JP2001079767A - 球状氷微粒子の製法 - Google Patents

球状氷微粒子の製法

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JP2001079767A JP25326899A JP25326899A JP2001079767A JP 2001079767 A JP2001079767 A JP 2001079767A JP 25326899 A JP25326899 A JP 25326899A JP 25326899 A JP25326899 A JP 25326899A JP 2001079767 A JP2001079767 A JP 2001079767A
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Morimasa Arakawa
守正 荒川
Koichi Ito
興一 伊藤
Hiroshi Matsuzaki
裕志 松崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 尖鋭部のないほぼ真球状で研磨・洗浄用微粒
子などとして有用な氷微粒子を簡単な方法で大量生産す
ることのできる方法を提供すること。 【解決手段】 水に不溶性乃至難溶性で且つ水よりも凝
固点の低い分散媒を水の凝固点以下の温度に冷却してお
き、該分散媒中に、ノズルから水を注入し、分散媒中で
表面張力により球状化した水滴を直ちに凍結凝固させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は氷微粒子の製法に関
し、特に研磨・洗浄用、更には切削・切断用の微粒子
(固形微粒子)として有用な粒子径の揃った球状の氷微
粒子を効率よく製造することのできる方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば金属材料の表面研磨、表面に付着
した異物の除去・洗浄、あるいは金属材料などの切断や
切削、更には切断加工部に生じるバリの除去等を行なう
際に、セラミックスやガラス、硬質金属の如き硬質微粒
子を研磨・洗浄用の微粒子として使用し、これを気体や
液体と共に被処理面に高速で吹き付け、あるいは分散媒
に分散させて被処理面に摩擦力を加える物理的研磨・洗
浄法は、古くから広く実用化されている。
【0003】この様な研磨・洗浄用の微粒子としては、
上記の様にセラミックやガラス、硬質金属の微粒子が一
般的に使用されているが、最近、新しいメディアとして
氷微粒子を用いた研磨・洗浄法が開発され注目を集めて
いる。即ち低温で凍結させた氷はかなりの硬度を有して
おり、研磨・洗浄用の微粒子として十分にその機能を果
たすばかりでなく、処理後は融解して水となり被加工物
の表面に残存することもないので後処理が極めて簡便で
あり、更には微粒子としての原料費や製造コストも極め
て安価であること、無公害で環境に優しいこと等から、
今後もその利用範囲は更に拡大していくものと予測され
る。
【0004】この様な研磨・洗浄用の氷微粒子として
は、凍結した氷塊を研削、破砕などの手段で微細化した
ものが使用されたこともあるが、本発明者らが確認した
ところによると、この様な方法で作製した破砕氷微粒子
は鋭角に尖った形状の破砕物であり、粒度分布が広く、
また強度や硬度が不十分であるばかりでなく、尖鋭な部
分は比表面積が大きく研磨・洗浄工程で瞬間的に融解し
てしまうため、メディア用微粒子としての機能が殆ど発
揮されない。
【0005】これに対し球状の氷微粒子は尖鋭な部分が
存在しないことから、上記の様に瞬間的な融解が起こり
難く、研磨・洗浄用微粒子としての機能を有効に発揮す
る。従って尖鋭部のない球状の氷微粒子を使用すること
が、氷を研磨・洗浄用微粒子として実用化するうえで極
めて重要となる。
【0006】そこで、尖鋭部のない略球状の氷微粒子を
製造する方法についても研究が進められており、例えば
撥水性シート上に水をスプレー付着させ、該シート表面
で表面張力により球状化した水滴を凍結させる方法が提
案されている。この方法により製造した氷粒子であれ
ば、形状が略球形で破砕氷の如く尖鋭な部分が存在しな
いので高い研磨・洗浄効果を示すことが確認され、氷粒
子の研磨・洗浄用としての実用化が可能になってきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記球状微粒
子の製法では、撥水性シートへの水のスプレー付着と表
面張力による球状化、及びその後の急速冷凍による球状
氷化といった一連の作業を連続化することが意外に困難
であり、工業的規模での大量生産に適した方法とは言え
ず、また微細粒子が得られ難いこともあって、汎用化の
妨げとなっている。
【0008】本発明は上記の様な事情に着目してなされ
たものであって、その目的は、尖鋭部のないほぼ真球状
の氷微粒子を簡単な方法で生産することのできる方法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る球状氷微粒子の製法は、下記の方
法によって特徴付けられる。
【0010】水に不溶性乃至難溶性で且つ水よりも凝
固点の低い分散媒を、該分散媒の凝固点以上で且つ水の
凝固点以下の温度に冷却しておき、該分散媒中に水を微
細滴状で分散させる方法、または 水に不溶性乃至難溶性で且つ水よりも凝固点の低い分
散媒中に水を分散させておき、該分散液を、前記分散媒
の凝固点以上で且つ水の凝固点以下の温度に冷却する方
法。
【0011】これらの方法によって製造される球状氷微
粒子は、前述の如く特に研磨・洗浄用の微粒子として極
めて優れた機能を発揮する。そして上記本発明の方法を
実施するに当たり、分散媒としてプロセスオイルの如き
油を使用すれば、例えば金属部品等の研磨・洗浄処理に
本発明の球状氷微粒子を使用したときに、処理後の部品
表面に油分が付着して防錆効果を発揮するので好まし
い。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者らは前述した様な従来技
術の問題点に着目し、ほぼ真球状の氷微粒子を簡単な方
法で効率よく製造することのできる方法の開発を期して
鋭意研究を進めてきた。そして、水に対して不溶性乃至
難溶性の分散媒中に水を分散させると、該水は分散媒中
でそれ自身の表面張力により球状の微細水滴として分散
することから、この現象を利用し、該球状で分散した水
滴を凍結凝固させれば、ほぼ真球状の氷微粒子を該分散
媒に分散した状態で簡単に製造できるのではないかと考
え、その線に沿って検討を進めた。その結果、上記、
に記載の方法を開発するに至ったものである。
【0013】即ち本発明では、分散媒として水に対し不
溶性乃至難溶性で且つ水よりも凝固点の低い分散媒を使
用し、該分散媒中で水が表面張力により球形の微細水滴
状で分散する現象を活用し、この状態で水を凍結凝固さ
せる方法を基本とする。
【0014】そして上記の方法では、上記分散媒を、
該分散媒の凝固点以上で且つ水の凝固点以下の温度に冷
却しておき、これに、例えばノズルから水を吹き込むこ
とによって水を微細水滴状で分散させる。そうすると、
分散媒中に分散された水は表面張力でほぼ球状の微細な
水滴として分散されるが、該分散媒は水の凝固点以下の
温度に冷却されているので、該水滴は直ちに凍結凝固
し、ほぼ球形の氷微粒子が得られる。
【0015】例えば図1は、該の方法を実施する際の
球状氷微粒子の生成状況を示す概略説明図であり、水の
凍結凝固槽1内には水に難溶性乃至不溶性で且つ水より
も凝固点の低い溶媒が分散媒Sとして装入されており、
該分散媒Sは、任意の冷却手段によってその凝固点以上
で且つ水の凝固点以下の温度に冷却されている。そし
て、この分散媒S中にノズルNから水Wを吹き込むと、
水Wは、水に不溶性乃至難溶性の分散媒S中でそれ自身
の表面張力によって直ちに球状の水滴になって分散され
ると共に速やかに凍結凝固して球状の氷微粒子Iにな
り、且つ矢印で示す如く吹込み流によって凍結凝固槽1
内の全域に分散していく。
【0016】そして、生成した球状氷微粒子Iは逐次凍
結凝固槽1の底部へ沈降していくので、スラリーポンプ
Pを経た後、引き続いて図示しない任意の噴射装置へ送
って被処理物(ワーク)に吹き付けてワーク表面の研磨も
しくは洗浄に使用される。洗浄を終えた氷微粒子は、研
磨・洗浄時の熱によって溶融して水となり、水に不溶性
の分散媒Sと比重差で分離するので、該分散媒Sは凍結
凝固槽1へ返送して繰り返し使用される。該スラリーポ
ンプPから噴射装置に至る一連の処理系は、送給時の摩
擦熱などによっても氷の凝固温度以上に昇温することの
ない様に十分冷却しておく。
【0017】本発明者らが確認したところによると、上
記方法によって製造される氷微粒子の平均粒径は、水の
吹込みに使用するノズルNの内径によってほぼ決まり、
1mmの内径のノズルNを使用すれば平均粒径が略1m
mの氷微粒子を得ることができ、0.5mmの内径のノ
ズルを使用すれば略0.5mmの平均粒径の氷微粒子を
得ることができることを確認している。但し、ノズルN
の内径が2mm以上になると、分散媒Sへの吹込み工程
で生じる水滴がやや小さくなる傾向があり平均粒径のや
や小さい氷微粒子が得られる。そして粒子径の揃った氷
微粒子Iを得る上で特に好ましいのは、ノズル径を0.
1〜1mmの範囲とし、且つ分散媒S内への吹込み速度
を0.1〜5cc/secの範囲とするのが最も好まし
く、それにより粒径が0.1〜1mmの範囲でほぼ粒径
の揃った氷微粒子が効率よく得ることができる。
【0018】なお図示する方法を実施するに当たり、水
の注入に用いられるノズルNは、分散媒Sに浸漬配置し
てもよく、あるいは分散媒Sの液面から若干距離を隔て
て配置してもよい。ノズルNを凍結凝固槽1の分散媒S
内に浸漬配置する場合は、該ノズルNの先端部が、水の
凝固点以下の温度に冷却された分散媒Sによって冷却さ
れ、該ノズルNから吹き込まれる水Wがノズル内で凝固
して詰まることも懸念されるので、該ノズルNの先端部
は適当な加熱手段(温水加熱やヒータ加熱など)によっ
て水の凝固点以下に下がらない様に加温しておくことが
望ましい。
【0019】また図示例では、1つのノズルNから水を
供給して分散させる例を示したが、ノズルNを複数個配
置すれば、その分だけ氷微粒子の生産量を増大すること
ができるので好ましい。この他、図示する如く凍結凝固
槽1内に攪拌機3を配設して分散媒Sを攪拌し、生成す
る氷微粒子同士の付着を防止しつつその分散を促進する
ことも有効である。また、凍結凝固槽1やスラリーポン
プP等の具体的な形状や構造、これらの設備を冷却し或
いは保冷するための手段などについては特に制限がな
く、図示した以外の構成や機構、手段などを採用するこ
とも勿論可能である。また、得られる氷微粒子は、一旦
取出して冷凍状態で保管し、ワーク処理部に設置した噴
射装置へ供給して研磨・洗浄に使用することも可能であ
るが、氷微粒子の保管には冷凍保存のための保冷容器や
冷凍設備等が必要で設備負担が加重されるので、好まし
くはワーク処理部の近傍に図示した様な氷微粒子製造装
置を設置しておき、得られた氷微粒子を製造後直ちに噴
射装置に供給して研磨・洗浄に利用できる様にすること
が望ましい。この場合、ワークを研磨・洗浄した後の分
散媒Sは、溶融した水を比重分離して氷微粒子製造装置
へ戻して循環使用することも容易であり、この間にロス
する分散媒Sを補給するだけでよいので、分散媒Sの消
費量もごく少量で済む。
【0020】図2は、前記方法を実施する際に使用す
る装置の一例を示すもので、水分散槽2において分散媒
S内に水を水滴状で分散させておき、ポンプP1でこれ
を水の凝固点以下の温度に冷却された凍結凝固槽1へ送
って該水滴Wを凍結凝固させることにより、球状の氷微
粒子Iを製造する装置を示している。即ち本例の装置で
は、まず、水の凝固点以上の温度に保たれた水分散槽2
内の分散媒S中にノズルNから水を吹き込み、分散媒S
内に水を球状の水滴として分散させる。このとき、分散
媒S内に分散する水滴の直径は、前記図1の場合と同様
にノズル径にほぼ対応した直径となるが、該分散槽2内
を攪拌機3などで適当な速度で攪拌しておけば、分散し
た水滴が相互に付着して成長することなく液状の微粒子
状態に維持することができるし、場合によっては攪拌速
度を高めて水微粒子を更に微細化することも可能であ
る。
【0021】その後、該水微粒子含む分散液を引き続い
て凍結凝固槽1へ送り込み、この部分で分散液を水の凝
固点以下の温度に冷却することにより、分散した水滴W
を凍結凝固させて球状の氷微粒子Iを生成させる。そし
て、氷微粒子Iが分散した該分散液は、前記図1の場合
と同様にスラリーポンプPを経て図示しない噴射装置へ
送り、ワークの研磨・洗浄に供され、研磨・洗浄部で融
解した水を比重分離した分散媒Sは、その後任意の加熱
器を通して水の凍結温度以上の温度に加温し、分散槽2
へ返送して循環使用される。
【0022】この時、分散槽2内での滞留時間が長くな
ると、ノズル吹込みにより微細滴状に分散した水滴が付
着し合って粗大化することがあるので、好ましくは、分
散槽2での滞留時間は可及的に短かくし、水滴が粗大化
する前に凍結凝固槽1へ送り込む様にすることが望まし
い。
【0023】そうした意味からすると、例えば図3に示
す如く水分散槽2をインライン構造とし、分散媒Sの送
給管路Ls内に向けて水供給ノズルNを配置しておき、
該ノズルNから吹き込まれて球状化した水滴を含む分散
液をそのまま凍結凝固槽1へ送り込む様にすることも有
効である。また求められる氷微粒子の粒径によっては、
インラインミキサーを通して水滴を更に微粒化して凍結
凝固槽1内へ送り込む様にすることも可能である。
【0024】本発明に係る更に他の方法では、前記方法
の変形例として、水を分散媒S中に予め分散させてお
き、この分散液を、水の凝固点以下の温度に冷却された
分散媒S中に吹き込むことにより球状の微細水滴として
分散させ、これを凍結凝固させる方法を採用することも
可能である。この方法を実施する際の具体的な装置の構
成は、例えば前記図1に示した様な装置をそのまま利用
し、予め水を微細滴状で分散させた分散液をノズルNか
ら凍結凝固槽1へ吹込み、球状の微細滴状で分散した水
滴を凍結凝固させればよく、それ以外の工程は前記図1
に示した様な方法や装置が同様に使用できる。
【0025】また図4は本発明の更に他の変形例であ
り、分散媒Sの送給管路Ls内に向けて水供給ノズルN
を配置しておき、該送給管路Ls内に、水の凝固点以下
の温度に冷却した分散媒Sを送給すると共に、該送給管
路Lsに向けてノズルNから水を微粒子状で吹き込むと
共に凍結凝固させて氷微粒子を生成させ、これを引き続
いてスラリーポンプPから図示しない噴射装置へ供給で
きる様にしている。この場合も、送給管路Lsをインラ
インミキサータイプとすることによって氷微粒子の相互
付着を防止し、より安定した研磨・洗浄効果が得られる
様にすることも有効である。
【0026】このとき、水の分散に使用される分散媒S
と、凍結凝固槽1内に入れられる分散媒Sは、いずれも
水に対して不溶性乃至難溶性で且つ水の凝固点以下の凝
固点を有するものであれば同種のものでも異種のもので
あっても構わないが、分散媒として循環使用を行なう上
では同種の分散媒を使用することが望ましい。
【0027】また該分散媒Sは、基本的には氷微粒子生
成時の分散媒となるもので、上記要件、即ち水に対する
不溶乃至難溶性と低凝固点を満たすものであればその種
類は特に問わないが、得られる氷微粒子を金属材の研磨
もしくは洗浄用微粒子等として使用する場合は、該氷微
粒子に付着した分散媒による防食作用などを狙ってプロ
セスオイルなどの油を使用することも、好ましい実施形
態として推奨される。また洗浄用微粒子として使用する
場合は、処理部材の種類に応じて洗浄効果の高い炭化水
素系溶剤や芳香族系溶剤などを分散媒として使用するこ
とも有効である。
【0028】また上記方法を実施するに際し、微細水滴
を凍結凝固させる際の分散媒の温度が水の凍結温度に近
接しているときは、凍結凝固した氷微粒子の物理的強度
が不足気味になる傾向があるので、好ましくは凍結凝固
時の温度を−10℃以下、より好ましくは−20℃以下
にすることが望ましい。また研磨・洗浄用氷微粒子とし
て実用化する際に更に冷却し、微粒子としての硬度を高
めることも有効である。
【0029】本発明によって製造される氷微粒子は、分
散媒S中に球状で分散した微細水滴を冷凍凝固させたも
のであるからほぼ球形であり、しかも粒径のほぼ揃った
ものとして得られ、金属機械部品の切断、切削加工面の
バリ取りや研磨、切断、更には表面に付着した異物の洗
浄、セラミックスやガラス、更には水晶の如き工業用も
しくは装飾用鉱石類の洗浄、研磨、切断などに用いられ
る微細粉として優れた機能を発揮する。また、メディア
として氷微粒子を使用することでワーク温度を下げるこ
とができ、その結果として研磨効率を更に高めることが
可能となる。
【0030】しかも本発明の方法によれば、球状の氷微
粒子を簡単な方法で生産性よく安価に製造することがで
き、氷微粒子のメディア用微細粉としての特徴、特に、
使用後は解凍するだけでよいので洗浄が不要であると
か、2次汚染物質が生成せず無公害で環境に優しい、と
いった特徴を工業的規模で有効に活用し得ることになっ
た。
【0031】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範
囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、そ
れらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0032】実施例1 前記図1に示した様な装置を使用し、表1に示す如く所
定の温度に冷却した分散媒(トルエンまたは灯油)中
に、内径が0.5〜1.0mm(直径)のノズルから5
℃の水を0.5〜1.0ml/secの速度で注入し、
粒径のほぼ揃った同表に示す粒径の氷微粒子を得た。
【0033】
【表1】
【0034】実施例2 前記図2に示した様な装置を使用し、水分散層3内に3
リットルの灯油(25℃)を入れておき、灯油を攪拌機
3により60〜120rpmで攪拌しながら、これに内
径0.5〜1.0mmのノズルから25℃の水を0.3
〜0.5ml/secの速度で吹込み、水を灯油内に微
分散させる。これを引き続いて、−20℃に冷却した灯
油が装入された凍結凝固槽1へ送って冷却し、微分散し
た水を凝固させることにより、表2に示すほぼ粒径の揃
った氷微粒子が灯油内に分散した分散液を得た。
【0035】
【表2】
【0036】実施例3 前記図3に示す様な装置を使用し、−20℃の灯油を送
給管路Lsから10ml/secの流速で流しつつ、該
送給管路Lsの側壁に設けたノズルNから25℃の水を
0.3または0.5ml/secの速度で吹込んで水を
微細水滴状で灯油内に分散させる。引き続いてこの分散
液を、−20℃に冷却した灯油が装入された凍結凝固槽
1内に吹込み、表3に示す平均粒径でほぼ粒径の揃った
氷微粒子が分散した灯油分散液を得た。
【0037】
【表3】
【0038】実施例4 図4に示す様な装置を使用し、−20℃に冷却した灯油
を送給管路Lsから5ml/secまたは10ml/s
ecの流速で流しつつ、該送給管路Lsの側壁に設けた
ノズルNから25℃の水を0.3ml/secまたは
0.5ml/secの流速で吹き込み、表4に示す平均
粒径で粒径のほぼ揃った氷微粒子が分散した灯油分散液
を得た。
【0039】
【表4】
【0040】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、研
磨用もしくは洗浄用の微粒子として優れた性能を有する
球状の氷微粒子を、簡単な方法で生産性よく安価に提供
することができ、この氷微粒子は、各種金属部材のバリ
取りや表面研磨、洗浄をはじめとしてセラミックスやガ
ラス製品などの表面研磨・洗浄等に幅広く活用できる。
しかも本発明の方法によれば、分散媒は研磨・洗浄によ
り融解した水を比重分離することによって循環使用する
ことができ、研磨・洗浄に伴う排液量も極僅かで且つ有
害成分を使用することもないので、環境に極めて優しい
無公害の研磨・洗浄手段として極めて有益な技術といえ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる球状氷微粒子の製法を例示する
概略説明図である。
【図2】本発明に係る他の方法を例示する概略説明図で
ある。
【図3】本発明に係る更に他の実施例を示す概略説明図
である。
【図4】本発明に係る更に他の実施例を示す概略説明図
である。
【符号の説明】
1 凍結凝固槽 2 水水分散槽 3 攪拌機 S 分散媒 W 水 N ノズル I 球状氷微粒子 P,P1 スラリーポンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に不溶性乃至難溶性で且つ水よりも凝
    固点の低い分散媒を、該分散媒の凝固点以上で且つ水の
    凝固点以下の温度に冷却しておき、該分散媒中に、水を
    微細滴状で分散させることを特徴とする球状氷微粒子の
    製法。
  2. 【請求項2】 分散媒中に水をノズルから注入して微細
    滴状で分散させる請求項1に記載の製法。
  3. 【請求項3】 水に不溶性乃至難溶性で且つ水よりも凝
    固点が低く、且つ水の凝固点以上の温度の分散媒中に水
    を微分散させておき、該分散液を、前記分散媒の凝固点
    以上で且つ水の凝固点以下の温度に冷却することを特徴
    とする球状氷微粒子の製法。
  4. 【請求項4】 水に不溶性乃至難溶性の分散媒が油であ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の製法。
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