JP2001073202A

JP2001073202A - 高吸汗着

Info

Publication number: JP2001073202A
Application number: JP24962599A
Authority: JP
Inventors: Osamu Ohira; 修大平
Original assignee: TCS KK
Current assignee: TCS KK
Priority date: 1999-09-03
Filing date: 1999-09-03
Publication date: 2001-03-21

Abstract

(57)【要約】【課題】高温、高熱や多湿の作業環境等において、噴
き出る汗を十分に吸収できて快適に作業をできるように
することにある。【解決手段】吸汗着本体ないしその内面側を高吸水性
に富み、かつ繰り返し洗濯可能な高吸水性生地で構成
し、上記吸汗着１を肩部で分離、結合可能に前身頃２と
後身頃３の上端部を係脱手段４、５で係脱自在に形成し
ているとともに、前身頃２と後身頃３の両側部でも分
離、結合可能に係脱手段６、７、８、９で係脱自在に形
成している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、衣服分野におけ
る、高温、高熱や多湿の作業環境等において着用する高
吸汗着に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、溶接作業、造船作業等の高温、高
熱場所や病院の患者等の入浴などの多湿場所での多汗作
業では、着用している下着が汗でびっしょりと濡れた
り、作業中に身体から汗がしたたり落ちたりして不快な
ものであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで、溶接作業等で
は、作業着内にエアーを吹き込んで身体を冷やすように
して行うことが知られているが、エアーで身体を冷しす
ぎて変調が生じることがあった。

【０００４】そのため、高温、高熱や多湿の作業環境等
で発生する汗を十分に吸収できて、快適に作業等ができ
る高吸汗着が要望されていた。

【０００５】

【議題を解決するための手段】本発明は、上記のような
点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、高
温、高熱や多湿の作業環境等において着用する高吸汗着
であって、上記高吸汗着本体ないしその内面側を高吸水
性に富み、かつ繰り返し洗濯可能な高吸水性生地で構成
し、上記吸汗着を前身頃と後身頃とで容易に分離、結合
可能等として脱着容易に形成していることを特徴とする
高吸汗着を提供するものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の高吸汗着は、高温、高熱
や多湿の作業環境等において着用する高吸汗着であっ
て、上記高吸汗着本体ないしその内面側を高吸水性に富
み、かつ繰り返し洗濯可能な高吸水性生地で構成し、上
記吸汗着を前身頃と後身頃とで容易に分離、結合可能等
として脱着容易に形成していることを特徴としている。

【０００７】吸汗着１は、図１、図４、図５、図６のよ
うにベスト状やエプロン状、ガウン状等に前身頃２と後
身頃３をこれらの上端部や左右の両側部等で係脱手段
４、５、６、７、８、９等によってそれぞれ結合、分離
可能に係止するようにし、吸汗着１を容易に着用でき
て、容易に脱げるようにしている。

【０００８】上記前身頃２は、図１、図２のように右前
身頃１０と左前身頃１１とに分離したり、図４のように
一体的とすることができ、作業等に合った仕様に適宜に
形成することができる。

【０００９】このように形成した前身頃２、後身頃３
は、図３のように２層や３層構造の生地を使用でき、特
に吸汗着本体またはその内面側を高吸水性に富み、かつ
繰り返し洗濯可能な溶水性に富む高吸水性生地１２で構
成し、高温や高熱、多湿の作業環境下での身体から出る
汗を十分に吸収できて快適に作業できるようにしてい
る。

【００１０】上記高吸水性生地１２は、特開平５−７１
０７３号公報に開示されているような、綿、レーヨン、
ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維や各種繊維の混
紡、編物、平織布に澱粉系、セルロース系、合成ポリマ
ー系等の高吸水性樹脂の０．１〜１０μ厚さの皮膜を有
するものが使用できる。

【００１１】また、特開平８−５８００６号公報に開示
されているような、繊維布帛体と不織布体とが積層され
た繊維複合体であって、この繊維布帛体および／または
不織布体が高吸水性の天然蛋白質を含み、繊維布帛体と
不織布体が天然蛋白質を含む接合剤で接合したものを使
用したりするなど、本発明の趣旨にそったものを使用で
きる。

【００１２】上記吸汗着１の前身頃２と後身頃３には、
図１、図２のように手が届きやすい両肩部や両側部の中
部や下部にベルベットファスナー等の係止片４１、５
１、６１、７１、８１、９１と被係止片４２、５２、６
２、７２、８２、９２をそれぞれ結合、分離可能に取着
し、着用した吸汗着１を外衣を着用した状態であって
も、上記した肩部の係止片４１、５１、被係止片４２、
５２を分離し、両側部の係止片６１、７１、８１、９
１、被係止片６２、７２、８２、９２を分離することに
よって、前身頃２、後身頃３を下方や側方に引っぱって
簡単に脱げるようにすることができる。

【００１３】上記係脱手段としては、上記の面ファスナ
ーのものが面接合できて好ましいが、ホックとホックボ
タン、ボタンとボタン孔や、ひも結合としたりするな
ど、容易に結合、分離できるものとすることができる。

【００１４】なお、衣服の内側に下着や肌着として使用
する場合には、吸汗着が自然と身体に密着するので、両
肩部の係脱手段のみとすることも可能である。

【００１５】

【実施例】図１〜図３は、本発明の一実施例を示すもの
である。吸汗着１は、図１のようにベスト状のものとし
ていて、背部の後身頃３を背中にあてがうようにほぼ台
形状とし、前部の前身頃２を右と左に分割してその真中
で重ね合わせて結合するようにしたものである。

【００１６】そして、上記した前身頃２と後身頃３を図
３のようなナイロンまたはポリエステル等の外布１５と
透過性のよいトリコットン等のメッシュ生地の内布１６
の間に上記した高吸水性生地１２の３層構造として配設
し、内布１６を通過して汗を即座にかつ十分に吸収する
とともに、洗濯によっても機能が失われないようにした
ものである。

【００１７】そして、図２のように前身頃２と後身頃
３、前身頃２の中央部側にそれぞれベルベットファスナ
ーの係脱手段４、５、６、７、８、９、１３、１４をそ
れぞれ取着し、容易に着脱できるようにしている。

【００１８】上記した吸汗着１を下着として着衣して作
業外着を着用し、溶接作業等の高熱作業を行うと、身体
から汗が噴き出るように生じるが、汗が吸汗着１の高吸
水性生地１２に吸収され、この高吸水性生地１２がメッ
シュの内布１６で肌に直接接触せず、快適に作業ができ
る。

【００１９】そして、作業が終わると、吸汗着１の肩
部、両側部の係脱手段を分離することによって、外衣を
着用したままであっても容易かつ迅速に脱ぐことができ
るとともに、この汗を吸収した吸汗着１を洗濯して再使
用できる。

【００２０】

【他の実施例】図４は、本発明の他の実施例で、上記し
た作業着１の前身頃２を左右に分割せずにベスト状に一
体化したものである。

【００２１】本実施例では、たとえば病院等において看
護婦や補助者が着衣して患者等を入浴させる高温、多湿
の作業環境においても快適に使用できる。

【００２２】図５、図６は、それぞれ他の実施例で、吸
汗着１をガウン状に形成したものである。これらの実施
例では、病院等で患者を入浴させた後に上記した吸汗着
１をシーツ状に展開し、患者をこの上に寝かせて吸汗着
１を容易に着衣させて汗処理することができる。側部
は、係脱手段１７、１８、１９、２０で係脱可能として
おくのが好ましい。

【００２３】特に、図５、図６のガウン状の吸汗着１で
は、上記した入浴用に限らずに病人等に着衣して家庭や
病院等のベッドや布団にそのまま寝たりして使用するこ
ともできる。この場合、病人等の汗を吸収できるのはも
ちろん、床ずれやむれ等も防止できて好ましい。なお、
必要によりパジャマ状にも形成することも可能である。

【００２４】本発明の吸汗着は、上記のような実施側の
他にスポーツ等の練習、冶金処理等の高温、高熱環境で
の作業、その他、本発明の趣旨にもとづく多汗分野に適
用することができ、その外面は用途に応じて防水性シー
トとしたり、耐熱性シート等とすることができる。

【００２５】

【発明の効果】以上のように本発明にあっては、高温、
高熱や多湿の作業環境等において高吸汗着を着用するこ
とによって、たとえ身体から汗が噴き出るように生じて
も、汗を高吸水性生地で吸収して、快適に作業ができ、
この汗を吸収した作業着を洗濯して再使用できる。

【００２６】そして、上記作業着を前身頃と後身頃とで
容易に分離、結合可能として脱着容易に形成しているこ
とによって、容易にに着用できるとともに、簡単、迅速
に脱ぐことができる。

【００２７】また、吸汗着を肩部で分離、結合可能に前
身頃と後身頃の上端部を係脱手段で係脱自在に形成して
いるとともに、前身頃と後身頃の両側部でも分離、結合
可能に係脱手段で係脱自在に形成することによって、外
衣を着用したままであっても吸汗着を身体の下方へ引っ
張ったり、側方へ引っ張ることによって容易に脱ぐこと
ができる。

【００２８】また、吸汗着の両側部を開口状態とし、肩
部で前身頃と後身頃を折り曲げるようにして容易に着脱
可能に形成していることによって、シーツ状に展開して
その上に病人等を寝かせて容易に着衣させて汗処理する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の説明用正面図、

【図２】同上の前身頃の正面図（ａ）と後身頃の背面図
（ｂ）、

【図３】同上の高吸水性生地部の説明用拡大断面図、

【図４】同上の他の実施例の説明用正面図、

【図５】同上のさらに他の実施例の説明用斜視図、

【図６】同上のさらに他の実施例の説明用斜視図。

【符号の説明】

１…吸汗着２…前身頃３…後身頃４、５、６、７、８、９、１７、１８…係脱手段

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】高温、高熱や多湿の作業環境等において
着用する高吸汗着であって、上記吸汗着本体ないしその内面側を高吸水性に富み、か
つ繰り返し洗濯可能な高吸水性生地で構成し、上記吸汗着を前身頃と後身頃とで容易に分離、結合可能
として脱着容易に形成していることを特徴とする高吸汗
着。
【請求項２】吸汗着を肩部で分離、結合可能に前身頃
と後身頃の上端部を係脱手段で係脱自在に形成している
とともに、前身頃と後身頃の両側部でも分離、結合可能
に係脱手段で係脱自在に形成している請求項１に記載の
高吸汗着。
【請求項３】高温、高熱や多湿の作業環境等において
着用する高吸汗着であって、上記吸汗着本体ないしその内面側を高吸水性に富み、か
つ繰り返し洗濯可能な高吸水性生地で構成し、上記吸汗着の両側部を開口状態とし、肩部で前身頃と後
身頃を折り曲げるようにして容易に着脱可能に形成して
いることを特徴とする高吸汗着。