと判断
し、スイッチ6をOFFにし、第2分析器4内のFFT
23を停止させる。さらに、記憶装置3をOFFにし、
第1分析器2を起動させ、観測する周波数範囲を広げて
周波数探索が行われる。一方、P2max>(Pthre/m2)
の場合は今の状態を保持し、同期捕捉を行っていく。
【0023】以上の処理で有効とされた周波数誤差はそ
れらで加算され、それをもとに正弦波生成回路8にて誤
差を打ち消す正弦波が生成され、複素乗算回路1にて入
力信号と複素乗算される。また、その信号はパイロット
チャネル以外の他のコードについても周波数位相補正に
用いられる。
【0024】図6は、本発明の第2実施の形態の構成を
示すブロック図であり、第2実施の形態は周波数誤差分
析器3個を縦続接続して使用した構成例である。この回
路は上述の2個で構成した図1の第1分析器2と第2分
析器4との間に、第3の周波数位相誤差分析器9(以下
第3分析器と称す)と、記憶装置27、加算器28及び
スイッチ29を挿入した構成となっている。第3分析器
9は、図7に示すように第2分析器4と同じ構成のもの
である。
【0025】図8は、第2実施の形態の制御回路7の構
成を示すブロック図である。各分析器2、9、4から出
力された最大包絡線レベルP1max、P2max、P3maxは、
予め定められた閾値と比較器40、41、45にて比較
される。閾値については第1分析器2に対応する閾値を
threとすると、第3分析器9に対応する閾値はPthre
/m2、第2分析器4に対応する閾値はPthre/m2/m
3となる。すなわち、第3分析器9以降間引き器31で
サンプリングレートが減る分だけ閾値を下げれば良い。
制御回路7は各分析器2、9、4から出力される信号R
から作動している分析器を判定回路42で判定し、それ
に基づき比較器40、41、45の判定結果を選び出
し、制御信号発生器43で、分析器2、9、4、記憶装
置3、27、スイッチ6、29の各回路へ制御信号が送
信される。
【0026】分析器2、9、4は縦続接続されている
が、これらは制御回路7により分析器内部にあるFFT
の動作を制御することができる。ここでは動作している
状態をON、動作していない状態をOFFと呼ぶことに
する。また、記憶装置27、スイッチ29はそれぞれ上
述の第1実施の形態のものと同じ機能を有するものであ
る。
【0027】図9は、制御信号発生器43のアルゴリズ
ムを示すフローチャートである。信号が周波数位相同期
されるまでの詳細について説明する。初期状態では第1
分析器2のFFT13だけが動作しており、その他のF
FTは機能していない。また、記憶装置3及び27、ス
イッチ6及び29もOFFの状態となっている(ステッ
プS10)。
【0028】逆拡散された無変調のパイロットチャネル
信号はまず第1分析器2に入力される。第1分析器2で
はLPF10に入力され、信号の存在しない帯域を除去
した後で間引き器11で信号伝送速度が落される。間引
きされた信号は一方では出力Y1として出力されるが、
もう一方では従来回路と同じ回路で周波数位相誤差Δf
1、Δθ1が出力される。
【0029】つぎに、得られた周波数位相誤差が有効か
否かの判断が行われる(ステップS11)。すなわち、
第1分析器2の最大包絡線レベル抽出回路14から出力
される最大包絡線レベルP1maxが閾値Pthreと比較され
る。P1max≦Pthreの場合、周波数位相誤差Δf1、Δ
θ1を無効とし、周波数位相同期をとる前の段階(チッ
プ同期等)での要求値を満たしていない、すなわちエラ
ーと判断される(ステップS16)。一方、P1max>P
threの場合、周波数位相誤差Δf1、Δθ1を有効とし、
記憶装置3をONにしこれらの値を記憶すると同時に第
1分析器2内のFFT13を停止させる(ステップS1
2)。また、スイッチ29をONにし、信号の存在する
周波数の絞込みを行うため第3分析器9内のFFT33
を起動させる。
【0030】第3分析器9では記憶装置3に記憶されて
いる周波数位相誤差Δf1、Δθ1から周波数位相誤差を
相殺するような正弦波を生成し、第1分析器2の信号出
力と複素乗算され、信号を周波数軸上で直流付近にまで
落し、第1分析器2と同様の操作を行い、さらに小さな
範囲で周波数位相誤差Δf2、Δθ2を求める。
【0031】つぎに、得られた周波数位相誤差Δf2
Δθ2が有効か否かの判断が行われる。すなわち、第3
分析器9の最大包絡線レベル抽出回路24から出力され
る最大包絡線レベルP2maxが閾値Pthreと比較される
(ステップS13)。そして、P2max≦Pthreの場合は
観測している範囲内に信号が存在しないと判断してステ
ップS10に戻り、スイッチ29、6をOFFにし、第
3分析器9内のFFT23を停止させる。さらに、記憶
装置3をOFFにし、第1分析器2内のFFT13を起
動させ、観測する周波数範囲を広げて周波数探索が行わ
れる。
【0032】一方、P2max>(Pthre/m2) の場合、す
なわち有効の場合は記憶装置27をONにし、周波数位
相誤差Δf2、Δθ2を記憶し、第3分析器9内のFFT
33を停止させる。また、スイッチ6をONにし、第3
分析器9内のFFT33を起動させ周波数の絞込みが行
われる(ステップS14)。
【0033】第2分析器4では記憶装置27に記憶され
ているΔf1、Δθ1から周波数位相誤差を相殺するよう
な正弦波を生成し、第3分析器9の信号出力と複素乗算
され、信号を周波数軸上で直流付近にまで落とし、第3
分析器9と同様の操作を行い、さらに小さな範囲で周波
数位相誤差Δf3、Δθ3を求める。
【0034】つぎに、得られたΔf3、Δθ3が有効か否
かの判断が行われる(ステップS15)。すなわち、第
2分析器4の最大包絡線レベル抽出回路24から出力さ
れる最大包絡線レベルP3maxが閾値(Pthre/m2
3)と比較される。P3max≦(Pthre/m2/m3) の場
合は観測している範囲内に信号が存在しないと判断し、
ステップS14に戻る。一方、P3max>(Pthre/m2
3) の場合は今の状態を保持し、同期捕捉を行ってい
く。
【0035】以上の処理で有効とされた周波数誤差はそ
れらで加算され、それをもとに誤差を打ち消す正弦波が
生成され、入力信号と複素乗算される。また、その信号
はパイロットチャネル以外の他のコードについても周波
数位相補正に用いられる。
【0036】なお、上記の第2実施の形態では周波数位
相誤差分析器(第1〜第3分析器)を3個使用した場合
を示したが、4個以上使用する場合は、図5に示す受信
装置にさらに図6に示す周波数位相誤差分析器、記憶装
置、スイッチを含む破線の部分を必要なだけ縦続接続
し、図8の制御回路ではそれに対応する閾値との比較器
出力端子を含む破線の部分を付加すれば良い。また、例
えば周波数のみの同期を行いたい場合は、位相誤差の算
出手段及び、記憶手段、合成手段を省けばよい。
【0037】図10は、FFTの入力データ数と間引き
率との関係を説明する対象となる構成のブロック図であ
る。図11(a)は、パイロット信号が分析器内の周波
数変換処理で直流成分付近まで変換される様子を示す図
であり、(b)は間引きをかけることで広い帯域幅で周
波数探索を行える様子を示す図である。周波数誤差分析
器n(間引き率1/mn、FFT入力データ数αn)とそ
の後に続く周波数誤差分析器(n+1)(間引き率1/
n+1、FFT入力データ数αn+1)に注目すると、分析
器n内でサンプリング周波数Fsで作動するFFTにつ
いて、入力データ数がαnである場合、出力値は幅Fs/
αnの周波数成分の代表値として表すことができる。図
11はそれを表した図であるが、ここでは、K番目の点
にピークがあったとする。また、分析器(n+1)に入
力された信号は複素乗算器で直流成分付近まで信号が変
換される。すなわち、K番目の点にあった信号が0番に
まで落される。そして、LPFにより折り返し雑音が生
じないようにし、間引き率が1/mn+1の間引き器を通
過すると、間引き器から出力される信号のサンプリング
周波数はFs/mn+1となり、次のFFTではこの範囲内
で周波数探索が行われる。
【0038】したがって、全ての周波数範囲を探索する
ためには、αn≧mn+1である必要がある。すなわち、α
n=mn+1の場合、次の段で探索される周波数範囲は図1
1に示す範囲となるが、この設定では必要十分な周波数
探索を行うことができる。しかし、探索周波数範囲の境
界周辺で信号が存在する場合、誤って隣接する範囲を最
大値として選択する可能性がある。また、境界付近で周
波数変動が起きると、スイッチの切り替えが頻繁に行わ
れることになる。
【0039】そこで、αn>mn+1とし、次の段で行われ
る周波数探索の範囲を広げることで、誤って隣の周波数
帯域を選択した場合でも次の段で補償することができ
る。また、周波数切り替え操作を軽減することができ
る。なお、αn<mn+1の場合でもFFTの出力に補間公
式を適用することでより狭い範囲に絞り込んだ上で次の
分析器に入力すれば、全範囲の周波数探索が可能であ
る。
【0040】回路規模についてであるが、αn=mn+1
場合で比較してみると、例えば、従来方式で16384
点のFFTを使用して周波数位相誤差を求める場合、1
14688個の複素乗算器が必要であったが、本発明で
は128点FFTを使用した周波数誤差分析器を2つ縦
続接続で構成することで896個の複素乗算器で実現で
きる。なお、本発明では回路を構成すると分析器ごとに
LPFや電力値導出回路が必要となるが、これらの回路
で必要な複素乗算回数を加えても、本発明の回路規模の
軽減効果が大きい。
【0041】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、FFT等の分析器を複数に分割することで乗算回路
の削減ひいては回路規模の削減ができると共に、各分析
器を通るごとに処理速度が遅くなるため、データを読み
落とす確率が減少し、正確な判定が可能となる。さら
に、周波数位相同期回路で同期を取る場合、実際に作動
している周波数位相誤差分析器はこれら複数個あるうち
の1個だけであることから、複数個ある周波数位相誤差
分析器から、1個だけ作動させることで、消費電力の削
減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態の受信装置の全体構成
を示すブロック図である。
【図2】第1実施の形態の第1分析器の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】第1実施の形態の第2分析器の構成を示すブロ
ック図である。
【図4】第1実施の形態の制御回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】第1実施の形態の制御信号発生器のアルゴリズ
ムを示すフローチャートである。
【図6】第2実施の形態の全体構成を示すブロック図で
ある。
【図7】第2実施の形態の第3分析器の構成を示すブロ
ック図である。
【図8】第2実施の形態の制御回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】第2実施の形態の制御信号発生器のアルゴリズ
ムを示すフローチャートである。
【図10】FFTの入力データ数と間引き率との関係を
説明する対象となる構成のブロック図である。
【図11】(a)はパイロット信号が分析器内の周波数
変換処理で直流成分付近まで変換される様子を示す図、
(b)は間引きをかけることで広い帯域幅で周波数探索
を行える様子を示す図である。
【図12】従来の周波数同期回路の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 複素乗算回路(周波数変換手段) 2 第1分析器 3、27 記憶装置 4 第2分析器 5、28 加算器(合成手段) 6、29 スイッチ 7 制御回路 8 正弦波生成回路 9 第3分析器 10、20、30 LPF 11、21、31 間引き器 12、22、32 スイッチ 13、23、33 FFT(デジタル周波数検出手段) 14、24、34 最大包絡線レベル抽出回路 15、25、35 誤差検出回路 40、41、45 比較器 42 判定回路 43 制御信号発生器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スペクトル拡散を用いた符号分割多元接
    続の受信装置であって、 入力信号に第1正弦波を乗算して周波数変換する周波数
    変換手段と、該周波数変換手段の出力のパイロット信号
    の周波数誤差を分析する第1分析器と、該第1分析器か
    ら得られる周波数誤差を記憶する記憶装置と、該記憶装
    置から出力される周波数誤差を用いて前記第1分析器か
    ら出力されるパイロット信号の周波数誤差を分析する第
    2分析器と、前記第1分析器及び第2分析器から得られ
    る周波数誤差を合成する合成手段と、該合成手段により
    合成される周波数誤差を基に前記入力信号を周波数変換
    する前記第1正弦波を生成する第1正弦波生成器と、を
    備えることを特徴とする受信装置。
  2. 【請求項2】 前記第1分析器から得られる周波数誤差
    に合成される第2分析器から得られる周波数誤差を採用
    するか否かを切り替える切替スイッチを備えることを特
    徴とする請求項1記載の受信装置。
  3. 【請求項3】 前記各分析器の内、少なくとも1つは前
    記パイロット信号の位相誤差を分析することを特徴とす
    る請求項1記載の受信装置。
  4. 【請求項4】 前記第1分析器は、前記パイロット信号
    の信号が存在する帯域以外の周波数成分を除去する第1
    LPFと、該第1LPFの出力の信号伝送速度を落とす
    第1間引き手段と、入力される信号の内の所定周波数信
    号の大きさを検出する所定数の第1デジタル周波数検出
    手段と、前記第1間引き手段から前記第1デジタル周波
    数検出手段への信号入力の可否を行う第1スイッチと、
    前記第1デジタル周波数検出手段から出力される前記所
    定数の信号について包絡線レベルを算出してその中から
    最大成分を抽出する第1最大包絡線レベル抽出手段と、
    その最大成分から周波数を算出する第1誤差算出手段
    と、を備え、 前記第2分析器は、前記記憶装置から出力される周波数
    誤差信号から周波数誤差を補正するための第2正弦波を
    生成する第2正弦波生成器と、前記第1分析器から出力
    される間引きされたパイロット信号と前記第2正弦波と
    を乗算して直流成分付近に変換する乗算器と、該乗算器
    の出力の前記パイロット信号の信号が存在する帯域以外
    の周波数成分を除去する第2LPFと、該第2LPFの
    出力の信号伝送速度を落とす第2間引き手段と、入力さ
    れる信号の内の所定周波数信号の大きさを検出する所定
    数の第2デジタル周波数検出手段と、前記第2間引き手
    段から前記第2デジタル周波数検出手段への信号入力の
    可否を行う第2スイッチと、前記第2デジタル周波数検
    出手段から出力される前記所定数の信号について包絡線
    レベルを算出してその中から最大成分を抽出する第2最
    大包絡線レベル抽出手段と、その最大成分から周波数を
    算出する第2誤差算出手段と、を備えることを特徴とす
    る請求項1記載の受信装置。
  5. 【請求項5】 前記各最大包絡線レベル抽出手段の出力
    と予め設定された閾値とをそれぞれ比較する比較器と、
    どの分析器内のデジタル周波数検出手段が使用されてい
    るかを判定する判定手段と、該判定手段の判定結果によ
    り、どの比較器からの信号を採用するかを決定する切替
    手段と、該切替手段で採用される比較器の出力及び前記
    判定手段の判定結果により前記各分析器、記憶装置、切
    替スイッチ及び各スイッチに制御信号を送信する制御信
    号発生手段と、を備えることを特徴とする請求項4記載
    の受信装置。
  6. 【請求項6】 前記比較器は、該比較器に出力を供給す
    る最大包絡線レベル抽出手段を備える弁別器内の間引き
    器の間引き率に応じた閾値であることを特徴とする請求
    項5記載の受信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015200655A (ja) * 2014-04-08 2015-11-12 アナログ デバイシス グローバル 支配的信号検出の方法および装置
CN105306096A (zh) * 2015-09-17 2016-02-03 北京信息控制研究所 一种自适应性多星扩频信号分析判读器
US9667291B2 (en) 2014-04-08 2017-05-30 Analog Devices Global Unwanted component reduction system

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