JP2001109521A - 減圧弁 - Google Patents

減圧弁

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JP2001109521A
JP2001109521A JP28726599A JP28726599A JP2001109521A JP 2001109521 A JP2001109521 A JP 2001109521A JP 28726599 A JP28726599 A JP 28726599A JP 28726599 A JP28726599 A JP 28726599A JP 2001109521 A JP2001109521 A JP 2001109521A
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JP
Japan
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pressure
flow path
valve
gas
valve body
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JP28726599A
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Hitoshi Yoshida
仁 吉田
Masuhiro Wada
益宏 和田
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YOSHIDA KOJO KK
Original Assignee
YOSHIDA KOJO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な圧力制御に起因する誤動作を回避し且
消火剤タンク内の消火剤を使い切ることのできる減圧
弁を提供する。 【解決手段】 供給ガス圧P1がかかる高圧流路10
と、該高圧流路10と流路口20で繋がり送出ガス圧P
21かかる低圧流路と、上記高圧流路10内に固定さ
れたフロープレート43内に進退自在に配設されるとと
もに下流側へ開口する圧力案内室46を形成した弁体
と、上記低圧流路30側に配設され上記弁体40に当接
してこれを流路口20から離間させた状態に付勢する皿
ばね50と、を有する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流路開閉弁を介し
て消化剤ボンベと接続され、上記消化剤ボンベから供給
された消火剤ガスを所定の二次圧に減圧して二次側機器
へ送出させる減圧弁に関し、特に高圧で貯蔵された不活
性ガスを減圧しながら消火対象区域へ放出するためのガ
ス系消化設備に使用される減圧弁に関する。
【0002】
【従来の技術】ガス系消化設備とは、二酸化炭素やハロ
ンガス等の不活性ガスを工場等の消火対象区域内に充満
させる消火設備のことである。不活性ガスを使用するこ
とから、急速な鎮火作用、消火剤による汚染がないこ
と、消火剤の経時劣化がないこと等の利点があり、石油
関連施設・工場設備等をはじめ、多くの施設で使用され
ている。
【0003】一般にガス系消化設備は、消火剤ガスを圧
縮状態で貯蔵する容器としての消化剤タンクを多数常設
し、火災発生の知らせにより各消化剤タンクの圧縮ガス
が、枝管、主配管を通り噴射ヘッドから消火対象区域内
に放出される。また、消火剤ガスは圧縮状態で貯蔵さ
れ、特に常備するタンク数を減らすには容器タンク内に
多量のガスを非常に高圧で充填することとなる。このよ
うな要請から、噴射ヘッド等の二次側機器の耐圧グレー
ド等への影響を考慮する必要が生じ、このため、二次側
機器側へかかるガス圧の減圧弁機構は、当該消火設備に
は欠かせない技術の一つとなってきている。
【0004】従来、この種の減圧装置としては例えば特
開平8−161137号に示されるように、流路弁を操
作するための基準圧力源を設け、これと送出側のガス圧
をほぼ平衡状態に維持する減圧装置が知られている。ま
た、この減圧装置は、二次圧コントロール用の基準圧力
源によって流路弁を開閉制御する容器弁を兼ねた構成と
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ガス系消化
設備は、長期に亘って万が一の非常事態に備えるべく常
設されるものであるから、各機器の耐久性、部品劣化
性、作動・制御の信頼性等においては、万全を期するこ
とが望ましい。しかし、例えば上記特開平8−1611
37号記載の容器弁を兼ねた減圧装置等では、基準圧力
源を中央制御する必要があるとともに、圧力系の制御シ
ステムが極めて複雑な構成となっている。また、減圧装
置の構造も複雑化し部品点数が増え、特に基準圧力の入
力により消化剤放出を起動することからも、誤作動・誤
動作が生じる危険性をはらんでいる。
【0006】そこで、本発明は上記の点に鑑みてなされ
たものであり、二次圧コントロール用の基準圧力源が不
要であり簡易且つ安価な構成であるとともに、複雑な構
成及び圧力制御に起因する誤動作・誤起動の危険性を回
避でき、さらに、二次圧の設定が容易であるとともに供
給ガス圧が下がっても消化剤タンク内の消化剤を使い切
ることのできる減圧弁を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の減圧弁は、流路開閉弁を介して消化剤ボンベ
と接続され上記消化剤ボンベから供給された消火剤ガス
を所定の二次圧に減圧して送出するための減圧弁であっ
て、 供給ガス圧がかかる高圧流路と、該高圧流路と流
路口で繋がり該流路口を介して送出された送出ガス圧が
かかる低圧流路と、上記高圧流路内に固定された弁支持
体に基端部側を包まれるように保持され上記流路口に対
して進退自在に配設されるとともに上記弁支持体と基端
部との空隙から弁体下流側に開口する圧力案内室を形成
した弁体と、上記低圧流路側に配設され上記弁体に当接
して該弁体を流路口から離間させた状態に付勢する弾性
体と、を有することを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の一実施例を説明する。図1は、本実施例の減圧弁を使
用する消火設備の構成を示している。同図に示すよう
に、この消火設備は、複数の消火剤ボンベ1が容器弁2
を介してガス供給管3により各減圧弁4へ接続され、各
減圧弁4はフレキシブルなガス送出管5によって集合管
6へと接続される。
【0009】上記消火設備において、消火剤ボンベ1の
ボンベ口には、図示しない中央制御部により駆動される
流路開閉弁としての容器弁2が備えられ、中央制御部は
火災情報を検知すると容器弁2へを制御信号送る。制御
信号が入力され容器弁2が開かれると、消火剤ボンベ1
から高圧状態の消火剤ガスがガス供給管3を通って減圧
弁4に送り込まれる。各減圧弁4は、上記集合管6や噴
射ヘッド等からなる二次側機器へ消化剤ガスを供給する
とともに、内部の減圧機構により上記二次側機器の耐圧
グレード以下の二次圧へ減圧する。送出されるガスの二
次圧は各減圧弁4に接続した圧力ゲージ7により表示さ
れる。
【0010】図2は、図1の各減圧弁4の構成を示す断
面図である。この減圧弁4は、本体部8に対して、図1
で示したガス供給管3を接続可能な本体下部9を装着す
ることにより高圧流路10が形成され、この高圧流路1
0から流路口20で繋がる低圧流路30を有している。
この低圧流路30に対しては外部より図1で示したガス
送出管5が接続される。また流路口20は高圧流路10
側へ迫り出す顎部が形成され、ここに弁シート21が取
り付けられている。
【0011】弁体40は、円盤状のゴムシート41がリ
ング状の金具42により保持され、この下部に基端部と
しての円筒部40aを有している。弁体40の円筒部4
0aは、弁支持体としてのフロープレート43の中央に
形成された円筒空部に挿入され包まれるように保持され
る。こうして弁体40は円筒空部に沿って移動自在であ
るとともに、フロープレート43との間が2つのOリン
グ44によりシールされる。そして、フロープレート4
3は、高圧流路10の側壁にストップリング45によっ
て固定され、こうして弁体40のゴムシート41面が弁
シート21を備えた顎部へ対抗するように進退自在に配
設される。
【0012】また、上記弁体40には、ゴムシート41
の中央部分を貫くように突設され低圧流路30内へ延び
るチェックリティナ40bが設けられている。このチェ
ックリティナ40bには、上記円筒部40aと、フロー
プレート43の円筒空部の内面との間に形成されるガス
圧案内室46に通じる案内通気路40cが設けられてお
り、この案内通気路40cはチェックリティナ40bの
胴部に開口する。本実施例では、ガス圧案内室46は、
上記案内通気路40cを介して低圧流路30内へ開口す
る孔40d、及び流路口20の近傍に開口する孔40e
によってチェックリティナ40bの外部へ通じている。
また、ガス圧案内室46には、圧縮状態のコイルスプリ
ング47があり、このコイルスプリング47は、次に説
明する皿ばね50と拮抗するように弁体40を流路口2
0方向へ付勢している。
【0013】一方、本体部8の上部にはキャップ51が
嵌め込まれ、本体部8とキャップ51との間にピストン
52が上下方向へ進退自在に備えられている。このピス
トン51の鍔部53上には、キャップ51との間に弾性
体としての皿ばね50が圧縮状態に設けられ、この鍔部
53の下部中央には当接棒54が設けられている。当接
棒54は本体部8との間をOリングによってシールされ
て低圧流路30内へ突設されている。図に示すように、
消化剤ガスが流入していない不作動状態では、当接棒5
4はチェックリティナ40bの先端部に当接して、これ
により弁体40の円筒部40aはコイルスプリング47
に抗してフロープレート43内へ完全に押し込まれる。
そしてこの状態ではピストン52及び顎部53に対する
本体部8の対向部がストッパとなり、皿ばね50はキャ
ップ51と顎部53との所定間隔にて一定の圧縮状態を
保っている。
【0014】上記構成の減圧弁4は、消化剤ガスの流入
により次のように作動する。上述したように不作動状態
では皿ばね50によって弁体40が最下点に押さえ付け
られており、弁体40のゴムシート41と流路口20と
の間に所定の流路が生じ、流路口20は開いた状態にあ
る。上記消化剤ボンベ1の容器弁2が開放されると、高
圧流路10へ供給ガス圧P1がかかり、消化剤ガスは流
路口20を通って低圧流路30へ流れ込むとともに、ガ
ス送出管5へ送出されていく。次第に二次側機器へ送出
した消化剤ガスが充満し、低圧流路30に送出ガス圧P
2がかかりはじめると、弁体40にも供給ガス圧P1及
び送出ガス圧P2がかかる。
【0015】このとき弁体40を皿ばね50の圧縮方向
へ移動させる力として、当接棒54へかかる送出ガス圧
P2、及びチェックリティナ40bの孔40d,40e
からガス圧案内室46に導かれた所定のガス圧が働くの
で、弁体40が上昇する。このように弁体40を流路口
20方向へ移動させようとするガス圧は、二次側機器に
おける流れ及び放出時の抵抗によって次第に増していく
が、その分だけ弁体40が流路口20へ近づくので流路
が狭められる。したがって、送出ガス圧P2は、次第に
皿ばね50の付勢力と平衡状態に達し、皿ばね50によ
り設定される基準圧、つまり所定の送出ガス圧以下に保
たれることとなる。
【0016】ここで、上記圧縮状態の皿ばね50の反力
をF、流路口20の直径をA、当接棒54の直径をB、
円筒部40aの直径をCとすれば、本実施例に関わる減
圧機構の圧力バランスは次式で示される。
【数1】
【0017】よって、この減圧弁4で得られるP2は、
次式で求まる。
【数2】
【0018】また、上記減圧弁4において、消化剤ボン
ベ1のガス消費が進むと供給ガス圧P1が次第に低下す
る。このとき供給ガス圧P1に対して相対的に皿ばね5
0の付勢力が勝るので上記平衡状態は、弁体40を開く
方向へ変化するため、消化剤ボンベ1に貯蔵された消化
剤ガスをほぼ完全に使い切ることができる。したがっ
て、一次圧(供給ガス圧)の設定が多少低めである消火
設備にも適用可能である。
【0019】なお、本実施例の減圧弁4においては、流
路口20が弁体40により閉塞されるとき、ゴムシート
41を固定する金具42が弁体40の最上点を規定する
ストッパとなる。すなわち、弁体40を上昇させるガス
圧の強さに関わらずゴムシート41に対して流路口20
の顎部が食い込む量は一定量に制限されるので、ゴムシ
ート41により良好に閉塞可能である。
【0020】また上記ゴムシート41において、従来例
で述べた容器弁2等を兼ねる減圧装置のように放出時前
に弁がずっと閉塞状態では流路口20に接触し続けるこ
とによるゴムシート41の経時劣化が進みやすい。しか
し、本発明に係る減圧弁4は、開閉制御弁とは別の装置
として構成したので流路口20へ接触し得るのは放出時
のみであり、そのようなことでゴムシート41が劣化す
ることがないといった効果が得られる。さらには、本発
明に係る減圧弁4は流路の開閉制御を行うものではな
く、且つ皿ばね50等の機械的な付勢力のみにより基準
圧の設定を行うため、簡易且つ安価な構成および誤作動
・誤動作の無い簡易な制御を実現することとなる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明の減圧弁は、
供給ガス圧がかかる高圧流路と、該高圧流路と流路口で
繋がり該流路口を介して送出された送出ガス圧がかかる
低圧流路と、上記高圧流路内に固定された弁支持体に基
端部側を包まれるように保持され上記流路口に対して進
退自在に配設されるとともに上記弁支持体と基端部との
空隙から弁体下流側に開口する圧力案内室を形成した弁
体と、上記低圧流路側に配設され上記弁体に当接して該
弁体を流路口から離間させた状態に付勢する弾性体と、
を有する構成なので、二次圧コントロール用の基準圧力
源が不要であり簡易且つ安価な構成であるとともに、複
雑な構成及び圧力制御に起因する誤動作・誤起動の危険
性を回避でき、また、供給ガス圧が下がっても消化剤タ
ンク内の消化剤を使い切ることのできる減圧弁を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減圧弁を使用した消火設備の構成
を示す模式図である。
【図2】本実施例の減圧弁の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
P1 供給ガス圧 10 高圧流路 20 流路口 P2 送出ガス圧 30 低圧流路 40 弁体 50 弾性体(皿ばね)
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月12日(1999.11.
12)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 減圧弁
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流路開閉弁を介し
消火剤ボンベと接続され、上記消火剤ボンベから供給
された消火剤ガスを所定の二次圧に減圧して二次側機器
へ送出させる減圧弁に関し、特に高圧で貯蔵された不活
性ガスを減圧しながら消火対象区域へ放出するためのガ
ス系消火設備に使用される減圧弁に関する。
【0002】
【従来の技術】ガス系消火設備とは、二酸化炭素やハロ
ンガス等の不活性ガスを工場等の消火対象区域内に充満
させる消火設備のことである。不活性ガスを使用するこ
とから、急速な鎮火作用、消火剤による汚染がないこ
と、消火剤の経時劣化がないこと等の利点があり、石油
関連施設・工場設備等をはじめ、多くの施設で使用され
ている。
【0003】一般にガス系消火設備は、消火剤ガスを圧
縮状態で貯蔵する容器としての消火剤タンクを多数常設
し、火災発生の知らせにより各消火剤タンクの圧縮ガス
が、枝管、主配管を通り噴射ヘッドから消火対象区域内
に放出される。また、消火剤ガスは圧縮状態で貯蔵さ
れ、特に常備するタンク数を減らすには容器タンク内に
多量のガスを非常に高圧で充填することとなる。このよ
うな要請から、噴射ヘッド等の二次側機器の耐圧グレー
ド等への影響を考慮する必要が生じ、このため、二次側
機器側へかかるガス圧の減圧弁機構は、当該消火設備に
は欠かせない技術の一つとなってきている。
【0004】従来、この種の減圧装置としては例えば特
開平8−161137号に示されるように、流路弁を操
作するための基準圧力源を設け、これと送出側のガス圧
をほぼ平衡状態に維持する減圧装置が知られている。ま
た、この減圧装置は、二次圧コントロール用の基準圧力
源によって流路弁を開閉制御する容器弁を兼ねた構成と
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ガス系消火
設備は、長期に亘って万が一の非常事態に備えるべく常
設されるものであるから、各機器の耐久性、部品劣化
性、作動・制御の信頼性等においては、万全を期するこ
とが望ましい。しかし、例えば上記特開平8−1611
37号記載の容器弁を兼ねた減圧装置等では、基準圧力
源を中央制御する必要があるとともに、圧力系の制御シ
ステムが極めて複雑な構成となっている。また、減圧装
置の構造も複雑化し部品点数が増え、特に基準圧力の入
力により消火剤放出を起動することからも、誤作動・誤
動作が生じる危険性をはらんでいる。
【0006】そこで、本発明は上記の点に鑑みてなされ
たものであり、二次圧コントロール用の基準圧力源が不
要であり簡易且つ安価な構成であるとともに、複雑な構
成及び圧力制御に起因する誤動作・誤起動の危険性を回
避でき、さらに、二次圧の設定が容易であるとともに供
給ガス圧が下がっても消火剤タンク内の消火剤を使い切
ることのできる減圧弁を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の減圧弁は、流路開閉弁を介して消火剤ボンベ
と接続され上記消火剤ボンベから供給された消火剤ガス
を所定の二次圧に減圧して送出するための減圧弁であっ
て、供給ガス圧がかかる高圧流路と、該高圧流路と流路
口で繋がり該流路口を介して送出された送出ガス圧がか
かる低圧流路と、上記高圧流路内に固定された弁支持体
に基端部側を包まれるように保持され上記流路口に対し
て進退自在に配設されるとともに上記弁支持体と基端部
との空隙から弁体下流側に開口する圧力案内室を形成し
た弁体と、上記低圧流路側に配設され上記弁体に当接し
て該弁体を流路口から離間させた状態に付勢する弾性体
と、を有することを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の一実施例を説明する。図1は、本実施例の減圧弁を使
用する消火設備の構成を示している。同図に示すよう
に、この消火設備は、複数の消火剤ボンベ1が容器弁2
を介してガス供給管3により各減圧弁4へ接続され、各
減圧弁4はフレキシブルなガス送出管5によって集合管
6へと接続される。
【0009】上記消火設備において、消火剤ボンベ1の
ボンベ口には、図示しない中央制御部により駆動される
流路開閉弁としての容器弁2が備えられ、中央制御部は
火災情報を検知すると容器弁2へを制御信号送る。制御
信号が入力され容器弁2が開かれると、消火剤ボンベ1
から高圧状態の消火剤ガスがガス供給管3を通って減圧
弁4に送り込まれる。各減圧弁4は、上記集合管6や噴
射ヘッド等からなる二次側機器へ消火剤ガスを供給する
とともに、内部の減圧機構により上記二次側機器の耐圧
グレード以下の二次圧へ減圧する。送出されるガスの二
次圧は各減圧弁4に接続した圧力ゲージ7により表示さ
れる。
【0010】図2は、図1の各減圧弁4の構成を示す断
面図である。この減圧弁4は、本体部8に対して、図1
で示したガス供給管3を接続可能な本体下部9を装着す
ることにより高圧流路10が形成され、この高圧流路1
0から流路口20で繋がる低圧流路30を有している。
この低圧流路30に対しては外部より図1で示したガス
送出管5が接続される。また流路口20は高圧流路10
側へ迫り出す顎部が形成され、ここに弁シート21が取
り付けられている。
【0011】弁体40は、円盤状のゴムシート41がリ
ング状の金具42により保持され、この下部に基端部と
しての円筒部40aを有している。弁体40の円筒部4
0aは、弁支持体としてのフロープレート43の中央に
形成された円筒空部に挿入され包まれるように保持され
る。こうして弁体40は円筒空部に沿って移動自在であ
るとともに、フロープレート43との間が2つのOリン
グ44によりシールされる。そして、フロープレート4
3は、高圧流路10の側壁にストップリング45によっ
て固定され、こうして弁体40のゴムシート41面が弁
シート21を備えた顎部へ対抗するように進退自在に配
設される。
【0012】また、上記弁体40には、ゴムシート41
の中央部分を貫くように突設され低圧流路30内へ延び
るチェックリティナ40bが設けられている。このチェ
ックリティナ40bには、上記円筒部40aと、フロー
プレート43の円筒空部の内面との間に形成されるガス
圧案内室46に通じる案内通気路40cが設けられてお
り、この案内通気路40cはチェックリティナ40bの
胴部に開口する。本実施例では、ガス圧案内室46は、
上記案内通気路40cを介して低圧流路30内へ開口す
る孔40d、及び流路口20の近傍に開口する孔40e
によってチェックリティナ40bの外部へ通じている。
また、ガス圧案内室46には、圧縮状態のコイルスプリ
ング47があり、このコイルスプリング47は、次に説
明する皿ばね50と拮抗するように弁体40を流路口2
0方向へ付勢している。
【0013】一方、本体部8の上部にはキャップ51が
嵌め込まれ、本体部8とキャップ51との間にピストン
52が上下方向へ進退自在に備えられている。このピス
トン51の鍔部53上には、キャップ51との間に弾性
体としての皿ばね50が圧縮状態に設けられ、この鍔部
53の下部中央には当接棒54が設けられている。当接
棒54は本体部8との間をOリングによってシールされ
て低圧流路30内へ突設されている。図に示すように、
消火剤ガスが流入していない不作動状態では、当接棒5
4はチェックリティナ40bの先端部に当接して、これ
により弁体40の円筒部40aはコイルスプリング47
に抗してフロープレート43内へ完全に押し込まれる。
そしてこの状態ではピストン52及び顎部53に対する
本体部8の対向部がストッパとなり、皿ばね50はキャ
ップ51と顎部53との所定間隔にて一定の圧縮状態を
保っている。
【0014】上記構成の減圧弁4は、消火剤ガスの流入
により次のように作動する。上述したように不作動状態
では皿ばね50によって弁体40が最下点に押さえ付け
られており、弁体40のゴムシート41と流路口20と
の間に所定の流路が生じ、流路口20は開いた状態にあ
る。上記消火剤ボンベ1の容器弁2が開放されると、高
圧流路10へ供給ガス圧P1がかかり、消火剤ガスは流
路口20を通って低圧流路30へ流れ込むとともに、ガ
ス送出管5へ送出されていく。次第に二次側機器へ送出
した消火剤ガスが充満し、低圧流路30に送出ガス圧P
2がかかりはじめると、弁体40にも供給ガス圧P1及
び送出ガス圧P2がかかる。
【0015】このとき弁体40を皿ばね50の圧縮方向
へ移動させる力として、当接棒54へかかる送出ガス圧
P2、及びチェックリティナ40bの孔40d,40e
からガス圧案内室46に導かれた所定のガス圧が働くの
で、弁体40が上昇する。このように弁体40を流路口
20方向へ移動させようとするガス圧は、二次側機器に
おける流れ及び放出時の抵抗によって次第に増していく
が、その分だけ弁体40が流路口20へ近づくので流路
が狭められる。したがって、送出ガス圧P2は、次第に
皿ばね50の付勢力と平衡状態に達し、皿ばね50によ
り設定される基準圧、つまり所定の送出ガス圧以下に保
たれることとなる。
【0016】ここで、上記圧縮状態の皿ばね50の反力
をF、流路口20の直径をA、当接棒54の直径をB、
円筒部40aの直径をCとすれば、本実施例に関わる減
圧機構の圧力バランスは次式で示される。
【数1】
【0017】よって、この減圧弁4で得られるP2は、
次式で求まる。
【数2】
【0018】また、上記減圧弁4において、消火剤ボン
ベ1のガス消費が進むと供給ガス圧P1が次第に低下す
る。このとき供給ガス圧P1に対して相対的に皿ばね5
0の付勢力が勝るので上記平衡状態は、弁体40を開く
方向へ変化するため、消火剤ボンベ1に貯蔵された消火
剤ガスをほぼ完全に使い切ることができる。したがっ
て、一次圧(供給ガス圧)の設定が多少低めである消火
設備にも適用可能である。
【0019】なお、本実施例の減圧弁4においては、流
路口20が弁体40により閉塞されるとき、ゴムシート
41を固定する金具42が弁体40の最上点を規定する
ストッパとなる。すなわち、弁体40を上昇させるガス
圧の強さに関わらずゴムシート41に対して流路口20
の顎部が食い込む量は一定量に制限されるので、ゴムシ
ート41により良好に閉塞可能である。
【0020】また上記ゴムシート41において、従来例
で述べた容器弁2等を兼ねる減圧装置のように放出時前
に弁がずっと閉塞状態では流路口20に接触し続けるこ
とによるゴムシート41の経時劣化が進みやすい。しか
し、本発明に係る減圧弁4は、開閉制御弁とは別の装置
として構成したので流路口20へ接触し得るのは放出時
のみであり、そのようなことでゴムシート41が劣化す
ることがないといった効果が得られる。さらには、本発
明に係る減圧弁4は流路の開閉制御を行うものではな
く、且つ皿ばね50等の機械的な付勢力のみにより基準
圧の設定を行うため、簡易且つ安価な構成および誤作動
・誤動作の無い簡易な制御を実現することとなる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明の減圧弁は、
供給ガス圧がかかる高圧流路と、該高圧流路と流路口で
繋がり該流路口を介して送出された送出ガス圧がかかる
低圧流路と、上記高圧流路内に固定された弁支持体に基
端部側を包まれるように保持され上記流路口に対して進
退自在に配設されるとともに上記弁支持体と基端部との
空隙から弁体下流側に開口する圧力案内室を形成した弁
体と、上記低圧流路側に配設され上記弁体に当接して該
弁体を流路口から離間させた状態に付勢する弾性体と、
を有する構成なので、二次圧コントロール用の基準圧力
源が不要であり簡易且つ安価な構成であるとともに、複
雑な構成及び圧力制御に起因する誤動作・誤起動の危険
性を回避でき、また、供給ガス圧が下がっても消火剤タ
ンク内の消火剤を使い切ることのできる減圧弁を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減圧弁を使用した消火設備の構成
を示す模式図である。
【図2】本実施例の減圧弁の構成を示す断面図である。
【符号の説明】 P1 供給ガス圧 10 高圧流路 20 流路口 P2 送出ガス圧 30 低圧流路 40 弁体 50 弾性体(皿ばね)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E189 BA03 BA07 MA07 MB01 MB06 3H059 AA09 BB22 BB33 BB35 CD07 EE13 FF05 FF09 FF17 5H316 AA20 BB01 CC07 DD18 EE02 EE10 EE12 EE20 JJ01 JJ11 KK02 KK08 KK10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路開閉弁を介して消化剤ボンベと接続
    され上記消化剤ボンベから供給された消火剤ガスを所定
    の二次圧に減圧して送出するための減圧弁であって、 供給ガス圧がかかる高圧流路と、該高圧流路と流路口で
    繋がり該流路口を介して送出された送出ガス圧がかかる
    低圧流路と、上記高圧流路内に固定された弁支持体に基
    端部側を包まれるように保持され上記流路口に対して進
    退自在に配設されるとともに上記弁支持体と基端部との
    空隙から弁体下流側に開口する圧力案内室を形成した弁
    体と、上記低圧流路側に配設され上記弁体に当接して該
    弁体を流路口から離間させた状態に付勢する弾性体と、
    を有することを特徴とする減圧弁。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010517647A (ja) * 2007-02-10 2010-05-27 トータル ワルサー ゲーエムベーハー ヒューエルシュッツ ウント シッヘルハイト 高圧ガス型消火システム制御方法およびその制御装置
CN101936240A (zh) * 2010-07-30 2011-01-05 北京宇航系统工程研究所 一种粗微调相结合的压力信号器
CN102230548A (zh) * 2011-08-01 2011-11-02 南京普鲁卡姆电器有限公司 自适应式燃气压力选择器
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