JP2001104969A - 農業用水の微量元素除去方法及び農業用水処理装置 - Google Patents

農業用水の微量元素除去方法及び農業用水処理装置

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JP2001104969A
JP2001104969A JP28391499A JP28391499A JP2001104969A JP 2001104969 A JP2001104969 A JP 2001104969A JP 28391499 A JP28391499 A JP 28391499A JP 28391499 A JP28391499 A JP 28391499A JP 2001104969 A JP2001104969 A JP 2001104969A
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raw water
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agricultural water
agricultural
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JP28391499A
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English (en)
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Yoshiki Inubushi
芳樹 犬伏
Toshihiro Fujita
敏広 藤田
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Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
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  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、農業用水中に含まれる鉄などの微
量元素を簡易な手段で確実に除去することができる農業
用水の微量元素除去方法及び農業用水処理装置を提供す
ることを課題とする。 【解決手段】 原水に酸素を溶解させて前記原水に含ま
れる鉄などの微量元素を酸化し、前記原水を沈殿槽にて
静置して酸化物を沈殿させた後、上澄水を取り出すこと
を解決手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業用原水中に含
まれている鉄などの微量元素を簡易に除去する農業用水
の微量元素除去方法及び農業用水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、農作物を栽培する際には、コストや設備などの問題
から、井戸水や溜池などの貯留水より農業用水を摂取す
ることが行われている。ところで、地域によっては、井
戸水などの農業用水中に比較的多量の鉄やマンガンなど
の元素が含まれている場合があり、かかる鉄分が場合に
は、供給パイプにスケールの発生や、その後の装置類に
悪影響を及ぼす可能性がある。
【0003】また、近年、土壌に植物を栽培する土耕栽
培や土壌を使用せず水中に着根させる水耕栽培に於い
て、水に窒素やリンなどの養分と鉄などの微量元素を配
合した液肥を施肥することが行われている。かかる液肥
を調整する際に、微量元素を溶解させる原水に当初から
鉄分などの微量元素が含まれていると、原水に規定量の
溶解しても、所望する量以上の微量要素が溶解した液肥
が製造されることとなり、液肥の正確な調整が困難とな
る。
【0004】従って、原水に含まれている鉄などの微量
元素を予め除去した上で、農業用水とすることが好まし
いが、農業用であるが故に大量の水を使用することか
ら、比較的簡易で且つランニングコストに優れた手段が
望まれる。
【0005】そこで、本発明は、上記のような問題点に
鑑み、農業用水中に含まれる鉄などの微量元素を簡易な
手段で確実に除去することができる農業用水の微量元素
除去方法及び農業用水処理装置を提供することを課題と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するためになされたもので、原水に酸素を溶解させ
て前記原水に含まれる鉄などの微量元素を酸化し、前記
原水を沈殿槽にて静置して酸化物を沈殿させた後、上澄
水を取り出す農業用水の微量元素除去方法に係る。さら
に、原水に酸素を溶解させる手段と、酸素を溶解させた
後の原水を静置して酸化物を沈殿させる沈殿槽とを有
し、前記沈殿槽の底部には、酸化物を槽外へ排出する排
水口が設けられていると共に、前記排水口には、柔軟な
管が接続され、且つ前記管の自由端が沈殿槽の底面の略
全域を移動しうるように構成されている農業用水処理装
置に係る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る農業用水の微
量元素除去方法及び農業用水処理装置の一実施形態につ
いて説明する。図1は、本発明に係る農業用水処理装置
の概略図を示す。該装置1には、原水に含まれる鉄など
の微量元素が酸化されると共に酸化物を沈殿させる酸化
沈殿槽2(沈殿槽に相当する)が設けられており、井戸
水などの原水は、当該酸化沈殿槽2に貯留静置された
後、上澄水が農業用水として用いられる。
【0008】本発明は、原水に対して積極的に酸素を溶
解させて原水の溶存酸素を増加させ、原水に含まれてい
る鉄、マンガンなどの微量元素を短時間のうちに酸化
し、該酸化物を沈殿させることにより微量元素を原水中
から除去するものである。原水に酸素を溶解させる手段
としては、例えば、酸化沈殿槽2に導入された水を激し
く攪拌して空気との接触面積を増加させたり、或いは酸
化沈殿槽2に原水を導入する際に高所から原水を落下さ
せたり、或いは酸化沈殿槽2に導入された原水中に空気
を吹き入れるなどの手段が挙げられる。本実施形態に於
いては、酸化効率の良さ及び装置1の簡便性などを考慮
して原水に空気を吹入することにより溶存酸素を増加さ
せる手段が用いられている。
【0009】以下、具体的に本発明の農業用水の微量元
素除去方法及び農業用水処理装置の一実施形態を説明す
る。図1及び2に於いて、井戸などの水源3からポンプ
5によって汲み上げられた原水は、酸化沈殿槽2の上方
から落下させて酸化沈殿槽2に導入される。尚、かかる
酸化沈殿槽2への導入時にも、原水中に酸素が溶解する
こととなる。
【0010】該酸化沈殿槽2内には、例えば、パイプか
らなる空気吹出部7が設けられ、該空気吹出部7にはブ
ロワ8から送り込まれた空気が吹き出す無数の小孔4が
穿設されている。かかる空気吹出部7は、酸化沈殿槽2
に於ける設置位置を、任意の高さに調整可能な高さ調整
手段(特に図示せず)が具備されている。該調整手段に
よる空気吹出部7の設置位置は特に限定されないが、余
りに下方に位置させると、酸化物の沈殿を妨げるため、
沈殿槽2の底面2aから15cm以上の位置に設けるこ
とが好ましい。また、空気吹出部7の上限位置は、酸化
沈殿槽2の容量(高さ)によって適宜変動することから
一義的に規定することはできないが、余りに上方に位置
させると吹き入れた空気と酸化沈殿槽2に貯留された原
水との接触時間が短くなり効率的に酸素を溶解させるこ
とができないため、例えば、酸化沈殿槽2が容積5,0
00リットルの立方容体からなる場合には、空気吹出部
7の上限は、酸化沈殿槽2の底面2aから概ね50cm
程度が好ましい。
【0011】酸化沈殿槽2に空気を吹き入れる量は、導
入される原水に含まれている微量元素の量などに応じて
適宜設定されるものであるが、1,000リットルの原
水に10ppmの鉄イオン(Fe2+(OH-2)が存在
する場合には、概ね0.5〜5.0m3の吹き入れれば
短時間で酸化するに必要十分な酸素が溶解すると考えら
れる。
【0012】このように原水に空気を吹き入れることに
より溶存酸素が増加すると共に、鉄やマンガンなどの微
量元素がその酸素によって酸化される。そして、空気を
吹き入れた後、原水は酸化沈殿槽2内にて静置され、こ
れにより酸化された微量元素(酸化鉄や酸化マンガンな
ど)は、酸化沈殿槽2の底面2aに沈殿する。かかる静
置時間は、不溶化した酸化物は非常に小さい粒子として
水中を浮遊するため、より微量元素を含まない処理水を
得るためには、長時間静置することが好ましいが、一
方、農業用水は日々使用するものであるため処理時間に
も自ずと制限がある。この点、本発明者らの研究によれ
ば、鉄などの微量元素の濃度0.5ppm以下の農業用
水を得るためには、6時間程度静置すればよいことが確
認されている。
【0013】沈殿後の上澄液(処理水)は、取込口10
から取り出され、農業用水として(例えば、液肥混入機
21などに導入されて)使用される。かかる取込口10
の位置は、上方に設けるほど酸化物の含有量が少なくな
り好ましいが、余りに上方に設けると、取水量が少量と
なり所望の処理水を得るために極めて大きな酸化沈殿槽
2を設置しなければならず、一方、余りに下方に設ける
と沈殿した酸化物を取り込むため、空気吹出部7と同様
の位置、すなわち、沈殿槽2の底面2aから15cm以
上に設けることが好ましい。
【0014】また、酸化物は下方に沈殿するため、取込
口10は、図2に示すように、その開口部10aが上方
に開口した状態で設置されることが好ましい。さらに、
該取込口10に、取込口10の高さ調整手段として、管
状の継ぎ手11が着脱可能に取り付ければ、該継ぎ手1
1の着脱によって取込口10の実質的な位置を容易に可
変することができる。
【0015】次に、酸化沈殿槽2の底面2aに堆積した
酸化物は、必要に応じて排出口12から槽2外へと適宜
排出される。排出口12は、酸化沈殿槽2の底面2aの
一部に開口されており、該開口部12aには、酸化沈殿
槽2の上方にまで突出する操作杆9が連結された柔軟な
管13(例えば、ホースなど)が接続されている。該柔
軟な管13は、その自由端13a(先端開口部13a)
が沈殿槽2の底面2aの略全面を移動しうるように、そ
の長さや柔軟性が設定されている。一方、排出口12の
外部には、酸化沈殿槽2の底面2aの下方へと排水を導
く排水パイプ14が接続されており、排水バルブ15を
開くことにより、サイホン原理によって沈殿槽2の水は
酸化物を伴って勢いよく排出口12から外部に排出され
る。従って、操作杆9を移動させることにより、管13
の先端開口部13aを沈殿槽2の底面2aの隅々まで移
動させながら排水バルブ15を開くことにより、底面2
aに堆積した酸化物を隈無く排出することができる。
【0016】また、図1に於いて、17は、原水又は酸
化沈殿槽2から取込まれた処理水の何れかをポンプ5に
導く切替バルブを示し、18は、ポンプ5から吐出され
た原水又は処理水を酸化沈殿槽2又は液肥混入機21に
導く切替バルブを示し、20は、各ポンプ5、ブロワ
8、切替バルブ17,18などを自動的に制御する制御
装置を示す。
【0017】上記構成からなる農業用水処理装置1は、
先ず、切替バルブ17が原水をポンプ5側へ導けるよう
に弁を開き、且つ切替バルブ18が原水を酸化沈殿槽2
側へ導けるように弁を開き、ポンプ5を介して原水が酸
化沈殿槽2に導入された後、ブロワ8が作動して空気を
吹き入れる。次に、切替バルブ17が処理水を取込口1
0からポンプ5側へ導けるように弁を開き、且つ切替バ
ルブ18が処理水をポンプ5から液肥混入機21側へ導
けるように弁を開き、処理水は、ポンプ5を介して酸化
処理槽2から取り出され、農業用水として使用される。
【0018】尚、上記実施形態に於いて、酸化沈殿槽2
に於いて原水に対する酸素の溶解と酸化物の沈殿除去が
行われる構成であるが、例えば、原水に酸素を溶解させ
る溶解槽と、酸化物を沈殿させる沈殿槽を個別に設けて
もよい。酸素溶解と沈殿を複数の槽で行うことにより、
例えば、酸素を溶解させる槽に於いて空気を吹き入れる
際に最下方から空気を吹き入れることができるという利
点がある。
【0019】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明を更に詳述す
る。実施例1 鉄が約10ppm含まれている地下水を、縦180cm
×横180cm×高180cmの槽に5000リットル
入れ、その槽の底面から40cm上方の位置に20箇所
の小孔を有する空気吹出口を設置し、1.2m3/時間
の空気を2時間吹き入れた。その後、静置して、実験当
初から4時間後(即ち、静置後2時間)、同6時間後、
同9時間後、同11時間後、同23時間後に、それぞれ
槽の底面から40cm上方の位置から水を取り出し、フ
ィルターろ過した後、それに含まれる鉄の濃度(pp
m)を測定した。比較例1 空気を吹き入れなかった点を除いては、実施例1同様に
して静置後の鉄の濃度(ppm)を測定した。その結果
を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】実施例1から明らかなように、酸素を積極
的に溶解させたものは、原水に含まれている鉄の除去に
優れていることがわかる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る農業用水の
微量元素除去方法によれば、簡易な手段で短時間のうち
に原水中に含まれる鉄などの微量元素を除去することが
でき、農業用水を得る方法として好適である。
【0023】また、本発明に係る農業用水処理装置によ
れば、簡易に原水中に含まれる微量元素を除去でき、
又、沈殿槽の底面に体積した酸化物を確実に排出するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】農業用水処理装置の一実施形態を示す参考図。
【図2】同装置の酸化沈殿槽を示す断面を含む一部省略
斜視図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B314 MA23 MA26 4D050 AA02 AB55 BB01 BD02 BD03 BD06 BD08 CA16 4G035 AA01 AE13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水に酸素を溶解させて前記原水に含ま
    れる鉄などの微量元素を酸化し、前記原水を沈殿槽にて
    静置して酸化物を沈殿させた後、上澄水を取り出すこと
    を特徴とする農業用水の微量元素除去方法。
  2. 【請求項2】 原水に酸素を溶解させる手段と、酸素を
    溶解させた後の原水を静置して酸化物を沈殿させる沈殿
    槽とを有し、前記沈殿槽の底部には、酸化物を槽外へ排
    出する排水口が設けられていると共に、前記排水口に
    は、柔軟な管が接続され、且つ前記管の自由端が沈殿槽
    の底面の略全域を移動しうるように構成されていること
    を特徴とする農業用水処理装置。
JP28391499A 1999-10-05 1999-10-05 農業用水の微量元素除去方法及び農業用水処理装置 Pending JP2001104969A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007195410A (ja) * 2006-01-23 2007-08-09 Nippon Opereetaa Kk 栽培システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007195410A (ja) * 2006-01-23 2007-08-09 Nippon Opereetaa Kk 栽培システム

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