JP2001111168A - 光周波数安定化装置 - Google Patents

光周波数安定化装置

Info

Publication number
JP2001111168A
JP2001111168A JP28541399A JP28541399A JP2001111168A JP 2001111168 A JP2001111168 A JP 2001111168A JP 28541399 A JP28541399 A JP 28541399A JP 28541399 A JP28541399 A JP 28541399A JP 2001111168 A JP2001111168 A JP 2001111168A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
signal
frequency
output
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28541399A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Fuse
優 布施
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP28541399A priority Critical patent/JP2001111168A/ja
Publication of JP2001111168A publication Critical patent/JP2001111168A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定性と経済性に優れた光周波数安定化装置
を提供する。 【解決手段】 本装置は、複数光源の発振波長を一括制
御する。即ち、第1および第2のパイロット信号源10
11および1012が、互いに異なる周波数の信号を出
力し、この信号により、第1および第2の光源1021
および1022が、それぞれ直接光変調を行う。それぞ
れの光源からの信号を光合波部104が合波し、光分岐
部105が分岐した一部の光信号について、光フィルタ
部106が、当該光周波数変調成分を光強度変調成分に
変換して出力する。その出力信号を、第1および第2の
フィルタ部1081および1082がフィルタリング
し、第1および第2のパイロット信号振幅検出部109
1および1092が、振幅を検出し、当該振幅が所定の
値となるように、第1および第2の波長制御部1031
および1032は、対応する光源の波長を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光周波数安定化装
置に関し、より特定的には、波長多重伝送用の複数光源
における発振波長を同時に制御して安定化させる光周波
数安定化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、光源の光周波数を安定化
させる装置としては、例えば、特開平9−121070
号公報に記載されているものが知られている。
【0003】図3を参照しつつ、上記従来例の光周波数
安定化装置の構成について、以下に説明する。図3に示
されるように、光周波数安定化装置は、第1および第2
の光源1021および1022から構成される2つの光
源の波長を制御する。第1の光源1021を制御する構
成として、本光周波数安定化装置は、第1の信号源11
01と、第1の信号源1101からの信号が入力されて
光信号を出力する第1の光源1021と、入力された光
信号を2分岐させる第1の光分岐部1051と、第1の
光分岐部1051において分岐された光信号の1つが入
力される第1の光フィルタ部1061と、第1の光フィ
ルタ部1061から入力される光信号を電気信号に変換
する第1の光検出部1071と、第1の光検出部107
1からの信号を入力されて制御信号を出力する第1の波
長制御部1031とを備える。
【0004】第2の光源1022を制御する構成とし
て、光周波数安定化装置は、さらに、第2の信号源11
02と、第2の信号源1102からの信号が入力されて
光信号を出力する第2の光源1022と、入力された光
信号を2分岐させる第2の光分岐部1052と、第2の
光分岐部1052において分岐された光信号の1つが入
力される第2の光フィルタ部1062と、第2の光フィ
ルタ部1062から入力される光信号を電気信号に変換
する第2の光検出部1072と、第2の光検出部107
2からの信号が入力されて制御信号を出力する第2の波
長制御部1032とを備える。
【0005】また、当該光周波数安定化装置は、第1の
光分岐部1051において分岐された光信号の1つと、
第2の光分岐部1052において分岐された光信号の1
つとを合波して出力する光合波部104を、さらに備え
る。
【0006】上記のように構成された光周波数安定化装
置において、第1の信号源1101は、伝送すべき第1
のデータを含む信号を出力する。第1の光源1021
は、この信号によって、予め定められた波長で発振され
た光を変調し、出力する。
【0007】第1の光分岐部1051は、第1の光源1
021から出力された光を2分岐させ、出力する。第1
の光フィルタ部1061は、入力された光の周波数(な
いし波長)に一意に対応した強度の光を出力する働きを
有している。したがって、第1の光分岐部1051によ
って分岐された光の一方が入力された第1の光フィルタ
部1061は、当該光の周波数に対応した強度を有する
光信号を出力する。
【0008】第1の光検出部1071は、自乗検波特性
により、入力された光の強度変化を出力電流のレベル変
化に変換する。すなわち、第1の光検出部1071は、
第1の光フィルタ部1061から出力された光信号の光
強度に対応した電流を発生する。さらに、第1の光検出
部1071は、典型的には、フォトダイオードおよびロ
ーパスフィルタによって構成され、入力された信号から
DC成分のみを取り出して出力する。
【0009】第1の波長制御部1031は、第1の光検
出部1071から出力された電流レベルが、予め定めら
れた値となるように、第1の光源を調整する。即ち、第
1の波長制御部1031は、当該電流レベルに対応する
光周波数が、予め定められた値となるように、第1の光
源を調整する。典型的には、第1の波長制御部1031
は、コンパレータ等を含み、入力された値と所定の値と
の差分値を検出して、第1の光源を調整する制御信号を
出力する。
【0010】第1の光源1021が、例えば、半導体レ
ーザである場合において、当該波長の調整手段として
は、半導体レーザの注入電流を変化させる方法と、半導
体レーザの温度を変化させる方法とがある。例えば、半
導体レーザへの注入電流が大きいほど、また、半導体レ
ーザの温度が高いほど、半導体レーザから出力される光
の周波数は高くなる。この性質を利用して、第1の波長
制御部1031は、第1の光源1021から出力される
光の周波数を安定化させるように調整する。
【0011】また、第2の信号源1102と、第2の光
源1022と、第2の波長制御部1032と、第2の光
分岐部1052と、第2の光フィルタ部1062と、第
2の光検出部1072とは、上述した第1の信号源11
02と、第1の光源1021と、第2の波長制御部10
31と、第2の光分岐部1051と、第2の光フィルタ
部1061と、第2の光検出部1071とに対して、そ
れぞれ並列的に設けられる。これらは、安定化される第
2の光源1022の光周波数が、第1の光源1021の
光周波数と異なる点以外は、同様の構成および動作を行
う。したがって、その説明を省略する。
【0012】光合波部104には、第1および第2の光
分岐部1051および1052において分岐された光の
一方がそれぞれ入力され、入力された光は、合波されて
出力される。
【0013】以上のように、従来の光周波数安定化装置
では、多重すべき光源の各々について、光分岐部と光フ
ィルタ部と光検出部と波長制御部とによって構成される
光周波数の制御回路を備えて、簡易な制御手順により光
周波数の安定化を行うことができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多重す
べき光源の数が増大した場合、従来の光周波数安定化装
置では、光源の数に対応する数の光分岐部と、光フィル
タ部と、光検出部と、波長制御部とによって構成される
光周波数制御回路を備えることが必要となる。特に、光
フィルタ部は、一般に高価であるため、数多く必要とさ
れるほど、装置全体のコストは上昇する。
【0015】また、光フィルタ部は、個体毎に温度特性
等が異なるので、複数の光源に対応して設けられた複数
の光フィルタ部の温度特性は、それぞれ異なることにな
る。したがって、装置の温度が変化すると、光フィルタ
部を含む各光周波数制御回路において、それぞれが実際
に安定化する周波数は、本来安定化されるべき周波数に
対してそれぞれ異なる量のずれを生じる。その結果、多
重された各光信号の波長間隔は、一定に保たれないこと
になる。
【0016】そこで、本発明の目的は、光周波数制御回
路に含まれる高価な光フィルタを共用化することによっ
て、光源数が増大した場合でも、低コストに制御を行う
ことができるような光周波数安定化装置を提供すること
である。
【0017】また、本発明の更なる目的は、光フィルタ
を共用化することによって、多重された各光信号の波長
間隔が一定に保たれるように制御を行うことができるよ
うな光周波数安定化装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、複数の光源の発振波長を所定の波長に安定させ
るための光周波数安定化装置であって、予め定められた
互いに異なる周波数を有する電気信号を各々出力する複
数のパイロット信号源と、複数のパイロット信号源のそ
れぞれに対応して設けられ、対応するパイロット信号源
から出力された電気信号を、当該電気信号に基づいて光
周波数が変調された光信号に変換して出力する複数の光
源と、複数の光源から出力された光信号を合波して出力
する光合波部と、光合波部から出力された光信号の全部
または一部が入力されて、当該光信号における光周波数
変調成分を、当該光信号の中心周波数に対応する振幅を
有する光強度変調成分にそれぞれ変換して出力する光周
波数検出部と、光周波数検出部から出力された光信号を
電気信号に変換して出力する光検出部と、複数のパイロ
ット信号源のそれぞれに対応して設けられ、光検出部か
ら出力された電気信号が入力されて、対応するパイロッ
ト信号源から出力された電気信号の周波数と等しい周波
数を有する信号のみを透過して出力する複数のフィルタ
部と、複数のフィルタ部のそれぞれに対応して設けら
れ、対応するフィルタ部から出力された信号の振幅を検
出する複数のパイロット信号振幅検出部と、複数の光源
およびパイロット信号振幅検出部のそれぞれに対応して
設けられ、対応するパイロット信号振幅検出部の検出結
果に基づいて振幅が所定の大きさになるように、対応す
る光源の発振波長を制御する複数の波長制御部とを備え
る。
【0019】上記第1の発明では、複数の光源を、それ
ぞれ予め定められた互いに異なる周波数の信号で直接変
調することによって発生する各光周波数変調成分を、1
つの光周波数検出部で一括して光強度変調成分に変換し
た後、電気信号に変換し、さらに、互いに異なる周波数
に対応する周波数成分をそれぞれ抽出し、これらのレベ
ルが予め定められた値となるように当該光源の発振波長
を調整する。このことによって、簡易かつ低コストな構
成により、複数の光源における光周波数の安定化を実現
することができる。
【0020】第2の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、光周波数検出部は、入力される光信号の光周
波数の変化に対して一定の周期で透過率が変化する性質
を有し、複数の光源の発振波長は、当該周期もしくは当
該周期の整数倍の周期に対応する間隔をあけて選ばれる
ことを特徴とする。
【0021】上記第2の発明では、複数光源の光周波数
間隔と、光周波数検出部における当該透過率の入力光周
波数依存性における周期とを、所定の関係を満足するよ
うに設定することによって、より高精度に複数の光源に
おける光周波数の安定化を実現できる。
【0022】第3の発明は、第2の発明に従属する発明
であって、光周波数検出部は、マッハツェンダ干渉計も
しくはエタロン干渉計によって構成されることを特徴と
する。
【0023】上記第3の発明では、当該入力光周波数に
対する当該透過率が周期性を有する光周波数検出部とし
て、マッハツェンダ干渉計もしくはエタロン干渉計を使
用することによって、より簡易な構成で、複数の光源の
光周波数の安定化を実現できる。
【0024】第4の発明は、第2の発明に従属する発明
であって、複数の光源の発振波長は、光周波数検出部に
入力される光信号の光周波数変化に対して、出力される
光信号の振幅変化が最大になるように、さらに選ばれる
ことを特徴とする。
【0025】上記第4の発明では、出力される光信号の
振幅変化が最大となるような波長に一致するように、複
数の光源の波長をそれぞれ選定すれば、入力信号の波長
変化に対して出力信号の振幅変化が最も大きくなり、波
長の制御精度をより向上させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1を参照しつつ、本発明の一実
施形態に係る周波数変調装置の構成を説明する。図1に
示されるように、本光周波数安定化装置は、第1および
第2の光源1021および1022から構成される2つ
の光源の波長を制御する。第1の光源1021に関連し
て、本光周波数安定化装置は、第1の信号源1101
と、第1のパイロット信号源1011と、第1の信号源
1101からの信号および第1のパイロット信号源10
11からの信号を合成する第1の合成部1121と、第
1の合成部1121からの電気信号が入力されて光信号
を出力する第1の光源1021とを備える。
【0027】さらに、第2の光源1022に関連して、
本光周波数安定化装置は、第2の信号源1102と、第
2のパイロット信号源1012と、第2の信号源110
2からの信号および第2のパイロット信号源1012か
らの信号を合成する第2の合成部1122と、第2の合
成部1122からの電気信号が入力されて光信号を出力
する第2の光源1022とを備える。
【0028】また、本光周波数安定化装置は、第1およ
び第2の光源1021および1022から入力されたそ
れぞれの光信号を合成した光信号を出力する光合波部1
04と、光合波部104から入力された光信号を2つに
分岐させる光分岐部105と、光分岐部105において
分岐された信号の一方が入力されて光周波数の変化を光
強度の変化に変換する光フィルタ部106と、光フィル
タ部106から入力された光信号を電気信号に変換して
出力する光検出部107とを、さらに備える。
【0029】また、本光周波数安定化装置は、光検出部
107から入力された信号のうち第1のパイロット信号
のみを透過させる第1のフィルタ部1081と、第1の
フィルタ部1081から入力された信号の振幅を検出す
る第1のパイロット信号振幅検出部1091と、第1の
パイロット信号振幅検出部1091からの信号が入力さ
れて第1の光源1021を制御する信号を出力する第1
の波長制御部1031とを、さらに備える。
【0030】さらに、本光周波数安定化装置は、光検出
部107から入力された信号のうち第2のパイロット信
号のみを透過させる第2のフィルタ部1082と、第2
のフィルタ部1082から入力された信号の振幅を検出
する第2のパイロット信号振幅検出部1092と、第2
のパイロット信号振幅検出部1092からの信号が入力
されて第2の光源1022を制御する信号を出力する第
2の波長制御部1032とを備える。
【0031】次に、図1に示す光周波数安定化装置の動
作について説明する。第1の信号源1101は、伝送す
べき第1のデータを含む信号を出力する。また、第1の
パイロット信号源1011は、予め定められた周波数f
1の信号を出力する。当該信号は、典型的には、周波数
f1の正弦波である。また、この信号の周波数f1は、
第1の信号源1101から出力される信号の周波数とは
異なるように設定される。
【0032】第1の信号源1101および第1のパイロ
ット信号源1011から出力されたそれぞれの信号は、
第1の合成部1121によって合成される。典型的に
は、それぞれの信号は、周波数多重される。
【0033】第1の光源1021は、典型的には、半導
体レーザによって構成される。半導体レーザは、注入さ
れる電流が変化すると、その変化に応じて、出力される
光の強度および周波数が変化する性質を有する。このよ
うな性質によれば、第1の合成部1121から出力され
た信号によって、第1の光源1021へ注入される電流
が変調されると、第1の光源1021が出力する光は、
光周波数λ1を中心として周波数変調された光信号とし
て出力される。
【0034】同様に、第2の信号源1102は、伝送す
べき第2のデータを含む信号を出力する。また、第2の
パイロット信号源1012は、予め定められた周波数f
2の信号を出力する。この所定の周波数f2は、第2の
信号源1102から出力される信号の周波数とは異なる
ように設定される。
【0035】第2の信号源1102および第2のパイロ
ット信号源1012から出力されたそれぞれの信号は、
第2の合成部1122によって合成され、第2の光源1
022に入力される。入力された信号によって、第2の
光源1022へ注入される電流が変調されると、第2の
光源1022が出力する光は、光周波数λ2を中心とし
て周波数変調された光信号として出力される。
【0036】第1および第2の光源1021および10
22から出力された光信号は、光合波部104に入力さ
れ、合波される。合波された信号は、光分岐部105に
入力され、2つの信号に分岐されて、出力される。
【0037】光フィルタ部106は、入力された光の周
波数変化を強度変化に変換して出力する光フィルタによ
って構成される。したがって、光フィルタ部106は、
光分岐部105から出力された光信号が入力されると、
第1の光源1021から出力された光信号における光周
波数変調成分と、第2の光源1022から出力された光
信号における光周波数変調成分とを、それぞれ光強度変
調成分に変換して出力する。
【0038】この光フィルタ部106の動作と、第1お
よび第2のパイロット信号源1011および1012か
ら出力される信号の周波数、および第1および第2の光
源1021および1022から出力される光信号の波長
との関係について、以下に詳しく説明する。
【0039】光フィルタ部106を構成する光フィルタ
には、例えば、図2に示されるように、透過率の波長依
存性に一定の周期性が見られるものが用いられる。この
ような性質を有する光フィルタは、典型的には、マッハ
ツェンダ型あるいはエタロン型の干渉計によって構成さ
れる。もちろん、光フィルタ部106を構成する光フィ
ルタには、上述のような周期性を有しないものを用いて
もよい。
【0040】図2を参照しつつ、本発明の一実施形態に
係る光周波数安定化装置において、光波長と光透過率と
の関係を説明する。図2において、縦軸は、入力される
光に対する出力される光の透過率を示し、横軸は、入力
される光の周波数を示している。
【0041】さらに、図2において、横軸の下部に示さ
れた信号波形図および周波数スペクトル図は、光フィル
タ部106へ入力される2つの信号の波形等を模式的に
表している。入力される2つの信号は、周波数f1の信
号で周波数変調された中心光周波数λ1の第1の光信号
および周波数f2の信号で周波数変調された中心光周波
数λ2の第2の光信号である。曲線上の点線で表された
接線は、上記第1および第2の光信号に対応する曲線の
傾き、すなわち、入力光周波数に対する出力光強度の変
換効率を表している。グラフの左右に示された信号波形
図は、上記第1および第2の光信号に対応して、光フィ
ルタ部106から出力される光信号の強度変化を表して
いる。
【0042】例えば、第1の光信号は、光周波数λ1を
中心に、周波数f1の周波数変化を生じている。この信
号が、光フィルタ部106へ入力されると、光フィルタ
が有する透過率の波長依存性によって、中心光周波数λ
1の入力信号は、当該光周波数に対応した、或る光強度
を有する信号として出力される。さらに、中心光周波数
λ1の当該信号において、周波数f1の周波数変化は、
或る光強度を中心とした周波数f1の光強度変化となっ
て現れる。
【0043】図2に示される光フィルタにおける透過率
の波長依存性は、或る区間内(例えば半周期内)では、
波長が大きくなるにしたがって、傾きが常に大きくなる
ように変化するか、または、常に小さくなるように変化
するような、曲線グラフで表すことができる。
【0044】そこで、或る区間内において、或る中心周
波数を有する信号が光フィルタへ入力されると、入力信
号の中心周波数と1対1に対応する或る振幅を有する信
号が出力される。なぜなら、出力信号の振幅は、対応す
る上述の曲線グラフの傾きによって決定されるが、或る
区間内においては、対応する傾きは1つしか存在しない
からである。
【0045】また、入力される信号が、中心周波数に対
して或る周波数変化を有する場合には、出力される信号
は、入力信号の周波数変化に対応した或る周波数を有す
る信号となる。
【0046】このように、或る区間内では、光フィルタ
へ入力された光信号の或る周波数変化に対応する出力光
の振幅は、1つに定まることになる。したがって、或る
区間内では、出力光の振幅を検知することによって、入
力光の周波数を知ることができる。本発明においては、
このような性質が利用されている。その詳細について
は、後述する。
【0047】このような性質は、上記のような周期性と
は無関係であって、周期性を有しない光フィルタであっ
ても同様に見られる。したがって、光フィルタにおける
透過率の波長依存性は、少なくとも、安定させようとす
る光源の波長が変動する範囲内では、傾きが常に変化す
る(典型的には、単調増加し、または単調減少するよう
な)曲線グラフで表されるものでなければならない。
【0048】言い換えれば、当該光フィルタにおける透
過率の波長依存性は、安定させようとする光源の波長が
変動する範囲内では、傾きが常に一定である直線グラフ
で表されるものであってはならない。なぜなら、そのよ
うな範囲内では、入力される光信号の周波数が変化して
も、出力される信号の振幅が変化しないので、周波数の
変化を検知できないからである。
【0049】したがって、以上のような性質によれば、
光フィルタに入力される光信号が安定化すべき周波数か
ら変化した場合にも、出力される信号の振幅変化を検知
することによって、入力信号の周波数変化を検知するこ
とができる。
【0050】次に、本発明の一実施形態に係る光周波数
安定化装置は、特に、大容量化する波長多重システム、
すなわち、それぞれ異なる波長の光信号を出力する多数
の光源を有し、これらの光信号を多重して通信を行うよ
うなシステムに用いられる。
【0051】このような波長多重システムにおいて、或
る信号間の波長間隔が狭くなれば、そのことによって当
該信号に歪みが生じ、通信品質が劣化する恐れが生じ
る。したがって、このような波長多重システムにおいて
は、多重された各光信号の波長そのものの値が一定に保
たれることよりも、それぞれの波長間隔が一定に保たれ
ることが望まれる。
【0052】そこで、本発明の一実施形態に係る光周波
数安定化装置は、前述のように、光フィルタを共用化し
ている。したがって、光フィルタの温度が変化しても、
波長間隔の変化量は抑圧される。一般に、光フィルタ
は、温度変化によって特性が変化する場合、透過率の波
長依存性を示す曲線の形状自体は変化せず、或る透過率
に対応する光周波数が、全周波数にわたって均等に高く
なり、あるいは低くなる場合が多い。図2においては、
温度が変化したとしても、曲線グラフの形状は変化しな
いので、グラフが横軸方向に平行移動するのみである。
【0053】このように、波長間隔が特に規定されず、
また、周期性を有しない光フィルタが用いられる場合で
あっても、一定の波長間隔を保つことは可能である。し
かし、各入力信号に対応する各出力信号の振幅は、それ
ぞれが異なる値になる場合があるので、装置を簡易な構
成にすることができない。
【0054】そこで、光フィルタ部106に対して、第
1および第2の光源1021および1022が発振する
光の波長間隔は、光フィルタにおける透過率の波長依存
性に見られるような一定の周期と一致するように、ある
いは当該周期の整数倍になるように選ばれることが好ま
しい。
【0055】上述のような波長間隔が選ばれると、透過
率の波長依存性に一定の周期性が見られることから、図
2に示されるように、各入力信号に対応する各出力信号
の振幅は、それぞれが同じ値になる。したがって、周波
数を安定化しようとする各光源に対する制御は、それぞ
れを同じように行うことができるので、簡易な装置構成
によって行うことができる。
【0056】例えば、第1および第2の波長制御部10
31および1032に含まれるコンパレータにおいて、
お互いの基準値を共有化することができるので、第1お
よび第2の光源1021および1022を、簡易な装置
構成によって調整することができる。
【0057】したがって、第1および第2の光源102
1および1022が出力する光は、その周波数が変化す
るとしても、相互の間隔は変化せず、それぞれ一定の波
長間隔が保たれることになる。このことによって、本光
周波数安定化装置は、簡易な装置構成で、大容量化する
波長多重システムに対応することができる。
【0058】次に、第1および第2の光源1021およ
び1022の波長は、光フィルタ部106の透過率の光
周波数依存性を示す曲線グラフにおける傾きの変化が最
も大きい波長、すなわち、入力光周波数の変化に対し
て、出力される信号の振幅変化が最も大きくなるような
光波長に一致する波長が選ばれることが好ましい。
【0059】そうすれば、第1および第2の波長制御部
1031および1032は、第1および第2のパイロッ
ト信号振幅検出部1091および1092が出力する信
号の微小な変化を容易に検知することができる。このこ
とによって、第1および第2の光源1021および10
22が発振する光の光周波数(波長)の微小な変化は、
容易に検知される。したがって、波長の制御精度をより
向上させることができる。
【0060】以上のように構成すれば、一定の波長間隔
が保たれるように、複数光源の発振光周波数を一括して
精度よく制御することが可能となる。その制御は、以下
のようにして行われる。
【0061】光検出部107は、自乗検波特性を有し、
光フィルタ部106から出力された光強度変調された光
信号を振幅変調された電気信号(電流)として出力す
る。光検出部107は、典型的には、フォトダイオード
等によって構成される。
【0062】第1および第2のフィルタ部1081およ
び1082は、第1および第2のパイロット信号源10
11および1012に対応して設けられ、それぞれに光
検出部107から出力された電気信号が入力されて、対
応する信号源から出力された信号の周波数に対応する周
波数成分のみを透過し、出力する。
【0063】図1に示されるように、第1のパイロット
信号源1011から出力される信号の周波数はf1、第
2のパイロット信号源1012から出力される信号の周
波数はf2である。したがって、第1のフィルタ部10
81によって透過され、出力される信号の周波数はf1
となり、第2のフィルタ部1082によって透過され、
出力される信号の周波数はf2となる。
【0064】第1および第2のパイロット信号振幅検出
部1091および1092は、第1および第2のフィル
タ部1081および1082に対応して設けられ、対応
するフィルタ部から出力された信号の振幅値をそれぞれ
検出し、典型的には、DCレベルの電流等の形で出力す
る。
【0065】第1および第2の波長制御部1031およ
び1032は、第1および第2のパイロット信号振幅検
出部1091および1092に対応して、また、第1お
よび第2の光源1021および1022に対応して設け
られ、対応するパイロット信号振幅検出部から出力され
た信号レベルが、予め定められた値になるように、対応
する光源の発振波長を調整する。
【0066】前述のように、光源の発振波長は、好まし
くは、光フィルタ部106に対して、第1および第2の
光源1021および1022が発振する光の波長間隔
が、光フィルタにおける透過率の波長依存性に見られる
一定の周期と一致するように、あるいは当該周期の整数
倍になるように選ばれる。そうすれば、上述の振幅は全
て同一の所定の値になるので、簡易な装置構成によって
波長の制御を行うことができる。
【0067】このように光源の波長を調整する具体的な
方法としては、光源への注入電流を制御する方法と光源
の温度をペルチェ素子等によって制御する方法とがあ
る。本実施例に係る光周波数安定化装置においては、ど
ちらの方法が用いられてもよい。
【0068】以上のように、本発明の一実施例に係る光
周波数安定化装置は、高価な光フィルタを共用化するこ
とによって、簡易かつ低コストに構成することができ
る。また、本光周波数安定化装置は、光フィルタを共用
化することによって、複数光源の発振光周波数を一括し
て制御する。このことによって、正確な波長間隔を保つ
ことができる。したがって、温度変化に対しても安定し
た、精度の高い波長多重システムを経済的に実現するこ
とができる。
【0069】なお、上述の光周波数安定化装置におい
て、光源は、第1および第2の光源1021および10
22の2つが設けられる場合について説明したが、設け
られる光源の数は、2つに限定されない。光源が3つ以
上設けられる場合についても、光フィルタ部106を共
用化して、それぞれの光源の波長を一括に制御する上述
の構成とほぼ同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光周波数安定化装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る光周波数安定化装置
における、光波長と光透過率との関係を説明するための
模式図である。
【図3】従来の光周波数安定化装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1011 第1のパイロット信号源 1012 第2のパイロット信号源 1021 第1の光源 1022 第2の光源 1031 第1の波長制御部 1032 第2の波長制御部 104 光合波部 105 光分岐部 106 光フィルタ部 107 光検出部 1081 第1のフィルタ部 1082 第2のフィルタ部 1091 第1のパイロット信号振幅検出部 1092 第2のパイロット信号振幅検出部 1101 第1の信号源 1102 第2の信号源 1121 第1の合成部 1122 第2の合成部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光源の発振波長を所定の波長に安
    定させるための光周波数安定化装置であって、 予め定められた互いに異なる周波数を有する電気信号を
    各々出力する複数のパイロット信号源と、 複数の前記パイロット信号源のそれぞれに対応して設け
    られ、対応するパイロット信号源から出力された電気信
    号を、当該電気信号に基づいて光周波数が変調された光
    信号に変換して出力する複数の光源と、 複数の前記光源から出力された光信号を合波して出力す
    る光合波部と、 前記光合波部から出力された光信号の全部または一部が
    入力されて、当該光信号における光周波数変調成分を、
    当該光信号の中心周波数に対応する振幅を有する光強度
    変調成分にそれぞれ変換して出力する光周波数検出部
    と、 前記光周波数検出部から出力された光信号を電気信号に
    変換して出力する光検出部と、 複数の前記パイロット信号源のそれぞれに対応して設け
    られ、前記光検出部から出力された電気信号が入力され
    て、対応するパイロット信号源から出力された電気信号
    の周波数と等しい周波数を有する信号のみを透過して出
    力する複数のフィルタ部と、 複数の前記フィルタ部のそれぞれに対応して設けられ、
    対応するフィルタ部から出力された信号の振幅を検出す
    る複数のパイロット信号振幅検出部と、 複数の前記光源および前記パイロット信号振幅検出部の
    それぞれに対応して設けられ、対応するパイロット信号
    振幅検出部の検出結果に基づいて前記振幅が所定の大き
    さになるように、対応する光源の発振波長を制御する複
    数の波長制御部とを備える、光周波数安定化装置。
  2. 【請求項2】 前記光周波数検出部は、入力される光信
    号の光周波数の変化に対して一定の周期で透過率が変化
    する性質を有し、 複数の前記光源の発振波長は、当該周期もしくは当該周
    期の整数倍の周期に対応する間隔をあけて選ばれること
    を特徴とする、請求項1に記載の光周波数安定化装置。
  3. 【請求項3】 前記光周波数検出部は、マッハツェンダ
    干渉計もしくはエタロン干渉計によって構成されること
    を特徴とする、請求項2に記載の光周波数安定化装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の光源の発振波長は、前記光周
    波数検出部に入力される光信号の光周波数変化に対し
    て、出力される光信号の振幅変化が最大になるように、
    さらに選ばれることを特徴とする、請求項2に記載の光
    周波数安定化装置。
JP28541399A 1999-10-06 1999-10-06 光周波数安定化装置 Pending JP2001111168A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28541399A JP2001111168A (ja) 1999-10-06 1999-10-06 光周波数安定化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28541399A JP2001111168A (ja) 1999-10-06 1999-10-06 光周波数安定化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001111168A true JP2001111168A (ja) 2001-04-20

Family

ID=17691207

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28541399A Pending JP2001111168A (ja) 1999-10-06 1999-10-06 光周波数安定化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001111168A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003103389A (ja) * 2001-09-27 2003-04-08 Toyoda Mach Works Ltd 半導体レーザ集光装置
JP2012507221A (ja) * 2008-10-31 2012-03-22 ▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司 波長を調整する方法、装置、およびシステム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003103389A (ja) * 2001-09-27 2003-04-08 Toyoda Mach Works Ltd 半導体レーザ集光装置
JP2012507221A (ja) * 2008-10-31 2012-03-22 ▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司 波長を調整する方法、装置、およびシステム
US8693872B2 (en) 2008-10-31 2014-04-08 Huawei Technologies Co., Ltd. Wavelength adjusting method, apparatus, and system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6421151B1 (en) Method and arrangement for stabilizing wavelength of multi-channel optical transmission systems
US8244138B2 (en) Polarization-multiplexing optical transmitter polarization-multiplexing optical receiver, polarization-multiplexing optical transceiving system, and controlling method thereof
US6594070B2 (en) Optical communication system, optical receiver and wavelength converter
US6198757B1 (en) Control system for wavelength stabilization of a laser source
US20020001115A1 (en) Optical transmission apparatus, and output stabilization control method for an optical modulator used in the optical transmission apparatus
US6493125B1 (en) Apparatus for stabilizing light source frequency
US20030002138A1 (en) Gain stabilized raman effect optical amplifiers for coarse and dense wavelength multiplexers
US6724786B2 (en) Variable optical attenuator using wavelength locked loop tuning
JP2001111168A (ja) 光周波数安定化装置
JP4150193B2 (ja) 波長制御装置及び波長制御方法
JPH10209973A (ja) 光波長多重送信回路
JP4836839B2 (ja) 光角度変調器
US20020057476A1 (en) Collective detection method and detection system for wavelength fluctuations in wavelength division multiplexing optical communication system, and wavelength division multiplexing optical transmission apparatus equipped with this detection system
JP3295854B2 (ja) 光源周波数安定化方法
US6952534B1 (en) System and method for generating return-to-zero (RZ) optical data in a digital lightwave communications system
JP5030205B2 (ja) 波長安定化装置および波長安定化方法
KR100211583B1 (ko) 파장 분할 다중방식 광전송 시스템을 위한 광원 안정화 시스템
JP4828447B2 (ja) 周波数変調器
JP3699854B2 (ja) 光源の周波数安定化装置
JP2000092001A (ja) 光送信装置
JPH0653590A (ja) 光fsk周波数変位量安定化方式
JP4176659B2 (ja) 自動分散補償装置
JPH10148801A (ja) 外部変調方式による光変調装置
JP3317025B2 (ja) 光周波数分割多重伝送装置
JP4690658B2 (ja) レーザ変調波調整装置