JP2001096082A - 電気かみそりの充電台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外刃を特定の姿勢で超音波洗浄容器に挿入し
て効果的に超音波洗浄する。外刃を本体部から外すこと
なく、簡単かつ容易に、しかも綺麗に超音波洗浄する。 【解決手段】 電気かみそりの充電台は、電気かみそり
１を装着部３に脱着自在にセットして、電気かみそり１
に内蔵している二次電池を充電する。充電台の装着部３
は、電気かみそり１を垂直に立てた姿勢でセットできる
ようにしている。さらに、充電台は、装着部３に隣接し
て、電気かみそり１の本体部に蝶番７を介して開閉でき
るように連結している外刃６を挿入できる上方開口の超
音波洗浄容器４を備える。超音波洗浄容器４は、充填す
る液体を超音波振動させる超音波振動子８を備えてい
る。装着部３にセットされた電気かみそり１の外刃６
を、本体部から開いて超音波洗浄容器４に挿入して、超
音波洗浄できるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電気かみそりに内
蔵している二次電池を充電する充電台に関し、とくに、
充電しているときに外刃を綺麗に洗浄できる充電台に関
する。

【０００２】

【従来の技術】二次電池を内蔵する充電式の電気かみそ
りは、一定時間使用すると二次電池が放電されるので、
充電する必要がある。また、電気かみそりは、使用する
にしたがって外刃の内面に異物が付着して汚れる性質が
ある。外刃の内面が汚れると、外刃の内面に密着する状
態で内刃が摺動できなくなって、切れ味が悪くなる。こ
の欠点は、外刃の内面を綺麗に洗浄することで解消でき
る。ただ、外刃の内面を綺麗に洗浄するのは決して簡単
ではなく、相当に手間がかかる作業である。それは、外
刃の内面に強固に異物が付着して、簡単な水洗いでは除
去できないからである。

【０００３】さらに、電気かみそりの外刃には、できる
限り髭を短くカットできるように、数百ミクロンと極め
て薄い金属プレートを使用している。薄い金属プレート
は、洗浄のときに変形しやすい。変形した外刃は、内面
に内刃が沿わなくなって、髭の切れ味が著しく低下する
欠点がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この欠点は、外刃を超
音波洗浄することで解消できる。超音波洗浄は、超音波
振動する液体に外刃を浸漬して行われる。超音波振動す
る液体は、外刃の内面に付着する異物を効果的に除去す
る。ただ、超音波洗浄は、液体全体を均一な状態で超音
波振動させることが難しい。部分的によく超音波振動す
る部分と、超音波振動が弱くなる部分とができる。電気
かみそりの外刃は、プラスチックケースに薄い金属プレ
ートを連結したものである。したがって、プラスチック
ケースは、強く超音波振動する液体に浸漬すると、変形
する弊害がある。このため、外刃を超音波で洗浄する方
法は、金属刃を液体で強く超音波振動させるが、プラス
チックケースは強く超音波振動させないようにする必要
がある。このため、外刃を理想的な状態で超音波洗浄す
るには、容器に入れる方向や姿勢を特定する必要があ
る。

【０００５】さらに、外刃を電気かみそりから分離して
超音波洗浄容器に入れて洗浄する方法は、外刃の洗浄に
手間がかかる欠点もある。また、蝶番で本体部に開閉で
きるように連結している外刃は、外すのに手間がかかる
欠点もある。さらに、外した外刃を紛失することもあ
り、また外した状態で外刃を破損したり変形させるなど
の弊害もある。また、超音波洗浄装置も使用するので、
スペース的にも、また超音波洗浄装置を使用しないとき
に収納するなど手間がかかる欠点がある。

【０００６】本発明は、このような欠点を解決すること
を目的に開発されたものである。本発明の重要な目的
は、外刃を特定の姿勢で超音波洗浄容器に挿入して効果
的に超音波洗浄でき、また、外刃を本体部から外すこと
なく、簡単かつ容易に、しかも綺麗に外刃を超音波洗浄
できる充電台を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の電気かみそりの
充電台は、電気かみそり１を装着部３に脱着自在にセッ
トして、セットされた電気かみそり１に内蔵している二
次電池を充電する。充電台の装着部３は、電気かみそり
１を垂直に立てた姿勢でセットできるようにしている。
さらに、充電台は、装着部３に隣接して、電気かみそり
１の本体部に蝶番７を介して開閉できるように連結して
いる外刃６を挿入できる上方開口の超音波洗浄容器４を
備える。この超音波洗浄容器４は、充填する液体を超音
波振動させる超音波振動子８を備えている。装着部３に
セットされた電気かみそり１の外刃６を、本体部から開
いて超音波洗浄容器４に挿入し、超音波洗浄容器４に充
填している液体で超音波洗浄できるようにしている。

【０００８】本発明の請求項２の電気かみそりの充電台
は、超音波振動子８を振動させる超音波電源１２に、超
音波電源１２を起動する洗浄スイッチ１３と、超音波電
源１２の駆動時間を特定するタイマー１４とを接続して
いる。

【０００９】本発明の請求項３の電気かみそりの充電台
は、装着部３の底面に、電気かみそり１のコネクターに
脱着自在に連結される充電ソケット５を設けている。コ
ネクターを充電ソケット５に連結して、電気かみそり１
を装着部３の定位置に立てた姿勢でセットするようにし
ている。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための充電台を例示するもので
あって、本発明は充電台を以下のものに特定しない。

【００１１】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する
番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決
するための手段の欄」に示される部材に付記している。
ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材
に特定するものでは決してない。

【００１２】図１ないし図３に示す電気かみそりの充電
台は、電気かみそり１を脱着自在にセットする装着部３
をケース２に設けている。ケース２は、図１に示すよう
に、装着部３にセットした電気かみそり１を、背面と片
側の側面で保持して、垂直に立てた姿勢で保持できるよ
うに、装着部３の背面には垂直壁２Ａを設け、図におい
て装着部３の左側には超音波洗浄容器４を設けている。
さらに、装着部３の底面には、充電ソケット５を設けて
いる。充電ソケット５は、電気かみそり１のコネクター
（図示せず）に脱着自在に連結される。充電ソケット５
は、ケース２に内蔵している充電回路に接続されてお
り、これに電気かみそり１のコネクターを連結して、電
気かみそり１に内蔵している二次電池を充電する。充電
ソケット５は、充電回路を二次電池に接続すると共に、
電気かみそり１を装着部３の定位置に保持する。この構
造の装着部３は、充電ソケット５でもって、電気かみそ
り１を定位置に垂直に保持できる特長がある。

【００１３】装着部は、図示しないが、電気かみそりを
垂直の姿勢で保持するために、下部に筒状の保持壁を設
け、この保持壁に電気かみそりの下部を挿入して垂直に
保持することもできる。この充電台は、電気かみそりを
より安定して垂直に保持できる。

【００１４】充電台は、装着部３に隣接して超音波洗浄
容器４を設けている。超音波洗浄容器４は水等の液体を
充填し、液体を超音波振動させて外刃６を綺麗に洗浄す
る。超音波振動される液体は、外刃６の表面に強く付着
している汚れを超音波振動させて剥離する。このため、
外刃６に強固に付着する汚れが綺麗に除去される。超音
波洗浄容器４には通常水を入れるが、洗浄液を入れるこ
ともできる。

【００１５】外刃６は、図３に示すように、電気かみそ
り１の本体部から開かれて超音波洗浄容器４に入れられ
る。この状態で超音波洗浄容器４に入れられる外刃６
は、図４に示すように、電気かみそり１の本体部に蝶番
７を介して開閉できるように連結している。超音波洗浄
容器４は、上方を開口しており、本体部から開かれた外
刃６を挿入する。外刃６が、本体部から開かれて超音波
洗浄容器４に挿入できるように、いいかえると、電気か
みそり１を装着部３にセットする状態で、外刃６を開い
て超音波洗浄容器４に入れることができるように、超音
波洗浄容器４の上縁の高さを、垂直に立てた姿勢の電気
かみそり１の蝶番７の高さよりも多少低くしている。

【００１６】超音波洗浄容器４は、図５の断面図に示す
ように、充填する液体を超音波振動させる超音波振動子
８を底面に設けている。超音波振動子８は、超音波洗浄
容器４の底面に設けた貫通孔９に水漏れしないように水
密な構造で固定している。超音波振動子８は、底のほぼ
中央に配設されて、充填する液体を上下に超音波振動さ
せる。ここに配設している超音波振動子８は、外刃６の
プラスチック部６Ｂに影響を与えることなく、薄い金属
プレート６Ａを効率よく洗浄できる。とくに、液体を上
下に超音波振動させるので、金属プレート６Ａに無数に
開口している髭剃孔に超音波振動する液体が通過され
て、髭剃孔をも綺麗に洗浄できる特長がある。

【００１７】さらに、図５の超音波洗浄容器４は、電気
かみそり１の本体部から外した外刃６も超音波洗浄でき
るように、内部にストッパ１０を設けている。ストッパ
１０は、超音波洗浄容器４の内面から突出しており、こ
こに外刃６を載せて定位置に保持する。ストッパ１０で
外刃６を定位置に保持する超音波洗浄容器４は、本体部
から外した外刃６を特定の位置に決められた姿勢で保持
するので、外刃６のプラスチック部６Ｂを変形すること
なく、金属プレート６Ａを綺麗に洗浄できる。

【００１８】さらに、ストッパに多孔板を配設して、多
孔板の上に外刃を載せて超音波洗浄する超音波洗浄容器
は、種々の形状の外刃を超音波洗浄できる特長がある。
この構造の超音波洗浄容器は、充電台にセットする電気
かみそりでない、別の電気かみそりの外刃も超音波洗浄
できる。

【００１９】図５に示すように、超音波洗浄容器４の底
面に超音波振動子８を設ける充電台は、製造コストを低
減して、外刃６の薄い金属プレート６Ａを効率よく綺麗
に洗浄できる特長がある。それは、超音波振動子８で直
接に液体を超音波振動でき、さらに、超音波振動子８
が、図に示すように液体を上下方向に超音波振動させる
からである。ただ、本発明の充電台は、図６に示すよう
に、超音波洗浄容器４の内面に金属製の振動容器１１を
設けて、振動容器１１で液体を超音波振動させることも
できる。この構造の充電台は、振動容器１１に超音波振
動子８を固定している。この構造の超音波洗浄容器４
は、振動容器１１で液体を均一に超音波振動できる。こ
のため、局部的に超音波振動が強くなって、プラスチッ
ク部６Ｂが変形するなどの弊害を防止して、金属プレー
ト６Ａを綺麗に超音波洗浄できる。

【００２０】超音波振動子８は超音波電源１２に接続し
ている。超音波電源１２は、トランジスターやＦＥＴの
自励発振回路を備えており、発振周波数をたとえば３０
〜５０ｋＨｚとしている。超音波電源１２の出力電力
は、数Ｗ〜数十Ｗである。超音波電源１２の出力電力を
大きくすると、超音波振動子８が強く液体を振動させ
る。出力電力が強すぎると、外刃６のプラスチック部６
Ｂが熱で変形し、弱すぎると外刃６の金属プレート６Ａ
を綺麗に洗浄できなくなる。したがって、超音波電源１
２の出力は、外刃６のプラスチック部６Ｂを変形させる
ことなく、薄い金属プレート６Ａを綺麗に洗浄できる出
力に設定される。

【００２１】超音波電源１２は、起動用の洗浄スイッチ
１３と、超音波電源１２の駆動時間を特定するタイマー
１４とを接続している。洗浄スイッチ１３が操作される
と起動して超音波振動子８を振動させる。タイマー１４
は、洗浄スイッチ１３が操作されるとカウントを開始
し、設定時間経過すると、カウントアップして超音波電
源１２をオフにする。タイマー１４の設定時間は、たと
えば、５〜３０分に設定され、あるいは、設定時間を調
整できるようにしている。

【００２２】充電台は、電源回路を簡単にするために、
超音波電源１２に直流を供給する電源回路を、二次電池
を充電する充電回路に直流を供給する電源回路に併用し
ている。充電台に内蔵されるひとつの電源回路は、超音
波電源１２と充電回路とに直流電力を供給する。

【００２３】以上の充電台は以下の状態で使用される。 電気かみそり１を装着部３にセットする。電気かみ
そり１は、コネクターを装着部３の充電ソケット５に連
結して、垂直に立ててセットされる。外刃６を本体部か
ら開いて、超音波洗浄容器４に挿入する。超音波洗浄容
器４には、外刃６の金属プレート６Ａを液中に位置でき
るレベルまで、洗浄液や水が充填されている。

【００２４】 電気かみそり１に内蔵している二次電
池は、コネクターと充電ソケット５を介して、充電台の
充電回路に接続されて充電される。二次電池を充電する
ときに、洗浄スイッチ１３を操作すると、超音波電源１
２がオン状態となって超音波振動子８が振動される。超
音波振動子８は超音波洗浄容器４の液体を振動させて、
液中の外刃６を超音波洗浄する。外刃６が綺麗に洗浄さ
れる時間になると、タイマー１４がタイムアップする。
タイマー１４は、超音波電源１２をオフに切り換えて超
音波振動子８の振動を停止させる。

【００２５】 二次電池が満充電されると、充電回路
は二次電池の充電を停止する。一般的には、二次電池の
充電時間が外刃６の洗浄時間よりも長いので、外刃６の
超音波洗浄が完了した後に、二次電池の充電が停止され
る。ただ、電気かみそり１の二次電池がほぼ満充電状態
にあると、二次電池の充電が先に終了して、外刃６の洗
浄がその後に終了する。

【００２６】以上のように、充電台は二次電池を充電し
ながら、外刃６を超音波洗浄するので、二次電池が満充
電された状態では、外刃６も綺麗に洗浄された状態とな
る。外刃６を洗浄する必要がないときは、装着部３にセ
ットした電気かみそり１は外刃６を開く必要がない。ま
た、充電台は、装着部３にセットしている電気かみそり
１とは別の電気かみそりの外刃を超音波洗浄容器４に入
れて、電気かみそり１の二次電池を充電しながら、外刃
を洗浄することもできる。

【００２７】

【発明の効果】本発明の電気かみそりの充電台は、外刃
を決められた姿勢で超音波洗浄容器に挿入して、外刃の
金属プレートを綺麗に超音波洗浄できる特長がある。そ
れは、本発明の充電台が、電気かみそりを垂直に立てた
姿勢で装着部にセットすると共に、電気かみそりの本体
部に蝶番を介して開閉できるように連結している外刃
を、超音波洗浄容器に入れて超音波振動して洗浄できる
からである。この状態で外刃を超音波洗浄できる本発明
の充電台は、外刃を本体部から外すことなく、簡単かつ
容易に、しかも綺麗に外刃を超音波洗浄できる特長も実
現される。

【００２８】さらに、本発明の電気かみそりの充電台
は、電気かみそりの二次電池を充電しながら外刃を超音
波洗浄できるようにすると、二次電池の充電と外刃の洗
浄とを同時にすることができ、二次電池を充電した状態
では外刃も綺麗になるので、極めて便利に使用できる特
長がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の電気かみそりの充電台の斜視
図

【図２】図１に示す充電台に電気かみそりを装着した状
態を示す斜視図

【図３】図２に示す電気かみそりの外刃を開いて超音波
洗浄容器に入れた状態を示す斜視図

【図４】電気かみそりの外刃を開いた状態を示す拡大斜
視図

【図５】本発明の実施例の充電台が超音波洗浄容器で外
刃を洗浄する状態を示す断面図

【図６】本発明の他の実施例の充電台の超音波洗浄容器
を示す断面図

【符号の説明】

１…電気かみそり ２…ケース ２Ａ…垂直壁 ３…装着部 ４…超音波洗浄容器 ５…充電ソケット ６…外刃 ６Ａ…金属プレート ６
Ｂ…プラスチック部 ７…蝶番 ８…超音波振動子 ９…貫通孔 １０…ストッパ １１…振動容器 １２…超音波電源 １３…洗浄スイッチ １４…タイマー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電気かみそり(1)を装着部(3)に脱着自在
   にセットして、セットされた電気かみそり(1)に内蔵し
   ている二次電池を充電する充電台において、 装着部(3)が電気かみそり(1)を垂直に立てた姿勢でセッ
   トできるようにしてなると共に、この装着部(3)に隣接
   して、電気かみそり(1)の本体部に蝶番(7)を介して開閉
   できるように連結している外刃(6)を挿入できる上方開
   口の超音波洗浄容器(4)を備え、この超音波洗浄容器(4)
   は、充填する液体を超音波振動させる超音波振動子(8)
   を備えており、 装着部(3)にセットされた電気かみそり(1)の外刃(6)
   を、本体部から開いて超音波洗浄容器(4)に挿入し、超
   音波洗浄容器(4)に充填している液体で超音波洗浄でき
   るようにしてなることを特徴とする電気かみそりの充電
   台。
2. 【請求項２】 超音波振動子(8)を振動させる超音波電
   源(12)に、超音波電源(12)を起動する洗浄スイッチ(13)
   と、超音波電源(12)の駆動時間を特定するタイマー(14)
   とを接続してなる請求項１に記載される電気かみそりの
   充電台。
3. 【請求項３】 装着部(3)の底面に、電気かみそり(1)の
   コネクターに脱着自在に連結される充電ソケット(5)を
   設けており、コネクターを充電ソケット(5)に連結して
   電気かみそり(1)が装着部(3)の定位置に立てた姿勢でセ
   ットされるようにしてなる請求項１に記載される電気か
   みそりの充電台。