JP2001069946A - 更年期障害を改善する飲食品 - Google Patents

更年期障害を改善する飲食品

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JP2001069946A
JP2001069946A JP25080699A JP25080699A JP2001069946A JP 2001069946 A JP2001069946 A JP 2001069946A JP 25080699 A JP25080699 A JP 25080699A JP 25080699 A JP25080699 A JP 25080699A JP 2001069946 A JP2001069946 A JP 2001069946A
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Chiaki Sanhongi
千秋 三本木
Yoshio Yamaki
芳夫 八巻
Toshio Takizawa
登志雄 滝沢
Tetsuo Nakamura
哲夫 中村
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Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Meiji Seika Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】更年期においてストレスが誘発する障害を軽減
する飲食品を提供する。 【解決手段】更年期障害軽減物質であるカカオ豆抽出物
を含有する飲食品を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カカオ豆抽出物を
含有する飲食品に関するもので、詳しくは更年期におけ
るストレス負荷による情動行動の反応低下を軽減する飲
食品に関する。
【0002】
【従来の技術】更年期症状は卵巣機能の低下に伴っても
たらされ、様々なストレスがかかったときに症状が強く
発現する。卵巣機能が低下するとホルモンバランスなど
内分泌環境に特に変化をきたし、このためストレッサー
に容易に曝され、いわゆる不定愁訴症候群とよばれる多
様な症状を示す。これに対して、ストレスが惹起する更
年期障害についての研究が進み、その病態と治療法も徐
々に明らかにされつつある。この病態には卵巣の機能の
低下に伴う重要な女性ホルモン、エストラジオールの分
泌低下が関与しているといわれており、これに対してホ
ルモン療法などの治療法が主体に取り組まれ、更年期症
状の改善に役立っている。
【0003】一方、カカオ豆はチョコレートやココア等
の飲食品の原料として古くから利用されている。最近で
はカカオ豆には抗酸化作用を持つポリフェノール類が含
まれていることが明らかになり、その発ガン予防作用
(特開平9−224606号)や糖尿病合併症予防作用
(特開平9−234018号)について報告されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】更年期障害軽減に対す
る従来のホルモン療法はその副作用が大きな課題となっ
ている。そこでこのような病態に対して、副作用が少な
く、安全な食材で更年期障害の予防を期待できる飲食品
の開発が望まれている。本発明は、ストレスが惹起する
更年期障害を軽減する飲食品を提供することを課題とし
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく研究を重ねた結果、カカオ豆のエタノー
ル抽出物に更年期においてストレスが誘発する病態を軽
減する効果があることを見いだし、この知見に基づき本
発明を完成するに至った。
【0006】本発明は、カカオ豆より抽出した更年期障
害軽減物質を含有する飲食品を提供するものである。よ
り具体的には、本発明は、カカオ豆からエタノール水溶
液またはエタノールを使用して抽出したストレス負荷に
よる情動行動の反応低下を軽減する機能を有する更年期
障害軽減物質を含有する飲食品を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる更年期障害軽
減物質をカカオ豆から製造する方法としては、カカオシ
ェル、カカオニブ、カカオマス、脱脂カカオマス、ココ
アパウダー等各種形態のカカオ豆からエタノール水溶液
またはエタノールで抽出することによる。抽出の際は目
的物質の回収率を上げることを目的として、塩酸等を添
加した酸性条件下で抽出を行ってもよい。カカオ豆の形
態としては、抽出物を粉末とすることができる等操作上
の利点から、脱脂カカオマスまたはココアパウダーが好
ましい。脱脂カカオマスは、カカオ豆からカカオシェル
と呼ばれる外皮の部分を取り除いたカカオマスから油分
を除去することによって得られる。また用いるカカオマ
スは、アルカリ処理したものを用いてもよい。油分の除
去は公知の方法によればよい。
【0008】なお、脱脂カカオマスを用いる場合におい
ては、脱脂カカオマスは予めヘキサン等の有機溶剤を用
いてさらに脱脂処理を行うかそのままで抽出に用いる。
この場合ヘキサンを用いて予め処理を行った方がより安
定性のあるカカオ豆抽出物を得られるので、好ましい。
【0009】さらにより具体的に本発明に用いられるカ
カオ抽出物のカカオ豆からの製造方法をカカオ豆の形態
のひとつである脱脂カカオマスを用いた場合を例にあげ
て説明する。
【0010】脱脂カカオマス100重量部に対し、水対
エタノールの比が60:40〜0:100、好ましくは
30:70〜0:100であるエタノールまたはエタノ
ール水溶液300〜800重量部、好ましくは、400
〜700重量部を加え、常温で、数時間〜48時間、好
ましくは約24時間撹拌を行った後、濾過あるいは遠心
分離して得られた抽出液中に含まれるエタノールを減圧
下で留去して得られた濃縮液を食品の用途に応じてその
ままか、あるいは、凍結乾燥又はスプレードライ等によ
り、粉末化して、カカオ豆抽出物を得る。
【0011】また本発明では、飲食品の用途によっては
カカオ豆抽出物をさらに溶媒抽出法、膜分離法あるいは
ダイヤイオンHP2MG(三菱化学社製)等を使用した
レジンカラムクロマトグラフィーによって精製した粗精
製抽出物を使用することもでき、粗精製抽出物を使用す
ればストレス負荷による情動行動の反応低下軽減作用に
基づく更年期障害軽減効果を高めることができる。
【0012】ストレスに対する生体の反応性の判定とし
ては様々な方法があるが、そのひとつとして東京医大式
ホールボード法による情動行動を指標とした実験系があ
る。この実験系を更年期障害モデルラットに適用するこ
とによりストレスが惹起する情動行動におけるカカオ豆
抽出物の更年期障害軽減作用を試験したところ、本発明
に用いられるカカオ豆抽出物は更年期障害モデルに対し
て優れた効果を持つことが見いだされた。
【0013】本発明の飲食品はカカオ豆抽出物を更年期
障害軽減物質として含有する飲食品もしくはカカオ豆抽
出物を含有する更年期障害軽減用飲食品であって、カカ
オ豆抽出物は人体に対して無毒であるからその添加割合
には特に制限はないが、各飲食品の特性、呈味性あるい
は経済性等を考慮して、その添加量としては0.1〜2
0%、好ましくは0.2〜10%程度であればよい。本
発明の飲食品としては、チョコレートやココア等のよう
にカカオ豆を主原料として用いる飲食品はもちろんのこ
と、本発明による抽出物を添加できるものであれば、ク
ッキー、キャンデー、錠菓、ゼリーなどの菓子類、パ
ン、麺類をはじめとする澱粉系食品、さらには食品分野
で慣用の補助成分、例えば各種糖(ショ糖、液糖、蜂
蜜、オリゴ糖)、各種ビタミン類、クエン酸、リンゴ
酸、香料などとともに、錠剤、粉末剤、顆粒剤、スポー
ツドリンク剤等いかなる飲食品にも用いることができ
る。そして各飲食品の特性、目的に応じ、適当な製造工
程の段階で適宜配合すればよい。
【0014】本発明の飲食品の摂取量は、カカオ豆抽出
物は人体に対して無毒性であるから、その摂取量につい
ては特に制限がないが、実際に更年期障害軽減の為の飲
食品として摂取する場合には、カカオ豆抽出物の量で1
〜1000mg/kg/体重/日、好ましくは10〜5
00mg/kg/体重/日程度が適当である。
【0015】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明の範囲はこれらのみに限定されるも
のではない。
【0016】実施例1 カカオ豆抽出物の製造 カカオ豆から常法により得られた脱脂カカオマス粉末1
00gに、80%エタノール500gを加え、常温下で
一昼夜撹拌抽出し、その後10,000rpmで10分
間遠心分離し、上澄み液をロータリーエバポレーターで
減圧濃縮したのち、凍結乾燥により抽出物12.5gを
得た。
【0017】試験例1 更年期障害軽減作用の評価 実施例1で得られたカカオ豆抽出物を用いて以下の方法
により、更年期障害の軽減効果について検討した。7週
齡のSD系雌性ラット(日本クレア)を1群6〜12匹
で、室温23±1℃、湿度55±5%、の動物飼育チャ
ンバー(EBAC−S、日本クレア製)で飼育しながら
1週間の予備飼育後、ラットをネンブタール麻酔下にて
背部を切開し、両側の卵巣を結紮後摘出し、2週間後に
実験に供した。被験物質を経口投与(200mg/k
g)し30分後に電撃(1mA、0.4Hz、5s、1
hr)刺激によるストレス負荷を行い、15分後に自動
ホールボード装置(室町科学)を用いてlocomot
or activity(行動距離)、rearing
(立ち上がり)、head−dip(穴を覗く)等の情
動行動を指標として更年期障害軽減作用について検討し
た。同時に血中のストレスホルモンであるコルチコステ
ロン値を測定した。また、比較として被験物質を投与せ
ず、ストレス負荷を行わなかった群及び被験物質を投与
せず、ストレス負荷を行った群についても同様に情動行
動及びコルチコステロン値を測定した。実験結果は平均
値±標準誤差で表示し、有意差検定はStudentの
t−検定を用いて図1及び図2に示した。
【0018】図1に示すように、ストレス負荷していな
い群では行動距離が1958±166cm、ストレス負
荷群では1123±223cmと減少するのに対し、カ
カオ豆抽出物投与群では1870±241cmと、スト
レス負荷による行動量の減少を改善する効果がみられ
た。この結果はストレス負荷群と比較して、危険率5%
で有意差のあるものであった。
【0019】また図2に示すように、血清コルチコステ
ロン値はストレス負荷していない群では840±56n
g/mlであったがストレス負荷群では1256±13
3ng/mlと増加した。これに対してカカオ豆抽出物
投与群では812±33ng/mlと、ストレス負荷に
よるコルチコステロン値の増加を抑制した。この結果は
ストレス負荷群と比較して、危険率5%で有意差のある
ものであった。
【0020】実施例2 ココア飲料の製造 実施例1で得られたカカオ豆抽出物を用い、常法に従い
以下の配合でココア飲料を調製した。 カカオ豆抽出物 0.65部 ココアパウダー 0.5 部 グラニュー糖 6 部 牛乳 6 部 アーモンドエキス(長谷川香料(株)製) 0.12部 ラム酒 0.1 部 安定剤 0.03部 乳化剤 0.1 部 水 86.5 部
【0021】実施例3 ゼリー飲料の製造 実施例1で得られたカカオ豆抽出物を用いて常法に従い
以下の配合でゼリー飲料を作った。 カカオ豆抽出物 0.5 部 粉糖 4 部 グラニュー糖 10 部 香料 0.15部 水飴 20 部 寒天 0.5 部 水 64.85部
【0022】
【発明の効果】カカオ豆抽出物を飲食品に含有させる本
発明により、更年期におけるストレス障害を軽減させる
ことが期待できる。カカオ豆はチョコレート、ココアな
どの食材の原料として古くから日常摂取されているため
安全性は高く、簡単に飲食できることからその意義は極
めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ストレス負荷前後の行動距離を示すグラフであ
る。
【図2】ストレス負荷前後の血清コルチコステロン値を
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 哲夫 埼玉県坂戸市千代田5丁目3番1号 明治 製菓株式会社食料総合研究所内 Fターム(参考) 4B018 LB01 LB08 LE03 MD08 MD30 MD57 MD71 ME14 MF01 4C088 AB12 AC04 BA09 BA10 MA52 ZA01 ZC03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カカオ豆からエタノール水溶液またはエ
    タノールを使用して抽出した更年期障害軽減物質を含有
    することを特徴とする飲食品。
  2. 【請求項2】 更年期障害軽減物質が、カカオ豆から水
    対エタノールの比が60:40〜0:100のエタノー
    ル水溶液またはエタノールを使用して抽出したものであ
    る、請求項1に記載の飲食品。
JP25080699A 1999-09-03 1999-09-03 更年期障害を改善する飲食品 Pending JP2001069946A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003137780A (ja) * 2001-11-01 2003-05-14 Lotte Co Ltd 抗鬱・抗ストレス剤及びそれを含有する組成物
JP2009001564A (ja) * 2008-06-09 2009-01-08 Lotte Co Ltd 抗鬱・抗ストレス組成物
KR20170086120A (ko) 2014-11-28 2017-07-25 모리나가 뉴교 가부시키가이샤 성호르몬 밸런스의 붕괴에 기인하는 증상의 예방 또는 개선제

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JP2009001564A (ja) * 2008-06-09 2009-01-08 Lotte Co Ltd 抗鬱・抗ストレス組成物
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