JP2001109909A - グラフィックス処理方法、テクスチャ構成方法、および、テクスチャを生成するためオブジェクトを撮像する方法 - Google Patents

グラフィックス処理方法、テクスチャ構成方法、および、テクスチャを生成するためオブジェクトを撮像する方法

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JP2001109909A JP29158099A JP29158099A JP2001109909A JP 2001109909 A JP2001109909 A JP 2001109909A JP 29158099 A JP29158099 A JP 29158099A JP 29158099 A JP29158099 A JP 29158099A JP 2001109909 A JP2001109909 A JP 2001109909A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 3次元物体(オブジェクト)を精密に撮像し
て、画像化するグラフィックス処理方法を提供する。 【解決手段】 本発明のグラフィックス処理方法におい
ては、3次元オブジェクトのテクスチャについて精密度
εを設定し(S1)、精密度εを満足しオブジェクトの
外表面の主要部を撮像可能な第1の撮像条件を決定し
(S3)、第1の撮像条件でオブジェクトを撮像し(S
4)、上記撮像によっても撮像できないオブジェクトの
残りの部分を撮像する第2の撮像条件を決定し(S
3)、第2の撮像条件でオブジェクトを撮像し(S
4)、第1、第2の撮像条件で撮像した画像ディジタル
に基づいて二次元テクスチャ平面を生成し(S5)、生
成した二次元テクスチャ平面から3次元オブジェクトを
表す3次元表面のデータに変換する(S7)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータグラ
フィックスに関するものであり、より特定的には、コン
ピュータグラフィックスにおけるテクスチャを構成する
方法に関する。また、本発明は3次元オブジェクトのテ
クスチャを効果的に生成するため、3次元オブジェクト
を効果的に撮像する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータグラフィックスにおいて、
処理の対象となる3次元形状を有する自然の対象物(ま
たは物理的な対象物、オブジェクトともいう)は、種々
の位置から撮像され、撮像結果の画像データが種々の信
号処理方法で処理されて上記オブジェクトを表す3次元
画像が生成される。そのため、種々の撮像技術、撮像の
際の照明技術、種々の信号処理技術が提案されている。
コンピュータグラフィックスにおいては、種々の照明方
法、種々の撮像技術、信号処理方法が提案されている。
【0003】コンピュータグラフィックスにおいては、
オブジェクトの表面の細部を「テクスチャ」で表し、オ
ブジェクトの表面全体がテクスチャの集合で表わされ
る。そのようなテクスチャは、2つの側面を持ってお
り、1つはマッピング関数を用いて滑らかな面に独立に
規定されたパターンを付加することであり、その他は摂
動関数を用いて表面に粗さを付加することである。
【0004】このようなコンピュータグラフィックスに
おいては、オブジェクトをいかに正確に復元できるか否
かが問題となる。さらに、そのような復元に際して、い
かに信号処理が容易に行えるか、いかに信号処理時間が
短縮できるか、いかに使用するメモリ容量が少なくてす
むかなどが課題となる。そのような観点からこれまで種
々のコンピュータグラフィックス技術が提案されてい
る。
【0005】米国特許第5,898,438号は、物理
的な対象物(3次元物体、オブジェクト)の2次元イメ
ージを、CAD空間における複数の表面の点によって規
定されたコンピュータで生成した3次元オブジェクト表
面にマッピングする方法を開示する。その方法において
は、(1)撮像装置を用いて撮像したオブジェクトの写
真からオブジェクトの2次元テクスチャイメージ平面を
生成し、その写真をテクスチャイメージ平面の複数の点
を有するテクスチャイメージ平面に変換し、(2)上記
オブジェクトに関して撮像装置の物理的な位置を決定
し、(3)上記テクスチャイメージ平面を3次元表面に
変換する。上記3次元表面に変換する方法は、(イ)撮
像装置の物理的な位置に基づいて3次元表面に関するC
AD空間における合成カメラを位置決めし、(ロ)合成
カメラによって観察可能な複数の表面の点の各々をテク
スチャイメージ平面における対応するテクスチャイメー
ジ点にマッピングし、(ハ)対応するテクスチャイメー
ジ平面の点から複数の表面の点の各々にテクスチャ座標
を割り付けることによって行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】現実の世界におけるオ
ブジェクトから生成したテクスチャ・メッシュは、しか
しながら、精密度が不規則であり、正確なオブジェクト
の復元が難しい。さらにそのようなモデルにおいて、メ
ッシュの精密度とテクスチャの精密度との間には明確な
関係が存在せず、オブジェクトを復元した画像に歪みが
発生し、復元したオブジェクトの外観が歪むという問題
に遭遇している。
【0007】本発明の目的は、保証された精密度で3次
元オブジェクト(3次元物理的なオブジェクト)の外観
に歪みがない、テクスチャを構成する方法を提供するこ
とにある。また本発明の目的は、たとえば、トライアン
グル(三角形)のメッシュで構成された3次元オブジェ
クトのテクスチャを所定の精密度で、外観に歪みがない
ように撮像可能な効果的な撮像方法を提供することにあ
る。本発明のさらに他の目的は、上記撮像方法および上
記テクスチャを構成する方法とを有し、保証された精密
度で外観に歪みのないグラフィックス処理方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のグラフィックス
処理方法は、オブジェクトのテクスチャを表す精密度を
設定し、上記精密度を満足し上記オブジェクトの外表面
の主要部を撮像する第1の条件を決定し、上記決定した
第1の条件のもとで上記オブジェクトを撮像し、上記第
1の条件で撮像した結果、撮像されない残りの部分につ
いて撮像する第2の条件を決定し、上記決定した第2の
条件のもとで上記オブジェクトを撮像し、上記第1およ
び第2の条件で撮像した画像データにもとづいて二次元
テクスチャ平面を生成し、上記生成した二次元テクスチ
ャ平面から上記3次元オブジェクトを表す3次元表面に
変換する。
【0009】好適には、上記設定された精密度を参照し
て、上記オブジェクトの外表面を、各々が上記精密度を
満足する1または複数のトライアングルを含む複数のメ
ッシュに分割し、上記第1の条件を決定する過程におい
て、上記オブジェクトの外表面のほとんどを撮像する、
撮像装置の数、上記オブジェクトと上記撮像装置との間
の距離、上記オブジェクトを指向する上記撮像装置の向
きを含む第1の条件を計算し、上記第2の条件を決定す
る過程において、上記第1の条件では撮像されない上記
オブジェクトを撮像する撮像装置の数、上記オブジェク
トと上記撮像装置との間の距離、上記オブジェクトを指
向する上記撮像装置の向きを含む第2の条件を計算す
る。
【0010】好適には、上記設定された精密度の範囲内
で、トポロジ的な制約なしで、上記オブジェクトの幾何
学的な状態を簡略化する過程をさらに含む。
【0011】好適には、上記幾何学的状態を簡略化する
方法は、上記トライアングルについて、全てのエッジか
らトライアングルを潰すことができるエッジを選択し、
上記潰すことができるエッジを潰す作業量を計算し、少
ない作業量で潰すことが可能なエッジを分類し、分類し
たエッジを潰し、修正した全てのエッジを再計算し、上
述した処理を反復することにより行う。
【0012】本発明のテクスチャ組立方法は、設定され
た3次元オブジェクトのテクスチャを表す精密度を参照
して、上記オブジェクトの外表面を、各々が上記精密度
を満足する1または複数のトライアングルを含む複数の
メッシュに分割し、上記精密度を満足し、上記オブジェ
クトの大半を撮像する第1の条件を決定し、上記決定し
た第1の条件のもとで上記オブジェクトを撮像し、上記
第1の条件で撮像した結果、撮像されない部分について
撮像する第2の条件を決定し、上記決定した第2の条件
のもとで上記オブジェクトを撮像し、上記第1および第
2の条件で撮像した画像データを混合し、上記混合した
画像データのトライアングルについて、上記設定された
精密度の範囲内で、トポロジ的な制約なしで、上記オブ
ジェクトの幾何学的な状態を簡略化し、上記簡略化した
データにもとづいてテクスチャを組み立てる。
【0013】好適には、上記トライアングルの簡略化
は、上記トライアングルについて、全ての可能なエッジ
の中から潰すことができるエッジとしてトライアングル
のエッジを選択し、各エッジについてエッジを潰す作業
量を計算し、エッジを潰す作業量によって潰すエッジを
分類し、潰すべきエッジを潰し、修正された全てのエッ
ジを再計算し、新しい作業量の少ない潰すべきエッジを
見つけることにより行う。
【0014】好適には、上記3次元オブジェクトの外形
表面を複数の異なるトライアングル・メッシュとして撮
像する際に、上記精密度のメッシュの標準パーティショ
ンを、トライアングルの内部、および、トライアングル
と同じエッジ上に点を持つ射影されたピクセルを有する
境界の点に分割して、上記トライアングルを上記条件を
満たすパーティションによって表す。
【0015】本発明の3次元オブジェクトの撮像方法
は、3次元オブジェクトを表す精密度を設定し、3次元
オブジェクトの外形を複数の異なるトライアングル・メ
ッシュとして撮像する際に、精密度εのメッシュの標準
パーティションを、トライアングルの内部、および、ト
ライアングルと同じエッジ上に点を持つ射影されたピク
セルを有する境界の点に分割して、トライアングルを上
記条件を満たすパーティションによって表し、それぞれ
の位置および方角で、3次元オブジェクトのトライアン
グルを撮像する複数の撮像装置を選択し、上記3次元オ
ブジェクトのトライアングルが見えるように選択した各
撮像装置について所定の精密度εで位置および方角を計
算し、上記選択による複数の撮像装置により撮像される
トライアングルと同じトライアングルを撮像可能な最小
個数の撮像装置をさらに選択し、上記3次元オブジェク
トの各トライアングルについてさらに選択された撮像装
置の中から1台の撮像装置を選択する。
【0016】好適には、上記トライアングル・メッシュ
撮像用の撮像条件を仮選択方法は、上記3次元オブジェ
クトと上記撮像装置との間の最小距離をα−距離とした
場合、複数の撮像装置を半径がα−距離の球面の位置に
配置させる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のコンピュータグラフィッ
クスの基本事項 本発明のコンピュータグラフィックスの処理方法を図1
を参照して述べる。本発明において、 ステップ1:3次元オブジェクトのテクスチャの精密度
εを設定し、 ステップ2:この精密度εを満たすパーティションを規
定し、 ステップ3:精密度εを満たす3次元オブジェクトを撮
像する撮像条件を決定し、 ステップ4:決定した撮像条件で3次元オブジェクトを
撮像し、 ステップ5:撮像した画像から3次元オブジェクトの2
次元テクスチャイメージ平面を生成し、 ステップ6:撮像した画像をテクスチャイメージ平面の
複数の点を有するテクスチャイメージ平面に変換し、 ステップ7:撮像に用いた撮像装置の位置などを考慮し
てテクスチャイメージ平面を3次元表面に変換する。 すなわち、本発明においては、最初に、3次元オブジェ
クトのテクスチャの精密度εを設定し、以下、この精密
度εを満足する条件で、撮像を行い、テクスチャを生成
する。
【0018】図2は設定された精密度εで3次元オブジ
ェクトの表面を表すための本発明の方法を図解したフロ
ーチャートである。3次元オブジェクトをメッシュに区
切り、そのテクスチャを微小な三角形(トライアング
ル)で細分化した例を述べる。 ステップ11において、予め選択する撮像条件として、
複数のトライアングルの内部を撮像する1群の撮像装置
の条件、たとえば、撮像装置の数、3次元オブジェクト
に対するそれらの撮像装置の位置と方角を計算する。そ
の結果、トライアングル・メッシュ(R11A)と、撮
像装置の位置と方角と台数が決定される(R11B)。 ステップ12:上記予選択した撮像条件で3次元オブジ
ェクトを撮像する。その結果、3次元オブジェクトを撮
像できない部分が生ずる場合もある(R12)。 ステップ13:上記撮像条件(R11B)とトライアン
グルの精密度εが規定されているメッシュ条件(R11
A)を考慮して、3次元オブジェクトの撮像されていな
い部分のための新しい撮像条件を計算する。その結果が
新しい撮像条件である(R13)。 ステップ14:ステップ13で得られた撮像条件で3次
元オブジェクトを撮像する。その結果、3次元オブジェ
クトの未撮像部分についての撮像結果が得られる(R1
4)。 ステップ15:結果11〜13(R11B,R12,R
13)を参照して、第1の撮像結果における新しい部分
のマッピングを計算する。その結果、再マッピングの特
性が得られる(R15)。 ステップ16:結果14と結果15を参照して、第1組
の撮像結果におけるトライアングルについて撮像されて
いない部分を再マッピングする。これにより、3次元オ
ブジェクトの修正された撮像結果が得られる(R1
6)。
【0019】図3は3次元オブジェクトの各トライアン
グルの内部を撮像する撮像条件を決定する方法を図解し
たフローチャートである。図2について上述した撮像条
件は図3に図解した方法によって決定される。 ステップ21:トライアングル・メッシュ(R20)を
参照してオブジェクトを撮像する1群のカメラの撮像条
件を予め決定する(R21)。 ステップ22:各撮像装置のために撮像可能なトライア
ングルを計算する。その結果、各撮像装置について撮像
可能なトライアングルのリストが得られる(R22)。 ステップ23:上記結果22から、実際に撮像する撮像
装置の撮像条件を決定する。その結果、撮像装置と、3
次元オブジェクトに対する撮像装置の位置と方角、撮像
装置の数などを選択する(R23)。 ステップ24:結果23とトライアングル・メッシュ
(R20)を参照して撮像されるトライアングルのため
の撮像装置の属性を決定する。その結果、属性として、
実際に撮像に使用する撮像装置の台数と撮像位置と撮像
方角とが決定される(R24)。 以下、決定された撮像条件で3次元オブジェクトの撮像
が行われる。その結果、精密度εでテクスチャを生成す
る撮像画像が得られる。
【0020】図4はテクスチャマッピングの処理方法を
簡略化する方法を図解したフローチャートである。この
詳細は後述する。
【0021】以下、特に、本発明の詳細を述べる。な
お、本発明のコンピュータグラフィックスの詳細を述べ
る前に、本発明の基本事項を述べる。
【0022】1.1 テクスチャおよび精密度の定義 テクスチャの精密度および3次元オブジェクトの表面上
のある一点でオブジェクトを映した写真(画像)の精密
度というコンセプトを定義する。一般的定義を行った
後、精密度について明示的な近似物を得ることのできる
「2種のカメラ」モデルについて述べる。これによって
所定のトライアングルの内部に属する任意の点の精密度
に限界を設ける。次いで、この精密度をメッシュ境界を
持つ任意の多面体に拡張する。「あるオブジェクトの表
面(すなわちテクスチャ)をたとえば1ミリの精密度で
認識する」という直観的な観念に対して定義を与える。
まず、オブジェクトとは何であるかそしてテクスチャと
は何であるかを定義する。定義1 :オブジェクトとは3次元立体R3 の一部であ
り、下記の条件の下でその境界を表面と呼ぶ。 1−1:このオブジェクトの表面の各点について、表面
が位相幾何学的(トポロジカル)に円(ディスク)と同
値の近傍を見つけることができる。すなわち、この近傍
における表面と直径1の円との間における連続的なバイ
ジェクション(bijection)を見いだすことができる。 1−2:このオブジェクトの表面の各点について、この
点の全ての近傍にオブジェクトの内部に属する点が存在
する。 1−3:このオブジェクトに有限の直径を持つ球面が含
まれる。 定義1はオブジェクトが境界を持つ多面体であると言う
ことと同じ意味である。
【0023】定義2:オブジェクトのテクスチャとはこ
のオブジェクトの表面のすべての点に対して一つの値を
関連づける写像である。3次元グラフィックスの世界で
は、テクスチャマッピングの値はほとんどいつもカラー
パラメータである。留意すべき点は、オブジェクトの表
面上の任意の点について関連づける情報に関して何ら制
約がなされていないという事実である。
【0024】以下の定義を行うために、R3 の任意の有
限部分の長さについて均質な尺度(measure )または単
位寸法が必要となる。
【0025】定義3:記号PをオブジェクトR3 の一部
分とする。有限の直径を持つ球面に部分Pが含まれる場
合、その尺度をオブジェクトの任意の対の点の間の距離
より大きな最小の数であると定義できる。この尺度を部
分Pの直径とも呼ぶ。
【0026】定義4:下記の要件を満たす表面のパーテ
ィション(区分)を見つけることができればオブジェク
トのテクスチャは精密度εを有する。 4−1:表面のパーティションの各要素が精密度εより
小さい尺度を有する。 4−2:表面のパーティションの各要素上でテクスチャ
値が一定である。 4−3:この要素上のテクスチャの値が表面のこの部分
の点の特性関数である。 オブジェクトの精密度εは長さであることを強調した
い。長さは、オブジェクト上で見ることのできる最も小
さな細部の尺度を示す直感的な意味を持っている。した
がって、より大きな精密度εをもつオブジェクトは、よ
り小さな精密度をもつオブジェクトよりも少ない細部を
有する。精密度εを持つオブジェクトのテクスチャを捕
らえることができる。これを達成するためにこのオブジ
ェクトの写真を数枚撮影する。
【0027】1.2 カメラが見た点の精密度 1.2.1 一般的定義 図5は2つの異なる位置から撮像したカメラのピクセル
の射影を図解した図である。このカメラにおいて、例示
として、全てのピクセルは四角であり、チェスボードの
形状をしている。観察できないカメラの領域は黒で表さ
れている。オブジェクトを観察するためには撮像手段
(感知装置)、たとえば、CCDカメラが必要である。
観察するオブジェクトは半透明ではないこと、また、そ
のオブジェクトは反射作用や屈折作用、または他の環境
ベースのパラメータを対象としないものとする。この制
約は次の定義の中に表現される。
【0028】定義5:撮像装置、たとえば、カメラとは
光学的中心とピクセルの集合とから成る装置である。ピ
クセルとはオブジェクトの表面を示す。カメラがオブジ
ェクトを観察するとき、カメラは各ピクセルについてあ
る値を与える。この値はそのオブジェクトの表面特性に
のみ依存し、ピクセルの光学的中心のそのオブジェクト
上への射影に属する。これらの特性が射影されたピクセ
ルの全領域上で一定であればピクセルはその一定値を持
つことになる。カメラが撮像したオブジェクトの点pの
精密度を定義することができる。以後、射影の中心とし
てカメラの光学的中心を用いたオブジェクト上への射影
という意味で射影という言葉を用いる。
【0029】定義6:cをカメラ、pをオブジェクトO
上の点とする。オブジェクト上への射影(有限でかつ部
分pを含む)を行うピクセルを選択する。部分pの精密
度は選択されたピクセルの射影の大きさの中で最も小さ
い。そのようなピクセルが存在しなければ部分(点)p
の精密度は無限大(∞)となる。
【0030】1.2.2 有益なカメラモデル カメラcが見た点(部分)pの精密度を計算するとき、
下記の2つのステップの作業を行う。 (1)部分pを含む射影を持つピクセルが存在すること
を確かめる。 (2)そのピクセルの射影の尺度を計算する。
【0031】図6は実際のピクセルの射影と「ミーク近
似(meak approximation)」との関係を図解した図であ
る。なお、「ミーク近似」とはスケール化した直交図形
の射像(scaled orthographic projection)を意味す
る。このカメラモデルはこれら2つのステップの作業が
簡単に計算可能であるものがよい。点の近傍が平面なオ
ブジェクトを明示的に計算することが可能な2つの異な
るカメラモデルを定義する。
【0032】定義7:「球面標準カメラ」とは以下の特
性を持つカメラを意味する。 7−1:全てのピクセルが、与えられた半径d√2を持
つ円(ディスク)である。 7−2:ピクセルの全てが「焦面」と呼ばれる平面に属
すること。この平面と光学的中心との間の距離を焦点距
離と呼びfで表す。 7−3:複数ピクセルのそれぞれの中心は、幅l、長さ
Lで面積がdの矩形の格子上に配置される。
【0033】図7(A)は「球面標準カメラ」(sphere
standard camera)を図解した図であり、図7(B)は
「四辺形標準カメラ」(square standard camera)を図
解した図である。下記において、カメラの視野は凸状で
あることが必要である。したがって、カメラで撮像でき
る点とは全てのピクセルの中から最大凸状部分の射影に
属する点であるとみなす。「球面標準カメラ」の場合、
最大凸状部分は長さLdと幅ldからなる矩形である。
「球面標準カメラ」モデルによって、カメラcによって
観察されたオブジェクトOの点pの精密度を明示的に計
算することができる。以上検討した矩形の射影が部分p
を含むかどうかは簡単に計算することができる。射影さ
れたピクセルの大きさを知るために、ピクセルと光学的
中心とを含む円錐体をつくり、部分pでオブジェクトと
接する平面との交線を計算しなければならない(部分p
の近傍でオブジェクトは平面であると仮定する)。これ
によって円錐断面曲線が与えられる。放物線や双曲線の
ようにこの円錐断面曲線が無限であれば、尺度は+∞で
ある。この円錐断面曲線が有限(すなわち楕円形)であ
れば、尺度は楕円形の長軸であると考える。
【0034】「球面標準カメラ」の品質を示す非常に単
純な近似を行う。オブジェクトの平面へ円を射影するた
め、実際の透視射影より簡単な射影を用いることができ
る。焦面に平行な部分pを含む平面上へまずピクセルを
射影し、次いで平行な射影を利用して接平面にそのピク
セルを射影することができる。この射影は「直交グラフ
ィック射影(orthographic projection : 縮尺正射
影)」または「ミーク近似(meak approximation) 」と
呼ばれる。この場合、点の精密度は非常に単純な下記の
式で示すことができる。
【0035】 P(p)=(d・D)/(f・cos θ) ・・・(1) 但し、dはピクセルの直径であり、DはオブジェクトO
と部分p間の距離であり、fは焦点距離であり、θは焦
面と接平面間の角度である。
【0036】この近似値には非常に有益な特性があり、
下記の定理が導かれる。定理1 :cを標準的カメラモデル、pをオブジェクトO
の周りの局所平面であるオブジェクトO上の点とする。
P(p)=(d・D)/(f・cos θ)のような点pを
含む射影されたピクセルの点p0 がピクセルの大きさよ
り大きいことがわかる。カメラが正方形の標準的モデル
であれば、正方形ピクセルを含む円(ディスク)によっ
て任意の正方形ピクセルまで拡張することができる。円
の射影の尺度は明らかに実際に射影されたピクセルの大
きさまで拡大できる。この近似式は、まず透視射影によ
って部分pを含む焦面に平行な平面にピクセルを射影
し、次いでオブジェクトの平面にピクセルを射影する平
面射影を利用することによって得られる。平面射影は焦
面の法線ベクトルに平行である。カメラの光学的中心か
ら可能なかぎり最遠のところにあり、射影されたピクセ
ルの楕円形中の長軸に属する射影されたピクセルの点p
0 が利用される。実際に射影されたピクセルの長軸であ
る射影を持つ直径Dを選択することにする。ピクセルの
任意の部分Iの現実の射影による画像をP(I)と呼
び、点p0 と関連する近似射影による画像P0 (I)と
呼ぶ。
【0037】直径Dの無限小部分dDを考えると、この
部分は長さdIを持つ。P(dD)の長さは1次近似で
ある近似式によって得られる。これによって下記式が得
られる。
【0038】 |P(dP)|=(d・|opi |)/(f・cos θ) ・・(2) ただし、pi はP(dP)の点である。
【0039】P0 (I)の長さは下記式によって直ちに
得られる。
【0040】|P0 (dP)|=(d・|op0 |)/
(f・cos θ)
【0041】カメラの光学的中心から可能なかぎり最遠
のところにあり、長軸に属する射影されたピクセルの点
としてp0 を選んでいるので、|P(dP)|<|P0
(dP)|が得られる。この不等式を積分すれば|P
(D)|<|P0 (D)|が得られる。|P0 (D)|
はピクセルの近似射影によって示される楕円形の長軸の
尺度の主要な値である。
【0042】定義8:「四辺形標準カメラ」とは下記の
特性をもつカメラを意味する。 8−1:全てのピクセルが面積dの正方形である。 8−2:全てピクセルが焦面と呼ばれる平面に属する。
この平面と光学的中心間の距離を焦点距離と呼びfで表
す。 8−3:2つのピクセルの交点ははゼロの大きさの面積
を持つ。 8−4:全てのピクセルの合計は長さLd、幅ldの矩
形である。
【0043】「四辺形標準カメラ」モデルによって、カ
メラcで観察したオブジェクトOの点の精密度を明示的
に計算することが可能となる。矩形の射影に部分pが含
まれるかどうかを簡単に計算することができる。射影さ
れたピクセルの大きさを知るために、正方形の4つの頂
点の射影を行わなければならない。この射影は頂点−光
学的中心線の部分pとの接平面との交線を計算すること
によって行う。これは多角形となる。多角形の直径はエ
ッジと対角線の長さの中の最大の長さである。
【0044】1.3 カメラが見た三角形(トライアン
グル)の精密度 カメラによって観察される、あるオブジェクトに属する
トライアングルの精密度の特性を定義する。
【0045】1.3.1 定義 定義9 :Pi をオブジェクトOに属する点の集合とす
る。集合piは、この集合の全ての点が精密度ε以下の
精密度で見ることのできる集合から成るものであれば精
密度εで見ることができる。この定義からトライアング
ルの精密度εの定義を行うことができる。
【0046】定義10:Oをあるオブジェクト、TRI
をこのオブジェクトの表面に属するトライアングルとす
る。カメラcが撮像したトライアングルの全ての点の精
密度の中の最大値として同じカメラcが見たトライアン
グルTRIの精密度を定義する。すなわち、もしいくつ
かの点が無限の精密度を持っていれば、そのトライアン
グルTRIの精密度も無限である。これは、一部が隠れ
ているトライアングルは無限の精密度を有すると見なす
ことを意味する。すなわち、そのトライアングルについ
ての貴重なデータがないと考える。
【0047】1.3.2 ある精密度でトライアングル
を撮影 図8は与えられたカメラのためのトライアングルの内部
と境界を示す図である。下記の定義に従ってトライアン
グルを2つの部分に切り離すことが必要となる。
【0048】定義11:TRIをトライアングルとし、
cをカメラとする。トライアングルの精密度が有限であ
れば、各点pについて、点pを含む射影を持つピクセル
i を見つけることができる。点pi の射影の全ての点
がトライアングルTRIに属するならば点pはカメラc
が見たトライアングルTRIの内部に属する。属しない
ならば点pはカメラcが見たトライアングルTRIの境
界に属する。トライアングルの平面上のトライアングル
の頂点(vertex)のピクセルの射影の最外境界が判れば、
トライアングルの内部の点の精密度を重要視する方法を
示すことができる。
【0049】定義12:TRIをオブジェクトOのトラ
イアングルとする。cを標準的カメラ(球面標準カメラ
か四辺形標準カメラかのいずれでもよい)とする。トラ
イアングルの平面上にカメラのピクセルを射影する。ト
ライアングルの頂点で下記式によって示される精密度の
近似値の最大値をトライアングルの「潜在的精密度(po
tential precision)」と呼ぶ。
【0050】 |P(p)|=(d・D)/(f・cos θ) 但し、dはピクセルの直径であり、DはオブジェクトO
と点pとの間の距離であり、θはトライアングルの焦面
と平面との間の角度である。
【0051】次にトライアングルTRIの内部の点の精
密度とその潜在的精密度との間の関係を示す。
【0052】定理2:TRIをトライアングルとし、c
を標準的カメラとする。トライアングルの内部の任意の
点の精密度はこのトライアングルの潜在的な精密度以下
である。図8に図解したように、t1 、t2 、t3 でト
ライアングルTRIの3つの頂点を示し、t1 はカメラ
の光学的中心から最遠の位置にあると仮定する。トライ
アングルTRIの任意の点pについて以下の関係式が得
られる。
【0053】 P(p)=(d・|αot1 +βot2 +γot3 |)
/(f・cos θ) 但し、ot1 ,ot2 ,ot3 はそれぞれのベクトルで
ある。α+β+γ=1であり、α、β、γは負ではな
い。
【0054】P(p)≦〔d・(α|ot1 |+β|o
2 |+γ|ot3 |)〕/(f・cos θ) P(p)=(d・|ot1 |)/(f・cos θ)
【0055】したがって、トライアングルの任意の点の
ピクセルの精密度の近似値は3つの頂点での精密度を示
すこの近似値の最大値より小さい。上記定理において、
全ての射影されたピクセルについて、精密度を示す近似
値がこのピクセルの精密度の主要な値であるような点が
存在することを見た。したがって、トライアングルの内
部のピクセルが完全に内側にその射影されたピクセルを
持っているので、精密度を示す近似値が射影されたピク
セルの寸法より大きいトライアングルの点が存在し、こ
の近似値は頂点を表す近似値の最大値より小さくなる。
したがって、このピクセルの大きさは頂点を表す近似値
の最大値より小さくなる。
【0056】境界の点の精密度を得たければ、一つの方
法はより高い精密度をもつトライアングルの新しい写真
を撮ることである。粗い精密度の古い写真の境界の各ピ
クセルについて、トライアングルと古い写真のピクセル
の射影との交線の中に含まれる射影を持つ新しい写真の
ピクセルを求める。新しい写真のピクセル値を古い写真
のピクセル値として利用する。この方法は正確ではある
が、必要とするものよりずっと高い精密度でオブジェク
トを撮影しなければならないという不利な面がある。そ
こで、トライアングルの近傍のオブジェクトの表面情報
の利用方法を考え、境界のピクセルをそのまま利用する
ことができるかどうかの決め方を考慮する。
【0057】1.4 トライアングル・メッシュの精密
オブジェクトがトライアングルからなるメッシュである
場合を考察する。このメッシュからなるトライアングル
が所定の精密度で目に見えるための条件を求める。正確
には何をトライアングル・メッシュと呼ぶかを述べる。
【0058】定義13:Oをオブジェクトとする。各頂
点ti がトライアングルであるような部分ti に表面を
分割することができるならばオブジェクトOはトライア
ングルからなるメッシュである。十分な精密度でトライ
アングルが撮像できるかどうかを知るためには、トライ
アングルが目に見える、すなわちそのオブジェクトの別
の部分によって隠されていないかどうかをまず知ること
が必要である。
【0059】「完全に撮像できる」という表現の意味を
定義する。以下は離散的な組のカメラのピクセルにおけ
る視認性という概念を転記したものである。
【0060】定義14:Oをトライアングル・メッシ
ュ、TRIをトライアングルとする。cをカメラとす
る。トライアングルが下記の条件を満たす場合にトライ
アングルTRIは「完全に撮像できる」ものとする。 14−1:トライアングルの全ての点pについて、pi
を含む射影を持つカメラのピクセルが存在する。 14−2:それら全てのピクセルの射影が単数のトライ
アングルTRIまたはトライアングルTRIと共通のエ
ッジまたは頂点を持つ複数のトライアングルに属する。
【0061】定理3:Oをトライアングル・メッシュ、
TRIをトライアングルとする。cを標準的カメラとす
る。トライアングルTRIが下記の条件を満たすなら
ば、トライアングルTRIは精密度εで撮像できる。 (a)単数のトライアングルTRIまたは1つのトライ
アングルTRIと共通のエッジまたは頂点を持つ複数の
トライアングルTRIが精密度ε以下の潜在的精密度を
持っている。 (b)トライアングルTRIが「完全に撮像できる」。 トライアングルTRIが精密度εで潜在的に撮像できる
ならばその内部の全ての点は精密度εで撮像できる。し
たがって、トライアングルの境界の点も精密度εで撮像
できるかどうかをチェックしなければならない。pr
トライアングルTRIの境界に属する射影を持つピクセ
ルとする。pr の射影の大きさは精密度ε以下であると
言明する必要がある。
【0062】px をその射影がトライアングルTRIの
境界に属するピクセルとする。点pの射影の大きさが精
密度εと等しいか小さいかであることを言明しなければ
ならない。最大の距離持つ射影されたピクセルの2点と
それらの2点を結ぶ直線Lを考える。これら2点間の距
離は射影されたピクセルの大きさである。これらの2点
が同じトライアングルTRIに属するならば、この直線
がこれら2点間にあるとみなし、上記定理と同じ方法を
用いてその長さがこのトライアングルの3つの頂点にお
ける近似の精密度の最大値だけ小さくなることを示す。
この2点が異なるトライアングルに属するならば、この
線の透視射影はオブジェクトの表面上に在るとみなす。
この線の透視射影は単一のトライアングルに属する異な
る線Li に切り離すことができる。θi をLi とLとの
間の角度であると考えれば以下の式が得られる。
【0063】|L|=Σ|Li |cos (θi ) すなわち、|L|≦Σi |Li
【0064】Li の射影Pi とLの射影Pとはカメラの
焦面上に在ると考えられる。Li とLとは全てのオブジ
ェクトOを含む平面に属することに留意されたい。従っ
てそれらの射影は全平面の一直線上にある。さらに全て
のLi がカメラで撮像できるとき二つの線Li の射影の
交線が有効となる。したがって、Pi は点Pのパーティ
ションを形成する。Pはピクセルの線であるのでその長
さはdより短い。よって、Σi |Pi |≦dとなる。こ
の線から最遠の点に射影平面を選択すれば、平面上に射
影されたピクセルの各々の線について、この平面の「縮
尺直交図形射影」(scaled orthographic projection)
の長さだけこの平面の実際の射影の長さを拡張すること
ができる。
【0065】 |Li |≦|Pi |・|oti |/(f・cos θ) 但し、ti はトライアングルTRIiの点である。
【0066】TRIi は精密度εで潜在的に目に見える
ので上記式を下記の式に変形することができる。
【0067】|Li |≦ (d・|oti |・|P
i |)/(f・cos (θ)・d) |Li |≦(ε・|Pi |)/d
【0068】これを各々の長さLi について合計する
と、下記の式が得られる。
【0069】 Σi ・|Li |≦(Σi ・|Pi |)/(d・ε)
【0070】Σi ・|Li|≦(ε 、かつ、|L|≦
ε
【0071】2.1 一般的アイデア 2.1.1 本発明の目標 所定の精密度εでトライアングル・メッシュのマップを
組み立てる。そのため、オブジェクト表面にパーティシ
ョンを設ける。オブジェクトの表面の各部分を要求され
る精密度の範囲内でカメラを用いて撮影する。次いで、
テクスチャを組み立てるために、対応するカメラのピク
セルを表面の各部分に射影する。
【0072】定理4:Oをオブジェクトとする。Si
オブジェクトの表面Sのパーティションとする。各Si
について、カメラcによって精密度εで写真を撮影する
ことができるものとする。次いで、各Si の各点につい
てこの点を含む射影を持つci のピクセルの値を関連づ
けることによってテクスチャTEXを組み立てる。テク
スチャTEXは精密度εを有限とする精密度を持つ。対
応するカメラの射影ピクセルを持つ表面の任意の部分S
i の交線に属する全ての点が同じ色を持つことに留意さ
れたい。オブジェクトの新しいパーティションとしてこ
の色を利用すれば以下の特性を持つパーティションを組
み立てたことになる。 (a)表面の各部分でその値は一定である。 (b)表面の各部分は、カメラが精密度ε以下の精密度
を持ち、したがって表面の各部分が精密度εより小さい
尺度を持つゾーンにおいて、ピクセルの射影の一部であ
る。 これは、「精密度εの次元(dimension )」を持つオブ
ジェクト表面のテクスチャを組み立てなければならない
ことを意味する。
【0073】2.1.2 パーティションについて 図9はトライアングルのパーティションを示す図であ
る。アルゴリズムで使用できるトライアングルのメッシ
ュパーティションがここで必要となる。第1のアイデア
はメッシュを区切ってトライアングルにすることであ
る。この場合、上述した定理に従って精密度εでトライ
アングル全部を撮影することが必ずしもできるわけでは
ない。例えば、オブジェクトOが立方体である場合、ト
ライアングルとその全ての近傍を同時に潜在的に目に見
えるようにすることは不可能であるということは容易に
理解できる。したがって、各トライアングルを異なる部
分に分けることが必要となる。立方体の例では利用でき
ないので、内部と境界との間でトライアングルを分ける
だけでは十分ではない。必要な特性を持つメッシュのパ
ーティションを行う。しかし、パーティションの処理を
行う前にカメラを各トライアングルに対して関連づける
必要がある。
【0074】定義15:TMをトライアングル・メッシ
ュとする。TRIをトライアングルとする。cを精密度
εをもつトライアングルの内部を見るカメラとする。メ
ッシュの「標準パーティション」は各トライアングルを
下記の部分に分割することによって組み立てられる。 (a)トライアングルの内部 (b)トライアングルの同じエッジ上に点を持つ射影さ
れたピクセルを有する境界の点
【0075】1つのエッジのみと交差するこの部分をエ
ッジと呼び、二つのエッジと交差する点を頂点と呼ぶ。
カメラが常に十分に大きく、必要とするだけの多数のピ
クセルをもつカメラを選ぶことができると仮定すると以
下の定理が証明される。
【0076】定理5:TMをトライアングル・メッシュ
とする。トライアングル・メッシュの「標準パーティシ
ョン」をいつでも組み立てることができる。この定理が
意味するところは、メッシュから成る全てのトライアン
グルTRIについて、精密度εを持つトライアングルの
内部を撮影することができるカメラを発見することがで
きる。これは、精密度と同じかそれ以下の潜在的精密度
を持ち、トライアングルの内部の任意の点を撮像するこ
とができるカメラを見つけることができることを意味す
る。オブジェクト表面の各点の近傍が位相幾何学的に円
と同等である。このことは、表面の各点について表面が
位相幾何学的に円と同等である球面を見つけることがで
きることを意味する。トライアングルの内部の点につい
て、トライアングルに属する表面の点のみを含むことが
できるほど小さな球面をとることができる。トライアン
グルの内部は位相幾何学的に近接した領域であるのでこ
れらの球面の半径について厳密に正の最小値αを見つけ
ることができる。トライアングルTRIのミンコフスキ
ー和(Minkowski Sum)、TRI+Nαについて考察す
る。このトライアングルTRIのノームαの法線ベクト
ル(nomal vector)Nαとを考える。TRI+Nαにおい
て、オブジェクトの唯一の部分はトライアングルであ
る。TRI+Nαのどこかにカメラを配置すれば、トラ
イアングルはオブジェクトの他の部分によって隠される
ことはない。カメラの焦面をトライアングルに対して平
行にし、十分な精密度を持つことができるほどトライア
ングルに十分近接させて、TRI+Nαにカメラを配置
することができる。カメラは望むだけ多くのピクセルを
持っているのでトライアングル全部をカバーできるほど
十分に広い。
【0077】定理6:TMをトライアングル・メッシュ
とする。全ての部分について所定の精密度ε(精密度ε
は厳密には正の実数)でその部分を撮影可能なカメラを
見つけることができるようにオブジェクト表面のパーテ
ィションを組み立てる。全てのトライアングル・メッシ
ュについて、そのような「標準パーティション」を組み
立てることができる。このパーティションによって精密
度εでトライアングルの内部を撮影するカメラが与えら
れる。ここでその他の部分を撮影することができること
を証明しなければならない。Pをトライアングルの内部
とは異なる一部分とする。するとPはトライアングルT
RIの境界の一部となる。Pがエッジであれば、このエ
ッジを撮影するために、トライアングル及び対応するエ
ッジを共有するその近傍を撮影する必要がある。Pが頂
点であれば、同じ頂点を共有する全てのトライアングル
の写真を撮影しなければならない。そのようにしてエッ
ジを撮影することもできる。頂点v0 を共有する任意の
集合Sからなるトライアングルの写真を十分な品質で撮
影できることで上記定理が証明される。
【0078】オブジェクトOの任意の点が与えられれ
ば、オブジェクトOの中を通り、そのオブジェクトの外
側に一端があり、そのオブジェクトの内側に一端がある
直線を見つけることができる。この線を集合Sから成る
トライアングルが共有する頂点v0 を通り、正規化され
たベクトルVをこの線に平行でかつオブジェクトの外側
を指すものと考える。次いで、このオブジェクトの集合
の全ての点について、内側表面が円と同等である球面を
考え、これらの球面の半径の中でゼロでない最小値をα
とする。トライアングルSのこの集合とαVとのミンコ
フスキー和を考える。この空間部分ではオブジェクトは
トライアングルSの集合にすぎない。ベクトルVに平行
なv0 Iのような位置Iにカメラを置けば、各々のトラ
イアングルはこの点から目に見えることになり、十分に
幅の広いかつ十分な精密度εでトライアングルを見るこ
とができるほど小さなピクセルを持つカメラを選ぶこと
ができる。これらの定理がオブジェクト全体を撮影でき
るという証明を与えるものであるとしても、この証明は
カメラを配置する明示的な方法を与えるものではないこ
とに留意することは重要である。
【0079】2.1.3 アルゴリズムについて第1実
施の形態 オブジェクトO全体の、あるいは少なくともその大部分
のマッピングを可能にする1群のカメラを計算する。こ
のアルゴリズムは3つのステップに分割することができ
る。 第1ステップ:所定の精密度εでトライアングルの内部
を撮影することが可能なカメラを各トライアングルにつ
いて抽出することができる1群のカメラを見つける。
(図2、ステップ11) 第2ステップ:所定の精密度εを持つカメラでトライア
ングルの他の部分を見ることができるかどうかをチェッ
クして、もし見えなければ、所定の精密度εでトライア
ングルの他の部分が見える別のカメラを与える。(図
2、ステップ13) 第3ステップ:「標準パーティション」を行うために使
用するカメラの写真上に再マッピングを行い、境界ピク
セルの正確な値を第2ステップで計算する。(図2、ス
テップ15、16)
【0080】2.2 各トライアングルに対するカメラ
の選択(図3、ステップ21) 図3の具体的処理について考察する。2.2.1 第1ステップの全体的概要 1群のカメラがオブジェクトの“大部分”または可能な
らばその全体を撮像できるようにしたい。理論的なアル
ゴリズムは下記になる。 (a)そのオブジェクトのトライアングルの任意の集合
について、これらのトライアングル(所定の精密度εを
もつトライアングルのみ)を見ることができる第1の選
択(または予選択)に属するカメラを見つけるか、その
ようなカメラは存在しないと言明する。これを行う別の
方法はカメラの各々の方向について、トライアングルが
目に見える明示的なゾーンを計算し、次いでこれらのゾ
ーンによって定義した配列を計算することである。配列
についての理論と組み合わせ論を考察する。オブジェク
トが凸状のものであればその配列の数はオブジェクトO
の中にある(N9 )。
【0081】(b)予選択の全てのカメラの中から、オ
ブジェクトの可能な最大部分を撮像する最小数の選択す
べきカメラを計算する。これは集合被覆問題(set cove
r problem)である。 (c)アルゴリズムの第2部分で再計算すべき部分を最
少化できるように各々の撮像できるトライアングルに選
択カメラの中の一つを割り当てる。
【0082】上述したアルゴリズムを実行する有効な方
法が一義的に規定できないので下記のステップに従うこ
とにする。
【0083】(d)1群のカメラを予選択する。一定の
特性(例えばオブジェクトにあまり接近しすぎないよう
に、到達可能点において、所定の特性のみを持つカメラ
など)をカメラに持たせたいので所与の制約事項を持つ
カメラを予選択する。 (e)トライアングルが撮像できる予選択の各カメラに
ついて所定の精密度εで計算する。 (f)予選択のカメラが撮像するのと同数のトライアン
グルを撮像する1群のカメラを選択する。 (g)各トライアングルについて選択されたカメラの中
から一台のカメラを選択する。アルゴリズムの第2部分
のコスト(作業量)を最少化するためにこの選択を賢明
に行わなければならない。 (h)予選択によって撮像できないトライアングル問題
を解決する。
【0084】2.2.2 カメラの予選択(図3、ステ
ップ21) アルゴリズムを効率的にするためにカメラの良い予選択
が非常に重要である。好適なグループのカメラは以下の
基準を備えている。 (a)予選択はできるかぎり少ない台数のカメラでなけ
ればならない。各予選択位置について撮像できるトライ
アングルを計算しなければならないので、アルゴリズム
の複雑さは予選択のカメラの台数に比例する。 (b)予選択によって見ることのできないトライアング
ルについて他のカメラを再計算しなければならないの
で、予選択によるカメラは最大数の可能なトライアング
ルをカバー(撮像)しなければならない。 (c)予選択は、位置の制約、オブジェクトと焦面との
間の最短距離、所定のタイプのカメラなどのようなカメ
ラに対する与えられたいかなる制約にも従わなければな
らない。
【0085】写真を撮ることができる領域が非常に限定
されていれば、この領域の細分化(discretisation)を
行い、予選択としてその細分化区域を用いることが可能
である。しかし、もし空間の任意の場所にカメラを置く
ことができるのであれば、カメラを配置する三つの方向
とカメラを向けるさらに二つの方向があるので領域の細
分化を行うことは良い考えではない。したがって、位置
の数はn5 となる。但し、nは全ての方向への細分化区
域である。全ての方向に10の値(これは実際はきわめ
て低い品質ではあるが)を得ることを所望するのであれ
ば、100,000台のカメラ位置を必要とすることに
なり途方もなく大きな数となる。したがって、本願発明
者は、トライアングル・メッシュ撮影用カメラを予選択
するための2、3の発見的方法を考案した。以下に定義
する「α距離」と呼ばれる概念が双方の方法に用いられ
る。
【0086】定義16:cを“標準的カメラ”、fを焦
点距離、dをピクセルの尺度とする。精密度εが与えら
れたとき、α距離は実数であり、αεf/dである。こ
の距離はオブジェクトとカメラとの間の最短距離であ
り、オブジェクトはαεより大きな精密度をもってい
る。オブジェクトからα距離だけ離れた位置にカメラを
配置することによって精密度の最小化(minoration)が
行われる。あまりに小さすぎる精密度を持つ写真は非効
率的になるが、この最小化によって写真の精密度をより
精密に制御することができるようになる。
【0087】球面細分化法:この方法はオブジェクトの
中心(より正確に言えば、オブジェクトの各方向に媒体
値として計算されたオブジェクトの中心)に配置された
球面を利用するものである。この方法は半径としてα距
離を利用する方法であり、全てのカメラが球面の中心を
見ている。次いで球面の表面は緯度と経度で細分化され
る。この方法は非常に単純であり、約0.6のα値で、
また、球面上の100個の点について実際のオブジェク
トに関して良好な結果が得られる。
【0088】トライアングルノルマル法:オブジェクト
の各トライアングルについて、cをカメラの位置とし、
記号gをトライアングルの重心とするとき、cgがトラ
イアングルの平面に対する法線で、カメラの位置cがト
ライアングルの辺の外側にあり、|cg|がα距離とな
るような点cにカメラを配置する。このアルゴリズムは
「球面細分化法」よりわずかに良好に機能するが、10
0,000ものポリゴン(多角形)のような大きなオブ
ジェクトについては予選択のサイズが途方もなく大きな
ものになる。
【0089】単純化トライアングルノルマル法:この方
法は、トライアングル・メッシュの単純化バージョンを
利用するという点を除いて上記の方法と同じである。し
たがって、元のモデルより1/10〜1/100少ない
トライアングルを得ることができる単純化されたオブジ
ェクトから成る全てのオブジェクトに対して1台のカメ
ラだけで撮像をすますことができる。小さなモデルがオ
ブジェクトの全体形状についてほとんど同じ情報、すな
わち元のモデルと同数の「位相幾何学な制約」を含んで
いることを希望してこの方法は行われる。また予選択は
前のアルゴリズムに比べるとずっと小さくなり、このア
ルゴリズムの実行結果はほとんど良好である。
【0090】明示的な方法:完全な予選択とは目に見る
ことが可能なオブジェクトの全てのトライアングルが目
に見えるような予選択であろう。したがって、トライア
ングルが隠れているところから明示的に点を計算する努
力をすることができる。そのような点を求めることがで
きれば、いつでもトライアングルから近づいて所定の精
密度でそのトライアングルを捕らえることができる。こ
れを行う一つの方法は、他のトライアングルがつくった
シャドウ円錐体を各トライアングルについて計算するこ
とである。トライアングルの点の中の一つが隠れている
場合、そのトライアングルは隠れていると考えられるの
で、そのシャドウ円錐体は基本的に4つの平面の交線と
なる。トライアングルが目に見える点を明示的に計算す
ることは、多くて4Nの平面の好適な辺上にある点を見
つけ出すことを意味し、またこの最外領域は極めて単純
なものとなる。この方法では、オブジェクト中のトライ
アングルと同数の点が生み出されることになり、非常に
大きなオブジェクトについては途方もなく大きな数にな
る。したがって、トライアングルが第1の予選択によっ
てカバーされないときにのみ明示的な点計算するために
この方法を利用するのが良い。
【0091】2.2.3 各カメラに対する目に見える
トライアングルの計算(図3、ステップ22) トライアングルの内部が撮像できるためには、トライア
ングルが潜在的に撮像でき、かつ、そのトライアングル
がオブジェクトの別の部分によって隠されていないこと
が必要である。次に、メッシュがN個のトライアングル
からなると仮定する。各カメラについてトライアングル
が「潜在的に撮像できる」かどうか、そしてトライアン
グルが隠れているかいないかを各トライアングルについ
て計算しなければならない。トライアングルの潜在的視
認性を計算することはトライアングルの3つの頂点の
「潜在的精密度」を計算することである。この計算は、
全ての頂点についてトライアングルの平面に対応するピ
クセルの4つの点を射影することなので、一定の時間で
行うことができる。
【0092】トライアングルTRIが撮像できるか否か
を計算する単純なアルゴリズムは、カメラの平面にある
トライアングルTRIより近づいて各々のトライアング
ルTRIをカメラから射影し、次いで各々の射影された
トライアングルについてそれがトライアングルの射影と
交差するかどうかをチェックすることである。このアル
ゴリズムの複雑さは各トライアングルについてO(N)
となる。2つのトライアングルTRI1、TRI2とが
交差するかどうかを知るためには、トライアングルTR
I1とトライアングルTRI2とがトライアングルTR
I2の内側にあるかどうかをまずチェックし、次いでト
ライアングルTRI2がトライアングルTRI1の内側
にあるかどうかをチェックし、さらにトライアングルの
エッジが交差するかどうかをチェックする。
【0093】一方、トライアングルから近い焦面の射影
を持つトライアングルのみをチェックするだけなのでこ
のアルゴリズムはきわめて非効率的である。したがっ
て、オブジェクトがPゾーンで射影する焦面の領域を切
り離してもよいし、各ゾーンについて、たとえ一部分で
あってもゾーンの内側にあるトライアングルのリストを
つくってもよい。したがって、トライアングルをテスト
するとき、トライアングルが属するゾーンにあるトライ
アングルをテストしさえすればよい。これはバケット
(bucketing )法と呼ばれ、すでに広く利用されていて
いるものである。
【0094】全てのトライアングルが同じゾーンz0
属することもあるので、毎回全てのトライアングルのチ
ェックが必要となる。最悪の場合でも、この新しいアル
ゴリズムは上記の単純アルゴリズムとなるにすぎない。
【0095】オブジェクトの位相幾何学的(トポロジカ
ル)形状に対する制約とこれらのオブジェクトがトライ
アングル・メッシュであるという事実とが与えられれ
ば、最悪の場合の方が一般的場合にくらべてはるかに処
理量が少なくなる。トライアングルが異なるゾーン内に
規則的に分布し、トライアングルがN個より少ないゾー
ンに各々属していれば、換言すれば、n=O(p)であ
り、トライアングルが属しているゾーンの平均数がゾー
ンの総数と比較して少なければ、アルゴリズムの複雑さ
はO(N2 ・n/p)となり、これは単純アルゴリズム
よりはるかに良好なアルゴリズムとなり得る。
【0096】2.2.4 カメラのグループの選択(図
3、ステップ23) 各トライアングルについて目に見えるトライアングルが
どれであるかを計算した後、予選択によって撮像できる
全てのトライアングルを撮像する最少のグループのカメ
ラを選択する。この非常にありふれたアルゴリズム問題
を解くために、過剰なアルゴリズムによって一つ良い近
似物が与えられる。n個の要素から成る集合のpベクト
ルがあれば、すなわちn個のトライアングルとp個のカ
メラがあれば、過剰なアルゴリズムによってO(min
(log n, log p)*A)、(但しAは最適解である)と
いう結果が得られる。
【0097】考慮の対象とする集合系が幾何学的意義を
持っているという事実が与えられれば、おそらく「VC
次元D(J.E.Goodman,et.al.Handbook of Discrete and
Computational Geometry,CRC Press LLC,Bock Raton,1
997)を見つけることができ、さらに効率的なアルゴリズ
ムを見つけることができることを意味する。VC次元D
が判れば、OD (log A)の中にアルゴリズムを見つけ
ることができる(但し、Aは最適解である(H.Bronnima
nn,et.al.Almost optical set covers in finite VC-di
mensions.Discrete Comput. Geom.,14:263-279,1995)。
【0098】2.2.5 選択したカメラへの各トライ
アングルの割り当て(図3、ステップ24) 過剰なアルゴリズムあるいは他の選択アルゴリズムによ
って選択したカメラにトライアングルを割り当てる周知
の方法が与えられている。トライアングルTRIを含む
全てのカメラの中で、アルゴリズムによって選ぶべき第
1のカメラを選択する。しかし、これはトライアングル
のメッシュの幾何学的構造を利用するものではない。し
たがって、各トライアングルおよび選択された各カメラ
について、「類似値」を与え、トライアングルをトライ
アングルと最大の類似性を持つカメラに割り当てる。類
似性(類似度)は以下の特性を持つものとする。 (a)類似度はトライアングルがカメラによって撮像で
きない場合に可能な最低の類似性とする。 (b)写真上にトライアングルの全ての近傍も撮像でき
るならば、類似度は所定の値θより大きい。 (c)写真上に、近傍の中の一つが撮像できるならば、
類似度は所定値θより小さい。 (d)他の全ての状況が等しい場合には、カメラの中心
により近いトライアングルの方が大きな類似度を有する
とか、大きな類似度を持つトライアングルに近接したト
ライアングルの方が低い類似度または最小の類似度を持
つトライアングルに近接したトライアングルより大きな
類似度を持つというような他の特徴を類似性に与えるこ
とができる。この部分の目標は計算するパーティション
の品質を高めることであり、このアルゴリズムの第2の
部分で扱わなければならない不正確な状況の数を減らす
ことである。
【0099】図10は撮像の向きは逆であるが、図11
に図解したうさぎのモデルについて18個のカメラで8
00個のトライアングルを得てうさぎの表面の98%を
カバーすることを図解した図である。
【0100】
【表1】
【0101】2.2.6 撮像されていないトライアン
グルについてカメラを見つけ出すこと 予選択が発見的方法に基づくもので、ユーザーによって
データとして与えられていない場合、いくつかのカメラ
を予選択に加えて、オブジェクト全体をカバーしたい。
表1に例示したように、本願発明者の考案した発見的方
法は通常良好な結果を生み、オブジェクトの全体を99
%以上の比率でカバーできるので、残りの1%程度のト
ライアングルについてカメラを決定するために、時間を
かけることもできる。新しいカメラを得る第1の方法
は、予選択の各カメラについてカメラから隠されていな
いトライアングルに関する情報を保持することである。
カメラからトライアングルが隠されていないカメラを見
つけ出せば、十分な精密度でこのトライアングルを捕ら
えるために、トライアングルの近傍へそのカメラを移動
したり、可能であればズームを使ったりすることができ
る。他の方法は、トライアングルの通常の予選択でトラ
イアングル用に組み立てられたカメラのような適切なカ
メラから始めて、トライアングルが見えるようになるま
でこのカメラ位置をわずかに変更させることである。ト
ライアングルが見える位置を計算するもっと巧妙な方法
は、それらの光線がそのオブジェクトと交差しなくなる
までトライアングルの重心によって放射される光線を計
算することである。この方法によって重心が見える少な
くとも一点が得られる。後でこの点の周りにカメラをわ
ずかに動かすことができ、トライアングル全体が見える
ようになる。
【0102】トライアングルが隠されていない空間領域
を効率的に計算し、その明示的な構造でトライアングル
に属する点を見つけ出すことは可能であろうか。カメラ
位置と特性に対する制限がある場合、本質的に撮像でき
ないトライアングルが存在するかもしれないということ
に留意する必要がある。このトライアングルの一部は本
質的に撮像できず、一部は撮像できるという問題であ
る。したがって、この場合、トライアングルのパーティ
ションを行って精密度εより小さい寸法の小さいトライ
アングルに分割し、これらの小さいトライアングルを撮
影するようにする。これらの小さいトライアングルのい
くつかをうまく撮影した場合、撮像できない黒ピクセル
の発生を避けるために、一部がまだ撮像できる他のトラ
イアングルに撮影したピクセルの中の一つの属性を割り
当てるようにするとよい。
【0103】2.3 トライアングルのエッジと頂点の
チェック オブジェクトのトライアングルの全てあるいは大部分を
カバーする1群のカメラがある。これらのカメラはトラ
イアングルの内部のマッピングを行うために組み立てら
れているにすぎない。ここでは、オブジェクトの「標準
パーティション」その他の部分をチェックする。これら
の残りの部分を次の2つのカテゴリに分ける。
【0104】定義17:エッジとは以下の特性と持つト
ライアングルの一部分である。この部分の点と関連する
射影されたピクセルには唯一つの他の隣接するトライア
ングルから出ている点が含まれる。このトライアングル
をエッジの近傍と呼ぶことにする。
【0105】定義18:頂点とは下記の特性を持つトラ
イアングルの一部分である。この部分の点と関連する射
影されたピクセルには2以上の他の隣接するトライアン
グルからの点が含まれる。これらのトライアングルを頂
点の近傍と呼ぶ。
【0106】2.3.1 どの部分を再計算しなければ
ならないかの判定 上述したアルゴリズムは所定の精密度εでトライアング
ルの内部を捕らえることを保証するものにすぎない。し
かし、同じ写真に所定の精密度でトライアングルのいく
つかの近傍が見える場合、有効な部分もあり再計算を必
要としない。
【0107】定理7:TRIをトライアングルとし、e
i をトライアングルのエッジとし、vi を「標準パーテ
ィション」に従うトライアングルの頂点とする。 (a)近傍のトライアングルが所定の精密度εで同じカ
メラによって撮像できるならば、エッジei は所定の精
密度εで撮像できる。 (b)全ての近傍のトライアングルが所定の精密度ε同
じカメラによって撮像できるならば、エッジei は所定
の精密度εで撮像できる。
【0108】この定理7は上述した定理の再公式化にす
ぎない。この定理7が意味するところは、もしピクセル
が多くのトライアングル上に射影を行い、かつ、全ての
トライアングルが精密度ε未満の潜在的品質を持つとす
れば、ピクセルは精密度εより低い品質を持つことにな
るということである。
【0109】2.3.2 無効部分の再計算 基本的に、無効部分を再計算することは、トライアング
ル及び任意の部分の近傍を十分な品質で捕らえることが
できる新しいカメラ位置を見つけるということである。
また、ここでの条件は制約が多すぎ、複数のトライアン
グルのみならず複数の集合のトライアングルを写真上で
見ることを望んでいるという点を除いて、このアルゴリ
ズムは予選択において展開したアルゴリズムを利用する
ことができる。問題は計算すべきカメラ位置の予選択を
見つけることである。利用できるいくつかの発見的方法
のいくつかを下記に記す。 (a)上述した部分で定義した仮選択を用いる。 (b)各問題となる部分について、問題となる部分から
法線上に配置した、エッジを見ているカメラを組み立て
る。この法線は、問題となる部分の各隣接トライアング
ルの法線ベクトルの合計として計算できる。
【0110】いずれにせよ、隣接するトライアングル全
部が十分な精密度εで撮像できること及び隠されていな
いことは必要とされない。必要なことはただ、エッジで
あれ頂点であれこれらのトライアングルの小さな部分が
撮像できることだけである。したがって、所定の頂点や
エッジの周りの狭い領域が撮像できるかどうかをチェッ
クするだけで十分である。許容し得るセグメンテーショ
ンに応じてこれらの狭い領域を4εの幅となるように設
定することができ、これでこれらの部分に関する十分な
情報を得るには十分である。したがって、これらの領域
を矩形にし、その矩形の各点について潜在的に撮像でき
るかどうかを計算し、この矩形と場面の他のトライアン
グルとの間の交差部分を計算することができる。
【0111】2.4 トライアングルの再計算された部
分のマッピング 各トライアングルについてその内部を表す写真と、トラ
イアングルの部分のいくつかを表す他の写真がある。ト
ライアングルの内部を表す写真上にトライアングルのそ
の他の全ての部分を配置したい。一部分を再計算しなけ
ればならないとすれば、それは精密度εに関してはこの
部分と交差する近傍のトライアングルは撮像できないこ
とを意味する。したがってこのトライアングルのその部
分を再マップするのであれば近傍のトライアングルに関
する情報は破棄されない。この部分を再マッピングする
正しい方法は下記になる。 (a)トライアングルの内部を示す写真上で、全ての問
題となる部分について、その部分に属する全てのピクセ
ルを検出し、(b)各ピクセルの点の三次元の位置を計
算し、(c)問題となるこの部分について使用するカメ
ラの平面上にこの三次元の位置を射影し、(d)この点
の値を読み取る。
【0112】3.校正されたオブジェクトの近似物を組
み立てるアルゴリズム 上述したアルゴリズムから直接応用例を示す。すなわ
ち、オブジェクトに対する精密度のコンセプトを拡大
し、そのコンセプトから精密度εを与えてオブジェクト
の近似物を組み立てるアルゴリズムの実施の形態につい
て述べる。
【0113】3.1 理論的アプローチ 精密度εでオブジェクトのテクスチャを認識することに
ついての正確な定義を上述した。新しいテクスチャは古
いオブジェクトの幾何学形状に適用できる。次いで、オ
ブジェクト全体つまり幾何学形状とテクスチャの精密度
εの近似物の定義を行う。
【0114】3.1.1 直感的定義 オブジェクトの近似物を定義するためにはまず、精密度
εより大きい解像度を持つオブジェクトの写真とは何で
あるかを定義する必要がある。
【0115】定義19:Oに属するすべての射影された
ピクセルの大きさが精密度εより大きければカメラcは
オブジェクトOに対して精密度εより大きい解像度を有
する。この定義の直感的な意味は、カメラはオブジェク
トO上の精密度εより小さい細部を見ることができない
ということである。
【0116】定義20:精密度εより大きい解像度で撮
影された任意の写真上でどちらが現実のオブジェクトで
あり、どちらが近似物であるかを区別できなければオブ
ジェクトAは精密度εを持つオブジェクトOの近似物で
あると言われる。この定義は、適切な解像度で見た場
合、近似物の写真と実際のオブジェクトの写真とは同じ
であることを必要としないという事実を強調したい。こ
の目標は現在使われている標準的テクスチャ・マッピン
グよりもっとずっと複雑な方法を使うことが必要にな
る。2つのオブジェクトを区別することができないとい
うことは、その解像度で2つのオブジェクトが同量の情
報を保持しているということの直感的な言い方である。
【0117】3.1.2 任意の数学的公式化 近似物の精密度の正確な数学的定義を行うために、ある
オブジェクトの近似物の精密度についての、正確ではあ
るが任意の幾何学的定義を行う。
【0118】定義21:下記の要件を満たすならばAは
精密度εを持つオブジェクトOの近似物であると定義す
る。 (a)新しいオブジェクトAの各点Paについて、距離
a 0 が精密度εより小さくなるようなオブジェクト
Oの点P0 が存在する。 (b)均一な特性ca を持ち、オブジェクトO上に精密
度εより大きなサイズの正方形を含む任意のゾーンZa
について、特性ca を持つAのテクスチャのピクセルが
存在する。このピクセルの射影とZa との間の最短距離
はε/2より小さい。 (c)2εより大きい幅と均一な特性を持つオブジェク
トOのテクスチャ上に直線があれば、オブジェクトAの
テクスチャ上でこの特徴は結合(connex)領域によって
表される。この定義の意味は下記のようになる。 (1)新しいオブジェクトAの点を配置することができ
る領域はオブジェクトOの表面に中心を持つ長さεの立
体(volume)である。 (2)原オブジェクトのモデル上に精密度εより大きい
サイズを持つ任意の細部は古いモデル上で目に見えるε
/2より大きく移動しない。 (3)2εより大きい太さを持つ線は信号処理によって
「切断」されない。
【0119】3.2 単純化アルゴリズムの説明 3.2.1 一般的注意事項 図12は原オブジェクトの写真をマッピングして簡単な
(単純な)オブジェクトにすることを図解した図であ
る。上述した近似物の定義によって、オブジェクトのテ
クスチャされたトライアングル・メッシュを作成するア
ルゴリズムを組み立てる。オブジェクトの近似物を組み
立てるために、必要なものはただオブジェクトのトライ
アングル・メッシュモデルとその撮影方法だけである。
【0120】このアルゴリズムでは図4に図解したよう
に、下記の処理を行う。 (1)ある一定の精密度εで入力トライアングル・メッ
シュを単純化する。(ステップ31) (2)この単純化されたメッシュ(R33)について、
所定の精密度εでオブジェクト全体を捕らえるためのカ
メラの位置を計算する。(ステップ32) (3)計算したカメラの位置(R34)で原オブジェク
トを撮影する。 (4)この写真からテクスチャファイルを組み立てる。
(ステップ33から35)
【0121】上述した定義に関して精密度εでオブジェ
クトの近似物を組み立てるために、次の定理によって与
えられる基準でアルゴリズムの各ステップを計算する必
要がある。定理8 :下記の条件に従って組み立てられた近似物は精
密度εの品質を持つ近似物である。 (a)古いトライアングル・メッシュと新しいトライア
ングル・メッシュとの間の最大距離はε/2である。 (b)このテクスチャはε/2の精密度で捕らえられ
る。 (c)新しいモデルでカメラが計算されるとき、トライ
アングルの法線とカメラによって放射される任意の光線
との間の角度はπ/4(ラジアン)より小さい。
【0122】この定理の第一条件は近似の定義の第一条
件と同じである。ε/2の品質でテクスチャを捕らえれ
ば、それはすべての射影されたピクセルが直径ε/2の
球面の中に含まれることを意味する。2εの正方形の中
心を考える。この中心は少なくとも1つのピクセルによ
って覆われている。射影されたこのピクセルについて得
られる境界が与えられれば、このピクセルはこの正方形
に属し、したがってこのピクセルは球面の属性を有す
る。入射光線とオブジェクトの法線との間の角度をπ/
4に限定しているので、このピクセルのこの正方形まで
の距離はε/2未満であることを意味する。この最後の
線の場合と同じ理由で、太さεのすべての線から成る各
トライアングル上の射影(カメラが同じものであると
き)は少なくとも2ピクセルの太さである。カメラによ
って放射される任意の光線とトライアングルの法線との
入射角がπ/4より小さいので、また、この単純化モデ
ルの表面との現実の表面との間の距離が大きくてもε/
2なので、大きくても(ε/2)tan (π/4)の歪み
しか存在しない。したがって、二つのトライアングルの
間の歪みは精密度εより小さくなる。この線は2ピクセ
ルの太さなので信号処理において切れることはない。
【0123】3.2.2 近似問題 カメラが一定の品質でトライアングル・メッシュのテク
スチャを捕らえるための上述した基本的計算アルゴリズ
ムはただ一つのオブジェクトを撮影することを目的とす
るものであった。一方、このアルゴリズムでは単純化モ
デルが用いられ、もっと複雑なオブジェクトが撮影され
る。このため上述した基本的アルゴリズムに制約を加
え、これを向上させる。
【0124】第一の制約は、新しいトライアングルはπ
/4より大きな入射角で撮像してはならないということ
である。したがって、トライアングルが撮像可能である
ための条件にこのことを付け加えなければならない。原
オブジェクトの表面上の細部を完全に確実に捕らえるた
めには、与えられた品質の原オブジェクトの表面をカメ
ラが確実に撮像できるようにしなければならない。この
ことは、最後の定理で自明であると考えていた。事実、
トライアングルの品質を計算するために行う計算の中
で、トライアングルの品質を計算するために使うすべて
の距離にε/2を加えればこの定理が正しいことを確信
することができる。しかしこの補正は非常に小さなもの
である。
【0125】3.3 トライアングルの単純化 トライアングルの単純化問題についてはまだ述べていな
いが、2つの表面間の最大距離という基準と、最終メッ
シュは上述した定義に従うオブジェクトでなければなら
ないという事実以外には何等の制約も設けられていな
い。トライアングルの単純化またはアルゴリズムの残り
部分から完全に独立したものである。
【0126】3.3.1 関連アルゴリズムの特徴 トライアングルの単純化に対して設ける二つの制約につ
いて明示する。 (1)第一の制約は、新しい表面が古い表面まで最大距
離ε/2の所にあるという制約である。アルゴリズムの
ほとんどが1ステップ毎に働くとき、修正しているモデ
ルの各点について古いモデルまでその点の距離を得るこ
とが必要である。モデルがトライアングル・メッシュで
あれば、トライアングルの頂点についてこの情報を保持
すればそれで十分である。 (2)その他の制約は、修正されたメッシュが依然とし
てオブジェクトであるということである。これは、メッ
シュが位相幾何学的に平面と異なる点を持たないこと、
そして、メッシュが実際の非縮退立体(non degenerate
d volume) の表面であることを意味する。この最後の二
つの制約はまた単純化の各ステップに対する制約として
適用することもできる。しかし、この適用によって単純
化が限定されすぎ、原オブジェクトの位相幾何学的形状
を保持するという制約が課せられることもあり得るがそ
れは好ましくない。単純化が行われている間にオブジェ
クトに対するこれらの位相幾何学的な制約を制御し、必
要であれば後でオブジェクトの位相幾何学的形状を補正
することが可能である。しかしこの二つの基準は同等に
制約的なものではないという事実を強調したい。「メッ
シュ中の複雑でない点」はトライアングルの単純化を行
うための大きな制約ではあるが後で簡単に補正すること
ができる。「非縮退立体」の方がはるかに単純化に対す
る自由度が少なく、後で補正することは極めて困難とな
り得る。
【0127】3.3.2 既存アルゴリズムの利用 トライアングル・メッシュの単純化問題は広く知られて
おり、多数のアルゴリズムが利用可能である。本発明に
おいては、公知のエッジ潰しアルゴリズムを使用した。
エッジ潰しアルゴリズムの一般的特徴を下記に記す。 (1)全ての可能なエッジの中から潰すことができるエ
ッジを選択する。標準的選択とし、潰すべきエッジとし
てトライアングルのエッジのみを選択する。 (2)各エッジについてエッジを潰すコスト(作業量)
を計算する。 (3)潰すコスト(作業量)によってエッジをソートす
る。 (4)第1のエッジを潰し、修正されたすべてのエッジ
を再計算する。 (5)新しいコストのかからない(作業量が少ない)エ
ッジ潰しを見つけ最後のステップへ移行する。 (5)潰すべき最も安いエッジ(潰す作業量が少ないエ
ッジ)があまりに費用がかかりすぎる(処理量が多い)
場合にはアルゴリズムを終了する。
【0128】図13はアルゴリズムの簡略化において使
用すべきトライアングルの位置の新しいパーティション
を示す図である。
【0129】エッジ潰しは2点をとりそれらをマージ
(統合)して単一の点に代えることを意味するにすぎな
い。この単純化によって縮退したトライアングルはメッ
シュによって取り除かれる。本発明で適用したプログラ
ムを利用するエッジ潰しアルゴリズムに対して設ける制
約を以下に示す。 (a)エッジ潰しの最後に、トライアングル・メッシュ
は上述した定義のようにオブジェクトの特性を持ってい
なければならない。これは(強制的なものではないが)
エッジ潰しの各ステップとしてメッシュがオブジェクト
であることを意味する。 (b)各々の点について許容された誤差としてプログラ
ムが保持している尺度はこの点から原オブジェクトの表
面までの最大の距離である。ある点から古い表面までの
距離の拡大の正確さの中で異なるバージョン間の差が生
じ得る。本発明においては、プロトタイプの中では誤差
を重要視する非常に単純な方法を利用してきた。エッジ
を潰したい各点について、この点とエッジの2点の中の
一つを含む全てのトライアングルの平面との間の距離の
最大値を計算する。しかし、本発明では、論文、M.Garl
and,et.al.,Surface simplificationusing quadric err
or metrics, In Proc., SIGGRAPH '97,pages 209-216,1
997に、記載されているような、二次形式を利用する方
法よりはるかにずっと巧妙な方法を開発しており、誤差
の重要性が計算される。本発明のアルゴリズムに変更を
加えずこれらの拡張機能を適合することもできよう。
【0130】潰すべきエッジを選ぶ方法もまた重要であ
る。メッシュのトライアングルのエッジのみを選べば、
確実にモデルの位相幾何学的形状を保持し「位相幾何学
的に不適切な」点を作成しないようにすることができ
る。この方法は本発明における第一のプロトタイプで選
択してきた方法である。しかし原オブジェクトのモデル
の正確な位相幾何学的形状を求めることに関心があるの
ではない。したがって、もう一つのアプローチとしてト
ライアングル・エッジのみでなくε/2以内にある距離
のすべての一対の点も潜在的エッジになるようにする。
これによって単純化プロセスで不適当な点が作成される
が、それらの不適切な点の大部分は単純化の後で補正す
ることができる。ただ単純化の最後に問題となる点を補
正するだけのことである。このようなことを容認する主
な意図はオブジェクトの二つの非常に近接したしかし異
なる部分を一緒にマージ(統合)できるようにするため
である。
【0131】オブジェクトOを非縮退立体になるように
したいという事実を考慮する一つの方法は、エッジを潰
すとき、潰されたエッジによって背中合わせの二つのト
ライアングルのような縮退した立体が作成されるかどう
かをチェックすることである。そのような縮退した立体
の作成を許容し、それらの立体を補正することができ
る。
【0132】3.4 修正オブジェクトの撮影 3.4.1 境界の再定義 撮像に用いるカメラが与えられ、オブジェクトの全体が
トライアングルに属する射影されたピクセルを持つトラ
イアングルの点としてトライアングルの内部を定義し
た。したがって、このピクセルは簡単に処理できる。こ
れは撮影するオブジェクトがモデルと同じである場合に
は真実である。本発明においては、このトライアングル
は実際のオブジェクトのε/2未満の誤差をもつ一つの
近似物について述べた。これは、最悪の場合実際のオブ
ジェクトがε/2だけ近似トライアングルの“内側に”
在ることを意味する。したがって、トライアングルの一
つのエッジからε/2より近接している点は潜在的に不
正なものである。これによって以下の再定義へ導かれ
る。
【0133】定義22:検討した単純化アルゴリズムに
おいてトライアングルの境界と内部を以下のように再定
義する。 (a)点が属している射影されたピクセルがトライアン
グルの一つのエッジにε/2より近接した点を持ってい
ればそのピクセルはトライアングルの境界に属する。 (b)そのような点を持っていない場合にはその点はト
ライアングルの内部に属する。 (c)その後、トライアングルの境界のパーティション
を組み立てることを必要とする。これらのパーティショ
ンはトライアングルのエッジと頂点とを分離することと
同等であった。このパーティションは簡単に適合させる
ことができる。
【0134】定義23:TRIをあるオブジェクトのト
ライアングルとし、cをカメラとする。トライアングル
の境界と内部が上述した定義と同様であると仮定する。
境界を下記の部分に分離する。 (a)与えられた唯一つのエッジまでの距離がε/2よ
り近接した射影ピクセルを持つ点は部分を構成する。 (b)与えられた唯一の場合のエッジまでの距離がε/
2より近接した射影ピクセルを持つ点は部分を構成す
る。
【0135】3.4.2 パーティションの撮影 オブジェクトの実際の形状の不精密度を考慮する、トラ
イアングルのパーティションを設ける方法を上述した。
このパーティションは根本的には最後のパーティション
と異ならないという事実を強調したい。このパーティシ
ョンによって境界部分の各々にトライアングルの内部の
いくつかの点が付け加えられるにすぎない。したがっ
て、パーティションの要素を撮影することがいつでも可
能であるという定理が有効である。全ての対応するトラ
イアングルが撮像できれば、エッジまたは頂点は撮像で
きると言明する定理も適用できる。唯一の変更点は、今
回のほうが部分の幅が潜在的に広くなるという点であ
る。事実、単純化と写真の精密度がε/2であると考え
ればトライアングルのエッジ上のピクセルの幅は精密度
εより小さくなり、したがって幅3ε/2の縞を考えれ
ばエッジのこの部分を撮像することができる。これは標
準アルゴリズムの場合よりいくぶん大きい。問題となる
エッジを撮影するための発見方法は、エッジが撮像でき
るかどうかを計算する部分にエッジの新しい幅を我々が
適合させなければならないという点を除いて、上述した
ことと同じである。
【0136】実施の形態の効果 以下、本発明の実施の形態の効果および特徴を従来技術
と比較しながら、述べる。
【0137】3.5 従来のアルゴリズムとの比較 3.5.1 精密度について 実際のオブジェクトからつくられたテクスチャされたメ
ッシュは、非常に不規則な精密度を持つ場合がきわめて
多く、オブジェクトの中で非常に精確にわかっている部
分もあればあまり正確には判らない部分もある。トライ
アングル・メッシュの精密度とテクスチャの精密度との
間に明確な関係がないことが非常に多く、その結果オブ
ジェクトの外観に歪みが生じるということがある。本発
明は、最大の精密度の保証を与え、テクスチャの精密度
を幾何学の精密度とリンクさせるようにアルゴリズムが
設計されているので、本発明により組み立てたオブジェ
クトには上述した歪みの問題はない。本発明によれば、
一定の距離より遠いところから見たとき「現実のもの」
のように見えることが保証されるオブジェクトのモデル
を提供することができる。本発明はまた、使用目的にと
って不釣り合いな量の情報を持たないモデルも提供す
る。これは、リアルタイムの「仮想現実」環境を提供す
るための第一のステップとなり得る。
【0138】3.5.2 アルゴリズムの特別の特徴 基本的に、本発明のアルゴリズムはさらに複雑なオブジ
ェクトの近似物である単純なテクスチャされたマップメ
ッシュを提供する。たとえば、Cohen,et.al.,Appearanc
e preserving simplification,In Proc.,SIGGRAPH '98,
Computer Graphics Proceedings, Annual Conference S
eries,pages 115-122,July 1998 に記載されているよう
に、これを実行できるいくつかのアルゴリズムがすでに
開発されている。一方、それらのアルゴリズムはすべて
入力としてテクスチャされたトライアングル・メッシュ
を持つ必要がある。
【0139】本発明のアルゴリズムで要求されること
は、トライアングル・メッシュとオブジェクトを撮影す
る方法だけである。入力データとして建築物(建築用文
書で見ることができる)の幾何学形状とその建物を撮影
する可能性とがあれば本発明のアルゴリズムは完全に機
能する。別の潜在的利用技術として、光線追跡場面をつ
くったり、CSGツールを用いて可能な幾何学形状を計
算したり、場面を撮影するための三次元レンダー(rend
erer)を使用することができる。
【0140】3.5.3 テクスチャされたトライアン
グル・メッシュの単純化 本発明のアルゴリズムをテクスチャされたトライアング
ル・メッシュの単純化ツールと考えているとしても、こ
のアルゴリズムにはいくつかの興味ある特徴がある。単
純化ツールの主な問題点として単純化されたオブジェク
ト上への古いオブジェクトのテクスチャの再マッピング
がある。この問題は従来からテーマであった。上述した
論文、Cohen,et.al.,Appearance preserving simplific
ation,In Proc.,SIGGRAPH '98,Computer Graphics Proc
eedings, Annual Conference Series,pages 115-122,Ju
ly 1998 、に記載のように通常、オブジェクトの表面は
切り離されてパッチになっており、歪みを最小にするよ
うな再マッピングが行われる。
【0141】他の方法として、論文、A.Certain,et.a
l.,Interactive multiresolution surface viewing,Com
puter Graphics,30(Annual Conference Series),91-98,
1996に記載のようなウェーブレット技術を用いてメッシ
ュを漸次単純化する方法が知られている。この方法によ
っても複雑なオブジェクトと新しいオブジェクトとの間
でマッピングを行うことができる。
【0142】本発明の方法と上記方法とを比較した場
合、これらの方法の有利な点として、正確であること、
そしてオブジェクトにカバーされていない部分があった
場合、それを解決するために本発明の方法では実行する
必要がある補正をこれらの方法では必ずしも必要としな
いという点がある。上記論文に記載された方法には全て
トライアングルの単純化プロセスに対して重要な束縛が
課されている。パッチ法ではパッチの境界を単純化する
ことが不可能である。これはオブジェクトの位相幾何学
的形状を変更することが不可能であるということを意味
する。これに反して、本発明の方法では単純化の結果が
まだオブジェクトであるかぎり任意の位相幾何学的単純
化が可能である。多くの種々のオブジェクトから成る場
面を単純かしなければならない場合、本発明のアルゴリ
ズムでは非常に近接したオブジェクトを一緒に統合し、
その他の方法を用いる場合より効率的に場面を単純化す
ることが可能である。
【0143】4.精密度のコンセプトの他の応用例 上述したアルゴリズム(単純化利用技術)は例示にすぎ
ない。他の潜在的利用技術について説明する。
【0144】4.1 場面の照明 最小の光量で照明したい博物館の床のような場面が与え
られていると仮定する。これを実現するために、一組の
照明灯を正確な位置に配置する。照明灯によって放射さ
れるすべての光線が同じ点から出て、光の強度が等しく
発せられると仮定すると、この照明灯から表面の点によ
って受信された光は、cos θ/D2 に比例する(ただ
し、上述したものと同じ表示を用いてカメラの局所品質
を式D/cos θで示した)。品質式、D/cos θをD2
/cos θ(これは点が受光する光量の逆数に比例する)
によって置き換えれば、最小の精密度で場面を照らすこ
とができるグループの照明灯を計算することは、最低限
の品質でその場面を撮影できる1グループのカメラを計
算することに等しくなる。反射光線と屈折光線は無関係
なので、照明灯のモデルは非常に大雑把なものなので、
点まで到達する光量を表す正確な式は示さない。一方、
場面の現実の発光計算よりはるかにずっと単純なこのア
ルゴリズムを用いて、使用する第一の組の照明灯を求め
ることができ、もっと複雑なアルゴリズムを使って照明
灯の配慮によって行わなければならない場面もある小さ
な変更の計算が可能になる。
【0145】4.2 スーパー・ビジョンカメラの位置 所定の精密度で1群のカメラを用いて注視したい場合、
本発明のアルゴリズムは明らかにこの要求に適合した1
群のカメラを与える。本発明はまたこのアルゴリズムが
場面の全てのトライアングルと境界を撮像するカメラを
与えるという事実を強調したい。本発明においては、最
大の精密度でも、最小の精密度でも保証できるので、ど
のようなサイズのピクセルが場面上に得られるかを知る
ことができる。したがって、コンピュータが写真を分析
し人が場面に現われたとき警報を行い、猫や鳥がそこに
いるときには警報は行わないようにすることを可能とす
ることができる。
【0146】4.3 三次元カメラによって得られる確
三次元カメラは現在ではオブジェクトについて三次元デ
ータを得るためのありふれたツールである。一方、様々
な集合のデータを一緒に元に戻すには大きな問題があ
る。たとえば、論文、Jean-Marc,et.al.,A general app
roach for planar patchesstereo reconstruction, Tec
hnical Report RR-2507, Inria, Institut National de
Recherche en Informatique et en Automatique に記
載されているような、これらの部分を収集する多くの方
法が開発されてきたが、それらの方法の柔軟性が実際上
の問題となっており、産業上の適用としては手を使って
この収集を行う方が良好な場合が時としてある。
【0147】本発明のアルゴリズムでは、精密度ε(品
質)が与えられれば各三次元写真についてどの部分が正
確でどの部分が正確でないかを知ることができる。この
正確さはテクスチャと幾何学形状に関係する場合があ
り、これはオブジェクト上にパターンを射影することに
よって、「深さマップ」のスナップ・ショットを撮るこ
とによって得られる場合が多い。本発明を適用すれば、
このような計算を行った後、様々な部分が正確なデータ
だけを含むことになり、アルゴリズムは効率と柔軟性を
得ることができる。
【0148】4.4 ビデオ・ゲームとその他のビジュ
アルアプリケーション ビデオゲームは「仮想現実的」三次元環境の計算を必要
とする。使用する演算時間とメモリーを低減するため
に、通常、様々な複雑さで同じオブジェクトを表すいく
つかの表現がある。オブジェクトが接近しているときは
より複雑な表現が使用され、オブジェクトが遠くになる
ときにはより単純な表現が使用される。これらの表現が
保証された品質で組み立てられた場合、本発明はこれら
のオブジェクトがいつ有効となるかそしてこの使用され
た表現の複雑さの変化に気がつかないようにいつ表現を
変更させるべきかを実現する。
【0149】
【発明の効果】本発明は、幾何学構造の単純化を行う
間、オブジェクトの位相幾何学的(トポロジカル)変更
が可能である。また本発明は、オブジェクトを表す情報
量(幾何学構造とテクスチャ)を制御できる。
【0150】本発明によれば、保証された精密度で3次
元オブジェクトの外観に歪みがない、テクスチャを構成
する方法で提供できる。
【0151】また本発明によれば、トライアングルのメ
ッシュで構成された3次元オブジェクトのテクスチャを
所定の精密度で、外観に歪みがないように撮像可能な効
果的な撮像方法が提供できる。
【0152】さらに本発明によれば、上記撮像方法およ
び上記テクスチャを構成する方法とを有し、保証された
精密度で外観に歪みのないグラフィックス処理方法が提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のコンピュータグラフィックスの
方法を図解するフローチャートである。
【図2】図2は本発明の設定された精密度εで3次元オ
ブジェクトの表面を表すための本発明の方法を図解した
フローチャートである。
【図3】図3は本発明の3次元オブジェクトの各トライ
アングルの内部を撮像する撮像条件を決定する方法を図
解したフローチャートである。
【図4】図4はテクスチャマッピングの処理方法を簡略
化する方法を図解したフローチャートである。
【図5】図5は2つの異なる位置から撮像したカメラの
ピクセルの射影を図解した図である。
【図6】図6は実際のピクセルの射影とmeak近似との関
係を図解した図である。
【図7】図7(A)は「球面標準カメラ」を図解した図
であり、図7(B)は「四角形標準カメラ」を図解した
図である。
【図8】図8は与えられたカメラのためのトライアング
ルの内部と境界を示す図である。
【図9】図9はトライアングルのパーティションを示す
図である。
【図10】図10は図11に図解した兎モデルについて
800トライアングルで兎モデルの98%をカバーする
18個のカメラのグループを図解した図である。
【図11】図11は兎モデルを図解した図である。
【図12】図12は簡略化したオブジェクトと原オブジ
ェクトとの対応関係を示す図である。
【図13】図13はアルゴリズムの簡略化において使用
すべきトライアングルの位置の新しいパーティションを
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA04 BB05 FF01 FF04 JJ03 JJ26 5B050 BA04 BA07 BA09 BA18 EA06 EA27 EA28 FA06 5B057 BA19 CA12 CA13 CB12 CB13 CD14 CE08 DA17 DB02 DB03 5B080 AA08 AA13 FA08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オブジェクトのテクスチャを表す精密度を
    設定し、 上記精密度を満足し上記オブジェクトの外表面の主要部
    を撮像する第1の条件を決定し、 上記決定した第1の条件のもとで上記オブジェクトを撮
    像し、 上記第1の条件で撮像した結果、撮像されない残りの部
    分について撮像する第2の条件を決定し、 上記決定した第2の条件のもとで上記オブジェクトを撮
    像し、 上記第1および第2の条件で撮像した画像データにもと
    づいて二次元テクスチャ平面を生成し、 上記生成した二次元テクスチャ平面から上記3次元オブ
    ジェクトを表す3次元表面に変換する、 グラフィックス処理方法。
  2. 【請求項2】上記設定された精密度を参照して、上記オ
    ブジェクトの外表面を、各々が上記精密度を満足する1
    または複数のトライアングルを含む複数のメッシュに分
    割し、 上記第1の条件を決定する過程において、上記オブジェ
    クトの外表面のほとんどを撮像する、撮像装置の数、上
    記オブジェクトと上記撮像装置との間の距離、上記オブ
    ジェクトを指向する上記撮像装置の向きを含む第1の条
    件を計算し、 上記第2の条件を決定する過程において、上記第1の条
    件では撮像されない上記オブジェクトを撮像する撮像装
    置の数、上記オブジェクトと上記撮像装置との間の距
    離、上記オブジェクトを指向する上記撮像装置の向きを
    含む第2の条件を計算する請求項1記載のグラフィック
    ス処理方法。
  3. 【請求項3】上記設定された精密度の範囲内で、トポロ
    ジ的な制約なしで、上記オブジェクトの幾何学的な状態
    を簡略化する過程をさらに含む、 請求項1記載のグラフィックス処理方法。
  4. 【請求項4】上記幾何学的状態を簡略化する方法は、上
    記トライアングルについて、 全てのエッジからトライアングルを潰すことができるエ
    ッジを選択し、 上記潰すことができるエッジを潰す作業量を計算し、 少ない作業量で潰すことが可能なエッジを分類し、 分類したエッジを潰し、 修正した全てのエッジを再計算し、 上述した処理を反復することにより行う請求項3記載の
    グラフィックス処理方法。
  5. 【請求項5】設定された3次元オブジェクトのテクスチ
    ャを表す精密度を参照して、上記オブジェクトの外表面
    を、各々が上記精密度を満足する1または複数のトライ
    アングルを含む複数のメッシュに分割し、 上記精密度を満足し、上記オブジェクトの大半を撮像す
    る第1の条件を決定し、 上記決定した第1の条件のもとで上記オブジェクトを撮
    像し、 上記第1の条件で撮像した結果、撮像されない部分につ
    いて撮像する第2の条件を決定し、 上記決定した第2の条件のもとで上記オブジェクトを撮
    像し、 上記第1および第2の条件で撮像した画像データを混合
    し、 上記混合した画像データのトライアングルについて、上
    記設定された精密度の範囲内で、トポロジ的な制約なし
    で、上記オブジェクトの幾何学的な状態を簡略化し、 上記簡略化したデータにもとづいてテクスチャを組み立
    てるテクスチャ組立方法。
  6. 【請求項6】上記トライアングルの簡略化は、上記トラ
    イアングルについて、 全ての可能なエッジの中から潰すことができるエッジと
    してトライアングルのエッジを選択し、 各エッジについてエッジを潰す作業量を計算し、 エッジを潰す作業量によって潰すエッジを分類し、 潰すべきエッジを潰し、 修正された全てのエッジを再計算し、 新しい作業量の少ない潰すべきエッジを見つけることに
    より行う請求項6記載のテクスチャ組立方法。
  7. 【請求項7】上記3次元オブジェクトの外形表面を複数
    の異なるトライアングル・メッシュとして撮像する際
    に、上記精密度のメッシュの標準パーティションを、ト
    ライアングルの内部、および、トライアングルと同じエ
    ッジ上に点を持つ射影されたピクセルを有する境界の点
    に分割して、上記トライアングルを上記条件を満たすパ
    ーティションによって表す、 請求項5記載のテクスチャ組立方法。
  8. 【請求項8】3次元オブジェクトを表す精密度を設定
    し、 3次元オブジェクトの外形を複数の異なるトライアング
    ル・メッシュとして撮像する際に、精密度εのメッシュ
    の標準パーティションを、トライアングルの内部、およ
    び、トライアングルと同じエッジ上に点を持つ射影され
    たピクセルを有する境界の点に分割して、トライアング
    ルを上記条件を満たすパーティションによって表し、 それぞれの位置および方角で、3次元オブジェクトのト
    ライアングルを撮像する複数の撮像装置を選択し、 上記3次元オブジェクトのトライアングルが見えるよう
    に選択した各撮像装置について所定の精密度εで位置お
    よび方角を計算し、 上記選択による複数の撮像装置により撮像されるトライ
    アングルと同じトライアングルを撮像可能な最小個数の
    撮像装置をさらに選択し、 上記3次元オブジェクトの各トライアングルについてさ
    らに選択された撮像装置の中から1台の撮像装置を選択
    する3次元オブジェクトの撮像方法。
  9. 【請求項9】上記トライアングル・メッシュ撮像用の撮
    像条件を仮選択方法は、 上記3次元オブジェクトと上記撮像装置との間の最小距
    離をα−距離とした場合、複数の撮像装置を半径がα−
    距離の球面の位置に配置させる、 請求項8記載の3次元オブジェクトの撮像方法。
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