JP2001064865A - 刺繍転写シート、刺繍物及び刺繍転写方法 - Google Patents

刺繍転写シート、刺繍物及び刺繍転写方法

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JP2001064865A
JP2001064865A JP23521399A JP23521399A JP2001064865A JP 2001064865 A JP2001064865 A JP 2001064865A JP 23521399 A JP23521399 A JP 23521399A JP 23521399 A JP23521399 A JP 23521399A JP 2001064865 A JP2001064865 A JP 2001064865A
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Minoru Kondo
稔 近藤
Kazuo Osawa
一雄 大澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被刺繍布地に刺繍の絵柄模様を容易に表現で
き、且つ、コストの低減を図ることが可能な刺繍転写シ
ート及び刺繍物を提供する。 【解決手段】 元刺繍布地13に刺繍糸14Aを粗の間
隔で絵柄模様16を刺繍14する。元刺繍布地13も刺
繍14した絵柄模様16を転写フィルム11にコピーす
る。転写フィルム11にコピーした刺繍転写シート10
の絵柄模様16を被刺繍布地17に熱転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刺繍を転写するた
めの刺繍転写シートに関し、特に、布地や陶器などの被
刺繍物に転写した刺繍が所定距離離れた所から恰も刺繍
を施したかの如き見える刺繍転写シートに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来刺繍物は、手刺繍、ミシン刺繍、文
化刺繍或いはコンピュータミシン等によって刺繍が行な
われる以前の布地(元刺繍布地)に刺繍が行なわれ、元
刺繍布地に所定の絵柄模様が施されていた。刺繍物を作
製する場合、先ず刺繍原画が作製された後、刺繍原画に
配色が行なわれ、次ぎに、コンピュータミシン等によっ
て作製された刺繍原画を基に型紙が作られ、この型紙が
元刺繍布地に型付け(模写=絵刷り)されると共に、刺
繍糸及び刺繍針などが選択された後、刺繍針に刺繍糸通
しが行なわれる。そして、絵型が型付けされた元刺繍布
地が刺繍枠に張られた後、原画に基づいた配色で手或い
はミシン、コンピュータミシンなどのパンチデータに沿
って所定の絵柄模様が元刺繍布地に刺繍された後、はみ
出した刺繍糸の始末が行なわれ、アイロン仕上げ等が行
なわれ刺繍物が作製されていた。
【0003】即ち、刺繍物は図8に示す如き元刺繍布地
101に手或いはミシン、コンピュータミシンなどによ
って所定の絵柄模様102の刺繍104が施されてい
た。係る、一般的な刺繍104として元刺繍布地101
に刺繍104を行なった刺繍糸103と刺繍糸103と
の間から元刺繍布地101が見えてしまうのは刺繍10
4の粗悪品とされており、刺繍糸103と刺繍糸103
とが密着して刺繍104されている方が立体感も表現で
き好まれていた。この場合、刺繍糸103と刺繍糸10
3との間から元刺繍布地101が見えないようにするた
めに隣接する刺繍糸103の間隔を密にして刺繍104
が行なわれ、また、刺繍104を業務としている場合、
同じ絵柄模様102の刺繍物を大量に生産していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、手、ミ
シン或いはコンピュータミシンで大量の刺繍物を生産す
る場合は、同じ絵柄模様の刺繍を数多く、また、何回も
行なわなければならなかった。このため、大量の刺繍物
の生産には多大な手間と時間がかかると共に、刺繍を行
なうための設備、資材なども大量に必要となり、刺繍物
のコストが大幅に高騰してしまう問題があった。
【0005】また、元刺繍布地を刺繍枠に張ってから刺
繍を行なっていたため、刺繍が施された刺繍物の布地に
は刺繍枠の跡が残ってしまう不都合が生じてしまうと共
に、刺繍が施された元刺繍布地は刺繍糸によって引っ張
られ刺繍物が「しわ」になってしまう問題があった。ま
た、元刺繍布地を刺繍枠に張って刺繍が行なわれている
ため、元刺繍布地には容易に刺繍を行なえるが、服など
製品状態の布地には刺繍を行ない難い問題あると共に、
刺繍が施された布地は刺繍によって硬くなって肌触りの
感触が悪化してしまう問題もあった。
【0006】また、刺繍を行なうとどうしても刺繍針が
元刺繍布地を構成する糸に刺さってしまう。特に、刺繍
糸と刺繍糸との間から元刺繍布地が見えないように刺繍
糸を密にして刺繍を行なうと、刺繍が施された元刺繍布
地は絵柄模様に沿って絵柄模様の周囲に傷が付いてしま
う。このため、刺繍を施した刺繍物は元刺繍布地の生地
によっては刺繍に沿って裂けてしまう問題もあった。
【0007】本発明は、係る従来技術の課題を解決する
ために成されたものであり、被刺繍布地に刺繍の絵柄模
様を容易に表現でき、且つ、コストの低減を図ることが
可能な刺繍転写シート及び刺繍物を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、請求項1の発明の
刺繍転写シートは、刺繍が施された元刺繍布地と、転写
フィルムとを備え、元刺繍布地に刺繍した絵柄模様を転
写フィルムにコピーしてなるものである。
【0009】また、請求項2の発明の刺繍転写シート
は、刺繍が施された元刺繍布地と、転写フィルムとを備
え、元刺繍布地には刺繍糸を粗の間隔で刺繍し、当該元
刺繍布地に刺繍した絵柄模様を転写フィルムにコピーし
てなるものである。
【0010】また、請求項3の発明の刺繍転写シート
は、請求項1又は請求項2に加えて、元刺繍布地には粗
と密との間隔で刺繍糸を配置したものである。
【0011】また、請求項4の発明の刺繍転写シート
は、請求項1、請求項2又は請求項3に加えて、刺繍転
写シートにコピーされた絵柄模様を被刺繍布地に転写し
たものである。
【0012】また、請求項5の発明の刺繍転写方法は、
元刺繍布地に刺繍糸を粗の間隔にして絵柄模様を刺繍し
た後、元刺繍布地に刺繍した絵柄模様を転写フィルムに
コピーして刺繍転写シートを生成すると共に、当該刺繍
転写シートを被刺繍布地の上に載せて熱圧着し、刺繍転
写シートにコピーされた絵柄模様を被刺繍布地に熱転写
するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図1は転写フィルム11に刺繍14の
絵柄模様16をコピーした状態を示す本発明の刺繍転写
シート10の正面図、図2は元刺繍布地13に刺繍14
を施した絵柄模様16の拡大正面図、図3は本発明の刺
繍物15の作製手順を示すブロック図をそれぞれ示して
いる。図1において、11は転写フィルム、16は刺繍
14の絵柄模様である。
【0014】刺繍転写シート10は、転写フィルム11
に刺繍14の絵柄模様16をコピーしたもので、該転写
フィルム11は、一面に設けられた台紙12と、台紙1
2に密着して設けられた柔軟性を有するフィルム12A
との二重構造にて構成されると共に、コピー機で使用可
能な所定の厚さを呈している(図4)。フィルム12A
は、透明或いは半透明などのビニール、或いは、ポリエ
チレンなどの合成樹脂フィルムで構成されており、約1
80℃〜200度の温度で布地或いは陶器などに接着さ
れるように構成されると共に、約200度の熱が加えら
れて圧着されても台紙12はフィルム12Aに接着され
ない部材にて構成されている。この場合、転写フィルム
11はフィルム12Aの一面から被転写物に熱を加えな
がら圧着すると、フィルム12A面に描かれた絵柄模様
16が被転写物に接着(この場合フィルムが溶着し接着
される)される所謂熱転写フィルムにて構成されてい
る。尚、転写フィルム11の一面に描かれた絵柄模様1
6が熱圧着によって転写される技術は周知の技術である
ため詳細な説明を省略する。
【0015】刺繍物15の作製は、先ず本刺繍物(所定
の布地に刺繍14が施されたもの)21の作製が行なわ
れる。本刺繍物21の作製は図示しないが所定の刺繍原
画が作製された後、刺繍原画に配色が行なわれ、作製さ
れた刺繍原画を基にして型紙が作製される。作製された
型紙で元刺繍布地13に型付けされて、刺繍14の絵柄
模様16に基づいた刺繍糸及び刺繍針などが選択された
後、刺繍針に刺繍糸通しが行なわれる。次ぎに、型紙で
型付けされ、絵型の付いた元刺繍布地13が刺繍枠に張
られた後、手或いはミシン、及び、コンピュータデー
タ、コンピュータミシンなどによって原画に基づいた配
色で絵刷りに沿って刺繍14が行なわれる。
【0016】この場合、元刺繍布地13に刺繍14され
た絵柄模様16は隣接する刺繍糸14Aの間隔を所定距
離離間させて、従来の元刺繍布地に刺繍した隣接する刺
繍糸の間隔より広い間隔で刺繍される。即ち、所定の絵
柄模様16が刺繍14された元刺繍布地13を所定距離
(この場合、1m〜2m)離れた所から見た場合、隣接
する刺繍糸14Aが所定の間隔で見え、恰も絵柄模様1
6を実際に刺繍14を行なったたかの如き視認できるよ
うに、元刺繍布地13の絵柄模様16を構成する隣接す
る刺繍糸14Aが粗の間隔に刺繍14される。
【0017】そして、元刺繍布地13に所定の絵柄模様
16の刺繍糸14Aが粗の間隔で刺繍14されたなら
ば、はみ出した刺繍糸がハサミなどによって切断されて
取り除かれ、アイロン仕上げが行なわれる。これによっ
て、所定の絵柄模様16の刺繍14が行なわれた本刺繍
物21を完成させる。
【0018】次ぎに、図3を用いて刺繍物15の作製手
順を説明する。尚、予め所定の絵柄模様16が刺繍14
された本刺繍物21が用意されているものとする。ま
た、コピー機はカラーコピー機(この場合、白黒コピー
機を用いても差し支えない)18が使用され、図示しな
い用紙供給トレーには複数枚の転写フィルム11が装着
されているものとする。
【0019】先ず、図中ではカラーコピー機18の所
定位置に絵柄模様16を構成する隣接する刺繍糸14A
が粗の間隔に刺繍14された本刺繍物21が設置され、
カラーコピー機18のスタートボタンが押される。これ
により、転写フィルム11のフィルム12A面には、図
中に示す如き本刺繍物21に刺繍14された絵柄模様
16がコピーされて刺繍転写シート10が生成される。
この場合、刺繍14の絵柄模様16によっては鏡面反転
コピーを行なっても差し支えない。次ぎに、図中で転
写フィルム11と転写される布地(以後被刺繍布地と称
す)17とが重ねられる。この場合、転写フィルム11
のフィルム12A面にコピーされた絵柄模様16面と被
刺繍布地17とを対向させた状態で重ねる(図4)。
【0020】そして、図中では重ねられた被刺繍布地
17と転写フィルム11とが、被刺繍布地17を下側に
してプレス台19上に載置され、その上から加熱機(図
示せず)が内蔵され約180℃〜200℃に加熱された
熱圧着機20にて所定時間プレスされる(図5矢印)。
これにより、転写フィルム11にコピーされた本刺繍物
21の絵柄模様16はフィルム12Aの溶着によって被
刺繍布地17に熱転写される。次ぎに、被刺繍布地17
から台紙12が剥がされ絵柄模様16が設けられた刺繍
物15が完成する(図中、図6)。
【0021】このように、刺繍転写シート10に元刺繍
布地13に隣接する刺繍糸14Aを粗の間隔にして絵柄
模様16が刺繍14された本刺繍物21を作製し、この
本刺繍物21の絵柄模様16を転写フィルム11にコピ
ーして刺繍転写シート10を生成しているだけなので、
刺繍転写シート10を被刺繍布地17の上に載せて熱圧
着するだけで刺繍転写シート10にコピーした絵柄模様
16を容易に被刺繍布地17に熱転写し刺繍物15を作
製することが可能となる。
【0022】即ち、転写フィルム11を被刺繍布地17
の上に載せて台紙12側から熱圧着するだけで、所定の
絵柄模様16の刺繍物15を簡単に作製することが可能
となる。また、被刺繍布地17に転写した絵柄模様16
の隣接する刺繍糸の間隔を離間させているので、刺繍物
15を所定距離離れた所から見た場合、隣接する刺繍糸
の絵柄模様16が離間して見え、刺繍物15の絵柄模様
16を恰も刺繍14を行なったかの如き見せることが可
能となる。
【0023】また、一枚の本刺繍物21を作製するだけ
で同じ絵柄模様16の刺繍転写シート10を多数複製す
ることが可能となると共に、刺繍転写シート10は柔軟
性を有しているので、刺繍針(図示せず)が刺さらない
硬いものにも本刺繍物21に刺繍14された絵柄模様1
6を転写することが可能となる。これにより、転写フィ
ルム11にコピーした絵柄模様16を、被刺繍布地17
及び従来刺繍ができなかったガラスや陶器(図示せず)
などに転写することが可能となると共に、短時間で大量
の被刺繍布地17に同じ絵柄模様16を転写することが
できるようになる。
【0024】また、刺繍転写シート10には元刺繍布地
13に刺繍14した本物の絵柄模様16をコピーしてい
るので、本物の刺繍14同様の絵柄模様16を刺繍転写
シート10から被刺繍布地17に転写することが可能と
なる。これにより、極めて簡単、且つ、短時間に絵柄模
様16を大量の被刺繍布地17に転写させることができ
るようになり、多数の元刺繍布地13にそれぞれ所定の
絵柄模様16の刺繍を行なわなければならない煩雑な手
間を省くことができるようになる。
【0025】次ぎに、他の刺繍14の絵柄模様16を図
7を用いて説明を行なう。この場合、元刺繍布地13へ
の刺繍14は、隣接する刺繍糸14Aの間隔を広い間隔
の粗とした粗刺繍部16Aと、狭い間隔の密とした密刺
繍部16Bとで配置されている。この場合、密刺繍部1
6Bの隣接する刺繍糸14Aの間隔は、従来の刺繍物の
隣接する刺繍糸の間隔より広い間隔に刺繍14が行なわ
れると共に、粗刺繍部16Aは密刺繍部16Bより更に
広い間隔で刺繍14が行なわれている。
【0026】即ち、刺繍物15の絵柄模様16は刺繍1
4を施した所定部分の隣接する刺繍糸14Aの間隔を、
他の刺繍14部分の隣接する刺繍糸14Aの間隔より広
い粗刺繍部16Aとしている。この刺繍14の絵柄模様
16は、刺繍糸14Aの粗刺繍部16Aの下地となる元
刺繍布地13を視認できるように構成されている。そし
て、例えば刺繍14の絵柄模様16を花模様として上下
或いは斜め上下に粗刺繍部16Aを設けることにより、
粗刺繍部16Aに恰も光が当たって浮き出ているかの如
き立体的な絵柄模様16を表現することができるように
なる。
【0027】このように、刺繍物15は元刺繍布地13
に刺繍14された絵柄模様16に粗刺繍部16Aと密刺
繍部16Bとを設けているので、刺繍物15の絵柄模様
16の粗刺繍部16Aの部分のみ被刺繍布地17を多く
見せることが可能となり、絵柄模様16を部分的に明暗
を設けることも可能となる。これにより、例えば、花模
様の上下或いは斜めに絵柄模様16の刺繍糸の粗の部分
が設られることにより、恰も粗刺繍部16Aの部分に光
が当たって浮き出ているかの如き立体的な絵柄模様16
を表現することができるようになる。従って、刺繍物1
5に立体的な絵柄模様16を表現させることが可能とな
り、刺繍14の絵柄模様16を熱転写した刺繍物15の
付加価値を向上させることができるようになる。
【0028】また、ミシン等で行なう大量の刺繍物の作
製に必要となる人件費や設備投資を大幅に削減すること
が可能となると共に、電力使用量を始め、資材や、エネ
ルギー消費も大幅に低減させることができるようにな
る。また、刺繍物15は元刺繍布地13に刺繍14した
絵柄模様16を転写フィルム11にコピーした後、刺繍
転写シート10を熱圧着して絵柄模様16を被刺繍布地
17に接着するだけなので、刺繍物15の作製時間を大
幅に短縮することができ、強いては地球環境資源の節約
にも貢献することも可能となる。
【0029】尚、実施例では転写フィルム11にコピー
した絵柄模様16の刺繍糸を広い間隔の粗として被刺繍
布地17に熱転写して刺繍物15を作製したが、これに
限らず、刺繍糸を広い間隔の粗とした絵柄模様16を家
具などの木製品、金属、陶磁器、ガラス、プラスチック
製品、紙、石、石膏、ビニールシート、或いは、壁等に
熱転写し、それらに恰も刺繍14を施したが如き見せる
ようにしても差し支えない。
【0030】また、刺繍転写シート10の転写フィルム
11を熱転写フィルムで説明したが、これに限らず、接
着剤付きフィルムに絵柄模様16をコピーしてテーブ
ル、家具などの木製品、或いは、金属、陶器、ガラス、
紙、プラスチック製品などに絵柄模様16を転写するよ
うにしても差し支えない。
【0031】また、刺繍転写シート10の絵柄模様は元
刺繍布地13に刺繍14した絵柄模様16をコピーした
が、これに限らず、コンピュータにより描かれた刺繍の
絵柄模様又は他のシュミレーションなどの絵柄模様など
を刺繍転写シート10にコピーしても差し支えない。
【0032】また、刺繍物15は元刺繍布地13に刺繍
14した絵柄模様16をカラーコピー機18を用いて転
写フィルム11にコピーしたがこれに限らず、固体から
直接気体となる昇華塗料を用いて、インクジェット方式
のカラーコピー機で刺繍転写シート10に絵柄模様16
を印刷し、この刺繍転写シート10を用いて刺繍物15
を作製しても差し支えない。この場合、昇華する性質の
ある分散塗料(昇華染料)がインクジェット方式のカラ
ーコピー機で転写フィルム11にコピーされて、以降前
述同様転写フィルム11にコピーされた絵柄模様16が
被刺繍布地17に熱転写されて刺繍物15が作製され
る。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、刺繍
が施された元刺繍布地と、転写フィルムとを備え、元刺
繍布地に刺繍した絵柄模様を転写フィルムにコピーする
ようにしているので、転写フィルムにコピーした絵柄模
様を例えば刺繍する以前の被刺繍布地に転写するだけ
で、刺繍する以前の被刺繍布地に恰も刺繍を施したかの
如き表現を行なうことができるようになる。従って、刺
繍する以前の被刺繍布地に短時間で刺繍を施したかの如
き表現を行なうことができるようになり、刺繍転写シー
トの汎用性を大幅に向上させることができるようになる
ものである。
【0034】また、請求項2の発明によれば、刺繍が施
された元刺繍布地と、転写フィルムとを備え、元刺繍布
地には刺繍糸を粗の間隔で刺繍し、当該元刺繍布地に刺
繍した絵柄模様を転写フィルムにコピーするようにして
いるので、転写フィルムにコピーした絵柄模様を所定距
離離れた所から見た場合、恰も絵柄模様を刺繍したかの
如き見せることが可能となると共に、刺繍は元刺繍布地
へ一回行なうだけで多数の刺繍転写シートを作製するこ
とが可能となり、従来に比べ刺繍に多大な手間を省くこ
とができるようになる。また、転写フィルムに絵柄模様
をコピーしているだけなので、湾曲或いは凹凸面などに
も刺繍の絵柄模様を転写することが可能となる。これに
より、従来刺繍が行なえなかったガラス、プラスチック
製品、金属製品、花瓶、陶器類、或いは、壁などの表面
にも絵柄模様を転写することが可能になる。従って、刺
繍針が刺さらない硬いものにも刺繍の絵柄模様を表現す
ることができるようになり、刺繍転写シートの汎用性を
大幅に向上させることができるようになるものである。
【0035】特に、刺繍転写シートには元刺繍布地に行
なった刺繍をコピーしているので、本物の刺繍の絵柄模
様を刺繍転写シートから被刺繍布地に転写することが可
能となる。これにより、極めて簡単、且つ、短時間に本
物の刺繍の絵柄模様を大量の被刺繍布地に転写すること
ができるようになる。従って、多数の元刺繍布地にそれ
ぞれ刺繍しなければならない煩雑な手間も省け、刺繍転
写シートの利便性を著しく向上させることができるよう
になるものである。
【0036】また、請求項3の発明によれば、請求項1
又は請求項2に加えて、元刺繍布地には粗と密との間隔
で刺繍糸を配置しているので、刺繍糸の粗の部分の間か
ら刺繍糸の下に位置する布地を見せることが可能とな
り、絵柄模様に部分的な明暗を設けることが可能とな
る。これにより、例えば、花模様の上下或いは斜めに刺
繍糸の粗の部分を設けることにより、刺繍の絵柄模様に
恰も光が当たって浮き出ているかの如き立体的な表現を
行なうことができるようになる。従って、絵柄模様に立
体感を持たせることが可能となり、刺繍転写シートの実
用効果を著しく向上させることができるようになるもの
である。
【0037】また、請求項4の発明によれば、請求項
1、請求項2又は請求項3に加えて、転写フィルムにコ
ピーされた絵柄模様を被刺繍布地に転写するようにして
いるので、元刺繍布地に転写した刺繍の絵柄模様を恰も
刺繍したように見せることが可能となる。この場合、本
物の刺繍をコピーした転写フィルムの絵柄模様を被刺繍
布地に転写させているだけなので、服など製品状態の布
地でも容易に刺繍の絵柄模様を表現することが可能とな
ると共に、被刺繍布地に刺繍の絵柄模様を短時間で表現
させることが可能となる。従って、多数の元刺繍布地に
簡単に刺繍の絵柄模様設けられ、所定の絵柄模様が設ら
れた刺繍物のコストを著しく低減させることができるよ
うになるものである。
【0038】特に、刺繍物には実際に刺繍を行なってい
ないので、布地に刺繍枠の跡が残ってしまう不都合を阻
止することが可能となると共に、刺繍物に「しわ」が発
生してしまうのを防止することができるようになり、刺
繍によって刺繍物が硬くなって肌触りの感触が悪化して
しまう問題も解消することが可能となる。また、刺繍針
が元刺繍布地を構成する糸に刺さって、元刺繍布地の生
地が刺繍模様に沿って裂けてしまう問題も解消すること
ができるようになる。従って、刺繍転写シート、及び、
刺繍物の実用効果を大幅に向上させることでがきるよう
になるものである。
【0039】また、従来の刺繍で被刺繍布地の裏面にで
ている刺繍糸処理を行なう必要もなくなると共に、刺繍
糸処理が行なわれないので、従来のように刺繍糸処理面
が直接肌に触れることがない。これにより、刺繍糸処理
による違和感も解消され高級感のある刺繍物を作製する
ことが可能となる。従って、刺繍の糸処理面が肌に触れ
て発生する湿疹、かゆみ、痛さ等肌の刺激もなくなり、
好適な刺繍物を提供することができるようになるもので
ある。
【0040】また、請求項5の発明によれば、元刺繍布
地に刺繍糸を粗の間隔にして絵柄模様を刺繍した後、元
刺繍布地に刺繍した絵柄模様を転写フィルムにコピーし
て刺繍転写シートを生成すると共に、当該刺繍転写シー
トを被刺繍布地の上に載せて熱圧着し、刺繍転写シート
にコピーされた絵柄模様を被刺繍布地に熱転写するよう
にしているので、一度元刺繍布地に刺繍を行なうだけで
同じ絵柄模様を多数の転写フィルムに複製することが可
能となる。これにより、転写フィルムにコピーした絵柄
模様を、例えば被刺繍布地や陶器などに転写することが
可能となると共に、大量の被刺繍布地に短時間で同じ絵
柄模様を転写することができるようになる。従って、煩
雑な刺繍の手間も省け、刺繍物及び刺繍物で作製された
服などの製品コストを大幅に低減させることができるよ
うになるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】転写フィルムに刺繍の絵柄模様をコピーした状
態を示す本発明の刺繍転写シートの正面図である。
【図2】元刺繍布地に刺繍を施した絵柄模様の拡大正面
図である。
【図3】本発明の刺繍物の作製手順を示すブロック図で
ある。
【図4】元刺繍布地に転写フィルムに刺繍がコピーされ
た刺繍転写シートを重ねる状態を示す拡大図である。
【図5】元刺繍布地に転写フィルムに刺繍がコピーされ
た刺繍転写シートを熱圧着している状態を示す拡大図で
ある。
【図6】被刺繍布地に刺繍転写シートの絵柄模様が熱転
写された刺繍物の正面図である。
【図7】被刺繍布地に熱転写した絵柄模様を立体的に表
現させた刺繍物の正面図である。
【図8】従来の刺繍物の正面図である。
【符号の説明】
10 刺繍転写シート 11 転写フィルム 12 台紙 12A フィルム 13 元刺繍布地 14 刺繍 14A 刺繍糸 15 刺繍物 16 絵柄模様 16A 粗刺繍部 16B 密刺繍部 17 被刺繍布地 18 カラーコピー機 19 プレス台 20 熱圧着機 21 本刺繍物
フロントページの続き Fターム(参考) 3B005 EA02 EB01 EB05 EB09 FA03 FA06 FB40 4L044 BA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刺繍が施された元刺繍布地と、転写フィ
    ルムとを備え、前記元刺繍布地に刺繍した絵柄模様を前
    記転写フィルムにコピーしてなる刺繍転写シート。
  2. 【請求項2】 刺繍が施された元刺繍布地と、転写フィ
    ルムとを備え、前記元刺繍布地には刺繍糸を粗の間隔で
    刺繍し、当該元刺繍布地に刺繍した絵柄模様を前記転写
    フィルムにコピーしてなる刺繍転写シート。
  3. 【請求項3】 元刺繍布地には粗と密との間隔で刺繍糸
    を配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2の刺
    繍転写シート。
  4. 【請求項4】 刺繍転写シートにコピーされた絵柄模様
    を被刺繍布地に転写したことを特徴とする請求項1、請
    求項2又は請求項3の刺繍物。
  5. 【請求項5】 元刺繍布地に刺繍糸を粗の間隔にして絵
    柄模様を刺繍した後、前記元刺繍布地に刺繍した前記絵
    柄模様を転写フィルムにコピーして刺繍転写シートを生
    成すると共に、当該刺繍転写シートを被刺繍布地の上に
    載せて熱圧着し、前記刺繍転写シートにコピーされた前
    記絵柄模様を前記被刺繍布地に熱転写することを特徴と
    する刺繍転写方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109667077A (zh) * 2019-02-20 2019-04-23 周兴华 一种丝绸、艺术印层与刺绣的创新融合工艺
CN113500874A (zh) * 2021-06-22 2021-10-15 邵阳经纬湘绣有限公司 一种邵阳湘绣画的制造工艺

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