JP2001089700A - 塗布組成物 - Google Patents

塗布組成物

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ヤウ ウェイ−リン
Tienteh Chen
チェン テンテー
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イー.デッカー デイビッド
Stephan L Twist
エル.トゥイスト スティーブン
Kevin M O'connor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水、指紋及びスクラッチに対する抵抗性を維
持しつつ、しかも光沢及び他の視覚上の特性に悪影響を
与えない、銀ベース写真及びインクジェット受容体材料
用の新規なオーバーコート組成物を提供することであ
る。 【解決手段】 30℃以下のTgを有する水不溶性第一
ポリマーを少なくとも1種類、及び60℃以上のTgを
有する水不溶性第二ポリマーを少なくとも1種類含んで
なる塗布組成物であって、前記の第一ポリマーが、次式
(1): 【化1】 を有するモノマーを75〜100重量%含み、そして前
記の第二ポリマーがミクロゲル粒子である、塗布組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像記録材料に関す
る。さらに詳細には、本発明は、他のタイプの保護オー
バーコートを使用する際に発生する光安定性劣化の課題
を克服できる保護オーバーコートを提供する。
【0002】
【従来の技術】ゼラチンもしくは他の親水性ポリマー
は、画像記録材料、例えば、銀ベース写真材料及びイン
クジェット受容体材料にバインダーとして通常用いられ
る。これらの製品は、水と接触すると極めて膨潤し易い
ことが知られている。写真化学処理を行って、またはイ
ンクを吸収して画像を形成するためには、膨潤性は必須
である。しかしながら、この同じ性質故に、最終消費者
がこの製品を十分に活用すること、例えば、飲料水をこ
ぼすこと又は指紋をつけることを心配することなく取り
扱うことが阻まれ、又はスクラッチを回避するために封
筒もしくは保存袋中にネガもしくはプリントを保存しな
ければならない。
【0003】写真処理の最終段階でフィルム又はプリン
ト材料を湿潤させるためにコロイド懸濁液を施すという
概念は、米国特許第2,173,480号(1939)
に開示されている。しかしながら、この技法の最善の使
用方法は、現在存在する写真仕上げ装置及びラボラトリ
ーでこの技法を実施することであるので、発明が有用で
あるためには、現在普及している写真仕上げ装置に最も
良く合致する材料組成物にその研究の焦点を合わさなけ
ればならない。制御量の材料を、写真処理中に銀ベース
写真材料上に施すための各種の方法及び装置についての
教示が出願されている:米国特許出願第08/965,
560号(1997年11月6日出願)、米国特許第
5,905,924号及び米国特許第5,875,37
0号。
【0004】写真仕上げ装置の乾燥部での写真材料の温
度及び滞留時間は、50〜70℃及び30秒〜25分間
で変動する。乾燥中のゼラチン塗膜の実際の温度は、水
の蒸発に依り、乾燥機用に設定した温度より遙に低い。
さらに、使用者及び環境に好ましいためには、配合物中
に揮発性有機化合物(VOC)が含まれないことが必要
である。これらの厳しい要件の下では、水不溶性ポリマ
ー材料の水性コロイド分散体が、この技法にとって唯一
の適切な方式のようである。水溶性材料では耐水性を全
く付与しないであろう。
【0005】米国特許第2,719,791号は、乾燥
すると水非浸透性塗膜を生じる有機プラスチック材料の
水性分散体の使用を開示している。しかしながら、耐水
性保護塗膜を得るために低Tg(Tg<25℃)材料の
分散体を用いると、保護塗膜の表面が粘着性になり、例
えば、プリントブロッキング、指紋付着性、ゴミ吸着性
及び高いスクラッチ発生性等の消費者側に関係する他の
物性が一般に損なわれるので望ましくない。高Tg(T
g>25℃)材料の分散体を用いると、前記の乾燥条件
下でプリント上に連続耐水層を形成することが不可能で
ある。米国特許第2,751,315号はコポリマー材
料の水性分散体の使用も開示している。低Tgポリマー
は十分に適切であるとは言えないことが前記特許では認
識されているので、耐水性保護塗膜を形成するために、
高Tgポリマーを高沸点有機補助溶媒と組み合わせて用
いている。しかしながら、乾燥中に配合物から放出され
る有機溶剤は、現在流通している写真仕上げラボラトリ
ーに使用すると、環境上の問題が発生し、高い処理費を
要する。米国特許第2,956,877号は、写真材料
からの処理試薬を可溶化する溶液を施し、同時にその表
面に保護塗膜を形成する方法を開示している。この方法
の欠点は、ポリマー上の酸基が最終保護層の耐水性を劣
化させることがあるばかりでなく、配合物中に必要とさ
れる有機溶剤が、ここでもまた高容量写真仕上げラボラ
トリーにとって適切ではないことである。
【0006】一連の特許、例えば、米国特許第4,09
2,173号、第4,171,979号、第4,33
3,998号及び第4,426,431号は、UV重合
性のモノマー及びオリゴマーを画像形成済写真材料上に
施し、その後UV照射してその配合物を硬化させて耐久
性のある架橋化保護層を得ることを開示している。この
タイプの技法の主な課題は、配合物中の多機能性モノマ
ー化合物の毒性が極めて高く、環境上及び使用者にとっ
て好ましくなく、しかも塗布溶液の寿命が比較的短いこ
とである。
【0007】米国特許第5,376,434号は、写真
プリントの保護オーバーコート層中に少なくとも2種類
の樹脂を用いることを開示しており、その少なくとも1
種の第一樹脂は80℃以上のガラス転移温度(Tg)を
有し、その少なくとも1種の第二樹脂は0〜30℃のガ
ラス転移温度(Tg)を有し、その第一樹脂及び第二樹
脂のガラス転移温度の数学的平均値が30〜70℃であ
る。この特許は、低Tg材料に起因するオーバーコート
の粘着性を低減するために、高Tg樹脂の使用を教示し
ている。
【0008】米国特許第5,447,832号は、低T
gのフィルム形成性ポリマー粒子及び高Tgの非フィル
ム形成性ポリマー粒子の水性ベース混合物を含む、画像
形成要素用塗布組成物を開示している。このフィルム形
成性粒子により連続フィルムが形成され、ガラス状ポリ
マーを含む非フィルム形成性ポリマー粒子により耐粘着
性、耐ブロッキング性、耐フェロタイピング性、耐磨耗
性及び耐スクラッチ性が得られる。
【0009】米国特許第5,376,434号、第5,
447,832号及び第5,952,130号に引用さ
れた2成分系水性分散体の前記の利点を認めながら、耐
指紋プリント性を向上させるために2−ラテックス配合
物中の高Tg及び低Tg成分上の好ましい置換基をさら
に開示している。最も好ましいモノマーはアクリロニト
リル、メタクリロニトリル、ビニリデンクロライド及び
ビニリデンフルオライドである。
【0010】米国特許第5,952,130号は、さら
にハロゲン化銀写真プリントの保護オーバーコート用の
水不溶性ポリマー材料の水性コロイド分散体を少なくと
も2種組み合わせたものの使用を開示しており、その少
なくとも1種は25℃未満のTgを有し、その少なくと
も1種は25℃以上のTgを有する。低Tg材料は、総
材料塗布量の20〜95重量%を占め、高Tg材料は、
総材料塗布量の5〜80重量%を占める。さらに、耐指
紋付着性を付与するために、組み合わせて用いられる材
料の少なくとも1種は、そのTgに係わらず、総モノマ
ーに基づいて20〜100重量%の前記発明のコモノマ
ー(以下の式(1)を参照)を1種以上含有する:
【0011】
【化3】
【0012】この発明の式(1)の好ましいモノマーと
しては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニ
リデンクロライド、ビニリデンフルオライド、ビニリデ
ンシアニド、ビニルクロライド、ビニルフルオライド、
テトラフルオロエチレン、へキサフルオロプロピレン、
ペルフルオロプロピルビニルエーテル、置換アクリロニ
トリル、例えば、2−エチルアクリロニトリル、2−n
−プロピルアクリロニトリル、2−イソプロピルアクリ
ロニトリル、2−n−ブチルアクリロニトリル、2−n
−ヘキシルアクリロニトリル、2−トリフルオロメチル
アクリロニトリル、2−シアノアクリロニトリル、2−
クロロアクリロニトリル、2−ブロモアクリロニトリ
ル、2−エトキシアクリロニトリル、シス−3−メトキ
シアクリロニトリル、シスー3ーエトキシアクリロニト
リル、2−アセトキシアクリロニトリル、フマロニトリ
ル、マレオニトリルが挙げられる。アクリロニトリル、
ビニリデンクロライド及びメタクリロニトリルが最も好
ましいモノマーである。
【0013】材料のガラス転移温度は、画像記録要素が
写真処理装置又はインクジェットプリント装置において
遭遇するような温和な乾燥条件下で材料を凝集するため
には、30℃未満であることが好ましい。しかしなが
ら、これらのタイプのラテックスの塗布乾燥工程では、
水が完全に蒸発する前のフィルム形成速度が迅速である
ことに起因して、化学薬品が画像層間を移動する可能性
があり望ましくない。層内の化学薬品の遊動は、画像色
素の光堅牢度を劣化させることがある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】したがって、画像の光
安定性を損うことがある画像層間の化学品の望ましくな
い移動を克服することができ、一方耐水性、耐指紋付着
性及び耐スクラッチ性を維持しつつ、しかも光沢及び他
の視覚上の特性に悪影響を与えない、銀ベース写真材料
及びインクジェット受容体材料用の新規なオーバーコー
ト組成物に対するニーズが存在する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像形成後、
銀ベース写真材料及びインクジェット受容体材料に施す
ことにより、耐水性、耐スクラッチ性及び耐指紋付着性
を有し、同時に画像の光安定性が損なわれない層を形成
することができる新規な材料組成物を開示する。本発明
組成物は、水不溶性ポリマー材料からなる少なくとも2
種類の水性コロイド分散体の組み合わせであり、その少
なくとも1種は、30℃以下のガラス転移温度を有し、
且つ本発明のコモノマー(以下の構造(1)を参照)を
1種以上、組成物中の総モノマーに基づいて75〜10
0重量%、好ましくは80〜95重量%含有するもので
ある。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明組成物は、ガラス転移温度
が60℃以上で平均粒径が20nm〜80nm、好まし
くは30nm〜70nmのさらなるラテックスを少なく
とも1種含有する。この第二のラテックスはミクロゲル
粒子(MP)である。このようにして得られた画像記録
材料用のオーバーコートは、耐ステイン性、耐湿潤及び
乾燥スクラッチ性、耐指紋付着性に優れ、しかも画像色
素の光安定性も損なわれない。ミクロゲル粒子は、乳化
重合により製造された高度に架橋したポリマー粒子であ
る。本発明のミクロゲルは、典型的に、モノマー混合物
の総重量に基づいて約5〜50%、最も好ましくは約5
〜20%の重合性カルボン酸モノマー、2〜20%の二
官能性架橋剤モノマーからなり、そしてミクロゲル組成
物の残りは、水不溶性、エチレン系不飽和もしくはビニ
ルタイプモノマーを含んでなる。
【0017】したがって、本発明は、支持体;前記支持
体上に重層された、少なくとも1層の感光性ハロゲン化
銀乳剤層又はインク受容層;及び前記の少なくとも1層
の感光性ハロゲン化銀乳剤層又はインク受容層を覆うオ
ーバーコート層であって、30℃以下のTgを有する水
不溶性第一ポリマーを少なくとも1種、及び60℃以上
のTg及び20〜80nm、好ましくは30〜70nm
の平均粒径を有する水不溶性第二ポリマーを少なくとも
1種含んでなり、前記の第一ポリマーが、次式(1):
【0018】
【化4】
【0019】を有するモノマーを75〜100重量%、
好ましくは80〜95重量%含み、そして前記の第二ポ
リマーがミクロゲル粒子であり、このミクロゲルはモノ
マー混合物の総重量に基づいて約5〜50%、最も好ま
しくは約5〜20%の重合性カルボン酸モノマー、2〜
20%の二官能性架橋剤モノマーからなり、そしてミク
ロゲル組成物の残りは、水不溶性、エチレン系不飽和も
しくはビニルタイプモノマーを含むオーバーコート層、
を含んでなる画像記録要素を開示する。
【0020】本発明の式(1)の好ましいモノマーとし
ては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニリ
デンクロライド、ビニリデンフルオライド、ビニリデン
シアニド、ビニルクロライド、ビニルフルオライド、テ
トラフルオロエチレン、へキサフルオロプロピレン、ペ
ルフルオロプロピルビニルエーテル、置換アクリロニト
リル、例えば、2−エチルアクリロニトリル、2−n−
プロピルアクリロニトリル、2−イソプロピルアクリロ
ニトリル、2−n−ブチルアクリロニトリル、2−n−
ヘキシルアクリロニトリル、2−トリフルオロメチルア
クリロニトリル、2−シアノアクリロニトリル、2−ク
ロロアクリロニトリル、2−ブロモアクリロニトリル、
2−エトキシアクリロニトリル、シス−3−メトキシア
クリロニトリル、シスー3ーエトキシアクリロニトリ
ル、2−アセトキシアクリロニトリル、フマロニトリ
ル、マレオニトリルが挙げられる。最も好ましいモノマ
ーは、ビニリデンクロライド、ビニルクロライド、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル及びビニリデンフル
オライドである。
【0021】このようにして得られた、画像形成済写真
材料又はインクジェット材料用のオーバーコートは、耐
ステイン性、耐湿潤及び乾燥スクラッチ性、耐指紋付着
性に優れ、しかも画像色素の光安定性を劣化させない。
本発明によれば、オイル及び水ベースのスピル(削り
屑)に対する抵抗性、耐指紋付着性、耐高温及び高湿ブ
ロッキング性が得られると共に、拭き取り可能な銀ベー
ス写真及びインクジェット受容体材料表面も得られると
いう、特異な組み合わせが得られる。本発明はまた、1
H−ピラゾロ〔5,1−c〕−1,2,4−トリアゾー
ルタイプのマゼンタカプラーを含有する類似の写真材料
であって、単一成分配合物を含有するものに見られるよ
うなマゼンタ画像色素の退色に起因する制限をも解消す
る。
【0022】開示されている他の分散体を施した画像記
録材料、例えば、米国特許第5,952,130号に記
載されているものは、配合物から放出される揮発性有機
溶剤もしくは化合物を使用せずに、耐水性、耐指紋付着
性及び耐スクラッチ性を改良するという特異な特性が得
られるが、本発明は、配合物中に高Tg粒子を使用して
乾燥中のフィルム形成を遅延させて、画像形成層間の有
機化合物の望ましくない拡散を阻止するというさらなる
利点も得られる。さらに具体的には、低Tg材料を配合
物中に単独で使用すると、その結果マゼンタ画像色素の
光安定性の劣化が認められる。配合物に高Tgラテック
スを添加すると画像色素の光安定性が損なわれなくな
る。
【0023】しかしながら、高Tgラテックス粒子を添
加すると、望ましくない曇りが生じ、光沢のあるプリン
ト外観を損なうことが多い。したがって、水性塗布可能
であり、耐水性、耐指紋付着性で、しかも高度に光沢性
の、優れた物理的取扱特性を有する保護塗膜であって、
画像記録材料上に容易に塗布することができ、写真処理
装置に典型的な乾燥条件下で乾燥して連続層にすること
ができ、しかも揮発性有機化合物を放出しない保護塗膜
に対するニーズが依然として存在する。
【0024】通常の高Tgポリマーラテックスに起因す
る光沢低下の課題は、カルボン酸モノマーを含有する水
膨潤性ミクロゲル粒子を使用することにより解決するこ
とができるとの知見が得られた。本発明は、揮発性有機
化合物もしくは溶剤を含まず、画像記録材料に施し、そ
して普通の乾燥条件下で乾燥して、耐水性、耐スクラッ
チ性及び耐指紋付着性を有する耐久性オーバーコートを
形成することができる材料配合物を開示する。本発明に
開示される材料組成物は、少なくとも2種類の水不溶性
ポリマー材料のコロイド分散体の組み合わせである。温
和な乾燥条件、例えば、写真処理装置中で用いられるよ
うな条件下で連続フィルム層を形成するためには、少な
くとも1種のポリマー材料は、30℃以下のTgを有
し、しかも本発明のコモノマー(以下の構造(1)参
照)を総モノマーに基づいて75〜100重量%、好ま
しくは80〜95重量%含有する。コモノマーは、式
【0025】
【化5】
【0026】により表される。本発明の式(1)の好ま
しいモノマーは、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、ビニリデンクロライド、ビニリデンフルオライド、
ビニリデンシアニド、ビニルクロライド、ビニルフルオ
ライド、テトラフルオロエチレン、へキサフルオロプロ
ピレン、ペルフルオロプロピルビニルエーテル、置換ア
クリロニトリル、例えば、2−エチルアクリロニトリ
ル、2−n−プロピルアクリロニトリル、2−イソプロ
ピルアクリロニトリル、2−n−ブチルアクリロニトリ
ル、2−n−ヘキシルアクリロニトリル、2−トリフル
オロメチルアクリロニトリル、2−シアノアクリロニト
リル、2−クロロアクリロニトリル、2−ブロモアクリ
ロニトリル、2−エトキシアクリロニトリル、シス−3
−メトキシアクリロニトリル、シスー3ーエトキシアク
リロニトリル、2−アセトキシアクリロニトリル、フマ
ロニトリル、マレオニトリルが挙げられる。最も好まし
いモノマーは、ビニリデンクロライド、ビニルクロライ
ド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル及びビニリ
デンフルオライドである。
【0027】第二成分は、剛性及び非粘着性表面を付与
するため、フィルム形成速度を制御するため、そしてマ
ゼンタ色素の光安定性を維持するために配合物に添加す
るミクロゲル粒子である。好ましいミクロゲル粒子組成
物は、光沢低下に及ぼす影響が最小になるように選択す
る。ミクロゲル粒子は、乳化重合により製造する高度架
橋ポリマーの粒子である。ミクロゲル粒子の定義は、
W.FunkeによるBritish Polymer
Journal 21,107〜115(1989)
及びM.AntoniettiによるAngew.Ch
em.100,1813〜1817(1988)に記載
されている。ミクロゲル粒子は高度に架橋しているの
で、いかなる溶剤にも溶解しないが水に分散可能であ
る。本発明の好ましいミクロゲル粒子は、60℃以上の
Tg、20nm〜80nm、好ましくは30〜70nm
の平均粒径、及び高い水膨潤性を有する。本発明のミク
ロゲルは、その必須モノマー成分として少量の二官能性
架橋モノマー、重合性カルボン酸モノマー及び1種以上
の重合性低水溶性ビニルモノマ−を含有するコポリマー
の架橋化粒子として広く記載することができる。本発明
のミクロゲル粒子は、典型的にモノマー混合物の総重量
に基づいて約5〜50%、最も好ましくは約5〜20%
の重合性カルボン酸モノマー、2〜20%の二官能性架
橋モノマーからなり、そしてミクロゲル組成物の残り
は、水不溶性のビニル又は付加タイプのモノマーを含
む。
【0028】重合性カルボン酸モノマーの例は、メタク
リル酸、アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、各種の他の炭素数3〜8の置換カルボ
ン酸モノマー、例えば、2−カルボキシエチルアクリレ
ート、3−アクリルアミド−3−メチルブタン酸、3−
アクリルアミドヒドロキシ酢酸、アクリルアミドヘキサ
ン酸、N,N−ビスアクリルアミド酢酸、及びジカルボ
ン酸のモノエステル、例えば、メチル水素マリエート、
エチル水素フマレート等が挙げられるが、メタクリル酸
が特に好ましい。
【0029】ミクロゲル粒子の別のモノマー成分は、比
較的水不溶性の、カルボキシル基を含まないビニルモノ
マーである。このクラスの好適なモノマーとしては、ス
チレン、o−、m−及びp−アルキルもしくはアリール
スチレンであって、その置換基が1〜8個の炭素を有す
るもの、例えば、o−メチルスチレン、m−エチルスチ
レン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチ
レン、2,4−、2,5−及び3,4−ジメチルスチレ
ン、4−メトキシスチレン、4−フェニルスチレン、4
−フェノキシスチレン、4−ベンジルスチレン、2,6
−ジメチルスチレン、2,6−ジメトキシスチレン、
2,5−ジエチルスチレン、α−メチルスチレン、3,
4−ジメチルスチレン、ハロスチレン、例えば、4−ク
ロロスチレン、2,5−、3,4−及び2,6−ジクロ
ロスチレン、並びに対応するフルオロスチレン及びブロ
モスチレン;ビニルトルエン、イソプロペニルトルエ
ン、並びにビニルナフタレン;エステル(アルコール)
中に炭素を1〜約8個有するエチレン系不飽和カルボン
酸のアルキルもしくはアリールエステル、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、エチルヘキ
シル、フェニル及びベンジルメタクリレート、アクリレ
ート及びクロトネート;ジメチルマリエート;ジブチル
マリエート;ジブチルフマレート;ジヘキシルイタコネ
ート;ニトリルモノマー、例えば、アクリロニトリル及
びメタクリロニトリル;ビニルエステル、例えば、ビニ
ルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルステアレ
ート、ビニルブチレート、ビニルラウレート等、並びに
それらの混合物が挙げられる。好ましいモノマーはスチ
レン及びその誘導体並びにメタクリレートモノマー、例
えば、メチルメタクリレート及びエチルメタクリレート
であって、得られたミクロゲル粒子が60℃以上のTg
を有するものである。2種以上の好ましいモノマーを、
先に検討した任意の各種の可溶化要件及び重合要件に従
って重合させることもできる。
【0030】二官能性架橋モノマーは、水性乳濁液コポ
リマーを架橋させることにより、水−膨潤性をかなり低
下させることなしにそのコポリマーを非線状ポリマーミ
クロゲルに転化するのに十分な量用いる。二官能性モノ
マーの典型量は、総ポリマー組成物の1〜20%、更に
好ましくは2〜10%である。本発明に使用できる二官
能性架橋剤の例は、エチレングリコールジメタクリレー
ト、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタク
リルアミド、ジビニルベンゼン、ビニルメタクリレー
ト、ビニルクロトネート、ビニルアクリレート、ビニル
アセチレン、トリビニルベンゼン、グリセリントリメチ
ルアクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリ
レート、トリアリルシアヌレート、ジビニルエタン、ジ
ビニルスルフィド、ジビニルスルホン、ヘキサトリエ
ン、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジアリ
ルシアナミド、グリコールジアクリレート、エチレング
リコールジビニルエーテル、ジアリルフタレート、ジビ
ニルジメチルシラン及びグリセロールトリビニルエーテ
ルであり、その中でジビニルベンゼン及びエチレングリ
コールジメタクリレートが特に好ましい。
【0031】ミクロゲル粒子は、当該技術分野において
知られている従来の水性乳化重合技法により製造するこ
とができる。これらのタイプの適切な重合技法は、例え
ば、米国特許第3,492,252号及び第4,13
9,514号に記載されている。典型的に、ミクロゲル
粒子は、モノマー材料及び水溶性重合触媒を、水及びそ
れらのモノマーに適切な乳化剤中に乳化させ、次に得ら
れた水性乳濁液を約30℃〜約95℃、好ましくは、約
60℃〜約80℃の温度で、攪拌加熱容器中で約1〜約
4時間、重合反応が完了するまで加熱することにより製
造する。モノマーの水媒体に対する比率は、ポリマー乳
濁液の固体含有量が約10〜約45重量%、好ましくは
約20〜約40重量%になるように選択する。
【0032】重合操作は、バッチ方式又はセミ連続方式
で実施することができる。完全にバッチ方式で投入モノ
マー全体を乳化して重合させることも可能である。しか
しながら、使用すべきモノマーの一部で重合を開始し、
重合が進行するにつれモノマーを添加することが、通常
有利である。徐々にモノマーを添加することの利点は、
粒径分布を最適に制御しながら高い固体含有量に達する
ことができることである。セミ−連続方式の別の利点
は、最終のミクロゲル粒子が遙に小さい粒径を有する傾
向があることである。ミクロゲル粒子の製造に用いられ
る典型的な乳化剤及び触媒は、米国特許第4,560,
714号に列挙されている。場合により、連鎖移動剤も
重合反応の際約0〜約5%の濃度で存在してもよい。好
ましい連鎖移動剤は、比較的水溶性であるが、これは水
不溶性のものと比較して水性重合系においてより効果的
であるからである。このような材料の例は、既知のアル
キル及びアリールメルカプタン、例えば、本質的に水溶
性のブチルメルカプタン、メルカプト酢酸、メルカプト
エタノール、3−メルカプト−1、2−プロパンジオー
ル及び2−メチル−2−プロパンチオールである。多く
の水不溶性メルカプタン、例えば、t−ドデシルメルカ
プタン、フェニルメルカプタン、n−ドデシルメルカプ
タン及びテトラデシルメルカプタンも用いることができ
る。
【0033】本発明のミクロゲル粒子の粒径は、20〜
80nm、さらに好ましくは30〜70nmである。好
ましいミクロゲル粒子の幾つかを以下の表1に示す:
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】ミクロゲル粒子:構造(1)として定義さ
れる低Tgフィルム形成性材料の重量比率は、3:97
〜50:50の重量比であることができる。疎水性材料
の低Tg第一コロイド状分散体の平均粒径は、20〜2
50nmであることができる。画像記録材料表面上の総
材料の乾燥塗布量は323mg/m2 〜6459mg/
2 (30mg/ft2 〜600mg/ft2 )である
ことができる。画像記録材料もしくは写真処理溶液中に
通常用いられる他の成分、例えば、殺傷剤、展開剤(界
面活性剤)、滑剤及びワックスは、必要に応じて配合物
中に包含させることができる。配合物の濃度は、施した
い保護層の厚さ、機械スピード、乾燥機の効率、及び画
像記録材料により取り入れられる溶液に影響する可能性
のある他のファクターに依り1%固体〜50%固体であ
ることができる。
【0039】本発明により保護される写真要素は、画像
形成済要素から選択される。典型的に、それらの要素
は、白黒要素(例えば、銀画像を形成するもの又は色素
形成カプラーの混合物から中性トーン画像を形成するも
の)、単色要素もしくは多色要素であることができるハ
ロゲン化銀写真要素から得ることができる。多色要素
は、典型的にスペクトルの3種類の主領域の各々に感光
する色素画像形成単位を含む。画像形成済形成要素は、
透過により視る画像形成済要素、例えば、ネガフィルム
画像、反転フィルム画像及び映画プリントであるか、又
は反射により視る画像形成済要素、例えば、紙プリント
であることができる。紙プリント及び映画プリントにお
いて発生することがある取扱量の故に、これらは本発明
において用いるのに好ましい画像形成済写真要素であ
る。
【0040】保護すべき画像が形成される写真要素は、
Research Disclosure、37038
に示されている構造及び成分を含有することができる。
具体的な写真要素は、Research Disclo
sure 37038、96〜98頁にColor P
aper Elements1及び2として示されてい
るものであることができる。典型的な多色写真要素は、
少なくとも1種類のシアン色素形成カプラーが組合わさ
った赤感性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも1層含むシ
アン色素画像形成単位、少なくとも1種類のマゼンタ色
素形成カプラーが組合わさった緑感性ハロゲン化銀乳剤
層を少なくとも1層含むマゼンタ色素画像形成単位、及
び少なくとも1種類のイエロー色素形成カプラーが組合
わさった青感性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも1層含
むイエロー色素画像形成単位を担持した支持体を含んで
なる。要素は追加層、例えば、フィルター層、中間層、
オーバーコート層、下塗り層等を含むことができる。こ
れらのすべては、透明(例えば、フィルム支持体)又は
反射性(例えば、紙支持体)であることができる支持体
上に塗布することができる。使用できる支持体として
は、透明ベース、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、セルロース、例えば、
セルロースアセテート、セルロースジアセテート、セル
ローストリアセテート、並びに反射性ベース、例えば、
紙、被覆紙、溶融押出し被覆紙、及び積層紙、例えば、
米国特許第5,853,965号、第5,866,28
2号、第5,874,205号、第5,888,643
号、第5,888,681号、第5,888,683号
及び第5,888,714号に開示されているものが挙
げられる。本発明により保護される写真要素は、またR
esearch Disclosure、Item 3
4390、1992年11月に記載の磁気記録材料、又
は米国特許第4,279,945号及び米国特許第4,
302 523号に開示されているような透明支持体の
裏側上の透明磁気記録層、例えば、磁性粒子含有層を含
むことができる。
【0041】適切なハロゲン化銀乳剤及びそれらの製
造、並びに化学増感法及び分光増感法は、Resear
ch Disclosure、37038の第I〜V節
に記載されている。カラー材料及び現像改質剤は、Re
search Disclosure、37038の第
V〜XX節に記載されている。ビヒクルは、Resea
rch Disclosure、37038の第II節
に記載されており、各種の添加物、例えば、蛍光増白
剤、カブリ防止剤、安定剤、光吸収剤もしくは光散乱
剤、硬化剤、塗布助剤、可塑剤、滑剤及びマット剤は、
Research Disclosure、37038
の第VI〜X節及び第XI〜XIV節に記載されてい
る。処理方法及び処理剤は、Research Dis
closure、37038の第XIX及びXX節に記
載されており、露光方法はResearch Disc
losure、37038の第XVI節に記載されてい
る。
【0042】写真要素は典型的に乳剤状のハロゲン化銀
を含む。写真乳剤は、一般に写真要素層としての乳剤を
塗布するためのビヒクルを含む。有用なビヒクルとして
は、天然物質、例えば、プロテイン、プロテイン誘導
体、セルロース誘導体(例えば、セルロースエステ
ル)、ゼラチン(例えば、アルカリ処理ゼラチン、例え
ば、ウシの骨もしくは獣皮ゼラチン、又は酸処理ゼラチ
ン、例えば、ブタ皮ゼラチン)、ゼラチン誘導体(例え
ば、アセチル化ゼラチン、フタル化ゼラチン等)が挙げ
られる。親水性水浸透性コロイドもまたビヒクル又はビ
ヒクル展開剤として有用である。これらとしては、合成
高分子解膠剤、キャリヤー及び/又はバインダー、例え
ば、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルラクタ
ム)、アクリルアミドポリマー、ポリビニルアセター
ル、アルキル及びスルホアルキルアクリレート及びメタ
クリレートのポリマー、加水分解ポリビニルアセテー
ト、ポリアミド、ポリビニルピリジン、メタクリルアミ
ドコポリマー等が挙げられる。
【0043】写真要素は、各種技法を用いて像様露光す
ることができる。典型的に露光はスペクトルの可視領域
の光に曝すことであり、典型的にレンズを介してライブ
画像を露光することである。露光は、また発光装置(例
えば、LED、CRT等)手段による保存画像(例え
ば、コンピューターに保存された画像)に対する露光で
あることもできる。
【0044】画像は、多くの周知処理組成物を用いて多
くの周知写真処理で写真要素中に現像することができ、
例えば、T.H.James編のThe Theory
of the Photographic Proc
ess,第4版、Macmillan、New Yor
k,1977に記載されている。カラーネガ要素を処理
する場合は、要素を発色現像液(すなわち、発色カプラ
ーで着色画像色素を形成するもの)で処理し、その後酸
化剤と溶剤で処理して銀及びハロゲン化銀を除去する。
カラー反転要素又はカラー紙要素を処理する場合は、要
素を先ず白黒現像液(すなわち、カプラー化合物で着色
色素を形成しない現像液)で処理し、その後未露光ハロ
ゲン化銀を現像可能とするための処理を行い(通常、化
学カブリ又は光カブリ)、次に発色現像液で処理する。
現像に続いて漂白−定着して銀又はハロゲン化銀を除去
し、洗浄乾燥する。
【0045】写真画像を、インクジェットプリントを用
いて形成してもよい。このプリント技法は、Hue
P.Leにより、the Journal of Im
aging Science and Technol
ogy,42巻、No.1(1998年1月/2月)、
49〜61頁の、表題”Progress and T
rends in Ink−Jet Printing
Technology”に概説されている。本質的
に、インク液滴(典型的に体積範囲1〜100ピコリッ
トル)は、プリントヘッドから画像が形成される受容材
料に射出される。インクジェットプリントヘッドは、連
続又はドロップ−オン−ディマンド用のヘッドであって
よい。液滴射出についてのいくつかの物理的機構が知ら
れているが、これらの中で現在最も普及しているものは
感熱性及び圧電性のものである。感熱機構では、プリン
トヘッド中のインクを加熱して水蒸気泡を形成して、プ
リントヘッドから受容体方向へ1滴以上のインク液滴を
発射する。代表的な感熱インクジェットプリントヘッド
は、例えば、Endo等(Canon)の米国特許第
4,723,129号及びVaught等(Hewle
tt Packard)の米国特許第4,490,72
8号に記載されている。圧電機構では、プリントヘッド
構造の一部を形成する圧電材料面での電圧変化を伴う物
理的変形によりプリントヘッドから1滴以上の液滴を発
射する。代表的圧電プリントヘッドは、例えば、How
kins(Exxon)の米国特許第4,459,60
1号及びMasahiro等(Seiko Epso
n)の米国特許第5,563,634号に記載されてい
る。インクジェットインクは、水性又は有機溶剤ベース
のいずれであってもよい。水性インクは、家庭、オフィ
ス及び小売り店でのプリントに好ましい。水及び1種以
上の着色剤、例えば、色素又は顔料に加えて、水性イン
クは、典型的に1種以上の保湿剤(インク粘度及び揮発
性に影響を及ぼす)、1種以上の界面活性剤(インクの
湿潤及び浸透性に影響を及ぼす)及び殺生剤(インクの
有効寿命を引き延ばす)を含有する。水性インクはまた
多くの他の成分、例えば、金属イオン封鎖剤、pH緩衝
剤、消泡剤及び分散剤をも含有する。各カラーについて
1種より多くのインク濃度を使用することにより画像の
トーンスケール又はビットデプス(bit dept
h)を向上させることは良く知られている。代表的イン
クジェットインクは、例えば、Ma等(DuPont)
の米国特許第5,571,850号及びYatake
(Seiko Epson)の米国特許第5,560,
770号及びSantilli等(Eastman K
odak)の米国特許第5,738,716号に記載さ
れている。インクジェット受容体は、反射性、透明性又
は中間の透明性(例えば、昼/夜ディスプレー用材料)
であってよい。インクジェット受容体は、少なくとも支
持体及びインク受容層を含む。最も簡単なインクジェッ
ト受容体は平坦紙であって、これらの二つの機能が組合
わさったものである。実用上は、さらに複雑な受容体構
造が、画質及び物性を向上させるためには必要である。
紙又は他の支持体上に塗布された、特に配合されたイン
ク受容層がカラー濃度及びドット解像力を向上させる。
受容体の組成及び構造を改変して、湿潤性、インク吸収
性、乾燥時間、光沢、低い画像人工性、耐水性並びに光
安定性及び暗所安定性を向上させてもよい。代表的なイ
ンクジェット受容体の構造及び組成は、例えば、Has
egawa等(Canon)の米国特許第4,954,
395号,Ozawa等(Seiko Epson)の
米国特許第5,725,961号及びRomano等
(Eastman Kodak)の米国特許第5,60
5,750号に記載されている。
【0046】本発明を以下の実施例により具体的に説明
する。
【0047】
【実施例】合成例 比較例 比較例C1エチルアクリレート/ビニリデンクロライ
ド/イタコン酸(10/88/2) 8.75gのRhodacal(商標)A−246L及
び875gの脱イオン水を、機械攪拌器及び乾燥冷アセ
トン冷却器を備えた3Lの三口フラスコ中に投入した。
この系に窒素を30分パージした。455gの脱イオン
水、8.75gのRhodacal(商標)A−246
L及び70gのエチルアクリレート、14gのイタコン
酸、616gのビニリデンクロライド及び13gの10
%過硫酸ナトリウムを磁気攪拌で混合することにより、
モノマー乳液を得た。この反応器を35℃の恒温浴に浸
漬した。1.3gの過硫酸ナトリウム及び2.6gのメ
タ重亜硫酸ナトリウム及び2gの1%硫酸第一鉄を反応
器に添加し、次いでモノマー乳液を反応器中に2時間ポ
ンプで吸引した。ラテックスを更に1時間攪拌し、各々
1mlのt−ブチルヒドロペルオキシド(10%)及び
ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム(10%)を2回
20分間隔で添加して、さらに1時間攪拌した。このラ
テックスを冷却し、その後濾過した。DSC測定によれ
ばガラス転移温度は9℃、PSCから得た平均粒径は6
0nm、固体%は32.3%であった。
【0048】比較例C2メチルメタクリレート/2−
アクリロアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン
酸、ナトリウム塩(98/2) 400gの脱イオン水及び2.25gのドデシル硫酸ナ
トリウム(SDS)を機械攪拌器及び窒素導入口を備え
た1Lの三口丸底フラスコ中に投入した。この溶液に窒
素を30分パージし、恒温浴中で80℃まで加熱した。
49gのメチルメタクリレート及び1gの2−アクリル
アミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(ナトリ
ウム塩)を添加し、3分間攪拌した。各々4.5gの1
0%過硫酸ナトリウム及び10%メタ重亜硫酸ナトリウ
ムを添加して重合を開始した。重合を1時間続行し、さ
らに1時間80℃で加熱した。温度を65〜70℃まで
低下させ、各々1mlのt−ブチルヒドロペルオキシド
(10%)及びホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム
(10%)を後添加した。このラテックスを冷却し、そ
の後濾過した。ガラス転移温度は120℃、平均粒径は
45nm、固体%は10.1%であった。
【0049】比較例C3メチルメタクリレート/エチ
レングリコールジメタクリレート(95/5) 400gの脱イオン水及び2.25gのドデシル硫酸ナ
トリウム(SDS)を機械攪拌器及び窒素導入口を備え
た1Lの三口丸底フラスコ中に投入した。この溶液に窒
素を30分パージし、恒温浴中で80℃まで加熱した。
42.75gのメチルメタクリレート及び2.25gの
エチレングリコールジメタクリレートを添加し、3分間
攪拌した。各々4.5gの10%過硫酸ナトリウム及び
10%メタ重亜硫酸ナトリウムを添加して重合を開始し
た。重合を1時間続行し、さらに1時間80℃で加熱し
た。温度を65〜70℃まで低下させ、各々1mlのt
−ブチルヒドロペルオキシド(10%)及びホルムアル
デヒド重亜硫酸ナトリウム(10%)を後添加した。こ
のラテックスを冷却し、その後濾過した。ガラス転移温
度は111℃、平均粒径は47nm、固体%は10.1
%であった。
【0050】比較例C4エチルメタクリレート/2−
アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン
酸、ナトリウム塩(95/5) 6gのRhodacal(商標)A−246L及び36
0gの脱イオン水を、冷却器及び窒素導入口を備えた1
Lの三口フラスコ中に投入した。この系に窒素を30分
80℃でパージした。5gのエチルメタクリレート及び
0.5gのNaAMPS2を添加し、続いて5mlの1
0%過硫酸ナトリウム及び10%メタ重亜硫酸ナトリウ
ムを添加し、種(シード)としての重合を開始させた。
重合を20分間続行した。90gのエチルメタクリレー
ト、9.5gのNaAMPS、1.5gのRhodac
al(商標)A−246L、5gの10%過硫酸ナトリ
ウム及び40gの脱イオン水を含むモノマー乳液を反応
器中に2時間ポンプで吸引した。モノマーの供給を完了
後、さらに1時間重合を続行した。ラテックスを冷却
し、その後濾過した。ガラス転移温度は73℃、平均粒
径は42nm、固体%は19.05%であった。
【0051】比較例C5エチルメタクリレート/n−
ブチルメタクリレート/エチレングリコールジメタクリ
レート/2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパ
ンスルホン酸、ナトリウム塩(44/45/10/1) 540gの脱イオン水及び5gのドデシル硫酸ナトリウ
ムを機械攪拌器及び窒素導入口を備えた2Lの三口丸底
フラスコ中に投入した。この溶液に窒素を30分パージ
し、恒温浴中で80℃まで加熱した。1gの過硫酸ナト
リウムを添加し、次いで1分間攪拌した。5gのSD
S、1gの過硫酸ナトリウム、88gのエチルメタクリ
レート、90gのn−ブチルメタクリレート、20gの
エチレングリコールジメタクリレート及び4gのNaA
MPSを含むモノマー乳液を反応器中に2時間ポンプで
吸引した。さらに1時間重合を続行した。各々1mlの
t−ブチルヒドロペルオキシド(10%)及びホルムア
ルデヒド重亜硫酸ナトリウム(10%)を後添加し,次
いで20分間攪拌した。ラテックスを冷却し、その後濾
過した。ガラス転移温度は64℃、平均粒径は37n
m、固体%は20.6%であった。
【0052】比較例C6エチルメタクリレート/n−
ブチルメタクリレート/エチレングリコールジメタクリ
レート/2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパ
ンスルホン酸、ナトリウム塩(40/49/10/1) モノマー乳液が、5gのSDS、1gの過硫酸ナトリウ
ム、80gのエチルメタクリレート、98gのn−ブチ
ルメタクリレート、20gのエチレングリコールジメタ
クリレート及び4gのNaAMPSからなった以外は、
C5と同様に行った。ガラス転移温度は52℃、平均粒
径は37nm、固体%は21.7%であった。比較例C7エチルメタクリレート/エチレングリコー
ルジメタクリレート(90/10) モノマー乳液が、5gのSDS、1gの過硫酸ナトリウ
ム、180gのエチルメタクリレート、及び20gのエ
チレングリコールジメタクリレートからなった以外は、
C5と同様に行った。Tgは74℃、平均粒径は33n
m、固体%は20.4%であった。
【0053】比較例C8エチルメタクリレート/n−
ブチルメタクリレート/エチレングリコールジメタクリ
レート(55/35/10) モノマー乳液が、5gのSDS、1gの過硫酸ナトリウ
ム、110gのエチルメタクリレート、70gのn−ブ
チルメタクリレート及び20gのエチレングリコールジ
メタクリレートからなった以外は、C5と同様に行っ
た。ガラス転移温度は60℃、平均粒径は29nm、固
体%は20.7%であった。
【0054】本発明の実施例本発明例MP−1 メチル
メタクリレート/エチレングリコールジメタクリレート
/メタクリル酸(80/15/5) 400gの脱イオン水及び2.25gのドデシル硫酸ナ
トリウム(SDS)を機械攪拌器及び窒素導入口を備え
た1Lの三口丸底フラスコ中に投入した。この溶液に窒
素を30分パージし、恒温浴中で80℃まで加熱した。
36gのメチルメタクリレート、2.25gのメタクリ
ル酸及び6.75gのエチレングリコールジメタクリレ
ートを添加し、次いで3分間攪拌した。4.5gの10
%過硫酸ナトリウムを添加して重合を開始した。重合を
1時間80℃で続行した。温度を60℃まで低下させ、
各々1mlのt−ブチルヒドロペルオキシド(10%)
及びホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム(10%)を
後添加し、30分間攪拌した。このラテックスを冷却
し、その後濾過した。ガラス転移温度は141℃、平均
粒径は42nm、固体%は10%であった。
【0055】本発明例MP−2 メチルメタクリレート
/エチレングリコールジメタクリレート/メタクリル酸
(80/5/15) 36gのメチルメタクリレート、6.75gのメタクリ
ル酸及び2.25gのエチレングリコールジメタクリレ
ートを使用した以外はMP−1と同様に行った。ガラス
転移温度は128℃、平均粒径は35nm、固体%は1
0%であった。本発明例MP−3 メチルメタクリレー
ト/エチレングリコールジメタクリレート/メタクリル
酸(75/10/15) 33.75gのメチルメタクリレート、6.75gのメ
タクリル酸及び4.55gのエチレングリコールジメタ
クリレートを使用した以外はMP−1と同様に行った。
ガラス転移温度は約150℃、平均粒径は29nm、固
体%は10%であった。
【0056】本発明例MP−4 メチルメタクリレート
/エチレングリコールジメタクリレート/メタクリル酸
(80/10/10) 1000gの脱イオン水及び11.25gのドデシル硫
酸ナトリウム(SDS)を機械攪拌器及び窒素導入口を
備えた2Lの三口丸底フラスコ中に投入した。この溶液
に窒素を30分パージし、恒温浴中で60℃まで加熱し
た。180gのメチルメタクリレート、22.5gのメ
タクリル酸及び22.5gのエチレングリコールジメタ
クリレートを添加し、次いで3分間攪拌した。22.5
gの10%過硫酸ナトリウム及び10%ホルムアルデヒ
ド重亜硫酸ナトリウムを添加して重合を開始した。重合
を2時間60℃で続行した。各々1mlのt−ブチルヒ
ドロペルオキシド(10%)及びホルムアルデヒド重亜
硫酸ナトリウム(10%)を後添加し、30分間攪拌し
た。このラテックスを冷却し、その後濾過した。ガラス
転移温度は144℃、平均粒径は45nm、固体%は1
0%であった。
【0057】本発明例MP−24 エチルメタクリレー
ト/n−ブチルメタクリレート/エチレングリコールジ
メタクリレート/メタクリル酸(40/40/10/1
0) 2160gの脱イオン水及び20gのSDSを機械攪拌
器及び窒素導入口を備えた2Lの三口丸底フラスコ中に
投入した。この溶液に窒素を30分パージし、恒温浴中
で80℃まで加熱した。4gの過硫酸ナトリウムを添加
し、1分間攪拌いた。20gのSDS、4gの過硫酸ナ
トリウム、320gのエチルメタクリレート、320g
のn−ブチルメタクリレート、80gのメタクリル酸、
及び80gのエチレングリコールジメタクリレートを含
むモノマー乳液を反応器中に2時間ポンプで吸引した。
さらに1時間重合を続行した。各々4mlのt−ブチル
ヒドロペルオキシド(10%)及びホルムアルデヒド重
亜硫酸ナトリウム(10%)を後添加し,次いで20分
間攪拌した。ラテックスを冷却し、その後濾過した。ガ
ラス転移温度は83℃、平均粒径は34nm、固体%は
20.5%であった。
【0058】本発明例MP−25 エチルメタクリレー
ト/n−ブチルメタクリレート/エチレングリコールジ
メタクリレート/メタクリル酸(40/50/5/5) モノマー乳液が、5gのSDS、1gの過硫酸ナトリウ
ム、60gのエチルメタクリレート、100gのn−ブ
チルメタクリレート、20gのメタクリル酸、及び20
gのエチレングリコールジメタクリレートからなった以
外は、C5と同様に行った。最終の粒径は34nm、固
体%は21.1%、Tgはは89℃であった。本発明例
MP−26 エチルメタクリレート/n−ブチルメタク
リレート/エチレングリコールジメタクリレート/メタ
クリル酸(45/45/5/5) モノマー乳液が、5gのSDS、1gの過硫酸ナトリウ
ム、90gのエチルメタクリレート、90gのn−ブチ
ルメタクリレート、10gのメタクリル酸、及び10g
のエチレングリコールジメタクリレートからなった以外
は、C5と同様に行った。ガラス転移温度は66℃、平
均粒径は38nm、固体%は21.1%であった。
【0059】本発明例MP−27 エチルメタクリレー
ト/n−ブチルメタクリレート/エチレングリコールジ
メタクリレート/メタクリル酸(40/50/5/5) モノマー乳液が、5gのSDS、1gの過硫酸ナトリウ
ム、80gのエチルメタクリレート、100gのn−ブ
チルメタクリレート、10gのメタクリル酸、及び10
gのエチレングリコールジメタクリレートからなった以
外は、C5と同様に行った。ガラス転移温度は69℃、
最終の平均粒径は39nm、固体%は20.9%であっ
た。
【0060】本発明例MP−28 スチレン/n−ブチ
ルメタクリレート/エチレングリコールジメタクリレー
ト/メタクリル酸(45/45/5/5) 1080gの脱イオン水及び25gのRhodacal
(商標)A−246Lを機械攪拌器及び窒素導入口を備
えた2Lの三口丸底フラスコ中に投入した。この溶液に
窒素を30分パージし、恒温浴中で80℃まで加熱し
た。2gの過硫酸ナトリウムを添加し、1分間攪拌し
た。25gのRhodacal(商標)A−246L、
2gの過硫酸ナトリウム、180gのスチレン、180
gのn−ブチルメタクリレート、20gのメタクリル
酸、及び20gのエチレングリコールジメタクリレート
を含むモノマー乳液を反応器中に2時間ポンプで吸引し
た。さらに1時間重合を続行した。各々2mlのt−ブ
チルヒドロペルオキシド(10%)及びホルムアルデヒ
ド重亜硫酸ナトリウム(10%)を後添加し,次いで2
0分間攪拌した。ラテックスを冷却し、その後濾過し
た。ガラス転移温度は75℃、平均粒径は44nm、固
体%は20.6%であった。
【0061】ポリマー材料の特性測定 ガラス転移温度及び溶融温度 乾燥ポリマー材料のガラス転移温度(Tg)及び溶融温
度(Tm)を、20℃/分の傾斜速度を用いる示差走査
熱量計(DSC)により測定した。Tgは、本明細書で
は、ガラス転移の変位点として定義され、Tmは溶融転
移の極大として定義する。
【0062】粒径測定 すべての粒子を、Malvern Instrumen
ts製のZetasizer Model DTS51
00を用いてPhoton Correlation
Spectroscopyにより測定した。Z平均粒径
を報告する。試料の調製 : Kodak自動312カラープリンターを用いて、Ko
dak Edge7Ektacolor紙を、段階タブ
レットウェッジを介して、3色の異なる色(赤、緑、
青)に露光し、次いでRA−4化学品を用いるHOPE
3026処理機で処理して、シアン、マゼンタ及びイエ
ローのカラーを得た。
【0063】カラー写真紙上の試料は、前記の露光/処
理済Kodak Edge7 Ektacolor紙上
に乾燥温度60℃(140°F)で水性コロイド状分散
体を32cc/m2 (3.0cc/ft2 )で塗布する
ことにより製造して、写真仕上げ処理をシュミレートし
た。界面活性剤FT−248(Bayer製)及び2種
類のワックス粒子(Jonwax26、SC John
son製の40nmポリエチレン粒子乳液;及びML1
60、Michelman製の150nmCarnau
baワックス粒子乳液)を、それぞれすべての配合物中
に当たり21mg/m2 、108mg/m2 、108m
g/m2 (2mg/ft2 、10mg/ft2 及び10
mg/ft2 )の乾燥塗布量で用いて、表面張力及び摩
擦係数を制御した。
【0064】多孔性タイプのインクジェット受容体上に
形成される例示試料は、カラー写真紙用の方法に類似す
る方法により製造して、Epson740(商標)イン
クジェットプリンター及びEpsonインクを用いて画
像化したKonicaQP(商標)受容体に塗膜を施し
た。連続ゼラチンベースインクジェット受容体上に形成
される例示試料は、カラー写真紙用の方法に類似する方
法により製造して、Hewlett−Packard
Photosmart(商標)インクジェットプリンタ
ー及びPhotosmart(商標)インクを用いて画
像化した受容体に塗膜を施した。試料の試験耐水性試験 Ponceau Red色素はイオン相互反応によりゼ
ラチンを着色することが知られている。Ponceau
Red色素溶液は、1gの色素を酢酸と水の混合物
(5部:95部)1000g中に溶解することにより調
製した。試料を色素溶液中に5分間浸漬し、その後30
秒水で濯いで、塗膜表面の過剰な色素溶液を除去し、そ
の後風乾した。良好な耐水性層を有する試料は、この試
験において外観が変化しない。表面上に保護オーバーコ
ートを有しないか、または配合物が保護オーバーコート
を形成して耐水性を付与しない場合は、前記試料は極め
て濃い赤色を示した。
【0065】光沢測定 試料の光沢測定をGardner micro−tri
−glossメーターを用いて行い、20°角での5回
の読み取りの平均値を得た。耐指紋付着性の試験 指紋オイルをシミュレートするために特に配合した混合
物、Thermaderm(以下の調製物を参照)を、
指を用いて1cm2 の面積に略1mgのThermad
ermを塗ることにより保護オーバーコートの表面に施
した。この試料を24時間室温条件下(21℃(70°
F)/50%RHであることが多い)に放置し、次いで
木綿布で表面を拭き取った。試験領域を、以下の観察に
従ってランク付けした: A:指紋のマークは全く認められなかった。
【0066】B:非常に弱い/微かな指紋が保護オーバ
ーコート層上に観察された。 C:Thermadermにより非常に明らかな指紋マ
ークが保護オーバーコート層上に観察された。 D:保護オーバーコート層が拭き取りにより除去され
た。 「A」のランキングが最も好ましく、「B」は許容可能
であり、「C」及び「D」は全く許容できない。
【0067】 Thermaderm配合物 非水相 コーンオイル 78.96g 鉱油 25.26g グリセリン 52.64g ステアリンアルコール 15.79g オレイン酸 63.16g ソルビタンモノオリエート 21.05g セチルパルミテート 6.32g オレイルアルコール 6.32g ステアリル酸 31.58g Lexemul AR 47.36g コレステロール 9.47g メチルパラベン 4.21g ブチルパラベン 3.16g ブチル化ヒドロキシトルエン 0.21g ブチル化ヒドロキシアニソール 0.21g ビタミンEアセテート 0.13g セチルアルコール 15.79g スクワレン 15.79g水相 Pegosperse1750MS−K 31.58g 蒸留水 571.01g 1.これらの成分をこの順で添加したが、コーンオイル
は、温水浴を用いて注意深く加熱して非水相の溶解を助
けた。 2.水相を温めてPegosperseの溶解を助け
た。 3.水相を非水相に激しく攪拌しながら迅速に添加し
た。
【0068】得られた懸濁液を、次に空気により粉末と
したポリトロンを用いて約5分間部分的に乳化した。 4.マイクロ流動化装置で処理することにより、完全な
乳液を得た。 5.製造後、材料をしっかり密封した容器中に保存し
た。冷凍保存し、必要に応じてジャーから少量取り出し
た。
【0069】画像色素の安定性試験 光源として、フィルターガラスを備えた典型的なキセノ
ン退色メータを用いて、前記の試料を退色試験に付し
た。これらの試料を4週間、試料への照射が50Kルッ
クスになるような距離で照射した。三色(イエロー、マ
ゼンタ及びシアン)の濃度が1.0に最も近い領域を選
んで観察した。光退色試験の前後の試料上のこのような
領域での濃度を、反射法を用いるX−Write De
nsitometerにより読み取り、低下(%)を以
下の等式に基づいて算出し、報告する。
【0070】低下(%)=(1−(退色試験後の濃度/
退色試験前の濃度))x100実施例1 一連の試料を、表2に示した保護オーバーコート配合物
を用いて製造した。
【0071】
【表5】
【0072】表1に示したように、試料1.0は新規な
ラテックスオーバーコートを備えていないEdge7試
料であるので、耐水性は全く有しなかった。試料1.1
は、オーバーコートのTgが低いと、カラー紙の耐水性
及び光沢性は著しく改良されるが、マゼンタ色素の光安
定性は低下することを示す。試料1.2〜1.6のよう
に、配合物中に小粒径で高Tgのラテックス粒子を添加
すると、マゼンタ色素の光安定性は大幅に改良され、イ
エロー色素の光安定性は試料1.0より良好であった。
しかしながら、本発明のミクロゲルを用いる試料1.5
及び1.6は、試料1.2〜1.4の従来の小粒子ラテ
ックスのようには光沢数を低下させなかった。インクジ
ェット受容体については、新規なラテックス塗膜は、光
沢と耐水性が改良された。非塗膜の比較試料(1.0、
1.7及び1.9)以外のすべての試料は、満足できる
耐指紋付着性を有した。実施例2 一連の別の試料を、表3に示した保護オーバーコート配
合物を用いて製造した。
【0073】
【表6】
【0074】表3に示したように、試料2.0は、新規
なラテックスオーバーコートを備えていないEdge7
試料であるので耐水性は全く有しなかった。試料2.1
は、オーバーコートのTgが低いラテックス(C1)の
みを塗布したものであり、前記と同様に画像色素の安定
性は最悪であった。試料2.2〜2.11のように、配
合物中に高Tgのラテックス粒子を添加すると、マゼン
タ画像色素の安定性の低下の課題は著しく解消された。
しかしながら、従来の小粒径の高Tgのラテックス粒子
を使用している試料2.2〜2.6は、光沢外観が低下
し、試料2.7〜2.11は、本発明粒子を添加するこ
とにより光沢低下が減じた。試料2.10及び2.11
は、実際、オーバーコートを有しない試料2.0よりマ
ゼンタ及びイエローの安定性が良好であった。試料2.
1〜2.11はすべてランクAの満足できる耐指紋付着
性を示し、試料2.0はCのランキングを示した。実施例3 一連の別の試料を、表4に示した保護オーバーコート配
合物を用いて製造した。
【0075】
【表7】
【0076】表4に示したように、試料3.0は、新規
なラテックスオーバーコートを備えていないEdge7
試料であるので耐水性又は耐指紋付着性は全く有しなか
った。試料3.1〜3.4は、ガラス転移温度が60℃
より高い非−ミクロゲルラテックスを被覆したので、非
塗布試料3.0と比較して光沢の劣化が認められた。試
料3.5〜3.9のように、配合物中に高Tgのミクロ
ゲルラテックス粒子を添加すると、光沢が遙に良好な試
料が得られた。試料3.1〜3.9は、試料3.0に匹
敵する画像色素安定性を示した。試料3.1〜3.9
は、すべて満足できる耐指紋付着性を示したが、試料
3.0は耐指紋付着性を全く示さなかった。
【0077】実施例4 以下の2種類の異なる写真紙を用いて本発明の試料を製
造した。 (1)Kodak Ektacolor Edge(商
標)7 (2)実験用写真紙A実験用写真紙A は、青感性層、中間層、緑感性層、中間
層、赤感性層、UV層及びオーバーコートを同時にカー
テン塗布法を用いてポリエチレン積層写真紙支持体上に
塗布することにより製造した。カプラー分散体は当該技
術分野において周知の方法で乳化した。個々の層の成分
を以下に列挙する:青感性乳剤(青EM−1) 略等モルの硝酸銀と塩化ナ
トリウムの溶液を、グルタリルジアミノフェニルジスル
フィド、ゼラチン解膠剤及びチオエーテル熟成剤を含有
する十分に攪拌された反応器中に添加することにより、
高塩化物ハロゲン化銀乳剤を沈澱させた。セシウムペン
タクロロニトロシルオスメート(II)ドーピング剤
を、ハロゲン化銀粒子形成の際大部分が沈澱する間に添
加し、続いてカリウムヘキサシアノルテネート(I
I),カリウム(5−メチルチアゾール)−ペンタクロ
ロイリデート、少量のKI溶液を添加し、次いでドーピ
ング剤なしでシェル形成した。得られた乳剤は、縁端長
が0.6μmの立方形粒子を含有した。この乳剤を、硫
化第一金のコロイド状懸濁液を添加することにより最適
増感し、60℃まで加熱し、その間青増感色素BSD−
4、カリウムヘキサクロロイリデート、リップマン臭化
物及び1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカ
プトテトラゾールを添加した。
【0078】緑感性乳剤(緑EM−1) 略等モルの硝
酸銀と塩化ナトリウムの溶液を、ゼラチン解膠剤及びチ
オエーテル熟成剤を含有する十分に攪拌された反応器中
に添加することにより、高塩化物ハロゲン化銀乳剤を沈
澱させた。セシウムペンタクロロニトロシルオスメート
(II)ドーピング剤を、ハロゲン化銀粒子形成の際大
部分が沈澱する間に添加し、続いてカリウム(5−メチ
ルチアゾール)−ペンタクロロイリデートを添加した。
得られた乳剤は、縁端長が0.3μmの立方形粒子を含
有した。この乳剤を、グルタリルジアミノフェニルジス
ルフィド、硫化第一金のコロイド状懸濁液を添加するこ
とにより最適増感し、55℃まで加熱し、その間カリウ
ムヘキサクロロイリデートでドーピングしたリップマン
臭化物、緑増感色素GSD−1の液晶懸濁液及び1−
(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラ
ゾールを添加した。
【0079】赤感性乳剤(赤EM−1) 略等モルの硝
酸銀と塩化ナトリウムの溶液を、ゼラチン解膠剤及びチ
オエーテル熟成剤を含有する十分に攪拌された反応器中
に添加することにより、高塩化物ハロゲン化銀乳剤を沈
澱させた。ハロゲン化銀粒子の形成の際、カリウムヘキ
サシアノルテネート(II)及び,カリウム(5−メチ
ルチアゾール)−ペンタクロロイリデートを添加した。
得られた乳剤は、縁端長が0.4μmの立方形粒子を含
有した。この乳剤を、グルタリルジアミノフェニルジス
ルフィド、チオ硫酸ナトリウム、トリカリウムビス{2
−〔3−(2−スルホベンゾアミド)フェニル〕−メル
カプトテトラゾール}金(I)を添加することにより最
適増感し、64℃まで加熱し、その間1−(3−アセト
アミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、カリ
ウムヘキサクロロイリデート及び臭化カリウムを添加し
た。この乳剤を次に40℃まで冷却し、pHを6.0に
調整し、次いで赤増感色素RSD−1を添加した。
【0080】 層 塗布量(mg/ft2) 層1 青感層 ゼラチン 122.0 青感性銀(青EM−1) 22.29 Y−4 38.49 ST−23 44.98 クエン酸トリブチル 20.24 ST−24 11.25 ST−16 0.883 ナトリウムフェニルメルカプトテトラゾール 0.009 ピペリジノヘキソースリダクトン 0.2229 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン 0.019 −3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン −3−オン(3/1) SF−1 3.40 塩化カリウム 1.895 Dye−1 1.375 層2 中間層 ゼラチン 69.97 ST−4 9.996 S−4 18.29 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン 0.009 −3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン −3−オン(3/1) カテコールジスルホネート 3.001 SF−1 0.753 層3 緑感層 ゼラチン 110.96 緑感性銀(緑EM−1) 9.392 M−4 19.29 オレイルアルコール 20.20 S−4 10.40 ST−21 3.698 ST−22 26.39 Dye−2 0.678 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン 0.009 −3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン −3−オン(3/1) SF−1 2.192 塩化カリウム 1.895 ナトリウムフェニルメルカプトテトラゾール 0.065 層4 M/C中間層 ゼラチン 69.97 ST−4 9.996 S−4 18.29 アクリルアミド/t−ブチルアクリルアミドスルホ 5.026 ネートコポリマー ビス−ビニルスルホニルメタン 12.91 3,5−ジニトロ安息香酸 0.009 クエン酸 0.065 カテコールジスルホネート 3.001 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン 0.009 −3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン −3−オン(3/1) 層5 赤感層 ゼラチン 125.96 赤感性銀(赤EM−1) 17.49 IC−35 21.59 IC−36 2.397 UV−1 32.99 ジブチルセバケート 40.49 S−6 13.50 Dye−3 2.127 カリウムp−トルエンチオスルホネート 0.242 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン 0.009 −3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン −3−オン(3/1) ナトリウムフェニルメルカプトテトラゾール 0.046 SF−1 4.868 層6 UVオーバーコート ゼラチン 76.47 UV−2 3.298 UV−1 18.896 ST−4 6.085 SF−1 1.162 S−6 7.404 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン 0.009 −3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン −3−オン(3/1) 層7 SOC ゼラチン 59.98 Ludox AM(商標)(コロイド状シリカ) 14.99 ポリジメチルシロキサン(DC200(商標)) 1.877 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン 0.009 −3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン −3−オン(3/1) SF−2 0.297 Tergitol 15−S−5(商標) 0.186 (界面活性剤) SF−1 0.753 Aerosol OT(商標)(界面活性剤) 0.269
【0081】
【化6】
【0082】
【化7】
【0083】
【化8】
【0084】
【化9】
【0085】表5に示した2種類の保護オーバーコート
配合物を、前記の2種類の写真紙のそれぞれに塗布し
た。その結果も表5に示す:
【0086】
【表8】
【0087】先の例と同様に、試料4.2及び4.5
は、配合物C1を2153mg/m2(200mg/f
2 )の乾燥塗布量でオーバーコートしたプリントであ
った。これらは、耐水性及び耐指紋抵抗性を示したが、
それらと対応する非塗布プリント4.1及び4.4と比
較してマゼンタ色素退色性は遙に劣っていた。試料4.
2及び4.5の光沢は、通常より低下し、これはラテッ
クスオーバーコートの乾燥が不十分であったことに起因
する。試料4.3及び4.6は、本発明配合物をオーバ
ーコートしたもので、C1を2153mg/m2 (20
0mg/ft2 )及びMP−28を538mg/m
2 (50mg/ft2 )の乾燥塗布量からなった。これ
らの試料は、それらの対応する非塗布プリントと比較し
て、より光沢のある外観、匹敵する画像色素安定性を示
し、しかも水及び指紋に対する保護も優れていた。実施例5 以下の2種類の異なる写真紙を用いて本発明の試料を製
造した。 (1)実験用写真紙B (2)実験用写真紙C実験用写真紙B は、使用した紙支持体が、紙ベース及び
その紙ベースの両面上に二軸延伸ポリプロピレンシート
を含む二軸延伸支持体であった以外は、画像層中のKo
dak Ektacolor Edge 7と同様に製
造した。 実験用写真紙C は、使用した紙支持体が、紙ベース及び
その紙ベースの両面上に二軸延伸ポリプロピレンシート
を含む二軸延伸支持体であった以外は、画像層中の実験
用写真紙Aと同様に製造した。
【0088】表6に示した2種類の保護オーバーコート
配合物を、前記の2種類の写真紙のそれぞれに塗布し
た。その結果も表6に示す:
【0089】
【表9】
【0090】試料5.2及び5.5は、配合物C1を2
153mg/m2 (200mg/ft2 )の乾燥塗布量
でオーバーコートしたプリントであった。これらは、対
応する非被覆プリント5.1及び5.4と比較して光
沢、耐水性及び耐指紋付着性が改良された。試料5.3
及び5.6は、本発明配合物をオーバーコートしたもの
で、C1を2153mg/m2 (200mg/ft2
及びMP−28を538mg/m2 (50mg/f
2 )の乾燥塗布量からなった。これらの試料は、それ
らの対応する非被覆プリントと比較して、より光沢のあ
る外観を示し、しかも水及び指紋に対する保護も優れて
いた。これらの試料の画像退色データは、写真紙Bにつ
いての画像層が、Edge7のものと同様であり、写真
紙Cについての画像層が、写真紙Aのものと同様である
ので、表5に示したものと同一の結果を示すことが予測
された。好ましい態様 態様1 30℃以下のTgを有する水不溶性第一ポリマ
ーを少なくとも1種、及び60℃以上のTgを有する水
不溶性第二ポリマーを少なくとも1種含んでなる塗布組
成物であって、前記の第一ポリマーが、次式(1):
【0091】
【化10】
【0092】を有するモノマーを75〜100重量%含
み、そして前記の第二ポリマーがミクロゲル粒子である
塗布組成物。態様2 支持体;前記支持体上に重層された少なくとも
1層の画像記録層;及び前記の少なくとも1層の画像記
録層を覆い、態様1の塗布組成物を含むオーバーコー
ト;を含んでなる画像担持画像記録要素。態様3 前記要素が、少なくとも1層の感光性銀ベース
乳剤層を有する画像形成済写真要素である態様2記載の
画像記録要素。態様4 前記要素が、少なくとも1層のインク受容層を
有する画像形成済インクジェット受容要素である態様2
記載の画像記録要素。態様5 さらに、前記支持体上に重層された帯電防止層
を含んでなる態様2記載の画像形成済要素。態様6 さらに、前記支持体上に重層された透明な磁気
層を含んでなる態様2記載の画像形成済要素。態様7 保護オーバーコートをその上に有する画像記録
要素であって、前記の保護オーバーコートが、 i)画像形成済要素を用意し、次いで ii)30℃以下のTgを有する水不溶性第一ポリマーを
少なくとも1種、及び60℃以上のTgを有する水不溶
性第二ポリマーを少なくとも1種含んでなる水性塗布組
成物であって、前記の第一ポリマーが、次式(1):
【0093】
【化11】
【0094】を有するモノマーを75〜100重量%含
み、そして前記の第二ポリマーがミクロゲル粒子であ
る、水性塗布組成物を施し、次いでiii)保護オーバーコ
ートを有する画像形成済要素を得るために、前記の水性
塗布組成物を乾燥する、工程により形成される画像記録
要素。態様8 前記要素が、少なくとも1層のインク受容層を
有する画像形成済インクジェット受容要素である態様7
記載の画像記録要素。態様9 前記の水不溶性ポリマーが平均粒径20〜25
0nmのポリマー粒子を含有する態様1記載の塗布組成
物。態様10 前記の水性塗布組成が1〜50%の固体濃度を
有する態様7記載の画像形成済要素。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 テンテー チェン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14526, ペンフィールド,ハイレッジ ドライブ 73 (72)発明者 デイビッド イー.デッカー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14618, ロチェスター,エッジモーア ロード 51 (72)発明者 スティーブン エル.トゥイスト アメリカ合衆国,ニューヨーク 14620, ロチェスター,アザレア ロード 195 (72)発明者 ケビン エム.オコーナー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,ダニング アベニュ 226

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 30℃以下のTgを有する水不溶性第一
    ポリマーを少なくとも1種、及び60℃以上のTgを有
    する水不溶性第二ポリマーを少なくとも1種含んでな
    り、 前記の第一ポリマーが、次式(1): 【化1】 で表されるモノマーを75〜100重量%含み、そして
    前記の第二ポリマーがミクロゲル粒子である塗布組成
    物。
  2. 【請求項2】 保護オーバーコートをその上に有する画
    像記録要素であって、前記の保護オーバーコートが、 i)画像形成済要素を用意し、次いで ii)30℃以下のTgを有する水不溶性第一ポリマーを
    少なくとも1種、及び60℃以上のTgを有する水不溶
    性第二ポリマーを少なくとも1種含んでなり、前記の第
    一ポリマーが、次式(1): 【化2】 で表されるモノマーを75〜100重量%含み、そして
    前記の第二ポリマーがミクロゲル粒子である、水性塗布
    組成物を施し、次いで iii)保護オーバーコートを有する画像形成済要素を得る
    ために、前記の水性塗膜を乾燥する、工程により形成さ
    れる画像記録要素。
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