JP2001110653A - 変圧器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変圧器の巻線面積、高度を減少すること。 【解決手段】 本発明の変圧器は、電磁誘導作用の媒体
とされる一組の鉄心、一組の基板とされ、上下に設置さ
れるか或いはそのうちの一つの基板が単独使用され、各
一つの基板上に複数巻回された螺旋回路がレイアウトさ
れて変圧器のプライマリコイルとされ、各一つの基板の
中間部分が中空とされて、上記一組の鉄心の中間の柱状
部分が該基板の中空部分を貫通し、組み合わされて一つ
の扁平状構造を形成する上記一組の基板、該一組の鉄心
の中間の柱状部分に巻回されて変圧器のセカンダリコイ
ルとされる絶縁コイル、以上を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は一種の変圧器に関
し、複数の回路を設けた基板を使用してプライマリコイ
ルとし、さらに絶縁コイルをセカンダリコイルとするこ
とで、変圧器の高度を減少した、改良型の変圧器に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】変圧器素子は、電子回路システムにおい
て非常に重要な素子であり、それは電源或いは電圧を変
換する役割だけでなく、エネルギー保存素子の役割を果
たしうる。周知の変圧器は一般的に、ほとんどがワニス
被膜線をプライマリコイルとセカンダリコイルの巻線素
子となしており、その優れた点は、材料が容易に取得で
き設計が容易である利便性にある。しかし、その欠点と
して、巻線面積が比較的大きく、且つ製造プロセスが煩
雑で生産しにくく、並びに変圧器全体の高度が比較的高
く、基板に占める面積が大きすぎ、回路システムのコン
パクト化と軽便化の要求に対して不利であることがあげ
られる。

【０００３】図１は周知の変圧器の構造を示し、これは
ＥＥ鉄心形式の変圧器構造であり、即ち、上下の鉄心
２、３が上下方向に一つのボビン１に設置され、該ボビ
ン１が変圧器に必要な一次側コイルと二次側コイル、即
ちプライマリコイルとセカンダリコイルを巻きつけるの
に用いられ、該ボビン１にコイル１１が巻かれ、コイル
１１とボビン１の辺縁部分に辺縁ゴム布１３が巻かれ、
最後に外層に一つの絶縁ゴム布１２が巻かれている。こ
のような巻線方式は巻線面積の過大をもたらし、並びに
ボビン１の巻線方式は変圧器の高度過高の問題を形成
し、変圧器が基板に占める体積が膨大となることが往々
にしてあった。また基板高度の問題について言うと、往
々にして基板上の高度が最高である素子が変圧器或いは
インダクタとなることがあり、そのうちインダクタと変
圧器は同じ構造形状とされ、巻線が異なるだけである。

【０００４】一方、アメリカ合衆国パテントＮｏ．５，
０１０，３１４には外観が比較的扁平な変圧器が記載さ
れており、それは一層一層積み重ねる扁平方式を以て組
成された変圧器とされるが、その主要な欠点は、積み重
ねの階層数量と構造が複雑過ぎるために、回路設計が複
雑化し且つ素子自体のコストが増加するという点であ
る。ゆえに本発明は、変圧器の安全規範に影響せず、有
効に変圧器の構造形状の過高の問題を解決できる変圧器
を提供する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前述の変圧器の巻線面
積と素子高度が比較的高いという欠点を鑑み、本発明は
変圧器の高度を減少できるように、もともとある変圧器
構造を改変し、並びに変圧器の安全規格に影響せず、市
場の需要に符合するようにする。即ち本発明の主要な目
的は、一種の変圧器を提供することにあり、それは有効
に変圧器の高度を減少し、回路システム全体の体積過大
を防止できる変圧器であるものとする。本発明のもう一
つの目的は、一種の変圧器を提供することにあり、それ
は、変圧器の成形製造時に周知の変圧器より時間がかか
らず、有効に作業時間を短縮でき、以て製造コストを下
げることができ、且つ安全規格に影響しない変圧器を提
供することにある。本発明のさらにもう一つの目的は、
一種の変圧器を提供することにあり、それは、異なる大
きさの電流のロードの需要に適合可能であるものとし、
即ち本発明の提供する変圧器の構造方式は異なる種類の
鉄心に適用可能であるものとする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、一組
の鉄心とされ、電磁誘導作用の媒体とされる上記一組の
鉄心、一組の基板とされ、使用者の必要な巻数により上
下に設置されるほか単一方向に設置されるか或いは単片
のみ設置され、各一つの基板上に複数巻回された螺旋回
路が形成されて変圧器のプライマリコイルとされ、各一
つの基板の中間部分が中空とされて上記鉄心の中間の柱
状部分が該基板の中空部分を貫通し、組合せ後に一つの
扁平状の構造を形成する上記一組の基板、一つの絶縁コ
イルとされ、該一組の鉄心の中間の柱状部分に巻回され
て変圧器のセカンダリコイルとされる上記絶縁コイル、
以上を具備し変圧器の高度を減少したことを特徴とする
変圧器としている。請求項２の発明は、前記鉄心が上下
の二つのブロックが結合される方式で設置されて、上基
板と下基板及び絶縁コイルをその間に挟持し、該変圧器
の高度が僅かに上鉄心と下鉄心を組み合わせた高度とさ
れ、プライマリコイルの巻線面積が減少したことにより
上鉄心と下鉄心の高度が減少し、変圧器全体の高度が減
少されたことを特徴とする、請求項１に記載の変圧器と
している。請求項３の発明は、前記変圧器において、さ
らに鉄心と基板の間に介装された一組の上絶縁層と下絶
縁層を具備し、上絶縁層が一組の鉄心中の上鉄心と上基
板の間介装され、下絶縁層が該一組の鉄心中の下鉄心と
下基板の間に介装されて基板中のプライマリコイルの保
護を形成することを特徴とする、請求項１に記載の変圧
器としている。請求項４の発明は、前記変圧器におい
て、さらに一対の絶縁物を具備し、該絶縁物が多層設置
可能とされ、該絶縁物がそれぞれ上基板、下基板と絶縁
コイルの間に設置されてプライマリコイルとセカンダリ
コイルに短絡が発生するのを防止することを特徴とす
る、請求項１に記載の変圧器としている。請求項５の発
明は、前記変圧器において、さらに一対の固定ピンを具
備し、それは上基板と下基板の一側に設けられて、上基
板と下基板を固定することを特徴とする、請求項１に記
載の変圧器としている。請求項６の発明は、前記絶縁コ
イルは基板の方式で設けられ、必要な巻線が直接銅箔貼
りフィルム基板上にレイアウトされ、使用者の必要とす
る巻数により上下２片が設置されるか或いは単片或いは
多片が設置され、基板上の銅箔が変圧器のセカンダリコ
イルとされることを特徴とする、請求項１に記載の変圧
器としている。請求項７の発明は、前記鉄心がＥＥ型、
ＥＩ型、ＥＲ型、Ｃｕｔ型或いはその他の任意の型の鉄
心とされうることを特徴とする、請求項１に記載の変圧
器としている。請求項８の発明は、一組の鉄心とされ、
上鉄心と下鉄心を包括し、電磁誘導作用の媒体とされる
上記一組の鉄心、一対のモジュールとされ、上モジュー
ルと下モジュールを包括し、各一つのモジュール内に複
数巻回された螺旋回路が設けられて変圧器のプライマリ
コイルとされ、上モジュールと下モジュールの中間部分
が中空とされて上鉄心と下鉄心の中間の柱状部分が該上
モジュールと下モジュールの中空部分を貫通して組み合
わされ一つの扁平な構造を形成する、上記一対のモジュ
ール、一つの基板とされ、その上に銅箔回路がレイアウ
トされ、中間が中空とされ、上鉄心と下鉄心の中間の柱
状部分が該基板の中空部分を貫通し、該基板の組付位置
が、上モジュール、下モジュール及び上鉄心、下鉄心に
挟まれた中間位置とされ、変圧器のセカンダリコイルと
される、上記基板、以上を具備し、上モジュールと下モ
ジュールをプライマリコイルとして使用し、基板をセカ
ンダリコイルとして使用する構造により変圧器の二次側
或いはセカンダリコイル部分が一つの基板上に設置され
た変圧器形態に適合することを特徴とする、変圧器とし
ている。請求項９の発明は、前記変圧器が、さらに一対
の、多層設置可能である絶縁物を具備し、該絶縁物が上
モジュール、下モジュールと基板との間にそれぞれ設置
されてプライマリコイルとセカンダリコイルに短絡が発
生するのを防止することを特徴とする、請求項８に記載
の変圧器としている。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の変圧器は、周知の変圧器
の構造を改変して有効にその高度が減少されている。本
発明の変圧器は、電磁誘導作用の媒体とされる一組の鉄
心、一組の基板とされ、上下に設置されるか或いはその
うちの一つの基板が単独使用され、各一つの基板上に複
数回巻かれた螺旋回路がレイアウトされて変圧器のプラ
イマリコイルとされ、各一つの基板の中間部分が中空と
されて、上記一組の鉄心の中間の柱状部分が該基板の中
空部分を貫通し、組み合わされて一つの扁平状構造を形
成する上記一組の基板、該一組の鉄心の中間の柱状部分
に巻回されて変圧器のセカンダリコイルとされる絶縁コ
イル、以上を具備する。

【０００８】そのうち、強調して説明しなければならな
いのは、本発明の提出する変圧器の構造方式は、一次
側、二次側の巻線方式が大幅に改変され、その鉄心がＥ
Ｅ、ＥＩ或いはＣｕｔ型の鉄心、或いはその他の形式の
鉄心のいずれにも適用可能であることである。

【０００９】本発明の望ましい実施例によると、そのう
ち上述の鉄心は、上下の２ブロックが相互に結合するよ
う設置されて、該上下の基板及び絶縁コイルをその中間
に挟持し、該変圧器の高度が僅かに該上下の鉄心を組み
合わせた高度とされ、且つプライマリコイルの巻線面積
が減少され、組み合わせた上下の鉄心の高度がそれによ
り減少して変圧器全体の高度が減少している。

【００１０】また本発明の望ましい実施例によると、さ
らに一組の上下の絶縁層が鉄心と基板の間に介装され、
即ち上絶縁層が該一組の鉄心中の一つの上鉄心と上基板
の間に介装され、下絶縁層が該一組の鉄心中の下鉄心と
下基板の間に介装されて、基板中のプライマリコイルの
保護作用を提供している。

【００１１】さらにまた本発明の望ましい実施例による
と、さらに一対の絶縁物を具備し、それは個別に上下の
基板と絶縁コイルの間に設置されて、プライマリコイル
とセカンダリコイルに短絡が発生するのを防止してい
る。

【００１２】また本発明の望ましい実施例によると、さ
らに一対の固定ピンを具備し、それは上下の二つの基板
の一側に設置されて、上下の基板を固定する。

【００１３】また本発明の望ましい実施例によると、上
述の絶縁コイル即ちプライマリコイル部分は基板の方式
とされ、必要とされる巻線が直接フィルム基板にレイア
ウトされ、上下２片の設置方式により、基板上の銅箔が
該変圧器のセカンダリコイルとされている。

【００１４】また本発明の望ましい実施例によると、さ
らに一対の絶縁物が上述の変圧器のセカンダリコイルの
銅箔の上を被覆している。

【００１５】

【実施例】本発明は、一次側、二次側の巻線面積を減少
することで変圧器の高さを減らし、回路システム全体の
体積の過大を防止すると共に、変圧器の安全規格に影響
しない条件下で、該変圧器の製造時間を短縮し、且つ構
造が簡単で、有効に製造コストを減少し、異なる大きさ
の電流のロード要求に適合可能で、使用弾性を極めて大
きくしたことを特徴としている。

【００１６】本発明の提供する変圧器は、周知の一次
側、二次側コイル（即ちプライマリコイルとセカンダリ
コイル）方式を改良して一次側、二次側の巻線面積を減
少している。以下により詳しく本発明の技術特徴につい
て説明する。図２は本発明の第１実施例の分解構造図で
あり、この第１実施例は、小電流のロードの時に採用さ
れる。そのうち、該変圧器５は、一組の鉄心１０、２０
を具備し、それは変圧器５の電磁誘導作用の媒体として
用いられ、上鉄心１０と下鉄心２０の二つの鉄心に分け
られる。図２に示されるように、該上鉄心１０と下鉄心
２０はＥＥタイプの鉄心とされるが、本発明の提出する
変圧器の構造はその他の形式の鉄心に適用可能で、Ｅ
Ｅ、ＥＩ、ＥＲ或いはＣｕｔタイプ或いはその他の任意
のタイプの鉄心にいずれも適用可能であり、この点につ
いては後続の実施例中で異なる鉄心タイプの運用を以て
さらに説明する。

【００１７】また図２の主要な素子について説明する
と、変圧器５はまた一組の基板４０、４５を具備し、そ
れは上基板４０と下基板４５とされ、これらは上下に設
置される方式のほか、単独で一ブロックの基板を使用す
る実施方式が可能であり、使用者が必要とする巻線数に
より定められる。各一つの基板４０、４５には複数回巻
かれた螺旋回路（回路内部に製造され、図２中には表示
せず）がレイアウトされて、変圧器５のプライマリコイ
ルとされ、各一つの基板の中間部分は中空とされて、上
鉄心１０と下鉄心２０の中間の柱状部分が該基板の中空
部分を貫通して組み合わされて一つの扁平状の構造が形
成される。該変圧器５の中間部分には絶縁コイル７０が
設けられ、該絶縁コイル７０は上鉄心１０と下鉄心２０
の中間の柱状部分に巻回され、変圧器５のセカンダリコ
イルとされる。上述の絶縁コイル７０を実際に製造する
時には三重絶縁線の方式で鉄心或いはボビンに巻回され
る。

【００１８】上述の上鉄心１０と下鉄心２０の記載か
ら、それは上下の二つのブロックが結合される設置方式
であって、上基板４０と下基板４５及び絶縁コイル７０
がその中間に挟持されて、変圧器５の高度が僅かに該上
鉄心１０と下鉄心２０の組合せの高度となることが分か
る。並びに上鉄心１０と下鉄心２０の高度はこれにより
減少され、即ち鉄心の外観が比較的扁平な状態となり、
変圧器全体の高度が減少されている。

【００１９】図２に示されるように、該変圧器５は一組
の絶縁層を具え、それは上絶縁層３０と下絶縁層３５で
組成されて上鉄心１０、下鉄心２０及び上基板４０、下
基板４５の間に介装されている。上絶縁層３０は上鉄心
１０と上基板４０の間に位置し、下絶縁層３５は下鉄心
２０と下基板４５の間に位置して上基板４０、下基板４
５のプライマリコイルとセカンダリコイルの間の短絡保
護作用を形成する。当然、実際の運用時には、該上絶縁
層３０と下絶縁層３５は多層方式で設置されるか或いは
不設置とされ、これは絶縁コイル７０自体の表面にすで
に絶縁保護作用があるためである。さらに、該上基板４
０と下基板４５の表面を、さらに一層或いは多層の絶縁
物３１、３２で被覆可能であり、これにより一層の保護
を形成してプライマリコイルとセカンダリコイル間に短
絡の危険が発生するのを防止する。また、図３は本発明
の第１実施例の変圧器の組合せ斜視図であり、本発明と
周知の技術の差異が示されている。

【００２０】本発明の提供する変圧器５の完全組合せ後
の構造については図４を参照されたい。図４は本発明の
第１実施例の変圧器５の完全組合せ後の斜視図であり、
該変圧器５全体は扁平状の構造を呈し、且つ上基板４０
に複数回巻かれた螺旋状の巻線がレイアウトされている
のが分かる。この螺旋状の巻線が変圧器５のプライマリ
コイルとされる。同様に、下基板４５にも複数回巻かれ
た螺旋状の巻線が設けられている。また、上基板４０と
下基板４５の一側には一対の固定ピン５４が設置されて
上基板４０と下基板４５を固定している。

【００２１】図５は本発明の第１実施例の変圧器の全体
組合せ後の別方向からの立体図であり、扁平状の変圧器
５が示されている。図５において、上述の二つの固定ピ
ン５４は上基板４０と下基板４５の前方に位置してい
る。

【００２２】本発明の第２実施例は図６に示され、この
実施例は大電流ロード時に採用され、それと図２に示さ
れる第１実施例との違いは、セカンダリコイルに使用さ
れる巻線が、第２実施例において銅箔５０貼りフィルム
基板方式に変えられ、上下二片に分けられて設置された
ことにある。この銅箔貼りフィルム基板は単片或いは多
片設置可能であり、それは使用者の必要な巻線数により
定められる。且つ二つの銅箔５０の上層それぞれが一層
の絶縁物６０で被覆されてプライマリコイルとの短絡防
止がなされている。図６に示されるその他の組成要件
は、上鉄心１０、下鉄心２０、上基板４０、下基板４５
を含み、これらはいずれも図２に示される第１実施例と
同じである。このほか、第１実施例ではさらに上絶縁層
３０、下絶縁層３５、絶縁物３１、３２を加入可能であ
ったが、第２実施例においても同様である。

【００２３】さらに強調すべきことは以下のことであ
る。即ち、図６に示される鉄心形式はＥＥタイプの鉄心
であるが、第１実施例と同様、この第２実施例も鉄心形
式に制限はなく、即ち第２実施例もＥＥ、ＥＩ、ＥＲ或
いはＣｕｔタイプ或いはその他の形式の鉄心のいずれに
も適用可能である。

【００２４】図７は本発明の第３実施例を示す。この実
施例において、上鉄心１００と下鉄心２００はＣｕｔ形
式の鉄心とされている。上鉄心１００、下鉄心２００の
異なる形状に合わせて上基板４００と下基板４５０の外
形も改変されて鉄心の外観形状に適合するものとされて
いる。前述の二つの実施例と同様に、本実施例でも上絶
縁層３０、下絶縁層３５、絶縁物３１、３２（多層とさ
れうる）を加入可能であり、それらの外観形状もまた、
鉄心の改変に応じて異なる形状とされ、図７に示される
ような上絶縁層３００、下絶縁層３５０、絶縁物３１
０、３２０（多層とされうる）とされている。上基板４
００と下基板４５０に同様にプライマリコイルが形成さ
れ、これに対するセカンダリコイルも先の実施例と同様
に絶縁コイル７００が使用されて変圧器の二次側出力を
行う。ゆえに本発明の第３実施例と前述の第１、第２実
施例の異なる所は、上鉄心１００、下鉄心２００の外形
の違いと、それに合わせてのその他の構成要件の外形の
違いにある。しかし、その他の必要な素子の個数と性質
については同じとされる。このほか図７を組み合わせた
後の構造は図８に示されるとおりであり、図８は本発明
の第３実施例の変圧器の組合せ斜視図であり、本発明と
周知の技術との差異性を示している。

【００２５】図９は本発明の第４実施例の変圧器の構造
を示す。この実施例では変圧器のセカンダリコイルが基
板上に設けられる場合に運用される。図９では上鉄心１
０、下鉄心２０は第１、第２実施例と同じＥＥ形式の鉄
心とされているが、第４実施例の実施に鉄心の形式の制
限はなく、ＥＩ、ＥＲ或いはＣｕｔ形式の鉄心に適合可
能である。このほか、一対の上モジュール１１０と下モ
ジュール１２０を具え、それは上下に設置され、各一つ
のモジュール内に複数巻回された螺旋回路が設けられ
（この回路はモジュール内に製造されるため図７中には
表示されていない）、以て変圧器のプライマリコイルと
されている。該上モジュール１１０と下モジュール１２
０の中間部分は中空形式とされ、該上鉄心１０と下鉄心
２０の中間の柱状部分が該上モジュール１１０と下モジ
ュール１２０の中空部分を貫通して組み合わされ扁平状
の構造を形成している。

【００２６】また、図９中には一つの基板１３０が設け
られ、該基板１３０に銅箔回路１４０のレイアウトがな
され、該基板１３０の中間が中空形状とされ、該上鉄心
１０と下鉄心２０の中間の柱状部分が該基板１３０の中
空部分を貫通し、即ち該基板１３０の組み付け位置は、
該上モジュール１１０と下モジュール１２０及び上鉄心
１０と下鉄心２０に挟まれた中間の位置とされ、変圧器
のセカンダリコイルとされる。このように上モジュール
１１０と下モジュール１２０をプライマリコイルに使用
し基板１３０をセカンダリコイルに使用した変圧器の構
造は、変圧器の二次側即ちセカンダリコイル部分が一つ
の基板上に設けられた変圧器に採用される。望ましく
は、状況に応じて、一層或いは多層の絶縁物（図９には
表示せず）を添加可能とし、この絶縁物は個別に上モジ
ュール１１０と下モジュール１２０と基板１３０との間
に設置され、プライマリコイルとセカンダリコイルに短
絡が発生するのを防止する。

【００２７】現在鉄心製造業者が生産している鉄心形式
は、本発明の変圧器に対して損失が比較的ロスが大きい
状況にあるため、新しい鉄心形式を図１０、１１のよう
に設計した。そのうち図１０は本発明で使用する平面鉄
心８００の平面図で、図１１はその側面図である。この
平面鉄心８００の運用により本発明の変圧器のロスを下
げることができる。

【００２８】

【発明の効果】本発明は、一次側、二次側の巻線面積を
減少することで変圧器の高さを減らし、回路システム全
体の体積の過大を防止すると共に、変圧器の安全規格に
影響しない条件下で、該変圧器の製造時間を短縮し、且
つ構造を簡単とし、有効に製造コストを減少し、異なる
大きさの電流のロード要求に適合可能とし、変圧器の使
用弾性を極めて大きくする効果を提供する。このように
本発明は進歩性を有しており、極めて産業上の利用価値
を有する発明であり、その構造は新規性を有している。
なお、本発明に基づきなしうる細部の修飾或いは改変は
いずれも本発明の請求範囲に属するものとする。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知の変圧器の分解構造斜視図である。

【図２】本発明の第１実施例の変圧器の分解斜視図であ
る。

【図３】本発明の第１実施例の変圧器の一部組合せ後の
斜視図である。

【図４】本発明の第１実施例の変圧器の完全組合せ後の
斜視図である。

【図５】本発明の第１実施例の変圧器の完全組合せ後の
別方向から見た斜視図である。

【図６】本発明の第２実施例の変圧器の分解斜視図であ
る。

【図７】本発明の第３実施例の変圧器の分解斜視図であ
る。

【図８】本発明の第３実施例の変圧器の斜視図である。

【図９】本発明の第４実施例の変圧器の分解斜視図であ
る。

【図１０】本発明で運用する平面鉄心の平面図である。

【図１１】本発明で運用する平面鉄心の側面図である。

【符号の説明】

１ ボビン ２ 上鉄心 ３ 下鉄心 ５ 変圧器 １０、１００ 上鉄心 １１ 巻線 １２ 絶縁ゴム布 １３ 辺縁ゴム布 ２０、２００ 下鉄心 ３０、３１、３００、
３１０ 上絶縁層 ３２、３５、３２０、３５０ 下絶縁層 ４０、４００ 上基板 ４５、４５０ 下基
板 ５０、１４０ 銅箔 ５４ 固定ピン ６０ 絶縁物 ７０、７００ 絶縁
コイル １１０ 上モジュール １２０ 下モジュー
ル １３０ 基板 ８００ 平面鉄心

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０１Ｆ 27/32 Ｈ０１Ｆ 15/02 Ｍ 31/00 Ｈ (72)発明者 ▲とう▼ 惠花 台湾桃園縣龜山郷公西村復華新村10號 (72)発明者 杜 照仁 台湾台北市北投區立農街二段216號11樓 (72)発明者 林 建家 台湾桃園市中山路1000號10樓之15 Ｆターム(参考） 5E043 AA02 AA08 AB01 BA01 BA02 FA01 FA04 FA05 5E044 AA06 BA01 BB02 CA06 CA08 CA09 CB03 5E070 AA11 AB01 BA08 CA12 CA13 CB12 CB13 CB16 CB20 DA04 EA06 EA08

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一組の鉄心とされ、電磁誘導作用の媒体
   とされる上記一組の鉄心、 一組の基板とされ、使用者の必要な巻数により上下に設
   置されるほか単一方向に設置されるか或いは単片のみ設
   置され、各一つの基板上に複数巻回された螺旋回路が形
   成されて変圧器のプライマリコイルとされ、各一つの基
   板の中間部分が中空とされて上記鉄心の中間の柱状部分
   が該基板の中空部分を貫通し、組合せ後に一つの扁平状
   の構造を形成する上記一組の基板、 一つの絶縁コイルとされ、該一組の鉄心の中間の柱状部
   分に巻回されて変圧器のセカンダリコイルとされる上記
   絶縁コイル、 以上を具備し変圧器の高度を減少したことを特徴とする
   変圧器。
2. 【請求項２】 前記鉄心が上下の二つのブロックが結合
   される方式で設置されて、上基板と下基板及び絶縁コイ
   ルをその間に挟持し、該変圧器の高度が僅かに上鉄心と
   下鉄心を組み合わせた高度とされ、プライマリコイルの
   巻線面積が減少したことにより上鉄心と下鉄心の高度が
   減少し、変圧器全体の高度が減少されたことを特徴とす
   る、請求項１に記載の変圧器。
3. 【請求項３】 前記変圧器において、さらに鉄心と基板
   の間に介装された一組の上絶縁層と下絶縁層を具備し、
   上絶縁層が一組の鉄心中の上鉄心と上基板の間介装さ
   れ、下絶縁層が該一組の鉄心中の下鉄心と下基板の間に
   介装されて基板中のプライマリコイルの保護を形成する
   ことを特徴とする、請求項１に記載の変圧器。
4. 【請求項４】 前記変圧器において、さらに一対の絶縁
   物を具備し、該絶縁物が多層設置可能とされ、該絶縁物
   がそれぞれ上基板、下基板と絶縁コイルの間に設置され
   てプライマリコイルとセカンダリコイルに短絡が発生す
   るのを防止することを特徴とする、請求項１に記載の変
   圧器。
5. 【請求項５】 前記変圧器において、さらに一対の固定
   ピンを具備し、それは上基板と下基板の一側に設けられ
   て、上基板と下基板を固定することを特徴とする、請求
   項１に記載の変圧器。
6. 【請求項６】 前記絶縁コイルは基板の方式で設けら
   れ、必要な巻線が直接銅箔貼りフィルム基板上にレイア
   ウトされ、使用者の必要とする巻数により上下２片が設
   置されるか或いは単片或いは多片が設置され、基板上の
   銅箔が変圧器のセカンダリコイルとされることを特徴と
   する、請求項１に記載の変圧器。
7. 【請求項７】 前記鉄心がＥＥ型、ＥＩ型、ＥＲ型、Ｃ
   ｕｔ型或いはその他の任意の型の鉄心とされうることを
   特徴とする、請求項１に記載の変圧器。
8. 【請求項８】 一組の鉄心とされ、上鉄心と下鉄心を包
   括し、電磁誘導作用の媒体とされる上記一組の鉄心、 一対のモジュールとされ、上モジュールと下モジュール
   を包括し、各一つのモジュール内に複数巻回された螺旋
   回路が設けられて変圧器のプライマリコイルとされ、上
   モジュールと下モジュールの中間部分が中空とされて上
   鉄心と下鉄心の中間の柱状部分が該上モジュールと下モ
   ジュールの中空部分を貫通して組み合わされ一つの扁平
   な構造を形成する、上記一対のモジュール、 一つの基板とされ、その上に銅箔回路がレイアウトさ
   れ、中間が中空とされ、上鉄心と下鉄心の中間の柱状部
   分が該基板の中空部分を貫通し、該基板の組付位置が、
   上モジュール、下モジュール及び上鉄心、下鉄心に挟ま
   れた中間位置とされ、変圧器のセカンダリコイルとされ
   る、上記基板、 以上を具備し、上モジュールと下モジュールをプライマ
   リコイルとして使用し、基板をセカンダリコイルとして
   使用する構造により変圧器の二次側或いはセカンダリコ
   イル部分が一つの基板上に設置された変圧器形態に適合
   することを特徴とする、変圧器。
9. 【請求項９】 前記変圧器が、さらに一対の、多層設置
   可能である絶縁物を具備し、該絶縁物が上モジュール、
   下モジュールと基板との間にそれぞれ設置されてプライ
   マリコイルとセカンダリコイルに短絡が発生するのを防
   止することを特徴とする、請求項８に記載の変圧器。