JP2001063916A - 糸条巻取機および糸条巻取機の制御方法 - Google Patents

糸条巻取機および糸条巻取機の制御方法

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JP2001063916A
JP2001063916A JP23649299A JP23649299A JP2001063916A JP 2001063916 A JP2001063916 A JP 2001063916A JP 23649299 A JP23649299 A JP 23649299A JP 23649299 A JP23649299 A JP 23649299A JP 2001063916 A JP2001063916 A JP 2001063916A
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fluid
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pressure
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Yoshiaki Migaki
善朗 三垣
Hiroyuki Matsumura
浩之 松村
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Toray Engineering Co Ltd
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Toray Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻取張力を均一化することによりパッケージ
の巻姿を改善することである。 【解決手段】 機枠に移動自在装着され、接触ローラ7
トラバース装置を搭載した可動枠体を支持し、接触ロー
ラとスピンドルに保持されたボビン上に巻き取られた糸
層との間に生じる接圧力を制御する流体シリンダ11、
12とを備えた巻取機において、流体シリンダ11、1
2に対する流体供給用配管13を、圧力制御弁17、1
8および圧力調整された流体の管路を切り替える電磁切
換弁21とにより構成すると共に、流体供給用配管13
の管路切り替えタイミングを設定する入力装置、入力さ
れた設定値を記憶する記憶装置、および入力された設定
値と検出された巻取機の状態とを比較演算することによ
り電磁切換弁21を制御する制御装置を設けた構成にし
てある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は巻取張力を均一化す
ることによりパッケージの巻姿を改善する糸条巻取機お
よび糸条巻取機の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、合成繊維糸条を巻取る場合は機
枠またはターレット部材に回転自在に装着されたボビン
保持用のスピンドルと、機枠に移動または回動自在に装
着され、接触ローラとトラバース装置を搭載した可動枠
体と、可動枠体を支持し、接触ローラとスピンドルに保
持されたボビンまたはボビン上に巻き取られた糸層との
間に生じる接圧力を制御する流体シリンダとを備えた構
成の巻取機が使用されている。
【0003】該巻取機のスピンドルに複数本のボビンを
保持させて複数本の糸条を巻取る場合、各ボビンにおけ
る糸条巻取量が多くなると、片持ち状のスピンドルは先
端側に向って撓み量を生じる。これに対し、接触ローラ
は常に水平あるいは一定の傾きを持った状態で可動枠体
に支持されるため、スピンドルと接触ローラの平行度が
糸条の巻始め時におけるパッケージの重量と、糸条の巻
終わり時におけるパッケージ重量とで大きく変動するこ
とになる。即ち、巻太りに従ってスピンドルと接触ロー
ラの平行度が先端に隙間ができる方向にずれることにな
り、パッケージの巻径は先端側が大きく、奥側(支持
側)が小さくなることになる。この時、スピンドルの回
転数は各パッケージ共同一であるから、パッケージ表面
の周速はスピンドルの先端側に位置するパッケージが早
く、奥側に位置するパッケージが遅くなり、先端側のパ
ッケージの巻取張力が奥側のパッケージに比べて高くな
る。そのため、異常な巻姿のパッケージになるという問
題が発生する。
【0004】該問題を解決するために、特開平3−46
969号公報(第1の公報という)に記載されているよ
うなボビンホルダーと、接触ローラを支持する支持フレ
ームと、該支持フレームをパッケージの巻太りに応じて
上昇させるスライドボックスとを備え、支持フレームが
スライドボックスに揺動自在に軸支されていると共に、
スライドボックスが上昇するに従って支持フレームの先
端側が下がるように案内する揺動部材が設けられた構成
の巻取機、特許第2596412号公報(第2の公報と
いう)に記載されているような接触ローラと、少なくと
も一つのチャックと、チャックを片持ちの状態で支持す
るキャリヤとを備え、キャリヤがチャックを巻取開始位
置に向ってかつ巻取開始位置から離れるように動かされ
るように回動可能であり、キャリヤの回動軸線が接触ロ
ーラの軸線に平行でかつチャック軸線が少なくとも巻取
開始位置において接触ローラの軸線に平行であるように
配置された構成の巻取機、特開昭58−224966号
公報(第4の公報という)に記載されているようなロー
ラーベールが軸長手方向の中心に支点を持つシーソーア
ームによって支持された構成の巻取機が提案されてい
る。
【0005】また、能動的に、接触ローラとスピンドル
の平行度を制御する方法としては特開平8−31072
3号公報に記載されているような接触ローラ(タッチロ
ーラ)の接圧を巻取中に検出する接圧検出手段と、該接
圧検出手段の検出値に基づいて接触ローラの巻取パッケ
ージに対する相対位置を調整するローラ位置調整手段を
有し、ローラ位置調整手段が接触ローラを上下方向に傾
動させる傾動機構である巻取機、特公平7−55764
号公報に記載されているような接触ローラ(コンタクト
ローラ)の接圧(接触圧)を巻取中に検出する接圧検出
手段(センサ)と、該接圧検出手段の検出値に基づいて
接圧を制御する接圧制御装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の第1の公報およ
び第2の公報に記載されている巻取機の場合は、接触ロ
ーラとスピンドルの平行度を巻取パッケージの径により
変化させることは可能になるが、巻径と平行度変化の割
合が揺動部材の構成によって決定されるため、糸品種の
違いにより巻取パッケージの比重が変わって巻径に対す
るスピンドルの撓みが異なっても、接触ローラの揺動条
件が簡単に変更することができず、予め設定した比重以
外の糸品種には適用することができないという問題があ
る。
【0007】また、第3の公報に記載されている巻取機
の場合は、接触ローラの重心近傍を支持することで、接
触ローラをスピンドルの撓みに追従できるように構成し
ているため、スピンドルの撓みと巻取られたパッケージ
の径によって接触ローラの傾斜が決まることになり、パ
ッケージ径を均一にするような力は働かず、パッケージ
径を均一にすることができないという問題がある。
【0008】さらに、第4の公報および第5の公報に記
載されているような接圧検出手段によって前後の接圧を
検出する方法では、接触ローラの重量が接圧に比べて大
きいために検出誤差が大きいことおよび振動の影響等に
より精度良く接圧を検出することが難しいという問題が
ある。
【0009】また、接触ローラとスピンドルの平行度は
徐々にずれていくため、パッケージと接触ローラ間に急
激に隙間ができるようなことはなく、巻き太りパッケー
ジの巻幅が狭くなって径が大きくなることで自然にパッ
ケージが接触ローラに接触するように、すなわち前後の
接圧が均一になるように補正されることになるため、接
圧はパッケージの径差や巻取張力のような大きな差を生
じることがなく、接圧を検出しても前後のパッケージの
巻径の差を小さくすることができないことになる。
【0010】このため、巻取張力の変動、パッケージ間
差を抑えることができず、パッケージの巻姿の改善効果
が十分でではないと言う問題がある。
【0011】本発明は巻取張力を均一化することにより
パッケージの巻姿を改善することを目的とするものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の糸条巻取機は請
求項1に記載されているように接触ローラとスピンドル
との平行度を調整する平行度調整機構と、少なくとも2
本の糸条の張力を検出する張力検出手段と、糸条張力の
目標値を設定するための入力装置と、張力検出手段から
の検出値と目標値を比較演算して平行度調整機構を制御
するための制御装置とを具備せしめたことを特徴とする
ものである。
【0013】本発明の糸条巻取機の制御方法は請求項2
に記載されているように機枠またはターレット部材に回
転自在に装着され、複数本のボビンを保持するスピンド
ルと、機枠に上下動または揺動自在に装着され、接触ロ
ーラとトラバース装置を搭載した可動枠体とを備えた巻
取機によって糸条の巻取を行う際に、少なくとも2本の
糸条張力検出値に基づいて接触ローラとスピンドルの平
行度を調節する平行度調整機構を作動せしめるようにし
たことを特徴とするものである。
【0014】また、本発明の糸条巻取機の制御方法は請
求項3に記載されているように機枠またはターレット部
材に回転自在に装着され、複数本のボビンを保持するス
ピンドルと、機枠に上下動または揺動自在に装着され、
接触ローラとトラバース装置を搭載した可動枠体とを備
えた巻取機によって糸条の巻取を行う際に、少なくとも
2本の糸条張力検出値が略同一になるかあるいは糸条張
力検出値の差または比が略一定になるように接触ローラ
とスピンドルとの平行度を調整する平行度調整機構を作
動せしめるようにすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の巻取機の構成の1
実施例を示す概略図であって、該巻取機は、機枠1に回
転自在に設置されたターレット部材2と、該ターレット
部材2に回転自在に装着され複数本のチューブを保持す
る2本のスピンドル3と、機枠1に設けられた2本の案
内部材4にスライドボールベアリング6によって垂直方
向に昇降するよう片持ち状に取付けられた可動枠体5
と、該可動枠体5にベアリング(図示せず)によって回
転自在に取り付けられた接触ローラ7と、該接触ローラ
7の川上側に位置するよう可動枠体5に一体的に取付け
られたトラバース装置8と、可動枠体5を支持しスピン
ドル3に対する接触ローラ7の平行度を調整すると共に
所定の面圧を付与する平行度調整機構9と、スピンドル
3の回転速度制御、トラバース装置8の回転速度制御、
および平行度調整機構9の作動制御等を行なう制御盤1
0とにより構成されている。該巻取機には流体シリンダ
によって作動する糸掛け機構、パッケージ押し出し機構
等(図示せず)が設けられている。
【0016】該平行度調整機構9は案内部材4の近接位
置に設置された可動枠体支持用の第1の流体シリンダ1
1と、可動枠体5の先端部に設置された可動枠体支持用
の第2の流体シリンダ12と、各流体シリンダ11、1
2に連結された流体供給用配管13とにより構成されて
いる。
【0017】上述の流体シリンダ11、12へ圧縮空気
等の圧力流体を供給する流体供給用配管13は図2に示
されるように支持力変更用の第1の圧力制御弁17と支
持力変更用の第2の圧力制御弁18とに連結された流体
供給用元管16と、圧力制御弁17と電磁切替弁21と
を連結する流体供給用管19と、圧力制御弁18と電磁
切替弁21とを連結する流体供給用管20と、電磁切替
弁21と流体シリンダ11とを連結する流体供給用管2
2と、電磁切替弁21と流体シリンダ12とを連結する
流体供給用管23とにより構成されいる。該圧力流体が
圧縮空気に限定されないことは言うまでもない。
【0018】制御盤10は運転状態に基づいて流体シリ
ンダ11、12等の流体供給用配管13の電磁切替弁2
1に管路切替信号を出力すると共にインバータ27、2
8の電動機14、15に対する出力を制御する制御装置
24、入力された運転条件等を記憶する記憶装置25を
備えていると共に、運転条件等の入力機能、運転状態を
監視する機能を有する入力装置26が制御装置24に接
続されている。該制御盤10に代えて入力機能、記憶機
能、比較演算機能、動作指令信号出力機能等を有するコ
ンピュータを使用できることは言うまでもない。また、
制御盤10にモニター用テレビ、プリンタ等を接続する
ことにより、常時あるいは必要な時に運転条件、運転状
態等を表示したり、データを印刷することができる。
【0019】該巻取機には糸掛機構、パッケージ押し出
し機構等の作動用アクチュエータ(図示せず)および電
動機14、15をシーケンス制御する近接スイッチ(図
示せず)、スピンドル3、接触ローラ7の回転数を検出
する回転検出器29、30と、少なくとも先端側位置の
糸条の張力を測定する第1の張力検出器31と奥側位置
の糸条の張力を測定する第2の張力検出器32とが設置
されており、検出信号を制御装置24に送るように配線
接続されている。
【0020】上述の流体供給用配管13は図3に示され
るような可動枠体5を待機位置に上昇させるために流体
シリンダ11に高圧力の圧空を供給する電磁切替弁34
が電磁切替弁21と流体シリンダ11との間に設けら
れ、流体供給用管33、35によって連結された構成、
図4に示されるような可動枠体5を待機位置から糸条巻
取位置に急速に下降させるために流体シリンダ11内の
圧空を排出させる電磁切替弁37が該電磁切替弁34と
流体シリンダ11との間に設けられ、流体供給用管3
6、38によって連結された構成にすることができる。
【0021】また、流体供給用配管13は図5に示され
るような図2における圧力制御弁17、18に代えて電
気信号に基づいて流体圧力を任意に変更できる電磁変換
器を使用することができ、圧力制御弁17、18に代え
て電空変換器39、40が設けられていると共に電磁切
替弁21が省略され電空変換器40と流体シリンダ12
が供給用管42によって連結された構成、図6に示され
るような図3における圧力制御弁17、18に代えて電
空変換器39、40が設けられていると共に可動枠体5
を待機位置に上昇させるために流体シリンダ11に高圧
力の圧空を供給する電磁切替弁44が電空変換器39と
流体シリンダ11との間に設けられ、流体供給用管4
3、45によって連結された構成、図7に示されるよう
な流体供給用元管16と電磁切替弁44との間に圧力制
御弁46が設けられていると共に電空変換器40と流体
シリンダ12との間に電磁切替弁48が設けられ、圧力
制御弁46と電磁切替弁44、48が流体供給用管47
によって連結されていると共に電磁切替弁48と流体シ
リンダ12が流体供給用管49によって連結された構成
にすることができる。
【0022】図5に示すように電空変換器を用いた場合
は、制御装置24からの電気信号によって流体圧力を任
意に制御することが可能であり、図3における可動枠体
5を上昇させるための電磁切替弁34、図4における可
動枠体5を下降させるための電磁切替弁37の代わりを
することになるが、図3と同様に図6に示されるように
可動枠体5を上昇させるための電磁切替弁44を独立し
て設けることができる。また、流体シリンダ11、12
の両方に圧力制御弁46を介して流体供給路を電磁切替
弁44、48によって切り替えて流体を供給して可動枠
体5を上昇させる管路にできることは言うまでもない。
【0023】さらに、流体供給用配管13は図8に示さ
れるような図5における電空変換器40に代えて圧力制
御弁50が設けられた構成、図9に示されるような図5
における電空変換器39に代えて圧力制御弁51が設け
られた構成にすることができる。
【0024】該図8において流体シリンダ12に供給す
る流体圧力を一定に保持し、流体シリンダ11に供給す
る流体圧力を流体シリンダ12に供給される流体圧力よ
り高圧になるように制御すると、スピンドル3に保持さ
れたボビンに糸条が巻取られてスピンドル3の撓みが増
加した場合に接触ローラ7とスピンドル3との平行度を
機枠1側が広がるように変化させることができる。この
場合、巻始めから巻終わりにかけて接圧が大きい状態か
ら小さい状態に変化することは言うまでもない。
【0025】図9において流体シリンダ11に供給する
流体圧力を一定に保持し、流体シリンダ12に供給する
流体圧力を流体シリンダ11に供給される流体圧力より
低圧になるように制御すると、スピンドル3に保持され
たボビンに糸条が巻取られてスピンドル3の撓みが増加
した場合に接触ローラ7とスピンドル3との平行度を機
枠1側が広がるように変化させることができる。この場
合、巻始めから巻終わりにかけて接圧が小さい状態から
大きい状態に変化することは言うまでもない。
【0026】図2、図4、図6、図7における各電磁切
換弁はJISに準拠した記号によって記載されているた
め、矢印の方向が流体の流れる方向と逆の状態になって
いる場合があるが、各電磁切換弁の矢印方向は流体を双
方向に流すことが可能であることを前提としているもの
である。
【0027】図2〜図4に示されるような圧力制御弁と
電磁切替弁を有する流体供給用配管13によって流体が
各シリンダ11、12に供給される流体の圧力が管路の
切り替えによって同時に変更される場合は、パッケージ
に掛かる接圧の変化を小さくするために、流体シリンダ
11、12のボア径が略同一のものを使用する必要があ
る。
【0028】これに対し、図5〜図9に示されるような
電空変換器によって流体シリンダ11、12に供給する
流体圧力を外部からの信号に基づいて変更する場合は、
各流体シリンダ11、12の性能に対応した流体圧力に
調節することができるためボア径が略同一のものを使用
する必要はない。
【0029】上述の電磁切替弁21、34、37、4
4、48または電空変換器39、40は制御盤10の制
御装置24に配線接続されており、該制御装置24から
の信号に基づいて圧力流体の管路を切り替えたり、圧力
を変更したりできるように構成されている。
【0030】上述の張力検出器31、32は3点接触式
の張力検出器あるいは特開平10−305966号公報
に記載されているような非接触型の張力検出器を使用す
ることができ、その構成が限定されないことは言うまで
もない。
【0031】なお、本発明の巻取機は図1および特開平
7−1333058号公報に記載されているような可動
枠体がスライド軸受けに規制されて、パッケージの巻き
太りにより可動枠体が上下動する構成に限定されるもの
ではなく、特開平2−276771号公報に記載されて
いるような可動枠体が旋回軸を中心に旋回自在な構成と
し、パッケージの巻太りによってスピンドルが移動され
る構成の巻取機でも、可動枠体の重心位置の前後に流体
シリンダを設けて接触ローラとパッケージ間に作用する
接圧を制御する構成とすることで本発明の巻取機として
適用することができる。
【0032】また、本発明の巻取機は上記の説明は2本
のスピンドルを有し、順次糸切替を行って連続的に巻取
りを行う自動切替型巻取機に限定されず、1本のスピン
ドルに毎回糸掛けを行って巻き取りする手動切替型巻取
機に適用できることは言うまでもない。
【0033】平行度調整用の圧力制御弁、電磁切換弁、
電空変換器等の設置個数、設置箇所は制御精度等に基づ
いて適宜設定できることは言うまでもない。
【0034】図2〜図4に記載の圧力流体供給用配管1
3が設けられた巻取機の場合は巻取操作開始前に次のよ
うな準備を行う。
【0035】第1に、流体シリンダ11、12の圧力差
と可動枠体5、即ち接触ローラ7の撓み(傾き)の関
係、パッケージ重量とスピンドル3の撓みの関係を求め
る。
【0036】この関係は巻取機の構成が決まれば常に一
定であるため、巻取機の製造段階で予め関係式が求まっ
ていれば、条件変更の度に検討する必要はない。
【0037】第2に、巻取条件が変更された場合には、
巻取パッケージの比重,巻径(巻重量)から、第1の段
階で求めた関係式により、スピンドル3の撓み量を推定
する。
【0038】第3に、スピンドル3の撓みを相殺する可
動枠体5、即ち接触ローラ7の撓み(傾き)を決定し、
第1の段階で求めた関係から、各圧力制御弁17、18
の圧力を決定する。
【0039】なお、各流体シリンダ11、12の圧力
は、巻始めに先端側の流体シリンダ12の流体圧力が高
くなるように圧力制御弁17、18を調節する。この
時、巻始めの接触ローラ7の傾きはパッケージ70のな
い状態でのスピンドル3に対し、略平行から最大撓みか
ら撓みの1/2の範囲で(略1mm程度)機枠1側が先
端側に対して開いた状態になるように設定すると共に、
電磁切替弁21を切り替えることで、さらに機枠1側の
隙間が拡がる方向に満巻パッケージ70の重量によって
生じるスピンドル3の傾きの増加分の1/2から2倍の
範囲の傾き変化が生じるように設定するのが好ましい。
【0040】次に、図2に示される圧力流体供給用配管
13を有する巻取機における巻取制御は次の順序で行わ
れる。
【0041】先ず、流体圧力すなわち接触ローラ7とス
ピンドル3の平行度の調整が2段階にしかできないた
め、入力装置26に対して平行度の切り替えを行う先端
側の糸条と奥側の糸条の張力差あるいは張力比等の条件
を入力する。該条件が入力されると記憶装置25に記憶
される。
【0042】次に、圧力制御弁17、18から所定の圧
力の流体が電磁切換弁21に送られるようにそれぞれ調
節する。
【0043】これ等の準備ができ糸条の巻取が開始され
ると、張力検出器31、32から巻取中の糸条張力が制
御装置24に送られる。該制御装置24においてスピン
ドル3の先端側で巻き取られている糸条の張力と、スピ
ンドル3の奥側で巻き取られている糸条の張力が、予め
記憶装置25に記憶されている平行度の切り替えを行う
先端側の糸条と奥側の糸条の張力差あるいは張力比等の
条件と比較される。そして、先端側の糸条張力が高くな
って張力差あるいは張力比が予め設定された平行度切り
替えを行う条件に達すると、制御装置24から電磁切換
弁21に作動指令信号が送られて電磁切換弁21の管路
が変更される。
【0044】該電磁切替弁21の管路が切り替わること
により 流体シリンダ12の流体圧力 > 流体シリンダ11の
流体圧力 の状態から、 流体シリンダ12の流体圧力 < 流体シリンダ11の
流体圧力 の状態に切り替わることで可動枠体5の先端を支える力
が減少し、可動枠体5が先端に向って撓むことになる。
この時、接触ローラ7は可動枠体5に回転自在に取り付
けられているために、接触ローラ7も先端が下がる方向
に、即ちスピンドル3の撓みにならう方向に傾くことに
なる。
【0045】上述のような状態で巻取が完了し、ターレ
ット部材2が回動されて満巻パッケージ側のスピンル3
が玉揚げ操作位置に待機位置の空ボビンが保持されたス
ピンドル3が巻取操作位置に移動されて糸条の切り替え
が行われて新たなパッケージの巻取が開始される直前
に、制御装置24からの作動指令信号により再び電磁切
替弁21管路が切り替えられて 流体シリンダ12の流体圧力 > 流体シリンダ11の
流体圧力 の状態になると、可動枠体5の先端を支える力が増加し
て可動枠体5の先端が持ち上がる方向に傾斜し、接触ロ
ーラ7も先端側が上がる方向に傾くことになる。
【0046】このように満巻パッケージから空ボビンに
糸条を切り替える際と糸条巻取途中において流体シリン
ダ11、12に供給される流体の圧力を切り替えること
により糸条の巻取を連続的に行うことができる。
【0047】この場合、接触ローラ7とスピンドル3間
の接圧は管路切り替え前後で略同一にする必要があるた
め、流体シリンダ11、12のボア径Dr、Dfを略同
一のものを使用する必要がある。すなわち、先端側の流
体シリンダ12の圧力変化量を△Pfとすると、奥側の
流体シリンダ11の圧力変化量△Prは下記式1のよう
になる。
【0048】 △Pr=−△Pf (式1) 次に、図5〜図7に示されるような流体シリンダ11、
12に供給される流体の圧力を電空変換器39、40に
よって制御するようにした場合の動作について説明す
る。
【0049】先ず、入力装置26に対して目標となる糸
条張力あるいは先端側の糸条と奥側の糸条の張力差ある
いは張力比等の条件を入力する。該条件が入力されると
記憶装置25に記憶される。
【0050】そして糸条の巻取が開始されると、張力検
出器31、32から巻取中の糸条張力が制御装置24に
送られる。該制御装置24においてスピンドル3の先端
側のパッケージに巻き取られている糸条の張力と、スピ
ンドル3の奥側のパッケージに巻き取られている糸条の
張力が、予め記憶装置25に記憶されている平行度の切
り替えを行う先端側の糸条と奥側の糸条の張力差あるい
は張力比等の条件と比較される。そして、予め設定され
た目標となる糸条張力あるいは先端側の糸条と奥側の糸
条の張力差あるいは張力比等の条件に対して先端側の糸
条張力が高くなると、制御装置24から電空変換器3
9、40に作動指令信号が送られて先端側の流体シリン
ダ12に供給される流体の圧力を下げると同時に奥側の
流体シリンダ11に供給される流体の圧力を上げ、逆
に、先端側の糸条張力が低くなると、制御装置24から
電空変換器39、40に作動指令信号が送られて先端側
の流体シリンダ12に供給される流体の圧力を上げると
同時に奥側の流体シリンダ11に供給される流体の圧力
を下げて目標の張力差あるいは張力比が得られるように
制御される。
【0051】なお、電空変換器39、40による流体圧
力の変化は無段階で制御することが可能であるが、段階
的に変化させるようにしても構わない。
【0052】ここで、糸条張力の検出は一般的には接触
ローラ7の上流側で行うが、接触ローラ7に対する糸条
の巻付角度が略180度以下の場合には、接触ローラ7
上で糸条が滑るため、一定回転する接触ローラ7が中間
にあっても張力が一定になることはなく、パッケージ上
で発生する張力の差は接触ローラ7の上流側に設置され
た張力検出器31、32で検出することができる。
【0053】さらに、先端側の流体シリンダ12と奥側
の流体シリンダ11のボア径が等しい場合には、先端側
の流体シリンダ12の圧力変化量を△Pfとすると、奥
側の流体シリンダ11の圧力変化量を△Prは式2のよ
うになる。
【0054】 △Pr=−△Pf (式2) 該先端側の流体シリンダ12と奥側の流体シリンダ11
のボア径が異なる場合には式2は式3のようになる。
【0055】 △Pr=−△Pf × (Df/Dr)2 (式3) ここで、Dfは先端側の流体シリンダ12のボア径、D
rは奥側の流体シリンダ11のボア径である。
【0056】また、特許第2750817号公報に記載
されているような巻取中の接触ローラ7とスピンドル3
の接圧を積極的に変化させる場合には、接圧を変化させ
るための先端側の流体シリンダ12と奥側の流体シリン
ダ11の圧力変化量を△Pcとすると式2は式4のよう
になる。
【0057】 △Pr+△Pc=−△Pf+△Pc (式4) 該式4は先端側の流体シリンダ12と奥側の流体シリン
ダ11のボア径が同一の場合であるが、ボア径が異なっ
た流体シリンダを使用した場合には、上述の圧力△Pc
の大きさを流体シリンダ11、12でボア径の比に基づ
いて異なるように設定する必要がある。
【0058】
【発明の効果】本発明の糸条巻取機は請求項1に記載さ
れているように接触ローラとスピンドルとの平行度を調
整する平行度調整機構と、少なくとも2本の糸条の張力
を検出するための入力装置と、糸条張力の目標値を設定
する設定手段と、張力検出手段からの検出値と目標値を
比較演算して平行度調整機構を制御するための制御装置
とを具備せしめた構成にしているため、全ての糸条巻取
張力が略均一になるように制御することでパッケージの
成長につれてスピンドルの撓みが増大しても、これに相
応して可動枠体、即ち接触ローラの傾きを積極的に変化
させ、パッケージの巻径を先端から奥側における全ての
パッケージの周速あるいは回転数を略同一とすることが
でき、解舒性に優れ、かつ巻姿が均一で美麗なパッケー
ジを得ることができる。
【0059】本発明の糸条巻取機の制御方法は請求項2
に記載されているように機枠またはターレット部材に回
転自在に装着され、複数本のボビンを保持するスピンド
ルと、機枠に上下動または揺動自在に装着され、接触ロ
ーラとトラバース装置を搭載した可動枠体とを備えた巻
取機によって糸条の巻取を行う際に、少なくとも2本の
糸条張力検出値に基づいて接触ローラとスピンドルの平
行度を調節する平行度調整機構を作動せしめるようにす
るか、請求項3に記載されているように機枠またはター
レット部材に回転自在に装着され、複数本のボビンを保
持するスピンドルと、機枠に上下動または揺動自在に装
着され、接触ローラとトラバース装置を搭載した可動枠
体とを備えた巻取機によって糸条の巻取を行う際に、少
なくとも2本の糸条張力検出値が略同一になるかあるい
は糸条張力検出値の差または比が略一定になるように接
触ローラとスピンドルとの平行度を調整する平行度調整
機構を作動せしめるようにすると、請求項1の場合と同
様に全ての糸条巻取張力が略均一になるように制御する
ことで全てのパッケージの周速あるいは回転数を略同一
とすることができ、解舒性に優れ、かつ巻姿が均一で美
麗なパッケージを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の巻取機の構成の1実施例を示す概略図
である。
【図2】図1における流体供給配管の構成の第1の実施
例を示す概略図である。
【図3】図1における流体供給配管の構成の第2の実施
例を示す概略図である。
【図4】図1における流体供給配管の構成の第3の実施
例を示す概略図である。
【図5】図1における流体供給配管の構成の第4の実施
例を示す概略図である。
【図6】図1における流体供給配管の構成の第5の実施
例を示す概略図である。
【図7】図1における流体供給配管の構成の第6の実施
例を示す概略図である。
【図8】図1における流体供給配管の構成の第7の実施
例を示す概略図である。
【図9】図1における流体供給配管の構成の第8の実施
例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 機枠 2 ターレット部材 3 スピンドル 4 案内部材 5 可動枠体 6 スライドボールベアリング 7 接触ローラ 8 トラバース装置 9 平行度調整機構 10 制御盤 11、12 流体シリンダー 13 流体供給用配管 14、15 電動機 16 供給用元管 17、18、46、50、51 圧力制御弁 19、20、22、23、33、35、36、38、4
1、42、45、47、49 供給用管 21、34、38、44、48 電磁切換弁 24 制御装置 25 記憶装置 26 入力装置 27、28 インバータ 29、30 回転検出器 31、32 張力検出器 39、40 電空変換器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機枠またはターレット部材に回転自在に
    装着され、複数本のボビンを保持するスピンドルと、機
    枠に上下動または揺動自在に装着され、接触ローラとト
    ラバース装置を搭載した可動枠体とを備えた巻取機にお
    いて、接触ローラとスピンドルとの平行度を調整する平
    行度調整機構と、少なくとも2本の糸条の張力を検出す
    る張力検出手段と、糸条張力の目標値を設定するための
    入力装置と、張力検出手段からの検出値と目標値を比較
    演算して平行度調整機構を制御するための制御装置とを
    具備せしめたことを特徴とする糸条巻取機。
  2. 【請求項2】 機枠またはターレット部材に回転自在に
    装着され、複数本のボビンを保持するスピンドルと、機
    枠に上下動または揺動自在に装着され、接触ローラとト
    ラバース装置を搭載した可動枠体とを備えた巻取機によ
    って糸条の巻取を行う際に、少なくとも2本の糸条張力
    検出値に基づいて接触ローラとスピンドルの平行度を調
    節する平行度調整機構を作動せしめるようにしたことを
    特徴とする糸条巻取機の制御方法。
  3. 【請求項3】 機枠またはターレット部材に回転自在に
    装着され、複数本のボビンを保持するスピンドルと、機
    枠に上下動または揺動自在に装着され、接触ローラとト
    ラバース装置を搭載した可動枠体とを備えた巻取機によ
    って糸条の巻取を行う際に、少なくとも2本の糸条張力
    検出値が略同一になるかあるいは糸条張力検出値の差ま
    たは比が略一定になるように接触ローラとスピンドルと
    の平行度を調整する平行度調整機構を作動せしめること
    を特徴とする糸条巻取機の制御方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102951494A (zh) * 2011-08-12 2013-03-06 格奥尔格·扎姆两合公司 卷绕机和用于控制卷绕机的方法

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EP2557061A3 (de) * 2011-08-12 2014-01-22 Georg Sahm Gmbh & Co. Kg Spulmaschine und Verfahren zur Steuerung derselben

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