JP2001088431A - インクジェット用記録媒体 - Google Patents

インクジェット用記録媒体

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JP2001088431A
JP2001088431A JP27012899A JP27012899A JP2001088431A JP 2001088431 A JP2001088431 A JP 2001088431A JP 27012899 A JP27012899 A JP 27012899A JP 27012899 A JP27012899 A JP 27012899A JP 2001088431 A JP2001088431 A JP 2001088431A
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Masanao Takashima
正直 高島
Ryuichi Saga
隆一 嵯峨
Tetsukuni Miyahara
鉄洲 宮原
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット方式で記録した画像が長期間
照明・直射日光に曝されるディスプレイ用途においても
インク受理層が黄変・粉化しにくい、耐光性に優れたイ
ンクジェット用記録媒体を提供する。 【解決手段】 インク受理層を有するインクジェット用
記録媒体において、インク受理層中に、少なくとも水性
ポリウレタン樹脂とヒンダードアミン系光安定剤を含有
させることにより、インクジェット用記録媒体の耐光性
を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
記録媒体、特に、水性インクジェットインクに好適なイ
ンクジェット用記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、ノズルから
記録媒体へ向けてインクの小液滴を高速で飛翔させ、紙
などの記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法であ
る。この方法は、比較的安価な印刷装置で高解像度、高
品位の画像を、高速で印刷できるという特徴を有する。
特にカラーインクジェットプリンターは、画像品質が向
上して銀塩写真レベルに近い画像の出力も可能となり、
また大型化が容易なことから、家庭用および一般オフィ
ス用だけでなく、デジタル印刷機、プロッター、CAD
出力デバイス等としても利用されるに至っている。この
ように広く普及したインクジェット方式による印刷物
は、ディスプレイとして長時間屋内等の照明のもと、ま
たは屋外の直射日光のもとに常時曝される用途が考えら
れる。
【0003】このような用途におけるインクジェット用
記録媒体は、紫外線によって変質しやすいため、画像形
成後にラミネート・保護コーティング等の表面保護を施
す場合が多い。屋外で表面保護処理無しで使用可能な期
間は、従来のインクジェット記録媒体で1〜3ヶ月程度
が目安とみなされている。そこで、より長期間のディス
プレイ用途のために、インク受理層の耐光性の向上は重
要な要求性能となっている。
【0004】一般に、光による劣化は、光のエネルギー
によって開始され、酸素を介した連鎖反応によって進行
する。その結果、塗膜の変退色(おもに黄変)、および
粉化などの現象となって現れる。
【0005】従来、特開平10−181189号公報に
おいて、ポリカーボネート鎖を有するポリウレタン樹脂
を含んだインクジェット用記録媒体のインク受理層が、
染料タイプ、顔料タイプいずれのインクを使用した場合
にも、画像の鮮明性、耐水性、耐候性に優れていること
が報告されているが、印刷物を直射日光のもと、紫外線
に長時間さらされる環境下で使用するためには、なお一
層優れた耐光性能を付与する必要がある。
【0006】長時間の紫外線への曝露によるインク受理
層の黄変・粉化を防ぐ手段としては、インク受理層に、
ベンゾフェノン系、もしくはベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤を添加する提案がある(特開昭57−8798
8号公報、特開平11−78218号公報)。しかし、
これらの紫外線吸収剤は、それ自体が多少黄色に着色し
ているため、インク受理層が淡黄色に着色されやすく、
初期の視感白色度を高めるために併用添加されるケイ光
増白剤のケイ光増白効果を減少させるという欠点があっ
た。また、インク受理層に、無機系紫外線吸収剤として
ルチル型超微粒子酸化チタンを添加する方法も提案され
ている(特開平11−61692号公報)が、ルチル型超
微粒子酸化チタンは、比較的小さいながらも表面光活性
を有しているため、これを添加したインク受理層上への
印刷物を長時間紫外線に曝露した場合には、インク受理
層の黄変・粉化は避けられず、耐光性は未だ不十分であ
った。さらに、紫外線吸収剤として、インク受理層に粒
子径0.5μm以下の酸化亜鉛を添加する提案もある
(特開平11−78218号公報)が、酸化チタンを添
加した場合よりはインク受理層の耐光性は向上するもの
の、酸化亜鉛の紫外線遮蔽効果のみでは、長時間の紫外
線曝露によって黄変・粉化を生じてしまい、耐光性は未
だ不十分であった。また、粒子径0.1μm以上の酸化
亜鉛では隠蔽効果が大きい反面、ケイ光増白剤によるケ
イ光増白効果を減少させるという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようする課題】本発明は、インクジェッ
ト方式の良好な印字適性を損なうことなく、インク受理
層が長時間の紫外線曝露によっても黄変・粉化しにく
く、長期間の照明あるいは直射日光下でのディスプレイ
用途に適する、耐光性に優れたインクジェット用記録媒
体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、少なくと
も水性ポリウレタン樹脂を含有するインク受理層中に、
ヒンダードアミン系光安定剤を含有させることにより、
該インク受理層を有するインクジェット用記録媒体が、
上記課題を解決することを見いだし、本発明を完成する
に至った。
【0009】すなわち請求項1の発明は、インク受理層
を有するインクジェット用記録媒体において、インク受
理層中に、少なくとも水性ポリウレタン樹脂とヒンダー
ドアミン系光安定剤を含有することを特徴とするインク
ジェット用記録媒体を提供することを目的とする。
【0010】請求項2の発明は、水性ポリウレタン樹脂
の含有率が、インク受理層中の水性結着樹脂全量の50
〜100質量%であり、水性結着樹脂100質量部に対
して、ヒンダードアミン系光安定剤を0.5〜3質量部
含有することを特徴とする上記インクジェット用記録媒
体を提供することを目的とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット用
記録媒体について詳細に説明する。
【0012】本発明によるインクジェット用記録媒体
は、少なくともインク受理層と基材とから構成される。
基材の片面あるいは両面に、あらかじめ調製したインク
受理層塗料を塗布、乾燥することにより、インクジェッ
ト用記録媒体を得る。本発明におけるインク受理層は、
単層でも十分その機能を発揮するが、インク受理層とし
ての機能を向上させることを目的とした多層構造として
もよい。この場合は、本発明のインク受理層を最表層と
するのが好ましい。
【0013】本発明で使用される基材には特に限定はな
く公知慣用のものを使用できるが、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ
塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリカーボネート、ナイロン、ポリスチレ
ン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリメチルペンテ
ン、アイオノマー、ポリメチルメタクリレート、ポリア
クリロニトリル、などのプラスチックフィルムまたはシ
ート、さらにセロファン、合成紙、紙、含浸紙あるいは
これらの各材料からなる複合体が挙げられ、これら以外
の材料であっても必要な強度を備えていれば、特に制限
なく使用できる。中でも物理的強度とインク受理層との
接着強度のバランスから、PETやPVCのフィルムが
好ましい。これらの基材には、インク受理層との接着強
度をさらに向上させる目的で、コロナ放電処理や各種ア
ンダーコート処理などの物理的・化学的表面処理を施し
たものであってもよい。
【0014】本発明のインク受理層には、結着剤として
水性結着樹脂を使用する。水性結着樹脂は、水性ポリウ
レタン樹脂を、水性結着樹脂全量の50質量%以上含有
する。水性ポリウレタン樹脂を主成分とすることによ
り、画像鮮明性、耐水性、耐候性に優れたインクジェッ
ト用記録媒体を得ることが出来る。水性ポリウレタン樹
脂は、単独でも結着剤としての機能を十分発揮するが、
インク受理層の画像鮮明性、耐水性、耐候性をさらに向
上させることを目的として、ポリアルキレンオキサイド
樹脂、エピクロルヒドリンポリアミド樹脂、あるいはそ
の他の水性樹脂を、水性結着樹脂全量の50質量%の範
囲内で添加してもよい。
【0015】インク受理層には、印字適性を向上させる
目的で無機質充填剤を配合してもよい。このような無機
質充填剤としては、無定形合成シリカ、ケイソウ土、タ
ルク、カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムな
どを挙げることができる。これらの中でも、粒子径や細
孔径の均質性などの点から、無定型合成シリカが好まし
い。無機質充填剤は単独で、または必要に応じて2種類
以上混合して使用される。
【0016】配合量は、インク受理層中の水性結着樹脂
100質量部に対して、固形分換算で70質量部以上、
140質量部以下であることが好ましい。無機質充填剤
の配合量が少なすぎる場合は、水性ジェットインクを十
分に吸収することができず、多すぎる場合は、無機質充
填剤の結着が不十分となる結果、インク受理層表面の粉
化が発生しやすくなる。
【0017】さらに、インク受理層には、耐水性向上
剤、硬化剤、顔料分散剤、消泡剤、粘弾性調整剤、防腐
剤、pH調整剤、酸化防止剤、ブルーイング剤などを適
宜配合することができる。
【0018】また、インク受理層に、ケイ光増白剤を添
加してもよい。ケイ光増白剤の添加により、インク受理
層のやや黄色みを帯びた色調が取り除かれ、初期の白色
をより鮮やかに見せる効果がある。ケイ光増白剤の例と
して、スチルベン系化合物、クマリン系化合物、ビフェ
ニル系化合物、ベンゾオキサゾリル系化合物、ナフタル
イミド系化合物、ピラゾリン系化合物、カルボスチリル
系化合物等が挙げられる。中でもベンゾオキサゾリル系
化合物、特に、チオフェン環を有するベンゾオキサゾリ
ル系化合物が好ましい。
【0019】インク受理層の耐光性を向上させるため
に、紫外線吸収剤を添加してもよい。紫外線吸収剤とし
ては、多くの有機化合物、無機化合物が知られており、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−ス
ルホン酸(ベンゾフェノン系紫外線吸収剤)の様な有機
化合物、各種粒子径の酸化チタンや酸化亜鉛が無機化合
物として挙げられる。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤に
比べれば、酸化チタンのほうが黄変を抑制する効果がよ
り大きいが、各種紫外線吸収剤の中でも超微粒子酸化亜
鉛が、ヒンダードアミン系光安定剤との併用により、黄
変度の点で優れた相乗効果があるので好ましい。超微粒
子酸化亜鉛は、有機物または無機物により表面処理され
たものを含む。具体的な例としては、堺化学工業株式会
社製「FIMEXシリーズ」、ハクスイテック株式会社
製「ZINCOX SUPERシリーズ」などが挙げら
れる。
【0020】超微粒子酸化亜鉛の一次粒子径は0.01
〜0.1μmが好ましい。0.01μm未満の場合は、
表面活性が非常に高いため二次粒子を形成しやすく、取
り扱いが困難となるやすいので好ましくない。また0.
1μmより大きい場合は隠蔽効果が大きく、ケイ光増白
剤の効果を阻害する場合があるので好ましくない。
【0021】超微粒子酸化亜鉛は、水性結着樹脂100
質量部に対して、固形分換算で5質量部以上、50質量
部以下含有させる。5質量部未満ではインク受理層の黄
変・粉化を抑制する十分な効果が得られ難く、50質量
部より多い場合は効果が飽和するので好ましくない。
【0022】ヒンダードアミン系光安定剤は、水性結着
樹脂である水性ポリウレタン樹脂等の光劣化を抑制す
る、より優れた効果があり、これを添加することによ
り、インク受理層の耐光性をさらに一層向上させること
ができる。ヒンダードアミン系光安定剤は、分子内に
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン骨格を有する
のが特徴で、具体的には、ビス(1−オクチルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セ
バケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジニル)−(((3,5−ビス−1,1−ジ
メチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル)ブ
チルマロネートなどが挙げられる。
【0023】ヒンダードアミン系光安定剤は、インク受
理層中の水性結着樹脂100質量部に対して、固形分換
算で0.5質量部以上、3質量部以下含有させる。0.
5質量部未満では十分に黄変・粉化を抑制する効果が得
られに難く、3質量部より多い場合は、光安定剤自体が
多少黄色に着色しているため、インク受理層が淡黄色に
着色し、ケイ光増白剤の効果を阻害しやすいので好まし
くない。
【0024】本発明で使用するインク受理層塗料の溶媒
としては、水および水溶性の各種有機溶剤、例えば、メ
チルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアル
コール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜3のア
ルキルアルコール類、アセトン、ジアセトンアルコール
等のケトンまたはケトンアルコール類、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、へ
キシレングリコール、チオジグリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等のアルキレン基が
1〜6個のアルキレングリコール類、ジメチルホルムア
ミド等のアミド類、テトラヒドロフラン等のエーテル
類、グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル、
ジエチレングリコールメチル(エチル)エーテル、トリ
エチレングリコールモノエチルエーテル等多価アルコー
ルの低級アルキルエーテル類が挙げられる。これらを単
独で、あるいは必要に応じて2種類以上を適宜混合して
使用することができる。
【0025】上述した材料を、必要に応じて分散剤、溶
剤等を加えて、ペイントコンディショナー、ボールミ
ル、サンドミル、分散かくはん機等の分散装置を用い
て、数分〜数十分間かきまぜることで、均一なインク受
理層塗料が得られる。
【0026】インク受理層に必要な厚さは、通常1〜1
00μm、好ましくは5〜50μmである。インク受理
層の厚さが不足すると、インクの吸収容量が不足して画
像の滲みや色ムラを生じ、またインクの吸収速度が遅
く、画像印刷後に長時間乾燥させなければならない。逆
にインク受理層が厚すぎると、インク受理層内部にイン
クが沈んでしまい、受理層表面から見た画像の反射濃度
が低下し、白っぽい画像となってしまう。
【0027】本発明によるインクジェット用記録媒体
は、上記インク受理層塗料を、基材の片面もしくは両面
に塗布・乾燥することにより得られる。インク受理層塗
料の塗布方式としては特に制限はなく、公知の塗布方式
を使用できる。例えばバーコーター、アプリケーター、
グラビアロールコーター、リバースロールコーター、エ
アドクターコーター、ブレードコーター、エアナイフコ
ーター、スクイズコーター、含浸コーター、トランスフ
ァロールコーター、キスコーター、キャストコーター、
スプレイコーター、ダイコーター、コンマコーティング
等の方式を使用できる。
【0028】インク受理層塗料塗布物の乾燥方法として
は特に制限はなく、公知の乾燥方式、例えば熱風対流方
式、遠赤外線加熱方式、近赤外線加熱方式等、またはこ
れらを組み合わせて使用できる。
【0029】また、インク受理層の乾燥後に、カレンダ
ー処理等を施し、インク受理層の表面粗さを制御しても
よい。
【0030】基材の片面に該インク受理層を設け、反対
面に粘着加工を施し、粘着ラベル用途に供することもで
きる。また、基材の片面に該インク受理層を設け、反対
面にマグネット吸着層を設け、マグネット吸着シートと
して応用することもできる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例で詳細に説明する。本
発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。ま
た、文中「部」、「%」は、断りのない限りそれぞれ
「質量部」、「質量%」である。
【0032】 (実施例1) <インク受理層塗料の調製> 大日本インキ化学工業(株)製「ハイドランHW−970」 75部 (水性ポリウレタン樹脂分散液、固形分40%) 日本PMC(株)製「WS535」 15部 (エピクロルヒドリンポリアミド樹脂) 水澤化学工業(株)製「ミズカシルP−78A」 55部 (無定型合成シリカ、平均粒子径3.3μm) 堺化学工業(株)製「FIMEX−50A」 5部 (超微粒子酸化亜鉛、平均粒子径0.02μm) 大日本インキ化学工業(株)製「ラックスターDX−104」 1部 (ヒンダードアミン系光安定剤の50%水溶液) イソプロピルアルコール 9.5部 以上を、固形分濃度が20%となるように、分散かくは
ん機でかきまぜながら順次水中に投入し、インク受理層
塗料を得た。なお、以上の配合で、水性ポリウレタンお
よびエピクロルヒドリンポリアミド樹脂の含有率は、水
性結着樹脂全量のそれぞれ67%および33%、水性結
着樹脂100部に対し、無定型合成シリカ122部、超
微粒子酸化亜鉛11部、ヒンダードアミン系光安定剤
1.1部の組成となった。
【0033】次に上記で得られたインク受理層塗料を、
白色不透明タイプのPETフィルム(デュポン社製「M
elinex534」、厚さ100μm)上に、フィル
ムアプリケーターで、乾燥膜厚が30μmとなるように
塗布し、120℃、5分間熱風乾燥させてインクジェッ
ト用記録媒体を得た。
【0034】(実施例2)実施例1における「超微粒子
酸化亜鉛」と「ラックスターDX−104」の配合量を
それぞれ15部、2部としたこと以外は、実施例1と同
様にしてインクジェット用記録媒体を得た。なお、以上
の配合で、水性ポリウレタン樹脂およびエピクロルヒド
リンポリアミド樹脂の含有率は、水性結着樹脂全量のそ
れぞれ67%および33%、水性結着樹脂100部に対
し、無定型合成シリカ120部、超微粒子酸化亜鉛33
部、ヒンダードアミン系光安定剤2.2部の組成となっ
た。
【0035】(比較例1)「ラックスターDX−10
4」を添加しないこと以外は実施例1と同様にしてイン
クジェット用記録媒体を得た。
【0036】(測 定)上記の実施例1および実施例
2、ならびに比較例1の各インクジェット用記録媒体の
印字適性、初期白色度、黄変度、粉化の有無を以下の試
験方法(a)〜(d)によって評価し、結果を表1に記
載した。
【0037】<(a)インクジェット記録媒体の印字適
性>得られたインクジェット記録媒体に、ヒューレット
・パッカード社製・インクジェットプリンタ「Desi
gnJet2500CP」、および同社製水性顔料系イ
ンク・システム「HPデザインジェットCPインク・シ
ステムUV」を使用して、単色部(ブラック、シアン、
マゼンタ、イエロー)、混合色部(レッド、グリーン、
ブルー)、ブラック20%濃度部を有するテストパター
ンを印刷した。色境界にじみについては、混合色それぞ
れのベタ印字部において目視観察し、鮮明に境界線を確
認できるものを○、色混じりが起きて境界線が確認でき
ないものを×として評価した。濃淡ムラについては、混
合色それぞれのベタ印字部において目視観察し、濃淡ム
ラが認められないものを○、濃淡ムラが確認できるもの
を×として評価した。
【0038】<(b)インクジェット記録媒体の初期白
色度>インク受理層の表面色を、日本電色工業(株)製
・色差計「Σ80 COLOR MEASURING
SYSTEM」を使用し、反射光で測定した。Lab系
による白色度W、黄色度N、およびハンター白度(青色
反射率による白度)WBの測定結果を表1に示す。
【0039】<(c)インクジェット用記録媒体の耐光
促進試験(白色度及び黄変度)>アトラス社製・卓上型
キセノン耐光促進試験機「SUNTEST CPS」を
使用し、空冷キセノンランプ1.5kW、フィルターな
し、光源から試料までの距離22cm、水浸なし、温度
湿度管理なしでインク受理層面に75時間紫外線を照射
した。このときの紫外線光量は、ウシオ電機(株)製・
紫外線光量計「UNI METER UIT−101」
(中心波長365nm)で測定したところ2.9mW/
cm2であった。キセノンランプ光照射後のインク受理
層の白色度を上記の方法により測定した。一方、キセノ
ンランプ光照射後のインク受理層の黄変度は、キセノン
ランプ75時間照射後の黄色度N1から初期の黄色度N0
を差し引いた数値を黄色度変化量ΔNとし、表1に表示
した。ΔNが小さいほど黄変度は低く、耐光性に優れて
いると評価される。
【0040】<(d)インクジェット用記録媒体の粉化
の有無>上記耐光促進試験75時間後の試料の、バイン
ダー樹脂の光分解による粉化の有無を、インク受理層面
を手指により接触し、指への白っぽい粉末が付着するか
否かで評価した。付着の無い場合を○、付着のある場合
を×と評価した。
【0041】
【表1】表 1
【0042】表1の実施例1と比較例1との対比から明
らかなように、ヒンダードアミン系光安定剤を含有する
本発明におけるインクジェット用記録媒体は、良好な印
字適性を維持しつつ、長時間の紫外線曝露に対してイン
ク受理層の耐光性が非常に優れた、インクジェット用記
録媒体である。
【0043】
【発明の効果】本発明のインクジェット用記録媒体は、
光安定剤として、ヒンダードアミン系光安定剤を用いる
ので、そのインク受理層は、良好な印字適性と良好な耐
光性を兼備するという格別顕著な効果を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク受理層を有するインクジェット用
    記録媒体において、インク受理層中に、少なくとも水性
    ポリウレタン樹脂とヒンダードアミン系光安定剤を含有
    するインクジェット用記録媒体。
  2. 【請求項2】 水性ポリウレタン樹脂の含有率が、イン
    ク受理層中の水性結着樹脂全量の50〜100質量%で
    あり、水性結着樹脂100質量部に対して、ヒンダード
    アミン系光安定剤を0.5〜3質量部含有することを特
    徴とする請求項1記載のインクジェット用記録媒体。
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