JP2001083140A - 水質計 - Google Patents

水質計

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JP2001083140A
JP2001083140A JP25838999A JP25838999A JP2001083140A JP 2001083140 A JP2001083140 A JP 2001083140A JP 25838999 A JP25838999 A JP 25838999A JP 25838999 A JP25838999 A JP 25838999A JP 2001083140 A JP2001083140 A JP 2001083140A
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Toshihiro Onose
俊宏 小野瀬
Tamio Ishihara
民雄 石原
Koji Tamaoki
康二 玉置
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小形で構成する部品が容易に組込可能な構造で
ある水質計を提供する。 【解決手段】流路が立体的に形成された流路部材を介し
て試料をサンプリングし、分析を行う水質計であって、
分析に使用する試薬,基準液を収容する複数の収容容器
と、前記試料および/または前記収容容器中の液体を送
液するための複数のポンプと、前記ポンプによって送液
された各液体の流れを制御する複数のバルブと、前記流
路部材に接続され、前記試料および/または前記収容容
器中の液体を前記流路部材を介して導入し分析を行う分
析部と、前記複数のポンプを固定し、前記流路部材の所
定の位置に接続するポンプ固定部材と、前記複数のバル
ブを固定し、前記流路部材の所定の位置に接続するバル
ブ固定部材とを有する。 【効果】構成部品が非常に小型化された状態においても
各部品を簡単に組み込むことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上水道の配水水質
監視システムに関わり、特に配水管末端部分の水質をオ
ンラインで継続監視するに適した小形の水質計に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上水道の配水水質を監視するシス
テムとしては、例えば東京都の自動水質計測システムが
あり、「計測と制御」Vol.33(1994年発行)649ページ
にシステムとその時用いられる水質計に仕様が紹介され
ている。
【0003】この配水水質監視システムにおいては、水
質計が事業者側配管網の系統毎に設置され、系統毎の配
水水質を連続的に測定して定期的にテレメータでセンタ
に信号伝送する構成をとっている。
【0004】また、配水管末端部分又は需要家側の配水
の水質測定手段としては、手分析による水質計測または
可搬式の水質計でのオフライン計測が行われていた。
【0005】また、需要家側の配水の水質測定手段とし
ては手分析による水質計測または可搬式の水質計でのオ
フライン計測が行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のシス
テムでは水質計は事業者側の配水系統毎に配置するので
設置台数が少なくて済み、系統毎の供給水の平均的な水
質が把握できる利点がある反面、最終的に需要家が飲用
する水質が把握できない欠点がある。
【0007】配水の水質は配水供給点で計測管理されて
いるが、配水管路網を通過する間に水質が低下する。具
体的には殺菌力を保つための残留塩素濃度が配水設備内
や含有物との化学反応によって低下し、管路内の錆によ
る着色のため色度が上昇し、管壁の付着物の剥離等によ
り濁度が上昇する等の例があげられる。これらは系統の
本管でも起こり得るが、むしろ需要家の配管内でより顕
著にみられる。なぜなら残留塩素濃度は滞留時間に比例
して濃度が低下することが知られており、常時通水のあ
る系統本管に比べて末端配管では滞留時間は長くなるた
め、残留塩素濃度は低下し、極端な場合には濃度がゼロ
になり殺菌力の失われた水を飲用する需要家の場合も起
こり得る。残留塩素濃度が低下すると、水の殺菌力が低
下し、微生物特に病原性微生物(例えばO−157な
ど)が繁殖する可能性があり、安全・健康面で社会的な
問題をひき起こす。反面、安全をみて過度の塩素注入を
行うと残留塩素濃度は確保されるものの塩素濃度が高く
なるため、いわゆる「カルキ」臭が問題になったり、塩素
の副生成物であるトリハロメタンなどの有害物質が生成
されて安全面で課題を残す。
【0008】色度,濁度等についても滞留時間が長くな
ることにより、同様のことがいえる。特に集合住宅や事
業所等では受水槽があり、その管理が適切でない場合に
はこの問題が顕著に表れる。
【0009】このように最終的に需要家が飲用する末端
水の水質を測定してその値が適切であるかどうかを監視
し、適切になるように管理するのが理想的な水質管理で
ある。従来これを実現できなかった背景には次の理由が
あった。
【0010】(1)水質計が大形(例:1.2m×1.8
m×0.6m)のため需要家である家庭や集合住宅には設
置できない。
【0011】(2)水質計の単価及び工事費用が高価な
ため予算の制約から配備台数には限界がある。
【0012】(3)メンテナンスに専門技術を要し、安
全性にも配慮する必要から一般家庭への導入は困難。
【0013】一方、手分析や、可搬式の水質計による配
水末端の水質計測では末端の水質が測定できるものの、
結果が出るまでに時間がかかったり、連続的な水質デー
タが得られないために一日の変化範囲や非定常時の挙動
がつかめない欠点がある。この種のデータは非定常時の
最大値が重要な意味を持ち、それを最小にするためのシ
ステムの運転・制御方法の確立が重要である。この意味
から上記手分析や可搬式の水質計では監視システムの水
質計としては利用できない欠点があった。
【0014】また、希には配水管末端部分に於いても測
定項目及び設置場所を限定(例えば残留塩素計のみを1
万〜数万世帯当たり1台程度設置)してオンライン計測
が行われていた例はあった。
【0015】しかしながら、従来システムに使用してい
たオンライン水質計は、単項目の測定であっても浄水場
で使用している様な分析計であり、大型且つ高価である
だけでなく設置場所の確保も困難であり、充分な測定項
目・測定個所を確保した木目細かな水質計測が困難であ
った。
【0016】従って上記のような問題点を解決するため
には、各需要家毎に設置でき、且つオンラインで水質測
定が可能な水質計が必要である。
【0017】しかし、水質計の形状を単に小形にして
も、要求される信頼性は同等であり、むしろ小型低価格
化により、飛躍的に多くの台数が設置されることが予想
されるため、信頼性を向上させるには、常に安定した水
質分析を可能とさせる必要が有る。このためにはより保
守性を高めなければならない。保守性を向上させるため
には、より簡単な組立構造であることが望ましい。
【0018】本発明の目的は、小形で複数の項目が分析
可能であり、且つ構成する部品が容易に組込可能な構造
である水質計を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の目的は、流路が立体的に形成された流路部材
を介して測定対象試料をサンプリングし、分析を行う水
質計であって、分析に使用する試薬,基準液を収容する
複数の収容容器と、前記測定対象試料および/または前
記収容容器中の液体を送液するための複数のポンプと、
前記ポンプによって送液された各液体の流れを制御する
複数のバルブと、前記流路部材に接続され、前記測定対
象試料および/または前記収容容器中の液体を前記流路
部材を介して導入し分析を行う分析部と、前記複数のポ
ンプを固定し、前記流路部材の所定の位置に接続するポ
ンプ固定部材と、前記複数のバルブを固定し、前記流路
部材の所定の位置に接続するバルブ固定部材とを有する
ことである。
【0020】
【発明の実施の形態】図12は本発明の水質計が適用さ
れる配水末端監視システムの基本的な構成を示す図であ
る。河川,湖沼,井戸等の原水は浄水施設1により飲用
に適した水質に浄化され、配水施設2に送られる。配水
施設2から送出された飲料水は配水本管4,配水系統配
管5から水質計8に入るか、更に水道事業所側配水管
6,需要家側配水管7を通り、水質計8に入る。飲料水
の水質を測定した水質計8の出力は無線,有線,衛星等
のメディアを通じて管理センタ3に送られ、そこで必要
なデータ処理を行って、水質が適正な値になるように浄
水施設1,配水施設2の運転条件を制御する。
【0021】図13はこのような配水末端監視システム
の需要家における水質計の設置形態例を示す。水道事業
者側の配水系統配管5,6または需要家側配水管7から
分岐した飲料水は、閉止弁10,水道メータ9を経て配
水設備11に入るが、同時に水質計8で複数項目の水質
測定が行われる。配水設備11は配管網より構成され、
その内の一箇所から蛇口などの給水栓12を経て飲料水
が需要家に供給される。
【0022】水質計8は、水道メータ9前後に取り付け
られ、水道メータ収納箱内に設置できる他、マンホー
ル,消火栓,需要家施設内,水道蛇口付近などにも容易
に設置できる大きさとしている。
【0023】図14は水質計8の内部構成を示す図で、
配水管5,6,7から導入された飲料水は、試料水とし
て試料導入部13,複数個の測定成分毎の試薬混合部1
4a〜14cを経て、複数個の計測分析部15〜17に
導入され、項目毎に所定のシーケンスで測定後、電気信
号に変換されて信号処理・制御部18に伝送される。信
号処理・制御部18は電源部20より電源の供給を受け
て動作し、入出力/伝送部19で伝送用の伝送信号に変
換された後、無線21による伝送またはテレメータによ
り専用線、または公衆回線を通じて管理センタ3に伝送
される。
【0024】上記試料混合部14a〜14c及び計測分
析部15〜17からなる混合分析部110は、マイクロ
ファブリケーション技術の採用により超小型化が実現で
きる共に、消費電力の低減と試料水及び試薬類の使用量
の縮減を実現でき、これにより、電源の電池化と排水の
回収又は蒸発方式の採用が可能となり、加えてデータ伝
送に無線回線を使用すれば、水質計設置時の配線及び排
水工事を不要にでき、水質計の設置自由度を飛躍的に向
上させることができる。
【0025】図11に、水質計8の具体的構成を示す。
【0026】水質計8は、マザーボード101に各種ポ
ンプや電磁弁,分析部等を取り付けることにより構成さ
れる。マザーボード101は、点線内で示される流路を
備えている。
【0027】水道事業者側や需要家側などの配水管51
内を流れる飲料水(試料水)52は、配管53を介して
サンプリングされ、手動弁54,配管55,減圧弁56
を経て、更に配管57,手動弁58,排水管59より排
水溝60に排水する。
【0028】配管57より、一定圧に保たれた試料水5
2の一部は、配管61により分岐され手動弁62を経て
試料水中の大きな異物を除去するフィルタ63を介し
て、マザーボード101中の流路65を介して脱泡槽6
6に導かれる。該脱泡槽66の内部で試料水52中に含
まれる気泡は脱泡槽66の上部に溜まり、随時流路6
8,電磁弁69,流路70を介して排水溝60に廃棄さ
れる。
【0029】一方、脱泡槽66で気泡を取除いた試料水
は、流路72,電磁弁73を介して定量ポンプ74に導
かれる。更に試料水は複数個の電磁弁75a,75b,7
5cを介してそれぞれが独立した項目を分析する複数個
の分析部76,77,78に選択的に送出される。該分
析部は取付け形状及び配管取り合いが共通化され、他の
分析部と全く同一かあるいは互換性を有するように、マ
ザーボード101に着脱可能に保持されている。また、
該マザーボード101の外側には液体を内蔵した複数個
カートリッジ79,80,81が着脱可能に保持されて
おり、該カートリッジ内部の液体を分析計本体64に供
給している。カートリッジ79からの液体82は、電磁
弁83から定量ポンプ84に導かれ、複数個の電磁弁8
5a,85b,85cを介して、分析部76,77,7
8に選択的に送出される。同様に、カートリッジ80内
の液体86はポンプ87を経た後、複数個の電磁弁88
a,88b,88を介して各分析部へ、またカートリッ
ジ81内の液体89はポンプ90を経て電磁弁91a,
91b,91cを介して各分析部へ選択的に送出され
る。
【0030】各分析部は、前記各流体を混合又は選択し
反応させる試薬混合部と計測分析部とから成っており、
マイクロファブリケーション技術を用いて製作され、非
常に小型化された分析計1台分の機能を有している。
【0031】各分析を終了した廃液は、流路92,流路
70を経て機外に排出される。廃液92が有害な場合や
排水設備が無い場合には、電磁弁93,流路94を介し
て回収容器95に排出される。
【0032】本発明の水質計8は、上記構成において、
飲料水用配水管51からサンプリングした試料水52に
対して、複数個のポンプと電磁弁をシーケンス制御する
ことで、前記カートリッジ内の液体と共に分析部内の試
薬混合部に導き反応させ、計測分析部でその結果を計測
するものである。
【0033】代表的応用例として、試料水52を水道水
とし、カートリッジ79内の液体82に残留塩素に反応
して発色する試薬(例えばDPD又はオルトトリジン)
を用い、カートリッジ80内の液体86には洗浄液(例
えば、希塩酸又は中性洗剤)、カートリッジ81内の液
体89には基準液(例えば純水又は校正液)を選択して
おく。これらを所定のタイミングでシーケンス制御し、
各分析部に導く。例えば分析部76を残留塩素計、分析
部77を色度計、分析部78を濁度計として使用する。
試薬を入れた液体82は残留塩素計に割り当てた分析部
76にのみ使用する。
【0034】試薬の種類を変えれば、測定項目を変える
ことができ、またどの分析部にどの測定項目を割り当て
るかの選択も自由である。
【0035】残留塩素計の場合は、試薬反応により試料
水の発色の程度を吸光度法で測定し、色度計の場合は、
試薬を使用せず試料水そのものの吸光度を測定するが吸
光度が低いため基準液(純水)との比較測定方式とし、
所定の周期で基準液を測定しゼロ点のベースラインの補
正を行う。一方濁度計は、試薬も基準液も使用せず試料
水中の濁質粒子の数を計数し濁度換算を行う方式とす
る。
【0036】このほか、分析部に電極を内蔵したものを
装着すれば、分析部の構造を変更すること無く導電率計
やPH計の機能を加えることができる。
【0037】また、洗浄液(液体86)は所定の間隔で
各分析部に導かれ、分析部内の流路やセル,電極などを
洗浄する。洗浄によって生じた異物は、試料水又は基準
液で流し去れば良い。
【0038】図7は、マザーボード101の外観図であ
る。(a)(c)は側面図、(b)は上面図及び側面
図、(d)は底面図である。
【0039】マザーボード101には、水質計8の内部
にある全流路(流路65,68,70,72,92,9
4他)が立体的に形成されている。外観は約10cm×5
cm×3cm程度の直方体を形成しており、その外周面に
は、複数個のバルブ,ポンプ,分析計などを配管を用い
ずに直接又はシール材を介して保持可能なように、複数
個の流路開口部102や各ユニット取り付け用のネジ穴
103が形成されている。
【0040】マザーボード101内が各液体を供給・排
出するための流路との取り合いは、スペースを節約する
ために流路接続部168に集中配列している。また、マ
ザーボード101を固定するための取付穴170は、取
り付けの裕度(温度による延び縮み吸収)を持たせるた
め長方円形状を採用している。
【0041】このマザーボード101の内部流路は、各
バルブ,ポンプ,分析部の流路口部間を3次元で構成さ
れた3次元立体流路となっている。また、流路接続部1
68のプラグ形状も一体成形されている。
【0042】本実施例では、紫外線硬化形プラスチック
を使用し、液体の樹脂に紫外線レーザ光を選択的に照射
し、光の当たった部分のみを硬化させて形状を形成せし
める光造形法を採用した。この光造形法で流路に当たる
部分には光を当てず未硬化の液体のまま残し、成形後未
硬化樹脂を洗い流すことによって任意の立体流路を形成
可能にしている。使用した樹脂は紫外線硬化形で透明の
エポキシ系樹脂を使用し、流路内部の状態が外部より観
察できる様にした。また光造形法は、特別の成形型を必
要とせずCAD(computer aided design)の3次元の設
計データのみで安価で迅速に実現でき、配管系接続部の
信頼性を向上できる長所がある。
【0043】このように、各機能部品をユニット化し、
マザーボード101に一体配置することで、限られたス
ペースに多機能部品を詰めることが可能となり、製品を
容易に小型化できる。また、マザーボード101を含め
各ユニット着脱が簡便かつ位置再現が保たれる構造であ
るため、分析の信頼性,再現性,保守性向上も得られ
る。
【0044】図1は、マザーボード101に分析部やポ
ンプ等の構成部品を取り付けた場合の構成図である。
(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は底面図であ
る。
【0045】マザーボード101には、前述のように、
各分析部やポンプ,電磁弁等が取り付けられるが、モジ
ュール化された分析部76,77,78は手回しねじ1
56で、ポンプはポンプユニット153,154として
手回しねじ158,159で、電磁弁は電磁弁ユニット
151,152として手回しねじ157にて直接組み付
ける構造としている。
【0046】分析部76,77,78,ポンプユニット
153,154,電磁弁ユニット151,152を搭載
したマザーボード101は、取付穴170に取付ボード
160に取り付けられた取付ピン161を差し込むこと
により取付ボード160に取り付けられ、更に手回しね
じ155にて取り付けされる。取付ピン161は、位置
決め兼締め付け防止のために設けられるものであり、マ
ザーボード101の高さと同一であるため手回しねじ1
55を締め過ぎてもマザーボード101を破損させるこ
とはない。また、部品最小数で簡便に固定できる。この
とき、同時に分析部76,77,78への給排水の取り
合いとなる流路接続部168も取付ピン161の案内に
従って取付ボード160の流路接続部173にOリング
等のシール材169を介して接続される。
【0047】流路接続部168は、各流路毎にマザーボ
ード101から突出したプラグ形状(凸部形状)とし、
また取付ボード160側の流路接続部173はソケット
形状(凹部形状)とすることで、流路の接続を容易して
いる。また、流路の凹凸はこの逆の形状関係でも良い。
【0048】図2は、ポンプユニット取付構造図であ
る。ここでは、ポンプ74,84について説明する。
(a)は専用ポンプホルダ153aの上面図、(b)は
専用ポンプホルダ153aにポンプ74,84を組み込
んだときの側面図である。
【0049】ポンプ74,84は、金属または樹脂でで
きた専用ポンプホルダ153aに組み込んで固定し、そ
の専用ポンプホルダ153aをマザーボード101に手
回しねじ158にて取り付ける。流路の接続は、シール
材を介して接続される。ポンプ74,84の組み込み位
置は、専用ポンプホルダ153aの取り付け穴172に
対し、非対称な位置に配置されており、誤った取り付け
の防止に有効な構造となっている。ポンプ87,90に
ついても同様で、マザーボード101に手回しねじ15
9にて取り付けられる。専用ポンプホルダ153aはマ
ザーボード101と同様に光造形法を用いて成形すること
で、ポンプ形状にあった適切な部材が得られる。
【0050】図3はバルブユニット152の構成図であ
る。(a)は専用バルブホルダ152aの上面図、(b)は
専用バルブホルダ152aに電磁バルブを組み込んだ場
合の側面図、(c)は専用バルブホルダ152aの一部
を拡大した図である。
【0051】バルブユニット152では、樹脂で製作し
た専用バルブホルダ152aに複数個のバルブを組み込
むことで構成され、この専用バルブホルダ152aはマ
ザーボード101に手回しねじ157にて固定する。マ
ザーボード101の各流路との接続は、シール材を介し
て接続される。専用バルブホルダ152aは、(c)に
示すように、バルブを保持するバルブホールド部分間に
スリットを設け、はりの役割をする構造となっており、
これにより、バルブホールド部が左右に開閉(たわむ)
ようになり、バルブ1個ごとに容易に着脱可能としてい
る。
【0052】また、マザーボード101と同様に光造形
法を用いて樹脂にて成形することで、バルブ外形状に合
わせたホールド形状とすることが可能となり、最適な専
用バルブホルダ152aとなる。
【0053】図4は、分析部付近の構造図である。
(a)は分析部の側面図、(b)は分析部の底面図であ
る。
【0054】モジュール化された分析部(導電率やpH
の測定用に電極を内蔵した分析部も含まれる)のそれぞ
れは、取付け寸法及び流路の取り合いについては共通
で、試薬混合部201と計測分析部202から構成され
る。試薬混合部201と計測分析部202は、固定金具
166によって接続される。そのため、常に光学系の相
対位置が保持されるため、組み立て調整後の状態を維持
可能となる。
【0055】計測分析部202にはLEDまたはレーザ
ダイオードから成る発光素子203と、該発光素子20
3の光を集光してセル部311の斜面303に光を集め
るレンズ系204,光量変化をモニタする受光素子20
5が配置されている。セル部311内を透過した光20
6は斜面303の対向する斜面303′に反射し、計測
分析部202のほうに戻る。この光207の光量を測定
する受光素子208を計測分析部202の一部に配置し
ている。
【0056】図5は、試薬混合部201の構造図であ
る。
【0057】試薬混合部201はシリコンの基板30
1,パイレックスガラスのカバー302の2層構造になっ
ており、マイクロファブリケーション技術で製作してあ
る。基板301は高純度のシリコンウエハを異方性エッ
チングにより逆S字形をし、所定の角度を有する斜面3
03と平らな底面304を有する流路305を形成して
ある。さらに裏面からも異方性エッチングし、角型をし
た複数個の貫通穴306,307,308,309と、
数十μmの微細な穴が100から200μmピッチでメ
ッシュ状に並んでいるメッシュ穴310が形成してあ
る。これら複数個の穴は、表面で前記流路によって連結
されている。また該基板301の表面にはカバー302
が陽極接合(アノーディック ボンディング)により接
合されている。両者の接合はウエハサイズのまま高温真
空中で所定電圧を印加することにより行い、接合後使用
サイズに切断して使用する。
【0058】基板301はマザーボード101から複数
種類の液体(試料水,試薬82,洗浄液86,基準液8
9)の選択的な供給を受け、貫通穴306には基準水8
6,貫通穴307には洗浄液89,貫通穴308には試
料水,メッシュ穴310には試薬82が供給される。供
給された液体は流路305内を流れ流路内の直線部であ
るセル部311に導かれ、貫通穴309を経てマザーボ
ード101に排出される。
【0059】残留塩素測定の場合、洗浄液86,基準水
89を停止した状態で試料水と試薬82を所定の流量比
で供給し、流路305内で混合する。この時試薬82は
試料水の中にメッシュ穴310を介して注入される。こ
の為試薬82は試料水中に細かく均一に注入されるので
短時間で拡散し、残留塩素濃度に対応した発色反応をす
る。発色した反応液312は前記セル部311に導か
れ、その発色度を光学的に計測される。計測時は計測値
を安定させるため一時的に流体を停止する。計測後反応
液312は貫通穴309より排出される。感度又はゼロ
点の校正をする場合は、試料水の代わりに予め塩素濃度
を測定してある基準液89を供給し同様の手順で計測し
その測定値を基準値として以後の測定値を補正する。洗
浄液86は試薬混合部201(特にセル部311)の鉱
物性あるいは植物性の汚れを除去するために、所定の周
期又は汚れの程度に応じて供給され、洗浄される。
【0060】本分析部は、図6に示されるようにシール
材171を介してマザーボード101の流路に接続され、
手回しねじ156にて固定される。マザーボード101
には、分析部の取り付けを案内するガイド172が設け
られ、容易に固定できる構造となっている。各分析部
は、測定目的により測定原理は異なるが、マザーボード
101への配置は自由で、測定目的に合わせた分析部選
択と液体供給及び計測のシーケンスを選択することによ
り、所定の用途の分析機能を持たせることを可能にして
いる。
【0061】本実施例によれば、分析部やポンプ,バル
ブ等の水質計の構成部品が、容易に着脱可能となり、更
には各部品とマザーボード101との流路の取り合いで
接続を誤ることなく簡単に接続することができる。これ
により、保守時においての信頼性を向上させることがで
きる。
【0062】図8は、他の実施例を示し、マザーボード
101との流路取り合いにコネクタを用いた場合の構造
図である。(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は
底面図である。
【0063】取付ボード160との流路取り合いを例に
示す。取付ボード160にチューブ174を接続し、そ
のチューブ174の他端を専用コネクタ164に接続す
る。この専用コネクタ164を、マザーボード101の
流路接続部168に接続する。
【0064】専用コネクタ164の形状は、図9にある
ように、マザーボード101側にソケット形状(凹部形
状)を設けた場合は、専用コネクタ164側にシール材
169を含めたプラグ形状(凸部形状)を設けるものと
してある。またこの逆の形状関係としてもよい。
【0065】専用コネクタ164には、複数の流路があ
るが、流路配置は図10に示すように、不等ピッチや非
対称配置とすることで、接続違い防止や接続位置を意識
することなく接続が可能となり、簡便に接続ができる。
【0066】各ポンプユニットについても上記と同様
に、各ポンプを直接マザーボード101に接続せず専用コ
ネクタ162,163とチューブを介して接続すること
ができる。
【0067】このように、水質計8の設置条件により、
取付ボード160に直接マザーボード101が接続でき
ない場合や、また、マザーボード101にポンプが直接
接続できない場合に、本実施例によれば専用コネクタを
用いることで容易に接続可能となり、保守性を向上でき
ると共に、設置形態の自由度を向上させることができ
る。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、水質計の小型化によっ
て、構成部品が非常に小型化された状態においても、各
部品を簡単に組み込むことが可能となる。また、各部品
間の流路の取り合いの確実性も増し、メンテナンスが非
常に簡便となり技術的知識を持たない者でもメンテナン
ス可能となり、保守の信頼性が向上する。ひいては常に
安定した水質分析を提供することができる。
【0069】また、各構成部品がユニット化されている
ため生産性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ユニット化機能部品を搭載したマザーボード構
造図である。
【図2】ポンプユニットを示す図である。
【図3】バルブユニットを示す図である。
【図4】分析部の構造を示す図である。
【図5】試薬混合部の構成を示す図である。
【図6】分析部とマザーボードの取り付け断面を示す図
である。
【図7】マザーボードの外観を示す図である。
【図8】流路コネクタ接続のマザーボード構造図であ
る。
【図9】流路コネクタ接続断面図である。
【図10】コネクタ上の流路の配置を示す図である。
【図11】水質計内部の構成を示す図である。
【図12】配水監視システムを示す図である。
【図13】水質計の設置例を示す図である。
【図14】水質計の概略構成図である。
【符号の説明】
1…浄水施設、2…配水施設、3…管理センタ、4…配
水本管、5…配水系統本管、6…水道事業者側配水管、
7…需要家側配水管、8…水質計、13…試料導入部、
14…試薬混合部(a,b,c)、15,16,17,
76,77,78…分析部、18…信号処理・制御部、
19…入出力/伝送部 、20…電源部、74,84…
定量ポンプ、75,83,85,88,91,93…電
磁弁、79,80,81…カートリッジ、87,90…
ポンプ、101…マザーボード、102…流路開口部、
103…ネジ穴、152…バルブユニット、152a…
専用バルブホルダ、153,154…ポンプユニット、
153a,154a…専用ポンプホルダ、155,15
6,157…手回しねじ、160…取付ボード、161
…取付ピン、162,163,164…流路コネクタ、
166…固定金具、167…ガイド、168,173…
流路接続部、174…チューブ、201…試薬混合部、
202…計測分析部。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流路が立体的に形成された流路部材を介し
    て測定対象試料をサンプリングし、分析を行う水質計で
    あって、 分析に使用する試薬,基準液を収容する複数の収容容器
    と、 前記測定対象試料および/または前記収容容器中の液体
    を送液するための複数のポンプと、 前記ポンプによって送液された各液体の流れを制御する
    複数のバルブと、 前記流路部材に接続され、前記測定対象試料および/ま
    たは前記収容容器中の液体を前記流路部材を介して導入
    し分析を行う分析部と、 前記複数のポンプを固定し、前記流路部材の所定の位置
    に接続するポンプ固定部材と、 前記複数のバルブを固定し、前記流路部材の所定の位置
    に接続するバルブ固定部材とを有することを特徴とする
    水質計。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記流路部材は、光造形法を用いて形成された樹脂であ
    ることを特徴とする水質計。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記バルブ固定部材は、前記バルブの外形に近似した形
    状の複数のバルブ保持部と、当該バルブ保持部間の間隙
    を有し、前記流路部材に対して着脱自在であることを特
    徴とする水質計。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記分析部および前記ポンプ固定部材は、前記流路部材
    に対して着脱自在であることを特徴とする水質計。
  5. 【請求項5】請求項1において、 前記流路部材は、測定対象試料および/または前記収容
    容器中の液体を供給・排出するための複数の接続口を前
    記分析部が接続される面と対向する面に備えたことを特
    徴とする水質計。
  6. 【請求項6】請求項1において、 前記複数のポンプと前記流路部材との接続は、その接続
    間隔が非対称な位置或いは不等間隔で設けられることを
    特徴とする水質計。
  7. 【請求項7】請求項1において、 前記複数のバルブと前記流路部材との接続は、その接続
    間隔が非対称な位置或いは不等間隔で設けられることを
    特徴とする水質計。
  8. 【請求項8】請求項1において、 前記ポンプ固定部材及び前記バルブ固定部材は、光造形
    法により成形した部材であることを特徴とする水質計。
  9. 【請求項9】請求項1において、 前記流路部材と前記複数のポンプは、前記流路部材に接
    続される複数の接続口を有する介在部材と、前記各接続
    口と各ポンプとを結ぶ細管とを介して連通することを特
    徴とする水質計。
  10. 【請求項10】請求項1において、 前記測定対象試料及び前記収容容器中の液体が供給され
    る供給流路と前記流路部材は、当該流路部材に接続され
    る複数の接続口を有する介在部材と、前記各接続口と各
    供給流路とを結ぶ細管とを介して連通することを特徴と
    する水質計。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108037080A (zh) * 2017-12-13 2018-05-15 百奥森(江苏)食品安全科技有限公司 一种水质检测分析系统

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