JP2001108780A - 原子炉用制御棒 - Google Patents
原子炉用制御棒Info
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- JP2001108780A JP2001108780A JP28827499A JP28827499A JP2001108780A JP 2001108780 A JP2001108780 A JP 2001108780A JP 28827499 A JP28827499 A JP 28827499A JP 28827499 A JP28827499 A JP 28827499A JP 2001108780 A JP2001108780 A JP 2001108780A
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- absorber
- neutron absorber
- sleeve
- cladding tube
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 加圧水型原子炉用制御棒において、スエリン
グの大きい下部中性子吸収体の衝撃損傷を防止する。 【解決手段】 制御棒３０は、両端が上部端栓及び下部
端栓３２によりそれぞれ閉じられた被覆管３１並びに被
覆管３１内に収納された上部中性子吸収体３７及び下部
中性子吸収体３５を有し、更に被覆管３１内にあって下
部中性子吸収体３５を取り囲むと共に上部中性子吸収体
３７を支持するスリーブ３３を備え、その上蓋３６と下
部中性子吸収体３５との間の空間３９に相対変位吸収自
在のコイルばね３８を介装して構成される。
グの大きい下部中性子吸収体の衝撃損傷を防止する。 【解決手段】 制御棒３０は、両端が上部端栓及び下部
端栓３２によりそれぞれ閉じられた被覆管３１並びに被
覆管３１内に収納された上部中性子吸収体３７及び下部
中性子吸収体３５を有し、更に被覆管３１内にあって下
部中性子吸収体３５を取り囲むと共に上部中性子吸収体
３７を支持するスリーブ３３を備え、その上蓋３６と下
部中性子吸収体３５との間の空間３９に相対変位吸収自
在のコイルばね３８を介装して構成される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉の制御棒に
関し、特に加圧水型原子炉用の制御棒の構造に関する。
関し、特に加圧水型原子炉用の制御棒の構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】原子炉の炉内核反応を制御するために中
性子吸収体を内蔵した制御棒が一般に使用されるが、制
御棒の構造は主として炉心を構成する燃料集合体の構造
に大きく関連している。加圧水型原子炉においては、多
数の燃料棒をアレイ状に配列し、これを碁盤目状配置の
開口を備えた支持格子により支えた燃料集合体が一般に
使用されている。図８にそのような燃料集合体１とこれ
に組み合わされて使用される制御棒１１との関連が概念
的に図示されている。燃料集合体１は、多数用いられる
支持格子３の内の１個の支持格子３の周囲を切り出して
示した部分斜視図として示されている。支持格子３の碁
盤目状配置の開口の中に多数の燃料棒５が１本づつ挿入
されて支持されている。多数の開口の内の特定位置にあ
るものには、燃料棒５に代わって制御棒案内管７が挿入
されて固定されており、この中に制御棒１１が１本づつ
挿入されるようになっている。制御棒案内管７の配置に
対応して配置された制御棒１１が図示しない上部で互い
に連結されて、制御棒組立体乃至制御棒クラスタ１３と
して組み立てられている。このような制御棒クラスタ１
３は、原子炉容器上蓋に設けられた制御棒駆動装置（図
示しない。）により上下方向に駆動されて、多数の燃料
集合体１からなる炉心の中に挿入されたり、炉心から引
き抜かれたりして炉内核反応乃至反応度を制御する。
性子吸収体を内蔵した制御棒が一般に使用されるが、制
御棒の構造は主として炉心を構成する燃料集合体の構造
に大きく関連している。加圧水型原子炉においては、多
数の燃料棒をアレイ状に配列し、これを碁盤目状配置の
開口を備えた支持格子により支えた燃料集合体が一般に
使用されている。図８にそのような燃料集合体１とこれ
に組み合わされて使用される制御棒１１との関連が概念
的に図示されている。燃料集合体１は、多数用いられる
支持格子３の内の１個の支持格子３の周囲を切り出して
示した部分斜視図として示されている。支持格子３の碁
盤目状配置の開口の中に多数の燃料棒５が１本づつ挿入
されて支持されている。多数の開口の内の特定位置にあ
るものには、燃料棒５に代わって制御棒案内管７が挿入
されて固定されており、この中に制御棒１１が１本づつ
挿入されるようになっている。制御棒案内管７の配置に
対応して配置された制御棒１１が図示しない上部で互い
に連結されて、制御棒組立体乃至制御棒クラスタ１３と
して組み立てられている。このような制御棒クラスタ１
３は、原子炉容器上蓋に設けられた制御棒駆動装置（図
示しない。）により上下方向に駆動されて、多数の燃料
集合体１からなる炉心の中に挿入されたり、炉心から引
き抜かれたりして炉内核反応乃至反応度を制御する。
【０００３】図９に制御棒１１の構造の１例が概念的に
示されている。これを説明すると、細い円筒状の被覆管
１５の上端及び下端がそれぞれ上部端栓１７及び下部端
栓１９によって水密に閉じられている。そして、被覆管
１５の中に上部中性子吸収体２１と下部中性子吸収体２
３が入れられている。その上部中性子吸収体２１は、上
蓋２５付きのスリーブ２７の上に載せられ、更に上方の
押さえばね２９によって下向きに押さえられているが、
一方下部中性子吸収体２３はスリーブ２７の中に納めら
れている。下部中性子吸収体２３の上面と上蓋２５との
間には、使用開始時隙間２６が画成され、下部中性子吸
収体２３の体積膨張（スエリング）を吸収するようにな
っている。
示されている。これを説明すると、細い円筒状の被覆管
１５の上端及び下端がそれぞれ上部端栓１７及び下部端
栓１９によって水密に閉じられている。そして、被覆管
１５の中に上部中性子吸収体２１と下部中性子吸収体２
３が入れられている。その上部中性子吸収体２１は、上
蓋２５付きのスリーブ２７の上に載せられ、更に上方の
押さえばね２９によって下向きに押さえられているが、
一方下部中性子吸収体２３はスリーブ２７の中に納めら
れている。下部中性子吸収体２３の上面と上蓋２５との
間には、使用開始時隙間２６が画成され、下部中性子吸
収体２３の体積膨張（スエリング）を吸収するようにな
っている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】而して、前述の制御棒
クラスタ乃至制御棒は、制御棒駆動装置により線状に駆
動されるが、この代表的な駆動方式は電磁ラッチ機構に
よるステップ駆動である。その際、例えば２５Ｇといっ
た大きなステップ荷重が上部中性子吸収体２１及び下部
中性子吸収体２３に作用する。前者への荷重は押さえば
ね２９及びスリーブ２７によって確りと支持されるが、
下部中性子吸収体２３については隙間２６があるのでこ
の分だけ上下方向に動き、大きな衝撃荷重が発生してそ
の損傷を招く虞れがある。特に負荷追従運転などで制御
棒の昇降が頻繁になるとその傾向が高まる。従って、本
発明は、下部中性子吸収体の大きな体積膨張乃至スエリ
ングを吸収し得ると共に発生衝撃荷重を最小にして下部
中性子吸収体損傷を防止し得る原子炉制御棒を提供する
ことを目的とする。
クラスタ乃至制御棒は、制御棒駆動装置により線状に駆
動されるが、この代表的な駆動方式は電磁ラッチ機構に
よるステップ駆動である。その際、例えば２５Ｇといっ
た大きなステップ荷重が上部中性子吸収体２１及び下部
中性子吸収体２３に作用する。前者への荷重は押さえば
ね２９及びスリーブ２７によって確りと支持されるが、
下部中性子吸収体２３については隙間２６があるのでこ
の分だけ上下方向に動き、大きな衝撃荷重が発生してそ
の損傷を招く虞れがある。特に負荷追従運転などで制御
棒の昇降が頻繁になるとその傾向が高まる。従って、本
発明は、下部中性子吸収体の大きな体積膨張乃至スエリ
ングを吸収し得ると共に発生衝撃荷重を最小にして下部
中性子吸収体損傷を防止し得る原子炉制御棒を提供する
ことを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】如上の目的を達成するた
め、本発明によれば、両端が上部端栓及び下部端栓によ
りそれぞれ閉じられた被覆管並びにこの被覆管内に収納
された上部中性子吸収体及び下部中性子吸収体を有する
原子炉用制御棒は、被覆管の中で下部端栓上に載置さ
れ、そして下部中性子吸収体を取り囲むと共に前記上部
中性子吸収体を支持するスリーブを設け、その上蓋と下
部中性子吸収体との間に相対変位吸収自在の保持部材を
介装して構成される。その相対変位自在の保持部材は、
好適にはコイルばね又は薄板リング等のばね部材で構成
される。或いは又、相対変位自在の保持部材は、スリー
ブの内面に弾性支持される弾性リング部材で構成し、所
定値以上の力が作用したら摺動して変位できる構成して
も好適である。
め、本発明によれば、両端が上部端栓及び下部端栓によ
りそれぞれ閉じられた被覆管並びにこの被覆管内に収納
された上部中性子吸収体及び下部中性子吸収体を有する
原子炉用制御棒は、被覆管の中で下部端栓上に載置さ
れ、そして下部中性子吸収体を取り囲むと共に前記上部
中性子吸収体を支持するスリーブを設け、その上蓋と下
部中性子吸収体との間に相対変位吸収自在の保持部材を
介装して構成される。その相対変位自在の保持部材は、
好適にはコイルばね又は薄板リング等のばね部材で構成
される。或いは又、相対変位自在の保持部材は、スリー
ブの内面に弾性支持される弾性リング部材で構成し、所
定値以上の力が作用したら摺動して変位できる構成して
も好適である。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下添付の図面を参照して本発明
の実施形態を説明する。尚、全図に亙り同一部分には、
同一の符号を付すこととする。先ず、図２を参照して、
本発明による制御棒３０及びこれらが組合わさって構成
される制御棒クラスタ４０の全体構造を説明する。図２
において、制御棒３０は図示しない燃料集合体の案内管
に対応して配置され、これらはスパイダ部材４１のベー
ン部材４３のフィンガ部材４５に上端が固定されてい
る。スパイダ部材４１は、図示しない制御棒駆動装置の
駆動軸が着脱自在に連結されるハブ部材を有し、ベーン
部材４３はそのハブ部材から放射状に延出している。ベ
ーン部材４３の先端にはフィンガ部材４５が上下方向に
延びて形成されているが、ものによっては一部図示する
ように中間部にも形成されている。制御棒３０は一部が
切除されて短く図示されているが、スパイダ部材４１に
対しかなり長いものとなっていて、実機においては一般
に３メートル前後の長さがある。制御棒クラスタ４０は
前述のように構成されているが、発明の内容をよく理解
されるように例示的に説明したものであり、制御棒３０
の長さや数等は、勿論原子炉の形式や大きさにより変わ
るものである。
の実施形態を説明する。尚、全図に亙り同一部分には、
同一の符号を付すこととする。先ず、図２を参照して、
本発明による制御棒３０及びこれらが組合わさって構成
される制御棒クラスタ４０の全体構造を説明する。図２
において、制御棒３０は図示しない燃料集合体の案内管
に対応して配置され、これらはスパイダ部材４１のベー
ン部材４３のフィンガ部材４５に上端が固定されてい
る。スパイダ部材４１は、図示しない制御棒駆動装置の
駆動軸が着脱自在に連結されるハブ部材を有し、ベーン
部材４３はそのハブ部材から放射状に延出している。ベ
ーン部材４３の先端にはフィンガ部材４５が上下方向に
延びて形成されているが、ものによっては一部図示する
ように中間部にも形成されている。制御棒３０は一部が
切除されて短く図示されているが、スパイダ部材４１に
対しかなり長いものとなっていて、実機においては一般
に３メートル前後の長さがある。制御棒クラスタ４０は
前述のように構成されているが、発明の内容をよく理解
されるように例示的に説明したものであり、制御棒３０
の長さや数等は、勿論原子炉の形式や大きさにより変わ
るものである。
【０００７】図１に本発明の実施形態の要部である制御
棒３０の先端部の構造が拡大して示されている。図１に
おいて、制御棒３０の被覆管３１の下端は下部端栓３２
に嵌合し、これに密封溶接されている。被覆管３１の内
径よりも僅かに小さい外径を持つスリーブ３３は、下部
端栓３２の上面に載っていて下部中性子吸収体（以下下
部吸収体と称す。）３５を取り囲んでいる。スリーブ３
３の上端は上蓋３６で閉じられ、その上に上部中性子吸
収体（以下上部吸収体と称す。）３７が載っている。従
って、上部吸収体３７の自重やこれに作用する下向き荷
重は、スリーブ３３を介して直接下部端栓３２に伝えら
れる。上部吸収体３７の上部は図示されていないが、全
長はかなり長いものであり、同様に図示しない押さえば
ねにより下向きに押さえられている。下部吸収体３５の
上端面と上蓋３６の間には空間３９が形成され、その中
にコイルばね３８が入れられている。
棒３０の先端部の構造が拡大して示されている。図１に
おいて、制御棒３０の被覆管３１の下端は下部端栓３２
に嵌合し、これに密封溶接されている。被覆管３１の内
径よりも僅かに小さい外径を持つスリーブ３３は、下部
端栓３２の上面に載っていて下部中性子吸収体（以下下
部吸収体と称す。）３５を取り囲んでいる。スリーブ３
３の上端は上蓋３６で閉じられ、その上に上部中性子吸
収体（以下上部吸収体と称す。）３７が載っている。従
って、上部吸収体３７の自重やこれに作用する下向き荷
重は、スリーブ３３を介して直接下部端栓３２に伝えら
れる。上部吸収体３７の上部は図示されていないが、全
長はかなり長いものであり、同様に図示しない押さえば
ねにより下向きに押さえられている。下部吸収体３５の
上端面と上蓋３６の間には空間３９が形成され、その中
にコイルばね３８が入れられている。
【０００８】前述のような構成の制御棒３０は、通常の
定格出力運転時において、下部吸収体３５が位置する先
端部が炉心内の上部にあって、中性子を程よく吸収して
炉心の反応度を好適に維持する。中性子吸収による体積
膨張はコイルばね３８の変形により吸収される。制御棒
３０の昇降時に下部吸収体３５に作用するステップ荷重
によりこれが移動しようとするがコイルばね３８の弾性
力により阻止される。上部吸収体３７は図示しない押さ
えばねにより確りと保持され、炉心内に位置するときは
下部吸収体３５と共に中性子を吸収し、反応度を所望値
に保つ。
定格出力運転時において、下部吸収体３５が位置する先
端部が炉心内の上部にあって、中性子を程よく吸収して
炉心の反応度を好適に維持する。中性子吸収による体積
膨張はコイルばね３８の変形により吸収される。制御棒
３０の昇降時に下部吸収体３５に作用するステップ荷重
によりこれが移動しようとするがコイルばね３８の弾性
力により阻止される。上部吸収体３７は図示しない押さ
えばねにより確りと保持され、炉心内に位置するときは
下部吸収体３５と共に中性子を吸収し、反応度を所望値
に保つ。
【０００９】尚、前述の実施形態においては、相対変位
吸収自在の保持部材としてコイルばねを使用したが、図
３及び図４に示す制御棒５０のようにコイルばねに代え
て薄板リング乃至ストップリング５８を使用しても良
い。ストップリング５８は、ばね特性を持つ金属薄板を
図４に特に示すように円筒形に成型し、軸方向にスリッ
トを形成して変形し易くしたものである。スリーブ５３
はスリーブ３３と同等なものであり、ストップリング５
８の入る空間５９の長さに見合って長さを調整したもの
である。このような構成の制御棒５０が制御棒３０と同
様の作用効果を有することは、説明するまでも無く前述
の記載から当業者には自明であろう。尚、いずれの実施
形態においても、制御棒３０，５０の寿命終期において
体積膨張を十分吸収しても、スリーブ３３，５３の下端
はなお下部端栓３２に接しているから、上部吸収体３
７，５７の自重等は下部吸収体３５には作用しない。
吸収自在の保持部材としてコイルばねを使用したが、図
３及び図４に示す制御棒５０のようにコイルばねに代え
て薄板リング乃至ストップリング５８を使用しても良
い。ストップリング５８は、ばね特性を持つ金属薄板を
図４に特に示すように円筒形に成型し、軸方向にスリッ
トを形成して変形し易くしたものである。スリーブ５３
はスリーブ３３と同等なものであり、ストップリング５
８の入る空間５９の長さに見合って長さを調整したもの
である。このような構成の制御棒５０が制御棒３０と同
様の作用効果を有することは、説明するまでも無く前述
の記載から当業者には自明であろう。尚、いずれの実施
形態においても、制御棒３０，５０の寿命終期において
体積膨張を十分吸収しても、スリーブ３３，５３の下端
はなお下部端栓３２に接しているから、上部吸収体３
７，５７の自重等は下部吸収体３５には作用しない。
【００１０】尚、前記２個の実施形態においては、相対
変位吸収自在の保持部材としてはばね部材を使用し、そ
の弾性変形により下部吸収体３５の体積膨張即ちスエリ
ングによる下部吸収体とスリーブの上蓋との相対変位を
吸収したが 、図５乃至図７に示す制御棒６０のよう
に、所定の取り付け力で固定され且つ摺動自在なストッ
プリング６８を使用しても良い。図５において、被覆管
３１の下端部で下部吸収体３５を取り囲むスリーブ６３
は、薄い弾性金属板から形成されたストップリング６８
を収納する空間６９を上蓋３６の下方に画成している。
ストップリング６８は、図６及び図７に示すように、軸
方向スロットを備えた不完全円筒体であり、その外径は
スリーブ６３の内径よりも僅かに大きく設定されてい
る。従って、図５や図６に示す状態では半径方向に所定
の弾性変形が与えられた形になっている。この弾性変形
に基づく接触圧による摩擦力が発生し、下部吸収体３５
の軸方向移動力を保持するようになっている。但し、ス
エリングによる下部吸収体３５の上面の変位力をも越え
るものではない。ストップリング６８と上蓋３６との間
の隙間量（軸方向長さ）は、使用寿命間のスエリングに
よる下部吸収体３５の軸方向伸び量を十分吸収できる大
きさとなっている。
変位吸収自在の保持部材としてはばね部材を使用し、そ
の弾性変形により下部吸収体３５の体積膨張即ちスエリ
ングによる下部吸収体とスリーブの上蓋との相対変位を
吸収したが 、図５乃至図７に示す制御棒６０のよう
に、所定の取り付け力で固定され且つ摺動自在なストッ
プリング６８を使用しても良い。図５において、被覆管
３１の下端部で下部吸収体３５を取り囲むスリーブ６３
は、薄い弾性金属板から形成されたストップリング６８
を収納する空間６９を上蓋３６の下方に画成している。
ストップリング６８は、図６及び図７に示すように、軸
方向スロットを備えた不完全円筒体であり、その外径は
スリーブ６３の内径よりも僅かに大きく設定されてい
る。従って、図５や図６に示す状態では半径方向に所定
の弾性変形が与えられた形になっている。この弾性変形
に基づく接触圧による摩擦力が発生し、下部吸収体３５
の軸方向移動力を保持するようになっている。但し、ス
エリングによる下部吸収体３５の上面の変位力をも越え
るものではない。ストップリング６８と上蓋３６との間
の隙間量（軸方向長さ）は、使用寿命間のスエリングに
よる下部吸収体３５の軸方向伸び量を十分吸収できる大
きさとなっている。
【００１１】前述の構成の制御棒６０において、下部吸
収体３５及び上部吸収体６７の中性子吸収作用による制
御作用は、前述の実施形態との場合と同様である。制御
棒６０は、炉心内への挿入及び炉心内からの引き抜きに
際しステップ駆動されるが、その際下部吸収体３５が受
けるステップ荷重は、ストップリング６８によって保持
される。そして、スエリングにより軸方向伸びが発生し
たときは、ストップリング６８がスリーブ６３の内面を
摺動して、相対変位を吸収する。
収体３５及び上部吸収体６７の中性子吸収作用による制
御作用は、前述の実施形態との場合と同様である。制御
棒６０は、炉心内への挿入及び炉心内からの引き抜きに
際しステップ駆動されるが、その際下部吸収体３５が受
けるステップ荷重は、ストップリング６８によって保持
される。そして、スエリングにより軸方向伸びが発生し
たときは、ストップリング６８がスリーブ６３の内面を
摺動して、相対変位を吸収する。
【００１２】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
下部中性子吸収体の上部に相対変位吸収自在の保持部材
を設け、スエリングによる伸びに基づく相対変位を吸収
しつつ通常駆動時の作用荷重に対し下部中性子吸収体を
確り保持し、その衝撃荷重による損傷を防止することが
できる。
下部中性子吸収体の上部に相対変位吸収自在の保持部材
を設け、スエリングによる伸びに基づく相対変位を吸収
しつつ通常駆動時の作用荷重に対し下部中性子吸収体を
確り保持し、その衝撃荷重による損傷を防止することが
できる。
【図１】本発明の実施形態の要部を示す部分拡大断面図
である。
である。
【図２】前記実施形態に係る制御棒が組立てられて形成
する制御棒クラスタの全体斜視図である。
する制御棒クラスタの全体斜視図である。
【図３】前記実施形態の一部を変更した改変実施形態の
部分拡大断面図である。
部分拡大断面図である。
【図４】図３の実施形態の一部を取出して示す部分斜視
図である。
図である。
【図５】本発明の別の実施形態の要部を示す部分拡大断
面図である。
面図である。
【図６】図５のＶＩ−ＶＩ線に沿う平断面図である。
【図７】図５の一部を取出して示す部分斜視図である。
【図８】の使用状態を示す切欠斜視図である。
【図９】従来構造の制御棒の短縮立断面図である。
３０ 制御棒 ３１ 被覆管 ３２ 下部端栓 ３３ スリーブ ３５ 下部中性子吸収体 ３６ 上蓋 ３７ 上部中性子吸収体 ３８ コイルばね ３９ 空間 ４０ 制御棒クラスタ ５０ 制御棒 ５３ スリーブ ５７ 上部中性子吸収体 ５８ ストップリング ５９ 空間 ６０ 制御棒 ６３ スリーブ ６７ 上部中性子吸収体 ６８ ストップリング ６９ 空間
Claims (3)
- 【請求項１】 両端が上部端栓及び下部端栓によりそれ
ぞれ閉じられた被覆管並びに同被覆管内に収納された上
部中性子吸収体及び下部中性子吸収体を有する制御棒に
おいて、前記被覆管内にあって前記下部中性子吸収体を
取り囲むと共に前記上部中性子吸収体を支持するスリー
ブの上蓋と該下部中性子吸収体との間に相対変位吸収自
在の保持部材を介装してなることを特徴とする原子炉用
制御棒。 - 【請求項２】 前記相対変位吸収自在の保持部材がばね
部材であることを特徴とする請求項１記載の原子炉用制
御棒。 - 【請求項３】 前記相対変位吸収自在の保持部材が前記
スリーブの内面に弾性支持される弾性リング部材である
ことを特徴とする請求項１記載の原子炉用制御棒。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28827499A JP2001108780A (ja) | 1999-10-08 | 1999-10-08 | 原子炉用制御棒 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28827499A JP2001108780A (ja) | 1999-10-08 | 1999-10-08 | 原子炉用制御棒 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001108780A true JP2001108780A (ja) | 2001-04-20 |
Family
ID=17728067
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28827499A Withdrawn JP2001108780A (ja) | 1999-10-08 | 1999-10-08 | 原子炉用制御棒 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001108780A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7460632B2 (en) | 2004-09-22 | 2008-12-02 | Areva Np Inc. | Control rod absorber stack support |
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