JP2001106633A - 酸化チタンを薬あるいはそれに類する物質としての利用 - Google Patents

酸化チタンを薬あるいはそれに類する物質としての利用

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JP2001106633A JP2000232736A JP2000232736A JP2001106633A JP 2001106633 A JP2001106633 A JP 2001106633A JP 2000232736 A JP2000232736 A JP 2000232736A JP 2000232736 A JP2000232736 A JP 2000232736A JP 2001106633 A JP2001106633 A JP 2001106633A
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Kenichi Yamanaka
堅市 山中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化チタンを、各種疾患および症状等に対し
て従来にない安全でより副作用の少ない薬あるいはそれ
に類する物質としての利用。 【解決手段】 酸化チタン水溶液を使用し、それを含浸
させた繊維製品等を各種疾患等を治療するための治療布
として作成し、それをそれぞれの疾患、症状等のある患
部に当てたり拭いたりする事により、従来公知の酸化チ
タンの持つ光触媒効果およびその他の効果等ではない、
それら以外の本発明による酸化チタンの新たな作用、効
果により、それらの患部との接触面に光が当たらずと
も、あるいは患部に直接接触していなくとも、それらの
疾患等の治療、改善をするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化チタンを薬ある
いはそれに類する物質としての利用に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】初めに本発明によれば、酸化チタンを付
着させた繊維製品等を疾患等のある部位に当てる事によ
り各種治療効果等を得るものである。しかし、それをそ
れらの部位より離した後にもその効果は持続し治癒して
行くものであり、目視でも確認出来るものでもある。ま
た、紫外線(光触媒効果)を得られない状況下において
もその治療等の効果があり、以下に記載する従来の各種
開示の様な光触媒効果等で治療等の効果を得るものでは
なく、酸化チタンにはそれら以外の疾患等をも治療改善
する効果があり、公知の効果等を含めた、それら以外の
何等かの作用・効果等の特性を酸化チタンは有してお
り、それが複合的、総合的且つ主体的に働く事により人
の持つ自然治癒力を向上、増進させ、それにより各種疾
患等を治療改善しているものと思われる。これらは後に
詳しく説明するが、公知の光触媒効果や半導体および遠
赤外線を放出する物質としての特性等は、酸化チタンの
持つ効果等の一つであり、それのみにより治療等の効果
が生じるのでは無いものである。
【0003】従来は酸化チタンを、薬あるいはそれに類
する物質として各種疾患・症状等の治療・改善(以下、
治療等という)に利用したものはなかった。従来は、酸
化チタンの持つ効果等として公知に認識されていた光触
媒効果である除菌、殺菌、抗菌、消臭、汚れの分解、汚
染物質の分解、紫外線吸収等が主体的に利用されていた
ものであり、併せて塗料等の顔料、各種製品の素材の一
つ、および半導体としての性質を利用した製品、そして
安全無害なものとして食品添加物としても使用、利用さ
れていた。また光触媒効果の除菌、殺菌、抗菌、消臭、
汚れの分解、汚染物質の分解等は、何れも酸化チタンと
空気(酸素)および水との接触面であるその表面上にお
いて、紫外線が当たる事により作用するものとされてお
り、酸化チタンのみにおいては紫外線の照射のない場所
の使用においては、それらの作用・効果はないものとさ
れているものである。また熱により酸化チタンを励起さ
せるには数百度の温度(熱)が要するとされているもの
でもある。しかし、本発明はそれら以外の新たな効果を
見出し本発明に至ったものであり、従来は本発明の様な
酸化チタンの使途はなかった。
【0004】従来は、その人体への無害性および光触媒
効果を利用活用した、治療用具、各種材料、コーティン
グ材等に使用されたり、抗菌、殺菌、汚れ等の分解、お
よび消臭等の光触媒効果により製品そのものを衛生的な
ものに保つためのもの。あるいは、それらの周辺にある
菌類、汚れ、汚染物質、悪臭等が付着、吸着したものを
光触媒効果により酸化チタンの表面において殺菌、分解
等の処理をし、その結果それらの周辺環境をクリーンな
状態にするもの。あるいは、抗菌、殺菌効果を唱えた製
品については殺菌効果の有る他の物質である銀等を担持
させたり、吸着物質等と組合せて、それらの力を借りる
事によりその製品の酸化チタンの効果不足を補い、その
効果を引き出す事で前述と同じ用途にしているもの。あ
るいは、その逆であったりするものがほとんどであり、
何れも酸化チタンの表面に付着、吸着したもの、あるい
は付着させたものに対してその光触媒効果を期待してい
るものである。
【0005】一部に特開平11−343210号に開示
された酸化チタン製品を使用し、タオル、布等の繊維製
品に印刷あるいは溶着等をし光触媒効果が有るとした製
品で、それを患部に当てたり拭いたりする事により本発
明と同様のアトピー性皮膚炎にも効果が有るとしたも
の、あるいは下着等に印刷したもので体臭を分解し臭い
を少なくするもの等々として製造販売されている各種繊
維製品が有るが、それらの製品は酸化チタンの効果不足
を補うために殺菌効果の有る銀を担持させたうえ、それ
を酸化チタンを励起させるための電極としても利用し、
併せて雑菌類および汚れ等を吸着するハイドロキシアパ
タイトを効果促進剤として混合したものを、塗料あるい
はバインダーと混合使用し印刷あるいは溶着等で付着さ
せたものを光触媒製品として販売されているものであ
る。
【0006】また、その製品を繊維製品に印刷したもの
を使用し、本発明と同じアトピー性皮膚炎に効果がある
として、日本アトピー学会(1998年10月号、Vo
l.47、NO.9・10)より発表された製造業者と
の実験がある。しかし、その製品およびその発表内容に
おいて、それらの効果はその対象である皮膚表面あるい
はその基体(酸化チタン)周辺にある雑菌類および汚れ
等を、吸着剤によりその製品に吸着・付着させ、それを
殺菌効果を兼ねた電極である銀および紫外線により酸化
チタンを励起させる事でその製品の酸化チタン上で殺
菌、分解等の処理をし、その結果として患部表面が清潔
になる事により治療効果が有るとした、従来の光触媒効
果を利用し製造された製品であり、その考え方に基づく
対症療法としての製品の利用である。また、結果的にそ
れらの疾患等が改善されるのは、対症療法として自然な
事でもあり、その治療に要する期間においても相当の期
間(1ヶ月以上)が必要である事からも推測される。加え
て、それらの効果はその出願者で製造業者でもある(株)
信州セラミックスの殺菌効果等の公開資料においても、
酸化チタン単独の効果より銀および吸着剤を混合した開
示製品の効果の方が数段勝っており、それにより改善さ
れている様にも思われるものである。またこの製品の効
果は、あくまで公知の光触媒効果を利用した製品であ
り、後述の本発明による治療効果も必然的に発生してい
るものとも思われるが、その治療に要する期間を含め本
発明とは明らかに違うものであり、本質的にも相違する
ものである。尚、同発明者(桜田司)および製造業者へ
の確認においても光触媒効果を利用した製品であるとの
見解であった。
【0007】前記以外においても同様の考え方における
光触媒効果を利用した製品として、別の発明者における
特開2000−136112号のフェイスマスク、特開
2000−136129号のシートが開示されている
が、何れも前述の特開平11−343210号と使用方
法を含め同等のもので、光触媒効果を利用しニキビ、水
虫等を改善するとしているが、それらにおいても同じく
本発明とは本質的に相違するものであり、同じく同発明
者(大橋義隆)への確認においても前記の発明者等と同
様の見解であった。その他にも実用新案登録第3058
189号においても同様の光触媒効果を利用した頭皮マ
ッサージ用タオルの開示がされているが、これもまた光
触媒効果に基づいた考案であり、酸化チタンを付着させ
た繊維製品を頭皮に直接当てマッサージする事により効
果を得るとしたもので、その効果としても本発明と良く
似た効果を持つものであるが、使用法を含め同じく本質
的に相違するものである。また、この開示における繊維
製品で頭皮をマッサージすると、より頭皮を痛める恐れ
のあるものでもある。
【0008】他に特殊なものとして、癌細胞を破壊する
ために酸化チタン溶液と放射線を癌治療用として使用し
たもので特開平10−328316号に開示されている
が、この使途もまた従来の光触媒としての殺菌効果を応
用したものであり、通常利用される光の代りに放射線を
利用し、細菌類を癌細胞とし、殺菌を破壊とした従来の
光触媒効果の応用である。他に、特開平10−2299
72号に内視鏡スコープの先端に酸化チタンをコーティ
ングし、体内の細菌類をそのスコープの先端に接触さ
せ、外部からの紫外線の照射によりスコープの先端の酸
化チタンを励起させ、光触媒効果により殺菌する治療用
具としてのものが有るが、同じく従来の光触媒効果の応
用であり、本発明とは同じく本質的に相違する。その
他、塗料等の顔料、各種材料、化粧品等にも使用されて
いるが、それらもまた従来から知られている酸化チタン
の特性等を活用したものである。
【0009】次に、痒み止めおよび消炎・鎮痛剤、止血
剤、熱傷、切傷、擦傷、湿疹・かぶれ等の各種皮膚炎、
生理痛の緩和および治療・改善、筋肉痛、その他の治療
改善をしようとすると、その多くは公知の各種薬品類を
用い治療改善されていたもので、その種類および使用方
法等においても多種多様であり、公知の通りである。ま
たその治療方法としては対症療法となるものが多く、本
発明と同じく自然治癒力に期待するものが多い。その
上、それぞれ副作用の伴うものも多くあり、患者によっ
てはより一層それらの症状が悪化し、使い辛いものも多
くあった。
【0010】例えばそれらの使用方法等の中には粉末、
錠剤、液剤等を経口投与するもの、液剤等においては注
射等により直接体内に取入れるもの、あるいは皮膚表面
上の疾患等であれば軟膏、貼付剤、液剤等で直接患部に
塗布したり貼付けたりして使用するもの等がある。しか
し、それらを使用する事でその副作用により胃等の内臓
器官を炎症等により機能低下させたり、他の器官の機能
等に影響を与えたり、あるいは健全な皮膚をも被れさせ
たりするものもあり、ひどい場合にはより一層患部を悪
化させる事もあった。そのため、それらを防ぐために他
の薬品を配合し、その緩和・改善等をしているものがほ
とんどであるが、その薬剤による二次的な副作用を生じ
ている場合も見受けられるものである。
【0011】なかでも、アトピー性皮膚炎の治療に代表
されるステロイド系の薬品を使用する事で、より一層そ
の症状が悪化する場合も多くあった事がよく知られてい
る。但し、それらの中には適切な使用法によらないもの
もあると思われるが、患者の側に立った簡単で安全に使
用でき副作用のない事が必要であり、強く望まれてい
る。
【0012】また、熱傷の治療においてもその程度によ
り治療方法に大差があるが、軽度(1度程度)なもので
有れば冷水などで単に冷やすだけのものから、重度(3
度以上)のもので有れば皮膚の移植手術等をしなければ
ならないものまで多様であるが、何れも簡単には完治し
難いものであり、その傷跡が残る事も多くあった。
【0013】切傷、擦傷等においても熱傷と同じくその
程度により各種の治療方法があり、それぞれ公知の各種
殺菌消毒剤等で液状のものを患部に塗布するだけのも
の。同じく軟膏状のものを塗布するだけのもの。あるい
はガーゼその他の素材で出来た貼付剤等で、止血を兼ね
患部を圧迫しながら保護し治療するもの。簡単なもので
あれば粘着テープ等に無菌ガーゼを貼付けただけの絆創
膏で、それを患部に貼付ける事で患部を圧迫する事によ
り止血するだけのもの。また、大きな傷で有れば縫合等
の外科手術を必要とするもの等々がある。併せて抗生物
質等の薬剤を経口投与もしくは注射により投与し患部の
化膿等を防いでいたが、それによる副作用恐れもあっ
た。
【0014】しかし、その治療後においてはそれぞれ自
然治癒力に期待し、それにより治療するものが多く、軽
度な傷であっても患部が化膿する事も多くあり完治し難
いものもあった。また無菌ガーゼ付絆創膏の場合におい
ては、それを使用する事で患部が蒸れ、その事により傷
口が塞がらず長期間治癒しない場合も多くあり、逆にそ
の事でより雑菌類が入り込みより悪化させる事も多くあ
った。これは絆創膏が水等で濡れた場合においても同じ
状況であり、そのガーゼが乾燥しないと同じくより悪化
させる事となるもので、体内よりの汗などの水分の外部
への発散および外部よりの水等の進入を防ぐために各種
工夫がされてはいるが、満足出来るものが少なく、それ
らの改善が望まれていた。
【0015】虫さされ等を含む痒み止めにおいては、麻
酔剤等を配合しその患部の神経を麻痺させる事により痒
みを忘れさせたり、冷却剤等の配合されたものをその患
部に吹き付け、その冷却効果により同じく痒みを忘れさ
せる事で、その間に配合された薬効成分により症状を緩
和するとしたもの。あるいは各種薬効成分の入った薬剤
を塗布し、それが浸透、吸収される事で患部の炎症を抑
え痒みを緩和するとしたもの等々であるが、同じくそれ
らの副作用により皮膚が被れたりする恐れもあった。
【0016】次に、生理痛の緩和、治療をするためには
一般的に非ステロイド系の消炎鎮痛剤等の経口投与剤を
用い、その薬効により生理痛の緩和等をしていたもので
あるが、同じく胃およびその他への副作用等の負担のあ
る物であった。また、あまり一般的ではないが医家向け
の座薬を投与したり、あるいは子宮に直接注射して、そ
の痛みの緩和、治療をしていたものである。また、特開
平6−225945号に薬剤を使用した生理痛を治療す
るものとしての生理用タンポンの開示があるが、同開示
によれば前記と同様の薬剤等を水溶性フィルムに混入さ
せ、それをタンポンにコーティングしたものを座薬とし
て膣内に挿入し、フィルムが溶ける事により薬剤を体内
に吸収させて生理痛の治療を行うとしたもので、その投
与手段としてタンポンを用いたものであるが、前述と同
じくその薬の副作用等の心配もあるものである。なお同
開示には、その薬剤による不具合が生じた場合にはその
タンポンを摘出する事でその作用を中断できるとされて
いるが、既に溶け出したもの、吸収されたものについて
は除去出来るものではなく、副作用等から免れないと考
える。
【0017】尚、自然治癒力を向上等をさせるものとし
ては、本発明の様にそのもの自体が身体に浸透も吸収も
されず、且つ変化もせずに治癒力を向上させる様な薬剤
等はなく、何れも体内に薬効成分を吸収等をさせる事に
より患部の症状等を緩和し、その対症療法としての薬効
を期待するもの、その他多くは患部改善のためのエネル
ギー源となる各種栄養分を補給、吸収させるもので、同
じく副作用の恐れもあるものもあった。
【0018】以上は従来からある各種疾患等の治療に関
する一部の概要であるが、重ねてこれらの多くは何れも
薬剤等を体内に浸透あるいは吸収させる事によりそれぞ
れの症状を緩和、治療するもので、その薬剤等による副
作用等の負担を伴う恐れのあるものであり、それらの心
配のない薬剤等の開発が望まれていた。
【0019】他に、肩こり等に改善効果があるとした医
療用具・機器等としての各種磁気治療器、電気治療器等
がある。例えば、本発明と同じ酸化チタンを半導体ある
いは遠赤外線発生材として使用した治療器で、同じ発明
者による特開平8−10339号および特開平11−2
85541号に開示があるが、それぞれそれらの多く
は、肩こり、筋肉痛等の痛みは、その部位の異状により
過剰に発生帯電した電位をその原因とし、それを除去す
る事により痛みを取り除くと共に、遠赤外線効果を含め
それにより筋肉のこり等を改善・治療するとしたもので
ある。また、電気治療器等では皮膚より通電しその電気
ショックにより筋肉をほぐし、前記と同じく血行を促進
させ、それにより筋肉のこり等を改善・治療するとした
ものが多く、使用方法により逆効果を生む事も多くあっ
た。
【0020】尚、前記特開平8−10339号において
は、体内に過剰に帯電したプラス電位により痛みを感じ
るものとし、それを誘電体である本発明と同じ酸化チタ
ンを含む半導体によりそれに対応する電気を発生させ、
それにより過剰電位を除去する事で痛み等を改善すると
したものであるが、半導体および誘電体に発生する電気
が計算された様に都合良く体内の電位のみにその反応を
し、その効果・影響等を及ぼすとも考えられず、他より
の影響が考慮されていない。また開示された記述におけ
るp形半導体はマイナスに帯電し、それが接触する表皮
部も、それぞれから見て異種の物であるにも関わらず、
マイナス電位に保つとされる記述にも無理がある様に思
われる。また、その様に電位の変換置換等が出来たとし
ても、それらの電位はその部位の異常等により発生する
ものとされるものであり、その原因が改善されない限り
無限に発生し続けるものであるため、その過剰電位は取
り切れないものと思われる。
【0021】よって、多少の痛む感覚等の除去効果はあ
るとも思われるが、それにより開示記述の様な治療等が
生じるのではなく、時間の経過による自然治癒力により
治癒したものとも思われる。および、その貼付部はその
痛みを感じる部分と有り、その場合の多くにおいて、指
圧効果を生むツボと言われる部分である事も多く、そこ
に貼付すれば筋肉痛等の改善がなされても必然的な事で
も有り、加えて、その効果の及ぶ範囲、所要時間等も不
明確である。
【0022】また、本発明の酸化チタンにおいても前記
誘電体と同じ半導体であり、後述のように、酸化チタン
を付着させた繊維製品等を使用する事で痛みを除去し筋
肉を柔軟にする等の治療効果が有るが、本発明によれば
その部位より離した後にもその効果は持続し治癒して行
くものであり、他の疾患を含めた治療効果も、開示の様
な電位差を除去する効果等だけで治療効果を生じるので
はないのは明らかであり、本質的にも相違する。およ
び、同じく特開平11−285541号においては前記
発明を発展改良させたものとして開示されているが、酸
化チタンを遠赤外線の発生素材として活用したものであ
り、それによる磁気波動の測定結果の記述があるが、こ
れもまた前記と同じくその範囲、治療時間等が不明であ
り、その効果もあるとも思われるが、前記と同様の理由
により改善したものとも思われるものである。但し、前
記の夫々において本発明による効果等も生じているもの
であり、それにより治療等がされている部分もあると思
われるものであるが、これらの開示とは本質的に相違す
るものである。
【0023】以上のように従来は各種疾患・症状等の治
療・改善には、公知のように多種多様の治療薬、治療方
法等が使用、利用等されているものであるが、良薬であ
っても使い辛いものもあり、併せてそれぞれに副作用の
恐れのあるものが多くあり、より安全で取り扱い易い治
療薬の開発が望まれていた。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明は酸化チタンを
各種疾患および症状等に対して、従来にない安全でより
副作用の少ない薬あるいはそれに類する物質として利用
する事を課題とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は酸化チタンを使
用し前記の課題を解決する事を目的とするもので、従来
の酸化チタンの利用用途とは基本的、本質的に相違する
ものである。本発明は、酸化チタンの各種使用利用方法
等を開発中において、酸化チタンに従来にない作用・効
果があり、それにより各種疾患および症状等の治療等を
する事ができ、それらの治療等のための薬としての用途
に利用出来る事を見出し、本発明に至ったものである。
【0026】本発明は従来公知の酸化チタンの持つ特
性、効果等である光触媒効果、半導体、遠赤外線発生素
材等とした個別の利用活用法ではなく、それら以外の従
来になかった作用効果等を有効に利用活用するものであ
る。本発明によると、酸化チタンには各種疾患・症状等
に治療・改善等の効果があり、それらは公知の個別の効
果、特性等により生じるものではなく、従来になかった
新たな効果等を利用する事で得られるものである。
【0027】本発明において、酸化チタンが各種疾患・
症状等を治療改善させるための論理的根拠は不明であり
解明されていないが、酸化チタンには後述する各種疾患
・症状等を治療改善するための何等かの作用効果等を有
し、それが人の持つ自然治癒力を向上・増進させる働き
となって、各種疾患等の治療・改善効果を得られるもの
と思われる。しかし、従来の光触媒としての各種効果も
当然の事として有しており、対症療法の一つとしても、
およびそれ以外の半導体あるいは金属物質の一つとして
体内の過剰な電位を除去する事にも同じく働いていると
も考えるものである。しかし、重ねてそれらの効果は酸
化チタンの持つ効果等の一部であり、それにより本発明
による各種作用・効果等が得られるものではなく、酸化
チタンにおいては、本質的に従来に知られていなかった
特性等が有り、それらが複合、総合的に作用し、それが
主体となって、人体に対して何らかの作用・効果等が働
き、それが人の持つ自然治癒力を向上・増進させる事で
各種疾患・症状等を治療・改善するものと考える。よっ
て従来にない安全で副作用の少ない薬あるいはそれに類
する物質として使用、利用出来るものである。
【0028】例えば、前述の特開平11−343210
号による繊維製品によるアトピー性皮膚炎の治療におい
て、それを使用する事によりそれらの患部をその製品の
吸着剤で雑菌および汚れ等を吸着し、それを製品上の酸
化チタンあるいは銀で殺菌分解等をする事でその治療効
果を得たとしているものである。しかしそれならば、公
知の消毒殺菌剤等の医薬品でも十分にそれらの効果を得
られるものであるが、その様な報告はなく、その瞬間的
な一過性のものとしての効果はあっても、治癒させる事
までは出来ないものであるのは明らかである。加えて、
それらの製品は酸化チタンを単なる光触媒効果のある物
質として使用し、吸着剤と併用する事でその除菌、殺菌
効果等を得るとした、光触媒効果のある繊維製品として
製造販売されているものであり、その用途における製品
である。
【0029】それを使用した結果、それらの患部が治療
されるのは対症療法としても自然な事であると共に、本
発明による効果等が働く事により必然的な事でもある。
しかし、その製品は酸化チタンを主体的に活用していな
い事により、その治療期間が本発明と比較して長期間要
している事でも単なる光触媒製品であるのは明らかであ
る。
【0030】また、これは半導体あるいは遠赤外線効果
のある治療器具、用具として酸化チタンを使用している
場合においても同様であり、前記事項等と併せ、結果と
してのそれらの治療等の効果もまた本発明による効果等
が働いているからである。
【0031】次に、本発明に使用する治療布は水で湿ら
せて使用する事を基本とする。それは、その水が媒体と
なり身体および、あるいは身体の持つ微弱な電気エネル
ギーおよび、あるいは体温等を含むその他のエネルギー
がその水を通じて伝達されると共に、本発明における酸
化チタンを励起させる電極ともエネルギー源ともなっ
て、前記と同じく従来の光触媒効果等だけではない酸化
チタンの持つ新たな作用・効果等をもたらし、それが身
体の各種疾患・症状等の治療等をするに当たり有効に働
くと共に本発明の作用・効果等をより効率的、且つスム
ースに伝達する事となり、自然治癒力を向上あるいは増
進させ、その結果としてそれぞれの患部の治療等をする
ものと考えられるため、水で湿らせるものである。また
それにより患部である肌への密着度を増す事と、その水
の冷却効果による炎症等を鎮める効果をも活用出来ると
共に、従来の光触媒効果も発揮し易くするためでも有
る。併せて、体内のエネルギーだけでなく外部(大気
中)の何等かのエネルギーも吸収し利用活用していると
考えるのが自然であり、その様に思われるため、同じく
それが吸収、伝達し易くなる様にしそれを活用するため
でもある。
【0032】また、逆に患部がよく濡れていたり、濡ら
した場合には、乾いた治療布でも同様の効果は有るが、
水分量が少ないと殆ど治療布に吸収され密着度が悪く、
早く乾燥する事も多いため、その効果等も緩慢になるの
で適宜湿潤させる必要が有る。しかし治療布も患部も乾
いている場合において、その作用・効果が働かないので
はなく、その働きが緩慢になるだけであり、同じく各種
治療効果等はあり期待出来るものである。その場合にお
いては、汗および体内の水分および空気中の水分等がそ
の媒体となり、湿らせて使用する場合と同じ効果を生じ
るからで有る。但し、その水分量が少ない事により効果
等の伝導効率が悪いため、それらが緩慢で即効性がない
ものと判断される。
【0033】本発明において使用される酸化チタンは公
知、市販されているもので有れば粉末、液状、ゲル状等
を問わず何れも使用する事ができるが、不純物を多く含
むものは避ける方が好ましい。それは人体に直接使用す
るものであるので、当然の事として人体に有害なものを
含有するものの使用は避けるべきであり、それが無害な
ものであっても出来る限り成分純度の高いものを使用す
るのか望ましい。また液状のものについてはその多くは
強酸性のものが多く、併せてその溶媒等に塩酸、硫酸等
が使用されているものが多くあるので、それらを使用す
るのは避けた方が望ましい。
【0034】本発明の課題を解決するために、各種疾患
・症状等に対してその効果等を均等に評価出来るもの、
および共通して使用出来るものとして、繊維あるいは繊
維製品(以下、繊維製品等という)に酸化チタンを付着
させたもの(以下、治療布という)を作成し、それを各
種疾患等の患部に直接あるいは間接的に当てがう方法に
よりその確認をし効果を得たものである。またそれに使
用、付着させる酸化チタンとしてはアナターゼ型酸化チ
タン水溶液およびアモルファス型酸化チタン水溶液を使
用した。
【0035】また、各種疾患等の治療等には当然の事と
して従来の光触媒効果の殺菌、汚れの分解等の効果も働
きそれもまた活用するものであるが、それは本発明によ
れば公知の付随する効果の一つとしてのものである。本
発明によれば酸化チタンと患部との接触面および治療布
に光(紫外線)が当たっていなくとも、各種疾患等の治
療等が出来るものであり、従来の光触媒効果ではなく、
その新たな効果等を主体的に活用するものである。
【0036】それらは、熱傷、水泡疹、水虫、いんきん
たむし等の様に、その主たる患部が表皮および、または
表皮下にあるもの、あるいは生理痛、筋肉痛等の様にそ
の患部が身体内部にあり、酸化チタンと患部とは直接接
触せず、同じく直接光が当たらずとも、その患部の症状
および、または痛み等が従来の治療と比較しても短時
間、短期間に治療等がされるものであり、明らかに従来
の酸化チタンの有する光触媒効果等以外の効果によるも
のと判断出来るものである。
【0037】また、本発明によるもので、最も顕著にそ
の作用・効果が確認出来るものは、2度の熱傷および生
理痛を緩和する効果である。例えば2度の熱傷で有れば
最も炎症等を起こしている部位は治療布である酸化チタ
ンが接する表皮部分よりその下部の真皮部分であり、そ
のうえ表皮との間には水疱があり、従来の光触媒効果等
においては治療布を当ててもその主たる患部には影響し
ない事が明白であるが、本発明においては治療布を当て
る事で短時間、短期間に治療等がされるものであり、目
視においても確認出来るものである。
【0038】また、生理痛を緩和する効果においては治
療布を生理用ナプキンとして使用する事でその効果が得
られ確認出来るもので、その患部である子宮に直接治療
布を当てなくともその効果を得られるものである。これ
は生理時の経血および体液等の分泌液が前述の水の代り
となり、その作用・効果等を効率よく発生し、その媒体
となって患部にまで伝達させるからであると判断出来る
ものであり、これらは同じく従来の光触媒の殺菌効果等
による対症療法としてでは治療等が出来るものではな
く、明らかにそれら以外の酸化チタンの持つ新たな効果
によるものと判断出来るものである。
【0039】および、それに類する効果の一つで、目視
および体感的にも確認出来るものとして、洗髪した濡れ
た髪の上から治療布を密着させるだけで、頭皮が活性化
しその事によりフケおよび抜け毛を減少させる効果を得
る事が出来るものである。これらについては後述の実施
形態において詳しく説明する。
【0040】尚、光触媒効果を発生させるものには空気
中の酸素も含まれるものであるが、本発明においてはそ
れよりも水分の方が有効に働いているものと推測され
る。それは前述の通り、乾いた治療布による治療より水
で濡らしたものの方がその効果等がより即効的、効果的
に働く事からも判断出来るものである。並びに、その効
果等の及ぶ範囲の多くにおいては濡れた治療布、もしく
は濡れている部位で治療布の当たっている部位、および
その周辺部であり、且つ各種疾患が生じている部位にお
いてその効果が顕著に認められるものである。また、同
じ疾患でも治療布より外れている部位においてはその治
療効果は目視レベルにおいては殆ど認められない事から
も判断できるものである。よって本発明による治療をす
る場合においては、入浴時の様に患部全体が濡れている
方がより広範囲においてその効果を得る事が出来るもの
であり、他の副次効果を含め効率的である。
【0041】また併せて、健全な皮膚等で疾患等のない
部位については、その当たっている部位の皮膚等がより
活性化する程度に影響するだけの効果であり、長時間使
用した場合の副作用としては、長時間の水仕事の後の様
な皮膚表面の脂質を分解あるいは除去される事による肌
荒れ程度の影響以外は認められなかった。しかし、これ
は一過性のものであり暫くすると自然な、且つ活性化さ
れたサラサラな皮膚の状態に戻るものである。
【0042】尚、表皮部分の角質で汚れや雑菌等の影響
で、フケの様に剥れかかっている様な状態であれば十分
にそれを活性化し再生させる程度の効果があり、既に老
化した角質の場合には、それが垢としてより剥がれ易く
なる程度に影響するだけのものである。これはその下層
の角質をより活性化させる事により起こるものと思われ
る。
【0043】本発明において表皮上の疾患、症状等で軽
度のものには即効性が有り1回の治療でも治癒するもの
も多く有るが、表皮下あるいは表皮下に渡りその患部の
有る場合には後述の治療例にも記載するが、即効性はな
いが治療布を外した後にも、その患部は改善・治癒され
て行くもので、従来にはなかった効果等により体の治癒
力を向上あるいは増進させる効果の有る事が判断出来る
ものである。そのため、人により本来持っている治癒力
にも差があるため、1回の治療でその患部の表面上の治
療効果が見られなくとも、時間をおいたり数回治療を繰
り返す事でその効果が表れるものが有るので、それぞれ
の症状に合わせた継続的な使用、治療をする事が望まし
い。
【0044】本発明は酸化チタンの従来になかった新た
な効果等を活用し、各種疾患・症状等の治療・改善をす
るもので、食品添加物としても使用される安全で無害な
ものである事と併せ、それを体内に浸透または吸収させ
て使用するものではないので、従来にない副作用の恐れ
の少ない安全な製品が開発出来るものである。以下にそ
の治療等に使用する治療布の作成方法および治療方法等
を治療例等を含め詳しく説明するが、本発明の効果等は
それら以外の各種疾患、用途にも利用応用出来るもので
あり、これらはその一例である。
【0045】
【発明の実施形態】まず、各種疾患・症状等を治療・改
善するために使用する、酸化チタンを塗布浸透させた治
療布を作成するのであるが、それに使用する繊維製品等
としては、織り、編み等および天然、化繊等を問わずど
の様な種類、形状、形態であっても良いが、酸化チタン
を付着させる事の出来るもので、且つ肌に優しく密着し
やすい素材のものであれば好ましく用いられる。本発明
の実施例においては市販の綿100%のメリヤス(12
0g/m)で下着程度の厚みの綿布、および同じく市
販の綿100%のタオル地のハンドタオル(302g/
)を、それらの効果等の確認用の基体として使用し
た。また、それぞれに使用する綿布は事前に製造時の汚
れ等を除くため洗剤を使用し洗濯機にて良く洗い、その
洗剤が残らない様に十分にすすぎ洗いをした後、自然乾
燥させたものを使用した。
【0046】次に、それに付着させる酸化チタンとして
は前述した様に、身体に悪影響を与える物質を含まない
もの、あるいはそれらを除去したものであれば何れも好
ましく使用出来るが、出来れば不純物を含まないものが
望ましい。本発明においては特許番号2875993号
により製造され市販されている株式会社田中転写製造の
アナターゼ型酸化チタンの懸濁液であるTOゾル、同じ
く特許番号2938376号により製造されたアモルフ
ァス型酸化チタンの懸濁液であるPTAゾルで、それぞ
れ含有酸化チタン濃度が0.85重量%の製品を使用し
た。尚両溶液は、同一製法、過程において製造されたも
のであり、PTAゾルはTOゾルを製造するまでのその
途中の製造過程における製品である。
【0047】次に、それぞれ含有酸化チタン濃度を概ね
0.5重量%となる様に調整したものを作成し、均等に
配合した酸化チタン水溶液を作り、それに前記の繊維製
品等を浸漬し、その繊維製品等の飽和含水量となる概ね
2〜3倍の重量の溶液が均等に含浸する様に調整し、自
然乾燥させたものを治療布として使用した。尚、各溶液
の濃度の調整には蒸留水を使用した。これは、水道水で
は水以外の不純物が入っている事と共に、それらが溶液
中の酸化チタンに影響、反応し、粒子が凝集してゲル状
となって分離し、その用を果たさなくなる恐れがあるか
らである。但し、塗布乾燥後の付着膜はそれらには影響
されない性質のものである。
【0048】以下の説明においては前記各酸化チタン水
溶液を使用する場合を条件として記載するものであり、
これを他の酸化チタンを使用する場合の一つの基準ある
いは目安と出来るものである。また、本発明における飽
和含水量とは、治療布として使用する繊維製品等に水を
含浸させた時に、その水が滴り落ちない程度に含む事の
出来る程度の水分量を言い、厳密なものではないが、そ
れを一つの基準とする事で繊維製品等に溶液中の酸化チ
タンをより均等に分散付着させる事が出来ると共に、偏
った酸化チタンの付着をより防ぎ、その製品においてよ
り均一な効果を発生させる事の出来る製品が製造出来る
からである。故に、使用する繊維製品等によりその含水
量が違うため、それぞれに応じた事前の確認は必要であ
る。また、その含浸させる方法を手作業により行う場合
には、溶液中において繊維製品内の空気を押し出すよう
に揉み込む等の方法で浸透させる事が出来るもので、ほ
ぼ均等に浸透させる事が出来ればどのような方法でも良
い。
【0049】また、使い捨て使用などの製品への利用に
おいては浸漬するよりもスプレー、または粉末等を含め
印刷または溶着等でその繊維表面に酸化チタンを均等に
付着させた方がその量も少なくて済み効率的であるが、
その裏側の面においてはその表面上の光触媒効果の活用
が出来なくなり、その面における衛生管理等も必要とな
るので、それぞれに応じた検討対応が必要である。逆に
繊維製品等全体に含浸させる事で両面ともそれらの効果
等を得る事が出来ると共に、その光触媒効果のすぐれた
殺菌等の効果を利用する事より衛生管理にも特に気を使
わなくてもよくなる。併せて、その事により製品の表面
上の酸化チタンが剥離しても内部の酸化チタンがそれを
補う事が出来るため、より有効に使用、活用する事が出
来るものであり、繰り返し使用する場合においても効率
的である。
【0050】本発明においてTOゾルおよびPTAゾル
を使用したのは、両水溶液とも中性で水と酸化チタンで
製造されており、他の製品と比較して取扱いやすく、不
純物を含まないため人体および治療布となる繊維に対し
ても酸化チタン以外の影響を受けず、本発明における各
種疾患・症状等の治療、改善、およびその効果の確認に
も適しているからで有る。加えて、これら両用液は同一
製法における同一行程において製造されるものであるた
めに、互いに相性がよく混合しても分離せずに均一に分
散するため、他の配合比率による各種調整も容易に出
来、取扱い易いからである。但し、これらの製品以外に
おいても作用・効果等に影響せず、且つ人体に有害なも
のが含まれていなければどのような製品でもよく、且つ
同等以上の性能を有し他の各種基体に付着させても同等
以上の性能を発揮するものであれば更に好ましい。
【0051】また、PTAゾルはアモルファス型の酸化
チタン溶液であるが、繊維に塗布し乾燥させた場合には
TOゾルと比較してその効果は緩やかで有るが、アナタ
ーゼ型酸化チタンに変化していると判断される光触媒効
果を発揮するもので、併せて基体に対する付着力が有
り、繊維に塗布し乾燥させた後の付着膜は数回のすすぎ
洗いにおける洗濯においても剥離し難い製品が出来るも
のである。
【0052】片やTOゾルは塗布して乾燥させるだけで
光触媒効果の有るものであるが、単独で使用すると基体
に対しての付着力が弱く、PTAゾルと比較して剥離し
やすい事と、その濃度あるいは付着量にもよるが、人に
より治療布を長時間当てると一過性ではあるが、酸化チ
タンの光触媒効果によるものと思われる皮膚の脂質等を
分解あるいは除去する事による肌荒れ等を起こす恐れが
有るので、それを緩和すると共に両溶液を混合する事に
より基体に対しての付着力が増し、剥離しにくいものと
なるために混合使用するものである。但し、この事によ
る症状は長時間の水仕事をした時の場合と同じ様な肌荒
れに似た症状であり、それ以上の影響は見受けられず、
逆にその乾燥後しばらくすると、より肌が活性化しサラ
サラ、すべすべした状態になるものでもある。
【0053】尚、治療効果を優先する場合には、TOゾ
ルを期待する効果に合わせて濃度調整したものを単独で
使用した方が効果的であり、使い捨て使用等の場合には
前述の通りその付着方法もスプレー、印刷、溶着等で基
体表面に付着させるだけの方がより効率的である。
【0054】また、本発明に使用する酸化チタンはアモ
ルファス型およびルチル型よりアナターゼ型の方がより
効果等を発生する事ができ好ましく用いられる。それ
は、本発明においてアモルファス型の酸化チタンである
PTAゾルと、アナターゼ型酸化チタンであるTOゾル
と比較した場合には、PTAゾルの混合比率を多くする
と共にその効果が緩慢になる事で判断出来るものであ
る。これらは酸化チタンの分子構造等の違いにより起こ
るものと思われる。
【0055】また、各種疾患・症状等の治療・改善用に
は、前述の治療布を共通に利用出来るものであるが、そ
の使用する症状、部位によりガーゼ等の薄い生地からタ
オル地等の厚手の製品、あるいは紙製品などを適宜選択
し使用する方が効率が良い。また、化繊等においてはそ
の製造時に酸化チタンを練り込んだ製品を製造する事に
より剥離のない製品もでき効率的である。これらの事を
考慮して、それぞれの用途に応じた基体を選択するのが
望ましい。
【0056】次に、本発明に使用する各溶液濃度は、両
溶液とも3重量%程度を上限とし0.15重量%程度を
下限として使用するのが使い易く好ましい。これは両溶
液ともその濃度が概ね3重量%を超えると、その濃度に
比例したゲル状の溶液となり、繊維に均一に付着させる
事が困難となり酸化チタンが偏った付着をし効果にムラ
のある治療布が出来るばかりか、付着した酸化チタン粒
子の量が多くなり膜厚が厚くなりすぎるため、乾燥させ
るとその多くが剥離しやすく、目的とする治療布が得に
くいうえ使用した溶液が無駄になるからで有る。また、
0.15重量%以下だと、酸化チタン粒子の付着量が少
なく膜厚も薄くなり、その効果等が緩慢になり過ぎあま
り期待出来なくなるからで有る。但し、緩やかな治療効
果を期待する場合には低濃度または付着量の少ないのも
のを作成し使用する方が好ましい。
【0057】また、両溶液を混合する場合、その配合比
率および濃度は特にこだわる必要はなくそれぞれの症
状、用途に応じ期待する効果が得やすい比率を選択すれ
ば良いのであるが、TOゾルの比率が多く高濃度である
ほどその治療効果等は大きくなるが、繊維への付着力は
あまり良くないため、すすぎ洗い程度でも剥離しやす
く、繰り返し使用にはあまり適さない。また、その配合
比率を50%以下にするとすすぎ等の洗濯でも剥離しに
くい付着効率の良い治療布が得られるが、その効果もま
たそれに比例して低くなるので、繰り返し使用しない場
合には効果を優先した配合が好ましく用いられる。
【0058】但し、10%以下の比率の場合には、治療
効果は緩慢になり即効的な効果はあまり期待出来ないの
で、それぞれの症状に応じた配合比率および濃度の検討
は必要である。尚、使い勝手の良い治療布を作成する場
合の各溶液の濃度および配合比率としては、それぞれ同
じ濃度で概ね0.4〜0.6重量%の溶液で、TOゾル
の比率を50〜60%で配合したものを目安として、そ
の溶液を基体となる繊維製品等に飽和含水量となる様に
含浸させ付着させるの効率且つ経済的であり好ましい。
【0059】尚、その飽和含水量としての付着量の調整
を機器などを使用せず、手作業で行う場合においては、
その繊維製品を雑巾を軽く絞るような方法、あるいはそ
れを挟み込むような方法においても出来るものであり、
製品そのものの質および織り編み等にムラがあり含浸さ
せ難くなる原因のある場合を除き、その使用時に問題は
なかったものである。但し、きつく絞ったりするとその
繊維製品に均等に力が加わらず、部分的に極端な付着ム
ラが出来るので、この方法で行う場合には十分な注意が
必要である。
【0060】これらは、本発明に使用するTOゾルおよ
びPTAゾルが、同じ製法および製造過程で得られる溶
液である事により、それぞれの相性が良く、混合しても
分離せずに溶液中に均一に分散され、その濃度および配
合比率に応じたそれぞれの持つ性質および特徴が素直に
表れるからである。加えて、その粒子経も10〜20n
mと超微粒子であるため繊維の隙間にもよく浸透し付着
するからである。
【0061】尚、本発明において作成した治療布の効果
等の強弱は、使用する酸化チタン溶液の濃度ではなく、
その粒子の付着量により決まるものであるため、低濃度
のものであってもその粒子の定着後あるいは乾燥後に再
度溶液に浸漬し付着させる事を繰り返す事により、高濃
度の溶液を使用したのと同じ効果に出来るため、治療布
の作成方法はそれぞれの事情、使用方法、用途に応じて
決めればよい。加えて、緩やかな効果を期待したい場合
においての調整は、PTAゾルの配合比率を上げるより
も低濃度のものを使用するか付着量の調整をした方が好
ましい。それはPTAゾルの配合比率が概ね55〜60
%以上となると、乾燥した治療布の撥水効果が強くなる
ため、使用時の基本である水分を含浸させ難くなり、併
せてその効果も低くなるため出来れば避ける方が賢明で
あるが、その用途に応じた検討確認は必要である。
【0062】次に、作成した治療布の光触媒効果の有無
を目視により確認するため、ハンドタオルサイズ程度の
前述のメリヤスの綿布にTOゾルおよびPTAゾルの濃
度が0.85重量%の溶液をそれぞれ単独および均等に
混合したものを使用し、治療布と同じ方法で作成した綿
布と、対照として未処理の同じ綿布をそれぞれ3枚ずつ
作成し、パイロット社製のINK30R赤インクを30
倍に薄めたもの1ccを直径10cm程度にスプレーに
て綿布表面にほぼ均等になる様に塗布し、その後同時に
直射日光にあて、そのインクを分解させる事により光触
媒効果の有無の目視による確認実験を行った。その場合
において、TOゾル単独使用のものは20〜30分程度
で、PTAゾル単独使用のもの、および混合したものは
30〜40分程度で、わずかであるがインクかすと思わ
れる塗布跡を残して分解した。しかし、未処理のものは
1時間では紫外線による分解と思われる薄く変色した程
度で、約2時間放置してもその1時間前と比較して、そ
の色が半分程度に薄くなった分解のみであった。これら
は多少の時間差は有ったが、それぞれ3枚共ほぼ同じ結
果であった。
【0063】この事により、各溶液における治療布に光
触媒効果が有る事が分かると共に、PTAゾルにおいて
はアモルファス型の酸化チタンであり光触媒効果はない
とされているものであるが、本発明の繊維製品等に塗布
し乾燥させた場合には、光触媒効果の有るアナターゼ型
の酸化チタンに変化している事が推測、確認出来るもの
である。また、それぞれの綿布は事前によく洗剤により
洗濯し十分にすすぎ洗いをした後自然乾燥させたものを
使用した。尚参考として、前述の実験の基体を白色の1
00角釉薬タイルに替えて行った場合には、PTAゾル
を塗布乾燥させたタイル面のインクは、未処理のタイル
と同程度の紫外線による分解しか行なわなかった。他
は、分解時間は違うが綿布の場合と同じであった。
【0064】以上の要領で作成した治療布を使用し、各
種疾患・症状等の治療、改善をするのであるが、その方
法等を含め治療のための実施例および治療例を以下に記
載する。但し、これら以外の各種疾患・症状等において
もその効果があると共に、その他にも応用が出来るもの
であり、これらはその一例である。
【0065】
【実施例】(実施例1)まずPTAゾルおよびTOゾル
の製品濃度がそれぞれ0.85重量%のもの1kgに、
その溶液重量の0.7倍の蒸留水0.7kgを加え、そ
の濃度が0.5重量%となる様に調整した溶液をそれぞ
れ作成した後、それを均等に配合した溶液を作成し、以
下に記載の繊維製品等に含浸させる溶液を得た。尚、溶
液の濃度調整において、製品の含有酸化チタン量がわず
かであるため、溶液中の酸化チタンの比重による加える
蒸留水の量の調整はせず、重量のみによる単純計算によ
る値を使用するものとした。それは、その事より本発明
の作用・効果等には影響を与える程のものではないから
である。これは、以前・以下に使用する溶液濃度の調整
において同じである。
【0066】次に、その飽和含水量が概ね基体重量の2
倍である、前述のメリヤス(120g/m)を基体と
して使用し、前記の溶液が基体全体に含浸するように浸
漬し、その含浸した溶液量が概ね基体重量の2倍となる
ように手作業で調整したものをハンガーに吊し自然乾燥
させる事でメリヤスの治療布(以下、綿治療布という)
を得た。次に、同じくその飽和含水量が概ね基体重量の
3倍であるタオル地の綿布に、同じ溶液を同じ方法にて
作成したタオル地の治療布(以下、タオル治療布とい
う)を得た。また、それぞれの飽和含水量は事前に調べ
ておいたもので、その方法は、それぞれの基体を水を入
れた容器の中に漬け、水が基体全体に浸透する様に揉み
込む事で含浸させた後それをハンガー等に吊るし、その
基体より水が滴り落ちなくなった時点で、その基体の下
部に溜まった余分な水分を除いたものの重量を測る事で
その飽和含水量を確定した。
【0067】尚、それぞれの治療布の乾燥方法は乾燥機
等による温風等の強制乾燥であってもよいが、その乾燥
時間が長く加熱し過ぎると出来上がった治療布がより撥
水作用を持つ様になりあまり好ましくない。但し、治療
布としての効果には殆ど影響はないのであるが出来れば
避けるか、その乾燥時の調整は必要である。また、この
場合においてTOゾルの配合比率を上げることでその撥
水作用はそれに比例して低くなるが、洗濯乾燥機等によ
る強制乾燥の場合には、乾燥中に表面部分の酸化チタン
が剥離し易くなり同じくあまり好ましくない。他にアイ
ロンなどにおける乾燥、定着方法もあるが、その場合に
は繊維への定着性は他と比べ最も優れているが、同時に
最も撥水効果が発生する方法のためその加熱程度の調整
が難しく、同じく避けるほうが賢明である。但し、それ
ぞれの用途・必要に応じその方法を選択する事は望まし
い。
【0068】加えて、前記により作成した治療布を以下
に記載の各治療例において本発明の効果等の基準とする
ため共通に使用したものである。但し、それぞれの使途
に応じ適宜使用する繊維製品等の質および種類および形
態等は替える方が効率的であり好ましい。これは溶液の
濃度および配合比率についても同じである。並びに、本
治療例において治療布を濡らすために使用した水は普通
の水道水であり、その他の水および冷蔵庫等で冷却され
た水等は使用していない。
【0069】(治療例1)まず熱傷の治療例であるが、
バーナーで焼けて数百度に加熱されたスチール缶を手で
握ったために出来た熱傷で、手のひら側の人差し指の指
先から第二関節、中指および薬指の第一関節から第三関
節にかけてその幅が5〜8mm程度の深2度程度の熱傷
をし、その熱傷後3〜4分経過し、押さえるとそれぞれ
強い痛みを感じたうえ、熱傷部分のほぼ全体に水疱がで
き腫れ上がった状態の、人差し指および中指を供試体と
して、綿治療布を水道水に濡らしたものを患部を含むそ
れぞれの指全体に密着する様に二つ折りしたもの(以下
の使用において同じとする)を二重に巻き付けると共
に、対照として薬指を未処理の同質の布を同じく水道水
に濡らしたものを同じ様に巻き付け、それらの布が乾燥
する度、あるいは痛みを感じる度に治療布等を水道水で
濡らし替える行為を幾度か繰り返し、その効果を得た。
尚、熱傷の外観および感覚的な被害度合いおよび痛みの
大きさは、中指、薬指、人差し指の順であった。また、
治療布と治療布、治療布と綿布の間にはそれぞれナイロ
ンを挟み、直接接しない様にした。
【0070】約1時間それを続けると、綿治療布を巻き
付けた供試体は徐々に痛みが薄れ患部を押さえてもほと
んど痛みがなくなってきたが、対照とした薬指は供試体
と同じ時間経過した状態でも、冷やした事による程度の
痛みの緩和しかなかった。その後、綿治療布を外し患部
を自然乾燥させると、供試体についてはそれぞれの水疱
部分の皮膚が、内部の水はまだ残っているが、通常の皮
膚程度の硬さに戻り、その周辺および他の熱傷だけの部
分は発赤してはいるが、ほとんど治癒した様な状態にな
ったうえ、それぞれの部分をきつく押さえても少し痛む
程度であった。一方、対照の患部は治療前と同じ様な状
態で、水疱部分の皮膚はぶよぶよとして柔らかく、それ
なりに乾燥しているだけであり、他の熱傷部分について
も赤く柔らかい状態であり、押さえるとまだ強い痛みを
感じたうえ、心臓の鼓動に併せその痛みが疼くものであ
った。
【0071】その後、再度同じ治療を1時間行い自然乾
燥させた後、その確認をした結果、供試体については押
さえても痛みはほとんどなく、水疱が少し小さくなり残
ってはいたが、それ以外はほぼ治癒した感じの状態であ
った。また、対照については1時間前とほとんど変化は
なく、冷やした事と自然治癒力によると思われる痛みが
緩和された程度であった。
【0072】次に、それぞれ綿布を外したまま翌日まで
10時間程度放置した結果、供試体については水泡もな
くなり、その皮膚の状態も熱傷を受けた部分が薄く発赤
を帯び、その周辺の皮膚と比較してよく見ないと分から
ない程度の皮膚の腫れが有るだけで、ほとんど治癒し押
さえても痛みもなかった。片や、対照の方はわずかに水
疱が小さくなった程度で、痛みを含め前日とほとんど同
じ状態であった。尚、供試体との治療効果の差が明らか
であるため、その後、対照の治療のため供試体と同じ治
療を約2時間行い、その乾燥後の患部を確認すると、前
述の供試体とほぼ同じ状態で、水疱は有るがその部分の
皮膚は普通程度の硬さになり、押さえてもあまり痛くな
い状態になっていた。その後、綿治療布を外したまま放
置しておくと、半日程度の時間をかけて徐々に皮膚が乾
燥し硬くなるに連れて水疱も痛みもなくなり、同じく患
部に薄い発赤を残し治癒した。
【0073】(治療例2)次に、モーターバイクの加熱
したマフラーに足のふくらはぎの素肌部分に直接当た
り、そこに出来た熱傷で、部分的に深2度〜3度の熱傷
と思われる部分のある5〜8cm程度の大きさの小判型
のもので、熱傷後30分程度経過し赤く爛れヒリヒリず
きずきとした痛みが有り、にじむような出血および体液
の分泌のある患部に、前述の熱傷と同じ要領で水で濡ら
した綿治療布を二重にしたものを当てがう処置をした。
それを全体的に押さえても痛みがなくなる状態になるま
での約3時間において、綿治療布が乾く度、または患部
が痛む度に水で濡らし替える処置をした。それを2時間
程度繰り返すと、その表面に薄い膜が出来ると共に痛み
も緩和され、出血および体液等の分泌も止まり擦傷をし
た時のような薄い痂が出来たような発赤のある状態とな
り、押さえるとわずかに痛みを感じる程度であった。そ
の後1時間程度それを繰り返した後でほぼ痛みもなくな
った状態において綿治療布を外し、翌日まで半日程度放
置しておくと、水泡の出来る様子もなく、押さえても痛
みもなくなりほぼ治癒した状態となった。
【0074】尚その患部は薄い痂のような膜が出来た状
態であるが血液および体液のにじみもなく、化膿する事
もなかった。その後3〜4日すると日焼けによる皮がむ
けるのと同様の状況でその痂が取れ始め、その部分の皮
膚は普通の状態の皮膚となっており、症状のひどかった
部分のみがその傷が分かる程度の発赤を残し化膿する事
もなくその後1〜2日程度で治癒した。
【0075】(治療例3)また、大きさは前記の半分ほ
どである同等の熱傷において、同じ治療を行った上、そ
の翌日以降に適宜その患部に綿治療布を5分程度当てが
う処置を繰り返すと、2日目には軽度な症状の部分の痂
より自然に剥がれ、同じくその皮膚の状況も薄い発赤は
あるが普通の皮膚の状態であった。また、同じくその後
化膿する事もなく全体の痂が取れるのも1〜2日程度早
く取れ、その跡も残らず完治した。これはその患部の規
模が小さい事にもよると思われるが、日々治療布を当て
る事で早期に治癒すると共に、表皮が早く出来たためと
思われるものである。
【0076】(治療例4)次に、右足の甲から指先の親
指から薬指にかけ、靴下の上から調理中の天ぷら油がか
かった事による熱傷で、全体的に発赤しヒリヒリと痛み
があり、小指の甲側の付け根部分に水疱が出来かかった
様な状態の1度〜2度程度までの熱傷に、熱傷後5分程
度経過した後に綿治療布を水で濡らしたものをその甲か
ら指先まで全体を3重に巻き付ける処置を行い、同じく
そのヒリヒリとした痛みがなくなるまで1時間程度当て
ておき、その後綿治療布をはずし放置すると薄い発赤を
残しただけで痛みも水疱も出る事なく治癒した。また発
赤は5〜6時間後にはその跡も分からない程度になっ
た。尚、その治療布をはずし1時間程度放置した後にサ
ンダルを履いた歩行においても、その履き物による靴擦
れなどの痛みおよび爛れもなく、熱傷前の普通の状態と
同じように歩行出来たものである。通常このような傷を
した場合には、その直後に履き物を使用すると、よりヒ
リヒリと痛みを覚えると共にその接触部分が爛れたりす
る事も多くあり、絆創膏等で患部を保護しないと歩行し
辛い事が多くあるものだが、本発明による治療において
はその様な事はなかった。
【0077】(治療例5)同じく調理中で、その使用中
の天ぷら油の移動時に、その油が手の甲から手首にかけ
て紙幣の大きさ程度の範囲にかかり、ほぼ全体的に3度
と思われる熱傷を帯びたもので、その事故直後に患部を
冷水を浸したタオルで1〜2時間程度冷やし続けていた
後に、治療布を使用した治療をしその効果を得たもので
ある。本治療も他の治療方法と同じであるが、本治療布
を使用するまでに相当の時間が経過していたため、その
患部は全体が赤黒くブヨブヨと腫れ上がった状態の水疱
のある発赤となっていたものであるが、事故直後に冷水
を使用しその患部を冷やしていた事により皮膚の爛れは
少なく、且つ冷水により感覚が麻痺し、その痛みについ
ては見た目ほど無かったものであるがズキズキと疼く痛
みのある状態であった。しかし、前記の各症状より重度
の症状である事と、その熱傷をしてから相当の時間が経
っているため、水で濡らせた綿治療布を4折にしその上
よりタオル治療布を重ねて使用した治療をしたものであ
る。
【0078】その経過は他と同じく、痛みが大きくなる
度に治療布の上から水で濡らすだけの治療をしたもので
あるが、患部が広くその程度が大きかった事と治療を始
めるのが遅かった影響があったと思われ、全体的な痛み
が取れるまでに3〜4時間かかったものである。その後
就寝中においても治療布を巻いたままにし、その翌日の
経過を見ると、水疱は無くなり押さえた時に痛む程度に
まで治癒していたが、念のためその日に医師の診察を受
けたものである。その結果、本来ならケロイド状になり
手首を曲げる事もままならない状態の熱傷であると思わ
れるが、現段階において皮膚も柔軟でその様な症状もな
く、このままで1週間もすれば痛みも治まるであろうと
の診断であり、薬等の投与、付与もなく診察のみであっ
た。
【0079】引き続き、半日程度綿治療布を巻き付けて
おくだけの治療をする事で痛みがなくなる程度にまで治
癒したので、一旦治療布を使用せず放置しその経過を見
ると、暫くして火照りを感じる症状が出たため、その火
照りがなくなるまで治療布を当てる事をその後半日程度
繰り返し、火照りもなくなったものである。その時点で
の患部の状態は、擦り傷をした時の痂が出来ている様な
赤黒く少し腫れていたが水疱もなく、皮膚は柔軟で無理
なく曲げる事が出来た。
【0080】以後、早期に治癒させるため、1日に数回
綿治療布を5〜10分程度当てるだけの治療を繰り返す
と、患部の赤黒かった表皮は徐々にさめた様に黒い色が
無くなり普通の赤いアザの様な色に変化して行き、1週
間程度でその患部が部分的に薄皮のむける様に皮が剥が
れだし、2週間程度で薄い発赤を残し治癒したものであ
る。また治癒後の皮膚はケロイドも無く普通の皮膚の状
態であった。
【0081】(治療例6)次に、直射日光にて短時間で
日焼けをした、両腕の外側の肩から手首にかけて熱が有
り、ヒリヒリした痛みがあり押さえると痛みも感じるも
ので、感覚的によりひどいと感じた方の腕を供試体とし
て、水で濡らした綿治療布をあて、他方の腕を対照とし
て水で濡らした未処理の同じ綿布をあて、それらの一方
の布が乾く度に、両方とも布をあてたまま水を補給して
冷やす事を繰り返し、約1時間経過後の状態の確認をす
ると、供試体の方はわずかに火照っていたがヒリヒリし
た痛みは治まった。対照はヒリヒリ感はなくなったが、
まだ熱っぽかった。そのまま何もせず翌日まで放置する
と、供試体の方は、わずかな火照りと、日焼けをしたと
分かる薄く発赤した皮膚の状態になっているだけで、普
通の肌の状態と変わりなく、その翌日以降も痒みも出ず
治療後1日程度で平常に戻った。片や、対照の方はまだ
熱っぽく、再度ヒリヒリした痛みおよび痒みも出てき
た。その後、平常に戻るまで2〜3日かかった。尚、そ
れらの差は入浴時に顕著に表れ、日焼け後2日間程度は
その患部にお湯をかけると、供試体の方はほとんど刺激
はなかったが、対照の方はピリピリした刺激を感じた。
これは他の部位の日焼けにおいても同じ治療にて同じく
その効果を得た。また、軽度のものであれば20〜30
分程度の治療でほとんどの場合に治癒した。
【0082】以上は熱傷に関する一例であるが、治療例
1〜5における熱傷は通常治癒するまで少なくとも1〜
4週間程度以上かかるとされるものであるが、本例の記
載のように翌日から1週間程度でほぼ完治したと同様の
状態に治癒するもので、治療例5においても2週間程度
で治癒したものであり、明らかに酸化チタンに従来の光
触媒効果等以外の作用・効果を有する事が判断出来るも
のである。例えば2度の熱傷において、その主たる炎症
を起している患部は表皮部分より真皮部分の炎症であ
り、その炎症を治療改善できなければ痛みも水疱も無く
ならないものである。それには従来の光触媒効果である
殺菌効果等では表皮上の殺菌等をし清潔にする事は出来
ても、その事により表皮下の炎症までも治療出来ないの
は明らかであり、併せて短時間短期間で治癒させる事は
対症療法としても無理がある。これは前述の酸化チタン
製品による皮膚炎の治療においても同様であり、他の治
療効果等を含め本発明による効果によるものと判断出来
るものである。
【0083】(参考例1)注意事項として、治療後2〜
3日程度は出来るだけその患部を水仕事あるいは入浴等
で長時間濡らさないようにする方が望ましい。これは治
療例1および5において、治癒したと思われた患部の水
疱が、水仕事中において部分的ではあるが再び水疱化し
たもので、押えても痛みはなくブヨブヨとしているだけ
のものであったが、その治癒の程度が低かったか、その
部分の炎症がひどかったために起こったものと思われ
る。但し、同じ治療を20〜30分程度する事により即
効的にその水疱は1時間程度でなくなり、再び治癒した
ものであるが、この様に症状の程度の大きい場合におい
ては見た目に治癒していても水疱などは再発する恐れも
あり、十分な治療時間を取ると共に、2〜3日は出来る
限り患部を濡らさずにおいた方が好ましい。但し、この
例においてその再発した水疱が再度同じ方法で治療する
だけで短時間で治癒して行くのが目視でも確認出来るも
のであり、明らかに酸化チタンの新たな効果によるもの
と判断出来るものである。従って、完治するまで綿治療
布を当てている場合においては殆ど問題はないが、その
状況状態により使用時間の調整と患部の確認をするのが
望ましい。
【0084】(参考例2)光触媒効果の殺菌等の効果
で、本発明と同様の効果を得られるものかを確認するた
め、それと同様の効果があると思われる消毒殺菌剤であ
るオキシドールを使用し、調理中に手の甲の小指側に出
来た浅2度程度の熱傷の治療を行ったものであるが、本
発明の他の治療と同等の時間以上に同様の方法で、綿布
に浸したものを患部に当て、それが乾く度に何度も綿布
に湿らせる治療を1時間程度行ったが、その冷却効果に
よる僅かな痛みの緩和はあったが、それ以上の治療効果
は得られなかった。逆に、それだけで短時間に真皮部分
の炎症を抑え、水疱をも無くす事が出来るとすれば他の
消毒殺菌剤を使用しても同等の効果があるはずであり、
現状においてもそれらが熱傷を含め他の治療にも使用さ
れているものと思われる。尚その後、綿治療布を使用し
た治療をする事で30分程度で痛みはなくなり、水疱も
出来ず、僅かに分かる程度の薄い発赤を残し治癒したも
のである。
【0085】これらを含め、調理中の天ぷら油、熱湯等
による熱傷、加熱した調理器具、機械等に触った時に出
来る熱傷等々で2度程度の症状であれば同様の治療をす
る事で半日から1日後には発赤もなくなり治癒し、日常
的に起こる1度から浅2度程度の熱傷であれば、同じく
綿治療布を1〜3時間程度当てておくだけで痛みもその
跡も残らずに完治するものである。その他にも3度の熱
傷においても患部の範囲の小さいものであれば1〜3日
で十分に作業等が出来るまでに治癒するものである。
【0086】本発明によれば前述の各治療例に記載した
ように、治療布を使用する事で短時間にその症状等が治
療・改善され治癒して行くものであり、明らかに酸化チ
タンの従来にない新たな効果によるものである事が判断
出来るものである。また、3度の熱傷においては他の熱
傷の治療と比べそれに要する時間・期間はかかるが、そ
れでも1〜3日程度で作業等に支障の無い程度にまで治
癒するものであり、従来の治療等では出来ない本発明の
優れた面である。尚前述のそれぞれの治療において、治
癒後7〜10日程度経過するとその患部であった皮膚部
分が、その程度の低かった部分より順次日焼けをした時
の薄皮がむける時と同じ様に皮がむける事があったが、
この時点が本来の完治状態であるとも思われる。
【0087】(治療例7)カッターナイフで切った軽度
な切傷で、手の平側で人差し指の第一関節より指先まで
の間の中央部分を、深さが1mm程度で長さが1cm程
度に切れたものを、その治療のためその患部を水道水で
洗浄した後、綿治療布を水で湿らせたものを二重に巻き
付け、30分程度そのままにしておいた後、綿治療布を
外すと、その傷は止血され傷口もふさがったうえ、傷口
部分を押さえてもほとんど痛みはなく、軽く指の屈伸を
してもその傷口は少し開きかけるが出血はなかった。ま
た、他の部位における同程度の切傷においても同じ処置
をする事で同様の効果が有ったうえ、それぞれその治療
後の患部が化膿する事もなく1〜3日で完治した。但
し、その傷の程度および部位により治療布をあてておく
時間は調整する必要は有る。
【0088】通常このような傷の場合で、即座にその患
部を暫く圧迫する様にするだけでも傷口が見えない程度
に癒着し治る事も多くあるが、その傷口が完全に治癒す
るまで1時間〜半日程度は傷口が開かない様に固定する
必要があり、痛みも暫く伴うものである。また、それ以
前に傷口が開くと出血すると共に再度癒着する事は殆ど
ないものであった。
【0089】(治療例8)調理中に包丁にて、左の人差
し指の爪部分の右側中央部より中指側にかけて約7mm
深さ2mm程度の出血の多かった切傷で、その後すぐに
傷口を水で洗い、その上から水で濡らした綿治療布を二
重にしたものを絆創膏にて貼付けた治療を行ったもので
あるが、綿治療布を使用する事においてその出血は10
〜15分程度で止血され、押さえるとまだ少し痛むが疼
く様な痛みは30分程度で治まり、その後半日程度綿治
療布を貼り付けておくだけで傷口は塞がり、押さえても
痛みはなくなり治癒したものである。またその後化膿す
ることもなかった。通常このような切傷の場合出血を含
め疼く様な痛みと共になかなか治癒しないものである
が、本発明の治療布の治療においては短時間で治癒し
た。但し切断された爪は癒着する事はなかったがその下
部の傷口が塞がり治癒した事により、その爪のささくれ
た部分が衣類などの繊維に引っかかり、傷口を開く様な
状況となる事があっても、その傷口よりの痛みはほとん
どなく出血もしなかったものである。
【0090】比較として治療例7と同程度の日常的に起
こる切傷において、市販されている医療用具である、殺
菌、抗菌等の処理のされたガーゼ等が粘着テープの中央
部分についた絆創膏を使用した処置を行い、綿治療布の
場合以上の時間が経過してからその絆創膏を外してみる
と、見た目には同じ様に治っていても傷口部分を押さえ
ると痛みが有るうえ、指などの部位の場合には屈伸運動
をするとすぐに傷口が開き出血し、切れた時と同じ様な
状態に戻ってしまう事が多いうえ、後で化膿する事も多
かった。またこの治療の場合においては傷口が塞がった
だけでは痛みは治まらず、殆どの場合において傷口が完
全に治癒するまでは同じく痛みも取れない事が多いもの
であり、軽度のものであっても完治するまで数日かかる
ものである。
【0091】但し、治療布による治療をしてもその傷の
深さが深い場合には、前述と同じような治癒状態で痛み
は無くなってはいても、軽い屈伸運動でも傷口が開き出
血する事も痛む事もあるため、少なくとも半日程度また
は治癒するまでは絆創膏等で固定しておく方が良いと考
える。また他の切傷を含み、その治療布を当てておく時
間の目安は、治療布の上から傷口を押さえてほとんど痛
みがなくなるまでは当てておく事を基準とするのが望ま
しい。それは、痛みが無くなるとほとんど場合において
その傷口は塞がり、治癒した様な状態となっているの
で、それを一つの基準としてそれぞれの傷の程度により
治療布を当てておく時間を適宜決めるのが望ましい。
【0092】これらにより、本発明による綿治療布と比
較して、市販の無菌ガーゼ等が貼付けてある絆創膏を使
用し綿治療布と同じ様に処置をしても、それによる治療
効果はほとんどなく、傷口を圧迫する事による止血と傷
口を塞ぐ程度であり、その後は身体の持つ治癒力により
時間をかけて治療するもので、応急処置のための医療用
具である事が分かるものである。対して綿治療布により
治療した傷はさほど圧迫しなくても止血したうえ、痛み
もなくなり、傷口も塞がり、併せてその後化膿する事も
なく完治するもので、治療効果の有る事が分かるもので
ある。
【0093】尚、カッターナイフだけでなく、カミソ
リ、針、紙等で切れたり突いたりした傷および鎌イタチ
の様に切れた傷その他の傷にも同様の効果が有ったう
え、同じくその後化膿する事もなかった。但し、紙で切
った様な傷口の切れ方がきたない場合や、おろし金のよ
うに刃物自体がギザギザしたもので生じた傷は、その患
部の傷口はきれいに癒着した状態で治癒する事は少なか
った。但し、皮膚の再生力(治癒力)が向上・増進して
いる事により、その後肉盛りするのも早く、化膿する事
もなく2〜3日程度で痂も取れ、傷跡も残らずに元の皮
膚と同じ状態に戻り治癒した。
【0094】(治療例9)また日常的な小さな傷である
が、爪の際に出来る角質化した皮膚が細くめくれ上がっ
た逆むけと言われるものを無理に取り、その角質化した
皮膚だけでなく真皮以上に引き抜いてしまった時の、深
さが深くその傷口は小さいが鋭い痛みのある傷におい
て、濡らした綿治療布を密着させて使用する事でその程
度にもよるが、1〜3時間程度綿治療布を当てる事で、
一見して出血した血の様に見える赤く肉盛りした表皮と
なるものができ、治癒して行くのが目視でも確認出来る
ものである。但し、小さな傷ではあるが、その深さが深
いために起こると思われるもので、肉盛り後も押さえる
と痛みがあり、なかなかそれが取れない事も多くあった
が、当初の痛みより緩和されているものである。しか
し、これもまた従来の絆創膏程度の治療あるいは薬剤を
使用してもこの様に短時間には治癒しないものである。
【0095】(治療例10)また、前述ほどの切傷では
ないが、ヒゲ剃り、ムダ毛処理等においてカミソリ等を
使用し皮膚を切ったり、目に見えるほどではないが皮膚
を削ってしまったりした時の出血、およびカミソリ負
け、およびそれらに伴う痛み、痒みにおいても、同じく
綿治療布を水で湿らせたものをその患部に1分程度以上
当てるだけで、止血したうえ痛み、痒みもなくなった。
そのうえ、サラサラした肌になり傷跡が化膿する事もな
かった。但し、切れ方等がひどい場合には2〜3分以上
あてる必要は有るが、それだけで同様の効果を得られる
ものである。尚、出血のない普通のヒゲ剃り後の状態で
あれば優しく当てるように拭くだけでも十分に効果が有
り、同じくサラサラした肌になるうえ、痒みもなく剃り
跡が化膿する事もなかった。
【0096】比較として、同じ様な効果の有る蒸しタオ
ルを使用した治療で、タオルの替わりに未処理の綿治療
布と同じ綿布を使用しその比較確認をすると、それを当
てた場合には、止血はしても痛み、痒みまでは除く事が
出来ない事がほとんどであり、そのまま放置するとニキ
ビのように化膿したものが出来る事も多く見られた。
【0097】(治療例11)同じ肌においての効果の比
較確認を含め、皮膚の所々がカミソリで削れて薄くにじ
んだ出血の有るヒゲ剃り後で、顔を縦に中心より左右に
分け、その片側半分で傷の多い方を綿治療布を使用し、
反対側の半分を蒸した綿布を使用した場合を確認してみ
ると、前述の結果と同じく、綿治療布の方は止血したう
え肌がサラサラし心地よく、痒みもなく、その後化膿す
る事もなかった。片や綿布の方は、血がにじんだまま
で、止血はしたが、その肌は普通の感じであるが乾燥す
るに連れて少し突っ張り感が出てきた上、痒みが出てき
た。また、化膿までしなかったが出血していた個所の幾
つかは赤く腫れてきたものであり、その差は明らかであ
った。また、化膿するほどでなかった場合においても、
剃り跡の痒みは無くならなかった。また綿布に代りタオ
ル治療布およびタオルで行った場合においても同様の結
果であったが、前記の場合よりもより早くその効果を得
た。これは同一濃度の溶液を使用しても治療布となる基
体の繊維量の違いにより、単位面積当たりの酸化チタン
の付着量が多くなるために起こるものである。
【0098】これらの違いは、その後汗をかいた時等に
良く分かるもので、治療布を使用した場合にはそれらの
傷口がしみる事も痒みも無いが、その他の場合にはヒリ
ヒリと痛みその後痒みが出る事が多くあり、それにより
効果等の違いが良く分かるものである。
【0099】(治療例12)併せて、前記の剃刀負け等
に付随して起こる症状で、その剃り跡部分が薄い赤黒い
アザの様になる症状で、肌の弱い人や深剃りをする場合
においてよく見受けられ、顎の下の左右の首筋部分によ
く出来る事が多く、長期間経ってもその跡が消滅せずに
アザの様になってしまうものであり、日々剃刀を使用し
髭を剃っていると、その色も徐々に濃くなるものであ
る。そのアザに対しても治療布を3分程度当てるだけ
で、その後徐々に薄くなり2〜3日繰り返す事でその色
が目立たない程度に改善される効果を得たものである。
【0100】その効果を比較するために、同じく首筋部
分全体の左右に出来た前記と同じアザに対し、より濃く
見える側を供試体とし、その反対側を対照としてその効
果を得た。それに使用するものとして供試体にはタオル
治療布を、対照には同材の未処理のタオルを使用し、そ
れぞれ水に濡らせたものを同時にその部位に3分間程度
密着するように当て、その経過を見た。それぞれその肌
の乾燥後にその経過を見ると、供試体の方は既にその色
が半減した位の濃さになっていたが、対照の方は変化が
なかった。この時点でもその効果のある事が判断出来る
ものであるが、その後3日間続けるとその効果の差は明
らとなり、供試体の方は日々薄くなり完全には無くなら
なかったがほぼ気にならない程度にまでそのアザが薄く
なったが、3日目以降はそれ以上の変化はあまり見受け
られなかった。しかし対照の方は以前のままであったも
ので、明らかに酸化チタンの持つ新たな効果によるもの
と判断出来るものである。尚、水をお湯に替えて蒸しタ
オル状態にした場合においても同様の結果であり、対照
の方においても改善されなかった。
【0101】(治療例13)運動により転んで両膝に出
来た直径4〜5cm程度の同程度の軽度の擦傷に、その
傷口を水道水で洗浄後、目視において傷の大きい方を供
試体として綿治療布を水で湿らせたものを巻き付け、対
照として他方には同じ綿布で未処理の水で湿らせただけ
のものを巻き付けて30分程度経過後にその患部の確認
をすると、綿治療布の方はほとんど止血し、痛みもほと
んどなくなったが、対照の方はわずかに止血した程度
で、まだ全体的には血がにじむ程度の出血が有り、痛み
も伴っていた。その後強く圧迫する様に綿布を巻き付け
る事により止血した程度であり、それぞれ止血後綿布を
外し、そのまま半日程度放置しておくと、供試体の方は
押さえても痛みもなく保護膜となる薄い柔軟な膜が出来
ると共に乾燥し、3日程度で化膿もせず少し痂を残して
治癒した。片や対照は、歩行時に所々傷口が開きにじむ
程度に出血しなかなか乾燥せず、乾燥後も部分的に化膿
し、ほぼ全体的に治癒するまで6日程度かかった。
【0102】尚、傷が深く出血が多い場合で、医師によ
る治療をするほどでもない場合には、綿治療布で傷口を
少し圧迫する様に押さえるか巻き付け、何回か取り替え
て使用する事で、早期に同じ効果を得られるので好まし
い。また、それぞれの傷の綿治療布を当てておく時間の
目安は切傷の場合と同じで、多くの場合に15〜30分
程度で良いと思われるが、綿治療布の上から患部を押さ
えてほとんど痛みがなくなるまでは当てておく方が望ま
しい。これらはその時点において痂とは少し違う薄膜が
出来るもので、結果的には痂と同じになるのであるが、
その膜は柔軟性があり、軽度の運動では亀裂する事も出
血する事もないもので、従来の絆創膏等の治療では出来
ないものであり、これもまた酸化チタンによる新たな効
果によるものであると判断出来る。尚、これは切傷にお
いても同じである。またこれらの治療の違いは、新陳代
謝の活発な子供などの傷の治療より、代謝の劣った年代
の人の治療においてその差がよく分かるものである。
【0103】またこれらの外傷は、本発明と従来の絆創
膏等の治療法による効果等の違いが顕著に分かる治療の
一つでもある。通常切傷、擦傷等の外傷の治療過程にお
いて、水等に濡れるとその傷口が開き易くなる上、雑菌
等が進入する事も多く、より悪化する事があるので、そ
れを嫌うものであるが、本発明によればそれらの影響は
ほとんどなく、それどころか水に濡れる事でより治療効
果を増す事となり、早期に治癒させる事が出来るもの
で、従来の光触媒効果の殺菌効果等を含み、公知の消毒
殺菌剤、傷薬等では出来ないもので、従来にない作用・
効果であると共に本発明による酸化チタンの新たな効果
等であり特性である。
【0104】(治療例14)運動や作業等により手や足
に出来る一般的に水豆と呼ばれている水疱で、器械体操
の練習により両手の手の平側の中指、薬指の付け根部分
および第2関節、第3関節の間に出来た1cm程度の大
きさの水疱疹を、それが出来てから5時間程度経過した
後に水疱状態である事を再確認したものを、実施例1記
載の熱傷と同じ要領にて、目視で水疱の大きいと思われ
る側の手を供試体とし、その反対を対照として無処置の
まま放置し、その効果の確認を行った。尚、治療開始が
長時間経過後に行ったのは、その程度が軽度の場合、水
疱が出来てから数時間で自然治癒力により、表皮の角質
が硬くなっただけの豆といわれる物になる事があるから
である。
【0105】本症状は、表皮下に水が溜まっているの
と、それが出来た事による炎症で、押さえると少し痛む
だけのものであるが、切開してもなかなか完治しにくい
ものである。しかし、熱傷と同様の水疱でもあり同様の
治療を行いその効果を得た。まず、供試体には水で濡ら
した綿治療布を乾かない様にし、患部に約1時間巻き付
けておき、その後綿治療布を外しそのまま放置する事で
その効果を得たもので、綿治療布を外した時のそれぞれ
の水疱の状態は、供試体の方が綿治療布が濡れていた事
により皮膚が湿った状態の少し柔らかい程度であり、対
照の方は当初とほとんど変化はなく、押さえた時の痛み
は双方ほぼ同じであったが、それより8時間程度経過し
た就寝後の翌日の確認時には、供試体の水疱はなくな
り、水疱の有った部分が薄く発赤している程度で、患部
を押さえた場合においても痛みはなく、皮膚表面も皮膚
が硬くなった豆と同じ様な状態になり治癒していた。
【0106】対照についてはわずかに水疱が小さくな
り、皮膚も少し硬くなっていた以外はほとんど出来た時
と同じ状態であったうえ、押さえるとまだ痛みが残って
いた。また水疱がなくなるまで3〜4日かかった上、そ
の後硬く豆になった角質化した表皮がむけ出し、新たな
表皮が普通の皮膚と同じ程度の状態になるまでの期間を
合わせると10日間以上かかった。尚、供死体の方は1
週間程度経過した後その部分において日焼け時の薄皮が
むけるように皮がむけただけであった。
【0107】その他の場合で、ゴルフ、野球等のスポー
ツ並びに作業等で、棒等を使用するもので、それにより
手に出来る水疱疹。マラソン、ウオーキング等および同
じく作業等で足に出来る水疱疹においても同じ効果を得
た。但し、足の裏は皮膚の厚い分少し長時間綿治療布を
当てた。またそれらを含み、本件の治療は前述のように
相当時間が経過していても効果は有るが、出来る限り早
い方がより効果的であった。また、他の治療の場合と同
じく、その程度により綿治療布を当てておく時間の調整
は必要である。併せて、靴擦れ等で出来る水疱を伴う事
もある爛れ等の炎症においても、同様の治療により痛み
もなくなり治癒したものであるが、爛れた皮膚が完治す
るまでは綿治療布またはガーゼや絆創膏等で保護する方
がより早く完治するものであり、効率的である。
【0108】(治療例15)白せん菌等による水虫、い
んきんたむし等の皮膚炎に治療布をあてたり、拭いたり
する事で、それらの菌による皮膚の炎症、水疱、痒み等
の治療、改善をするものであるが、次によりそれぞれそ
の効果を得た。
【0109】まず、両足の親指から中指およびその付け
根全体に同じ様に出来た、痒みが有り皮膚が荒れて少し
湿った状態の、出来てから3ヶ月程度経過した水虫に、
綿治療布を水で湿らせたもの、および乾いた綿治療布、
および効果の比較用として未処理の綿布を作成し、片足
には綿治療布を水で湿らせたもののみでそれぞれの指を
巻き、他方の足には乾いた綿治療布を親指に、未処理の
綿布を中指に、それぞれを別々に同時に巻き付けたま
ま、約2時間経過した後に外した時の状態を確認する
と、湿らせた綿治療布の患部は、痒みがほとんどなくな
ったうえ綿治療布により少し湿っていた皮膚が乾燥する
と、サラサラした状態になっていた。片や、乾燥した方
は湿った綿治療布の方と比較すると、少し痒みが治まっ
た程度で表面上はあまり改善されていなかったが、その
効果は確認出来た。そして、未処理の綿布を巻いた中指
は当初と変化はなく痒みも同じであった。
【0110】その後、就寝中に再度同じ状態で巻き付け
ておき約10時間後の翌日にその効果を確認すると、湿
らせた綿治療布は乾燥していたが、痒みは完全になくな
り皮膚はまだ荒れていたがサラサラした普通の皮膚に近
い状態になっていた。片や乾燥した綿治療布の方の親指
は、湿らせた綿治療布ほどではないが、肌はほとんど乾
燥し痒みが半分以下になりその効果が得られたが、未処
理の綿布を巻いた中指は少し乾燥している程度で、それ
以外は同じく変化はなかった。
【0111】これらにより、本発明による酸化チタンの
効果のあった事が確認出来ると共に、綿治療布は乾いた
ものより湿らせたものの方がその効果が有る事が分かる
ものである。それは乾いた綿治療布は皮膚への密着度が
良くないためにその効果等が伝わり難い事と、湿らせる
事により皮膚に密着すると共に、その水分により伝達効
果等が増し酸化チタンの効果等が増進され、その差が顕
著に表れたものである。その後同じ治療を続けその状態
を見ると、湿らせた綿治療布は4〜5日で、乾いた綿治
療布は7〜8日程度でほぼ治癒したと思われる状態にな
ったが、未処理のものは布を巻いている事により皮膚が
乾いているだけで、痒みを含め本質的な変化はあまりな
かった。
【0112】また、就寝中の場合の綿治療布には他の治
療の場合と違い、その全体にも光が当たっていない状況
であり従来の光触媒機能は果たしていないはずである
が、前述の様に治療効果が有り、これもまた同じく新た
なる酸化チタンの持つ効果であると判断出来るものであ
り、他の症状の治療の場合と同じ効果が働いているもの
と判断出来る。尚、その効果の確認をするために、同じ
く足の水虫の場合において、乾いた綿治療布を足の患部
に巻いたまま靴を履き、そのまま光の当たらない状態で
半日履き続けた時の効果を確認した。まず靴を脱ぎ綿治
療布を外してしばらく風乾させてからその患部を確認す
ると、それまでと比較した場合に、それまでは皮膚が湿
っていたものが、サラサラな状態になったうえ、靴の使
用中を含め痒みも半減し、緩慢であるがその効果を得
た。対照として、他方の足の同じ程度の水虫に、未処理
の綿布を巻いたものは、汗等の体液が吸収される事によ
るじめじめ感がなくなり、その事によると思われる症状
が少し緩和された程度で、本質的な変化はなかった。
【0113】何れの場合においても、治療前と同じ何も
しない状態で平常の活動をすると、治癒した患部は2〜
3日で元の水虫の状態に戻ったが、その後再度同じ治療
をすると同じ様に改善され、ほぼ治癒させるにはその治
療を少なくとも1週間程度は続ける必要が有った。他に
症状の程度に関わらず、同じ方法で治療した場合で、そ
れぞれ治療期間の違いはあったが、3〜10日でほぼ治
癒し治療効果を得た。但し、それらの治療と併せて、再
発防止を兼ねて常にその患部は清潔にしておくのが好ま
しく、必要で有ると考える。また、乾燥肌の人への治療
効果は普通肌の人よりも緩慢であり長期間要する場合が
多いため、濡れた治療布を使用出来る状況にて治療を行
うか、より十分な治療期間を見込むのが望ましい。
【0114】(治療例16)次に、いんきんたむし等の
治療であるが、これらも水虫と同じ要領で治療するので
あるが、出来始め、または痒みだけの症状であれば、水
で濡らしたタオル治療布でしばらく当てておくか、その
後優しく拭き取るだけでその乾燥後の患部はサラサラ
し、痒みもなくなりその効果を得たものである。また、
じゅくじゅくした水疱状態になったものでも、同じくタ
オル治療布を1〜2分程度当て丁寧に拭き取るだけで、
その治療効果が得られ、本発明においては、患部が陰部
にあるもので、軽度のものであれば1回の治療で、少し
症状のひどいものでも1日に2〜3回程度繰り返し治療
をすると、徐々に患部が乾燥し痒みもなくなったうえ、
その部位、症状にもよるが2〜4日間程度で完治した。
比較として、未処理のタオルを同じ様に使用しても当然
の事としてその改善効果は見られず、それどころかその
患部の範囲が拡大した部位もあった。
【0115】(治療例17)それと共に、陰部およびそ
の周辺部で同じ菌によるものと思われるもので、外観的
な症状がなく痒みだけがあり、石鹸等で洗ってもなかな
か治らない症状についても、水またはお湯で濡らしたタ
オル治療布を1〜2分程度当てておくか数回拭くだけの
1回の治療で、その痒みはほとんどの場合なくなり、多
くとも3回で治癒しその効果を得た。
【0116】何れの場合も、入浴後で皮膚がより清潔な
状態での治療布の使用が最良の使用法であり効果的であ
る。また、その症状、部位によっては入浴中に使用する
のも効果的であった。尚、何れの疾患も、常に清潔な状
態で有れば多くの場合において出ないものであるが、発
生した場合には、本発明の治療法により治療等が出来る
ものである。但し、それらの患部が完治した状態であっ
ても、不潔な状態になれば新たに発生するものであり、
治療により深層部の菌がなくなったとしても、清潔にし
ていなければ無意味であるが、少なくともその後、1〜
2週間程度は再発しなかった。また本治療の場合におい
ても、綿治療布よりタオル治療布の方がそれぞれより効
果があったもので、これもまた酸化チタンの付着量の違
いによるものと判断出来るものである
【0117】(治療例18)手の指などに良く出来る小
さな水疱疹で、その大きさが1mm程度のものである
が、痒みがありその中の液を出さないと痒みが治まら
ず、皮膚を裂く様にして潰してしまう事のあるものであ
るが、それにより飛び火の様にその周辺にも同じ物が出
来てしまう事のある疾患でもある。その水疱疹に綿治療
布を10〜15分程度当てる事でその効果を得たもの
で、まず5分程度すると痒みがなくなりその後徐々に水
疱もなくなったものである。
【0118】(治療例19)両足の膝から足首にかけて
同じ様に全体に出来ている、ウロコ状の染みの様になっ
た皮膚炎で、痒みを伴いそのウロコ状の皮膚の角がめく
れかかった状態で、その患部を掻くと角化して硬くなっ
た皮膚がフケの様にポロポロと剥がれ落ちるもので、片
側の足を供試体とし入浴時にタオル治療布をお湯で濡ら
したものを患部に当て、そのお湯が冷める度に再度お湯
をかける事を10分程度繰り返し行い、他方を対照とし
て未処理のタオルを患部に当て供試体と同じ事を行い、
湯上がり後の患部が乾いた時の状態を確認すると、供試
体の方は染みの色は薄くなり、少し皮膚のめくれた所が
残っている程度で、痒みは無くなっていた。片や対照の
方は、湯上り直後と皮膚が乾燥するまでの暫くの間は皮
膚のめくれも痒みも治まっていたが、時間が経つにつれ
て治療前と同様の状態に戻り、痒みも戻って来た。
【0119】そのまま一旦治療を止め何もせずに普段通
りにしておくと、3日目以降には供試体も再び以前と同
じ状態になり、痒みも同じく戻ってきた。その後再び同
じ供試体に、タオル治療布を当てた後に軽く2〜3回拭
き取る方法での治療を行い、対照にはタオル治療布を当
てるだけの治療をし、1週間続けたその状態を見ると、
供試体は、1日目から痒みはなくなったが、鱗状の染み
は少し薄くなっているだけであった。3日目には鱗状の
染みもフケの様な皮膚のめくれもなくなり、サラサラし
た肌になってきた。5〜6日目位からは鱗状の染みもよ
く見ないと分からないような状態になり、ほとんど治癒
したような状態になったため、1週間後に治療を止め様
子を見ると、少なくとも1カ月間は再発する事はなく、
その効果は持続した。但し、その他の症状と同じく、常
に患部を清潔にしておく必要は有ると思われる。また、
対照とした方の足にはタオル治療布を当てるだけの方法
であったが、当初の反応は供試体に比べると遅かった
が、結果的にはほぼ同じ期間の1週間程度でその症状は
治まり、同じく効果を得たものである。
【0120】(治療例20)次に、背中の各所に痒みを
伴った赤く被れた感じの直径3〜8cm程度の様々な大
きさの湿疹状の皮膚炎で、それが出来てから10日間程
度経過したものであるが、日々入浴をし石鹸などで常に
清潔にしておいても、一向にその改善がみられないた
め、入浴時にお湯で濡らしたタオル治療布で背中全体に
密着するように当て、お湯が冷める度に再度濡らし、そ
れを10分程度繰り返し湯上がり後の肌が乾いた状態で
の確認をすると、赤い湿疹の外観上の変化はほとんどな
かったが、痒みはなくなり肌全体がサラサラした状態で
あった。その後、10時間程度経過後の就寝後の翌日に
確認するとその赤い湿疹状のものはすべてなくなり、普
通の肌の状態に戻りその効果を得た。またその後2〜3
日で部分的な再発はあったが、少なくとも全体的には3
週間程度は再発しなかった。
【0121】(治療例21)次に、アトピー性皮膚炎と
言われるもので、その症状が胸元から背中および両腕の
肩から肘の中間にかけて、わずかに痒みのあるもので、
その全体に1mm程度の大きさの湿疹が点在し、皮膚表
面が所々むけるように荒れている症状のもので、他の皮
膚炎と同じ様に、タオル治療布をお湯で濡らしたもの
を、患部に全体に密着させ、1回に付き10分程度で1
日に1回の治療を行い、その効果を得たものであるが、
その患部の範囲が広いため改善される順番にばらつきは
有ったが、治療を始めてから7〜10日程度でほぼ全体
的に改善したものでその効果を得た。その後、患部の範
囲が広かったため、2〜3日で局部的に再発はしたが、
全体としては10日程度は治まっていた。
【0122】尚その経過は、治療を初めて1日目で痒み
は全体的に半減若しくは部位によりほぼなくなり、その
荒れた肌も以前と比較して改善された。3日目以降には
痒みはなくなり湿疹も少なくなったうえ、肌の状態も当
初と比較して半分程度改善され、サラサラした肌でめく
れ落ちる皮膚もほとんどなくなり、日毎に荒れた肌が少
しずつでは有るが普通の肌に近い状態となってきた。7
日目頃には外観上の目視レベルで90%以上改善され、
湿疹も触ればまだ所々にプツプツとした感触は有るが、
見た目には完治している様な状態で有った。その後10
日目位で外観上の症状は目視レベルではなくなり、ほと
んど治癒し完治した様な状態になった。但し、それらの
症状等により出来たと思われる染みが所々に薄く残って
いた。
【0123】本皮膚炎も他の皮膚炎と同じ方法で治療す
る事により、その皮膚に対する症状には効果が有り見か
け上は完治するのであるが、他の内面的な要因の有る場
合も多く、その場合においてはそれが改善されないと本
質的に完治しないものと考えられる。その場合で、治療
を止めると数日で再び同じ状態に戻る部分も有ったが、
少なくとも、表皮面の症状についてはその治療、改善に
貢献するものである。尚、同様の症状の皮膚炎で全体的
には治癒した状態になるのだが、プツプツとした湿疹は
無くなっても、その部分に湿疹の跡が残ったまま治癒す
る部位もあった。
【0124】(治療例22)顔全体に出来たアトピー性
皮膚炎で、全体が赤みを帯び、痒みを伴い、皮膚がフケ
の様にポロポロと剥がれ落ちる症状のもので、特に眉毛
の上部がひどい症状となっているもので、それが出来て
から20年以上経過し、ステロイドを含む各種薬剤によ
る治療を行ってきたものであるが、改善するどころかよ
り悪化した事もある症状のものであった。本治療をする
までの近年においては洗顔をする程度だけに留めていた
ものであるが、その症状に対しタオル治療布を使用しそ
の治療効果を得たものである。その方法は他の治療法と
同じで、顔全体に水で濡らしたタオル治療布を5〜10
分程度当てるだけのものであるが、1日に2回の治療を
行った。
【0125】まず1回目の使用より顔全体の痒みは治ま
り、フケ状にめくれていた皮膚が全体的に自然には剥が
れない程度に改善された。2〜3日目においては痒みは
ほぼ無くなると共に皮膚の剥がれる様な症状も殆ど無く
なり、それと共に赤みを帯びていた皮膚が全体的に薄く
なり自然の肌色に近くなってきた。5〜6日目を経過す
ると殆ど自然の皮膚の状態となり見た目には完治してい
る状態であり、初対面の人が見ればアトピーであった事
が分からない程度に治癒したものである。その後治療と
して意識せずに日常的に綿治療布を普通のタオルとして
使用する事でそれ以後発生しなくなった。尚、本モニタ
ーにおいては顔だけでなく身体の各所にもかさつく程度
のアトピーがあり、その程度は顔ほどひどくはないが、
同時にタオル治療布を使用し同様にその改善効果を得た
ものである。但し、他のアトピーと同じように食の改善
も含め身体内よりの改善も必要と考えるものである。
【0126】(治療例23)次に、ストレスにより出来
たと思われる皮膚炎で、背中の背骨を中心としてほぼ背
中半分程度においてその全体に痒みがあるだけのもので
あるが、入浴時に石鹸でよく洗い、常にシャワーなどで
清潔な状況にしていてもなかなか治まらない症状のもの
で、特に夜になると痒みがひどくなるものであった。そ
れにタオル治療布をぬるま湯で濡らし、全体に密着する
様にし当てがう治療を5分程度行うとその痒みは全て治
り、少なくともその後2日程度は発生せず効果を得た。
その後再度3日間連続して同じ治療を行う事で、少なく
とも2〜3週間程度は再発する事はなかった。しかしこ
れらも本質的には完治するものではないと思われるた
め、日々ストレスをためない努力が必要と思われる。
【0127】(治療例24)同じくストレス等が原因と
思われる虫さされの症状によく似たもので、みみず腫れ
と言われる皮膚炎で、綿治療布を水で濡らしそれを当て
る事で効果を得た。その症状は、それが周期的にあり、
その発生後数時間経過すると自然に治まるものである
が、早くても1〜2時間程度要するものであり、日中は
あまり発生せず夜になると必ず発生し、虫さされと同じ
く痒みがあり、その痒みが我慢出来ずにかいてしまい患
部を拡大させてしまう事の多い症状のものである。
【0128】本症状の治療においては、綿治療布をその
患部の大きさに調整し、それを水で濡らせたものを貼付
剤のように貼付けただけの治療法においてその効果を得
たものである。但し、その貼付ける時間はその綿治療布
が体温等で乾燥する事により、患部より自然に剥がれる
までの時間で5〜7分程度であったが、その貼付後しば
らくすると殆どの場合患部の痒みは治り始め2〜3分で
ほぼ無くなり、15〜30分程度でその腫れもまた引い
たものである。但し、中には綿治療布が乾いた状態にお
いても痒みの治まらない患部もあったが腫れが引き始め
ると同時に痒みも治まったものであるが、早期に痒みを
押さえるためには再度綿治療布を濡らし貼付ける方が効
果的であった。また、治癒するまでに要する時間は長く
とも30〜40分程度であり、自然に治癒する時間と比
較して格段の差があった。また前記の場合と同じく、日
々の生活を改める事で再発が防止出来るものであり、ス
トレス等を溜めない事が重要であると思われる。
【0129】(治療例25)また虫さされの治療におい
て、これは前記のみみず腫れの症状と同じであり、その
治療と同様の処置をする事で同じく効果を得たものであ
り、その痒みおよび腫れの引いて行く時間においても殆
ど差違はなかった。またそれぞれ、その綿治療布をタオ
ル治療布に替え治療した場合においては、痒みについて
はより早く治まったもので、単位面積当たりの酸化チタ
ンの付着量の違いによるものと判断されるものである。
しかし、腫れについてはその症状および患部の大きさに
より違いがあるため一概に比較できなかったが、目視レ
ベルおよび体感レベルにおいてはわずかに早く治癒する
程度で殆どその差は見受けられなかった。
【0130】(治療例26)前述の各症状を含め、その
他の皮膚炎の治療として、水虫と同じく乾いた綿治療布
をガーゼや包帯の様に、当てたり巻き付けたりしたまま
日常の生活をし、その効果を確認すると、濡らした時ほ
どの即効性はないが、緩慢で治療時間はかかるが同様の
効果を得られるものであった。その治療の一つで、お尻
のほぼ下半分の肛門部分を中心とし全体に出来たアセモ
またはオムツ被れと言われる痒みを伴う湿疹の治療で、
乾いた綿治療布をその患部に当たる様に下着の中に入
れ、一日中直接患部に当たるようにし、水虫と同じく光
が当たらない状態においてその効果を得た。1日目は緩
慢では有るがプツプツの湿疹は小さくなっただけである
が、痒みはほとんどなくなり、その治療効果を得た。そ
の後同じ治療を続けると、3日目には湿疹もなくなり治
癒した。また、痒みだけの場合には湿らせた綿治療布を
患部に3〜4分程度当て優しく拭き取るだけの1回の治
療でも治癒したが、湿疹となったものは1〜2日程度要
して治癒した。また、これらの症状は多汗症の人に多く
見受けられるものであるが、他の疾患と同じく出来る限
りそれらの部位を清潔にしておく必要はあると考える。
またその後、それぞれにおいて何もせずに放置する事
で、部位によりその期間にばらつきはあったが3〜7日
程度は再発しなかったものである。また他の部位におい
ても同様の効果を得、他の場合と同じくタオル治療布を
濡らしたものを使用した方がその治癒も数段早かったも
のである。
【0131】(実施例2)前記の各治療例によっても本
発明においては酸化チタンの有する作用・効果等が従来
の光触媒効果によるものでなく、新たなる効果である事
が判断出来るものであるが、それらを最も集約的に顕著
に確認できる作用・効果として、女性の生理通を緩和す
る効果がある。これは次の要領にて作成した綿治療布
を、通常の生理時に使用する公知の生理用ナプキンと同
様の方法で使用する事で、その効果を得たものである。
【0132】これに使用する治療布は生理痛を緩和する
と共に、生理時の経血をも支障なく吸収出来るものでな
いとその用途も半減するため、この場合においては前述
の0.5重量%に調整したTOゾルとPTAゾルの配合
比率を7対3にした混合液を使用する事で、出来上がっ
た綿治療布の吸水性を増すと共にその効果の増強を図っ
た。その溶液を前述の綿治療布の作成方法と同じ方法に
て作成した綿治療布を3枚重ねにし、それぞれがずれな
い様に両面テープで要所要所を止めたものを、公知市販
の生理用ナプキンの上に膣部分に当たる様に重ねたもの
を使用するのであるが、その大きさは横漏れ防止を含め
使用するナプキンより小さくし、幅約4cmで長さ約8
cmの大きさに調整したものを、同じく綿治療布がずれ
ない様に両面テープにてナプキンに固定させて使用し、
その効果を得たものである。当然の事としてこの綿治療
布は使い捨てであり、その交換時期は通常のナプキン使
用時の交換時期と同じでよい。
【0133】(治療例27)次にその綿治療布を用いた
ナプキンを使用するに当たり、その使用するモニター女
性の条件としては、まず毎回の生理時に生理痛のある人
で、且つ隔月毎にその痛みの強弱のある人の場合にはそ
の痛みが強くなると思われる月で、生理の始まる前を除
き、始まってから常時2日間以上その痛みのある人で、
生理時を含め常時各種鎮痛剤等の服用をしていない人を
条件として、5名の女性を対象として臨床した。
【0134】その結果として、共通して全員に痛みが緩
和されたとする効果を得、その内3名においては半減以
上の効果があったとし、他の2名は、ほとんど気になら
ない程度に改善されたとする効果を得たものである。
尚、治療布を使用するに当たり暗示的な効果を差し引い
たとしても、全員にその鎮痛効果のあった事が確認出来
るものであり、治療布が有効に働いた事が確認出来るも
のである。
【0135】(実施例3)同じく生理痛を緩和する効果
の追認をするため、前記ナプキン用綿治療布に使用した
ものと同じ混合液を使用し、市販の生理用ナプキンであ
るユニチャーム(株)社製のソフィボディフィットで昼
用の長時間タイプのものを使用し、その経血を吸収する
側の面を表面として、その全体に3ccの混合液をスプ
レーにて均等に含浸させた後ナプキンの中央部分で膣部
分に密着する部分となる面で、ナプキン表面全体の3〜
4割程度と思われる面に、さらに2ccの混合液を同じ
くスプレーにて均等に追加含浸させたものを自然乾燥に
より乾燥させ、治療用ナプキンを得、同じくそれを使用
する事でその効果を得た。尚、含浸させる溶液量は特に
こだわる必要は無いが、これ以上少ないとあまり効果は
無く、多すぎると乾燥し難い上ナプキン本体の経血を吸
収する能力が低くなるため、前記含浸量を基準とするの
が適当と考える。但し、濃度の濃いものを使用する場合
においては、その量を少なくしても同じ効果を得られる
ものである。
【0136】(治療例28)前記の治療用ナプキンの使
用方法は通常のナプキンの使用法と同じであり、見た目
にも同じものであるので特に気を使う必要がなく支障な
く使用出来るものである。本臨床においては前記と同じ
女性により、前記において治療確認した翌月時の生理時
には使用せずに再度生理痛のある事を確認した後、翌々
月の生理時に使用し、同じくその効果を得たものであ
る。尚、それぞれ翌月の生理時に治療布を使用しなかっ
たのは、その前回の治療布使用による影響を出来る限り
避けると共に、隔月毎に生理痛の強い人の場合の使用時
期の調整をするためでもある。
【0137】その結果として、前回と同じく共通して全
員が痛みが半減以上であったとする効果を得ると共に、
内3名においてはほとんど気にならない程度に改善され
たとする効果を得たものである。同じく、本ナプキンを
使用するに当たり暗示的な効果を差し引いたとしても、
全員にその鎮痛効果のあった事が確認出来るものであ
り、本ナプキンの酸化チタンが有効に効いた事が確認出
来るものである。
【0138】(治療例29)併せて付随効果として酸化
チタンとの接触面積が広い事による効果で、それぞれ全
員において、生理中の経血により蒸れる事でその周辺部
を含め痒みを伴う事も多くあり、不快感があり汗疹の様
に少し被れる事のあったものが、前回を含め本ナプキン
使用部においては感じられず、また殆ど無かったもので
あり、それぞれ全員が従来と比べ心地良く使用出来たと
する効果を得た。これはオムツ被れや汗疹の治療と同様
の効果である。また、感覚的なものであるが子宮周辺部
および腰が軽くなったとする効果も得たものである。
【0139】(治療例30)以上の付随効果の追認と併
せ、生理痛はないが生理時において常時腰周辺部が重く
だるくなるとする女性5名を対象として、前記と同じナ
プキンを使用し、その使用後において同等以上の効果を
得た。まず生理痛については元々ないとする女性である
のだが、それに代わるべく生理痛と同じ様に常時腰が重
く感じる事について、前記と同じナプキンを使用する事
で1名を除きそれぞれその使用後徐々にその効果が現
れ、半日程度経過すると腰が軽くなり重苦しい感覚が半
減したとの効果を得、内2名においては殆どなくなった
との効果を得た。
【0140】これは生理時における子宮内の炎症により
起こる生理痛の一種であり、その程度がひどい場合に生
理痛として感じ、軽度なものは鈍痛となってその周辺部
の腰の部分が重くなった様に感じるものと思われ、生理
痛として痛みを感じるか否かであると思われる。逆に、
この事により本発明において前記の生理通を緩和する効
果を有する事が追認出来ると共に、他の疾患の治療と同
じく本発明による作用・効果等は従来の光触媒効果とは
関係なく、明らかに違うものであり、その患部と直接接
していなくとも作用するもので、この場合において経血
等を媒体としてその効果のあった事が判断出来るもので
ある。尚、生理痛を感じる女性においては、その痛みと
腰の周辺が重く感じるのが同レベルあるいは痛みが勝っ
ているためにその感覚が薄れ、または痛みに転化されて
いるためにあまり感じないものと思われる。
【0141】次に、その全員において蒸れる事による不
快感および痒み、被れ等が軽減されたとし、同じく内3
名においてそれらが殆どなくなったとの効果を得た。こ
れにより本発明の酸化チタンによる一つの効果が確認出
来たものである。これらの効果は、オムツ等に応用する
事でそれによるオムツ被れ、汗疹等の治療改善あるいは
予防が出来るものである。
【0142】(参考例3)尚、以上のモニター女性10
名において、生理痛を感じるか否かに関わらず、内7名
において生理期間が短くなり全体的な経血の量が減った
気がするとの効果を得たものである。しかし、感覚的な
ものであると共に、生理期間および経血の量については
その時の状態により変化するものであり、決まったもの
ではないので、参考としてのものであるが、生理を子宮
の傷として他の傷の治療と同じとして考えた場合、それ
が本発明の効果により、その傷が早期に治癒する事で出
血である経血が少なくなり、併せてその生理期間が短縮
される事は必然的な事である。これらは、子宮内の傷が
治療され治癒する事により生じるものであり、子宮内膜
症等の治療等においてもその効果等を応用出来るものと
思われる。併せて、下り物等の症状の治療改善にもその
効果を応用出来るものである。
【0143】(治療例31)次に疾患ではないが、前述
の熱傷および生理痛を改善する効果と同様に、直接治療
布をその部位に当てなくとも酸化チタンの作用、効果等
を得られるものとして、髪の上から治療布を当てる事
で、頭皮を活性化しフケを予防すると共に抜け毛を減少
させる効果を得た。また付随する効果としてその治療布
を当てた部分の髪をサラサラにする効果をも得たもので
ある。これらは、実用新案登録第3058189号開示
の様に酸化チタンを付着させた繊維製品で頭皮を直接拭
いたりマッサ−ジしたりする必要は無く、併せてその事
により頭皮を傷つける恐れもないもので、本発明によれ
ば洗髪後などの濡れた髪の上から治療布を暫く密着させ
るだけでよく、それだけで頭皮が活性化されフケおよび
抜け毛を減少させ、併せて髪も活性化し、乾燥後の髪を
櫛通りの良いサラサラな状態にするものである。
【0144】これらは、本発明の水を媒介としその効果
等が生じるものの一つであり、シャンプーでの洗髪後の
髪において最もその効果が得られたものである。それに
使用する治療布としてはタオル治療布が効率が良く、そ
の方法は単純に濡れた髪の上から3〜10分程度密着さ
せるだけで良い。またこの場合においても乾いた治療布
より、濡れた治療布の方がより効果を得たもので、その
後3〜4日間程度は痒みも殆ど発生せず、同じくフケも
殆ど発生しなかったうえ、抜け毛の量も減少したもので
ある。また髪がサラサラになる事についてもその治療布
との接触面の髪だけでなく、治療布で覆われた部分で直
接接触していない髪を含めその全体がサラサラになり、
櫛通りも良くなるものである。これらは5名のモニター
において若干の違いはあったがほぼ同様の効果を得たも
のである。尚、密着させる場合において少し押さえ付け
る様にするとよりその効果を得た。
【0145】比較として、同じモニターにより同じ条件
において洗髪後何もせずにその経過を見ると、それぞれ
1〜2日目には痒みが発生し、2〜3日目にはフケも発
生し出したもので、それだけでも本発明との差がある事
が分かるものであるが、抜け毛においては2日目以降に
その差が顕著に現れ、概ね2〜3倍程度以上の差があ
り、日々その差は拡大した。また、それらの違いは頭部
を左右に分けその半分を供試体として治療布を使用し、
その反対側半分を対照として未処理のタオルを使用した
だけの処置をし、その効果の確認をすると最もよく違い
が分かるものであり、その中でも髪が乾いた時のサラサ
ラ感の違いを見れば一目瞭然であった。これは、指でそ
れぞれの髪をすくう様にすると、供試体の方はサラサラ
として指通りが良く、対象は髪が絡み付き指が引っかか
り、その差が比較出来るものである。また、その他の効
果等も前記と同様の結果であった。
【0146】これらの効果もまた従来の光触媒効果等で
は得られないものであり、前述の実用新案登録第305
8189号の開示とは同じく本質的に相違するものであ
り、本発明による酸化チタンの新たな効果によるもので
ある。また、シャンプーによる洗髪後の処置においてそ
の効果が良く現れたのは、余分な脂質および汚れなどが
除去された後である事と共に、そのシャンプーと洗髪時
の指によるマッサージおよび爪により、頭皮が荒れたり
微小な傷が出来たりする事で傷等と同様の治療対象にな
り得る肌荒れ等と同様の疾患となっているからであると
も思われる。尚、シャンプーをせずシャワー等で髪を濡
らせただけの洗髪においての効果は、洗髪後未処置のま
ま放置した時と治療布による処置をした時の概ね中間的
な状況で、痒みおよびフケの発生については人により多
少のばらつきはあったが、2〜4日後にほぼ同時期に発
生した。
【0147】(治療例32)次に、口の内側の粘膜部に
出来る白く爛れた炎症で口内炎と言われるもので、その
大きさも様々であるが何れも痛みを伴い公知の薬を使用
してもなかなか治癒しないものであるが、本治療布をそ
の患部に当たる程度の大きさに切り、それを患部に5〜
10分程度密着させておくだけで貼付中より痛みが治ま
り、その後数時間から半日程度で治癒しその効果を得
た。また、舌に出来る痛みと痒みの感覚のある豆の様に
なった炎症においても同様の効果を得たものであるが、
前記の粘膜部と比較した場合にはその効果は緩慢であっ
た。
【0148】(治療例33)また、歯ぐきに起こる歯肉
炎においても前記と同様の方法で同じく効果を得たもの
であるが、歯槽膿漏となっている状態において、その程
度にもよるが、化膿し膿が多くなり歯ぐきが腫れている
状態においては、その内部の膿までは除去する事が出来
ない事が多く、それを除去せずに治療を行うと歯ぐきは
健全な状態に治癒するのであるが、その膿が健全になっ
た歯ぐきにより封じ込められた状態となり、よりその症
状を悪化させる事があるので、その様な症状になってい
る場合あるいはなりそうであれば、それを摘出してから
治療をするかあるいは使用しない方が賢明である。ま
た、化膿していない状態あるいは出来かかっている様な
状態であれば十分に効果を得られるものである。これ
は、ニキビ等の湿疹および傷等の治療においても同じで
あるが、その程度およびその根の深さ、傷の深さにより
効果の違いはある。
【0149】(治療例34)ニキビ、吹き出物、出来物
等々と言われる湿疹で、体の各所に出来るものであるが
主に顔等に出来るものが多く、毛穴等に脂質や汚れおよ
び雑菌等が溜まりそれらが原因となり出来るとされるも
のである。また、こまめに洗顔をしてもなかなか治らず
化膿する事も多いものであるが、治療布を使用する事で
その治療効果を得たものである。本治療も他の治療と同
じく、水で濡らした治療布をその患部に5〜10分程度
当てるだけであるが、出来始めのものであればその使用
中にもその湿疹はなくなり、あるいは小さくなり半日程
度でなくなるもので、大きなものおよび根の深いものお
よび膿の出来始めのものであれば、1日に2〜3回治療
布を当てる事で徐々に小さくなり、1〜2日でなくなっ
て行くものである。
【0150】但し、これらの湿疹で根の深いもの、およ
び膿包となったものについては効果の少ないものもあっ
た。それは、表皮部分の角質がその内部の治療を終える
前に健全な状態となり、その皮膚が内部の脂質雑菌等を
治癒力により除去分解等をする前に封じ込めてしまう様
な結果となり、そのためその内部をより悪化させ通常の
膿包となった湿疹となり、結果としての効果を得られな
い状況となったものである。また膿包の内、効果のあっ
たものもそれぞれその治療現象に違いがあり、例えば膿
包のない湿疹と同じ様に小さくなり無くなるもの。ある
いは干乾びて小さな脂質の固まった芯となり指でこする
だけでポロッと剥がれ落ちるもの。あるいは内部側より
膿が押し出されるように、その表皮部分が薄くなり軽く
押さえるだけでもその膿がはじけ出し、その後にその湿
疹が小さくなり無くなるもの等々があった。但し、膿が
はじけ出た場合には再度治療布を使用する方が早期に治
癒するので望ましい。尚、その湿疹が膿を含め小さくな
り無くなる事等の論理的根拠は不明であり、前記歯槽膿
漏の治療を含め同じである。
【0151】(治療例35)次に、運動、作業等で起こ
る筋肉痛、並びに肩こり等の治療、改善に綿治療布をそ
の患部に当てたり、巻き付ける事により硬くなり痛む筋
肉が柔軟になり、順次痛みが緩和されて楽になる効果を
得たものであるが、皮膚炎等と違いその患部は表皮下の
筋肉部にあると共に、外観上には何ら異常のない症状を
治療するものであるため、人により感じ方が違うためそ
の程度に違いは有ったが、結果としての効果を得たもの
である。その治療方法は単純にその患部を包む様に治療
布を当てがい、少なくとも湿らせた治療布では10分以
上、乾いた治療布では30分以上当てておく事により、
その患部の筋肉が柔軟になり痛み等が緩和されその効果
を得たものである。
【0152】その一例として、ランニングにより両足の
ふくらはぎ部分が全体的に硬くなり、熱を持ちジンジン
した感じの筋肉痛となったもので、その痛みが感覚的に
強い方を供試体とし湿らせたタオル治療布を膝から下の
ふくらはぎから足首までの全体的に巻き付け、他方を対
照として未処理の湿らせたタオルを同じ様に巻き付け
て、それぞれ30分経過後の確認をした。それぞれのタ
オルを外した直後には、治療中を含め布が湿っている事
による冷却効果によると思われる筋肉痛の緩和は感じら
れたが、それ以外の差はあまりなく、その後時間が経過
するに連れて供試体の方の筋肉は、その内部から楽にな
る感じで徐々に痛みが緩和され、ふくらはぎ全体が柔軟
になり、治療前と比較してほぼ通常の状態に戻った。対
照の方は、その時間の経過と共にふくらはぎ全体が再び
熱くなる感じで、痛みの緩和もあまりなく治療前と同じ
様な硬直した状態であった。
【0153】また、乾いたタオル治療布および未処理の
タオルでの治療の場合で、それを1時間使用した場合に
おいては、それぞれその治療中はタオルの保温効果によ
ると思われる筋肉痛の緩和が感じられたが、同じくそれ
を外すと、供試体の方は時間の経過と共に、緩慢では有
るが前述と同じ様な効果が有り、対照の方は湿らせた綿
布の場合と違いほとんど変化はなく、保温効果によるわ
ずかな痛みの緩和は有ったが、時間の経過と共に治療前
とほとんど変わらなくなった。尚、本症状もまた他の症
状と同じで、湯上がりまたは就寝中に使用するのが最も
効率かつ効果的であり、乾燥したタオル治療布より湿ら
せたタオル治療布の方がより効果的であるが、就寝中の
場合には乾いた治療布でも十分に効果が有った。尚、こ
の場合における効果の違いの確認には、アキレス腱を伸
ばす屈伸運動をするとその違いがよく分かるもので、タ
オル治療布においてはアキレス腱およびふくらはぎ部分
の筋肉は痛みを伴わずに伸びたが、対象の方は痛みが有
り筋肉もまだ柔軟になっておらず十分に伸ばす事が出来
なかった。
【0154】(治療例36)同じく、肩こりの治療であ
るが、これは筋肉痛の症状と基本的に同じものであり、
同じ方法で行い同じ結果を得たが、その治療中の感じと
しては、筋肉痛と少し違いその患部がじんわりと暖かく
なる感じで、徐々に改善されて行く様な感覚であった。
これは、筋肉痛の場合を含め酸化チタンの本発明による
効果で筋肉が柔軟になり血行が良くなる事で患部が改善
されるためだと思われる。但し、本症状は筋肉痛ほどの
改善効果の違いは感じられなかったが、緩慢であったが
その効果を得たものであり、腕をぐるぐると回す運動を
した場合においてタオル治療布を当てた方はスムースに
回す事が出来たが、未処理のタオルを当てた対象の方
は、回すとまだ痛みが残っており、その痛みおよび筋肉
の柔軟差においてその確認が出来た。また、本症状は乾
いた治療布で就寝中に行うのが最も効率的であった。
【0155】(その他の例)その他、病気や傷等でなく
とも各実施例と同じ様に、治療布をあてたり、巻き付け
たり、拭いたりするだけで、それらの症状等が改善され
るものが多々有り、これらもまた従来の光触媒効果等で
は、それらを治療あるいは改善する事は出来ないもので
あり、本発明による酸化チタンの新たなる効果によるも
のと判断されるものである。その効果を得たものを次に
列記するが、これらの治療等も人により効果の現われ方
が違うものであるが、結果としてその確認が出来たもの
である。
【0156】まず、治療布を当てたり巻き付けたりする
だけで治療等の効果の有るものとして、しもやけ、あか
ぎれ、ひび割れ、床ずれ、飛び火、痒みがなく日焼け後
の様に皮膚の薄皮がむける皮膚炎。その他サラサラでハ
リの有る活性化した肌にする効果。小皺の改善、除去。
日焼けにより出来た染みの改善および除去。自然に出来
た染みの改善。但し、染みの中には隣接していても全く
変化しないものもある。長時間立ったままの状態等に起
こる足の浮腫の治療改善等々である。
【0157】次に、その後軽く拭く事でよりその効果が
有るものとして、前記の各症状で拭いても支障のない状
態の患部。薄皮程度の角質化した皮膚、垢の除去、分
解。これは入浴時その他の場合で、治療布で肌を拭き取
るだけで良いが、垢擦りのように強く拭く必要はなく普
通に拭くだけで良いので、介護用としても利用出来る。
前述の各治療例を含み、これらに類似した疾患、症状等
の治療・改善。その他、多くの症状等に効果があるもの
である。
【0158】その他、犬猫等のペットに出来る湿疹、皮
膚炎、および痒い部位を掻きむしった事による傷および
その他の傷で、同じく濡れた治療布を暫く当てる事でそ
の治療効果を得た。副次効果として、それぞれの毛がサ
ラサラになりブラッシング時に櫛通りも良くなり、毛艶
も良くなったものである。
【0159】本発明による酸化チタンの特性として各種
疾患等の治療等をするに当たり、その治療に必要な分の
治癒力が働くためのエネルギーのみを供給している様に
思われるものである。それは、それぞれの疾患・症状等
である患部の程度大きさの大小に関わらず、それぞれに
応じた治療効果が有り、その患部以外の健全と思われる
隣接部に対しては何らの影響もせず、見受けられない事
で推測、判断されるものである。またその範囲において
も治療布である酸化チタンが接している部位に有効に働
くものであり、広くともその隣接する周辺部且つ付着し
た水などによりエネルギーが伝達され得る範囲程度であ
る。且つ、その治癒に必要なエネルギー量、すなわちそ
の効果の大小は患部である部位に接する酸化チタンの量
によって影響するものと思われる。
【0160】
【発明の効果】以上の各治療例に記載した酸化チタンの
それぞれの治療効果は、従来から公知に認識されている
光触媒効果および半導体その他としての単純な効果等で
ないのは明らかであり、それら以外の効果等により、各
種疾患等を治癒あるいは改善させる事となり、酸化チタ
ンが患部との接触面に直接光が当たらず、且つ熱傷の水
疱、水疱疹、筋肉痛、生理痛の様にその患部が表皮下に
有り直接接触していなくとも治療改善され、治療布(酸
化チタン)を患部より離した後でも、短期間でその患部
が改善されたり治癒して行くのが目視でも確認出来るも
のである。これらにより本発明による効果等は、酸化チ
タンの従来から認識されている効果によるものでないの
は明らかであり、判断されるものである。重ねて、熱傷
の治療、生理痛の緩和効果においてはそれが顕著に分か
るものである。
【0161】また、酸化チタンの光触媒効果による各種
菌に対する殺菌効果等は、即効的で優れた殺菌力を持つ
事は周知の通りである。並びに皮膚に対する各種試験に
おいても何ら影響のない事も各方面より報告されている
ものであり、食品添加物としても認定されている様に安
全で無害なものである。それらを鑑みて、本発明による
各種効果等を利用活用する事で、安全で副作用のより少
ない優れた製品等が製造出来るものである。
【0162】よって、本発明による効果等を活用すれば
各種皮膚疾患およびそれらによる症状、各種傷、筋肉
痛、生理痛等々に治療、改善効果の有る医薬品、あるい
はそれに類する製品が出来ものであり、それらおよび他
の治療、改善効果の有る物質と混合、含有あるいは組合
せた製品等を作る事により、幾つもの薬等を併用しなく
とも効率の良い治療、改善効果の有る製品も出来るもの
である。重ねて、酸化チタンにおいては人体に安全で無
害であり、本発明によればそれを体内に浸透吸収させた
りするものではないので、従来にない副作用等の恐れが
最も少ない製品が開発、製造出来るものと思われるもの
であり、それぞれの特性等を生かした相乗効果の有る製
品ができ、多方面の各種用途に利用、活用等が出来るも
のである。従って、本発明によれば酸化チタンを薬ある
いはそれに類するものとして利用出来るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 29/00 D01F 1/10 D01F 1/10 A61L 15/03 D06M 11/46 D06M 11/12

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化チタンを薬あるいはそれに類する物
    質としての利用。
  2. 【請求項2】 酸化チタンを治癒力の向上・増進薬とし
    ての利用。
  3. 【請求項3】 酸化チタンを痒み止めを含む消炎鎮痛薬
    としての利用。
  4. 【請求項4】 酸化チタンを止血薬としての利用。
  5. 【請求項5】 酸化チタンを熱傷の治療改善薬としての
    利用。
  6. 【請求項6】 酸化チタンを切傷、擦傷等あるいはそれ
    に類する傷等の治療改善薬としての利用。
  7. 【請求項7】 酸化チタンを皮膚炎およびそれらに類す
    る疾患、症状等の治療改善薬としての利用。
  8. 【請求項8】 酸化チタンを生理痛の緩和・改善の消炎
    鎮痛薬としての利用。
  9. 【請求項9】 酸化チタンを子宮内の炎症の治療改善薬
    としての利用。
  10. 【請求項10】 酸化チタンを医薬品あるいはそれに類
    する物質または製品と混合、含有あるいは組合せた、治
    療薬もしくは治療用製品としての利用。
  11. 【請求項11】 酸化チタンを医薬品あるいはそれに類
    する物質または製品以外の物と混合、含有あるいは組合
    せた、治療薬もしくは治療用製品としての利用。
  12. 【請求項12】 酸化チタンを繊維あるいは繊維製品に
    付着、含有あるいは繊維に練り込んだ、前記各請求項の
    何れか一項に使用する治療用の繊維あるいは繊維製品。
  13. 【請求項13】 前記各請求項の何れか一項に使用する
    酸化チタンが、特許番号2875993号および特許番
    号2938376号により製造された酸化チタンの水溶
    液で、それぞれ単独もしくは混合液である請求項。
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