JP2001088782A - ダイビング用レギュレーター - Google Patents

ダイビング用レギュレーター

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JP2001088782A JP27140999A JP27140999A JP2001088782A JP 2001088782 A JP2001088782 A JP 2001088782A JP 27140999 A JP27140999 A JP 27140999A JP 27140999 A JP27140999 A JP 27140999A JP 2001088782 A JP2001088782 A JP 2001088782A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイバーの口許に向かって吐出されるエアー
の流速を低下させるデフレクタを備えたレギュレーター
の提供。 【解決手段】 レギュレーター1のエアー供給機構を形
成する管状のハウジング13に、ハウジング13のエア
ー吐出孔24,26をハウジング13の径方向直上部で
覆うデフレクタ21が取り付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダイビング用の
レギュレーター、より詳しくは通常セカンドステージと
呼称されるものとして使用するのに好適なレギュレータ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、着用したときに気密状態となる本
体に圧力調整可能なエアー供給機構が内蔵され、その本
体にマウスピースと逆止弁とが取り付けられたダイビン
グ用レギュレーターは、セカンドステージと呼称され、
よく知られている。前記エアー供給機構は、エアータン
クからファーストステージを経て延びるホースに連結さ
れるもので、この機構から吐出される圧力調整後のエア
ーは、マウスピースを介してダイバーの口許へ供給され
る。この種レギュレーターでは、そのエアーの流速を低
く抑えることによってダイバーの吸気を容易にしたり、
そのエアーの流れとともに本体内のエアーもダイバーの
口許へ向かって流れて本体内が負圧になるという、いわ
ゆる本体エアーのフリーフローの発生を防止したりする
ために、本体の内壁にデフレクターを形成し、吐出され
るエアーをこのデフレクタに衝突させて流速と流れの方
向とを変えることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかるレギュレーター
本体には、圧力調整手段の他に、この手段に作用する比
較的大きなダイヤフラムやレバー部材を納めなければな
らないから、本体の内壁に形成されるデフレクタにはそ
の大きさや位置に制約が多い。それゆえ、このデフレク
タは、吐出されるエアーに直接的に作用して効率よくそ
のエアーの流速を低く抑えたり、方向を変えたりするこ
とが難しい。
【0004】この発明は、この種レギュレーターの改良
に係り、エアー供給機構から吐出されるエアーに直接作
用し得るようにデフレクタを配置することを課題にして
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題解決のために、
この発明が対象とするのは、使用状態において実質的に
気密状態を保つことができる本体と、前記本体内に設け
られた圧力調整可能なエアー供給機構と、前記本体に接
続されたマウスピースと、前記本体に開閉可能に取り付
けられた逆止弁とを有するダイビング用レギュレーター
である。
【0006】かかるレギュレーターにおいて、この発明
が特徴とするところは、前記供給機構が、前記本体外の
エアー供給源と接続される管状のハウジングと、前記ハ
ウジング内に設けられた減圧弁と、前記ハウジングに取
り付けられたデフレクタとを有し、前記ハウジングに
は、前記減圧弁の後方に位置する該ハウジングの周壁
に、減圧されたエアーを前記マウスピースへ向かって供
給するためのエアー吐出孔が形成され、前記デフレタク
の前記周壁から離間して前記ハウジングの外側に位置す
る部位が前記吐出孔を前記ハウジングの径方向直上部で
覆っていること、にある。
【0007】かかる発明には、以下のような好ましい実
施態様がある。
【0008】(1)前記デフレクタが、前記ハウジング
に外側から嵌合する管状部と、前記管状部から前記径方
向外方へ延びる延出部とを有し、前記管状部には前記延
出部の基端近傍に前記吐出孔へ通じる透孔が形成され、
前記管状部と前記延出部とのいずれかが前記吐出孔を前
記直上部で覆い、かつ、前記延出部が前記透孔をその直
上部で覆っている態様。
【0009】(2)前記デフレクタの前記延出部の先端
部分が、前記本体と前記マウスピースとを接続する管状
部の内側にあって、該管状部の径方向中心から偏倚した
部位に位置している態様。
【0010】(3)前記ハウジングと前記デフレクタの
管状部とは、前記管状部の両端部分において密着し、前
記両端部分の間の中間部分では前記ハウジングの全周に
わたって互いに離間し、前記中間部分に位置する前記ハ
ウジングには、その周方向において前記吐出孔から離間
した部位に第2のエアー吐出孔が形成されている態様。
【0011】(4)前記第2の吐出孔の開孔面積が前記
吐出孔の開孔面積よりも大きい態様。
【0012】
【発明の実施の形態】添付の図面を参照し、この発明に
係るダイビング用レギュレーターの詳細を説明すると、
以下のとおりである。
【0013】図1に斜視図で示されたレギュレーター1
は、ダイバーの背負うエアータンクからファーストステ
ージ(図示せず)を介して延びる低圧ホース2に接続し
て使用されるもので、本体3と、柔軟弾性プラスチック
製のマウスピース4とを有する。本体3は、硬質プラス
チック製のメインボディー5と、その前面部に位置する
弾性のダイヤフラムカバー6と、カバー6に対する剛性
な第1、2抑え部材7,8とを有し、メインボディー5
の後面部には排気用ダクト9が図の左右方向へ延びてい
る。図の左方において、メインボディー5に接続された
低圧ホース2の先端部がスリーブ11で覆われており、
図の右方には圧力調整ノブ12が位置している。
【0014】図2は、レギュレーター1の部分分解斜視
図である。メインボディー5の前面部に螺着している第
1抑え部材7を外すと、第1抑え部材7とともに第2抑
え部材8とダイフラムカバー6とが外れる。メインボデ
ィー5の内部には、ダイヤフラム10と、圧力調整機構
を内蔵した管状のハウジング13とが位置し、後面部に
は柔軟弾性プラスチック製の逆止弁14(図4を併せて
参照)が取り付けられている。ダイヤフラム10は周知
慣用の素材からなるもので、メインボディー5に螺着す
る第1抑え部材7によって、メインボディー5の内周に
形成された座面16に気密状態で密着する。ハウジング
13は、図の左右方向においてメインボディー5を貫通
し、その貫通する部位においてハウジング13とメイン
ボディー5とは気密状態にある。ハウジング13から
は、ダイヤフラム10へ向かってレバー17が延び、マ
ウスピース4へ向かってデフレクタ21の延出部22が
延びている。
【0015】図3は、図1のIII−III線断面図で
ある。管状のハウジング13には、その周壁23を貫通
する第1吐出孔24と第2吐出孔26とが形成されてい
る(図7を併せて参照)。周壁23の外側には少し離れ
てデフレクタ21の管状部27が位置し、周壁23と管
状部27との間には空間28が形成されている。管状部
27には、第1吐出孔24とほぼ同じ位置に給気孔29
が形成され、給気孔29の縁部からはそこに基端22A
を有する延出部22がハウジング13の径方向外側へ延
びている。延出部22において基端22Aに対向して位
置する先端部分22Bがマウスピース4との連結部31
に位置している。連結部31には、マウスピース4がバ
ンド4Aによって固定されている。
【0016】ハウジング13から延びるレバー17は、
その先端部17Aがダイヤフラム10の内面に近接する
か、または補強板33を介して圧接している。そのダイ
ヤフラム10の外面近傍には、ダイヤフラムカバー6の
内面から延びる突起34が位置している。
【0017】メインボディー5の後面部に位置する逆止
弁14は、円盤状のもので、その中央部の突起36を本
体3の透孔37に圧入することによって取り付けられて
いる。逆止弁14の後方にはダクト9が位置している。
【0018】ダイバーがマウスピース4をくわえ、エア
ーを吸い込もうとすると、図3においてダイヤフラム1
0より右側に位置する本体3の部分が減圧状態となっ
て、ダイヤフラム10が矢印A方向へ移動し、レバー1
7を押す。押されたレバー17は、ハウジング13内の
給気弁72(図4参照)を開き、エアーが低圧ホース2
からハウジング13内へ進入する。そのエアーの一部
は、ハウジング13の第1吐出孔24から外へ出てデフ
レクタ21の給気孔29を通って矢印B方向へ流れ、デ
フレクタ21の延出部22に下方から衝突して流速が弱
められたのち、矢印C方向へ流れてマウスピース4に達
する。また、エアーの一部は、ハウジング13の第2吐
出孔26から外へ出てデフレクタ21の管状部27内面
に衝突したのちに、流速を弱められながら、空間28に
おいて矢印D1 ,D2 の方向へ流れ、給気孔29から外
へ出ると延出部22に衝突してマウスピース4へと流れ
る。ダイバーが本体3へ向かって呼気を吐出するときに
は、ダイヤフラム10とレバー17とが図示の状態に復
帰し、ハウジング13内の給気弁72が閉じてエアーの
供給が停止する。呼気は、逆止弁14を仮想線の如く押
し開き、ダクト9を経て排出される。デフレクタ21の
延出部22および管状部27は、それぞれがハウジング
13における第1吐出孔24と第2吐出孔26とを径方
向外側で、すなわちこれら吐出孔24,26の直上部で
これら吐出孔24,26を覆い、延出部22は給気孔2
9をもその直上部で覆っている。
【0019】図4は、図1のIV−IV線断面図であ
る。メインボディー5に納まるハウジング13は、図の
左方においてメインボディー5の第1透孔41から延出
し、その延出する部分42には外側からナット43が螺
着している。延出部分42の先端にはナット44によっ
て低圧ホース2が取り付けられている。図の右方におい
ては、メインボディー5の第2透孔46から外側へ延び
る管状の連結部材47がハウジング13の右端部に螺着
している。連結部材47の右端部に形成されたフランジ
部48が環状のスペーサー49を介してメインボディー
5の外側に右方から当接し、もう一方ではハウジング1
3の延出部分42に螺着するナット43がメインボディ
ー5の外側に左方から圧接することによって、ハウジン
グ13がメインボディー5に固定されている。
【0020】かようなハウジング13に嵌合するデフレ
クタ21の管状部27は、その両端部27A,27Bが
ハウジング13の周面に密着し、中間部27Cは、ハウ
ジング13のうちの部分的に周壁の外径が小さい部位1
3Aとの間に空間28を形成している。部位13Aに
は、ハウジング13の内部と空間28とにつながる第
1,2吐出孔24,26が形成され、図における第1吐
出孔24の上方にはデフレクタ21の給気孔29が位置
している。第2吐出孔26は、その開孔面積が第1吐出
孔24のそれと同じであるか、またはそれよりも大きく
なるように形成されている(図7参照)。デフレクタ2
1の延出部22は、本体3の連結部31の幅を2等分す
る中心線CLから図の左方へ偏倚した位置にあり、連結
部31の周壁31Aに内側から当接している。ハウジン
グ13には、デフレクタ21の端部27Bに右方から接
するようにO−リング51が取り付けられており、デフ
レクタ21は、図の右方へ動くことがない。
【0021】ハウジング13の内部では、図の左方部分
に口金62が螺着している。口金62は、オリフィスを
形成している先端部63と、O−リング64を介してハ
ウジング13の周壁内面に密着している後端部66とを
有する。口金62の先端部63は、その前面にフッ素加
工を施された座面63Aを有し、周面に形成された螺条
63Bによって、ハウジング13の内周面に螺着してい
る。口金62の後端部66の内周面には螺条67が形成
されている。口金62の座面63Aには、円柱状のステ
ム部材71の後端部73に取り付けられたシリコンゴム
製の減圧用の弁72が図の右方から圧接している。
【0022】ステム部材71は、弁72と後端部73と
の他に、後端部73の右方に中間部74、中間部74の
右方に前端部76を有し、後端部73から前端部76へ
向かって外径が順次小さくなる。後端部73には、レバ
ー17の内端部17B(図6参照)が納まる凹部77が
形成されている。中間部74の外側には、案内部材78
が中間部74の周方向へ回動することがないように嵌合
している。
【0023】案内部材78は、ハウジング13の内周面
に対してその周方向と軸方向とに摺動できるような状態
で当接している。ステム部材71の前端部76は、案内
部材78の前端部79から延出している(図9参照)。
【0024】案内部材78の前端部79には、コイルば
ね81の後端部82が右方から圧接している。コイルば
ね81の前端部83は、連結部材47に納まるスライダ
ー84の後端部86に圧接している。
【0025】スライダー84は、連結部材47の中央孔
48Aに部材47の軸方向(図の左右方向)へスライド可
能かつ周方向へ回転不能に納まるもので、同じく中央孔
48Aに部材47の軸方向へスライド不能かつ周方向へ
回転可能に納まる圧力調整用ねじ部材85の後端部に形
成された多条ねじ87に螺着している。
【0026】圧力調整用ねじ部材85は、連結部材47
の前端部47Aの内側に螺着するナット88によって連
結部材47からの抜脱が阻止されている。ねじ部材85
の前端部87Aには、メインボディー5の外側に位置す
るノブ12が止めねじ91を介して取り付けられてい
る。止めねじ91は、ねじ部91Aがねじ部材85の前
端部87Aに螺着している。連結部材47のフランジ4
8とノブ12との間には、環状の板ばね92が介在して
いる。板ばね92はノブ12の内面12Aに固定され、
ノブ12とともに回転する(図10参照)。
【0027】詳細説明は省略してあるが、レギュレータ
ー1では、互いに当接する部材どうしの間に適宜のO−
リングが介在し、実質的な意味において本体3内部の気
密性が保たれている。
【0028】かように形成されるレギュレーター1は、
口金62の座面63Aに弁72がコイルばね81の作用
によって圧接し、その圧接によって低圧ホース2からハ
ウジング3へのエアーの流入が阻止されている。ダイバ
ーが本体3のエアーを吸い込むことによるダイヤフラム
10の変形を介してレバー17が動き、レバー17の内
端部17Bがステム部材71をばね81に抗して図4の
右方へ移動させる。すると、弁72が座面63Aから離
脱して開き、低圧ホース2からのエアーがハウジング1
3へ流入する。
【0029】図5は、弁72が開いて低圧ホース2から
ハウジング13へのエアーの流入が可能になった状態を
示す図4と同様な図面である。図では、ダイヤフラム1
0が変形してレバー17の外端部17Aが押され、その
ときのレバー17の動きによって弁72が座面63Aか
ら離脱している。弁72と座面63Aとの間には間隙6
0が生じ、そこから低圧ホース2のエアーがハウジング
13へ流入する。
【0030】図4,5において、弁72が座面63Aに
圧接する力は、ノブ12を回転させてばね81の圧縮状
態を変えることによって調整することができる。その調
整は、次のとおりである。まず、ノブ12を回転させる
と多条ねじ87が回転し、その回転に伴ってスライダー
84が図4の左方または右方へ直線的にスライドしてば
ね81の圧縮を強めたり、弱めたりする。ばね81を強
く圧縮すると、ばね81が案内部材78を介して弁72
を座面63Aに強く圧接する。かような状態にある弁7
2を弁座63Aから離脱させるには、ばね81の圧縮強
さに対応する強い力をレバー17に作用させる必要があ
る。 スライダー84は、図の右方へスライドすると、
その前端に形成されたフランジ86Aがねじ部材85の
端面85Aに当接して停止し、図の左方へスライドする
と、フランジ86Aがねじ部材85の肩部47Aに当接
して停止する。多条ねじ87のリードは、ノブ12を1
回転させるとスライダー84が端面85Aと肩部47A
との間のフルストロークをスライドするように形成され
ていることが好ましい。そのようであると、レギュレー
ター1を使用するダイバーは、ノブ12の回転位置から
エアーの圧力がどの程度のレベルに調整されているかと
いうことを容易に理解することができる。
【0031】ハウジング13へ流入したエアーは、図3
に示される矢印B,C,D1 ,D2方向へ流れてダイバ
ーの口許へ向かい、その過程でデフレクタ21に衝突し
て流速が低下するとともに流れの幅が広がるので、ダイ
バーにとって吸い込み易い。このようにエアーが流れる
と、ハウジング13から吐出されるエアーの流れに付随
して生じがちな本体3内のエアーのフリーフローの現象
を防止することもできる。その防止によって、本体3内
の真空度が異常に高くなることを抑えることができる。
これらの効果を高めるうえにおいて、ハウジング13の
第2吐出孔26の開孔面積を第1吐出孔24のそれより
も大きくすることが望ましい。また、デフレクタ21が
マウスピース4の中央から側方へ偏倚した位置にあるか
ら、供給するエアーによってダイバーの口許を正面から
刺激することがないばかりか、デフレクタ21は、ダイ
バーが呼気を吐出するときの邪魔になることもない。か
ようなデフレクタ21は、ハウジング13に直接取り付
けられていて、ハウジング13の第1、2吐出孔24,
26を直上部で覆うから、エアーの流速を低くすること
が至極容易である。
【0032】口金62は、その座面63Aにテフロン加
工が施されているから、弁72はその座面63Aからの
離脱がスムーズで、レギュレーター1を使用せずに長期
間放置しておいても、弁72が座面63Aに強く密着し
てしまい容易に離脱しないというようなトラブルを未然
に防ぐことができる。また、口金62は、後端部66の
内周面に螺条67を有するから、レギュレーター1の保
守・点検の際には、ハウジング13に対する口金62の
螺着を解いたのち、ハウジング13の後端(図の左方)か
ら適宜のボルトをその螺条67に取り付けて引張れば、
口金62を傷つけたりすることなくハウジング13から
速やかに抜き取ることができる。そのボルトとして止め
ねじ91のねじ部91Aを利用できるように螺条67を
形成しておけば、保守・点検の際にボルトを特に用意す
る必要がない。
【0033】図6〜9は、レバー17の斜視図と、ハウ
ジング13におけるレバー17の取り付け部位を破断し
て示すハウジング13の分解破断側面図と、レバー17
の取り付け状態を示すハウジング13の分解破断側面図
と、同図(図8)のIX−IX線矢視図とである。ただし、図
7、8、9には、口金62と仮想線で示されるステム部
材71とが取り付けられ、デフレクタ21等のその他の
部材が外されているハウジング13が示されている。こ
れらの図において、レバー17は、ほぼ矩形のフレーム
構造を有する金属製の部材であって、ダイヤフラム12
に当接する外端部17Aと、一部分がハウジング13に
納まる内端部17Bと、これら内外端部17A,17B
間に延びる互いに平行な側部17Cとを有する。内端部
17Bは、ハウジング13の長軸に対して垂直をなし、
前面20Aと後面20Bとを有し、断面形状は垂直方向
に長い矩形を呈している(図8参照)。
【0034】ハウジング13にレバー17を取り付ける
には、次のようにする。ハウジング13の周壁には、図
7において上下の径方向へ延び、図9において径をまた
ぐように延びる第1切り欠き部101と、切り欠き部1
01の下端部においてハウジング13の軸方向左側(図
の左方)へ延びる第2切り欠き部102とが形成されて
いる。第2切り欠き部102の左方には垂直な端面10
3が形成されている。ハウジング13内には仮想線で示
す位置にステム部材71の後端部73が図の右方から挿
入されており、後端部73の凹部77が図の上下方向に
おいて第1切り欠き部101とほぼ同じ位置にある。レ
バー17は、そのフレーム構造の内側にハウジング13
を挿入し、内端部17Bを矢印P方向から第1切り欠き
部101へ挿入するとともに、ステム部材71の凹部7
7へ納める。次に、図8,9に示されるように内端部1
7Bをステム部材71とともに左方へ移動させ、内端部
17Bの後面20Bを第2切り欠き部102の端面10
3に当接する。ステム部材71は凹部77の壁面73A
を内端部17Bの前面20Aに当接する。その後に、図
7に示されるように矢印Q方向からデフレクタ21をハ
ウジング13に取り付ける。このようにしてハウジング
13に取り付けられたレバー17は、内端部17Bの前
面20Aにばね81で押圧されているステム部材71の
壁面73Aが圧接し、その圧接によって内端部17Bの
後面20Bがハウジングの端面103に圧接して、レバ
ー17が図4の状態に保たれる。レバー17は、ダイヤ
フラム10によって図5のように押されると、それまで
はほぼ垂直な状態にあった内端部17Bが傾いて(図5
参照)、ステム部材71をばね81に抗して前方(図8
の右方)へ移動させ、間隙60を生じさせることができ
る。ダイヤフラム10が元の位置へ復帰すれば、ステム
部材71も図5の状態に復帰する。
【0035】この発明において、図6に示されるフレー
ム構造のレバー17は、簡単に変形することがなく、形
状が安定しているから、その取り扱いが非常に容易であ
る。また、レバー17の内端部17Bを従来技術に見ら
れるように中心線P−Pで分割し、側部17Cのそれぞ
れが比較的短い内端部17Bを持つように形成すること
も可能である。ただし、そのようなレバー17は、側部
17Cがそれぞれ独自に動き得るので、変形し易いとい
う難点を有し、好ましいものではない。しかしながら、
いずれの形状のレバー17にせよ、この発明におけるハ
ウジング13であればレバー17の内端部17Bをハウ
ジング13の第1、2切り欠き部101,102へ挿入
するだけで簡単に取り付けることができる。レバー17
を取り付けるに当たってそれを変形させるという必要性
が全くないから、従来技術のように変形し易いレバーで
も十分に役に立つ。
【0036】図10は、連結部材47とノブ12の部分
分解斜視図である。連結部材47のフランジ部48がノ
ブ12と向かい合う面には、フランジ部48の径方向へ
延びる溝106がフランジ部48の周り方向へ所要の間
隔で多数形成されている。ノブ12の内面12Aには、
複数の突起12Bが形成され、ほぼ環状ないし馬蹄形に
形成された板ばね92の折曲部92Aを突起12Bどう
しの間に挿入して、この板ばね92を内面12Aに取り
付けることができる。内面12Aの突起12Cは、板ば
ね92を適度に撓み得るように支えている。板ばね92
には、フランジ部48へ向かって凸となるような突起9
2が形成されている。ねじ部材85の外端部87Aをノ
ブ12の透孔12Dに挿入し、ノブ12に取り付けた板
ばね92をフランジ部48に当接し、止めねじ91をノ
ブ12の外側からねじ部材85の外端部87Aに螺着さ
せる。フランジ部48を含む連結部材47はメインボデ
ィー5に固定されており、ねじ部材85とノブ12とは
一体となって連結部材47に対して回転する。回転の際
には板ばね92の突起92Bが溝106に対して出入を
繰り返すことで、ノブ12にラッチェット機能をもたせ
ることができる。
【0037】この発明に係るレギュレーター1のデフレ
クタ21は、ハウジング13の外側に取り付けられて、
ハウジング13のエアー吐出用の孔をその直上部で覆う
ものであるから、その限りにおいては、ハウジング13
が第1吐出孔24だけ、または第2吐出孔26だけを持
つ態様、つまり吐出用の孔の数に制約を受けることなく
この発明を実施することができる。また、第1吐出孔2
4を持たず第2吐出孔26だけを持つハウジング13に
対しては、延出部22を持たず管状部27だけで形成さ
れたデフレクタ21を使用することもできる。
【0038】
【発明の効果】この発明に係るレギュレーターは、エア
ー供給機構の管状ハウジングの外側にデフレクタを取り
付けて、ハウジングのエアー吐出孔をその直上部で覆う
ようにしたから、吐出されるエアーの流速を低下させる
ことが容易であり、かつ、レギュレーターにおけるエア
ーのフリーフローを防止してダイバーの要求に適応した
量のエアーの供給が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レギュレーターの斜視図。
【図2】レギュレーターの分解斜視図。
【図3】図1のIII−III線断面図。
【図4】図1のIV−IV線断面図。
【図5】エアーを供給している状態にあるレギュレータ
ーの図4と同様な図面。
【図6】レバーの斜視図。
【図7】ハウジングの部分破断側面図。
【図8】レバーを取り付けた状態の図7と同様な図面。
【図9】図8のIX−IX線断面図。
【図10】レギュレーター本体の部分図。
【符号の説明】
1 レギュレーター 3 本体 4 マウスピース 13 ハウジング 14 逆止弁 21 デフレクタ 22 延出部 22B 先端部分 24 吐出孔 26 吐出孔(第2) 27 管状部 27A,27B 端部 27C 中間部分 29 透孔(給気孔) 31 管状部(連結部) 72 減圧弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用状態において実質的に気密状態を保
    つことができる本体と、前記本体内に設けられた圧力調
    整可能なエアー供給機構と、前記本体に接続されたマウ
    スピースと、前記本体に開閉可能に取り付けられた逆止
    弁とを有するダイビング用レギュレーターにおいて、 前記供給機構が、前記本体外のエアー供給源と接続され
    る管状のハウジングと、前記ハウジング内に設けられた
    減圧弁と、前記ハウジングに取り付けられたデフレクタ
    とを有し、 前記ハウジングには、前記減圧弁の後方に位置する該ハ
    ウジングの周壁に、減圧されたエアーを前記マウスピー
    スへ向かって供給するためのエアー吐出孔が形成され、
    前記デフレタクの前記周壁から離間して前記ハウジング
    の外側に位置する部位が前記吐出孔を前記ハウジングの
    径方向直上部で覆っていることを特徴とする前記レギュ
    レーター。
  2. 【請求項2】 前記デフレクタが、前記ハウジングに外
    側から嵌合する管状部と、前記管状部から前記径方向外
    方へ延びる延出部とを有し、前記管状部には前記延出部
    の基端近傍に前記吐出孔へ通じる透孔が形成され、前記
    管状部と前記延出部とのいずれかが前記吐出孔を前記直
    上部でを覆い、かつ、前記延出部が前記透孔をその直上
    部で覆っている請求項1記載のレギュレーター。
  3. 【請求項3】 前記デフレクタの前記延出部の先端部分
    が、前記本体と前記マウスピースとを接続する管状部の
    内側にあって、該管状部の径方向中心から偏倚した部位
    に位置している請求項1または2に記載のレギュレータ
    ー。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングと前記デフレクタの管状
    部とは、前記管状部の両端部分において密着し、前記両
    端部分の間の中間部分では前記ハウジングの全周にわた
    って互いに離間し、前記中間部分に位置する前記ハウジ
    ングには、その周方向において前記吐出孔から離間した
    部位に第2のエアー吐出孔が形成されている請求項1〜
    3のいずれかに記載のレギュレーター。
  5. 【請求項5】 前記第2のエアー吐出孔の開孔面積が前
    記吐出孔の開孔面積よりも大きい請求項4記載のレギュ
    レーター。
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