JP2001064404A - 短繊維含有ゴム組成物の製造方法 - Google Patents
短繊維含有ゴム組成物の製造方法Info
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- JP2001064404A JP2001064404A JP24451699A JP24451699A JP2001064404A JP 2001064404 A JP2001064404 A JP 2001064404A JP 24451699 A JP24451699 A JP 24451699A JP 24451699 A JP24451699 A JP 24451699A JP 2001064404 A JP2001064404 A JP 2001064404A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 補強用短繊維を含有するゴム組成物を練る際
に、出来るだけ労力をかけずに短繊維の分散を良好にし
た短繊維含有ゴム組成物の製造方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】 予めオープンロールによってポリマー中
に少なくとも短繊維を分散させたマスターバッチを作製
し、このマスターバッチを二軸押出機にて押出した後、
密閉式混練機によって該マスターバッチに補強剤、充填
剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤を練り込んだ短繊
維含有ゴム組成物の製造方法にある。
に、出来るだけ労力をかけずに短繊維の分散を良好にし
た短繊維含有ゴム組成物の製造方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】 予めオープンロールによってポリマー中
に少なくとも短繊維を分散させたマスターバッチを作製
し、このマスターバッチを二軸押出機にて押出した後、
密閉式混練機によって該マスターバッチに補強剤、充填
剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤を練り込んだ短繊
維含有ゴム組成物の製造方法にある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は短繊維含有ゴム組成
物の製造方法に係り、詳しく二軸押出機を用いることに
よって短繊維の分散を良好にした短繊維含有ゴム組成物
の製造方法に関する。
物の製造方法に係り、詳しく二軸押出機を用いることに
よって短繊維の分散を良好にした短繊維含有ゴム組成物
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】補強用短繊維を含有するゴム組成物は、
短繊維による異方性、耐摩耗性等の特性を利用してVベ
ルト、Vリブドベルト等の動力伝動用ベルトを始めとし
て種々の分野で利用されている。特に、繰り返し圧縮力
を受ける動力伝動用ベルトに短繊維を分散させたゴム組
成物を使用した場合、短繊維の分散が悪く塊で残ってい
ると、その部分が亀裂の核となってベルト故障の原因に
なっていた。
短繊維による異方性、耐摩耗性等の特性を利用してVベ
ルト、Vリブドベルト等の動力伝動用ベルトを始めとし
て種々の分野で利用されている。特に、繰り返し圧縮力
を受ける動力伝動用ベルトに短繊維を分散させたゴム組
成物を使用した場合、短繊維の分散が悪く塊で残ってい
ると、その部分が亀裂の核となってベルト故障の原因に
なっていた。
【0003】今日、密閉式混練機を用いて補強用短繊維
を含有するゴム組成物を練る方法としては、例えば
(1)まずポリマーと補強用短繊維を混合して短繊維混
入マスターバッチを作製した後、補強剤(カーボンブラ
ック等)、充填剤、軟化剤、老化防止剤、加硫促進剤、
加硫剤等を練り込んで所定のゴム組成物とする方法、
(2)マトリックスとなるコンパウンドを作製してお
き、そのコンパウンドに補強用短繊維を練り込んで所定
のゴム組成物とする方法、(3)補強用短繊維を少量の
ポリマー、軟化剤、補強剤と混合して高濃度の短繊維混
入マスターバッチを作製し、これをマトリックスとなる
コンパウンドと混合して分散させる方法、(4)短繊維
とマトリックスゴムとの接触面積を大きくするとともに
短繊維をフィラメント状に解きほぐし、短繊維をマトリ
ックスゴムに効率良く均一に分散させるため、ペレット
化したゴムマトリックスと短繊維と融点100°C以下
の油脂類との混合物を密閉式混練機に投入して混練りす
る方法がある。
を含有するゴム組成物を練る方法としては、例えば
(1)まずポリマーと補強用短繊維を混合して短繊維混
入マスターバッチを作製した後、補強剤(カーボンブラ
ック等)、充填剤、軟化剤、老化防止剤、加硫促進剤、
加硫剤等を練り込んで所定のゴム組成物とする方法、
(2)マトリックスとなるコンパウンドを作製してお
き、そのコンパウンドに補強用短繊維を練り込んで所定
のゴム組成物とする方法、(3)補強用短繊維を少量の
ポリマー、軟化剤、補強剤と混合して高濃度の短繊維混
入マスターバッチを作製し、これをマトリックスとなる
コンパウンドと混合して分散させる方法、(4)短繊維
とマトリックスゴムとの接触面積を大きくするとともに
短繊維をフィラメント状に解きほぐし、短繊維をマトリ
ックスゴムに効率良く均一に分散させるため、ペレット
化したゴムマトリックスと短繊維と融点100°C以下
の油脂類との混合物を密閉式混練機に投入して混練りす
る方法がある。
【0004】また、特公平4−179509号公報に
は、無撚り長繊維束をエラストマー溶液中に浸漬した
後、乾燥することで、エラストマーが内部まで浸入した
長繊維収束体を作製し、その後この長繊維収束体を切断
してエラストマー被覆短繊維をしたのち、これをマトリ
ックスとなるエラストマー中に混入し、分散して短繊維
の分散性を向上させた方法は開示されている。
は、無撚り長繊維束をエラストマー溶液中に浸漬した
後、乾燥することで、エラストマーが内部まで浸入した
長繊維収束体を作製し、その後この長繊維収束体を切断
してエラストマー被覆短繊維をしたのち、これをマトリ
ックスとなるエラストマー中に混入し、分散して短繊維
の分散性を向上させた方法は開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、(1)の方法
のようにポリマーと短繊維だけを練る場合、短繊維の分
散を良くするために、練り時間を長くすれば、混合物の
温度が上がり、そのためポリマーの粘度が落ちて短繊維
に剪断力がかからなくなり、短繊維の分散は良くならな
い。また、短繊維の長さが長くなるにしたがい、短繊維
がほぐれていく過程で綿状の塊になりやすく、一度この
塊となれば、練り時間を長くしても塊はなかなかほぐれ
なくなる問題があった。
のようにポリマーと短繊維だけを練る場合、短繊維の分
散を良くするために、練り時間を長くすれば、混合物の
温度が上がり、そのためポリマーの粘度が落ちて短繊維
に剪断力がかからなくなり、短繊維の分散は良くならな
い。また、短繊維の長さが長くなるにしたがい、短繊維
がほぐれていく過程で綿状の塊になりやすく、一度この
塊となれば、練り時間を長くしても塊はなかなかほぐれ
なくなる問題があった。
【0006】また、(2)の方法のようにマトリックス
となるコンパウンドに短繊維を練り込む場合、上記
(1)の方法に比べて短繊維に剪断力がかかりやすくな
るが、温度上昇が大きく、粘度も大きく低下する結果、
短繊維に充分な剪断力がかからなくなるばかりでなく、
硫黄変成タイプのクロロプレンゴムのように熱だけで加
硫してしまうものでは、練り−冷却のサイクルを繰り返
す必要があり、多大の労力を要していた。
となるコンパウンドに短繊維を練り込む場合、上記
(1)の方法に比べて短繊維に剪断力がかかりやすくな
るが、温度上昇が大きく、粘度も大きく低下する結果、
短繊維に充分な剪断力がかからなくなるばかりでなく、
硫黄変成タイプのクロロプレンゴムのように熱だけで加
硫してしまうものでは、練り−冷却のサイクルを繰り返
す必要があり、多大の労力を要していた。
【0007】また、(3)の方法のように高濃度の短繊
維混入マスターバッチを作製する方法では、マスターバ
ッチを作製する過程では前述のような(1)あるいは
(2)の方法による問題が生じる。また、高濃度の短繊
維混入マスターバッチとこれと混合するコンパウンドの
粘度が大きく異なる場合には、マスターバッチがコンパ
ウンド中に均一に分散しないという問題があった。更
に、カーボンブラックを短繊維と同時に投入した場合に
は、繊維の間に入り込んだカーボンブラックがゴム中に
均一に分散せず、カーボンブラックと短繊維が固まった
塊が残ることになる。
維混入マスターバッチを作製する方法では、マスターバ
ッチを作製する過程では前述のような(1)あるいは
(2)の方法による問題が生じる。また、高濃度の短繊
維混入マスターバッチとこれと混合するコンパウンドの
粘度が大きく異なる場合には、マスターバッチがコンパ
ウンド中に均一に分散しないという問題があった。更
に、カーボンブラックを短繊維と同時に投入した場合に
は、繊維の間に入り込んだカーボンブラックがゴム中に
均一に分散せず、カーボンブラックと短繊維が固まった
塊が残ることになる。
【0008】本発明はこのような問題点を改善するもの
であり、補強用短繊維を含有するゴム組成物を練る際
に、出来るだけ労力をかけずに短繊維の分散を良好にし
た短繊維含有ゴム組成物の製造方法を提供することを目
的とする。
であり、補強用短繊維を含有するゴム組成物を練る際
に、出来るだけ労力をかけずに短繊維の分散を良好にし
た短繊維含有ゴム組成物の製造方法を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本願請求項1記載
の発明は、予めポリマー中に少なくとも短繊維を分散さ
せたマスターバッチを二軸押出機にて押出した後、これ
に補強剤、充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤を
練り込む短繊維含有ゴム組成物の製造方法にあり、予め
ポリマー中に少なくとも短繊維を分散させたマスターバ
ッチを二軸押出機にて押出しすることで、マトリックス
中での短繊維の絡みが解れ、分散を向上させることがで
きる。
の発明は、予めポリマー中に少なくとも短繊維を分散さ
せたマスターバッチを二軸押出機にて押出した後、これ
に補強剤、充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤を
練り込む短繊維含有ゴム組成物の製造方法にあり、予め
ポリマー中に少なくとも短繊維を分散させたマスターバ
ッチを二軸押出機にて押出しすることで、マトリックス
中での短繊維の絡みが解れ、分散を向上させることがで
きる。
【0010】本願請求項2記載の発明は、予めオープン
ロールによってポリマー中に少なくとも短繊維を分散さ
せたマスターバッチを作製し、このマスターバッチを二
軸押出機にて押出した後、密閉式混練機によって該マス
ターバッチに補強剤、充填剤、老化防止剤、加硫促進
剤、加硫剤を練り込む短繊維含有ゴム組成物の製造方法
にある。
ロールによってポリマー中に少なくとも短繊維を分散さ
せたマスターバッチを作製し、このマスターバッチを二
軸押出機にて押出した後、密閉式混練機によって該マス
ターバッチに補強剤、充填剤、老化防止剤、加硫促進
剤、加硫剤を練り込む短繊維含有ゴム組成物の製造方法
にある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で使用するポリマーとして
は、天然ゴム、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、
硫黄変性または非硫黄変性のクロロプレンゴム、アクリ
ロニトリル・ブタジエンゴム、HNBR(水素化ニトリ
ルゴム)、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエンモ
ノマー)、あるいはオレフィン系、エステル系、ウレタ
ン系の熱可塑性エラストマーが使用される。
は、天然ゴム、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、
硫黄変性または非硫黄変性のクロロプレンゴム、アクリ
ロニトリル・ブタジエンゴム、HNBR(水素化ニトリ
ルゴム)、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエンモ
ノマー)、あるいはオレフィン系、エステル系、ウレタ
ン系の熱可塑性エラストマーが使用される。
【0012】短繊維としては、アラミド、ナイロン、ポ
リエステル、ビニロン、レーヨン、綿等である。アラミ
ド繊維は分子構造中に芳香環をもつアラミド、例えば商
品名コーネックス、ノーネックス、ケブラー、テクノー
ラ、トワロン等である。通常、この短繊維の長さは0.
1〜10mmであり、素繊維径が数μ〜数10μmであ
るが、特に本発明では素繊維径が細く、かつ繊維長が長
くて、繊維同士が絡まり綿状になりやすい短繊維に有効
である。
リエステル、ビニロン、レーヨン、綿等である。アラミ
ド繊維は分子構造中に芳香環をもつアラミド、例えば商
品名コーネックス、ノーネックス、ケブラー、テクノー
ラ、トワロン等である。通常、この短繊維の長さは0.
1〜10mmであり、素繊維径が数μ〜数10μmであ
るが、特に本発明では素繊維径が細く、かつ繊維長が長
くて、繊維同士が絡まり綿状になりやすい短繊維に有効
である。
【0013】軟化剤としては、一般的なゴム用の可塑
剤、例えばジブチルフタレート(DBP)、ジオクチル
フタレート(DOP)等のフタレート系、ジオクチルア
ジペート(DOA)等のアジペート系、ジオクチルセバ
ケート(DOS)等のセバケート系、トリクレジルホス
フェート等のホスフェートなど、あるいは一般的な石油
系の軟化剤が含まれる。上記軟化剤の添加量は、短繊維
の10vol%以上、好ましくは短繊維の30vol%
以上である。10vol%未満の場合には、軟化剤が短
繊維全体に行き渡らず、分散の悪い部分が生じる可能性
がある。
剤、例えばジブチルフタレート(DBP)、ジオクチル
フタレート(DOP)等のフタレート系、ジオクチルア
ジペート(DOA)等のアジペート系、ジオクチルセバ
ケート(DOS)等のセバケート系、トリクレジルホス
フェート等のホスフェートなど、あるいは一般的な石油
系の軟化剤が含まれる。上記軟化剤の添加量は、短繊維
の10vol%以上、好ましくは短繊維の30vol%
以上である。10vol%未満の場合には、軟化剤が短
繊維全体に行き渡らず、分散の悪い部分が生じる可能性
がある。
【0014】本発明では、予めポリマーと少なくとも短
繊維をオープンロール、混練機などによって荒練してマ
スターバッチを作製する。この方法では、オープンロー
ルによってポリマー100重量部に10〜40重量部の
短繊維を投入して混練した後、混練したマスターバッチ
をいったん放出し、これを20〜50°Cまで冷却す
る。これはポリマーのスコーチを防止するためである。
尚、短繊維とともに1〜10重量部の軟化剤を投入する
ことができる。これによって短繊維とポリマーのなじみ
が良くなり、ポリマー中への分散が良くなるばかりか、
短繊維自体が絡み合って綿状になるのを防ぐ効果があ
る。即ち、軟化剤が短繊維に浸透し、素繊維同士の絡み
合いがほぐれるための潤滑剤としての役割をはたし、短
繊維が綿状になるのを阻止し、かつ短繊維とポリマーの
なじみが良くなって短繊維の分散が良くなる
繊維をオープンロール、混練機などによって荒練してマ
スターバッチを作製する。この方法では、オープンロー
ルによってポリマー100重量部に10〜40重量部の
短繊維を投入して混練した後、混練したマスターバッチ
をいったん放出し、これを20〜50°Cまで冷却す
る。これはポリマーのスコーチを防止するためである。
尚、短繊維とともに1〜10重量部の軟化剤を投入する
ことができる。これによって短繊維とポリマーのなじみ
が良くなり、ポリマー中への分散が良くなるばかりか、
短繊維自体が絡み合って綿状になるのを防ぐ効果があ
る。即ち、軟化剤が短繊維に浸透し、素繊維同士の絡み
合いがほぐれるための潤滑剤としての役割をはたし、短
繊維が綿状になるのを阻止し、かつ短繊維とポリマーの
なじみが良くなって短繊維の分散が良くなる
【0015】続いて、マスターバッチを二軸押出機にて
混練しつつ押出す。ここで使用する二軸押出機は、一対
のスクリューを同一方向へ回転させるタイプのものであ
り、ホッパーより供給されたゴム材料を移動させる供給
部分、供給部分から送られてきたゴム材料を混練する圧
縮部分、混練したゴム材料を熱可塑化してダイの方へ送
り込む融解部分からなっている。このため、マスターバ
ッチには基本的にポリマーに短繊維を混入したものであ
り、加硫剤、加硫促進剤を配合してはならない。加硫剤
を添加するとポリマーが硬化し、混練り押出しが困難に
なる。上記マスターバッチを二軸押出機にて混練、押出
すことにより、マトリックス中での短繊維のほぐれを解
き、分散を向上させることができる。
混練しつつ押出す。ここで使用する二軸押出機は、一対
のスクリューを同一方向へ回転させるタイプのものであ
り、ホッパーより供給されたゴム材料を移動させる供給
部分、供給部分から送られてきたゴム材料を混練する圧
縮部分、混練したゴム材料を熱可塑化してダイの方へ送
り込む融解部分からなっている。このため、マスターバ
ッチには基本的にポリマーに短繊維を混入したものであ
り、加硫剤、加硫促進剤を配合してはならない。加硫剤
を添加するとポリマーが硬化し、混練り押出しが困難に
なる。上記マスターバッチを二軸押出機にて混練、押出
すことにより、マトリックス中での短繊維のほぐれを解
き、分散を向上させることができる。
【0016】二軸押出機にて混練したゴム組成物を20
〜50°Cまで冷却する。次いで、得られたゴム組成物
に所定量のカーボンブラックやシリカのような補強剤、
充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、硫黄もしくは有機過
酸化部からなる加硫剤等をバンバリミキサー、オープン
ロールを用いて仕上げ練りする。しかし、ポリマーによ
っては混練したゴム組成物を冷却する必要はなく、連続
して仕上げ練りを行うことも可能である。
〜50°Cまで冷却する。次いで、得られたゴム組成物
に所定量のカーボンブラックやシリカのような補強剤、
充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、硫黄もしくは有機過
酸化部からなる加硫剤等をバンバリミキサー、オープン
ロールを用いて仕上げ練りする。しかし、ポリマーによ
っては混練したゴム組成物を冷却する必要はなく、連続
して仕上げ練りを行うことも可能である。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。 実施例1〜4 表1に示す配合により、まずオープンロールによりEP
DM100重量部に所定の短繊維を添加するように荒練
してマスターバッチを作製した。このマスターバッチを
小さくカットしたものを二軸押出機(JSW 日本製鋼
所社製)へ投入して混練してゴム組成物を押し出した。
押し出しはゴム吐出速度4cm/分、スクリュー回転速
度100rpmで行った。また各シリンダーの温度は7
0°Cと一定にし、ダイヘッドのみ30°Cとした。
DM100重量部に所定の短繊維を添加するように荒練
してマスターバッチを作製した。このマスターバッチを
小さくカットしたものを二軸押出機(JSW 日本製鋼
所社製)へ投入して混練してゴム組成物を押し出した。
押し出しはゴム吐出速度4cm/分、スクリュー回転速
度100rpmで行った。また各シリンダーの温度は7
0°Cと一定にし、ダイヘッドのみ30°Cとした。
【0018】
【表1】
【0019】続いて、このゴム組成物と表1に示す残り
の配合剤をBRバンバリミキサーに投入し、ラムウエイ
トを下げて加圧し、回転数40rpmで180秒混練し
た後、ラムウエイトを上げて掃除を行い、更にラムウエ
イトを下げて180秒間混練し、仕上げ練りした。得ら
れた未加硫のゴム組成物を165°Cで30分間加硫し
た。
の配合剤をBRバンバリミキサーに投入し、ラムウエイ
トを下げて加圧し、回転数40rpmで180秒混練し
た後、ラムウエイトを上げて掃除を行い、更にラムウエ
イトを下げて180秒間混練し、仕上げ練りした。得ら
れた未加硫のゴム組成物を165°Cで30分間加硫し
た。
【0020】得られた加硫ゴムシートにおける短繊維の
分散性の評価、静的試験、動的疲労試験を下記の方法に
より行った。その結果を表2と図1に示す。
分散性の評価、静的試験、動的疲労試験を下記の方法に
より行った。その結果を表2と図1に示す。
【0021】1.短繊維の分散性評価 プレスしたマスターバッチを目視で一定範囲(90mm
×90mm)における短繊維の塊の数、1個当たりの凝
集塊面積、凝集塊総面積を求め、また短繊維の凝集塊同
士を直線で結びその長さを測定し、1個当たりの凝集塊
面積を考慮して頻度分布を作成した。
×90mm)における短繊維の塊の数、1個当たりの凝
集塊面積、凝集塊総面積を求め、また短繊維の凝集塊同
士を直線で結びその長さを測定し、1個当たりの凝集塊
面積を考慮して頻度分布を作成した。
【0022】2.静的試験 加硫ゴムシートの引張強さ、引裂強さ、反発弾性率をJ
IS K6301に準じて行った。
IS K6301に準じて行った。
【0023】3.動的疲労試験 加硫ゴムシートを4号ダンベル形状に打ち込み作製した
試料を、引張試験機のチャックに取付け、雰囲気温度1
30°C、引張り応力2MPa、引張り方向(短繊維の
配向方向と直角方向)で、25回/分、繰り返し引張応
力を与えて疲労試験を行った。
試料を、引張試験機のチャックに取付け、雰囲気温度1
30°C、引張り応力2MPa、引張り方向(短繊維の
配向方向と直角方向)で、25回/分、繰り返し引張応
力を与えて疲労試験を行った。
【0024】比較例1〜2 表1に示すゴム配合物のポリマーと短繊維をオープンロ
ールで荒練りしてマスターバッチを作製し、続いてこの
マスターバッチに他の配合剤を実施例と同様にバンバリ
ミキサーにて仕上げ練りし、短繊維混入ゴム組成物を1
65°Cで30分間加硫した。得られた加硫ゴムシート
における繊維の分散性の評価、静的試験、動的疲労試験
の結果を表2に示す。
ールで荒練りしてマスターバッチを作製し、続いてこの
マスターバッチに他の配合剤を実施例と同様にバンバリ
ミキサーにて仕上げ練りし、短繊維混入ゴム組成物を1
65°Cで30分間加硫した。得られた加硫ゴムシート
における繊維の分散性の評価、静的試験、動的疲労試験
の結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】この結果、本実施例は比較例に比べ短繊維
の凝集塊の数、1個当たりの凝集塊面積、凝集塊総面積
がいずれも減少していることが確認され、短繊維のほぐ
れ、分散に対して大きな効果が得られた。一方、静的試
験では、各物性値に差はほとんど見られないが、動的疲
労試験の結果から破断引張回数は本実施例の方が大きな
値を示し、動的疲労特性も優れていることが判る。ま
た、図1には凝集塊間距離と面積頻度分布(凝集塊の数
×凝集塊の面積)の関係を示しているが、本実施例では
凝集塊の総面積が小さくて短繊維が良好に分散している
ことが判る。
の凝集塊の数、1個当たりの凝集塊面積、凝集塊総面積
がいずれも減少していることが確認され、短繊維のほぐ
れ、分散に対して大きな効果が得られた。一方、静的試
験では、各物性値に差はほとんど見られないが、動的疲
労試験の結果から破断引張回数は本実施例の方が大きな
値を示し、動的疲労特性も優れていることが判る。ま
た、図1には凝集塊間距離と面積頻度分布(凝集塊の数
×凝集塊の面積)の関係を示しているが、本実施例では
凝集塊の総面積が小さくて短繊維が良好に分散している
ことが判る。
【0027】
【発明の効果】以上のように本願請求項記載の発明で
は、予めポリマー中に少なくとも短繊維を分散させたマ
スターバッチを二軸押出機にて押出した後、これに補強
剤、充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤を練り込
む短繊維含有ゴム組成物の製造方法であり、得られた短
繊維含有ゴム組成物は短繊維の凝集塊の数、1個当たり
の凝集塊面積、凝集塊総面積がいずれも減少しているこ
とが確認され、短繊維のほぐれて良好な分散になり、ま
た優れた動的疲労特性を有する効果がある。
は、予めポリマー中に少なくとも短繊維を分散させたマ
スターバッチを二軸押出機にて押出した後、これに補強
剤、充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤を練り込
む短繊維含有ゴム組成物の製造方法であり、得られた短
繊維含有ゴム組成物は短繊維の凝集塊の数、1個当たり
の凝集塊面積、凝集塊総面積がいずれも減少しているこ
とが確認され、短繊維のほぐれて良好な分散になり、ま
た優れた動的疲労特性を有する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴム組成物に係る短繊維の塊間距離と面積頻度
分布の関係を示す図である。
分布の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 俊裕 神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ 星ベルト株式会社内 (72)発明者 野口 徹 神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ 星ベルト株式会社内 Fターム(参考) 4F070 AA16 AC45 AC56 AD02 AE01 AE03 AE08 FA03 FB03 FC06 4J002 AB012 AC011 AC071 AC081 AC111 BB011 BB151 BE062 CF001 CF032 CK021 CL002 CL062 FA042 FD016 FD017 FD038 FD149 FD159
Claims (2)
- 【請求項1】 予めポリマー中に少なくとも短繊維を分
散させたマスターバッチを二軸押出機にて押出した後、
これに補強剤、充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫
剤を練り込むことを特徴とする短繊維含有ゴム組成物の
製造方法。 - 【請求項2】 予めオープンロールによってポリマー中
に少なくとも短繊維を分散させたマスターバッチを作製
し、このマスターバッチを二軸押出機にて押出した後、
密閉式混練機によって該マスターバッチに補強剤、充填
剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤を練り込むことを
特徴とする短繊維含有ゴム組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24451699A JP2001064404A (ja) | 1999-08-31 | 1999-08-31 | 短繊維含有ゴム組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24451699A JP2001064404A (ja) | 1999-08-31 | 1999-08-31 | 短繊維含有ゴム組成物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001064404A true JP2001064404A (ja) | 2001-03-13 |
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ID=17119852
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JP24451699A Pending JP2001064404A (ja) | 1999-08-31 | 1999-08-31 | 短繊維含有ゴム組成物の製造方法 |
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JP (1) | JP2001064404A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010505974A (ja) * | 2006-10-06 | 2010-02-25 | テイジン・アラミド・ビー.ブイ. | マトリクスおよびラジカル開始剤を含む粒子 |
-
1999
- 1999-08-31 JP JP24451699A patent/JP2001064404A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010505974A (ja) * | 2006-10-06 | 2010-02-25 | テイジン・アラミド・ビー.ブイ. | マトリクスおよびラジカル開始剤を含む粒子 |
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