JP2001108065A - カム保持機構 - Google Patents

カム保持機構

Info

Publication number
JP2001108065A
JP2001108065A JP28972499A JP28972499A JP2001108065A JP 2001108065 A JP2001108065 A JP 2001108065A JP 28972499 A JP28972499 A JP 28972499A JP 28972499 A JP28972499 A JP 28972499A JP 2001108065 A JP2001108065 A JP 2001108065A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
side member
fixed
movable
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28972499A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Kuchihara
彪 朽原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seibu Electric and Machinery Co Ltd
Original Assignee
Seibu Electric and Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seibu Electric and Machinery Co Ltd filed Critical Seibu Electric and Machinery Co Ltd
Priority to JP28972499A priority Critical patent/JP2001108065A/ja
Publication of JP2001108065A publication Critical patent/JP2001108065A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gears, Cams (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カム軸に対し螺子を用いずにカムを固定で
き、カム軸の損傷に伴うトラブルを解消すると共に、容
易且つ確実にカムの調整とカム軸への固定が行えるカム
保持機構を提供する。 【解決手段】 カム軸11上に固定側部材15、可動側
部材16、及びスプリング17が配設され、固定側部材
15と可動側部材16の接触状態を変え、固定側部材1
5と可動側部材16とを合わせた軸方向寸法を長短変化
させてスプリング17の押圧力を変化させ、各カム12
のカム軸11に対する回動可・不可状態を切換えること
から、カム位置の調整が容易に行える状態とカム12を
確実に固定できる状態とをスムーズに切換えられ、操作
性に優れると共に、カム軸11には一切悪影響がなく、
カム12位置の微調整も問題なく行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のカムをカム
軸に固定状態と位置調整可能状態とを切換可能として保
持するカム保持機構に関する。
【0002】
【従来の技術】所定の動作範囲内で動く可動部分と、こ
の可動部分を駆動する駆動部とを備える各種機器では、
可動部分が動作の限界位置に達した場合に駆動部を停止
させるリミットスイッチや、何らかの異常等で駆動部の
駆動トルクが定められた値以上になった時に駆動部を停
止させるトルクスイッチが一般的に用いられている。こ
れらリミットスイッチやトルクスイッチにおいては、ス
イッチを作動させる仕組みとして従来からカム機構が用
いられる場合があった。このカム機構では、可動部分の
変位や負荷状態の変化に基づいて回動するカム軸にカム
が取付けられ、カムの所定部分がスイッチのスイッチ動
作部分を動かすことによりスイッチを作動させる仕組み
となっている。
【0003】こうした従来のカム機構においてカムをカ
ム軸上に保持するカム保持機構の一例を図7に示す。こ
の図7は従来のカム保持機構の平面図及び正面図であ
る。前記図7において従来のカム保持機構100は、所
定の機器の駆動部分に連動して回動するカム軸101上
に取付けられるカム102に螺子孔102aが形成さ
れ、この螺子孔102aに螺合させたセット螺子103
をカム軸101に対し締付けて、カム102をカム軸1
01に一体に固定する構成である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のカム保持機構は
以上のように構成されていることから、セット螺子10
3を締付けるとカム軸101にセット螺子103が食込
んでその痕が残り、後でカム102のタイミングを変え
る必要が生じ、カム102の位置をカム軸101に対し
回転させる場合に、カム102を回しにくくなるという
課題を有した。また、カム軸101の所定位置にカム1
02を固定しようとセット螺子103を締付ける際にも
カム軸101表面の螺子痕の凹凸でセット螺子103の
カム軸接触位置がずれて位置決めしにくく、微調整が困
難になったりするという課題を有していた。
【0005】本発明は前記課題を解消するためになされ
たもので、カム軸に対し螺子を用いずにカムを固定で
き、カム軸の損傷に伴うトラブルを解消すると共に、容
易且つ確実にカムの調整とカム軸への固定が行えるカム
保持機構を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカム保持機
構は、板カムとして所定形状に形成される複数のカム
と、軸方向所定範囲内に前記複数のカムが回動可能且つ
軸方向摺動可能に取付けられるカム軸と、当該カム軸の
前記複数のカムから軸方向両側に離れた所定の二箇所に
固定される略鍔状のカム位置決め部材と、前記カム軸の
一方のカム位置決め部材とカムとの間で軸方向寸法の長
い状態と短い状態とを切換可能としてカム軸に対し回動
自在且つ軸方向摺動自在に配設される保持状態切換部材
と、当該保持状態切換部材と前記複数のカムとの間に配
設され、保持状態切換部材とカムとを互いに押し離す向
きの付勢力を発生し、当該付勢力が前記保持状態切換部
材を短寸法状態とした場合には各カムのカム軸に対する
回動を許容する強さとなる一方、保持状態切換部材を長
寸法状態とした場合には各カムを他方のカム位置決め部
材側に押寄せつつ各カムのカム軸に対する回動を不可能
にして各カムをカム軸と一体化させる強さとなる付勢手
段とを備えるものである。
【0007】このように本発明においては、カム軸に保
持状態切換部材が配設され、この保持状態切換部材とカ
ムとの間のカム軸上に付勢手段が配設され、保持状態切
換部材の軸方向の長短をカム軸上で切換えて付勢手段の
軸方向寸法を変化させ、付勢手段の付勢力を調整して各
カムのカム軸に対する回動可・不可状態を切換えること
により、保持状態切換部材を短寸法とすると直接カムを
動かす操作で容易にカム位置の調整が行えると共に、保
持状態切換部材を長寸法状態に維持している限り、付勢
手段がカムを押圧してカム調整後の状態を確実に保持で
きることとなり、カム軸には一切悪影響がなく、カム位
置の微調整も問題なく行え、カムの位置調整における操
作性が大幅に向上する。
【0008】また、本発明に係るカム保持機構は必要に
応じて、それぞれ隣合う前記各カムの間にカム軸と一体
に回動可能で且つカム軸に対し軸方向摺動可能に配設さ
れる環状のスペーサを備えるものである。このように本
発明においては、カム軸に対して回動しないスペーサを
各カム間に配設し、カムを別のカムと直接接触させない
ようにすることにより、カムの位置調整可能な状態で所
定のカムを動かしても別のカムがこれに伴って回転した
りすることもなく、調整対象以外のカムを調整し直す必
要がなくなり、操作の手間が省け、一層容易且つ素早く
調整が行える。
【0009】また、本発明に係るカム保持機構は必要に
応じて、前記保持状態切換部材が、前記一方のカム位置
決め部材寄りのカム軸に対し回動自在且つ軸方向摺動自
在に配設される固定側部材と、当該固定側部材に接して
前記カム軸の前記固定側部材と付勢手段との間で回動自
在且つ軸方向摺動自在に配設される可動側部材とからな
り、前記固定側部材及び可動側部材が、互いの接触状態
を変化させると固定側部材と可動側部材とを合わせた軸
方向寸法の長短を切換可能な所定形状にそれぞれ形成さ
れるものである。このように本発明においては、保持状
態切換部材としてカム軸上に固定側部材及び可動側部材
が配設され、固定側部材と可動側部材の接触状態を変化
させ、固定側部材と可動側部材とを合わせた軸方向寸法
を長短変化させて各カムのカム軸に対する回動可・不可
状態を切換えることにより、固定側部材と可動側部材の
接触状態を変えると可動側部材がカム軸上で固定側部材
寄りもしくはカム寄りにそれぞれ位置することとなり、
可動側部材に接する付勢手段の軸方向寸法を変えて付勢
力を変化させられ、カム位置の調整が容易に行える状態
とカムを確実に保持固定できる状態とをスムーズに切換
えられ、操作性に優れる。
【0010】また、本発明に係るカム保持機構は必要に
応じて、前記固定側部材が、前記可動側部材に面する側
に周方向所定ピッチで複数の凹凸形状を形成され、前記
可動側部材が、前記固定側部材に面する側に前記固定側
部材側の凹凸形状と係合する所定の凹凸形状を形成さ
れ、固定側部材に対する回転で固定側部材との接触部位
を変えて、カム軸上の位置を前記固定側部材に対し近接
する状態から前記カム側により近付いた状態まで切換可
能となるものである。このように本発明においては、固
定側部材と可動側部材にそれぞれ互いに係合する凹凸形
状部分を形成し、固定側部材に対し可動側部材を所定角
度回転させて互いの凹凸形状部分の接触状態を変え、可
動側部材のカム軸上での位置を変えられることにより、
可動側部材を固定側部材に対し回転させるという容易な
操作で固定側部材と可動側部材とを合わせた軸方向寸法
を変えて各カムのカム軸に対する回動可・不可状態を切
換えられ、操作性に優れる。
【0011】また、本発明に係るカム保持機構は必要に
応じて、前記固定側部材及び可動側部材の凹凸形状が周
方向に複数段状に形成され、可動側部材の固定側部材に
対する複数の所定角度の回転変化によって、可動側部材
のカム軸上の位置がカム側に近付く向きに複数変化する
ものである。このように本発明においては、固定側部材
と可動側部材の凹凸形状部分がそれぞれ複数段に形成さ
れ、固定側部材に対し可動側部材を所定角度回転させて
互いの接触状態を変えると可動側部材のカム軸上での位
置を複数段階にわたって変えられることにより、容易な
回転操作で固定側部材と可動側部材とを合わせた軸方向
寸法を変化させられ、操作性に優れると共に、固定側部
材と可動側部材とを合わせた軸方向寸法を複数段階変化
させて付勢手段による付勢力の強さを複数通りに調整で
き、カムに加わる負荷が変化した場合にも対応してカム
を確実に固定できる。
【0012】また、本発明に係るカム保持機構は必要に
応じて、前記固定側部材が、カム軸と平行で且つカム軸
と中心が一致する螺子孔を形成され、前記可動側部材
が、前記固定側部材に面する側に中心をカム軸に一致さ
せて突出して固定側部材の螺子孔に螺合する螺子部を形
成され、固定側部材に対する回転でカム軸上の位置を少
なくとも前記固定側部材に対し近接する状態から前記カ
ム側により近付いた状態まで変えられるものである。こ
のように本発明においては、固定側部材と可動側部材に
それぞれ互いに螺合する螺子形状を形成し、固定側部材
に対し可動側部材を所定角度回転させて互いの螺合状態
を変え、可動側部材のカム軸上での位置を変えられるこ
とにより、可動側部材を固定側部材に対し回転させると
いう容易な操作で固定側部材と可動側部材とを合わせた
軸方向寸法を変化させて各カムのカム軸に対する回動可
・不可状態を切換えられ、操作性に優れると共に、固定
側部材と可動側部材とを合わせた軸方向寸法を無段階に
変化させて付勢手段による付勢力の強さを細かく調整で
き、カムに加わる負荷が変化した場合にも対応してカム
を確実に固定できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に係
るカム保持機構を図1〜図6に基づいて説明する。な
お、本実施形態のカム保持機構はスイッチを動作させる
カム機構の一部として用いられるものである。この図1
は本実施の形態に係るカム保持機構のカム固定状態の一
部切欠正面図、図2は本実施の形態に係るカム保持機構
のカム可動状態の一部省略正面図、図3は本実施の形態
に係るカム保持機構の平面図、図4は本実施の形態に係
るカム保持機構におけるカム及びスペーサの平面図、図
5は本実施の形態に係るカム保持機構におけるカム固定
状態とカム可動状態の切換動作説明図、図6は本実施の
形態に係るカム保持機構における固定側部材の底面図及
び可動側部材の平面図である。
【0014】前記各図に示すように、本実施の形態に係
るカム保持機構1は、軸方向所定範囲にわたって平行を
なす二面を形成され、所定の機器の駆動部(図示を省
略)に連動して回動するカム軸11と、このカム軸11
の前記所定範囲内にそれぞれ回動自在且つ軸方向摺動自
在に保持される複数のカム12と、前記カム軸11の前
記複数のカム12から軸方向両側に離れた所定の二箇所
に固定される略鍔状のカム位置決め部材13と、前記複
数の各カム12間にそれぞれカム軸11に対し軸方向摺
動自在且つカム軸11と一体に回動可能に配設されるス
ペーサ14と、前記カム軸11の一方のカム位置決め部
材13とカム12との間で回動可能且つ軸方向移動可能
に配設される固定側部材15と、この固定側部材15と
複数のカム12との間のカム軸11に回動可能且つ軸方
向移動可能に配設される可動側部材16と、この可動側
部材16と複数のカム12との間に配設され、可動側部
材16とカム12とを互いに押し離す向きの付勢力を発
生する付勢手段としてのスプリング17とを備える構成
である。
【0015】前記カム12は、所定形状の板カムであ
り、カム軸11を貫通させつつ回り止め用のスペーサ1
4と交互に軸方向に並べて配設され、軸方向からスプリ
ング17で押付けられてカム軸11と一体に保持される
構成である。スプリング17による押圧力が小さい場合
には、カム12はカム軸11に対し回動可能な状態とな
り、カム12の位置調節を行うことができる。
【0016】前記スペーサ14は、カム軸11の所定範
囲の平行な二面に接する孔14aを形成され、この孔1
4aにカム軸11を貫通させてカム軸11に対し回動し
ない状態で配設される構成である(図4(B)参照)。
前記固定側部材15及び可動側部材16は、前記保持状
態切換部材として配設され、それぞれ向い合う側に凹凸
形状部分として互いに噛合う凸部15a、16a及び凹
部15b、16bを形成されると共に、それぞれ互いに
一部連通し合う溝部15c、16cを形成される構成で
ある(図6参照)。この溝部15c、16cにマイナス
ドライバー等のI字状断面形状の先端部を有する器具を
挿し込んで回すことで、可動側部材16及び固定側部材
15を回動させられ(図5参照)、この回動で可動側部
材16及び固定側部材15を互いにずらすと、凹凸部分
の係合関係が変化し、可動側部材16のカム軸11にお
ける位置を変えられる仕組みである(図1、図2参
照)。
【0017】次に、前記構成に基づくカム保持機構にお
けるカム調整動作について説明する。カム使用状態で
は、カム軸11にスペーサ14を挟んだ状態で軸方向に
並べて配設された複数のカム12に対しスプリング17
で軸方向の押圧力を与え、スペーサ14にカム12を強
く押付けて摩擦力でスペーサ14と一体に回動する状態
とし、カム12とカム軸11との一体の回動を実現して
いる。この時、固定側部材15と可動側部材16の凸部
15a、16a同士が互いに当接し、可動側部材16が
カム軸11上で最もカム12寄りに位置して固定側部材
15と可動側部材16とを合わせた軸方向寸法が最長で
あり、スプリング17の押圧力が最も強い状態となって
いる(図1参照)。
【0018】カム12の位置調整を行う場合には、ま
ず、前記溝部15c、16cにI字状断面形状の先端部
を有する器具を挿し込んで回し、固定側部材15に対し
可動側部材16を回転させて位置をずらして(図5参
照)、固定側部材15と可動側部材16の凹凸を互いに
係合させ、可動側部材16を固定側部材15に近接させ
て固定側部材15と可動側部材16とを合わせた軸方向
寸法を短くする(図2参照)。この状態ではスプリング
17によるカム12への押圧力が弱まり、各カム12を
スペーサ14に強く押付けることができず、カム12は
カム軸11に対し回動可能となることから、カム12の
カム軸11に対する位置調節を行うことができる。この
時、各カム12間にはスペーサ14が配置されているの
で、一つのカム12を調節することにより隣合う別のカ
ム12が追随して回ることはなく、それぞれのカム12
ごとに適切な調整が行える。
【0019】カム12の位置調節後、固定側部材15に
対し可動側部材16を前記と逆向きに回転させて元の位
置に戻し、固定側部材15と可動側部材16とを合わせ
た軸方向寸法を最長としてスプリング17による軸方向
の押圧力を強めると、カム12がスペーサ14に強く押
付けられて摩擦力で一体に回動する状態となり、カム1
2はカム軸11に対し調節した位置を保ったままずれる
ことなく一体に回動可能となる。
【0020】このように、本実施の形態に係るカム保持
機構では、互いに接触状態を変えてカム軸11上で占め
る範囲を調整可能な固定側部材15と可動側部材16を
配設し、カム使用時には可動側部材16をカム寄りの位
置としてスプリング17の押圧力を強め、カム12をカ
ム軸11と一体に固定する一方、カム位置調整時には可
動側部材16を固定側部材15と近接させ、スプリング
17による押圧力を弱めてカム12のカム軸11に対す
る回動を可能にすることから、カム12使用時における
カム軸11への確実な固定と調整時での容易な調整動作
を両立させることができ、操作性を大幅に高めることが
できる。また、カム軸11に対して回動しないスペーサ
14を各カム12間に配設していることから、所定のカ
ム12を位置調整する際に別のカム12を動かさずに済
み、素早く調整が行えると共に、カム12がスペーサ1
4との摩擦によりカム軸11と一体化し、カム軸11に
は一切傷が付かないので、カム12のカム軸11に対す
るスムーズな回動状態を保て、微調整も容易に行えるな
ど、カム12の位置調整における作業性の向上が図れ
る。
【0021】なお、前記実施の形態に係るカム保持機構
において、固定側部材15と可動側部材16のそれぞれ
向い合う側に形成される凹凸形状部分は、それぞれ一段
の凸部15a、16a及び凹部15b、16bとされる
構成であるが、これに限らず、固定側部材15及び可動
側部材16の凹凸形状部分がそれぞれ複数段状に形成さ
れ、可動側部材16及び固定側部材15をそれぞれ互い
に回転させて接触状態を複数通り変えると、可動側部材
16がカム軸11上で複数の位置に移り変る構成とする
こともでき、可動側部材16の軸方向位置を複数段階変
化させてスプリング17によるカム12への押圧力の強
さを複数通りに調整でき、カム12に加わる負荷が変化
した場合にも対応してカム12を確実にカム軸11と一
体に保持できる。
【0022】また、前記実施の形態に係るカム保持機構
においては、マイナスドライバー等のI字状断面形状の
先端部を有する器具を固定側部材15と可動側部材16
の溝部15c、16cに挿し込んで回し、固定側部材1
5と可動側部材16の接触位置をずらす構成としている
が、この他、固定側部材15と可動側部材16にそれぞ
れ互いに螺合する螺子形状を形成してボルトとナットの
関係とし、器具を使用せず、直接一方に対し他方を回転
させる操作で固定側部材15と可動側部材16とを合わ
せた軸方向寸法を変化させる構成とすることもでき、容
易な操作で各カム12のカム軸11に対する回動可・不
可状態を切換えられ、操作性に優れると共に、可動側部
材16のカム軸方向位置を無段階に変化させてスプリン
グ17による押圧力の強さを細かく調整でき、カム12
に加わる負荷が変化した場合にも対応してカム12を確
実に固定できる。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、カム軸に
保持状態切換部材が配設され、この保持状態切換部材と
カムとの間のカム軸上に付勢手段が配設され、保持状態
切換部材の軸方向の長短をカム軸上で切換えて付勢手段
の軸方向寸法を変化させ、付勢手段の付勢力を調整して
各カムのカム軸に対する回動可・不可状態を切換えるこ
とにより、保持状態切換部材を短寸法とすると直接カム
を動かす操作で容易にカム位置の調整が行えると共に、
保持状態切換部材を長寸法状態に維持している限り、付
勢手段がカムを押圧してカム調整後の状態を確実に保持
できることとなり、カム軸には一切悪影響がなく、カム
位置の微調整も問題なく行え、カムの位置調整における
操作性が大幅に向上するという効果を奏する。
【0024】また、本発明によれば、カム軸に対して回
動しないスペーサを各カム間に配設し、カムを別のカム
と直接接触させないようにすることにより、カムの位置
調整可能な状態で所定のカムを動かしても別のカムがこ
れに伴って回転したりすることもなく、調整対象以外の
カムを調整し直す必要がなくなり、操作の手間が省け、
一層容易且つ素早く調整が行えるという効果を有する。
【0025】また、本発明によれば、保持状態切換部材
としてカム軸上に固定側部材及び可動側部材が配設さ
れ、固定側部材と可動側部材の接触状態を変化させ、固
定側部材と可動側部材とを合わせた軸方向寸法を長短変
化させて各カムのカム軸に対する回動可・不可状態を切
換えることにより、固定側部材と可動側部材の接触状態
を変えると可動側部材がカム軸上で固定側部材寄りもし
くはカム寄りにそれぞれ位置することとなり、可動側部
材に接する付勢手段の軸方向寸法を変えて付勢力を変化
させられ、カム位置の調整が容易に行える状態とカムを
確実に保持固定できる状態とをスムーズに切換えられ、
操作性に優れるという効果を有する。
【0026】また、本発明によれば、固定側部材と可動
側部材にそれぞれ互いに係合する凹凸形状部分を形成
し、固定側部材に対し可動側部材を所定角度回転させて
互いの凹凸形状部分の接触状態を変え、可動側部材のカ
ム軸上での位置を変えられることにより、可動側部材を
固定側部材に対し回転させるという容易な操作で固定側
部材と可動側部材とを合わせた軸方向寸法を変えて各カ
ムのカム軸に対する回動可・不可状態を切換えられ、操
作性に優れるという効果を有する。
【0027】また、本発明によれば、固定側部材と可動
側部材の凹凸形状部分がそれぞれ複数段に形成され、固
定側部材に対し可動側部材を所定角度回転させて互いの
接触状態を変えると可動側部材のカム軸上での位置を複
数段階にわたって変えられることにより、容易な回転操
作で固定側部材と可動側部材とを合わせた軸方向寸法を
変化させられ、操作性に優れると共に、固定側部材と可
動側部材とを合わせた軸方向寸法を複数段階変化させて
付勢手段による付勢力の強さを複数通りに調整でき、カ
ムに加わる負荷が変化した場合にも対応してカムを確実
に固定できるという効果を有する。
【0028】また、本発明によれば、固定側部材と可動
側部材にそれぞれ互いに螺合する螺子形状を形成し、固
定側部材に対し可動側部材を所定角度回転させて互いの
螺合状態を変え、可動側部材のカム軸上での位置を変え
られることにより、可動側部材を固定側部材に対し回転
させるという容易な操作で固定側部材と可動側部材とを
合わせた軸方向寸法を変化させて各カムのカム軸に対す
る回動可・不可状態を切換えられ、操作性に優れると共
に、固定側部材と可動側部材とを合わせた軸方向寸法を
無段階に変化させて付勢手段による付勢力の強さを細か
く調整でき、カムに加わる負荷が変化した場合にも対応
してカムを確実に固定できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るカム保持機構のカ
ム固定状態の一部切欠正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るカム保持機構のカ
ム可動状態の一部省略正面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るカム保持機構の平
面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るカム保持機構にお
けるカム及びスペーサの平面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るカム保持機構にお
けるカム固定状態とカム可動状態の切換動作説明図であ
る。
【図6】本発明の一実施の形態に係るカム保持機構にお
ける固定側部材の底面図及び可動側部材の平面図であ
る。
【図7】従来のカム保持機構の平面図及び正面図であ
る。
【符号の説明】
1、100 カム保持機構 11、101 カム軸 12、102 カム 13 カム位置決め部材 14 スペーサ 14a 孔 15 固定側部材 15a、16a 凸部 15b、16b 凹部 15c、16c 溝部 16 可動側部材 17 スプリング 102a 螺子孔 103 セット螺子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板カムとして所定形状に形成される複数
    のカムと、 軸方向所定範囲内に前記複数のカムが回動可能且つ軸方
    向摺動可能に取付けられるカム軸と、 当該カム軸の前記複数のカムから軸方向両側に離れた所
    定の二箇所に固定される略鍔状のカム位置決め部材と、 前記カム軸の一方のカム位置決め部材とカムとの間で軸
    方向寸法の長い状態と短い状態とを切換可能としてカム
    軸に対し回動自在且つ軸方向摺動自在に配設される保持
    状態切換部材と、 当該保持状態切換部材と前記複数のカムとの間に配設さ
    れ、保持状態切換部材とカムとを互いに押し離す向きの
    付勢力を発生し、当該付勢力が前記保持状態切換部材を
    短寸法状態とした場合には各カムのカム軸に対する回動
    を許容する強さとなる一方、保持状態切換部材を長寸法
    状態とした場合には各カムを他方のカム位置決め部材側
    に押寄せつつ各カムのカム軸に対する回動を不可能にし
    て各カムをカム軸と一体化させる強さとなる付勢手段と
    を備えることを特徴とするカム保持機構。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載のカム保持機構にお
    いて、 それぞれ隣合う前記各カムの間にカム軸と一体に回動可
    能で且つカム軸に対し軸方向摺動可能に配設される環状
    のスペーサを備えることを特徴とするカム保持機構。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載のカム保持機
    構において、 前記保持状態切換部材が、前記一方のカム位置決め部材
    寄りのカム軸に対し回動自在且つ軸方向摺動自在に配設
    される固定側部材と、当該固定側部材に接して前記カム
    軸の前記固定側部材と付勢手段との間で回動自在且つ軸
    方向摺動自在に配設される可動側部材とからなり、 前記固定側部材及び可動側部材が、互いの接触状態を変
    化させると固定側部材と可動側部材とを合わせた軸方向
    寸法の長短を切換可能な所定形状にそれぞれ形成される
    ことを特徴とするカム保持機構。
  4. 【請求項4】 前記請求項3に記載のカム保持機構にお
    いて、 前記固定側部材が、前記可動側部材に面する側に周方向
    所定ピッチで複数の凹凸形状を形成され、 前記可動側部材が、前記固定側部材に面する側に前記固
    定側部材側の凹凸形状と係合する所定の凹凸形状を形成
    され、固定側部材に対する回転で固定側部材との接触部
    位を変えて、カム軸上の位置を前記固定側部材に対し近
    接する状態から前記カム側により近付いた状態まで切換
    可能となることを特徴とするカム保持機構。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載のカム保持機構にお
    いて、 前記固定側部材及び可動側部材の凹凸形状が周方向に複
    数段状に形成され、可動側部材の固定側部材に対する複
    数の所定角度の回転変化によって、可動側部材のカム軸
    上の位置がカム側に近付く向きに複数変化することを特
    徴とするカム保持機構。
  6. 【請求項6】 前記請求項3に記載のカム保持機構にお
    いて、 前記固定側部材が、カム軸と平行で且つカム軸と中心が
    一致する螺子孔を形成され、 前記可動側部材が、前記固定側部材に面する側に中心を
    カム軸に一致させて突出して固定側部材の螺子孔に螺合
    する螺子部を形成され、固定側部材に対する回転でカム
    軸上の位置を少なくとも前記固定側部材に対し近接する
    状態から前記カム側により近付いた状態まで変えられる
    ことを特徴とするカム保持機構。
JP28972499A 1999-10-12 1999-10-12 カム保持機構 Pending JP2001108065A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28972499A JP2001108065A (ja) 1999-10-12 1999-10-12 カム保持機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28972499A JP2001108065A (ja) 1999-10-12 1999-10-12 カム保持機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001108065A true JP2001108065A (ja) 2001-04-20

Family

ID=17746943

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28972499A Pending JP2001108065A (ja) 1999-10-12 1999-10-12 カム保持機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001108065A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006299503A (ja) * 2005-04-15 2006-11-02 Staeubli Faverges カム動作機、そのような機械の組立て方法とそのような機械が据え付けられる織機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006299503A (ja) * 2005-04-15 2006-11-02 Staeubli Faverges カム動作機、そのような機械の組立て方法とそのような機械が据え付けられる織機
KR101262900B1 (ko) 2005-04-15 2013-05-09 스또블리 파베르쥬 캠 운동 기계, 이 기계의 조립 방법 그리고 이 기계가설치된 직기

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7717011B2 (en) Fixing device for steering device
US5918511A (en) Adjustable socket wrench
EP1596099A1 (en) Lead screw nut for avoiding play and actuating device having the same
US8850918B2 (en) Positive lock for raking and telescoping steering column
CA2603113A1 (en) Circuit breaker lockout device
EP1468209B1 (en) Belt installation tool
JP2017227215A (ja) 内燃機関の動弁機構
JP2002059851A (ja) チルトステアリング装置
AU2003205161A1 (en) Belt installation tool
JP2001108065A (ja) カム保持機構
JPWO2002100602A1 (ja) 軸用および孔用止め輪の脱着具
EP2070669B1 (en) Power tool with base clamp
JP2004122235A (ja) 工作機械用接線方向式転造装置
JPH03252A (ja) 表刷りまたは両面刷り印刷機の枚葉紙案内胴
JP7405947B2 (ja) 支持装置
JP2584980Y2 (ja) オーバーロックミシンの糸調子器
JP2009516136A (ja) ゼネバ運動装置のコントローラ
JP3050040B2 (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
WO2018212232A1 (ja) ヒンジ
EP1905665A3 (en) Infinitley adjustable steering column assembly
EP2218919B1 (en) Clamp mechanism and slider mechanism
JP5014228B2 (ja) 変速駆動装置
EP0516261A1 (en) Plate lockup apparatus for printing press
JP4480867B2 (ja) カムの取付け構造
JP5297923B2 (ja) 自動変速機のディテント構造