JP2001065928A - 二次冷媒冷凍サイクル装置 - Google Patents
二次冷媒冷凍サイクル装置Info
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- JP2001065928A JP2001065928A JP24192499A JP24192499A JP2001065928A JP 2001065928 A JP2001065928 A JP 2001065928A JP 24192499 A JP24192499 A JP 24192499A JP 24192499 A JP24192499 A JP 24192499A JP 2001065928 A JP2001065928 A JP 2001065928A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来、一次冷媒の進行方向が冷房運転時と暖
房運転時で反転する一次側冷凍サイクルと、二次冷媒の
進行方向が不変である二次側サイクルとを備えた冷媒サ
イクル装置において、冷房運転時および暖房運転時の双
方について、熱交換効率を総合的に考えた場合の熱交換
効率を常に高くすることができなかった。 【解決手段】 中間熱交換器8において、冷房運転時の
一次冷媒と二次冷媒とが、対向流となる場合の一次冷媒
の出口過熱度と、並行流となる場合の一次冷媒の出口過
熱度との差を第1の差とし、暖房運転時の一次冷媒と二
次冷媒とが、対向流となる場合の一次冷媒の出口過冷却
度と、並行流となる場合の一次冷媒の出口過冷却度との
差を第2の差としたとき、第1の差が第2の差よりも小
さい場合、暖房運転時において対向流となるようにし、
第1の差が第2の差よりも大きい場合、冷房運転時にお
いて対向流になるようにする。
房運転時で反転する一次側冷凍サイクルと、二次冷媒の
進行方向が不変である二次側サイクルとを備えた冷媒サ
イクル装置において、冷房運転時および暖房運転時の双
方について、熱交換効率を総合的に考えた場合の熱交換
効率を常に高くすることができなかった。 【解決手段】 中間熱交換器8において、冷房運転時の
一次冷媒と二次冷媒とが、対向流となる場合の一次冷媒
の出口過熱度と、並行流となる場合の一次冷媒の出口過
熱度との差を第1の差とし、暖房運転時の一次冷媒と二
次冷媒とが、対向流となる場合の一次冷媒の出口過冷却
度と、並行流となる場合の一次冷媒の出口過冷却度との
差を第2の差としたとき、第1の差が第2の差よりも小
さい場合、暖房運転時において対向流となるようにし、
第1の差が第2の差よりも大きい場合、冷房運転時にお
いて対向流になるようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次冷媒を用いた
冷媒サイクル装置に関するものである。
冷媒サイクル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の冷凍空調装置における作動媒体
は、オゾン層に対する有害な影響があるとされる従来の
CFC系冷媒やHCFC系冷媒から、オゾン層に対する
影響の無い代替冷媒とされるHFC系冷媒に移行されつ
つある。
は、オゾン層に対する有害な影響があるとされる従来の
CFC系冷媒やHCFC系冷媒から、オゾン層に対する
影響の無い代替冷媒とされるHFC系冷媒に移行されつ
つある。
【0003】とりわけ家庭用空調機に於いては、冷暖兼
用の小型機種を主としてHFC系代替冷媒への転換が盛
んであり、オゾン層破壊の無い冷媒を用いながら、これ
までのHCFC系冷媒を用いた空調機と同等以上に高効
率な家庭用空調機が商品化されている。
用の小型機種を主としてHFC系代替冷媒への転換が盛
んであり、オゾン層破壊の無い冷媒を用いながら、これ
までのHCFC系冷媒を用いた空調機と同等以上に高効
率な家庭用空調機が商品化されている。
【0004】従来の家庭用空調機における冷凍サイクル
装置の例を図7に示す。図7では、一例として、直接膨
張方式(以下、直膨式)の冷凍サイクルを示しており、
(一次)冷媒にHFC系冷媒のR410A(HFC32(50w
t%):HFC125(50wt%)の疑似共沸混合冷媒)を用いた
空調システムの、冷房運転時および暖房運転時の(一
次)冷媒の流れを示している。
装置の例を図7に示す。図7では、一例として、直接膨
張方式(以下、直膨式)の冷凍サイクルを示しており、
(一次)冷媒にHFC系冷媒のR410A(HFC32(50w
t%):HFC125(50wt%)の疑似共沸混合冷媒)を用いた
空調システムの、冷房運転時および暖房運転時の(一
次)冷媒の流れを示している。
【0005】図7において、(一次側)冷凍サイクル1
は、主たる構成要素として圧縮機3、四方弁4、室外熱
交換器5、絞り装置6、冷媒用室内熱交換器10を備え
ており、それぞれの構成要素は接続配管で接続されてい
て、中にはHFC系冷媒であるR410Aが封入されて
いる。
は、主たる構成要素として圧縮機3、四方弁4、室外熱
交換器5、絞り装置6、冷媒用室内熱交換器10を備え
ており、それぞれの構成要素は接続配管で接続されてい
て、中にはHFC系冷媒であるR410Aが封入されて
いる。
【0006】冷房運転時(矢印実線)には圧縮機3、四
方弁4、室外熱交換器5、絞り装置6、(一次)冷媒用
室内熱交換器10、四方弁4、圧縮機3の順に(一次)
冷媒が流れ、暖房運転時(矢印点線)には圧縮機3、四
方弁4、(一次)冷媒用室内熱交換器10、絞り装置
6、室外熱交換器5、四方弁4、圧縮機3の順に(一
次)冷媒が流れる。
方弁4、室外熱交換器5、絞り装置6、(一次)冷媒用
室内熱交換器10、四方弁4、圧縮機3の順に(一次)
冷媒が流れ、暖房運転時(矢印点線)には圧縮機3、四
方弁4、(一次)冷媒用室内熱交換器10、絞り装置
6、室外熱交換器5、四方弁4、圧縮機3の順に(一
次)冷媒が流れる。
【0007】ところで、圧縮機3、四方弁4、室外熱交
換器5、および絞り装置6は、それぞれ接続配管によっ
て接続されて室外機の中にコンパクトに収まった状態で
室外に設置されており、他方、冷媒用室内熱交換器10
は室内機に収納され、その室内機は室内に設置されてお
り、室外機と室内機は渡り配管によって接続されて、そ
の中を(一次)冷媒が流れて熱の搬送を行う構造となっ
ている。図7では、絞り装置6の右の太線より左側が室
外機内に収納され、絞り装置6の右の太線より右側が室
内機に収納されることになる。
換器5、および絞り装置6は、それぞれ接続配管によっ
て接続されて室外機の中にコンパクトに収まった状態で
室外に設置されており、他方、冷媒用室内熱交換器10
は室内機に収納され、その室内機は室内に設置されてお
り、室外機と室内機は渡り配管によって接続されて、そ
の中を(一次)冷媒が流れて熱の搬送を行う構造となっ
ている。図7では、絞り装置6の右の太線より左側が室
外機内に収納され、絞り装置6の右の太線より右側が室
内機に収納されることになる。
【0008】一般には、家庭用空調機は冷房時および暖
房時共に運転効率の向上が求められており、機器の大き
さと効率の向上の面から、バランスのとれる構成で室外
熱交換器、室内熱交換器の大きさと内部に封入する一次
冷媒の量が設定されている。また、実際には家庭用の空
調機であるために設置面積も限られており、業務用や店
舗用の空調機と比べると室外機・室内機共に極めて小型
化されている。
房時共に運転効率の向上が求められており、機器の大き
さと効率の向上の面から、バランスのとれる構成で室外
熱交換器、室内熱交換器の大きさと内部に封入する一次
冷媒の量が設定されている。また、実際には家庭用の空
調機であるために設置面積も限られており、業務用や店
舗用の空調機と比べると室外機・室内機共に極めて小型
化されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したHF
C系代替冷媒も、地球温暖化に対する影響は極めて大き
いとされ、HFC系代替冷媒のさらなる代替冷媒とし
て、オゾン層破壊が全くなく、地球温暖化にも影響を及
ぼさない自然冷媒が注目されており、その自然冷媒を用
いた冷凍空調装置の技術開発が進められている。
C系代替冷媒も、地球温暖化に対する影響は極めて大き
いとされ、HFC系代替冷媒のさらなる代替冷媒とし
て、オゾン層破壊が全くなく、地球温暖化にも影響を及
ぼさない自然冷媒が注目されており、その自然冷媒を用
いた冷凍空調装置の技術開発が進められている。
【0010】自然冷媒の中では、HCFC系冷媒やHF
C系冷媒と物性が近いHC系冷媒を用いた空調機が提案
されており、特にプロパン系冷媒やブタン系冷媒が有力
な候補である。しかし、これらHC系冷媒は可燃性を有
しており、前述の従来例に示す直膨式の空調機に可燃性
の冷媒を使用すると、室内に漏洩した場合、その漏洩し
た冷媒から火災が発生する可能性があると考えられてい
る。
C系冷媒と物性が近いHC系冷媒を用いた空調機が提案
されており、特にプロパン系冷媒やブタン系冷媒が有力
な候補である。しかし、これらHC系冷媒は可燃性を有
しており、前述の従来例に示す直膨式の空調機に可燃性
の冷媒を使用すると、室内に漏洩した場合、その漏洩し
た冷媒から火災が発生する可能性があると考えられてい
る。
【0011】そのため、HC系冷媒を用いながら、従来
と同様の安全性を確保できる空調機の開発を行うことが
課題となっており、その課題を解決するために、家庭用
空調機への二次冷媒システムの採用が提案されている。
と同様の安全性を確保できる空調機の開発を行うことが
課題となっており、その課題を解決するために、家庭用
空調機への二次冷媒システムの採用が提案されている。
【0012】従来の直膨式の家庭用空調機では、媒体間
の熱交換は(一次)冷媒と室内空気の一回のみで、しか
も(一次)冷媒は潜熱を用いて熱交換を行っていたのに
対し、二次冷媒方式では、媒体間の熱交換は、一次冷媒
と二次冷媒、二次冷媒と室内空気の二回行われ、また基
本的に二次冷媒としては水のような媒体が用いられて顕
熱熱交換が行われることから、二次冷媒空調システムで
は直膨式よりも一次冷媒と室内空気の温度差を大きくと
る必要があるとされている。
の熱交換は(一次)冷媒と室内空気の一回のみで、しか
も(一次)冷媒は潜熱を用いて熱交換を行っていたのに
対し、二次冷媒方式では、媒体間の熱交換は、一次冷媒
と二次冷媒、二次冷媒と室内空気の二回行われ、また基
本的に二次冷媒としては水のような媒体が用いられて顕
熱熱交換が行われることから、二次冷媒空調システムで
は直膨式よりも一次冷媒と室内空気の温度差を大きくと
る必要があるとされている。
【0013】そのため、直膨式と比べて二次冷媒方式で
は一次側冷凍サイクルの蒸発温度を低くする必要があり
圧縮機の入力は増加する。さらに、二次冷媒循環のため
の動力が必要となるために効率が低下すると考えられて
おり、二次冷媒システムで直膨式と同様の性能を確保す
るには、一次冷媒と二次冷媒の熱交換をできるだけ効率
よく行うことで、二次冷媒システムにおける一次冷媒の
温度を直膨式の(一次)冷媒の温度に出来るだけ近づけ
るような工夫が必要である。
は一次側冷凍サイクルの蒸発温度を低くする必要があり
圧縮機の入力は増加する。さらに、二次冷媒循環のため
の動力が必要となるために効率が低下すると考えられて
おり、二次冷媒システムで直膨式と同様の性能を確保す
るには、一次冷媒と二次冷媒の熱交換をできるだけ効率
よく行うことで、二次冷媒システムにおける一次冷媒の
温度を直膨式の(一次)冷媒の温度に出来るだけ近づけ
るような工夫が必要である。
【0014】一次冷媒と二次冷媒の熱交換を効率良く行
う方法としては、一次冷媒と二次冷媒の熱交換を行う中
間熱交換器の大型化や、一次冷媒と二次冷媒とを対向流
にして熱交換を行う方法が考えられる。
う方法としては、一次冷媒と二次冷媒の熱交換を行う中
間熱交換器の大型化や、一次冷媒と二次冷媒とを対向流
にして熱交換を行う方法が考えられる。
【0015】しかし、中間熱交換器の大型化は、家庭用
の室外機としては、設置面積などの都合上困難である。
の室外機としては、設置面積などの都合上困難である。
【0016】また、対向流の熱交換に関しては、家庭用
の空調では冷暖兼用の空調機が一般的であり、一次側冷
凍サイクルは冷房および暖房で一次冷媒の流れの方向が
逆転するのに対し、通常の二次側熱搬送サイクルにおけ
る二次冷媒は、運転モードに関わらず流れの方向は一定
である。一次冷媒の流れの方向にあわせて二次冷媒の流
れを逆転させることで、運転モードによらずに対向流で
熱交換を行うことが可能であるが、その際は二次冷媒の
流れを逆転させるための流路切替装置を備えることが必
要不可欠となる。しかし、流路切替回路を備えることに
より、同様に室外機自体の大型化が必要となり、同様に
困難である。
の空調では冷暖兼用の空調機が一般的であり、一次側冷
凍サイクルは冷房および暖房で一次冷媒の流れの方向が
逆転するのに対し、通常の二次側熱搬送サイクルにおけ
る二次冷媒は、運転モードに関わらず流れの方向は一定
である。一次冷媒の流れの方向にあわせて二次冷媒の流
れを逆転させることで、運転モードによらずに対向流で
熱交換を行うことが可能であるが、その際は二次冷媒の
流れを逆転させるための流路切替装置を備えることが必
要不可欠となる。しかし、流路切替回路を備えることに
より、同様に室外機自体の大型化が必要となり、同様に
困難である。
【0017】したがって、二次冷媒システムを家庭用空
調機等に要求されるような小型のものとするには、シス
テム構成の工夫や定量化による、一次冷媒と二次冷媒の
熱交換を効率よく行う構成や理論の確立が必要不可欠で
あるとされている。
調機等に要求されるような小型のものとするには、シス
テム構成の工夫や定量化による、一次冷媒と二次冷媒の
熱交換を効率よく行う構成や理論の確立が必要不可欠で
あるとされている。
【0018】本発明は、上述した課題を考慮し、一次冷
媒が封入されその一次冷媒の進行方向が冷房運転時と暖
房運転時とで反転する一次側冷凍サイクルと、二次冷媒
が封入されその二次冷媒の進行方向が不変である二次側
サイクルとを備えた冷媒サイクル装置において、冷房運
転時および暖房運転時の双方について、一次冷媒と二次
冷媒との熱交換効率を総合的に考えた場合の熱交換効率
が高くなるように、二次側サイクルにおける二次冷媒の
進行方向が決定された二次冷媒冷凍サイクル装置を提供
することを目的とするものである。
媒が封入されその一次冷媒の進行方向が冷房運転時と暖
房運転時とで反転する一次側冷凍サイクルと、二次冷媒
が封入されその二次冷媒の進行方向が不変である二次側
サイクルとを備えた冷媒サイクル装置において、冷房運
転時および暖房運転時の双方について、一次冷媒と二次
冷媒との熱交換効率を総合的に考えた場合の熱交換効率
が高くなるように、二次側サイクルにおける二次冷媒の
進行方向が決定された二次冷媒冷凍サイクル装置を提供
することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】第1の本発明(請求項1
に対応)は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、絞り装置
および中間熱交換器のそれぞれが接続配管で接続される
とともに、内部に所定の一次冷媒が封入され、前記四方
弁の切替によって前記一次冷媒の進行方向が反転する一
次側冷凍サイクルと、前記中間熱交換器、循環ポンプお
よび室内熱交換器のそれぞれが接続配管で接続されると
ともに、内部に所定の二次冷媒が封入され、前記二次冷
媒の進行方向が不変である二次側サイクルとを備え、か
つ、前記一次冷媒と前記二次冷媒が、前記中間熱交換器
において、互いに熱交換を行い、前記四方弁の切替によ
る冷房運転および暖房運転の運転モードを有する二次冷
媒冷凍サイクル装置であって、前記中間熱交換器におけ
る、前記冷房運転時の、前記一次冷媒と前記二次冷媒と
が対向流で熱交換を行う場合の前記一次冷媒の出口過熱
度と、前記一次冷媒と前記二次冷媒とが並行流で熱交換
を行う場合の前記一次冷媒の出口過熱度との差を第1の
差とし、また、前記中間熱交換器における、前記暖房運
転時の、前記一次冷媒と前記二次冷媒とが対向流で熱交
換を行う場合の前記一次冷媒の出口過冷却度と、前記一
次冷媒と前記二次冷媒とが並行流で熱交換を行う場合の
前記一次冷媒の出口過冷却度との差を第2の差としたと
き、前記一次冷媒の進行方向と前記二次冷媒の進行方向
との関係が、前記第1の差が前記第2の差よりも小さい
場合、前記暖房運転時における前記一次冷媒と前記二次
冷媒とが対向流となる関係となり、前記第1の差が前記
第2の差よりも大きい場合、前記冷房運転時における前
記一次冷媒と前記二次冷媒とが対向流になる関係となる
ように、前記中間熱交換器における前記一次冷媒と前記
二次冷媒の進行方向が決定されたことを特徴とする二次
冷媒冷凍サイクル装置である。
に対応)は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、絞り装置
および中間熱交換器のそれぞれが接続配管で接続される
とともに、内部に所定の一次冷媒が封入され、前記四方
弁の切替によって前記一次冷媒の進行方向が反転する一
次側冷凍サイクルと、前記中間熱交換器、循環ポンプお
よび室内熱交換器のそれぞれが接続配管で接続されると
ともに、内部に所定の二次冷媒が封入され、前記二次冷
媒の進行方向が不変である二次側サイクルとを備え、か
つ、前記一次冷媒と前記二次冷媒が、前記中間熱交換器
において、互いに熱交換を行い、前記四方弁の切替によ
る冷房運転および暖房運転の運転モードを有する二次冷
媒冷凍サイクル装置であって、前記中間熱交換器におけ
る、前記冷房運転時の、前記一次冷媒と前記二次冷媒と
が対向流で熱交換を行う場合の前記一次冷媒の出口過熱
度と、前記一次冷媒と前記二次冷媒とが並行流で熱交換
を行う場合の前記一次冷媒の出口過熱度との差を第1の
差とし、また、前記中間熱交換器における、前記暖房運
転時の、前記一次冷媒と前記二次冷媒とが対向流で熱交
換を行う場合の前記一次冷媒の出口過冷却度と、前記一
次冷媒と前記二次冷媒とが並行流で熱交換を行う場合の
前記一次冷媒の出口過冷却度との差を第2の差としたと
き、前記一次冷媒の進行方向と前記二次冷媒の進行方向
との関係が、前記第1の差が前記第2の差よりも小さい
場合、前記暖房運転時における前記一次冷媒と前記二次
冷媒とが対向流となる関係となり、前記第1の差が前記
第2の差よりも大きい場合、前記冷房運転時における前
記一次冷媒と前記二次冷媒とが対向流になる関係となる
ように、前記中間熱交換器における前記一次冷媒と前記
二次冷媒の進行方向が決定されたことを特徴とする二次
冷媒冷凍サイクル装置である。
【0020】第2の本発明(請求項2に対応)は、前記
暖房運転時における前記第2の差が、前記冷房運転時に
おける前記第1の差よりも大きくなるように、前記室外
熱交換器の容積と前記中間熱交換器の容積の容積比が決
定されていることを特徴とする第1の本発明記載の二次
冷媒冷凍サイクル装置である。
暖房運転時における前記第2の差が、前記冷房運転時に
おける前記第1の差よりも大きくなるように、前記室外
熱交換器の容積と前記中間熱交換器の容積の容積比が決
定されていることを特徴とする第1の本発明記載の二次
冷媒冷凍サイクル装置である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
を、図面を参照して説明する。
を、図面を参照して説明する。
【0022】図1および図2は、一次側冷凍サイクル1
および二次側熱搬送サイクル2からなる家庭用空調機に
おける二次冷媒冷凍サイクル装置を示しており、図1と
図2とでは、二次側熱搬送サイクル2に封入される二次
冷媒の進行方向が異なる。
および二次側熱搬送サイクル2からなる家庭用空調機に
おける二次冷媒冷凍サイクル装置を示しており、図1と
図2とでは、二次側熱搬送サイクル2に封入される二次
冷媒の進行方向が異なる。
【0023】図1において、一次側冷凍サイクル1は、
主たる構成要素として圧縮機3、四方弁4、室外熱交換
器5、絞り装置6および中間熱交換器8を備えており、
それぞれの構成要素は接続配管で接続されていて、内部
には一次冷媒としてHC系の可燃性冷媒であるプロパン
が封入されている。その一次側冷凍サイクル1では、冷
房運転時(矢印実線)には一次冷媒は圧縮機3、四方弁
4、室外熱交換器5、絞り装置6、中間熱交換器8、四
方弁4、圧縮機3の順に流れ、暖房運転時(矢印点線)
には一次冷媒は圧縮機3、四方弁4、中間熱交換器8、
絞り装置6、室外熱交換器5、四方弁4、圧縮機3の順
に流れる。
主たる構成要素として圧縮機3、四方弁4、室外熱交換
器5、絞り装置6および中間熱交換器8を備えており、
それぞれの構成要素は接続配管で接続されていて、内部
には一次冷媒としてHC系の可燃性冷媒であるプロパン
が封入されている。その一次側冷凍サイクル1では、冷
房運転時(矢印実線)には一次冷媒は圧縮機3、四方弁
4、室外熱交換器5、絞り装置6、中間熱交換器8、四
方弁4、圧縮機3の順に流れ、暖房運転時(矢印点線)
には一次冷媒は圧縮機3、四方弁4、中間熱交換器8、
絞り装置6、室外熱交換器5、四方弁4、圧縮機3の順
に流れる。
【0024】一方、二次側熱搬送サイクル2は、二次冷
媒用室内熱交換器7、中間熱交換器8および循環ポンプ
9より構成され、それぞれの構成要素は接続配管で接続
されており、内部には二次冷媒として水が封入されてい
る。その二次側熱搬送サイクル2では、冷房運転時、暖
房運転時によらず、二次冷媒は中間熱交換器8、二次冷
媒用室内熱交換器7、循環ポンプ9、中間熱交換器8の
順に流れる。
媒用室内熱交換器7、中間熱交換器8および循環ポンプ
9より構成され、それぞれの構成要素は接続配管で接続
されており、内部には二次冷媒として水が封入されてい
る。その二次側熱搬送サイクル2では、冷房運転時、暖
房運転時によらず、二次冷媒は中間熱交換器8、二次冷
媒用室内熱交換器7、循環ポンプ9、中間熱交換器8の
順に流れる。
【0025】そして、室外には圧縮機3、四方弁4、室
外熱交換器5、絞り装置6、中間熱交換器8、循環ポン
プ9が室外機の中にコンパクトに収まった状態で設置さ
れ、また、室内には二次冷媒用室内熱交換器7を収納し
た室内機が設置され、室外機と室内機は二次側熱搬送サ
イクルの渡り配管によって接続され、その中を二次冷媒
が流れて熱の搬送を行う構造となっている。
外熱交換器5、絞り装置6、中間熱交換器8、循環ポン
プ9が室外機の中にコンパクトに収まった状態で設置さ
れ、また、室内には二次冷媒用室内熱交換器7を収納し
た室内機が設置され、室外機と室内機は二次側熱搬送サ
イクルの渡り配管によって接続され、その中を二次冷媒
が流れて熱の搬送を行う構造となっている。
【0026】図1では、循環ポンプ9右の太線より左側
が室外機内に収納され、太線より右側が室内機内に収納
されることになる。
が室外機内に収納され、太線より右側が室内機内に収納
されることになる。
【0027】本実施の形態における中間熱交換器8とし
て、たとえばプレート式熱交換器を採用するものとす
る。
て、たとえばプレート式熱交換器を採用するものとす
る。
【0028】さて図1では、中間熱交換器8は、一次冷
媒と二次冷媒とが共に上下方向に流れるように設置さ
れ、一次冷媒と二次冷媒は互いにプレートを介して熱交
換を行うが、冷房運転時には一次冷媒と二次冷媒は共に
下から上の同じ方向に冷媒が流れ、暖房運転時には一次
冷媒は上から下へ、二次冷媒は下から上への、互いに逆
の方向に冷媒が流れながら熱交換を行う構成となる。
媒と二次冷媒とが共に上下方向に流れるように設置さ
れ、一次冷媒と二次冷媒は互いにプレートを介して熱交
換を行うが、冷房運転時には一次冷媒と二次冷媒は共に
下から上の同じ方向に冷媒が流れ、暖房運転時には一次
冷媒は上から下へ、二次冷媒は下から上への、互いに逆
の方向に冷媒が流れながら熱交換を行う構成となる。
【0029】なお、一次側冷凍サイクル1と二次側熱搬
送サイクル2から構成される本システムは、主に家庭用
に導入されているセパレート型の空調機に用いられるも
のであり、室外機と室内機が分離していて、それぞれが
渡り配管で接続されたものである。そのため、室外機の
ケーシングの大きさは、従来例で示されたものに対して
中間熱交換器8や循環ポンプ9の分だけ大きくなってお
り、室内機のケーシングの大きさは、従来例で示された
ものとほぼ同等の大きさである。
送サイクル2から構成される本システムは、主に家庭用
に導入されているセパレート型の空調機に用いられるも
のであり、室外機と室内機が分離していて、それぞれが
渡り配管で接続されたものである。そのため、室外機の
ケーシングの大きさは、従来例で示されたものに対して
中間熱交換器8や循環ポンプ9の分だけ大きくなってお
り、室内機のケーシングの大きさは、従来例で示された
ものとほぼ同等の大きさである。
【0030】また、基本的な構成要素である圧縮機3、
室外熱交換器5などは従来例における部品とほぼ同等の
ものを使用している。
室外熱交換器5などは従来例における部品とほぼ同等の
ものを使用している。
【0031】室外機自体の大きさをできるだけ小さくす
るために、一次側冷凍サイクル1における中間熱交換器
8の内容積は、少量化することが必要とされる。その結
果、中間熱交換器8の内容積は、室外熱交換器5の内容
積よりも小さくなり、これは同時に、従来例の一次冷媒
用室内熱交換器10の内容積と比べても小さなものとな
る。
るために、一次側冷凍サイクル1における中間熱交換器
8の内容積は、少量化することが必要とされる。その結
果、中間熱交換器8の内容積は、室外熱交換器5の内容
積よりも小さくなり、これは同時に、従来例の一次冷媒
用室内熱交換器10の内容積と比べても小さなものとな
る。
【0032】従来例の室外熱交換器5と冷媒用室内熱交
換器10の大きさは、能力や冷媒充填量、設置空間の大
きさを考慮して、その内容積が決定されていたのに対し
て、中間熱交換器8の内容積が小型化されると、一次側
冷凍サイクル1の冷房時と暖房時で運転効率が最高とな
る冷媒充填量のバランスに不具合が生じることになる。
換器10の大きさは、能力や冷媒充填量、設置空間の大
きさを考慮して、その内容積が決定されていたのに対し
て、中間熱交換器8の内容積が小型化されると、一次側
冷凍サイクル1の冷房時と暖房時で運転効率が最高とな
る冷媒充填量のバランスに不具合が生じることになる。
【0033】つまり、本二次冷媒空調システムでは、冷
房時の凝縮器となる室外熱交換器5と暖房時の凝縮器と
なる中間熱交換器8との内容積の差が、従来例の空調シ
ステムにおける冷房時の凝縮器となる室外熱交換器5と
暖房時の凝縮器となる一次冷媒用室内熱交換器10との
内容積の差よりも大きくなったために、本実施の形態の
ように凝縮器が小さくなる暖房時の最適充填量は、本実
施例の冷房時の最適充填量と比べて少なくなることにな
る。
房時の凝縮器となる室外熱交換器5と暖房時の凝縮器と
なる中間熱交換器8との内容積の差が、従来例の空調シ
ステムにおける冷房時の凝縮器となる室外熱交換器5と
暖房時の凝縮器となる一次冷媒用室内熱交換器10との
内容積の差よりも大きくなったために、本実施の形態の
ように凝縮器が小さくなる暖房時の最適充填量は、本実
施例の冷房時の最適充填量と比べて少なくなることにな
る。
【0034】そこで、本実施の形態では、実際の一次側
冷凍サイクル1への冷媒充填量は冷房時と暖房時のそれ
ぞれの最適冷媒充填量の平均的な充填量を充填する。
冷凍サイクル1への冷媒充填量は冷房時と暖房時のそれ
ぞれの最適冷媒充填量の平均的な充填量を充填する。
【0035】その結果、本実施の形態では、冷房運転時
には冷媒量は若干不足に、暖房運転時は冷媒量は若干過
多となる。
には冷媒量は若干不足に、暖房運転時は冷媒量は若干過
多となる。
【0036】図2は、図1と同様のシステム構成をして
いるが、二次冷媒の流れが図1における流れと逆の方向
となっており、二次冷媒が中間熱交換器8を流れる方向
は上から下に固定され、一次冷媒は冷房運転時は下から
上へ、暖房運転時は上から下へ流れる構成となってい
る。
いるが、二次冷媒の流れが図1における流れと逆の方向
となっており、二次冷媒が中間熱交換器8を流れる方向
は上から下に固定され、一次冷媒は冷房運転時は下から
上へ、暖房運転時は上から下へ流れる構成となってい
る。
【0037】つまり、図1では冷房運転時の一次冷媒と
二次冷媒は並行流、暖房運転時の一次冷媒と二次冷媒は
対向流となり、図2では冷房運転時の一次冷媒と二次冷
媒は対向流、暖房運転時の一次冷媒と二次冷媒は並行流
となる。
二次冷媒は並行流、暖房運転時の一次冷媒と二次冷媒は
対向流となり、図2では冷房運転時の一次冷媒と二次冷
媒は対向流、暖房運転時の一次冷媒と二次冷媒は並行流
となる。
【0038】図1および図2のそれぞれの中間熱交換器
8における冷房運転時の一次冷媒と二次冷媒の流れの方
向と温度の関係を、図3および図4にそれぞれ示す。
8における冷房運転時の一次冷媒と二次冷媒の流れの方
向と温度の関係を、図3および図4にそれぞれ示す。
【0039】図3は、図1の構成における冷房時の中間
熱交換器8内の一次冷媒および二次冷媒の並行流熱交換
時の温度変化を示している。また、図4は、図2の構成
における冷房時の中間熱交換器8内の一次冷媒および二
次冷媒の対向流熱交換時の温度変化を示している。
熱交換器8内の一次冷媒および二次冷媒の並行流熱交換
時の温度変化を示している。また、図4は、図2の構成
における冷房時の中間熱交換器8内の一次冷媒および二
次冷媒の対向流熱交換時の温度変化を示している。
【0040】図3において、一次冷媒は入口温度Tc-h1
(i)、出口温度Tc-h1(o)であり、入口・出口共に二相状
態となって二次冷媒と潜熱熱交換を行う。中間熱交換器
8内における圧損はほとんどないために、Tc-h1(i)=Tc
-h1(o)=飽和温度となる。
(i)、出口温度Tc-h1(o)であり、入口・出口共に二相状
態となって二次冷媒と潜熱熱交換を行う。中間熱交換器
8内における圧損はほとんどないために、Tc-h1(i)=Tc
-h1(o)=飽和温度となる。
【0041】一方、二次冷媒は入口温度Tc-h2(i)、出口
温度Tc-h2(o)であり、媒体が水であるために相変化はな
く、顕熱熱交換を行うために中間熱交換器8の入口から
出口にかけて温度勾配が付く。
温度Tc-h2(o)であり、媒体が水であるために相変化はな
く、顕熱熱交換を行うために中間熱交換器8の入口から
出口にかけて温度勾配が付く。
【0042】このとき、一次冷媒と二次冷媒は中間熱交
換器8内を入口から出口まで同じ方向に流れながら熱の
授受を行い、一次冷媒は温度一定で、二次冷媒は温度が
低下しながら流れる。
換器8内を入口から出口まで同じ方向に流れながら熱の
授受を行い、一次冷媒は温度一定で、二次冷媒は温度が
低下しながら流れる。
【0043】一次冷媒の出口温度Tc-h1(o)は、二次冷媒
の出口温度Tc-h2(o)と熱交換を行えるだけの温度差があ
り、また、一次冷媒は、中間熱交換器8が少容積化され
たために中間熱交換器8出口で過熱が取れないので、一
次冷媒の温度Tc-h1(o)が上昇しない。そのため中間熱交
換器8の全域において一次冷媒と二次冷媒で十分に熱交
換を行うだけの温度差を保つことが可能となる。
の出口温度Tc-h2(o)と熱交換を行えるだけの温度差があ
り、また、一次冷媒は、中間熱交換器8が少容積化され
たために中間熱交換器8出口で過熱が取れないので、一
次冷媒の温度Tc-h1(o)が上昇しない。そのため中間熱交
換器8の全域において一次冷媒と二次冷媒で十分に熱交
換を行うだけの温度差を保つことが可能となる。
【0044】また、図4において、一次冷媒は入口温度
Tc-t1(i)、出口温度Tc-t1(o)であり、入口・出口共に二
相状態となって二次冷媒と潜熱熱交換を行う。中間熱交
換器8内における圧損はほとんどないために、Tc-t1(i)
=Tc-t1(o)=飽和温度となる。
Tc-t1(i)、出口温度Tc-t1(o)であり、入口・出口共に二
相状態となって二次冷媒と潜熱熱交換を行う。中間熱交
換器8内における圧損はほとんどないために、Tc-t1(i)
=Tc-t1(o)=飽和温度となる。
【0045】一方、二次冷媒は入口温度Tc-t2(i)、出口
温度Tc-t2(o)であり、媒体が水であるために相変化はな
く、顕熱熱交換を行うために中間熱交換器8の入口から
出口にかけて温度勾配が付く。
温度Tc-t2(o)であり、媒体が水であるために相変化はな
く、顕熱熱交換を行うために中間熱交換器8の入口から
出口にかけて温度勾配が付く。
【0046】このとき、一次冷媒と二次冷媒は中間熱交
換器8内を互いに逆の方向に流れながら熱の授受を行
い、一次冷媒は温度一定で、二次冷媒は温度が低下しな
がら流れる。
換器8内を互いに逆の方向に流れながら熱の授受を行
い、一次冷媒は温度一定で、二次冷媒は温度が低下しな
がら流れる。
【0047】中間熱交換器8内では、一次冷媒の温度は
ほとんど変化がないので、一次冷媒と二次冷媒の温度差
は図3の場合と同様の関係となり、熱交換量も図3の並
行流と図4の対向流ではほぼ同じ量となる。よって、一
次冷媒と二次冷媒の相対的な流れの方向による影響はほ
とんど無い。
ほとんど変化がないので、一次冷媒と二次冷媒の温度差
は図3の場合と同様の関係となり、熱交換量も図3の並
行流と図4の対向流ではほぼ同じ量となる。よって、一
次冷媒と二次冷媒の相対的な流れの方向による影響はほ
とんど無い。
【0048】次に、図1および図2のそれぞれの、中間
熱交換器8における暖房運転時の一次冷媒と二次冷媒の
流れの方向と温度の関係を、図5および図6にそれぞれ
示す。
熱交換器8における暖房運転時の一次冷媒と二次冷媒の
流れの方向と温度の関係を、図5および図6にそれぞれ
示す。
【0049】図5において、一次冷媒は入口温度Th-t1
(i)、出口温度Th-t1(o)であり、入口は過熱状態である
が、内部で温度が低下して二相状態となり、凝縮器とな
る中間熱交換器8が従来例における冷媒用室内熱交換器
10と比べて少容積であることと、暖房運転としては冷
媒充填量が過多であることから、出口付近では過冷却状
態となって二次冷媒と潜熱熱交換を行う。中間熱交換器
8内における圧損はほとんどないが、出口付近の過冷却
状態では顕熱で熱交換を行うので温度は低くなり、Th-t
1(i)>飽和温度>Th-t1(o)となる。
(i)、出口温度Th-t1(o)であり、入口は過熱状態である
が、内部で温度が低下して二相状態となり、凝縮器とな
る中間熱交換器8が従来例における冷媒用室内熱交換器
10と比べて少容積であることと、暖房運転としては冷
媒充填量が過多であることから、出口付近では過冷却状
態となって二次冷媒と潜熱熱交換を行う。中間熱交換器
8内における圧損はほとんどないが、出口付近の過冷却
状態では顕熱で熱交換を行うので温度は低くなり、Th-t
1(i)>飽和温度>Th-t1(o)となる。
【0050】一方、二次冷媒は入口温度Th-t2(i)、出口
温度Th-t2(o)であり、媒体が水であるために相変化はな
く、顕熱熱交換を行うために中間熱交換器8の入口から
出口にかけて温度勾配が付く。
温度Th-t2(o)であり、媒体が水であるために相変化はな
く、顕熱熱交換を行うために中間熱交換器8の入口から
出口にかけて温度勾配が付く。
【0051】このとき、一次冷媒と二次冷媒は中間熱交
換器8内を入口から出口まで逆の方向に流れながら熱の
授受を行い、一次冷媒は過熱状態からガス飽和状態まで
は温度が低下し、ガス飽和状態から液飽和状態までは温
度一定で、また液飽和状態から出口までは過冷却状態と
なって温度が低下しながら流れ、二次冷媒は温度が上昇
しながら流れる。
換器8内を入口から出口まで逆の方向に流れながら熱の
授受を行い、一次冷媒は過熱状態からガス飽和状態まで
は温度が低下し、ガス飽和状態から液飽和状態までは温
度一定で、また液飽和状態から出口までは過冷却状態と
なって温度が低下しながら流れ、二次冷媒は温度が上昇
しながら流れる。
【0052】一次冷媒と二次冷媒は対向流で熱交換を行
うため、中間熱交換器8の入口から出口まで一定の温度
差を保つことが可能で、中間熱交換器8の内部で一次冷
媒と二次冷媒の一定の熱交換量を確保することができ
る。
うため、中間熱交換器8の入口から出口まで一定の温度
差を保つことが可能で、中間熱交換器8の内部で一次冷
媒と二次冷媒の一定の熱交換量を確保することができ
る。
【0053】また、図6において、一次冷媒は入口温度
Th-h1(i)、出口温度Th-h1(o)であり、入口は過熱状態で
あるが、内部で温度が低下して二相状態となり、出口で
は過冷却の状態となりながら二次冷媒と潜熱熱交換を行
う。中間熱交換器8内における圧損はほとんどないが、
出口付近の過冷却状態では顕熱で熱交換を行うのでTh-h
1(i)>飽和温度>Th-h1(o)となる。
Th-h1(i)、出口温度Th-h1(o)であり、入口は過熱状態で
あるが、内部で温度が低下して二相状態となり、出口で
は過冷却の状態となりながら二次冷媒と潜熱熱交換を行
う。中間熱交換器8内における圧損はほとんどないが、
出口付近の過冷却状態では顕熱で熱交換を行うのでTh-h
1(i)>飽和温度>Th-h1(o)となる。
【0054】一方、二次冷媒は入口温度Th-h2(i)、出口
温度Th-h2(o)であり、媒体が水であるために相変化はな
く、顕熱熱交換を行うために入口から出口にかけて温度
勾配が付く。
温度Th-h2(o)であり、媒体が水であるために相変化はな
く、顕熱熱交換を行うために入口から出口にかけて温度
勾配が付く。
【0055】このとき、一次冷媒と二次冷媒は中間熱交
換器8内を入口から同じ方向に流れながら熱の授受を行
い、一次冷媒は過熱状態からガス飽和状態までは温度が
低下し、ガス飽和状態から液飽和状態までは温度一定
で、また液飽和状態から出口までは過冷却状態となって
温度が低下しながら流れ、二次冷媒は温度が上昇しなが
ら流れる。
換器8内を入口から同じ方向に流れながら熱の授受を行
い、一次冷媒は過熱状態からガス飽和状態までは温度が
低下し、ガス飽和状態から液飽和状態までは温度一定
で、また液飽和状態から出口までは過冷却状態となって
温度が低下しながら流れ、二次冷媒は温度が上昇しなが
ら流れる。
【0056】一次冷媒と二次冷媒は並行流で熱交換を行
うため、中間熱交換器8において、一次冷媒が過熱状態
およびガス飽和状態から液飽和状態に達するまでは、一
次冷媒の温度は一定なので、中間熱交換器8の内部で一
次冷媒と二次冷媒は十分な熱交換効率を確保することが
できる。しかし、一次冷媒が液飽和状態となる点から出
口までは過冷却状態となり、一次冷媒の温度が低下する
ので、一次冷媒と二次冷媒の温度差が急激に小さくな
り、この間の一次冷媒と二次冷媒の熱交換効率は極端に
低下する。その結果、二次冷媒の出口温度Th-h2(o)は、
一次冷媒と二次冷媒を対向流で流した際の出口温度Th-t
2(o)と比べて低くなる。よって、一次冷媒と二次冷媒の
相対的な流れの方向による影響は大きく、対向流で流し
た方が、熱交換量は多くなる。
うため、中間熱交換器8において、一次冷媒が過熱状態
およびガス飽和状態から液飽和状態に達するまでは、一
次冷媒の温度は一定なので、中間熱交換器8の内部で一
次冷媒と二次冷媒は十分な熱交換効率を確保することが
できる。しかし、一次冷媒が液飽和状態となる点から出
口までは過冷却状態となり、一次冷媒の温度が低下する
ので、一次冷媒と二次冷媒の温度差が急激に小さくな
り、この間の一次冷媒と二次冷媒の熱交換効率は極端に
低下する。その結果、二次冷媒の出口温度Th-h2(o)は、
一次冷媒と二次冷媒を対向流で流した際の出口温度Th-t
2(o)と比べて低くなる。よって、一次冷媒と二次冷媒の
相対的な流れの方向による影響は大きく、対向流で流し
た方が、熱交換量は多くなる。
【0057】以上の検討から、本実施の形態の図1と図
2のシステムにおける冷房および暖房の各運転時におけ
る中間熱交換器8での一次冷媒と二次冷媒の熱交換の方
向とその出口における冷房時過熱度および暖房時過冷却
度の差を比較すると、以下のようになる。
2のシステムにおける冷房および暖房の各運転時におけ
る中間熱交換器8での一次冷媒と二次冷媒の熱交換の方
向とその出口における冷房時過熱度および暖房時過冷却
度の差を比較すると、以下のようになる。
【0058】すなわち、本実施の形態の図1と図2のシ
ステムの、冷房運転時における一次冷媒の中間熱交換器
8出口における過熱度は並行流と対向流で共にほとんど
無く、Tc-h1(o)≒Tc-t1(o)であるのに対し、暖房運転時
における一次冷媒の中間熱交換器8出口における過冷却
度は並行流と対向流で差があり、対向流では一次冷媒の
過冷却が大きくとれる一方、並行流では中間熱交換器8
の出口で一次冷媒と二次冷媒の温度差が小さくなるため
に過冷却が小さくなるので、Th-h1(o)<Th-t1(o)とな
る。したがって、暖房時の対向流と並行流の一次冷媒と
二次冷媒の出口における温度差は、冷房時の対向流と並
行流の一次冷媒と二次冷媒の出口における温度差よりも
大きくなる。
ステムの、冷房運転時における一次冷媒の中間熱交換器
8出口における過熱度は並行流と対向流で共にほとんど
無く、Tc-h1(o)≒Tc-t1(o)であるのに対し、暖房運転時
における一次冷媒の中間熱交換器8出口における過冷却
度は並行流と対向流で差があり、対向流では一次冷媒の
過冷却が大きくとれる一方、並行流では中間熱交換器8
の出口で一次冷媒と二次冷媒の温度差が小さくなるため
に過冷却が小さくなるので、Th-h1(o)<Th-t1(o)とな
る。したがって、暖房時の対向流と並行流の一次冷媒と
二次冷媒の出口における温度差は、冷房時の対向流と並
行流の一次冷媒と二次冷媒の出口における温度差よりも
大きくなる。
【0059】そのため、図1のシステムで冷房時並行流
とした運転と、図2のシステムで冷房時対向流とした場
合では、一次冷媒と二次冷媒の熱交換率はほぼ同等であ
るのに対して、図1のシステムで暖房時対向流とした運
転と、図2のシステムで暖房時並行流とした場合では、
並行流とすることで対向流と比べて熱交換率が明らかに
落ちることになる。
とした運転と、図2のシステムで冷房時対向流とした場
合では、一次冷媒と二次冷媒の熱交換率はほぼ同等であ
るのに対して、図1のシステムで暖房時対向流とした運
転と、図2のシステムで暖房時並行流とした場合では、
並行流とすることで対向流と比べて熱交換率が明らかに
落ちることになる。
【0060】よって、本実施の形態では、図1に示すよ
うに冷房時並行流、暖房時対向流の構成とした方が、図
2に示すように冷房時対向流、暖房時並行流とした構成
よりも、冷房・暖房兼用の空調機としては高効率である
と言える。
うに冷房時並行流、暖房時対向流の構成とした方が、図
2に示すように冷房時対向流、暖房時並行流とした構成
よりも、冷房・暖房兼用の空調機としては高効率である
と言える。
【0061】ここまでは、冷房時に一次冷媒の流れの方
向が対向流と並行流でほぼ差がないのに対して、暖房時
に並行流とすると熱交換率が低下し、対向流とする場合
と比べて影響が大きいので、図1のシステムが有利であ
ると判断したが、異なるシステムで冷房運転時の一次冷
媒と二次冷媒の流れの方向の違いによる中間熱交換器出
口の温度差が、暖房運転時の一次冷媒と二次冷媒の流れ
の方向の違いによる中間熱交換器出口の温度差よりも大
きいシステムである場合には、冷房時対向流、暖房時並
行流となるように、二次冷媒の進行方向を決定してシス
テムを構築することになる。
向が対向流と並行流でほぼ差がないのに対して、暖房時
に並行流とすると熱交換率が低下し、対向流とする場合
と比べて影響が大きいので、図1のシステムが有利であ
ると判断したが、異なるシステムで冷房運転時の一次冷
媒と二次冷媒の流れの方向の違いによる中間熱交換器出
口の温度差が、暖房運転時の一次冷媒と二次冷媒の流れ
の方向の違いによる中間熱交換器出口の温度差よりも大
きいシステムである場合には、冷房時対向流、暖房時並
行流となるように、二次冷媒の進行方向を決定してシス
テムを構築することになる。
【0062】つまり、中間熱交換器における、冷房運転
時の一次冷媒と二次冷媒とが、対向流で熱交換を行う場
合の一次冷媒の出口過熱度と、並行流で熱交換を行う場
合の一次冷媒の出口過熱度との差を第1の差とし、ま
た、中間熱交換器における、暖房運転時の一次冷媒と二
次冷媒とが、対向流で熱交換を行う場合の一次冷媒の出
口過冷却度と、並行流で熱交換を行う場合の一次冷媒の
出口過冷却度との差を第2の差としたとき、第1の差が
第2の差よりも小さい場合、暖房運転時における一次冷
媒と二次冷媒とが対向流となる関係にし、第1の差が第
2の差よりも大きい場合、冷房運転時における一次冷媒
と二次冷媒とが対向流になる関係にする。そうすると、
冷房運転時および暖房運転時の双方について、一次冷媒
と二次冷媒との熱交換効率を総合的に考えた場合の熱交
換効率を高くすることができる。
時の一次冷媒と二次冷媒とが、対向流で熱交換を行う場
合の一次冷媒の出口過熱度と、並行流で熱交換を行う場
合の一次冷媒の出口過熱度との差を第1の差とし、ま
た、中間熱交換器における、暖房運転時の一次冷媒と二
次冷媒とが、対向流で熱交換を行う場合の一次冷媒の出
口過冷却度と、並行流で熱交換を行う場合の一次冷媒の
出口過冷却度との差を第2の差としたとき、第1の差が
第2の差よりも小さい場合、暖房運転時における一次冷
媒と二次冷媒とが対向流となる関係にし、第1の差が第
2の差よりも大きい場合、冷房運転時における一次冷媒
と二次冷媒とが対向流になる関係にする。そうすると、
冷房運転時および暖房運転時の双方について、一次冷媒
と二次冷媒との熱交換効率を総合的に考えた場合の熱交
換効率を高くすることができる。
【0063】さらに、本実施例に示すように、中間熱交
換器8の内容積を、中間熱交換器8の一次冷媒および二
次冷媒が本実施例における冷房時の図3および暖房時の
図5に示すような温度変化を取るように、また、冷房お
よび暖房時の熱交換量が出来るだけ低下しないように小
型化して、図1の構成を構築すれば、中間熱交換器8で
冷房および暖房の双方で対向流となる様な二次冷媒の回
路を付加することなく、単純な構成で中間熱交換器8に
おける一次冷媒と二次冷媒の熱交換効率を向上させるこ
とが出来る。
換器8の内容積を、中間熱交換器8の一次冷媒および二
次冷媒が本実施例における冷房時の図3および暖房時の
図5に示すような温度変化を取るように、また、冷房お
よび暖房時の熱交換量が出来るだけ低下しないように小
型化して、図1の構成を構築すれば、中間熱交換器8で
冷房および暖房の双方で対向流となる様な二次冷媒の回
路を付加することなく、単純な構成で中間熱交換器8に
おける一次冷媒と二次冷媒の熱交換効率を向上させるこ
とが出来る。
【0064】特に、今後家庭用空調機においても自然冷
媒が用いられることが考えられ、開発コストや大きさの
観点から、現在の直膨式の空調機の空調機の部品を利用
した商品化が考えられる。その際、本実施の形態のよう
に、中間熱交換器8を小型化し、冷房時に並行流、暖房
時に対向流で一次冷媒と二次冷媒の熱交換を行う構成と
すれば、小型の中間熱交換器8を採用しながら効率の低
下を最低限にとどめたシステムを構築することが可能と
なる。
媒が用いられることが考えられ、開発コストや大きさの
観点から、現在の直膨式の空調機の空調機の部品を利用
した商品化が考えられる。その際、本実施の形態のよう
に、中間熱交換器8を小型化し、冷房時に並行流、暖房
時に対向流で一次冷媒と二次冷媒の熱交換を行う構成と
すれば、小型の中間熱交換器8を採用しながら効率の低
下を最低限にとどめたシステムを構築することが可能と
なる。
【0065】以上の検討を経て、実際の製品では、中間
熱交換器8を小型化し、冷房時並行流、暖房時対向流で
一次冷媒と二次冷媒が熱交換を行う、図1に示されるよ
うな二次冷媒冷凍サイクル装置を構築することとなる。
熱交換器8を小型化し、冷房時並行流、暖房時対向流で
一次冷媒と二次冷媒が熱交換を行う、図1に示されるよ
うな二次冷媒冷凍サイクル装置を構築することとなる。
【0066】冷房運転および暖房運転のいずれの運転モ
ードを対向流とし、いずれの運転モードを並行流とする
かの検討には、本実施の形態に示すような図1と図2の
システムを構築して実測して決定する方法や、シミュレ
ーションなどの手法で一次冷媒と二次冷媒の熱交換器に
おける進行方向を決定する方法などがある。
ードを対向流とし、いずれの運転モードを並行流とする
かの検討には、本実施の形態に示すような図1と図2の
システムを構築して実測して決定する方法や、シミュレ
ーションなどの手法で一次冷媒と二次冷媒の熱交換器に
おける進行方向を決定する方法などがある。
【0067】また、一次冷媒の流れとして、冷房、暖房
のいずれの運転時に中間熱交換器8内で一次冷媒を上下
いずれの方向に流すべきか、については、冷房時は二相
状態からガス飽和状態(または過熱状態)へ移行するこ
とから、密度の高い液状態で中間熱交換器8の下部から
一次冷媒が流入し、密度の低いガス状態で中間熱交換器
8の上部から流出し、暖房時は過熱状態から過冷却状態
へ移行することから、密度の低いガス状態で中間熱交換
器8の上部から一次冷媒が流入し、密度の高いガス状態
で中間熱交換器8の下部から流出したほうが、適切な相
状態で冷媒が流れると考えられる。
のいずれの運転時に中間熱交換器8内で一次冷媒を上下
いずれの方向に流すべきか、については、冷房時は二相
状態からガス飽和状態(または過熱状態)へ移行するこ
とから、密度の高い液状態で中間熱交換器8の下部から
一次冷媒が流入し、密度の低いガス状態で中間熱交換器
8の上部から流出し、暖房時は過熱状態から過冷却状態
へ移行することから、密度の低いガス状態で中間熱交換
器8の上部から一次冷媒が流入し、密度の高いガス状態
で中間熱交換器8の下部から流出したほうが、適切な相
状態で冷媒が流れると考えられる。
【0068】なお、本実施の形態における一次側冷凍サ
イクルの圧縮機3、四方弁4、室外熱交換器5、絞り装
置6は従来例の直膨式空調機と同等のものとしたが、全
く同じものを流用しても構わない。
イクルの圧縮機3、四方弁4、室外熱交換器5、絞り装
置6は従来例の直膨式空調機と同等のものとしたが、全
く同じものを流用しても構わない。
【0069】また、本実施の形態では、中間熱交換器8
としてプレート方式のものを採用したが、中間熱交換器
8は、二重管方式や、積層方式などでも、もちろん可能
であり、本実施の形態で説明した形式にとらわれるもの
ではない。
としてプレート方式のものを採用したが、中間熱交換器
8は、二重管方式や、積層方式などでも、もちろん可能
であり、本実施の形態で説明した形式にとらわれるもの
ではない。
【0070】また、二次冷媒用室内熱交換器7も、本実
施の形態では二次冷媒を水としたために、水用の熱交換
器として、従来例の一次冷媒用室内熱交換器10とは別
のものとして取り上げたが、従来のHCFC系冷媒やH
FC系冷媒で使用した一次冷媒用室内熱交換器10と全
く同じものを流用することも可能である。
施の形態では二次冷媒を水としたために、水用の熱交換
器として、従来例の一次冷媒用室内熱交換器10とは別
のものとして取り上げたが、従来のHCFC系冷媒やH
FC系冷媒で使用した一次冷媒用室内熱交換器10と全
く同じものを流用することも可能である。
【0071】また、一次冷媒にはプロパンを使用した
が、可燃性であるHC系冷媒を含む冷媒を使用した場合
には二次冷媒方式の効果があるので、プロパンに限るも
のではない。イソブタンやノルマルブタンであってもか
まわない。さらには、二酸化炭素やアンモニアに代表さ
れるような自然冷媒を使用しても構わない。要するに、
一次冷媒として、少なくとも1種類の自然冷媒を含む冷
媒を用いることができる。また、その自然冷媒には、プ
ロパン、イソブタンおよびノルマルブタンの全部または
一部が少なくとも含まれる。なお、このような一次冷媒
を用いると、地球環境保護と省エネルギーが達成され
る。
が、可燃性であるHC系冷媒を含む冷媒を使用した場合
には二次冷媒方式の効果があるので、プロパンに限るも
のではない。イソブタンやノルマルブタンであってもか
まわない。さらには、二酸化炭素やアンモニアに代表さ
れるような自然冷媒を使用しても構わない。要するに、
一次冷媒として、少なくとも1種類の自然冷媒を含む冷
媒を用いることができる。また、その自然冷媒には、プ
ロパン、イソブタンおよびノルマルブタンの全部または
一部が少なくとも含まれる。なお、このような一次冷媒
を用いると、地球環境保護と省エネルギーが達成され
る。
【0072】さらに、二次冷媒には水を使用したが、こ
れは水道水でも、浄水でも構わない。また、プロピレン
グリコールなどのような凝固点を降下させる不凍液など
の物質を混入したり、圧損を低減させるための界面活性
剤等を混入しても、もちろん構わない。要するに、二次
冷媒は、水とプロピレングリコールとの両方または一方
を少なくとも含む冷媒を用いることができる。なお、こ
のような二次冷媒を用いると、地球環境保護と省エネル
ギーが達成される。
れは水道水でも、浄水でも構わない。また、プロピレン
グリコールなどのような凝固点を降下させる不凍液など
の物質を混入したり、圧損を低減させるための界面活性
剤等を混入しても、もちろん構わない。要するに、二次
冷媒は、水とプロピレングリコールとの両方または一方
を少なくとも含む冷媒を用いることができる。なお、こ
のような二次冷媒を用いると、地球環境保護と省エネル
ギーが達成される。
【0073】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明は、一次冷媒が封入されその一次冷媒の進行方向
が冷房運転時と暖房運転時とで反転する一次側冷凍サイ
クルと、二次冷媒が封入されその二次冷媒の進行方向が
不変である二次側サイクルとを備えた冷媒サイクル装置
において、冷房運転時および暖房運転時の双方につい
て、一次冷媒と二次冷媒との熱交換効率を総合的に考え
た場合の熱交換効率が高くなるように、二次側サイクル
における二次冷媒の進行方向が決定された二次冷媒冷凍
サイクル装置を提供することができる。
本発明は、一次冷媒が封入されその一次冷媒の進行方向
が冷房運転時と暖房運転時とで反転する一次側冷凍サイ
クルと、二次冷媒が封入されその二次冷媒の進行方向が
不変である二次側サイクルとを備えた冷媒サイクル装置
において、冷房運転時および暖房運転時の双方につい
て、一次冷媒と二次冷媒との熱交換効率を総合的に考え
た場合の熱交換効率が高くなるように、二次側サイクル
における二次冷媒の進行方向が決定された二次冷媒冷凍
サイクル装置を提供することができる。
【図1】本発明の実施の形態における中間熱交換器にお
ける一次冷媒と二次冷媒の熱交換が、暖房時対向流とな
る二次冷媒空調システムを示す構成図である。
ける一次冷媒と二次冷媒の熱交換が、暖房時対向流とな
る二次冷媒空調システムを示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態における中間熱交換器にお
ける一次冷媒と二次冷媒の熱交換が、冷房時対向流とな
る二次冷媒空調システムを示す構成図である。
ける一次冷媒と二次冷媒の熱交換が、冷房時対向流とな
る二次冷媒空調システムを示す構成図である。
【図3】図1の構成における冷房運転時の中間熱交換器
における一次冷媒と二次冷媒の並行流熱交換時の温度変
化を示す図である。
における一次冷媒と二次冷媒の並行流熱交換時の温度変
化を示す図である。
【図4】図2の構成における冷房運転時の中間熱交換器
における一次冷媒と二次冷媒の対向流熱交換時の温度変
化を示す図である。
における一次冷媒と二次冷媒の対向流熱交換時の温度変
化を示す図である。
【図5】図1の構成における暖房運転時の中間熱交換器
における一次冷媒と二次冷媒の対向流熱交換時の温度変
化を示す図である。
における一次冷媒と二次冷媒の対向流熱交換時の温度変
化を示す図である。
【図6】図2の構成における暖房運転時の中間熱交換器
における一次冷媒と二次冷媒の並行流熱交換時の温度変
化を示す図である。
における一次冷媒と二次冷媒の並行流熱交換時の温度変
化を示す図である。
【図7】従来の直接膨張方式の空調システムを示す図で
ある。
ある。
1 一次側冷凍サイクル 2 二次側熱搬送サイクル 3 圧縮機 4 四方弁 5 室外熱交換器 6 絞り装置 7 二次冷媒用室内熱交換器 8 中間熱交換器 9 循環ポンプ 10 一次冷媒用室内熱交換器
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (72)発明者 岡座 典穂 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西脇 文俊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉田 雄二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 圧縮機、四方弁、室外熱交換器、絞り装
置および中間熱交換器のそれぞれが接続配管で接続され
るとともに、内部に所定の一次冷媒が封入され、前記四
方弁の切替によって前記一次冷媒の進行方向が反転する
一次側冷凍サイクルと、 前記中間熱交換器、循環ポンプおよび室内熱交換器のそ
れぞれが接続配管で接続されるとともに、内部に所定の
二次冷媒が封入され、前記二次冷媒の進行方向が不変で
ある二次側サイクルとを備え、 かつ、前記一次冷媒と前記二次冷媒が、前記中間熱交換
器において、互いに熱交換を行い、前記四方弁の切替に
よる冷房運転および暖房運転の運転モードを有する二次
冷媒冷凍サイクル装置であって、 前記中間熱交換器における、前記冷房運転時の、前記一
次冷媒と前記二次冷媒とが対向流で熱交換を行う場合の
前記一次冷媒の出口過熱度と、前記一次冷媒と前記二次
冷媒とが並行流で熱交換を行う場合の前記一次冷媒の出
口過熱度との差を第1の差とし、 また、前記中間熱交換器における、前記暖房運転時の、
前記一次冷媒と前記二次冷媒とが対向流で熱交換を行う
場合の前記一次冷媒の出口過冷却度と、前記一次冷媒と
前記二次冷媒とが並行流で熱交換を行う場合の前記一次
冷媒の出口過冷却度との差を第2の差としたとき、 前記一次冷媒の進行方向と前記二次冷媒の進行方向との
関係が、 前記第1の差が前記第2の差よりも小さい場合、前記暖
房運転時における前記一次冷媒と前記二次冷媒とが対向
流となる関係となり、 前記第1の差が前記第2の差よりも大きい場合、前記冷
房運転時における前記一次冷媒と前記二次冷媒とが対向
流になる関係となるように、 前記中間熱交換器における前記一次冷媒と前記二次冷媒
の進行方向が決定されたことを特徴とする二次冷媒冷凍
サイクル装置。 - 【請求項2】 前記暖房運転時における前記第2の差
が、前記冷房運転時における前記第1の差よりも大きく
なるように、前記室外熱交換器の容積と前記中間熱交換
器の容積の容積比が決定されていることを特徴とする請
求項1記載の二次冷媒冷凍サイクル装置。 - 【請求項3】 前記一次冷媒は、少なくとも1種類の自
然冷媒を含む冷媒であることを特徴とする請求項1また
は2記載の二次冷媒冷凍サイクル装置。 - 【請求項4】 前記自然冷媒には、プロパン、イソブタ
ン、およびノルマルブタンの全部または一部が含まれる
ことを特徴とする請求項3記載の二次冷媒冷凍サイクル
装置。 - 【請求項5】 前記二次冷媒は、水とプロピレングリコ
ールとの両方または一方を少なくとも含む冷媒であるこ
とを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の二次
冷媒冷凍サイクル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24192499A JP2001065928A (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | 二次冷媒冷凍サイクル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24192499A JP2001065928A (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | 二次冷媒冷凍サイクル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001065928A true JP2001065928A (ja) | 2001-03-16 |
Family
ID=17081597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24192499A Pending JP2001065928A (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | 二次冷媒冷凍サイクル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001065928A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005241074A (ja) * | 2004-02-25 | 2005-09-08 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 空気調和機 |
WO2011052038A1 (ja) * | 2009-10-27 | 2011-05-05 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
JPWO2012101677A1 (ja) * | 2011-01-27 | 2014-06-30 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
-
1999
- 1999-08-27 JP JP24192499A patent/JP2001065928A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005241074A (ja) * | 2004-02-25 | 2005-09-08 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 空気調和機 |
WO2011052038A1 (ja) * | 2009-10-27 | 2011-05-05 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
JP5523470B2 (ja) * | 2009-10-27 | 2014-06-18 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
US8839640B2 (en) | 2009-10-27 | 2014-09-23 | Mitsubishi Electric Corporation | Air-conditioning apparatus |
JPWO2012101677A1 (ja) * | 2011-01-27 | 2014-06-30 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
JP5674822B2 (ja) * | 2011-01-27 | 2015-02-25 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
US9732992B2 (en) | 2011-01-27 | 2017-08-15 | Mitsubishi Electric Corporation | Air-conditioning apparatus for preventing the freezing of non-azeotropic refrigerant |
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