JP2001070252A - 医療用ガイドワイヤー - Google Patents

医療用ガイドワイヤー

Info

Publication number
JP2001070252A
JP2001070252A JP24928799A JP24928799A JP2001070252A JP 2001070252 A JP2001070252 A JP 2001070252A JP 24928799 A JP24928799 A JP 24928799A JP 24928799 A JP24928799 A JP 24928799A JP 2001070252 A JP2001070252 A JP 2001070252A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
guide wire
mandrel
thermocouple
constantan
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24928799A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kurita
明 栗田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
INTER NOBA KK
INTER NOVA KK
RICHARD R HOIZAA
Original Assignee
INTER NOBA KK
INTER NOVA KK
RICHARD R HOIZAA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by INTER NOBA KK, INTER NOVA KK, RICHARD R HOIZAA filed Critical INTER NOBA KK
Priority to JP24928799A priority Critical patent/JP2001070252A/ja
Publication of JP2001070252A publication Critical patent/JP2001070252A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作性に優れ、体内の温度を測定することが
できるガイドワイヤーを提供する。 【解決手段】 先端側に熱電対8を備えた医療用ガイド
ワイヤー1において、心棒2とコンスタンタン線5とを
接続して熱電対8を形成する。それら導線の一方である
心棒2は、ステンレススチール等の高い剛性を有する金
属線材からなるから、該心棒2により押し込み性及び回
転性を確保する特性が得られ、体内深部へ血管等の内腔
を経由して到達することができ、該到達部分の温度を熱
電対8により測定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、経皮的に体内に挿
入して体内温度を測定する医療用ガイドワイヤーに関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】PTCA(経皮経管冠
動脈形成術)は、動脈硬化により狭窄化した血管を押し
広げる手術として、近年、心臓冠動脈や足などの動脈に
対して広く行われている。その動脈硬化は成人病による
死因の一つであり、動脈硬化が心臓血管に起こると心筋
梗塞となり、動脈硬化が足などに起こると動脈血栓や動
脈溜となる。
【0003】そして、近年の研究によれば、冠動脈の血
管壁にサーミスタをあてて温度を測定することにより、
該血管の病変が進行中であるか、安定しているかを判断
できることが分かってきた。すなわち、病変の初期には
組織の炎症に伴う発熱があり、逆に病気がすすめば、組
織の活動は不活発になってその発熱量が少なくなり、組
織温度が低くなるためである。
【0004】また、同様の研究は、頚動脈の動脈硬化に
おいても行われており、2〜3度までの大きな温度分布
が測定されている。そして、頚動脈においては、ここに
できた血栓が脳動脈に飛んで、脳梗塞の原因となるた
め、超音波診断などにより、血管の病変を発見した時、
該病変部分が早期のものであるか、安定したものである
かにより、その治療方針に対して大きな判断材料となる
ことから、体内温度の測定により、各部位の種々の病変
を予測することが可能となると考えられる。
【0005】しかし、従来の温度センサでは、操作性に
おいて、複雑な病変部位には対応することができず、例
えば、冠動脈の入口にある病変の測定は可能であるも、
通常日本人に多い冠動脈抹消に近い部位を測定するに
は、トルク性及び押し込み性の両方の操作性を備えたも
のでないと、実施上測定が不可能である。
【0006】そこで、本発明は、操作性に優れ、体内の
温度を測定することができるガイドワイヤーを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、先端
側に熱電対を備えた医療用ガイドワイヤーにおいて、対
をなす導線を接続して前記熱電対を形成し、それら導線
の一方は、高い剛性を有する金属線材からなるものであ
る。
【0008】前記請求項1の構成によれば、金属線材が
高い剛性を有するから、回転性及び押し込み性が得ら
れ、体内深部へ血管等の内腔を経由して到達することが
でき、該到達部分の温度を熱電対により測定することが
できる。また、熱電対を構成する一方の導線を心棒に用
いているから、ガイドワイヤーを比較的細く形成するこ
とができる。
【0009】請求項2の発明は、前記金属線材に長さ方
向に連続する凹部を形成し、この凹部に前記導線の他方
を配置したものである。
【0010】前記請求項2の構成によれば、導線同士の
組立が容易で、ガイドワイヤーの外径寸法を押えること
ができる。
【0011】請求項3の発明は、前記凹部が溝状であ
る。
【0012】前記請求項3の構成によれば、一方の導線
に設けた溝状の凹部に、他方の導線を挿入配置すること
ができる。
【0013】ここで、前記金属線材は断面が真円まで許
されるが、こうすると、熱電対の対をなすもう一方の導
線をうまく配置できないので、前記金属線材に長さ方向
に連続する凹部すなわち欠損部を形成し、この欠損部に
前記導線の他方を配置する。そして、一般的には、前記
欠損部に極細の熱電対の導線を配置固定することは容易
でなく、コーティングなどにより固定することになる
が、このため製造は比較的困難な面がある。そこで、欠
損部が溝状であれば、導線同士の組立が極めて容易で、
ガイドワイヤーの外径寸法を抑えることができる。
【0014】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施例を添付図面を
参照して説明すると、図1ないし図4は本発明の第1実
施例を示し、同図に示すように、ガイドワイヤー1は、
外径0.22ミリ程度で長さ1450ミリ程度の心棒2
を有し、この心棒2はガイドワイヤー1に押し込み性及
び回転性の特性を有するためにステンレススチール(S
US304)等から形成されており、その先端側300ミ
リ程度は先細りになるテーパー部3が形成されている。
このテーパー部3の先端には密コイル4が設けられ、こ
の密コイル4は、ステンレススチール(SUS304)の
線径約0.08ミリの線材をコイル状に形成したもので
あり、該コイル4の外径は0.33ミリ、内径は0.2
5ミリ、長さLcはこの例では30ミリ程度である。そ
して、前記心棒2が対をなす導線の一方となる。
【0015】また、前記心棒2に沿って、他方の導線で
ある線直0.06ミリのコンスタンタン線5を設け、こ
のコンスタンタン線5の外周はポリウレタン被覆により
絶縁されている。これら心棒2とコンスタンタン線5と
を絶縁チューブたるポリイミドチューブ6に挿通すると
共に、さらに前記密コイル4に挿通する。尚、前記ポリ
イミドチューブ6の外径は0.33ミリ、内径は0.3
1ミリ、長さ1400ミリ程度であり、該ポリイミドチ
ューブ6の少なくとも外周には、厚さ0.01ミリ程度
のテフロンコーティングが施されている。また、心棒2
とコンスタンタン線5とは相互に絶縁されている。そし
て、半田付け等により前記密コイル4の先端にはマーカ
ー7が形成され、このマーカー7に前記心棒2の先端と
コンスタンタン線5の先端が電気的に接続され、この接
続箇所により熱電対8を構成している。また、前記密コ
イル4とポリイミドチューブ6とをイソシアネート系樹
脂接着剤等により接着する。
【0016】また、ガイドワイヤー1の基端側には、前
記熱電対8のコネクタ部9を設けており、このコネクタ
部9はステンレススティール製の接続リング10とコンス
タンタン製の接続リング11との間にポリイミド製の絶縁
リング12を設け、前記接続リング10に心棒2を電気的に
接続すると共に、前記接続リング11にコンスタンタン線
5を電気的に接続してなる。
【0017】次に前記ガイドワイヤー1の組立方法につ
き説明すると、(1)コンスタンタン線5と心棒2の先
端を半田付けにより固定して両者を一体化する。尚、こ
の段階で熱電対7が形成される。(2)これらコンスタ
ンタン線5と心棒2とをポリイミドチューブ6に挿通す
る。(3)コンスタンタン線5と心棒2の先端を密コイ
ル4に挿通する。(4)コンスタンタン線5と心棒2と
密コイル4の先端を半田付けして先端マーカー7を形成
する。(5)密コイル4とチューブ6との接続箇所を瞬
間接着剤で接着する。(6)コネクタ部9のリング10,
11,12も瞬間接着剤で固定する。
【0018】このようなガイドワイヤー1においては、
心棒部分は、例えば0.025ミクロン程度の極薄肉厚
のポリイミドチューブ6内に、心棒2とコンスタンタン
線5とがその全長にわたって収納され、また、コイル部
分には、ステンレススチール製のコイル4内に、心棒2
とコンスタンタン線5とが収納され、熱電対8が半田付
けにより固定されており、ステンレススチールからなる
心棒2によるトルク(回転)性と押し込み性が確保さ
れ、このガイドワイヤー1を経皮的に動脈に挿入し、先
端マーカー7により位置を確認しながら、該マーカー7
を冠動脈に位置させ、熱電対8により該部分の温度を測
定する。尚、操作において、密コイル4はガイドワイヤ
ー1の先端に適当な柔軟性と弾性復元力を与えるもので
ある。
【0019】このように本実施例では、請求項1に対応
して、先端側に熱電対8を備えた医療用ガイドワイヤー
1において、一対の導線たる心棒2とコンスタンタン線
5を接続して熱電対8を形成し、それら導線の一方であ
る心棒2は、ステンレススチール等の高い剛性を有する
金属線材からなるから、該心棒2により押し込み性及び
回転性を確保する特性が得られ、体内深部へ血管等の内
腔を経由して到達することができ、該到達部分の温度を
熱電対8により測定することができる。
【0020】また、実施例上の効果として、コンスタン
タン線5と心棒2の先端を半田付けにより固定して両者
を一体化してから、チューブ6及び密コイル4に挿通す
るから、その挿通作業を比較的容易に行うことができ
る。また、密コイル4とチューブ6との接続箇所を接着
剤で接着するから、心棒2から密コイル4が外れること
がない。また、心棒2の先端にテーパー部3を設けると
共に、先端に密コイル4を設けたから、ガイドワイヤー
1の先端に適度の柔軟性と弾性復元力が得られる。
【0021】尚、この実施例のように、ガイドワイヤー
1の直径が0.45ミリ以下のものは、PTCA(経皮
経管冠動脈形成術)に適したものとなり、直径が0.2
5ミリ,0.35ミリのものなどが製造できる。また、
例えば、先端の密コイル4の長さは、30〜300ミリ
程度とし、残りの部分はポリイミドチューブ6内に心棒
2とコンスタンタン線5を挿通し、そのガイドワイヤー
1の全長を50〜3600ミリ程度にすることもでき
る。尚、基端の前記コネクタ部9は略30ミリである。
【0022】図5及び図6は本発明の第2実施例を示
し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付し、その
詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、図5及
び図6に示すガイドワイヤー1の直径は1ミリ程度であ
って、そのほぼ全長に渡って密コイル4を用いており、
該密コイル4によりガイドワイヤー1のほぼ全長に、適
当な柔軟性と弾性復元力が与えられ、図5では先端がス
トレート型である。尚、ガイドワイヤー1には、そのほ
ぼ全長に渡って心棒2及び他方の導線であるコンスタン
タン線5が挿通されている。図6は先端J型のガイドワ
イヤー1を示し、密コイル4の先端には、ポリイミドチ
ューブ6内に、前記心棒2とコンスタンタン線5の先端
が挿通されており、先端マーカー7に熱電対8が設けら
れている。そして、図5及び図6のガイドワイヤー1の
好適な例は、主として直径0.6ミリ以上のものであ
り、長さは50〜3600ミリ程度である。
【0023】図7及び図9は本発明の第3実施例を示
し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳
細な説明を省略して詳述すると、この例は、銅−コンス
タンタンの熱電対8を備えたガイドワイヤー1であり、
内径0.26ミリ,外径0.32ミリの密コイル4を長
さ30ミリに形成する。銅線21及びコンスタンタン線5
の2本の導線は、それぞれ直径が0.05ミリ,長さ1
500ミリで、それぞれ外周にポリウレタン被覆が施さ
れて絶縁されている。また、この例では、心棒2Aは、
幅0.28ミリ,厚さ0.18ミリの焼き入れステンレ
ススチールベルトであり、全長1500ミリとし、その
先端から長さLt=300ミリを先細りとなるテーパー
部3に形成し、先端側のテーパー部3に軟らかさ、すな
わち柔軟性を与える。尚、図9に示すように、テーパー
部3はベルトからなる心棒2Aを先端に向って細くなる
ように、切断あるいは削るなどして斜めに形成してな
る。また、図9では、斜めに形成することを説明するた
めにテーパー部3の長さLtを、密コイル4より短く図
示しているが、上述したように、長さLtはコイル4よ
り長い300ミリである。また、コネクタ部9は、接続
リング10Aが銅製であり、銅線21が電気的に接続され
る。
【0024】そして、組立にあたっては、図9に示すよ
うに、銅線21とコンスタンタン線5の2本の導線の先端
を半田付け22により仮固定し、また、これら銅線21とコ
ンスタンタン線5と心棒2Aとを半田付けなどにより仮
固定し、ポリイミドチューブ6に挿通した後、さらに密
コイル4に挿通し、銅線21とコンスタンタン線5と心棒
2Aと密コイル4の先端とを半田付けして前記マーカー
7を形成すると共に、銅とコンスタンタンの熱電対8を
形成する。また、マーカー7は研磨して仕上る。また、
密コイル4とチューブ6は接着し、基端にはコネクタ部
9を設ける。
【0025】このように本実施例では、先端側に熱電対
8を備えた医療用ガイドワイヤーにおいて、対をなす導
線たるコンスタンタン線5と銅線21を接続して熱電対8
を形成し、さらに、高い剛性を有する金属線材たる焼き
入れステンレススチールベルトを心棒2Aを備えるか
ら、ガイドワイヤー1は押し込み性及び回転性を確保す
る特性を備え、体内深部へ血管等の内腔を経由して到達
することができ、該到達部分の温度を熱電対8により測
定することができる。
【0026】図10は本発明の第4実施例を示し、上記
各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明
を省略して詳述すると、この例は、ステンレススチール
(SUS304)−コンスタンタンの熱電対8を備えたガ
イドワイヤー1であり、内径0.26ミリ,外径0.3
2ミリの密コイル4を長さ30ミリに形成する。他方の
導線となるコンスタンタン線5は、直径が0.05ミ
リ,長さが1800ミリで、外周にポリウレタン被覆が
施されて絶縁されている。また、この例では、心棒2A
は、幅280ミクロン,厚さ180ミクロの焼き入れス
テンレススチールベルトであり、全長1500ミリと
し、その先端から長さLt=300ミリを先細りとなる
テーパー部3に形成し、先端側のテーパー部3に柔軟性
を与える。そして、心棒2Aとコンスタンタン線5の先
端とを軽く半田付け22する。これら心棒2Aとコンスタ
ンタン線5とをポリイミドチューブ6に挿通し、さら
に、密コイル4に挿通し、密コイル4の先端において、
密コイル4と心棒2Aとコンスタンタン線5とを半田付
けしてマーカー7を形成すると共に、ステンレススチー
ルとコンスタンタンの熱電対8を形成する。また、マー
カー7を研磨して仕上る。また、密コイル4とチューブ
6は接着し、基端にはコネクタ部9を設ける。
【0027】尚、本発明の各実施例では、半田付けによ
り熱電対8を形成したが、スポット溶接などにより作成
することができ、あるいは電子ビーム,レーザー溶接,
銀蝋溶接などにより熱電対8を形成することができる。
【0028】このように本実施例では、請求項1に対応
して、一対の導線たる心棒2Aとコンスタンタン線5を
接続して熱電対8を形成し、それら導線の一方である心
棒2Aは、焼き入れステンレススチール等の高い剛性を
有する金属線材からなるから、上記実施例と同様な作
用,効果を有する。
【0029】図11ないし図13は本発明の第5実施例
を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、そ
の詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、直径
0.05ミリのコンスタンタン線5を長さ1800ミリ
程度に形成し、該コンスタンタン線5の外周にはポリイ
ミド絶縁コーティングが施されており、このコーティン
グ部分の厚さを合わせると直径は略0.06ミリとな
る。心棒2Bには、焼き入れ鋼線を使用し、可能な限り
硬い鋼線を用い、該心棒2Bの直径は0.32ミクロン
で、その外周に厚さ略0.01ミリのテフロンコーティ
ングを施し、全長を1500ミリとする。尚、上記実施
例と同様に心棒2又は心棒2Aを使用することもでき
る。
【0030】ところで、心棒に中空パイプを用いること
も考えられるが、パイプに導線であるコンスタンタン線
を挿通する作業が煩雑となり、また、心棒がパイプであ
ると、先端にテーパー部を設けることが難しく、例え
ば、パイプの先端にテーパー部を繋ぐことも困難であ
る。
【0031】そこで、図13に示すように、レーザー加
工により、前記心棒2Bのほぼ全長に渡って欠損部たる
溝状凹部31を形成する。この溝状凹部31の深さは心棒2
Bの直径の3分の1程度までに形成することが好まし
く、この例では深さHを0.12ミリ程度としており、
また、幅は他方の導線であるコンスタンタン線5が挿入
可能な大きさに形成されている。また、レーザー加工を
用いることにより、レーザー加工を施した部分は、前記
テフロンコーティングが剥離されている。そして、前記
溝状凹部31にコンスタンタン線5を挿入配置した後、該
溝状凹部31をシリコン樹脂又はポリエチレン樹脂などの
接着性を有する充填剤32により埋めてコンスタンタン線
5を固定する。また、心棒2Bの先端の長さ200ミリ
をテーパー部3とし、テーパー部3の先端の直径は0.
05ミリ程度にする。そして、このようにしてコンスタ
ンタン線5を埋め込んだ心棒2Bを、前記ポリイミドチ
ューブ6に挿通し、さらに、密コイル4に挿通し、先端
を半田付けしてマーカー7を形成すると共に、心棒2B
とコンスタンタン線5の熱電対8を形成する。
【0032】尚、心棒2Bの基端は、長さ40ミリ部分
を直径0.15ミリに細く加工し、テフロンコーティン
グを剥ぎ、ここに、外径0.18ミリ,内径0.16ミ
リで長さ20ミリのポリイミドチューブ6を被せ、さら
に、内径0.19ミリ,外径0.3ミリで長さ5ミリの
ポリイミドチューブ6を被せて、心棒2Bとリング10,
11の絶縁に用いる。前記接続リング11は、内径0.19
ミリ,外径0.3ミリで長さ15ミリ程度であり、前記
コンスタンタン線5の基端が半田付けなどにより電気的
に接続される。さらに、内径0.19ミリ,外径0.3
ミリで長さ5ミリの絶縁リング12を被せ、これらリング
10,11,12はイソシアネート系樹脂接着剤により心棒2
Bに接着される。
【0033】このように本実施例では、請求項1に対応
して、先端側に熱電対8を備えた医療用ガイドワイヤー
1において、一対の導線たる心棒2Bとコンスタンタン
線5を接続して熱電対8を形成し、それら導線の一方で
ある心棒2Bは、ステンレススチールや焼き入れ鋼線等
の高い剛性を有する金属線材からなるから、該心棒2B
により押し込み性及び回転性を確保する特性が得られ、
体内深部へ血管等の内腔を経由して到達することがで
き、該到達部分の温度を熱電対8により測定することが
でき、上記実施例と同様な作用,効果を有する。
【0034】また、このように本実施例では、請求項2
に対応して、金属線材たる心棒2Bに長さ方向に連続す
る凹部たる溝状凹部31を形成し、この溝状凹部31に導線
の他方たるコンスタンタン線5を配置したから、導線た
る心棒2Bとコンスタンタン線5同士の組立が容易にな
ると共に、ガイドワイヤー1の外径寸法を押えることが
できる。
【0035】さらに、このように本実施例では、請求項
3に対応して、凹部31が溝状であるから、一方の導線で
ある心棒2Bに設けた溝状の凹部31に、他方の導線であ
るコンスタンタン線5を挿入配置することができるか
ら、一層、組付けが容易となる。
【0036】また、実施例上の効果として、レーザー加
工により溝状凹部31を形成することにより、レーザー加
工した部分はテフロンコーティングが剥がれるから、溝
状凹部31にコンスタンタン線5を挿入した後、充填剤32
により接着して埋め込むことができる。
【0037】図14は本発明の第6施例を示し、上記各
実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を
省略して詳述すると、この例では、心棒2Bに設ける欠
損部は、断面円形の該心棒2Bにおいて、弓形部分を欠
損してなる弓形凹部32である。そして、この例では、弓
形凹部32に他方の銅線であるコンスタンタン線5などを
配置し、全長あるいは部分的に充填剤32により接着する
ことにより、心棒2B,2,2Aにコンスタンタン線5
を一体に設けることができ、対をなす導線を容易に一体
化することができると共に、一体化した導線を、チュー
ブ6やコイル5に容易に挿入することができ、請求項1
〜3に対応して、上記各実施例と同様な作用,効果を奏
する。
【0038】そして、上述したような各実施例で使用さ
れる心棒2,2A,2Bは、通常の保存状態で錆びが発
生せず、ガイドワイヤーとして求められる操作性を満足
する硬さを有することが条件となり、この条件を満たす
金属線材としては、ナイトロール,エルギロイ,タング
ステン,白金ロジウム,ニクロム,ステンレススチー
ル,燐青銅,銅ベリリウムなどがある。一方、現在一般
的に熱電対に用いられているコンスタンタン,クロメ
ル,アルメル,銅などは本質的に軟質の金属であり、本
発明の心棒としての使用には適さない。そして、材料費
や加工性などを考慮すると、心棒にはステンレススチー
ルが最適で、コンスタンタン線と組み合わせることによ
り、安価なガイドワイヤーが得られる。
【0039】図15ないし図17は本発明の第7施例を
示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その
詳細な説明を省略して詳述すると、この例は、ガイドワ
イヤー1の先端構造の改良であり、ポリイミドチューブ
6内に、ステンレススチール又は焼き入れ鋼線などから
なる心棒2を挿通すると共に、必要な数の線材41,41…
を挿通し、それら線材41,41…の先端を前記心棒2Bの
先端に溶着してマーカー7を形成する。この溶着には強
度上より、少なくとも銀蝋溶着することが好ましい。前
記線材41は厚さが0.1ミリ,幅が0.3ミリのステン
レススチール製のベルト材である。そして、ポリイミド
チューブ6の先端から突出した前記線材41の先端部41A
内面に、三角溝状の切り込み(図示せず)を形成して該
部分をく字状に折り癖を付け、前記線材41,41…に、そ
れぞれ直径0.1ミリのポリウレタン被覆コンスタンタ
ン線5の先端をスポット溶接して、ステンレススチール
とコンスタンタン線5の熱電対8を形成する。そして、
前記心棒2はポリイミドチューブ6に対して長さ方向ス
ライド可能に設けられ、前記線材41はポリイミドチュー
ブ6に対して位置固定されており、また、熱電対8を構
成する各組の線材41及びコンスタンタン線5の基端は、
ガイドワイヤー1の外部に設けたコネクタ42に集められ
ている。
【0040】そして、血管等においてガイドワイヤー1
の押し込み時には、線材41の先端部41Aを心棒2Bに沿
わせ、測定位置に達したら、心棒2Bを僅かに引いて、
図15に示すように、線材41の先端部41Aを開き、複数
の熱電対8,8…により複数箇所を同時に温度測定する
ことができ、この例のガイドワイヤー1では、比較的大
きな内腔の温度を多点で1度に測定できる。
【0041】また、上記のいずれの例でも、熱電対8を
ガイドワイヤー1の先端に設けたが、熱電対8はガイド
ワイヤー1の全長の任意の位置に作成でき、さらに、1
本のガイドワイヤー1に熱電対8を複数個設けることも
できる。例えば、直径0.34ミリのガイドワイヤー1
で、密コイル4の長さが5ミリ以上300ミリ程度まで
のものでは、間隔3ミリ以上で4個以下の熱電対8を設
けることができる。また、直径0.25ミリのガイドワ
イヤー1で、密コイル4の長さが5ミリ以上300ミリ
程度までのものでは、先端に1個の熱電対8を設けるこ
とが現実的である。すなわち、熱電対8を増やすには、
心棒2を細くしなければならず、心棒2を細くすると、
操作性が悪くなるためである。また、ポリイミドチュー
ブ6内に対をなす熱電対用の導線を入れて保護している
が、これらをポリイミド等のコーティングにより保護す
るようにしてもよい。次に、直径0.42ミリで、密コ
イル4が5ミリから全長までのものでは、間隔3ミリ以
上で8個以下の熱電対8を設けることができる。尚、こ
の直径0.42ミリのガイドワイヤーの場合も、全長を
密コイル4にするよりも、密コイル4の長さLcを30
0ミリ以下として、残りの部分はポリイミドチューブ6
に挿入したほうが、ガイドワイヤー1の操作性に優れ
る。次に、直径0.6ミリで、密コイル4が全長のもの
では、間隔3ミリ以上で任意の数の熱電対8を設けるこ
とができる。この太さでは、全長を密コイル4にしても
操作性の面で問題はなく、心棒2も比較的細いものでよ
く、多数の熱電対8を設けることができる。しかし、実
際には、2個から4個の熱電対8で済むと考えられる。
【0042】図18は本発明の第7施例を示し、上記各
実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を
省略して詳述すると、この例は、ガイドワイヤー1を用
いたカテーテル50を示し、テフロン製などからなるカテ
ーテル本体たるシャフト51に前記ガイドワイヤー1を挿
通し、該シャフト51の先端にバルーン52を設け、このバ
ルーン52は膨張及び収縮可能なプラスチック膜からな
り、このバルーン52内に連通する送液孔53が前記シャフ
ト51の全長に渡って形成されている。したがって、送液
孔53の基端側に図示しない送液ポンプと吸引ポンプを選
択的に接続し、その送液ポンプを作動してバルーン52内
に液送すれば、バルーン52を膨張させることができ、吸
引ポンプを用いてバルーン52内の液体を吸引すれば、バ
ルーン52を縮小することができる。このように発明のガ
イドワイヤー1の特性により、これを用いたカテーテル
50も優れた操作性を備えたものとなる。
【0043】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能である。例えば、心棒として、コンスタンタン
と鉄、あるいはコンスタンタンとステンレススチールと
が一体のものであって、少なくともコンスタンタンに電
気絶縁被覆が施されたものを使用することもできる。ま
た、凹部の形はV字状にしたりU字状にしたりすること
ができる。また、本発明のガイドワイヤーはバルーンカ
テーテル以外にも血管造影用など各種のカテーテルに用
いることができる。また、溝状凹部31の深さは他方の導
線の直径以上が好ましい。
【0044】
【発明の効果】請求項1の発明は、先端側に熱電対を備
えた医療用ガイドワイヤーにおいて、対をなす導線を接
続して前記熱電対を形成し、それら導線の一方は、高い
剛性を有する金属線材からなるものであり、操作性に優
れ、体内の温度を測定することができるガイドワイヤー
を提供することができる。
【0045】請求項2の発明は、前記金属線材に長さ方
向に連続する凹部を形成し、この凹部に前記導線の他方
を配置したものであり、操作性に優れ、体内の温度を測
定することができるガイドワイヤーを提供することがで
きる。
【0046】請求項3の発明は、前記凹部が溝状であ
り、操作性に優れ、体内の温度を測定することができる
ガイドワイヤーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すガイドワイヤーの長
さ方向の断面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示すガイドワイヤーの断
面図であり、図2(A)は図1のI―I線断面図、図2
(B)は図1のII―II断面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示すガイドワイヤーの先
端側の側面図である。
【図4】本発明の第1実施例を示すガイドワイヤーの全
体側面図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す先端ストレートタイ
プのガイドワイヤーの全体側面図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す先端J型のガイドワ
イヤーの全体側面図である。
【図7】本発明の第3実施例を示すガイドワイヤーの長
さ方向の断面図である。
【図8】本発明の第3実施例を示すガイドワイヤーの断
面図であり、図8(A)は図7のI―IΙ線断面図、図
8(B)は図7のII―II断面図である。
【図9】本発明の第3実施例を示す製造方法を説明する
側面図である。
【図10】本発明の第4実施例を示す製造方法を説明す
る側面図である。
【図11】本発明の第5実施例を示すガイドワイヤーの
長さ方向の断面図である。
【図12】本発明の第5実施例を示すガイドワイヤーの
断面図であり、図12(A)は図11のI―I線断面
図、図12(B)は図11のII―II線断面図であ
る。
【図13】本発明の第5実施例を示す心棒の断面図であ
る。
【図14】本発明の第6実施例を示す心棒の断面図であ
る。
【図15】本発明の第7実施例を示すガイドワイヤー先
端の側面図である。
【図16】本発明の第7実施例を示すガイドワイヤー先
端の正面図である。
【図17】本発明の第7実施例を示すガイドワイヤーの
全体側面図である。
【図18】本発明の第8実施例を示すカテーテルの全体
断面図である。
【符号の説明】
1 ガイドワイヤー 2,2A,2B 心棒(導線の一方,金属線材) 5 コンスタンタン線(導線) 31 溝状凹部(欠損部) 33 弓形凹部(欠損部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端側に熱電対を備えた医療用ガイドワ
    イヤーにおいて、対をなす導線を接続して前記熱電対を
    形成し、それら導線の一方は、高い剛性を有する金属線
    材からなることを特徴とする医療用ガイドワイヤー。
  2. 【請求項2】 前記金属線材に長さ方向に連続する凹部
    を形成し、この凹部に前記導線の他方を配置したことを
    特徴とする請求項1記載の医療用ガイドワイヤー。
  3. 【請求項3】 前記凹部が溝状であることを特徴とする
    請求項2記載の医療用ガイドワイヤー。
JP24928799A 1999-09-02 1999-09-02 医療用ガイドワイヤー Withdrawn JP2001070252A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24928799A JP2001070252A (ja) 1999-09-02 1999-09-02 医療用ガイドワイヤー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24928799A JP2001070252A (ja) 1999-09-02 1999-09-02 医療用ガイドワイヤー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001070252A true JP2001070252A (ja) 2001-03-21

Family

ID=17190735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24928799A Withdrawn JP2001070252A (ja) 1999-09-02 1999-09-02 医療用ガイドワイヤー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001070252A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012508055A (ja) * 2008-11-11 2012-04-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 患者の組織内の温度データを測定するためのプローブを有する医療装置
JP2015524340A (ja) * 2012-08-07 2015-08-24 コビディエン エルピー マイクロ波焼灼カテーテルおよびその利用方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012508055A (ja) * 2008-11-11 2012-04-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 患者の組織内の温度データを測定するためのプローブを有する医療装置
JP2015524340A (ja) * 2012-08-07 2015-08-24 コビディエン エルピー マイクロ波焼灼カテーテルおよびその利用方法
JP2015528731A (ja) * 2012-08-07 2015-10-01 コビディエン エルピー マイクロ波焼灼カテーテルおよびその利用方法
US9993295B2 (en) 2012-08-07 2018-06-12 Covidien Lp Microwave ablation catheter and method of utilizing the same
US9993296B2 (en) 2012-08-07 2018-06-12 Covidien Lp Microwave ablation catheter and method of utilizing the same
US11678934B2 (en) 2012-08-07 2023-06-20 Covidien Lp Microwave ablation system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3062428B2 (ja) 圧力測定ガイドワイヤ
US20030176810A1 (en) Thermography catheter
US4953553A (en) Pressure monitoring guidewire with a flexible distal portion
US6064905A (en) Multi-element tip electrode mapping catheter
US7089045B2 (en) Catheter and method for mapping Purkinje fibers
JP6945451B2 (ja) コア部材に巻きつけられた通信線の周りに形成されたポリマージャケットを有する血管内デバイス、システム及び方法
CN103860255B (zh) 具有温度传感器阵列的冲洗式导管末端
US5706809A (en) Method and system for using multiple intravascular sensing devices to detect electrical activity
US5697380A (en) Guide wire having distal extremity with adjustable support characteristic and method
US4554929A (en) Catheter guide wire with short spring tip and method of using the same
US6589253B1 (en) Ultrasonic angioplasty transmission wire
US5050606A (en) Method for measuring pressure within a patient's coronary artery
USRE33911E (en) Catheter guide wire with short spring tip and method of using the same
JP4209018B2 (ja) カテーテル
US6645195B1 (en) Intraventricularly guided agent delivery system and method of use
US5159937A (en) Steerable dilatation catheter
US5871444A (en) Electrode catheter
US6371926B1 (en) Wire based temperature sensing electrodes
JP7216123B2 (ja) 係合されるコア要素を伴う別々のセクションを有する血管内デバイス、システム及び方法
US6088610A (en) Method and system for using multiple intravascular sensing devices to detect electrical activity
WO1999025413A1 (en) Guidewire with shaped intermediate portion
US20080058765A1 (en) Catheter for linear and circular mapping
JP2008538521A (ja) 神経血管介入装置
KR20110120921A (ko) 가이드 와이어 및 그것을 구비하는 벌룬이 부착된 어블레이션 카테터 시스템
JPH10118005A (ja) ガイドワイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061107