JP2001088503A - 鉄道車両走行車輪検査装置 - Google Patents
鉄道車両走行車輪検査装置Info
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Abstract
き、また装置の耐久性が高く、さらに装置の保守による
人手と労力を軽減できる鉄道車両走行車輪検査装置を提
供することである。 【解決手段】 レールの外側に設置され、鉄道車両の車
輪の外側のフランジ面までの距離を非接触で計測してそ
の計測結果を出力する第1距離センサと、レールの内側
に設置され、車輪の内側のバック面までの距離を非接触
で計測してその計測結果を出力する第2距離センサと、
その第1距離センサと第2距離センサのそれぞれの計測
結果および該第1距離センサと第2距離センサの設置に
係わる距離のデータから該車輪のフランジの厚さを演算
する処理部を備えたものであり、前記第1距離センサと
第2距離センサを、それぞれレールの踏面より下で鉄道
車両の走行方向の前方から車輪のフランジ面並びにバッ
ク面までの距離を計測するように設置している。
Description
査装置に係り、特に、鉄道車両の走行車輪の車輪径,フ
ランジ厚さ,フランジ高さなどを非接触で計測して、車
輪の摩耗状況を正確に把握することができる装置に関す
る。
する)は、その内側部分のフランジに案内されてレール
面上を走行しているが、特に、曲線通過時にはフランジ
外面とレール内側面との間に横圧とすべりが発生し、徐
々にフランジ摩耗が生ずる。この車輪のフランジ摩耗が
さらに進み、一定限界を超えると車両が脱線するという
重大事故につながるので、この車輪フランジの摩耗状況
を監視しておかなければならない。
に見られるように、接触子を車輪のフランジに当てがっ
て、接触子の移動具合を差動変圧器に伝え、電気信号に
変換して人手と労力を軽減することが提案されている。
られるように、レールの外側に設置した第1距離センサ
で鉄道車両の車輪の外側のフランジ面までの距離を非接
触で計測し、レールの内側に設置した第2距離センサで
車輪の内側のバック面までの距離を非接触で計測し、そ
の第1距離センサと第2距離センサのそれぞれの計測結
果および第1距離センサと第2距離センサの設置に係わ
る距離のデータから車輪のフランジの厚さを演算し、人
手と労力を軽減することが提案されている。
の接触式の摩耗検査装置では、車輪がレール面上をいく
ら滑らかに走行するといっても、車輪が測定治具に当る
際に測定治具に振動や摩耗やずれなどが生じ、測定精度
が次第に低下する等の問題がある。また、車輪が測定治
具に直接当るので、測定治具の耐久性に問題がある。さ
らに、測定治具の寿命の点で保守が必要になり、大幅な
人手と労力の軽減上に問題がある。
置では、第1,第2の両距離センサから車輪に真横の方
向から計測光などを発しているが、車輪は曲面を有して
いる為に反射光などを正確に補足し難く、鉄道車両の重
量によっては通過時にレールが沈むことなどもあって、
車輪摩耗量の測定精度の面で問題がある。
況を正確に把握することができ、また装置の耐久性が高
く、さらに装置の保守による人手と労力を軽減できる鉄
道車両走行車輪検査装置を提供することにある。
明の特徴とするところは、レールの外側に設置され、鉄
道車両の車輪の外側のフランジ面までの距離を非接触で
計測してその計測結果を出力する第1距離センサと、レ
ールの内側に設置され、車輪の内側のバック面までの距
離を非接触で計測してその計測結果を出力する第2距離
センサと、その第1距離センサと第2距離センサのそれ
ぞれの計測結果および該第1距離センサと第2距離セン
サの設置に係わる距離のデータから車輪のフランジの厚
さを演算する処理部を備えたものにおいて、前記第1距
離センサと第2距離センサを、それぞれレールの踏面よ
り下で鉄道車両の走行方向の前方から車輪のフランジ面
並びにバック面までの距離を計測するように設置するこ
とにある。
検査装置の一実施形態を添付図面を参照して説明する。
100で走行する鉄道車両である。
側の部分から内側の部分までの外周面の外径が徐々に大
となるように形成された踏面101と、内側の部分に一
体に設けたフランジ102とからなる。フランジ102
の外周面は、踏面101から連続しかつ内側から外側に
行くに従って肉厚が徐々に薄くなるような凸曲面をな
す。車輪100には、図3に示すように基準溝103を
有しており、この直径Wsは基準で定められている。な
お、車輪100の外側のフランジ面104をフランジ外
面と称し、また車輪100の内側のフランジ面(車輪1
00の内側のバックゲージ面)105を車輪内面と称す
る。車輪100の踏面101がレール11の上面の踏面
(レール面)11a上を走行する際、車輪100のフラ
ンジ外面104がレール11の内側の側面で案内され
る。
ル11の外側と内側に設置し、レール11上を走行して
きた鉄道車両10を車輪100との距離(センサからの
最短距離)を測定する非接触式の第1距離センサ及び第
2距離センサで、枕木12上に設置されている。この第
1距離センサ1aはレール11の外側に設置され、車輪
100のフランジ外面104までの距離L3を時系列に
計測出力するものである。また、第2距離センサ1bは
レール11の内側に設置され、車輪内面105までの距
離L4を計測出力するものである。
のコイルに高周波電流を流して高周波磁界を発生させ、
その磁界内に測定対象の金属が入ってくると電磁誘導作
用によって金属表面に渦電流が発生し、この渦電流の大
小でセンサと対象物の距離を測定することを利用した渦
電流式変位センサや、発光ダイオードや半導体レーザを
用いた発光素子と光位置検出素子の組合せで構成された
光学式変位センサや、超音波を測定対象物に向けて発射
し、その音波が対象物から反射波として戻ってくるまで
の時間を計測することでセンサと対象物の距離を測定す
る超音波式変位センサ等が利用できる。各距離センサ1
a、1bはこれらが発せられる光等がレール11で遮ら
れないように、θ1及びθ2の設置角度をつけている。
この第1距離センサ1aの設置角度θ1と第2距離セン
サ1bの設置角度θ2は、同一であっても良いし異なっ
ていても良い。また、各距離センサ1a,1bは鉄道車
両10の走行方向の前方から車輪100に計測のための
光等を発するので、フランジ102の凸曲面を直射して
反射するようになっている。
及びL4は、図5に示すように、第1増幅部2a及び第
2増幅部2bで増幅し、第1A/D変換部3a及び第2
A/D変換部3bで逐次A/D変換していく。
a及び第2距離センサ1bによって距離L3,L4を計
測される車輪100の速度を(鉄道車両10の走行方向
イに沿った車輪100の移動速度)を検出する速度検出
部である。
a、1bのような渦電流式、光学式、超音波式のもの
で、図1に示すように、2個の検出部5a,5bを鉄道
車両10の走行方向イにおいて車輪100と距離センサ
1a、1bの間になるように配置している。
a,5b間(一方の検出部5aから他方の検出部5bま
での間)を通過する車輪100の通過時間からその車輪
100の速度を得るものである。また、この速度検出部
5は、検査対象の車両10が2個の検出部5a、5b間
を通過する時の経過時間を得るものである。
1a,1bでの計測結果とともに図5に示すように第1
制御部4a,第2制御部4bに送られる。
は、第1A/D変換部3a及び第2A/D変換部3bか
らの計測データと上記速度検出部5からの車輪100の
速度及び経過時間とを逐次取込み、記憶部6に格納させ
る制御を行う。また、第1制御部4a及び第2制御部4
bは、速度検出部5で得られた車輪100の速度に応じ
て、第1A/D変換部3a及び第2変換部3bから出力
されるデータをサンプリングする周期を適宜変えるよう
に構成されている。
部4bにそれぞれ接続されており、第1A/D変換部3
a及び第2A/D変換部3bからの出力データと速度検
出部5からの車輪100の速度と経過時間のデータを第
1制御部4a及び第2制御部4bの制御によって逐次格
納する。
データと予め固定して設置されている第1距離センサ1
a,第2距離センサ1bの間の距離L0(図2参照)と
第1距離センサ1aの設置角度θ1及び第2距離センサ
1bの設置角度θ2と車輪検出部5で検出される車輪速
度から後述する数式1〜9によって、逐次車輪100の
フランジ102の厚さd,フランジ102の高さfh
(図3参照),車輪100の直径Wd(同じく、図3参
照)を演算し、車輪の形状を求める。
れたフランジ102の厚さd,フランジ102の高さf
h及び車輪100の直径Wdのデータを車輪100の測
定順番と共に記憶部6に格納する。さらに、速度検出部
5で得られた車輪100の速度と経過時間から車輪10
0のフランジ102の各部位の位置と車輪100のフラ
ンジ102の厚さd及びフランジ102の高さfhから
車輪100のフランジ102の形状を再現し、出力画面
表示部8で表示させたり出力印字部9でハードコピーを
得るようにする。
ジ102の摩耗状況を検査する鉄道車両10をレール1
1上を矢印イの方向に走行させ、図6に示すように、矢
印ロ方向に車輪100を回転させ、速度検出部5の2個
の検出部5a、5b間を通過させ、さらに第1距離セン
サ1aと第2距離センサ1bとの間を走行させる。
サ1aはフランジ外面104までの距離L3を計測し、
第2距離センサ1bは車輪内面105までの距離L4を
計測する。このとき第1距離センサ1aは、図6(a)
に示すように、車輪100のフランジ外面104のB−
C間の部分,車輪100の外側の面のC−D間の部分及
びフランジ外面104のD−E間の部分までの距離L3
を計測する。その第1距離センサ1aからの出力波形
は、図6(c)に示すような波形である。なお、図6
(a)中において、車輪100のフランジ102の部分
は、B−C間の部分及びD−E間の部分に対応する。
車輪内面105のA−F間の部分までの距離L4を計測
する。その第2距離センサからの出力波形は、図6
(b)に示すような波形である。
離センサ1a,1bも車輪100と一緒に沈むからレー
ル11の変形は計測結果L3,L4に影響がない。
離センサ1bからの出力波形は第1増幅部2a及び第2
増幅部2bで増幅されてから第1A/D変換部3a及び
第2A/D変換部3bでA/D変換され、第1制御部4
a及び第2制御部4bの制御によって逐次記憶部6に格
納される。
過時間と共に制御部4a,4bの制御によって逐次記憶
部6に格納される。
格納された波形データ及び第1距離センサ1aと第2距
離センサ1b間の距離L0及び第1距離センサ1aの設
置角度θ1と第2距離センサ1bの設置角度θ2と第2
距離センサ1bの設置高さhG(図2参照)と速度検出
部5で得られた車輪速度から下記の数式1〜9によって
フランジ102の厚さd及びフランジ102の高さf
h、車輪100の直径Wdが演算される。そのフランジ
102の厚さd及びフランジ102の高さfh、車輪1
00の直径Wdのデータは車輪の測定順番と共に記憶部
に格納される。そして、必要に応じて出力画面表示部8
によって、その演算結果が画面に表示されたり、または
出力印字部9によって、その演算結果が印字出力された
りする。
第2距離センサ1bは予め一定の距離L0及び一定の設
置角度θ1、θ2及び一定の設置高さhGに設置されて
いるので、第1距離センサ1a及び第2距離センサ1b
で計測した距離L3及び距離L4から、車輪フランジ厚
さdは数式1〜3で算出できる。
bの出力波形における波形の立ち下がりから立ち上がり
までの距離Lfをその経過時間と車輪速度から求め、車
輪基準溝間横断距離Lsを波形(b)上の車輪基準溝1
03を示すG点からH点までの経過時間と車輪速度から
求め、既知である車輪基準溝103の直径Ws及び第2
距離センサ1bで計測した距離L4と設置角度θ2とそ
の設置高さhGより、車輪径Wd及び車輪フランジ高さ
fhを数式4〜9で算出できる。
で車輪フランジ厚さd、車輪径Wd、車輪フランジ高さ
fhを算出でき、接触状態でそれらを計測する従来の装
置の諸問題を解決することができる。
に当る際に生じる測定治具の振動や摩耗やずれ等による
測定性精度の低下の慮が無く、耐久性を向上させること
ができる。また、各距離センサを車両の前方から車輪に
対し仰ぐように斜めに設置していることにより、フラン
ジ面に対し各距離センサが直角に近くなり測定精度を向
上することができる。
命の点で保守による人手と労力を大幅に必要とせず、そ
の分人手と労力を大幅に軽減することができる。
6に格納された車輪100の速度と経過時間とから車輪
100のフランジ102の各部位の位置が計算でき、こ
の各部位の位置のデータと演算されたフランジ102の
厚さdのデータから車輪100のフランジ102の形状
と車輪100のフランジ102高さfh及び車輪100
の径Wdを画面表示部8によって再現表示することがで
きる。このようにしてフランジ102の摩耗の判定をよ
り確実にすることができる。
タL3、L4の取込みトリガは、別のセンサ(図示せ
ず)を設けてもよく、図6(d)に示すようにフランジ
102の端部を示すB点、C点及びD点、E点ではその
厚さdの値が急に立ち上り、又は、立ち下がりするの
で、その急変した時をトリガとしても良い。
100の速度が低速の場合は膨大なものとなるため、制
御部4a、4bで入力された車輪100の速度に応じて
A/D変換されたデータL3、L4をサンプリングする
周期を適宜に変えて記憶部6に格納するようにしても良
い。
0における摩耗について説明したが、車両10は車軸
(図示せず)で結合された2個の車輪を備えており、レ
ール11の曲がりや積載状況によって車輪のフランジに
掛かる横圧に差が生じ、摩耗の程度に差がある。そこ
で、両側のレール11について鉄道車両走行車輪検査装
置を設置し、両輪についてフランジ及び車輪の径の摩耗
状況及を計測することもできる。
走行車輪検査装置によれば、非接触で車輪の摩耗状況を
正確に把握することができ、また装置の耐久性が向上
し、さらに装置の保守による人手と労力を軽減できる。
る距離センサ設置状況を示す概略図である。
測する状況を示す図である。
ジ高さを車輪の側面から示した図である。
示した図である。
態を示すブロック図である。
置により車輪の摩耗を計測した結果を波形による画像表
示で示した図である。
0…鉄道車両、11…レール、12…枕木、100…車
輪、101…踏面、102…フランジ、104…フラン
ジ外面、105…バックゲージ面(車輪内面)、d…フ
ランジの厚さ、fh…フランジの高さ、Wd…車輪の直
径。
Claims (3)
- 【請求項1】 レールの外側に設置され、鉄道車両の車
輪の外側のフランジ面までの距離を非接触で計測してそ
の計測結果を出力する第1距離センサと、 レールの内側に設置され、車輪の内側のバック面までの
距離を非接触で計測してその計測結果を出力する第2距
離センサと、 その第1距離センサと第2距離センサのそれぞれの計測
結果および該第1距離センサと第2距離センサの設置に
係わる距離のデータから車輪のフランジの厚さを演算す
る処理部を備えたものにおいて、 前記第1距離センサと第2距離センサは、それぞれレー
ルの踏面より下で鉄道車両の走行方向の前方から車輪の
フランジ面並びにバック面までの距離を計測するように
設置されていることを特徴とする鉄道車両走行車輪検査
装置。 - 【請求項2】 上記請求項1において、さらに、車輪の
速度を検出する速度検出部と、該速度検出部で得られた
検査対象の車輪の速度と経過時間とから車輪のフランジ
の各部位の位置を計算し、該車輪のフランジの各部位の
位置と前記処理部で得られた車輪のフランジの厚さとか
ら車輪のフランジの形状を再現し、前記処理部で得られ
た車輪のフランジの厚さと再現した車輪のフランジの形
状を表示する手段とを備えたことを特徴とする鉄道車両
走行車輪検査装置。 - 【請求項3】 上記請求項1において、第1距離センサ
と第2距離センサは、それぞれ枕木上に設置されている
ことを特徴とする鉄道車両走行車輪検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27262599A JP4198838B2 (ja) | 1999-09-27 | 1999-09-27 | 鉄道車両走行車輪検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27262599A JP4198838B2 (ja) | 1999-09-27 | 1999-09-27 | 鉄道車両走行車輪検査装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001088503A true JP2001088503A (ja) | 2001-04-03 |
JP4198838B2 JP4198838B2 (ja) | 2008-12-17 |
Family
ID=17516549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27262599A Expired - Lifetime JP4198838B2 (ja) | 1999-09-27 | 1999-09-27 | 鉄道車両走行車輪検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4198838B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008037284A (ja) * | 2006-08-08 | 2008-02-21 | Hitachi Plant Technologies Ltd | 鉄道車両車輪計測装置 |
CN106080662A (zh) * | 2016-05-27 | 2016-11-09 | 南京理工大学 | 一种非接触式轮对尺寸在线检测方法及系统 |
-
1999
- 1999-09-27 JP JP27262599A patent/JP4198838B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008037284A (ja) * | 2006-08-08 | 2008-02-21 | Hitachi Plant Technologies Ltd | 鉄道車両車輪計測装置 |
CN106080662A (zh) * | 2016-05-27 | 2016-11-09 | 南京理工大学 | 一种非接触式轮对尺寸在线检测方法及系统 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP4198838B2 (ja) | 2008-12-17 |
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