JP2001086175A - Vsb復調器 - Google Patents

Vsb復調器

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JP2001086175A
JP2001086175A JP26280499A JP26280499A JP2001086175A JP 2001086175 A JP2001086175 A JP 2001086175A JP 26280499 A JP26280499 A JP 26280499A JP 26280499 A JP26280499 A JP 26280499A JP 2001086175 A JP2001086175 A JP 2001086175A
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JP
Japan
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signal
vsb
filter
frequency
pilot
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JP26280499A
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Hisaya Kato
久也 加藤
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】π/2位相器の直交性やアナログ回路の温度特
性等の劣化要因を排除したディジタルテレビジョン信号
受信機のVSB復調器。 【解決手段】ディジタルVSB変調されたRF信号を受
信しIF信号に変換するチューナ1と、バンドパスフィ
ルタ2と、チューナ出力のIF信号をより低い周波数帯
に変換するダウンコンバータ3と、シンボル周波数の逓
倍のクロックを発生するクロック発生器4と、A/D変
換器5と、受信信号の直交成分を作り出すヒルベルトフ
ィルタ6と、受信信号の同相成分のタイミングを直交成
分に合わせる遅延器7と、VSB変調波に含まれるパイ
ロット信号にトラッキングして信号をベースバンドに変
換するパイロットトラッキング回路8と、スペクトル整
形とVSB復調を行う複素型フィルタ9とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン信号
送信システムに関し、特にVSB復調方式を用いたディ
ジタルテレビジョン信号受信装置のVSB復調器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のVSB復調器としては、特開平7
−326951号公報に記載されたものが知られてい
る。
【0003】図15に、上記公報に開示されたVSB復
調器の構成を示す。この図に示すように従来のVSB復
調器は、受信されたディジタルVSB変調波のRF信号
を局部発振器131と乗算器132を用いてIF信号に
変換する。このIF信号は局部発振器133の出力信号
と乗算器134によって同相チャネルのベースバンド信
号に変換され、また局部発振器133とπ/2位相器1
35と乗算器136によって直交チャネルのベースバン
ド信号に変換される。そして、ベースバンド信号はロー
パスフィルタ137、138で高周波を抑制された後、
A/D変換器139、140によってディジタル信号に
変換され、ベースバンドフィルタ141、142により
波形整形され、加算器143でVSB信号に復調され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のVSB復調器においては、π/2位相器を用
いアナログ回路で信号処理するために、π/2位相器の
直交性やアナログ回路による温度特性などの劣化要因の
補償が要求されるという課題がある。
【0005】本発明では、従来の復調器で問題となるこ
のような課題を考慮し、VSB復調にディジタル検波方
式を用いて、π/2位相器の直交性やアナログ回路によ
る温度特性などの劣化要因が発生しないVSB復調器を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のVSB復調器
は、パイロット信号を含むディジタルVSB変調波を復
調するVSB復調器であって、前記パイロット信号の周
波数を中心周波数として任意の周波数の信号を出力する
数値制御発振器を備え、ディジタル変換された前記VS
B変調波の同相成分と直交成分とに、前記数値制御発振
器の出力する周波数信号が乗算され、前記周波数信号が
乗算された信号から検出される前記周波数信号と前記パ
イロット信号との周波数ずれおよび位相ずれに基づいて
前記制御発振器が前記パイロット信号にトラッキング
し、前記パイロット信号にトラッキングした前記数値制
御発振器の出力を前記周波数信号としてフィードバック
することによりディジタル検波を行い、これにより上述
の目的が達成される。
【0007】前記周波数ずれおよび前記位相ずれを、逆
ナイキストフィルタを用いて抽出してもよい。
【0008】本発明のVSB復調器は、パイロット信号
を含むディジタルVSB変調波を復調するVSB復調器
であって、前記VSB変調波からシンボル周波数の逓倍
のクロックを発生して出力するクロック発生器と、前記
クロックのタイミングで前記VSB変調波をディジタル
信号に変換して出力するA/D変換器と、前記ディジタ
ル信号の直交成分を作り出して出力するヒルベルトフィ
ルタと、前記ディジタル信号の同相成分を前記ヒルベル
トフィルタから出力される前記直交成分にタイミングを
合わせて出力する遅延器と、前記パイロット信号にトラ
ッキングすることにより前記同相成分と前記直交成分と
をベースバンド信号にそれぞれ変換して出力するパイロ
ットトラッキング回路と、前記ベースバンド信号にスペ
クトル整形およびVSB復調を行って出力する複素型フ
ィルタとを備えている。このように構成したVSB復調
器によれば、周波数の自動制御および位相の自動制御を
ディジタル処理のみで実現できるので、アナログ回路に
起因するπ/2位相器の直交性や温度特性などの劣化要
因が発生しないばかりでなく、ループ遅延が強い際ので
高速動作が可能である。また、検波する前にA/D変換
を行うためA/D変換器が1つだけでよく、回路を小規
模化することができる。さらに、複素数フィルタには周
波数誤差および位相誤差が内情体で入力されるため、よ
り正確なスペクトル整形が可能である。
【0009】本発明のVSB復調器は、パイロット信号
を含むディジタルVSB変調波を復調するVSB復調器
であって、前記VSB変調波からシンボル周波数の逓倍
のクロックを発生して出力するクロック発生器と、前記
クロックのタイミングで前記VSB変調波をディジタル
信号に変換して出力するA/D変換器と、前記ディジタ
ル信号の直交成分を作り出して出力するヒルベルトフィ
ルタと、前記ディジタル信号の同相成分を前記ヒルベル
トフィルタから出力される前記直交成分にタイミングを
合わせて出力する遅延器と、前記同相成分と前記直交成
分とにスペクトル整形およびVSB復調を行ってそれぞ
れ出力する複素型フィルタと、前記パイロット信号にト
ラッキングすることにより前記複素型フィルタからの出
力信号をベースバンド信号に変換して出力するパイロッ
トトラッキング回路とを備えている。このように構成し
たVSB復調器によれば、周波数の自動制御および位相
の自動制御をディジタル処理のみで実現できるので、ア
ナログ回路に起因するπ/2位相器の直交性や温度特性
などの劣化要因が発生しないばかりでなく、ループ遅延
が強い際ので高速動作が可能である。また、検波する前
にA/D変換を行うためA/D変換器が1つだけでよ
く、回路を小規模化することができる。さらに、ベース
バンド信号に変換する前に複素フィルタでフィルタリン
グされるので、隣接チャネルに妨害波がある場合に、よ
り強力に妨害波を抑制することができる。
【0010】前記パイロットトラッキング回路は、複素
数乗算器と、ナイキスト特性とは逆の周波数特性を有す
る逆ナイキストフィルタと、周波数ずれおよび位相ずれ
を検出する誤差検出器と、入力される信号を平滑化する
ループフィルタと、前記パイロット信号の周波数を中心
周波数として任意の周波数の信号を出力する数値制御発
振器とを備え、前記パイロットトラッキング回路への入
力信号と、前記数値制御発振器からの周波数信号とを前
記複素乗算器が乗算して出力し、前記逆ナイキストフィ
ルタでフィルタリングされた前記複素乗算器の出力信号
に含まれる前記パイロット信号と前記数値制御発振器か
らの周波数信号との周波数ずれおよび位相ずれを前記誤
差検出器が検出し、前記周波数ずれおよび前記位相の誤
差情報を前記ループフィルタに出力し、前記ループフィ
ルタが前記誤差情報を平滑化し、制御信号として前記数
値制御発振器に出力し、前記数値制御発振器が前記制御
信号によって前記パイロット信号にトラッキングするこ
とにより、前記パイロットトラッキング回路への入力信
号をベースバンド信号に変換して前記複素乗算器から出
力してもよい。このように構成したパイロットトラッキ
ング回路によれば、VSB復調器のパイロットトラッキ
ング回路を好適に実現することができる。また、周波数
ずれおよび位相ずれの抽出に逆ナイキストフィルタを用
いているので、トラッキングする周波数範囲にかたより
を防止することができる。
【0011】前記複素フィルタは、前記同相成分のベー
スバンド信号にナイキスト第2基準のロールオフ特性と
VSB変調のためのナイキスト処理用特性をもつ伝達関
数であるFIRフィルタのREAL部の係数を乗算し、
前記直交成分のベースバンド信号に前記FIRフィルタ
のIMAGE部の係数を乗算し、前記REAL部の係数
の乗算結果から前記IMAGE部の係数の乗算結果を減
算することにより、前記同相成分のベースバンド信号の
スペクトル整形およびVSB復調を行ってもよい。この
ように構成した複素フィルタによれば、VSB復調器の
複素フィルタを好適に実現することができる。
【0012】前記複素型フィルタは、前記同相成分にナ
イキスト第2基準のロールオフ特性とVSB変調波のた
めのナイキスト処理用特性をもつ伝達関数であるFIR
フィルタのREAL部の係数を乗算することにより前記
同相成分のスペクトル整形およびVSB復調を行い、前
記直交成分に前記FIRフィルタのIMAGE部の係数
を乗算することにより前記直交成分のスペクトル整形お
よびVSB復調を行ってもよい。このように構成した複
素フィルタによれば、減算器が必要ないので回路の小規
模化を図ることができる。
【0013】本発明のVSB復調器は、パイロット信号
を含むディジタルVSB変調波を復調するVSB復調器
であって、前記VSB変調波からシンボル周波数の逓倍
のクロックを発生して出力するクロック発生器と、前記
クロックのタイミングで前記VSB変調波をディジタル
信号に変換して出力するA/D変換器と、前記パイロッ
ト信号の周波数を中心周波数として任意の周波数の信号
のcos成分とsin成分とを出力する数値制御発振器
と、前記ディジタル信号と前記周波数信号のcos成分
とを乗算して出力する第1の乗算器と、前記ディジタル
信号と前記周波数信号のsin成分とを乗算して出力す
る第2の乗算器と、前記第1の乗算器の出力信号と前記
第2の乗算器の出力信号とのそれぞれにスペクトル整形
およびVSB復調を行って出力する複素型フィルタと、
振幅特性としてナイキスト特性とは逆の周波数特性を持
ち、前記複素型フィルタの出力信号をフィルタリングし
て出力する逆ナイキストフィルタと、前記逆ナイキスト
フィルタの出力信号から前記パイロット信号と前記数値
制御発振器の出力信号との周波数ずれおよび位相ずれを
検出して出力する誤差検出器と、前記誤差検出器の出力
信号を平滑化し前記数値信号発振器に制御信号として出
力するループフィルタとを備えている。このように構成
したVSB復調器によれば、周波数の自動制御および位
相の自動制御をディジタル処理のみで実現できるので、
アナログ回路に起因するπ/2位相器の直交性や温度特
性などの劣化要因が発生しないばかりでなく、ループ遅
延が強い際ので高速動作が可能である。検波する前にA
/D変換を行うためA/D変換器が1つだけでよく、回
路を小規模化することができる。また、複素数フィルタ
には周波数誤差および位相誤差が内情体で入力されるた
め、より正確なスペクトル整形が可能である。さらに、
複素乗算器に代えて乗算器を用いるので、回路の小規模
化を図ることができる。
【0014】前記複素フィルタは、第1の乗算器の出力
信号にナイキスト第2基準のロールオフ特性とVSB変
調波のためのナイキスト処理用特性をもつ伝達関数であ
るFIRフィルタのREAL部の係数を乗算し、第2の
乗算器の出力信号に前記FIRフィルタのIMAGE部
の係数を乗算し、前記REAL部の係数の乗算結果から
前記IMAGE部の係数の乗算結果を減算することによ
り第1の乗算器の出力信号のスペクトル整形およびVS
B復調を行い、前記REAL部の乗算結果と前記IMA
GE部の乗算結果とを加算することにより第2の乗算器
の出力信号のスペクトル整形およびVSB復調を行って
もよい。このように構成した複素フィルタによれば、V
SB復調器の複素フィルタを好適に実現することができ
る。
【0015】本発明のVSB復調器は、パイロット信号
を含むディジタルVSB変調波を受信して復調するVS
B復調器であって、前記VSB変調波のRF信号を受信
しIF信号に変換して出力するするチューナと、前記I
F信号からシンボル周波数の逓倍のクロックを発生して
出力するクロック発生器と、前記クロックのタイミング
で前記IF信号をディジタル信号に変換して出力するA
/D変換器と、前記ディジタル信号の直交成分を作り出
して出力するヒルベルトフィルタと、前記ディジタル信
号の同相成分を前記ヒルベルトフィルタから出力される
直交成分にタイミングを合わせて出力する遅延器と、前
記パイロット信号にトラッキングすることにより前記同
相成分と前記直交成分とをベースバンド信号に変換して
それぞれ出力するパイロットトラッキング回路と、前記
ベースバンド信号にスペクトル整形およびVSB復調を
行って出力する複素フィルタとを備えている。このよう
に構成したVSB復調器によれば、周波数の自動制御お
よび位相の自動制御をディジタル処理のみで実現できる
ので、アナログ回路に起因するπ/2位相器の直交性や
温度特性などの劣化要因が発生しないばかりでなく、ル
ープ遅延が強い際ので高速動作が可能である。検波する
前にA/D変換を行うためA/D変換器が1つだけでよ
く、回路を小規模化することができる。また、複素数フ
ィルタには周波数誤差および位相誤差が内情体で入力さ
れるため、より正確なスペクトル整形が可能である。さ
らに、A/D変換器にはチューナの出力信号であるIF
信号がそのまま入力されるので、より低い周波数帯に変
換するダウンコンバータが必要なく、回路の更なる小規
模化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて説明する。
【0017】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1のVSB復調器のブロック構成図である。この図
に示すように、実施の形態1のVSB復調器は、ディジ
タルVSB変調されたRF信号を受信しIF信号に変換
するチューナ1と、バンドパスフィルタ2と、チューナ
出力のIF信号をより低い周波数帯に変換するダウンコ
ンバータ3と、シンボル周波数の逓倍のクロックを発生
するクロック発生器4と、アナログ信号をディジタル信
号に変換するA/D変換器5と、受信信号の直交成分を
作り出すヒルベルトフィルタ6と、受信信号の同相成分
のタイミングを直交成分に合わせる遅延器7と、VSB
変調波に含まれるパイロット信号にトラッキングするこ
とによりベースバンドに変換するパイロットトラッキン
グ回路8と、スペクトル整形とVSB復調を行う複素型
フィルタ9とを備えている。
【0018】以上のように構成されたVSB復調器につ
いて、以下にその動作を説明する。まず、チューナ1が
ディジタルVSB変調されたRF信号を受信し、これを
IF信号に変換してバンドパスフィルタ2に出力する。
バンドパスフィルタ2は、IF信号に含まれる余分なス
プリアス信号を除去してダウンコンバータ3に出力す
る。ダウンコンバータ3は、IF信号をより低い周波数
帯に変換し、これを第2のIF信号としてA/D変換器
5に出力する。A/D変換器5は、クロック発生器4か
らシンボル周波数の逓倍のクロック信号を受け取り、こ
のクロック信号のタイミングに合わせてアナログ信号で
あるIF信号をディジタル信号に変換し、遅延器7およ
びヒルベルトフィルタ6のそれぞれに出力する。なお、
クロック発生器4は、クロック再生が行われたシンボル
周波数の信号と同期した逓倍のシンボル周波数の信号を
A/D変換器5に出力する。ヒルベルトフィルタ6は、
入力されたディジタル信号、つまりIF信号に対する直
交成分を作りだしてパイロットトラッキング回路8に出
力する。遅延器7は、A/Dにより入力されるディジタ
ル信号、つまりIF信号の同相成分を遅延させることに
より、ヒルベルトフィルタ6からパイロットトラッキン
グ回路8に出力される直交成分にタイミングを合わせて
同相成分をパイロットトラッキング回路8に出力する。
パイロットトラッキング回路8は、VSB変調波に含ま
れるパイロット信号にトラッキングすることにより、遅
延器7より入力される同相成分とヒルベルトフィルタ6
より入力される直交成分とのそれぞれをベースバンド信
号に変換して複素型フィルタ9に出力する。複素型フィ
ルタ9は、パイロットトラッキング回路8より入力され
た同相成分と直交成分とに対してスペクトル整形を行
い、さらに、VSB復調を行ってVSB復調データとし
て出力する。
【0019】次に、パイロットトラッキング回路8の構
成例を図5を用いて説明する。図5に示すように、パイ
ロットトラッキング回路8は、複素乗算器51と、数値
制御発振器52と、ナイキスト特性とは逆の周波数特性
をもつ逆ナイキストフィルタ53と、誤差検出器54
と、ループフィルタ55とを備えている。
【0020】以上のように構成されたパイロットトラッ
キング回路8について、以下にその動作を説明する。ま
ず、遅延器7からのVSB変調波の同相成分とヒルベル
トフィルタ6からのVSB変調波の直交成分とが複素乗
算器51に入力される。また、複素乗算器51には、数
値制御発振器52よりVSB変調波に含まれるパイロッ
ト信号の周波数を中心周波数として周波数信号が入力さ
れる。複素乗算器51は、同相成分と直交成分とのそれ
ぞれに対して数値制御発振器52から入力される周波数
信号を乗算することによりベースバンド信号に変換して
それぞれ出力する。複素乗算器51から出力されたベー
スバンド信号は、逆ナイキストフィルタ53、誤差検出
器54、ループフィルタ55、数値制御発振器52を含
むフィードバック回路部にも入力される。逆ナイキスト
フィルタ53は、VSB変調波に含まれるパイロット信
号と数値制御発振器52の出力信号との周波数および位
相のずれ成分を含む信号を誤差検出器54に出力する。
(逆ナイキストフィルタによる)誤差検出器54は、逆
ナイキストフィルタ53より入力された信号に含まれる
周波数および位相のずれを誤差としてそれぞれ検出し、
その誤差情報をループフィルタ55に出力する。ループ
フィルタ55は、入力された誤差情報を平滑化して数値
制御発振器52に制御信号として出力する。制御信号が
入力されることにより数値制御発振器52がVSB変調
波に含まれるパイロット信号にトラッキングする。パイ
ロット信号にトラッキングした数値制御発振器52は、
上述のように、パイロット信号の周波数を中心周波数と
して周波数信号を複素乗算器51に出力する。
【0021】逆ナイキストフィルタ53が有する振幅特
性を図6に示す。
【0022】次に、複素型フィルタ9の構成例を図7を
用いて説明する。この図に示すように、複素型フィルタ
9は、FIRフィルタのREAL部係数71と、FIR
フィルタのIMAGE部の係数72と、減算器73とを
備えている。このように構成された複素型フィルタ9の
動作を以下に説明する。VSB変調波の同相成分のベー
スバンド信号にFIRフィルタのREAL部の係数71
が乗算されたものと、VSB変調波の直交成分のベース
バンド信号にFIRフィルタのIMAGE部の係数72
が乗算されたものとが減算器73に入力される。減算器
73は、同相成分のベースバンド信号から直交成分のベ
ースバンド信号を減算してスペクトル整形とVSB復調
を行ったVSB復調データを出力する。
【0023】複素型フィルタ9としては、例えば米国で
現在行われているディジタル地上波放送で使用される図
10に示すような振幅特性を有するフィルタが適用で
き、FIRフィルタの伝達関数は、ナイキスト第2基準
のロールオフ特性とVSB変調波のためのナイキスト処
理用特性を示している。なお、FIRフィルタを多重化
構成としてもよい。
【0024】次に、誤差検出器54について説明する。
逆ナイキストフィルタ53からの出力信号にはVSB変
調波のパイロット信号と数値制御発振器の出力信号の周
波数ずれと位相ずれがビート信号として現われるので、
図12に示すようにI−Q直交軸上にビート信号のシン
ボル点が現れる。なお、I軸は同相成分のずれを示し、
Q軸は直交成分のずれを示している。誤差検出器54
は、このシンボル点の情報を誤差検出情報として出力す
るが、シンボル点を表す値としてtan-1(Y/X)が
用いられる。周波数ずれおよび位相ずれがない状態は、
θ=0、すなわちtan-1(Y/X)=0として出力さ
れる。
【0025】次に、A/D変換器5に入力されるVSB
変調波とクロック信号の周波数関係の例を図13を用い
て説明する。ダウンコンバータ3で第2のIF信号に変
換されたVSB変調波の中心周波数をシンボル周波数
(以下、fs)/2とすると、クロック周波数はその4
倍の周波数である2fsとなる。つまり、A/D変換器
5に入力される第2のIF信号がクロック周波数の1/
2以下となればよい。
【0026】以上のように、本実施の形態のVSB変調
器によれば、周波数を自動的に制御する(以下、「AF
C」と呼ぶ。)部分と、位相を自動的に制御する(以
下、「APC」と呼ぶ。)部分との動作をディジタル処
理のみで実現でき、ループ遅延が小さいので高速動作が
可能となる。また、ディジタル処理をすることにより後
段のディジタル処理部分に直接取り込むことができ、ア
ナログ処理による回路を減らすことができる。さらに、
複素型フィルタ9には周波数誤差および位相誤差がない
信号が入力されるので、より正確なスペクトル整形が可
能となる。また、検波する前にA/D変換を行うので、
A/D変換器が1だけでよい。
【0027】なお、実施の形態1では、複素型フィルタ
9として、FIRフィルタを用いたが、これに代えてI
IRフィルタを用いてもよい。
【0028】実施の形態1では、スペクトル整形とVS
B復調とを行うために複素型フィルタ13を用いたが、
これに代えてバンドパスフィルタ2を用いてもよい。
【0029】また、実施の形態1におけるローパスフィ
ルタ10およびループフィルタ12については、VSB
検波の性能を上げるために、クロック再生などの同期情
報をもとにフィルタ特性を変化させてもよい。
【0030】さらに、実施の形態1では、VSB変調波
のパイロット信号と数値制御発振器の出力信号の周波数
ずれと位相ずれをもつ信号を検出するために逆ナイキス
トフィルタ53を用いたが、トラッキングする周波数範
囲にかたよりができることを許容するならば、簡単なロ
ーパスフィルタを用いて実現することもできる。
【0031】(実施の形態2)図2は、本発明の実施の
形態2のVSB復調器のブロック図である。図2に示す
ように、VSB復調器は、ディジタルVSB変調された
RF信号を受信してIF信号に変換するチューナ1と、
バンドパスフィルタ2と、チューナ出力のIF信号をよ
り低い周波数帯に変換するダウンコンバータ3と、シン
ボル周波数の逓倍のクロックを発生するクロック発生器
4と、アナログ信号をディジタル信号に変換するA/D
変換器5と、受信信号の直交成分を作り出すヒルベルト
フィルタ6と、受信信号の同相成分のタイミングを直交
成分に合わせる遅延器7と、スペクトル整形とVSB復
調を行う複素型フィルタ21と、VSB変調波に含まれ
るパイロット信号にトラッキングすることによりベース
バンドに変換するパイロットトラッキング回路8とを備
えている。
【0032】以上のように構成されたVSB復調器につ
いて、以下にその動作を説明する。まず、チューナ1が
ディジタルVSB変調されたRF信号を受信し、これを
IF信号に変換してバンドパスフィルタ2に出力する。
バンドパスフィルタ2は、IF信号に含まれる余分なス
プリアス信号を除去してダウンコンバータ3に出力す
る。ダウンコンバータ3は、IF信号をより低い周波数
帯に変換し、これを第2のIF信号としてA/D変換器
5に出力する。A/D変換器5は、クロック発生器4か
らシンボル周波数の逓倍のクロック信号を受け取り、こ
のクロック信号のタイミングに合わせてアナログ信号で
あるIF信号をディジタル信号に変換し、遅延器7およ
びヒルベルトフィルタ6のそれぞれに出力する。なお、
クロック発生器4は、クロック再生が行われたシンボル
周波数の信号と同期した逓倍のシンボル周波数の信号を
A/D変換器5に出力する。ヒルベルトフィルタ6は、
入力されたディジタル信号、つまりIF信号に対する直
交成分を作りだして複素型フィルタ21に出力する。遅
延器7は、A/Dにより入力されるディジタル信号、つ
まりIF信号の同相成分を遅延させることにより、ヒル
ベルトフィルタ6から複素型フィルタ21に出力される
直交成分にタイミングを合わせて同相成分を複素型フィ
ルタ21に出力する。複素型フィルタ21は、遅延器7
より入力される同相成分とヒルベルトフィルタ6より入
力される直交成分とのそれぞれに対してスペクトル整形
とVSB復調とを行い、パイロットトラッキング回路8
にそれぞれ出力する。パイロットトラッキング回路8
は、VSB変調波に含まれるパイロット信号にトラッキ
ングすることにより同相成分および直交成分をベースバ
ンド信号に変換してそれぞれ出力する。
【0033】次に、複素型フィルタ21の構成例を説明
する。図8に示すように、複素型フィルタ21は、FI
RフィルタのREAL部の係数61と、FIRフィルタ
のIMAGE部の係数62とを備えている。
【0034】以上のように構成された複素型フィルタに
ついて、以下に、その動作を説明する。VSB変調波の
同相成分にFIRフィルタのREAL部の係数81が乗
算され、VSB変調波の直交成分にFIRフィルタのI
MAGE部の係数82が乗算され、スペクトル整形とV
SB復調が行われる。
【0035】複素型フィルタ21としては、例えば米国
で現在行われているディジタル地上波放送で使用される
図11に示すような振幅特性を有するフィルタが適用で
き、FIRフィルタの伝達関数は、ナイキスト第2基準
のロールオフ特性とVSB変調波のためのナイキスト処
理用特性を示している。なお、FIRフィルタを多重化
構成としてもよい。
【0036】誤差検出器11については、実施の形態1
と同じなので説明を省略する。
【0037】また、A/D変換器5に入力されるVSB
変調波とクロック信号の周波数関係についても実施の形
態1と同じである。
【0038】以上のように、本実施の形態のVSB変調
器によれば、AFC、APCの動作をディジタル処理の
みで実現でき、ループ遅延が小さいので高速動作が可能
となる。また、ディジタル処理することにより後段のデ
ィジタル処理部に取り込むことができ、アナログ処理に
よる回路を減らすことができる。さらに、ベースバンド
信号に変換する前に複素型フィルタ21でフィルタリン
グされるので、隣接チャネルに妨害波がある場合に、よ
り効果的に妨害波を抑制することができる。また、検波
する前にA/D変換を行うので、A/D変換器が1つだ
けでよい。
【0039】なお、実施の形態2では、複素型フィルタ
21としてFIRフィルタを用いたが、これに代えてI
IRフィルタを用いてもよい。
【0040】実施の形態2では、スペクトル整形とVS
B復調とを行うために複素型フィルタ21を用いたが、
これに代えてバンドパスフィルタ2を用いてもよい。
【0041】また、実施の形態2のローパスフィルタ1
0およびループフィルタ12については、VSB検波の
性能を上げるために、クロック再生などの同期情報をも
とにフィルタ特性を変化させてもよい。
【0042】さらに、実施の形態2では、VSB変調波
のパイロット信号と数値制御発振器の出力信号の周波数
ずれと位相ずれをもつ信号を検出するために逆ナイキス
トフィルタ53を用いたが、トラッキングする周波数範
囲にかたよりができることを許容するならば、簡単なロ
ーパスフィルタを用いて実現することもできる。
【0043】(実施の形態3)図3は、本発明の実施の
形態3のVSB復調器のブロック構成図である。図3に
示すように、VSB復調器は、ディジタルVSB変調さ
れたRF信号を受信しIF信号に変換するチューナ1
と、バンドパスフィルタ2と、チューナ出力のIF信号
をより低い周波数帯に変換するダウンコンバータ3と、
シンボル周波数の逓倍のクロックを発生するクロック発
生器4と、アナログ信号をディジタル信号に変換するA
/D変換器5と、乗算器31、32と、スペクトル整形
とVSB復調を行う複素型フィルタ33と、任意の周波
数の信号を出力する数値制御発振器52と、逆ナイキス
トフィルタ53と、周波数ずれと位相ずれを検出する誤
差検出器54と、ループフィルタ55とを備えている。
【0044】以上のように構成されたVSB復調器につ
いて、以下にその動作を説明する。まず、チューナ1が
ディジタルVSB変調されたRF信号を受信し、これを
IF信号に変換してバンドパスフィルタ2に出力する。
バンドパスフィルタ2は、IF信号に含まれる余分なス
プリアス信号を除去してダウンコンバータ3に出力す
る。ダウンコンバータ3は、IF信号をより低い周波数
帯に変換し、これを第2のIF信号としてA/D変換器
5に出力する。A/D変換器5は、クロック発生器4か
らシンボル周波数の逓倍のクロック信号を受け取り、こ
のクロック信号のタイミングに合わせてアナログ信号で
あるIF信号をディジタル信号に変換し、乗算器31お
よび乗算器32にそれぞれ出力する。なお、クロック発
生器4は、クロック再生が行われたシンボル周波数の信
号と同期した逓倍のシンボル周波数の信号をA/D変換
器5に出力する。乗算器31は、数値制御発振器52よ
り入力される周波数信号のcos成分とディジタル信号
化されたIF信号とを乗算することによりベースバンド
信号に変換して複素型フィルタ33に出力する。また、
乗算器32は、数値制御発振器52より入力される周波
数信号のsin成分とディジタル信号化されたIF信号
とを乗算することによりベースバンド信号に変換して複
素型フィルタ33に出力する。複素型フィルタ33は、
入力されるcos成分のベースバンド信号とsin成分
のベースバンド信号とのそれぞれに対してスペクトル整
形とVSB復調を行い、VSB復調データとして出力す
る。複素型フィルタ33から出力されるVSB復調デー
タは、逆ナイキストフィルタ53、誤差検出器54、ル
ープフィルタ55、数値制御発振器52を含むフィード
バック部にも入力される。逆ナイキストフィルタ53
は、VSB変調波に含まれるパイロット信号と数値制御
発振器52の出力信号との周波数および位相のずれ成分
を含む信号を誤差検出器54に出力する。誤差検出器5
4は、逆ナイキストフィルタ53より入力された信号に
含まれる周波数および位相のずれを誤差としてそれぞれ
検出し、その誤差情報をループフィルタ55に出力す
る。ループフィルタ55は、入力された誤差情報を平滑
化して数値制御発振器52に制御信号として出力する。
制御信号が入力されることにより数値制御発振器52が
VSB変調波に含まれるパイロット信号にトラッキング
する。パイロット信号にトラッキングした数値制御発振
器52は、上述のように、パイロット信号の周波数を中
心周波数として周波数信号のcos成分を乗算器31
に、sin成分を乗算器32に出力する。
【0045】次に、複素型フィルタ33の構成例を図9
を用いて説明する。図9に示すように、複素型フィルタ
33は、FIRフィルタのREAL部の係数91A、9
1Bと、FIRフィルタのIMEGE部の係数92A、
92Bと、減算器93と、加算器94とを備えている。
【0046】以上のように構成された複素型フィルタ3
3について、以下にその動作を説明する。VSB変調波
の同相成分にFIRフィルタのREAL部の係数91A
が乗算された信号と、VSB変調波の直交成分にFIR
フィルタのIMAGE部の係数92Bが乗算された信号
とが減算器93に入力される。減算器93は、入力され
た同相成分から直交成分を減算することにより、スペク
トル形成とVSB復調とが行われたVSB復調データの
同相成分を出力する。また、VSB変調波の同相成分に
FIRフィルタのREAL部の係数91Bが乗算された
信号と、VSB変調波の直交成分にFIRフィルタのI
MAGE部の係数92Aが乗算された信号とが加算器9
4に入力される。加算器94は、入力された同相成分と
直交成分とを加算することにより、スペクトル形成とV
SB復調とが行われたVSB復調データの直交成分を出
力する。
【0047】複素型フィルタ33としては、例えば米国
で現在行われているディジタル地上波放送で使用される
図10に示すような振幅特性を有するフィルタが適用で
き、FIRフィルタの伝達関数は、ナイキスト第2基準
のロールオフ特性とVSB変調波のためのナイキスト処
理用特性を示している。なお、FIRフィルタを多重化
構成としてもよい。
【0048】誤差検出器54については、実施の形態1
と同じなので説明を省略する。
【0049】また、A/D変換器5に入力されるVSB
変調波とクロック信号の周波数関係についても実施の形
態1と同じである。
【0050】以上のように、本実施の形態のVSB変調
器によれば、AFC、APCの動作をディジタル処理の
みで実現でき、ループ遅延が小さいので高速動作が可能
となる。また、ディジタル処理することにより後段のデ
ィジタル処理部分に直接取り込むことができるので、ア
ナログ処理による回路を減らすことができる。さらに、
複素型フィルタ33には周波数誤差および位相誤差のな
い信号が入力されるので、正確なスペクトル整形が可能
である。また、検波する前にA/D変換を行うので、A
/D変換器が1つだけでよい。さらに、複素乗算器の代
わりに乗算器を用いるので、回路の規模を小さくするこ
とができる。
【0051】なお、実施の形態3では、複素型フィルタ
33としてFIRフィルタを用いたが、これに代えてI
IRフィルタを用いてもよい。
【0052】実施の形態3では、スペクトル整形および
VSB復調を行うために複素型フィルタ33を用いた
が、これに代えてバンドパスフィルタ2を用いてもよ
い。
【0053】また、実施の形態3のローパスフィルタ1
0およびループフィルタ12については、VSB検波の
性能を上げるために、クロック再生などの同期情報をも
とにフィルタ特性を変化させてもよい。
【0054】さらに、実施の形態3では、VSB変調波
のパイロット信号と数値制御発振器の出力信号の周波数
ずれと位相ずれをもつ信号を検出するために逆ナイキス
トフィルタ53を用いたが、トラッキングする周波数範
囲にかたよりができることを許容するならば、簡単なロ
ーパスフィルタを用いて実現することもできる。
【0055】(実施の形態4)図4は、本発明の実施の
形態4のVSB復調器のブロック構成図である。図4に
示すように、VSB復調器は、ディジタルVSB変調さ
れたRF信号を受信しIF信号に変換するチューナ1
と、バンドパスフィルタ2と、シンボル周波数の逓倍の
クロックを発生するクロック発生器4と、アナログ信号
をディジタル信号に変換するA/D変換器5と、受信信
号の直交成分を作り出すヒルベルトフィルタ6と、受信
信号の同相成分のタイミングを直交成分に合わせる遅延
器7と、任意の周波数の信号を出力する数値制御発振器
8と、複素型フィルタ9とを備えている。
【0056】以上のように構成されたVSB復調器につ
いて、以下にその動作を説明する。まず、チューナ1が
ディジタルVSB変調されたRF信号を受信し、これを
IF信号に変換してバンドパスフィルタ2に出力する。
バンドパスフィルタ2は、IF信号に含まれる余分なス
プリアス信号を除去してA/D変換器5に出力する。A
/D変換器5は、クロック発生器4からシンボル周波数
の逓倍のクロック信号を受け取り、このクロック信号の
タイミングに合わせてアナログ信号であるIF信号をデ
ィジタル信号に変換し、遅延器7およびヒルベルトフィ
ルタ6のそれぞれに出力する。なお、クロック発生器4
は、クロック再生が行われたシンボル周波数の信号と同
期した逓倍のシンボル周波数の信号をA/D変換器5に
出力する。ヒルベルトフィルタ6は、入力されたディジ
タル信号、つまりIF信号に対する直交成分を作りだし
てパイロットトラッキング回路8に出力する。遅延器7
は、A/Dにより入力されるディジタル信号、つまりI
F信号の同相成分を遅延させることにより、ヒルベルト
フィルタ6からパイロットトラッキング回路8に出力さ
れる直交成分にタイミングを合わせて同相成分をパイロ
ットトラッキング回路8に出力する。パイロットトラッ
キング回路8は、VSB変調波に含まれるパイロット信
号にトラッキングすることにより、遅延器7より入力さ
れる同相成分とヒルベルトフィルタ6より入力される直
交成分とのそれぞれをベースバンド信号に変換して複素
型フィルタ9に出力する。複素型フィルタ9は、パイロ
ットトラッキング回路8より入力された同相成分と直交
成分とに対してスペクトル整形を行い、さらに、VSB
復調を行ってVSB復調データとして出力する。
【0057】複素型フィルタ9については、実施の形態
1と同じなので説明を省略する。
【0058】パイロットトラッキング回路8について
も、実施の形態1と同じなので説明を省略する。
【0059】次に、A/D変換器5に入力されるVSB
変調波とクロック信号の周波数関係の例を図14を用い
て説明する。チューナ1で周波数変換されたIF信号
は、一般的に中心周波数は44MHzである。また、米
国ディジタル地上波放送を想定した場合、シンボル周波
数fsは10.762MHzであるので、クロック発生
器4のクロック周波数を3fsとすると、A/D変換器
5で変換されたディジタル信号は、図のように中心周波
数が11.714MHzの信号に変換される。そのとき
のパイロット信号は14.404MHzとなるので、数
値制御発振器52の中心周波数も14.404MHzと
なる。
【0060】以上のように、本実施の形態のVSB変調
器によれば、AFCとAPCの動作をディジタル処理の
みで実現でき、ループ遅延が小さいので高速動作が可能
となる。また、ディジタル処理することにより後段のデ
ィジタル処理部分に取り込むことができるので、アナロ
グ処理による回路を減らすことができる。さらに、複素
型フィルタ9には、周波数誤差および位相誤差がない状
態で信号が入力されるので、正確なスペクトル整形が可
能となる。また、検波する前にA/D変換を行うので、
A/D変換器が1つだけでよい。また、A/D変換器に
はチューナの出力信号であるIF信号がそのまま入力さ
れるので、第2のIF信号に周波数変換するダウンコン
バータを設ける必要がない。
【0061】なお、実施の形態4では、複素型フィルタ
9としてFIRフィルタを用いたが、これに代えてII
Rフィルタを用いてもよい。
【0062】実施の形態4では、スペクトル整形および
VSB復調と行うために複素型フィルタ9を用いたが、
これに代えてバンドパスフィルタ2を用いてもよい。
【0063】さらに、実施の形態4では、チューナ1の
出力信号であるIF信号の中心周波数が、現在一般的に
使用されている44MHzなのでクロック発生器4のク
ロック周波数を3fsとしたが、クロック周波数は5f
sとしても良い。また、IF信号の周波数帯が変われ
ば、そのIF信号に近い周波数で、かつ、シンボル周波
数の逓倍のクロックがA/D変換器のクロックとする。
【0064】なお、第4の実施の形態では、クロック発
生器4のクロック周波数をシンボル周波数の逓倍のクロ
ックとしたが、逓倍以外の任意の周波数のクロックであ
っても、データを再生するときに補間してシンボルレー
トのデータを作り出せば実現可能である。
【0065】
【発明の効果】上述のように、本発明のVSB変調器
は、VSB復調にディジタル検波方式を用いているの
で、アナログ検波方式の場合に生じるπ/2位相器に起
因する直交性が解消されるとともに、アナログ回路ゆえ
の温度特性などの劣化要因もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるVSB復調器のブ
ロック図。
【図2】本発明の実施の形態2によるVSB復調器のブ
ロック図。
【図3】本発明の実施の形態3のVSB復調器のブロッ
ク図。
【図4】本発明の実施の形態4のVSB復調器のブロッ
ク図。
【図5】実施の形態1および実施の形態4のパイロット
トラッキング回路の構成を示す図。
【図6】逆ナイキストフィルタの振幅特性を示す図。
【図7】実施の形態1および実施の形態4の複素型フィ
ルタの構成を示す図。
【図8】実施の形態2の複素型フィルタの構成を示す
図。
【図9】実施の形態3の複素型フィルタの構成を示す
図。
【図10】実施の形態1、実施の形態3、および、実施
の形態4の複素型フィルタの振幅特性を示す図。
【図11】実施の形態2の複素型フィルタの振幅特性を
示す図。
【図12】実施の形態1から実施の形態4の誤差検出器
の説明図。
【図13】実施の形態1から実施の形態3のA/D変換
器に入力されるVSB変調波とクロック信号の周波数関
係の例を示す図。
【図14】実施の形態4のA/D変換器に入力されるV
SB変調波とクロック信号の周波数関係の例を示す図。
【図15】従来技術によるVSB復調器のブロック図。
【符号の説明】
1 チューナ 2 バンドパスフィルタ 3 ダウンコンバータ 4 クロック発生器 5 A/D変換器 6 ヒルベルトフィルタ 7 遅延器 8 パイロットトラッキング回路 9、21、33 複素型フィルタ 31、32 乗算器(ベースバンド変換器) 51 複素乗算器(ベースバンド変換器) 52 数値制御発振器 53 逆ナイキストフィルタ 54 誤差検出器 55 ループフィルタ 71、81、91A、91B FIRフィルタのREA
L部の係数 72、82、92A、92B FIRフィルタのIMA
GE部の係数 73、93 減算器 94 加算器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイロット信号を含むディジタルVSB
    変調波を復調するVSB復調器であって、 入力されるディジタル化VSB変調波のディジタル検波
    を行うディジタル検波部を備え、 前記ディジタル検波部は、 前記パイロット信号の周波数を中心周波数として任意の
    周波数の信号を出力する数値制御発振器と、 前記数値制御発振器が出力する前記周波数信号を用いて
    前記ディジタル化したVSB変調波をベースバンド信号
    に変換するベースバンド変換器とを有し、 前記数値制御発振器が出力する周波数信号と前記パイロ
    ット信号との周波数ずれおよび位相ずれに関する情報を
    前記数値制御発振器に入力することにより前記数値制御
    発振器が前記パイロット信号にトラッキングし、トラッ
    キングした前記数値制御発振器が出力する前記周波数信
    号を前記ベースバンド変換器にフィードバックすること
    によりディジタル検波を行うVSB復調器。
  2. 【請求項2】 前記周波数ずれおよび前記位相ずれを、
    逆ナイキストフィルタを用いて抽出する請求項1に記載
    のVSB復調器。
  3. 【請求項3】 パイロット信号を含むディジタルVSB
    変調波を復調するVSB復調器であって、 前記VSB変調波からシンボル周波数の逓倍のクロック
    を発生して出力するクロック発生器と、 前記クロックのタイミングで前記VSB変調波をディジ
    タル信号に変換して出力するA/D変換器と、 前記ディジタル信号の直交成分を作り出して出力するヒ
    ルベルトフィルタと、 前記ディジタル信号の同相成分を前記ヒルベルトフィル
    タから出力される前記直交成分にタイミングを合わせて
    出力する遅延器と、 前記パイロット信号にトラッキングすることにより前記
    同相成分と前記直交成分とをベースバンド信号にそれぞ
    れ変換して出力するパイロットトラッキング回路と、 前記ベースバンド信号にスペクトル整形およびVSB復
    調を行って出力する複素型フィルタと、 を備えるVSB復調器。
  4. 【請求項4】 パイロット信号を含むディジタルVSB
    変調波を復調するVSB復調器であって、 前記VSB変調波からシンボル周波数の逓倍のクロック
    を発生して出力するクロック発生器と、 前記クロックのタイミングで前記VSB変調波をディジ
    タル信号に変換して出力するA/D変換器と、 前記ディジタル信号の直交成分を作り出して出力するヒ
    ルベルトフィルタと、 前記ディジタル信号の同相成分を前記ヒルベルトフィル
    タから出力される前記直交成分にタイミングを合わせて
    出力する遅延器と、 前記同相成分と前記直交成分とにスペクトル整形および
    VSB復調を行ってそれぞれ出力する複素型フィルタ
    と、 前記パイロット信号にトラッキングすることにより前記
    複素型フィルタからの出力信号をベースバンド信号に変
    換して出力するパイロットトラッキング回路と、 を備えるVSB復調器。
  5. 【請求項5】 前記パイロットトラッキング回路は、 複素数乗算器と、 ナイキスト特性とは逆の周波数特性を有する逆ナイキス
    トフィルタと、 周波数ずれおよび位相ずれを検出する誤差検出器と、 入力される信号を平滑化するループフィルタと、 前記パイロット信号の周波数を中心周波数として任意の
    周波数の信号を出力する数値制御発振器と、 を備え、 前記パイロットトラッキング回路への入力信号と、前記
    数値制御発振器からの周波数信号とを前記複素乗算器が
    乗算して出力し、前記逆ナイキストフィルタでフィルタ
    リングされた前記複素乗算器の出力信号に含まれる前記
    パイロットパイロット信号と前記数値制御発振器からの
    周波数信号との周波数ずれおよび位相ずれを前記誤差検
    出器が検出し、前記周波数ずれおよび前記位相の誤差情
    報を前記ループフィルタに出力し、前記ループフィルタ
    が前記誤差情報を平滑化し、制御信号として前記数値制
    御発振器に出力し、前記数値制御発振器が前記制御信号
    によって前記パイロット信号にトラッキングすることに
    より、前記パイロットトラッキング回路への入力信号を
    ベースバンド信号に変換して前記複素乗算器から出力す
    る請求項3または請求項4に記載のVSB復調器。
  6. 【請求項6】 前記複素フィルタは、前記同相成分のベ
    ースバンド信号にナイキスト第2基準のロールオフ特性
    とVSB変調のためのナイキスト処理用特性をもつ伝達
    関数であるFIRフィルタのREAL部の係数を乗算
    し、前記直交成分のベースバンド信号に前記FIRフィ
    ルタのIMAGE部の係数を乗算し、前記REAL部の
    係数の乗算結果から前記IMAGE部の係数の乗算結果
    を減算することにより、前記同相成分のベースバンド信
    号のスペクトル整形およびVSB復調を行う請求項3に
    記載のVSB復調器。
  7. 【請求項7】 前記複素型フィルタは、前記同相成分に
    ナイキスト第2基準のロールオフ特性とVSB変調波の
    ためのナイキスト処理用特性をもつ伝達関数であるFI
    RフィルタのREAL部の係数を乗算することにより前
    記同相成分のスペクトル整形およびVSB復調を行い、
    前記直交成分に前記FIRフィルタのIMAGE部の係
    数を乗算することにより前記直交成分のスペクトル整形
    およびVSB復調を行う請求項4に記載のVSB復調
    器。
  8. 【請求項8】 パイロット信号を含むディジタルVSB
    変調波を復調するVSB復調器であって、 前記VSB変調波からシンボル周波数の逓倍のクロック
    を発生して出力するクロック発生器と、 前記クロックのタイミングで前記VSB変調波をディジ
    タル信号に変換して出力するA/D変換器と、 前記パイロット信号の周波数を中心周波数として任意の
    周波数の信号のcos成分とsin成分とを出力する数
    値制御発振器と、 前記ディジタル信号と前記周波数信号のcos成分とを
    乗算して出力する第1の乗算器と、 前記ディジタル信号と前記周波数信号のsin成分とを
    乗算して出力する第2の乗算器と、 前記第1の乗算器の出力信号と前記第2の乗算器の出力
    信号とのそれぞれにスペクトル整形およびVSB復調を
    行って出力する複素型フィルタと、 振幅特性としてナイキスト特性とは逆の周波数特性を持
    ち、前記複素型フィルタの出力信号をフィルタリングし
    て出力する逆ナイキストフィルタと、 前記逆ナイキストフィルタの出力信号から前記パイロッ
    ト信号と前記数値制御発振器の出力信号との周波数ずれ
    および位相ずれを検出して出力する誤差検出器と、 前記誤差検出器の出力信号を平滑化し前記数値信号発振
    器に制御信号として出力するループフィルタと、 を備えるVSB変調器。
  9. 【請求項9】 前記複素フィルタは、第1の乗算器の出
    力信号にナイキスト第2基準のロールオフ特性とVSB
    変調波のためのナイキスト処理用特性をもつ伝達関数で
    あるFIRフィルタのREAL部の係数を乗算し、第2
    の乗算器の出力信号に前記FIRフィルタのIMAGE
    部の係数を乗算し、前記REAL部の係数の乗算結果か
    ら前記IMAGE部の係数の乗算結果を減算することに
    より第1の乗算器の出力信号のスペクトル整形およびV
    SB復調を行い、前記REAL部の乗算結果と前記IM
    AGE部の乗算結果とを加算することにより第2の乗算
    器の出力信号のスペクトル整形およびVSB復調を行う
    請求項8に記載のVSB復調器。
  10. 【請求項10】 パイロット信号を含むディジタルVS
    B変調波を受信して復調するVSB復調器であって、 前記VSB変調波のRF信号を受信しIF信号に変換し
    て出力するするチューナと、 前記IF信号からシンボル周波数の逓倍のクロックを発
    生して出力するクロック発生器と、 前記クロックのタイミングで前記IF信号をディジタル
    信号に変換して出力するA/D変換器と、 前記ディジタル信号の直交成分を作り出して出力するヒ
    ルベルトフィルタと、 前記ディジタル信号の同相成分を前記ヒルベルトフィル
    タから出力される直交成分にタイミングを合わせて出力
    する遅延器と、 前記パイロット信号にトラッキングすることにより前記
    同相成分と前記直交成分とをベースバンド信号に変換し
    てそれぞれ出力するパイロットトラッキング回路と、 前記ベースバンド信号にスペクトル整形およびVSB復
    調を行って出力する複素フィルタと、 を備えるVSB復調器。
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