JP2001073402A - 浚渫スラリー処理装置及び浚渫スラリー処理方法 - Google Patents

浚渫スラリー処理装置及び浚渫スラリー処理方法

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JP2001073402A
JP2001073402A JP25204699A JP25204699A JP2001073402A JP 2001073402 A JP2001073402 A JP 2001073402A JP 25204699 A JP25204699 A JP 25204699A JP 25204699 A JP25204699 A JP 25204699A JP 2001073402 A JP2001073402 A JP 2001073402A
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sand
slurry
dredged
dredging
dredged slurry
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JP25204699A
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Masashi Nomura
昌司 埜村
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Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toyo Construction Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B03SEPARATION OF SOLID MATERIALS USING LIQUIDS OR USING PNEUMATIC TABLES OR JIGS; MAGNETIC OR ELECTROSTATIC SEPARATION OF SOLID MATERIALS FROM SOLID MATERIALS OR FLUIDS; SEPARATION BY HIGH-VOLTAGE ELECTRIC FIELDS
    • B03BSEPARATING SOLID MATERIALS USING LIQUIDS OR USING PNEUMATIC TABLES OR JIGS
    • B03B5/00Washing granular, powdered or lumpy materials; Wet separating
    • B03B5/28Washing granular, powdered or lumpy materials; Wet separating by sink-float separation
    • B03B5/30Washing granular, powdered or lumpy materials; Wet separating by sink-float separation using heavy liquids or suspensions
    • B03B5/32Washing granular, powdered or lumpy materials; Wet separating by sink-float separation using heavy liquids or suspensions using centrifugal force
    • B03B5/34Applications of hydrocyclones

Landscapes

  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Separation Of Solids By Using Liquids Or Pneumatic Power (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浚渫スラリーを排泥池等に搬送する間に、浚
渫スラリーから有効利用可能な砂を分級した状態で低コ
ストに分離できる浚渫スラリー処理装置及び該装置を用
いた浚渫スラリー処理方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 浚渫スラリー処理装置には、浚渫スラリ
ー搬送経路の一部となるとともに、砂を分離する砂分離
部1、2、3、4が搬送経路に沿って複数直列に並べて
設けられている。砂分離部1(2、3)には、流入口1
3(23、33)から流出口14(24、34)へ浚渫
スラリーを流す流路15(25、35)と、流路15
(25、35)の底部161(261、361)上に沈
殿する砂を排出するとともに開閉自在な砂排出口171
(271、371)とが備えられている。上流側の砂分
離部1(2)内を流れる浚渫スラリーの流速が、該砂分
離部1(2)より下流側の砂分離部2(3)内を流れる
浚渫スラリーの流速より速くされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、浚渫船等
による浚渫場所から排泥池等の排泥場所(固液分離場)
までの浚渫スラリーの搬送経路上において浚渫スラリー
から分級された状態で砂を分離する浚渫スラリー処理装
置及び浚渫スラリー処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、ポンプ式浚渫船などにより浚
渫されたスラリーは、ポンプ圧送されて固液分離場(例
えば、排泥池)まで輸送される。排泥池に輸送されたス
ラリーは、後に廃棄あるいは再利用される。廃棄する場
合には、例えば、排泥池においてスラリー中の土砂を自
然沈降させ、その後脱水して、そのまま埋め立てて廃棄
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に、排泥池に浚渫スラリーをそのまま埋め立てて廃棄す
るような場合においては、浚渫スラリーの量によって排
泥池に大きなスペースを確保する必要が生じたり、排泥
池の周囲への影響に対する配慮が必要となるなどのこと
から、浚渫スラリーの廃棄処理にコストがかかってい
た。そこで、浚渫スラリーを単に廃棄するのではなく、
海底からの浚渫スラリーに多くの砂が含まれている可能
性が高いことから、浚渫スラリーから砂を取出して、こ
の砂を有効に利用することが考えられる。
【0004】しかし、例えば、排泥池において沈殿した
浚渫土から砂を取出すものとすると、多くの手間と高い
コストとがかかる可能性が高く、特に、砂を利用しやす
くするために、浚渫土から砂をその粒径に基づいて分級
した状態で取出すものとした場合には、さらに手間とコ
ストがかかることになる。以上のことから、低コスト
で、浚渫スラリーから分級した状態で砂を分離する装置
や方法が求められていた。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、浚渫スラリーを排泥池等に搬送する間に、浚渫ス
ラリーから有効利用可能な砂を分級した状態で低コスト
に分離できる浚渫スラリー処理装置及び該装置を用いた
浚渫スラリー処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の浚渫スラリー処理装置は、
浚渫を行なっている浚渫場所から浚渫スラリーを排出す
る排泥池等の浚渫スラリー排出場所まで浚渫スラリーを
搬送する浚渫スラリー搬送経路上に設けられ、浚渫スラ
リー中の砂をその粒径に基づいて分級した状態で分離す
る浚渫スラリー処理装置であって、上記搬送経路に、該
搬送経路の一部となるとともに、砂を分離する砂分離部
が上記搬送経路に沿って複数直列に並べて設けられ、上
記砂分離部には、上記搬送経路の上流側から浚渫スラリ
ーが流入する流入口と、該流入口より上記搬送経路の下
流側の低い位置に設けられるとともに上記砂分離部から
浚渫スラリーを流出させる流出口と、上記流入口から上
記流出口へ浚渫スラリーを流すとともに、底部の少なく
とも一部が上記流出口より低くされた流路と、該流路の
底部の低い位置に設けられ、かつ、該底部上に沈殿する
砂を排出するとともに開閉自在な砂排出口とが備えら
れ、複数の上記砂分離部において、上流側の砂分離部内
を流れる浚渫スラリーの流速が、該砂分離部より下流側
の砂分離部内を流れる浚渫スラリーの流速より速くされ
ていることを特徴とする。
【0007】請求項1記載の浚渫スラリー処理装置にお
いては、上記砂分離部の上記流入口から上記流出口ま
で、上記流路内を浚渫スラリーが流れた際に、浚渫スラ
リーの流速では流しきれない浚渫スラリー中の重い土砂
粒子が、上記流路の底部に沈殿することになる。流路の
底部の流出口より低い部分に沈殿した土砂粒子は、浚渫
スラリーの流れにより下流側に移動させられることがな
く、溜まった状態となる。この状態で、砂排出口をあけ
ると、上記砂排出口が流路の底部の低い位置に設けられ
ているので、上記底部の低い位置に溜まった砂を砂分離
部の流路から出すことができ、浚渫スラリーから比較的
重い土砂粒子、すなわち、砂を分離することができる。
また、浚渫スラリー処理装置は浚渫スラリー搬送経路上
に設けられているので、浚渫スラリーを排出する排泥池
などの浚渫スラリー排出場所まで浚渫スラリーを搬送す
る前に、浚渫スラリーから砂が分離されるので、砂分が
取り除かれた状態の浚渫スラリーが浚渫スラリー排出場
所に搬送されることになる。したがって、排泥池等に廃
棄される浚渫土の量を減らすことができるため、排泥池
等の浚渫土の廃棄場の規模を小さくすることができ、浚
渫土の廃棄処分にかかるコストを低減することができ
る。
【0008】また、請求項1記載の浚渫スラリー処理装
置においては、浚渫スラリー搬送経路に、該搬送経路の
一部となるとともに、砂を分離する砂分離部が上記搬送
経路に沿って複数直列に並べて設けられ、上流側の砂分
離部内を流れる浚渫スラリーの流速が、該砂分離部より
下流側の砂分離部内を流れる浚渫スラリーの流速より速
くされているので、上流側の砂分離部では、下流側より
砂が沈殿しづらい状態となっており、重い大きな粒径の
砂だけが沈殿することになる。一方、下流側の砂分離部
では、上流側で主に大きな粒径の砂が取り除かれた状態
で浚渫スラリーが流入するとともに、上流側の砂分離部
より浚渫スラリーの流速が遅いので、上流側の砂分離部
で分離された砂より軽い小さな粒径の砂が沈殿すること
になる。従って、上流側の砂分離部から順次下流側の砂
分離部に行くにしたがって、より小さな粒径の砂が分離
されることになり、砂をその径に応じて分級して分離す
ることができる。
【0009】さらに、請求項1記載の浚渫スラリー処理
装置においては、砂分離部が搬送経路の一部となってい
るので、浚渫スラリーが連続的に流れて複数の砂分離部
を通過する。したがって、浚渫スラリーから砂を排出す
る作業においては、必ずしも砂を連続して取り出すこと
ができない可能性が高いが、上記砂分離部においては、
浚渫スラリーが連続的に流れて通過するとともに、砂が
連続的に沈降しているので、ほぼ連続的に浚渫スラリー
から砂を分離した状態となっていると言うことができ
る。
【0010】以上のことから、請求項1記載の浚渫スラ
リー処理装置においては、砂を分離するのに動力をあま
り必要としない比較的簡単な設備で砂を分級した状態で
ほぼ連続的に分離できることから、低コストで時間をか
けずに浚渫スラリーから有効利用可能な分級された砂を
得ることができる。
【0011】請求項2記載の浚渫スラリー処理装置は、
請求項1記載の浚渫スラリー処理装置において、上記砂
分離部の少なくとも上記砂排出口の周囲の底部は、上記
砂排出口に近づくにつれて低くなる斜面とされ、該砂排
出口が管状とされ、管状の該砂排出口に、該砂排出口を
開閉するバルブが取付けられていることを特徴とする。
【0012】請求項2記載の浚渫スラリー処理装置にお
いては、請求項1と同様の効果を得ることができるのは
勿論のこと、砂排出口に、該砂排出口を開閉するバルブ
が取り付けられているので、バルブの開閉によって、溜
まった砂を取り出したり、砂分離部の底部に砂を溜めさ
せたりすることができる。また、砂排出口を開けて沈殿
した砂を取り出す際、沈殿した砂の上の浚渫スラリー
が、砂排出口から流れ出す可能性があるが、砂排出口か
ら浚渫スラリーが流れ出した場合には、すぐに上記バル
ブを閉じて浚渫スラリーの流出を防止することができ
る。
【0013】請求項3記載の浚渫スラリー処理装置は、
請求項2記載の浚渫スラリー処理装置において、上記砂
分離部の上記砂排出口もしくは上記砂分離部内の上記砂
排出口の近傍において、該砂排出口から排出すべき砂が
詰まった状態となった場合に、該砂を上記砂排出口から
押し出すように圧縮空気を上記砂分離部内に注入する圧
縮空気注入手段が備えられていることを特徴とする。
【0014】請求項3記載の浚渫スラリー処理装置にお
いては、請求項2と同様の効果を得ることができるのは
勿論のこと、圧縮空気を注入する圧縮空気注入手段が備
えられているので、砂排出口もしくは砂排出口の近傍に
おいて、砂の詰まりを解消することができる。すなわ
ち、バルブを取り付けるために砂排出口を管状とすると
ともに、砂排出口の近傍の底部を砂排出口に近づくにつ
れて低くなる斜面とした場合、例えば、円錐状や角錐状
とした場合に、砂排出口やその近傍で砂が詰まる可能性
が高いが、圧縮空気注入手段により、上記砂を砂排出口
から押し出すように圧縮空気を注入することにより、容
易に砂の詰まりを解消することができる。
【0015】請求項4記載の浚渫スラリー処理装置は、
浚渫を行なっている浚渫場所から浚渫スラリーを排出す
る排泥池等の浚渫スラリー排出場所まで浚渫スラリーを
搬送する浚渫スラリー搬送経路上に設けられ、浚渫スラ
リー中の砂をその粒径に基づいて分級した状態で分離す
る浚渫スラリー処理装置であって、上記浚渫スラリー搬
送経路となる搬送管に、浚渫スラリーから砂を分離する
複数の液体サイクロンが直列に接続され、かつ、複数の
上記液体サイクロンにおいて、上流側の液体サイクロン
により分離される砂の径の設定が、該液体サイクロンよ
り下流側に配置される液体サイクロンにより分離される
砂の径の設定より大きくなるように、各液体サイクロン
により分級される砂の径が設定されていることを特徴と
する。
【0016】請求項4記載の浚渫スラリー処理装置にお
いては、浚渫スラリー搬送経路となる搬送管に、浚渫ス
ラリーから砂を分離する複数の液体サイクロンが直列に
接続されるとともに、各液体サイクロンの分離する砂の
径を上流から下流にいくにつれて小さくするようにする
ことで、請求項1記載の浚渫スラリー処理装置の構成と
同様に、砂を分離するのに動力をあまり必要としない比
較的簡単な設備で砂を分級した状態でほぼ連続的に分離
できることから、低コストで時間をかけずに浚渫スラリ
ーから有効利用可能な分級された砂を得ることができ
る。
【0017】請求項5記載の浚渫スラリー処理方法は、
請求項1〜4のいずれか一つに記載の浚渫スラリー処理
装置を用いた浚渫スラリー処理方法であって、浚渫場所
から浚渫された浚渫スラリーを浚渫スラリーを排出する
浚渫スラリー排出場所まで搬送する間に、該浚渫スラリ
ー搬送経路上で、上記浚渫スラリー処理装置により、浚
渫スラリーから砂を分級した状態で分離することを特徴
とする。
【0018】請求項5記載の浚渫スラリー処理法法にお
いては、請求項1〜4のいずれか一つと同様の効果を得
ることができる。すなわち、浚渫場所から浚渫された浚
渫スラリーを浚渫スラリーを排出する浚渫スラリー排出
場所まで搬送する間に、該浚渫スラリー搬送経路上で、
上記浚渫スラリー処理装置により砂を分離するので、砂
をほぼ連続的に時間をかけずに分離することができる。
また、浚渫スラリーから砂を分級した状態で分離するの
で、浚渫スラリーから有効利用可能な分級された砂を得
ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る浚渫スラリ
ー処理装置及び浚渫スラリー処理方法について、図面を
参照して説明する。
【0020】(第一例)図1は、第一例の浚渫スラリー
処理装置の平面図であり、図2は側面図であり、図3は
断面図である。
【0021】図1から図3に示すように、第一例の浚渫
スラリー処理装置は、図中左側から右側へ浚渫スラリー
を搬送する浚渫スラリー搬送経路上に設けられている。
なお、図1中の左側に位置する排砂管51は、浚渫を行
なっている浚渫場所(例えば、ポンプ式浚渫船など)か
ら浚渫スラリー処理装置まで、浚渫スラリーを誘導する
ものである。また、図1中の右側には、浚渫スラリー処
理装置から、浚渫スラリーを排出する排泥池等の浚渫ス
ラリー排出場所まで、浚渫スラリーを誘導するための、
図示しない排砂管が接続されている。
【0022】浚渫スラリー処理装置には、図1に示され
るように、搬送経路の一部となるとともに砂を分離する
砂分離部1、2、3、4…が、搬送経路に沿って直列に
並べて設けられている。なお、第一例では、4個の砂分
離部1、2、3、4が直列に並べられているものとした
が、砂分離部が複数直列に並べて設けられていれば、砂
分離部は4個に限ることなく、例えば、2個でも3個で
も5個以上でも良い。また、各砂分離部1,2,3,4
…は、互いに直接接続されている必要はなく、浚渫スラ
リー搬送用の配管やその他の流路を介在させて離すよう
にしても良い。また、途中にポンプ等を介在させても良
い。しかし、コスト等を考慮した場合に、なるべく動力
を用いずに、狭い範囲内で砂を分級できることが望まし
い。
【0023】図2に示されるように、上記砂分離部1
(2、3)には、それぞれ、搬送経路の上流側から浚渫
スラリーが流入する流入口13(23、33)と、浚渫
スラリーを下流側へ流出させる流出口14(24、3
4)と、上記流入口13(23、33)から上記流出口
14(24、34)へ浚渫スラリーを流す流路15(2
5、35)と、該流路15(25、35)の底部161
(261、361)上に沈殿する砂18(28、38)
を排出する砂排出口171(271、371)とが備え
られている。なお、上記砂分離部1(2、3)は、上が
開放されている開渠であり、浚渫スラリーの搬送方向に
沿って長尺な箱状の構造物となっているとともに、底部
が浚渫スラリーの搬送方向の上流側から下流側に至るに
つれて深くなるようになっている。そして、砂分離部1
(2,3)においては、上述の箱状の構造物内が流路1
5(25、35)とされ、上記構造物の上流側の端板
に、流入口13(23、33)が設けられ、上記構造物
の下流側の端板に流出口14(24、34)が設けら
れ、上記構造物の底部が流路15(25、35)の底部
161(261、361)とされて砂排出口171(2
71、371)が設けられている。
【0024】そして、砂分離部1(2、3)の流出口1
4(24、34)は、該流出口14(24、34)が設
けられている砂分離部1(2、3)の流入口13(2
3、33)よりも搬送経路の下流側に設けられ、かつ、
該流入口13(23、33)よりも低い位置に設けられ
ている。また、砂分離部2(3)の流入口23(33)
は、該流入口23(33)が設けられている砂分離部2
(3)の上流側に設けられている砂分離部1(2)の流
出口14(24)と接続され、上流側の砂分離部1
(2)の流出口14(24)から流出された浚渫スラリ
ーを流入させる入り口となる。ここで、砂分離部1
(2、3)のうち、最も浚渫場所に近い位置に(上流側
に)配置される砂分離部1の流入口13は、排砂管51
に接続され、搬出場所からポンプ圧送等により搬送され
た浚渫スラリーを流入させる入り口となる。また、最も
浚渫スラリー排出場所に近い位置に(下流側に)配置さ
れる砂分離部の流出口は、図示しない排砂管に接続さ
れ、該排砂管に浚渫スラリーを流出させる出口となる。
なお、この際にポンプを介して排砂管に接続するものと
しても良いし、排砂管を用いずに開渠により排出場所ま
で浚渫スラリーを搬出するものとしても良い。
【0025】上記流路15(25、35)は、図2に示
されるように、その底部161(261、361)が流
入口13(23、33)及び流出口14(24、34)
よりも低くされている。また、流路15(25、35)
は、上述したように、上方が開放された開渠とされてい
る。流路15(25、35)の底部161(261、3
61)は、下流側に向かうにつれ低くなる斜面とされて
いる。このことから、浚渫スラリーを流入口13(2
3、33)から流出口14(24、34)まで流路15
(25、35)内を流す場合には、図2に示されるよう
に、流路15(25、35)の底部161(261、3
61)に、図中の矢印方向に沿って、浚渫スラリー中の
重い土砂粒子、すなわち、砂が沈降する。このように沈
降した砂の堆積状況は、各砂分離部1(2、3)の流出
口14(24、34)近くの上部に設けられた確認手段
(レベルセンサ)11(21、31)(図1に図示)に
より確認されている。なお、確認手段11(21、3
1)は、底部161(261、361)に堆積した砂の
上面の高さを検知することが可能なレベルセンサが用い
られる。
【0026】また、図3に示されるように、浚渫スラリ
ーの搬送方向に交差する方向において、流路15(2
5、35)の底部161(261、361)の長手方向
に直交する方向の中央部が最も低くなるように、底部1
61(261、361)の左右から中央部に向かって斜
面が形成されている。ここで、図3の(A)、(B)、
(C)は、それぞれ、図2中に示されたA−A、B−
B、C−C断面を示す断面図である。
【0027】また、図1に示されるように、排砂管51
に接続された砂分離部1の流路15の左右幅は、排砂管
51の左右幅よりも広くされており、これにより、排砂
管51における浚渫スラリーが通る部分の断面積Aよ
り、砂分離部1における浚渫スラリーが通る部分の断面
積A1の方が大きくされている。また、上流側に配置さ
れた砂分離部1(2)の流路15(25)の左右幅は、
上記砂分離部1(2)の下流側に配置された砂分離部2
(3)の流路25(35)の左右幅よりも狭くされてい
る。これにより、上流側に配置される砂分離部1(2)
における浚渫スラリーが通る部分の断面積A1(A2)
より、下流側に配置される砂分離部2(3)における浚
渫スラリーが通る部分の断面積A2(A3)の方が大き
くされている。このような構成とすることで、上流側の
砂分離部1(2)内を流れる浚渫スラリーの流速が、該
砂分離部1(2)より下流側の砂分離部2(3)内を流
れる浚渫スラリーの流速より速くされている。なお、砂
分離部1,2,3,4が三つ以上ある場合には、上流か
ら順番に上述の流速が遅くなるようにされている。
【0028】砂排出口171(271、371)は、図
2に示されるように、上記流路15(25、35)の底
部161(261、361)の低い位置、すなわち、下
流側(流出口14(24、34)の近傍)に設けられて
いる。砂排出口171(271、371)は、開閉自在
のゲートであり、砂排出口171(271、371)を
開くことにより、流路15(25、35)の底部161
(261、361)に溜まった砂を、下方へ落下させる
ことができる。砂排出口171(271、371)の下
方には、ベルトコンベア121(221、321)が配
置されており、上述のように砂を下方へ落下させた場合
には、ベルトコンベア121(221、321)上に砂
が乗せられて、搬送経路上から砂が取り除かれる。ま
た、図3に示されるように、浚渫スラリー処理装置のベ
ルトコンベア121(221、321)により砂が搬出
される場所には、、取り除かれた排出砂19(29、3
9)をダンプカー53に載せるためのショベルカー52
と、排出砂19(29、39)を再利用加工するための
場所へ運搬するダンプカー53が準備される。
【0029】次に、第一例の浚渫スラリー処理装置を用
いた浚渫スラリー処理方法を説明する。まず、例えば、
ポンプ浚渫船により、海底などから、水分を多量に含ん
だ土砂であるスラリーを浚渫する。浚渫されて得られた
浚渫スラリーを、排砂管51に流して、ポンプ圧送など
により、浚渫スラリー処理装置まで搬送する。
【0030】排砂管51から、上流側に配置された砂分
離部1に浚渫スラリーが流入される。この際、排砂管5
1の断面積Aよりも砂分離部1の流路15の断面積A1
の方が大きくされているので、砂分離部1における浚渫
スラリーの流速V1は、排砂管51における流速Vより
も遅くなる。
【0031】浚渫スラリーは流入口13を通って砂分離
部1に流入される。そして、流路15に流された浚渫ス
ラリーの水面aが、流出口14よりも高くなった時点で
流出され、流入口23を通って隣の砂分離部2へ流入さ
れる。この際、砂分離部1における流速V1では流され
ない重い土砂粒子は、砂分離部1の流路15の底部16
1に、図2中の矢印方向に沿って下方に向かって沈降す
る。なお、流入口13に近い底部161に沈降した土砂
粒子は、底部161に下流側に向かって深くなる傾斜が
設けられていることと、流入口13から入ってくる浚渫
スラリーによって押し流されることとにより、流出口1
4に近い底部161へ移動される。
【0032】続いて、上述のようにして、砂分離部1の
流出口14から流入口23を通って砂分離部2へ浚渫ス
ラリーが流入する。この際、砂分離部1の流路15の断
面積A1より砂分離部2の流路25の断面積A2の方が
大きくされているので、砂分離部2における浚渫スラリ
ーの流速V2が、砂分離部1における流速V1よりも遅
くなる。よって、砂分離部2においては、砂分離部1で
沈降しなかった土砂粒子の中で、砂分離部2の流速V2
では流されない土砂粒子が、底部261に沈降する。
【0033】同様にして、砂分離部3においては、砂分
離部2で沈降しなかった土砂粒子の中で、砂分離部3の
流速V3では流されない土砂粒子が、底部361に沈降
する。すなわち、上流側の砂分離部1(2)では、該砂
分離部1(2)よりも下流側の砂分離部2(3)で沈降
する土砂粒子よりも、重い大きな粒径の砂が沈降するこ
とになる。言い換えれば、下流側の砂分離部2(3)で
は、該砂分離部2(3)よりも上流側の砂分離部1
(2)で沈降する土砂粒子よりも、軽い小さな粒径の砂
が沈殿することになる。
【0034】以上のようにして、各砂分離部1、2、3
の底部161、261、361に溜められた土砂は、底
部161、261、361の低い部分に設けられた砂排
出口171、271、371を開けることにより、ベル
トコンベア121、221、321上に落下させられ
る。ベルトコンベア121、221、321によって、
浚渫スラリー処理装置から取り除かれた排出砂19、2
9、39は、ショベルカー52によってダンプカー53
に載せられる。そして、そのままダンプカー53により
砂を再利用加工するための場所へ搬送される。
【0035】また、各砂分離部1(2、3)に設けられ
た確認手段(レベルセンサ)11(21、31)を用い
て、砂の堆積状況が確認されており、砂の堆積高さが高
くなり、砂排出口171(271、371)を開けて
も、砂排出口171(271、371)から浚渫スラリ
ーが流出しない状況となったのが確認された後に、砂排
出口171(271、371)を開けるようにする。ま
た、砂排出口171(271、371)を開けて砂を下
方へ排出させている際に、確認手段11(21、31)
により、砂の堆積高さが浚渫スラリーが流出する可能性
が高くなる高さに近づいた際に、砂排出口171(27
1、371)を閉めるようにする。
【0036】上述のように、第一例の浚渫スラリー処理
装置によれば、砂分離部1(2、3)において、流入口
13(23、33)から流出口14(24、34)まで
流路15(25、35)内に浚渫スラリーを流す際に、
その砂分離部1(2、3)における浚渫スラリーの流速
A1(A2、A3)では流しきれない浚渫スラリー中の
土砂粒子を、流路15(25、35)の底部161(2
61、361)に沈殿させることができる。また、底部
161(261、361)に沈殿した砂を砂排出口17
1(271、371)を開くことにより下へ落下させる
ことができるので、浚渫スラリーから比較的重い土砂粒
子、すなわち、砂を分離することができる。また、搬送
経路となる砂分離部1、2、3、4…において浚渫スラ
リーから砂を分離することで、浚渫スラリー排出場所で
処理する土砂の量を減らすことができる。したがって、
排泥池などの浚渫スラリー排出場所に大きなスペースを
必要としなくなり、浚渫土の廃棄処理にかかるコストを
低減することができる。
【0037】また、上流側の砂分離部1(2)の流速A
1(A2)を、その砂分離部1(2)より下流側に位置
する砂分離部2(3)の流速A2(A3)よりも速くす
ることで、上流側の砂分離部1(2)では、下流側の砂
分離部2(3)で沈降する土砂粒子よりも、重い大きな
粒径の砂を沈降させることができる。よって、複数の各
砂分離部1(2、3)において沈降した砂を、それぞれ
の砂排出口171(271、371)から取り出すこと
によって、砂をその粒径に応じて分級して分離すること
ができる。
【0038】さらに、第一例の浚渫スラリー処理装置に
おいては、砂分離部1(2、3)が浚渫スラリー搬送経
路の一部となっているので、浚渫スラリーが複数の砂分
離部1(2、3)を連続的に流れて通過する。また、浚
渫スラリーから砂を排出する、または排出した砂を分級
する作業においては、浚渫スラリーを一個所にほぼ停滞
させた状態(例えば、排泥池に溜めた状態など)で作業
する可能性が高いが、上記砂分離部1(2、3)におい
ては、浚渫スラリーが連続的に流れて通過して、排出場
所に向かっているので、浚渫スラリーの搬送途中におい
て、ほぼ連続的に浚渫スラリーから砂を分離している状
況とすることができる。
【0039】また、各砂分離部1(2、3)には、砂の
堆積状況を確認するための確認手段(レベルセンサ)1
1(21、31)が設置されているので、各砂分離部1
(2、3)において砂が堆積しすぎないように確認する
ことができる。したがって、砂分離部1(2)で沈降し
た砂を、その砂分離部1(2)より下流の砂分離部2
(3)に流さないように、予防することができる。
【0040】以上のことから、第一例の浚渫スラリー処
理装置によれば、砂を分離するのに動力をあまり必要と
しない比較的簡単な設備により、砂を分級した状態でほ
ぼ連続的に分離できることから、低コストで、時間をか
けずに、浚渫スラリーから有効利用可能な分級された砂
を得ることができる。
【0041】(第二例)次に、本発明の実施の形態の第
二例の浚渫スラリー処理装置を、図面を参照して説明す
る。図4は、第二例の浚渫スラリー処理装置の平面図で
あり、図5は側面図であり、図6は断面図である。第二
例においては、底部と砂排出口とを除いて第一例の浚渫
スラリー処理装置と同様の構成を有するものであり、第
一例と同様の構成要素については、同じ符号を付して、
その説明を省略する。
【0042】砂分離部1(2、3)の流路15(25、
35)の底部162(262、362)は、図5に示さ
れるように、砂排出口172(272、372)の近傍
となる部分が、砂排出口172(272、372)に近
づくにつれて低くなる斜面とされており、下方に向けて
先細り形状とされている。底部162(262、36
2)に設けられた砂排出口172(272、372)
は、管状とされている。該砂排出口172(272、3
72)には、砂排出口172(272、372)を開閉
するバルブ17a(27a、37a)が取り付けられて
いる。
【0043】また、砂分離部1(2、3)内の砂排出口
172(272、372)の近傍には、圧縮空気注入手
段17b(27b、37b)が備えられている。この圧
縮空気注入手段17b(27b、37b)により、底部
162(262、362)に溜まった砂18(28、3
8)を砂排出口172(272、372)から押し出す
ように圧縮空気が注入される。
【0044】次に、第二例の浚渫スラリー処理装置を用
いた浚渫スラリー処理方法について説明する。なお、第
二例の浚渫スラリー処理方法においては、砂排出口17
2(272、372)の開閉の仕方と、砂排出口172
(272、372)が詰まった際の圧縮空気の注入を除
いては、第一例の浚渫スラリー処理方法と同様の方法を
用いており、第一例と同様の処理については、その説明
を省略する。
【0045】各砂分離部1(2、3)において、砂排出
口172(272、372)に近づくにつれて低くなる
斜面(先細り形状とされた部分)に、砂が沈降して堆積
する。この状態で、バルブ17a(27a、37a)を
開くことにより、堆積した砂18(28、38)が、管
状とされた砂排出口172(272、372)を通っ
て、下方へ排出され、ベルトコンベア122(222、
322)上に乗せられる。
【0046】このようにして、砂排出口172(27
2、372)を開けて沈殿した砂を取り出す際、例え
ば、堆積した砂18(28、38)の量が少ない場合な
どにおいては、沈殿した砂18(28、38)の上の浚
渫スラリーが、砂排出口172(272、372)から
流れ出す可能性がある。このような場合には、すぐにバ
ルブ17a(27a、37a)を閉じることで、浚渫ス
ラリーの流出を防ぐことができる。
【0047】また、砂排出口172(272、372)
を管状とし、かつ、砂排出口172(272、372)
の近傍を先細り形状としたことで、砂排出口172(2
72、372)やその近傍で、砂排出口172(27
2、372)から排出すべき砂18(28、38)が詰
まる可能性がある。このような場合には、圧縮空気注入
手段17b(27b、37b)により、圧縮空気を注入
することにより、砂の詰まりを解消することができる。
【0048】(第三例)次に、本発明の実施の形態の第
三例の浚渫スラリー処理装置を、図面を参照して説明す
る。図7は、第三例の浚渫スラリー処理装置を示すもの
で、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【0049】第三例の浚渫スラリー処理装置は、図7に
おける左側から右側へ浚渫スラリーを搬送する浚渫スラ
リー搬送経路上に設けられている。なお、図7中の左側
に位置する搬送管91は、第一例における排砂管51と
同様に、浚渫場所から浚渫スラリー処理装置まで、浚渫
スラリーを誘導するものである。また、図7中の右側に
位置する搬送管94は、第一例における図示しない排砂
管と同様に、浚渫スラリー処理装置から浚渫スラリー排
出場所まで、浚渫スラリーを誘導するものである。
【0050】浚渫スラリー処理装置には、搬送経路とな
る搬送管91、94に、浚渫スラリーから砂を分離する
液体サイクロン6、7、8が直列に接続されている。ま
た、液体サイクロン6、7、8同士の間は、搬送管9
2、93により接続されている。なお、第三例では、3
個の液体サイクロン6、7、8が直列に接続されている
ものとしたが、液体サイクロン6,7,8が複数直列に
並べて設けられていれば、液体サイクロン6,7,8は
3個に限ることなく、例えば、2個でも4個以上でも良
い。
【0051】液体サイクロン6、7、8において、上流
側の液体サイクロン6(7)により分離される砂の径A
6(A7)の設定が、上記液体サイクロン6(7)より
下流側に配置される液体サイクロン7(8)により分離
される砂の径A7(A8)の設定より大きくなるよう
に、各液体サイクロン6、7、8により分級される砂の
径A6、A7、A8(A6>A7>A8)が設定されて
いる。なお、各液体サイクロン6,7,8は、周知の液
体サイクロンであり、上部が円筒で下部が円錐状となっ
た外筒6a,7a,8aと、該外筒6a,7a,8aの
上部から外筒内に該外筒の接線方向に沿った状態で浚渫
スラリーを流入させる流入口(図示略)と、該外筒6
a,7a,8aの上部の中心部に配置されるとともに下
端が開放された内筒(図示略)と、外筒6a,7a,8
aの円錐状の下部の下端に設けられた砂取出口6b,7
b,8bとを備えるものである。
【0052】ここで、液体サイクロン6を用いて、いわ
ゆる液体サイクロンの一般的な作用を簡単に説明する
と、上記流入口は、例えば、上記搬送管91に接続され
ており、搬送管91から送られた浚渫スラリーを外筒6
a内に流入させるようになっている。そして、この際
に、浚渫スラリーは、外筒6aの接線方向に沿って流入
させられることになり、外筒6a内において浚渫スラリ
ーが外筒6aの内周に沿って渦を起こすように回転して
流れる状態となる。
【0053】また、外筒6a内が浚渫スラリーでほぼ満
たされた状態では、流入口から浚渫スラリーが流入する
と、外筒6a内の浚渫スラリーが内筒に押し出されるこ
とになる。そして、内筒は搬送管92に接続されてお
り、下流側に浚渫スラリーが流されることになる。ま
た、外筒6a内においては、重い土砂粒子が外筒6aの
内面側に遠心力により押しやられ、外筒6aの内面に当
たった土砂粒子は、外筒6aの内面に沿って下降し、砂
取出口6bに向かうことになる。一方、内筒の下端の開
放された部分は、外筒6aの上部の中心部に位置してお
り、上述のように重い土砂粒子が遠心力により外側に押
し出された状態では、重い土砂粒子を除いた状態の浚渫
スラリーが内筒の下端から流出することになる。
【0054】そして、外筒6aの下端部に重い土砂粒子
が溜まることになり、上記砂取出口6bから分離された
重い土砂粒子を取出すことができる。なお、砂取出口6
bは、バルブ等により開閉可能となっている。また、上
記流入口においては、該流入口に接続される搬送管91
より径が小さくされて、外筒6aに流入する際の流速を
搬送管91内における流速より速くするようになってい
る。そして、上記液体サイクロン7,8も液体サイクロ
ン6と同様の構成を有するとともに、液体サイクロン
6,7,8内の渦の流速等により分離する土砂粒子の重
さ(径)を設定することができる。なお、上述の液体サ
イクロンには、様々な改良型のものが知られており、本
発明で用いられる液体サイクロンは、上述の液体サイク
ロン6,7,8に限られるものではなく、改良型の液体
サイクロンであっても良い。
【0055】次に、第三例の浚渫スラリー処理装置を用
いて浚渫スラリーを処理する際の作用について説明す
る。まず、例えば、ポンプ浚渫船により、海底などか
ら、水分を多量に含んだ土砂であるスラリーを浚渫す
る。浚渫されて得られた浚渫スラリーを、搬送管91に
流して、ポンプ圧送などにより、浚渫スラリー処理装置
まで搬送する。
【0056】搬送された浚渫スラリーは、液体サイクロ
ン6に流入され、遠心力により、粒径がA6以上の砂が
分離され、排出砂68が下方に落下させられる。排出砂
68が取り除かれた浚渫スラリーは、配送管92を通っ
て、液体サイクロン7に流入させられ、液体サイクロン
6と同様に、粒径がA7以上でA6よりも小さい粒径の
砂が分離され、排出砂78が下方に落下させられる。同
様に、液体サイクロン8により、粒径A8以上でA7よ
り小さい粒径の砂が分離される。
【0057】上述のように、第三例では、浚渫スラリー
搬送経路上に直列に液体サイクロンを配置することによ
り、ほぼ連続的に砂を分離することができる。また、各
液体サイクロンの分離する砂の径を上流から下流に行く
につれて小さくするようにすることで、砂を分級した状
態で分離することができる。よって、低コストで時間を
かけずに浚渫スラリーから有効利用可能な分級された砂
を得ることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の浚渫スラリー処理装置によれば、砂分離部の流路にお
いて、底部の低い部分に沈殿した土砂粒子が溜まった状
態で、排出口をあけて、砂分離部の流路から沈殿した土
砂流離を出すことにより、浚渫スラリーから比較的重い
土砂粒子、すなわち、砂を分離することができる。ま
た、砂分が取り除かれた状態の浚渫スラリーが、浚渫ス
ラリー排出場所に搬送されることになるので、排泥池な
どで廃棄する土砂の量を減らすことができ、したがっ
て、排泥池に大きなスペースを必要としなくなり、浚渫
土の廃棄処理にかかるコストを低減することができる。
【0059】また、上流側の砂分離部では、重い大きな
粒径の砂だけが沈殿し、下流側の砂分離部では、上流側
の砂分離部で分離された砂より軽い小さな粒径の砂が沈
殿する。したがって、上流側の砂分離部から下流側の砂
分離部に行くにしたがって、より小さな粒径の砂が分離
されるので、砂をその径に応じて分級して分離すること
ができる。さらに、砂分離部においては、浚渫スラリー
が連続的に流れて通過しているので、ほぼ連続的に浚渫
スラリーから砂を分離した状態とすることができる。
【0060】以上により、砂を分離するのに動力をあま
り必要としない比較的簡単な設備により、砂を分級した
状態でほぼ連続的に分離できるので、低コストで、時間
をかけずに、浚渫スラリーから有効利用可能な分級され
た砂を得ることができる。
【0061】請求項2の浚渫スラリー処理装置によれ
ば、請求項1と同様の効果を得ることができるのは勿論
のこと、砂排出口を開けて沈殿した砂を取り出す際、沈
殿した砂の上の浚渫スラリーが、砂排出口から流れ出し
た場合にも、すぐにバルブを閉じることによって、浚渫
スラリーの流出を防止することができる。
【0062】請求項3の浚渫スラリー処理装置によれ
ば、請求項2と同様の効果を得ることができるのは勿論
のこと、砂排出口やその近傍で砂が詰まった場合に、圧
縮空気注入手段により、詰まった砂を砂排出口から押し
出すように圧縮空気を注入することにより、容易に砂の
詰まりを解消することができる。
【0063】請求項4の浚渫スラリー処理装置によれ
ば、浚渫スラリー搬送経路となる搬送管に、複数の液体
サイクロンを直列に接続するとともに、各液体サイクロ
ンの分離する砂の径を上流から下流にいくにつれて小さ
くするようにすることで、砂を分級した状態でほぼ連続
的に分離でき、低コストで時間をかけずに浚渫スラリー
から有効利用可能な分級された砂を得ることができる。
【0064】請求項5の浚渫スラリー処理方法は、請求
項1〜4と同様の効果を得ることができる。すなわち、
浚渫スラリー搬送経路上で浚渫スラリー処理装置により
砂を分離するので、ほぼ連続的に砂を分離でき、時間を
かけずに砂を分離することができる。また、浚渫スラリ
ーから砂を分級した状態で分離するので、浚渫スラリー
から有効利用可能な分級された砂を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る浚渫スラリー処理装置の第一例を
示すもので、その平面図である。
【図2】同、その側面図である。
【図3】同、(A)は図2のA−A断面図、(B)は図
2のB−B断面図、(C)は図2のC−C断面図であ
る。
【図4】本発明に係る浚渫スラリー処理装置の第二例を
示すもので、その平面図である。
【図5】同、その側面図である。
【図6】同、図5の(A)は図5のA−A断面図、
(B)は図5のB−B断面図、(C)は図5のC−C断
面図である。
【図7】本発明に係る浚渫スラリー処理装置の第三例を
示すもので、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【符号の説明】
1、2、3、4 砂分離部 6、7、8 液体サイクロン 13、23、33 流入口 14、24、34 流出口 15、25、35 流路 161、261、361 底部 162、262、362 底部 171、271、371 砂排出口 172、272、372 砂排出口 17a、27a、37a バルブ 17b、27b、37b 圧縮空気注入手段 91、92、93、94 搬送管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浚渫を行なっている浚渫場所から浚渫ス
    ラリーを排出する排泥池等の浚渫スラリー排出場所まで
    浚渫スラリーを搬送する浚渫スラリー搬送経路上に設け
    られ、浚渫スラリー中の砂をその粒径に基づいて分級し
    た状態で分離する浚渫スラリー処理装置であって、 上記搬送経路に、該搬送経路の一部となるとともに、砂
    を分離する砂分離部が上記搬送経路に沿って複数直列に
    並べて設けられ、 上記砂分離部には、上記搬送経路の上流側から浚渫スラ
    リーが流入する流入口と、該流入口より上記搬送経路の
    下流側の低い位置に設けられるとともに上記砂分離部か
    ら浚渫スラリーを流出させる流出口と、上記流入口から
    上記流出口へ浚渫スラリーを流すとともに、底部の少な
    くとも一部が上記流出口より低くされた流路と、該流路
    の底部の低い位置に設けられ、かつ、該底部上に沈殿す
    る砂を排出するとともに開閉自在な砂排出口とが備えら
    れ、 複数の上記砂分離部において、上流側の砂分離部内を流
    れる浚渫スラリーの流速が、該砂分離部より下流側の砂
    分離部内を流れる浚渫スラリーの流速より速くされてい
    ることを特徴とする浚渫スラリー処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の浚渫スラリー処理装置に
    おいて、 上記砂分離部の少なくとも上記砂排出口の周囲の底部
    は、上記砂排出口に近づくにつれて低くなる斜面とさ
    れ、 該砂排出口が管状とされ、管状の該砂排出口に、該砂排
    出口を開閉するバルブが取付けられていることを特徴と
    する浚渫スラリー処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の浚渫スラリー処理装置に
    おいて、 上記砂分離部の上記砂排出口もしくは上記砂分離部内の
    上記砂排出口の近傍において、該砂排出口から排出すべ
    き砂が詰まった状態となった場合に、該砂を上記砂排出
    口から押し出すように圧縮空気を上記砂分離部内に注入
    する圧縮空気注入手段が備えられていることを特徴とす
    る浚渫スラリー処理装置。
  4. 【請求項4】 浚渫を行なっている浚渫場所から浚渫ス
    ラリーを排出する排泥池等の浚渫スラリー排出場所まで
    浚渫スラリーを搬送する浚渫スラリー搬送経路上に設け
    られ、浚渫スラリー中の砂をその粒径に基づいて分級し
    た状態で分離する浚渫スラリー処理装置であって、 上記浚渫スラリー搬送経路となる搬送管に、浚渫スラリ
    ーから砂を分離する複数の液体サイクロンが直列に接続
    され、かつ、複数の上記液体サイクロンにおいて、上流
    側の液体サイクロンにより分離される砂の径の設定が、
    該液体サイクロンより下流側に配置される液体サイクロ
    ンにより分離される砂の径の設定より大きくなるよう
    に、各液体サイクロンにより分級される砂の径が設定さ
    れていることを特徴とする浚渫スラリー処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つに記載の浚
    渫スラリー処理装置を用いた浚渫スラリー処理方法であ
    って、 浚渫場所から浚渫された浚渫スラリーを浚渫スラリーを
    排出する浚渫スラリー排出場所まで搬送する間に、該浚
    渫スラリー搬送経路上で、上記浚渫スラリー処理装置に
    より、浚渫スラリーから砂を分級した状態で分離するこ
    とを特徴とする浚渫スラリー処理方法。
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