JP2001060905A - 通信方法及び受信機の位置検出方法並びに送信機 - Google Patents

通信方法及び受信機の位置検出方法並びに送信機

Info

Publication number
JP2001060905A
JP2001060905A JP11233299A JP23329999A JP2001060905A JP 2001060905 A JP2001060905 A JP 2001060905A JP 11233299 A JP11233299 A JP 11233299A JP 23329999 A JP23329999 A JP 23329999A JP 2001060905 A JP2001060905 A JP 2001060905A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
receiver
information
transmission
interference pattern
interference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11233299A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiko Kawashima
英光 河嶋
Yoichi Toguchi
洋一 戸口
Atsushi Kuno
敦司 久野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP11233299A priority Critical patent/JP2001060905A/ja
Priority to TW89116193A priority patent/TW576119B/zh
Priority to KR1020000047239A priority patent/KR20010030092A/ko
Priority to EP00117661A priority patent/EP1077536A3/en
Priority to CA 2316424 priority patent/CA2316424A1/en
Publication of JP2001060905A publication Critical patent/JP2001060905A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S13/00Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
    • G01S13/74Systems using reradiation of radio waves, e.g. secondary radar systems; Analogous systems
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/02Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
    • H04B7/04Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
    • H04B7/06Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the transmitting station
    • H04B7/0602Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the transmitting station using antenna switching
    • H04B7/0608Antenna selection according to transmission parameters
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/02Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
    • H04B7/04Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
    • H04B7/08Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the receiving station
    • H04B7/0802Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the receiving station using antenna selection
    • H04B7/0805Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the receiving station using antenna selection with single receiver and antenna switching
    • H04B7/0814Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the receiving station using antenna selection with single receiver and antenna switching based on current reception conditions, e.g. switching to different antenna when signal level is below threshold

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)
  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)
  • Near-Field Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信可能な距離を延ばすことのできる通信方
法を提供すること 【解決手段】 送信機が有する送信のための第1,第2
のアンテナ1,2から、同期させた送信信号を同時に放
射し、その両アンテナから放射された電波を干渉させて
得られる干渉波を用いて情報伝送をする。すると、干渉
波の干渉パターンの腹の部分は、電界強度が強くなるの
で、通常の1本のアンテナから送信した電波よりも伝送
可能な最大エリアが広がる。また、干渉パターンの節の
部分では、受信不能となるが、電波を放射する際の発信
状態を調整し、干渉パターンを変更させることにより、
最大エリア内に存在するの任意の受信機に対して情報伝
送可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信方法及び受信
機の位置検出方法並びに送信機に関するもので、より具
体的には、無線通信において通信距離(通信エリア)の
拡大,通信可能領域の変更,あるいは電波による位置検
出等を行うための通信技術に関するものである。
【0002】
【発明の背景】一般に、ダイバーシティは受信器に用い
られ、複数のアンテナを用いてフェージングにより減衰
した電波を補完し、高品質通信を実現させるためのシス
テムである。従来のフェージングだけでなくシャドウイ
ングなどの影響を積極的に改善するためにこの機能を送
信側に持たせたのが送信ダイバーシティである。
【0003】送信ダイバーシティは、例えば特開平9−
215051のようにブランチを切り替えることで受信
状態の最も良い伝送路を選択するものが主にある。しか
し、これらは従来の各アンテナの伝搬特性の良い部分あ
るいは全体を組み合わせているに過ぎず、伝搬特性の根
本的な改善になっていない。
【0004】一方、従来の通信機にて通信距離(通信エ
リア)を拡大するためには、送信側では送信出力を大き
くし、受信側では受信感度を上げる(アンテナ、アンプ
の高利得化、S/N改善など)といった方法がある。
【0005】しかし、送信機から放射された電波は、空
間伝播による減衰のため、送信機からの距離が離れるに
つれて指数関数的に減少する。つまり、通信距離は送信
出力の大きさに依存する。そして、電波法などにより各
機器ごとに最大送信出力は規制されており、その最大送
信出力によって決定される通信距離以上のエリアに伝播
を到達させることはできなかった。
【0006】さらに、通信機の位置を検出するシステム
としては、PHS(パーソナルハンディフォンシステ
ム)のような、移動局と小さなセルの基地局との通信に
よりエリアを特定する方式や、GPS(グローバルポジ
ショニングシステム)のような複数の衛星との通信によ
り移動局の位置を導出する方式や、さらにレーダーのよ
うに物体からの反射波を測定することにより位置を検出
する方式などがある。しかし、このようなPHSやGP
S等を用いた位置検出の場合、非常に大きなシステムが
必要であり、莫大なコストがかかるという問題点があっ
た。
【0007】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、通信可能な距離を延ばし、簡易な構成で通信機(送
信機及びまたは受信機)のセンシング,位置検出を電波
を用いて行うことのできる通信方法及び受信機の位置検
出方法並びに送信機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る通信方法では、送信機が有する送
信のための複数のアンテナから、電波を放射し、その複
数のアンテナから放射された電波を干渉させて得られる
干渉波を用いて情報伝送をするようにした(請求項
1)。
【0009】そして、係る方法を実施するための装置
(発信機)としては、例えば、送信用の複数のアンテナ
と、前記複数のアンテナから放射される電波により、周
囲空間に電波の干渉パターンを形成する干渉パターン形
成手段と、前記干渉パターンを形成する電波を用いて、
受信機に対して送信情報を送信する送信手段とを備えて
攻勢することができる(請求項8)。
【0010】本発明では、複数のアンテナから同時に放
射する電波を干渉させることにより空間に定在波(干渉
波)を発生させ、その空間に発生させた干渉波の干渉パ
ターンのピークの点(同位相で合成される点:腹)を用
いることで、従来、伝搬による減衰のために受信できな
かったエリアにおいても送信することができ、通信可能
なエリアが拡大する。すなわち、1つのアンテナから送
信する従来の送信機に比べ、同一の送信出力であって
も、本発明品の方が最大伝送距離が長くなる。
【0011】そして好ましくは、前記複数のアンテナか
ら電波を放射する際の発信状態を調整し、前記干渉波の
干渉パターンを変更させ、情報伝送可能な領域を変更す
ることである(請求項2)。なお、発信状態を調整・変
更するためには、例えば位相,周波数,出力などの発信
条件を調整・変更することにより行える。そして、この
発信条件の変更等は、例示列挙したものの中の少なくと
も1つを変更すればよいし、さらには、例示した3つ以
外のものでも発信状態が変わるものがあれば、その条件
を変更してもよい。
【0012】そして、係る方法を実施するために適した
送信機としては、例えば、前記干渉パターンを空間的に
変化させるために、前記アンテナから放射する電波の発
信状態を制御する制御手段(実施の形態では、「制御回
路17」等に相当)を有し、その制御手段にて前記干渉
パターンを変更させ、情報伝送可能な領域を変更するよ
うに構成することである(請求項8)。
【0013】上記したように、本発明では、干渉波を用
いることにより最大伝送距離を延ばすことができる。一
方、干渉パターンの節の部分は、情報伝送ができない領
域となる。そこで、送信機と受信機の少なくとも一方の
設置位置が移動できるような場合には、受信感度が良好
になる位置に移動することにより対応できる。また、送
信機と受信機のいずれもが移動できないような場合であ
っても、請求項2,9の発明によれば、干渉パターンを
変化させることにより、受信機の位置に干渉パターンの
腹が来るように制御できる。すると、その受信機では良
好な受信状態で受信できる。
【0014】前記干渉パターンの変更は、例えば受信機
からの応答信号に基づいて行うことができる(請求項
3)。そして、係る方法を実施するための送信機として
は、例えば前記制御手段は、受信機からの応答信号に基
づいて、その受信機で前記送信情報を受信可能となる干
渉パターンに設定する機能を有することにより実現でき
る(請求項10)。
【0015】ここで応答信号は、例えば実施の形態で言
うと受信機で受信した際の受信レベルなどの受信状態に
関する情報である。もちろん、これ以外にも、受信感度
が「良い/悪い」(分け方は2段階に限らず3段階以上
でも良い)というように、受信レベルと1対1に対応し
たものでなくても良い。
【0016】このように、受信状態に関する情報が応答
信号として送信機側で受けることができると、干渉パタ
ーンを変化させ、より良好な受信状態(干渉パターンの
腹に受信機が来るようにする)にすることができる。
【0017】また、本発明で言うところの「応答信号に
基づいて」とは「応答信号が無い」というのも含まれ
る。つまり、応答信号が有る場合には、電波が届いてい
ると推定でき、応答信号が無い場合には電波が届いてい
無いと推定できる。すなわち、ある受信機に向けて情報
を伝送したにもかかわらず応答信号がない場合には、電
波が届かない場所、つまり、干渉パターンの節の部分に
有るおそれがある。その場合には、制御手段により発信
状態を変えることにより、受信機の設置位置に干渉パタ
ーンの腹が来るように調整し、これにより受信可能とな
る。
【0018】なお、「受信可能」とは、「受信機を干渉
パターンの腹の部分に位置させ、最良の受信環境にす
る」ことはもちろんのこと、受信できれば良いので、干
渉パターンの腹に受信機が位置していなくても、その近
傍に位置させることも含まれる。要は、少なくとも干渉
パターンの節の部分に受信機が位置して受信不能になる
ことを抑止するものであれば良い。
【0019】一方、前記干渉パターンの変更の別の態様
としては、取得した受信機の位置情報に基づいて行うよ
うにしてもよい(請求項4)。ここで、取得した受信機
の位置情報は、予め位置情報を保有している場合,受信
機から位置情報を伝送してもらうことにより知る場合,
請求項6などの方法により受信機の位置を検出すること
により知るなど各種の態様がある。
【0020】そして、この方法を実施するために適した
装置としては、受信機の存在位置情報を記憶する記憶手
段を備え、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された
存在位置情報に基づいて前記干渉パターンを設定する機
能を有するように構成することである(請求項11)。
【0021】なお、記憶手段は、一次記憶も含む。つま
り、例えば請求項13の装置のように受信機の位置を検
出するような場合に、その検出した位置を一次記憶し、
それに基づいて最適な発信状態になる条件を求めるもの
も含む。もちろん、そのようにして求めた位置情報を破
棄することなく記憶保持するのはかまわない。
【0022】受信機の存在位置がわかれば、どのような
発信条件で電波を放射するとその受信機の位置で干渉パ
ターンの腹に来るかがわかる。よって、係る発信条件に
なるように制御手段が調整することにより、確実に受信
機に対して情報伝送ができる。もちろん、位置情報に基
づいて干渉パターンを設定すれば良いので、上記のよう
に受信機が干渉パターンの腹に来るように制御するもの
に限られず、節に来るようにしたり、或いは、複数の受
信機に対して同時に送信するような場合には、送信対象
の受信機が何れも所定以上の受信レベルになるような発
信状態にする等の他、各種の態様がある。
【0023】さらにまた、前記干渉パターンを変更し、
情報伝送させたい受信機の存在位置は前記干渉波の腹が
来て、情報伝送させたくない受信機の存在位置は前記干
渉波の節が来るようにしてもよい(請求項5)。
【0024】そして、この方法を実施するのに適した送
信機としては、前記制御手段は、情報伝送させたい受信
機の存在位置に前記干渉波の腹が来て、情報伝送させた
くない受信機の存在位置に前記干渉波の節が来るように
前記干渉パターンを変化させる機能を有するようにする
ことである(請求項12)。
【0025】このようにすると、最大電波到達エリア内
の空間に複数の受信機が存在する場合に、必要な受信機
に対してのみ情報伝送が行える。つまり任意の相手との
み通信できるので、セキュリティが向上する。
【0026】さらにまた、前記干渉波を用いて情報伝送
する方法と、前記複数のアンテナのうちの任意の1本の
アンテナを用いて電波を放射して情報伝送をする方法を
切り替えて使用するとよい(請求項6)。
【0027】そして、この方法を実施するために適した
送信機としては、前記複数のアンテナを用いて電波を放
射して得られる干渉波を用いて情報伝送する干渉波送信
機能と、1本のアンテナを用いて電波を放射して情報伝
送をする単純送信機能を備え、前記2つの送信機能の一
方を選択する選択手段(実施の形態では、「制御回路1
7,アンテナ切り替えスイッチ24」に相当)を備えて
構成することである(請求項13)。
【0028】本発明では、送信機から一定の範囲内にあ
る受信機に対しては、1本のアンテナを用いた通常の送
信方法(単純送信機能)で送信する。これにより、干渉
パターンの節のように通信エリア内に通信不能領域が発
生することがない。そして、単純送信機能では情報伝送
できないほど長距離離れた受信機に対して情報伝送する
場合には、干渉波を用いて情報伝送する送信方法に切り
替えて送信する。これにより、広い範囲での送信が可能
となる。
【0029】上記目的を達成するために、本発明に係る
受信機の位置検出方法では、請求項2の方法により前記
干渉パターンを変更させて放射した干渉波を受信機で受
信した際の各受信状態に関する受信情報(実施の形態で
は、「受信した電界強度の大きさEやその変化量(微分
値)」に対応)を、前記受信機が前記送信機に対して返
送する。次いで、前記送信機が、返送された前記受信情
報を取得するとともに、その取得した受信情報と、発信
状態に関する情報に基づいて前記受信機の位置を検出す
るようにした(請求項7)。
【0030】そして、係る方法を実施するための送信機
としては、前記制御手段で設定した干渉パターンで送信
した電波を受信した受信機から返送されるその受信機に
おける受信状態の情報と、前記設定した干渉パターンを
得るための発信状態の情報に基づいて、前記受信機の位
置を検出する位置検出手段を設けることである(請求項
14)。
【0031】このようにすると、ある発信状態で放射し
た電波の場合、送信機からの離反距離により電界強度が
一義的に決定される。但し、同一の電界強度であって
も、離反距離は複数の可能性がある場合がある。そこ
で、発信状態を変えて干渉パターンを変更させ、そのと
きの受信状態の変化から送信機と受信機の離反距離ひい
ては受信機の位置を検出することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態を示している。本実施の形態では、特性の等しい2本
のダイポールアンテナ(第1,第2アンテナ1,2)を
持つ通信機(送信機)であり、各アンテナ1,2は、そ
れぞれ第1,第2移相器3,4を介して発振器5に接続
されている。この例では、発振器5は、送信信号を出力
するものであり、その送信信号は第1,第2移相器3,
4によりψだけ位相をずらして各アンテナ1,2に送る
ようになる。
【0033】さらに、第1,第2アンテナ1,2は、距
離dだけ離して配置している。また、図示省略する分配
器により、第1,第2アンテナ1,2に対して均等に電
力を分配するようになっている。
【0034】このようにすると、この通信機から送信さ
れる電波の伝搬は、図2に示すようになる。つまり、電
波は当然のことながら波であるので、送信源である各ア
ンテナ1,2を中心に同心円状に波復(実線)と波節
(破線)が交互になりながら広がっていく(周囲に電波
が伝播していく)。そして、第1,第2アンテナ1,2
から放射する信号が、同一の無変調の正弦波とすると、
図示するように、波腹(実線)と波節(破線)は交互に
均等の間隔で現れ、両アンテナ1,2からの電波が干渉
する。そして、上記の事象を数式で示すと以下のように
なる。まず、発振器5は、無変調の正弦波とする。する
と、その発振器5からの送信信号は、 V=Vsin(ωt+φ) …(1) で表される。
【0035】そして、第1移相器3でψ1,第2移相器
4でψ2だけそれぞれ移相がずれるようになっていると
すると、第1,第2アンテナ1,2への入力信号V
はそれぞれ以下のようになる。 V=Vsin(ωt+φ+ψ) V=Vsin(ωt+φ+ψ) …(2)
【0036】そして、第1,第2アンテナ1,2が、長
さ2lのダイポールアンテナとすると、それぞれのアン
テナから放射される電界Eθnは、
【0037】
【数1】 (但しn=1,2、添字1は第1アンテナ,添字2は第
2アンテナについてのもの 以下同じ)となる。
【0038】半波長ダイボール(ln=λ/2)におい
て、最大放射方向(垂直設置のダイポールは水平面内で
利得は等しい、つまりθn=π/2)だけを考えると、
指向性係数は、
【0039】
【数2】 となり、各アンテナからの電界強度は
【0040】
【数3】
【0041】ここでrは、各アンテナからの距離
【0042】となり、通信機から出力される電波の電界
強度は、上記の第1,第2アンテナ1,2から放射され
る電波の電界強度の合成ベクトルETOTALは、
【0043】
【数4】
【0044】となる。上記式(6)から明らかなよう
に、合成波は初期値I,ω、φ、r、rを与えたと
きに、ψ、ψの関数となる。したがって、位相ψを
制御することで、空間上にある特定の任意のポイントの
電界強度を制御できる。一方、上記したように第1,第
2アンテナ1,2の特性は等しく、分配される電力も等
しいので、次式がなりたつ。
【0045】I=I=I …(7) また同一の発振器5の出力を受けているので、入力信号
は同位相で周波数も等しいとすると、下記(8a)〜
(8c)が成り立つ。
【0046】 ω=ω=ω (8a) φ=φ=φ (8b) ψ=ψ=ψ (8c) その結果、それら各式(8a)を式(6)に代入するこ
とにより、第1アンテナ1からrだけ離れ、第2アン
テナ2からrだけ離れた位置での通信機から放射され
た電波のある時刻tにおける電界強度ETOTAL(r
,r,t)は下記式(9)により求められる。この
ことを模式図で示すと図3のようになる。
【0047】
【数5】
【0048】ここで図3に示すように、最大放射平面内
において、2つのアンテナ1,2を結ぶ線分をx軸と
し、これに対する垂直2等分線をy軸とする。そして、
第1アンテナ1の存在位置座標を(−C,0)、第2ア
ンテナ2の存在位置座標を(C,0)とすると、図3か
ら下記式が成り立つ。なお、電波は水平平面内を進むた
め、z軸方向の電界成分は零となる。
【0049】
【数6】 ただし、ζ=tan−1y/(x+C) ζ=tan−1y/(x−C) x,yはxy平面内の任意の点の座標
【0050】また、図3,図4より、第1,第2アンテ
ナ1,2からの信号を合成するとベクトルの合成角ζは ζ=π−(ζ+ζ) …(11) となる。よって、合成ベクトルETOTALは、
【0051】
【数7】 となり、その大きさ(絶対値)は、
【0052】
【数8】
【0053】となる。従って、上記式(13)により、
第1,第2アンテナ1,2から任意の点における電界強
度を計算することができる。さらに、2本のアンテナ
1,2による干渉により電界強度に強弱を発生させるこ
とができ、さらに式(6)と式(13)を比較すると明
らかなように、位相角によってこの強弱のポイントが制
御できる。
【0054】つまり、キャリアの位相の制御により2本
のアンテナ1,2から放射された電波は、同相のため互
いに干渉し合うので、経路差が2nλのときに腹を、
(2n+1)λのときに節をつくる。ここで、第1アン
テナ1または第2アンテナ2の位相ψをスキャンするこ
とにより、腹と節の位置を制御できる。
【0055】このように、本発明では干渉を利用するこ
とにより、従来の1本のアンテナから放射したものに比
べ、高い電界強度をより遠い地点で発生させることがで
きる。そして、通信機からの離反距離に対する電界強度
の関係を示すと、図5に示すようになる。つまり、従来
からある1本のダイポールアンテナの場合、距離が延び
るに連れて徐々に電界強度が低下する。これに対し、本
発明の2本のアンテナの干渉を利用した場合、節と節が
交互に現れるので、電界強度も増加減少を繰り返しなが
ら全体としては減少する。
【0056】よって、図示するようにある位置では1本
のダイポールアンテナの場合の電界強度よりも大きくな
る。つまり、電波の送信距離が長くなり、送信可能な領
域を拡大することができる。
【0057】また、全体的に電界強度が大きくなるので
はなく、位置(離反距離)によっては、ダイポールアン
テナよりも低い電界強度となる部分も有る。つまり、干
渉パターンに応じた電界強度の強弱パターンを空間内に
構成することができる。よって、従来のものよりも遠方
まで電波を送信することができる一方、最大電波到達エ
リアの内部であっても電波が届かない領域を形成するこ
とができる。したがって、例えば腹の部分に受信アンテ
ナがある受信機は本実施の形態の通信機から送信した信
号を良好に受信できるが、節の部分に受信アンテナがあ
る受信機は本実施の形態の通信機から送信した信号を受
信できないことになる。
【0058】さらに、上記のように空間内での電界強度
の強弱パターンは、2つの両アンテナ1,2から放射さ
れる2つの電波の干渉パターンにより決定され、しかも
その干渉パターンは、両アンテナ1,2から放射される
電波の発信状態(発信条件)、つまり、移相,周波数,
強度等を制御することにより変更することができる。よ
って、係る発信状態を制御する制御部6を設け、例えば
発振器5に対して制御信号を送り周波数や強度(振幅)
を変更したり、移相器3,4に対して制御信号を送り位
相をずらすことにより対応できる。
【0059】そして、上記式(13)により、第1,第
2アンテナ1,2から任意の点における電界強度を計算
することができるので、制御部6からの制御信号に基づ
いたアンテナからの送信信号がどの位置で腹となりどの
位置で節になるかは演算処理により求めることができ
る。よって、電波の最大送信可能領域内にある受信機の
設置位置を記憶させておくことにより、送信信号(情
報)を受信させたい受信機の設置位置が電界強度の腹の
部分になり、受信させたくない受信機の設置位置が電界
強度の節の部分になるような干渉パターンにすべく制御
部6から制御信号を発することにより、所望の受信機を
選別して送信することができる。
【0060】また、上記した実施の形態では、アンテナ
を2個用いた例を示したが、本発明では3個或いはそれ
以上としてもよい。すなわち、空間中の任意の場所にn
本のアンテナがあるとする。そして、3次元空間中の任
意の点P(x,y,z)におけるk番目のアンテナから
の電界強度Eθkは、式(3)から下記式(14)のよ
うになる。
【0061】
【数9】
【0062】このとき、k番目のアンテナの座標が(x
,y,z)とすると、そのk番目のアンテナから
任意の点Pまでのベクトルは、以下のようになる。
【0063】
【数10】
【0064】そして、そのk番目のアンテナから点Pま
での距離r及びなす角(δ,垂直面θ)は、以下のよ
うになる。
【0065】
【数11】
【0066】そして、Eθkの方向ベクトルは、式(1
5)で表されるので、その各軸方向の成分は、上記した
(16)を用いて以下のように表せる。
【0067】
【数12】
【0068】よって、任意の点Pにおける合成電界強度
totalは、各アンテナからの電界ベクトルの和で
あるので、
【0069】
【数13】 となり、その電界強度の大きさは、下記式により求めら
れる。
【0070】
【数14】
【0071】上記した式(18),(19)から明らか
なように、n本のアンテナを用いた場合でも、電界強度
が計算でき、式(19)をパラメータで偏微分すること
により、最大値或いは最小値が求められる。したがっ
て、上記した2本の場合と同様干渉パターンの制御が可
能となる。
【0072】図6,図7は、より具体的な一例を示して
いる。すなわち、通信機10は送受信機能を持ってい
る。つまり、本発明で言う送信機と受信機のいずれの実
施の形態でもある。よって、図6に示すように、第1,
第2アンテナ11,12に対し、送信系13と受信系1
4が、ともに第1,第2ミキサ15a,15bを介して
2つのアンテナに対して接続され、信号の送受を行うよ
うになっている。つまり、送信系13から出力された同
一の送信信号は、両ミキサ15a,15bにて搬送周波
数と混合されて周波数変換された後、第1,第2アンテ
ナ11,12から放射される。また、両アンテナ11,
12で受信した信号は、それぞれミキサ15a,15b
を経由して受信系14に伝送されるようになる。
【0073】さらに、制御回路17は送信系13,受信
系14並びに第1,第2ミキサ15a,15bに対して
制御信号を送るようになっている。本発明との関係でい
えば、各アンテナ11,12から放射される電波の送信
状態(発信状態)を変更するようになっている。
【0074】そして、図6の通信機のうち、送信機構部
分を抽出するとともに、さらに詳細な部材を追加した基
本ブロック構成としては図7に示すようになる。同図に
示すように、送信系13から送られた送信信号は、第
1,第2ミキサ15a,15bに与えられ、第1,第2
局部発振器16a,16bから出力される信号と混合さ
れ、変調される。このとき、第1,第2局部発振器11
6a,16bは、同一周波数で発振しているので、同一
の送信データが同様に変調される。
【0075】また、第1,第2ミキサ15a,15bの
出力側には、第1,第2パワーアンプ18a,18bが
接続され、変調された送信信号が増幅され、さらにその
増幅された信号が、第1,第2移相器19a,19bを
通過してそれぞれのアンテナ11,12から放射され
る。この時、送信信号(増幅後)は、第1,第2移相検
出器20a,20bにより移相を検知され、その検知結
果に基づいて第1,第2移相器19a,19bにて各ブ
ランチの位相が一致するように制御される。
【0076】係る構成をとると、例えば制御回路17か
らの制御信号により、第1,第2局部発振器16a,1
6bの発振周波数を変更したり、第1,第2パワーアン
プ18a,18bの増幅率を変更したり、第1,第2移
相器19a,19bでの位相のずれ量を変更することに
より、両アンテナ11,12から放射される電波の発信
状態を変更することができ、その両アンテナ11,12
から放射される電波の干渉パターン(電界強度の強弱パ
ターン)を変更することが可能となる。なお、制御回路
17にて制御する対象は、上記3つの全てに行う必要は
なく(行っても良いが)、そのうちの1つまたは2つで
も良い。
【0077】図8は、本発明の第2の実施の形態を示し
ている。本実施の形態では、第1,第2アンテナ11,
12を有するが、アンテナ切替スイッチ24により、1
本のアンテナに基づく通常送信と、2本のアンテナを用
いた干渉利用のダイバーシティモード(長距離通信モー
ド)を択一的に切り替えて送信することができるように
なっている。
【0078】これにより、例えば図9に示すように、と
もに双方向(半二重)の機能を有する通信機と通信機
の間でデータの送受を行う(通信機から通信機に
対してデータを送信する)に際し、通常は通信機は1
本のアンテナ(例えば第1アンテナ11)のみを用いて
送信する。そして、通信機(受信機)の周辺での受信
状況が悪くなったり、通信機と通信機の少なくとも
一方が移動して通信機,間の距離(伝送距離)が離
れる等により、受信レベルが低下した場合に、ダイバー
シティモードに切り替えて送信することにより、確実に
送信データを伝達することができるようになる。
【0079】また、この受信レベルが低くなったか否か
の判断は、当然のことながら送信側ではわからないの
で、受信機(通信機)側で受信レベルのサーチを行
い、一定以下になった場合には、送信機(通信機)側
に対して送信モードの切替要求を発するようにする。
【0080】そして、2本のアンテナを用いた送信で
は、電界強度の強弱があるため、受信機の設置位置で干
渉波の腹の部分となり電界強度が最大になるようにする
のが好ましい。そして、このように最大にするために
は、上記した第1の実施の形態に示すような制御回路に
より発信状態(例えば位相)を適宜に調整することによ
り対応できる。
【0081】そして、具体的にどのように調整するか
は、例えば、受信機側の位置があらかじめわかっている
場合には、その位置データに基づいて電界強度が最大に
なるような干渉パターンになるように調整することがで
きる。
【0082】また、受信機の位置が不明な場合には、実
際に発信状態を変更(スイープ)しながら送信データを
送信し、受信機(通信機)側で受信レベルをサーチ
し、最適な条件を検知したならばその検知信号を送信機
(通信機)側に伝えることにより最適な発信状態とな
る発信条件を求めることができる。
【0083】そして、図8に示すブロック図は、上記処
理(発信条件をスイープしながらサーチ・決定)を行う
ための送信機能と受信機能を備えた通信機の内部構成を
示している。
【0084】同図に示すように、送信回路系13′と受
信系である検波回路14′が、送受切り替えスイッチ2
2に接続され、いずれかが択一的に選択され、アンテナ
切り替えスイッチ24を介して所定のアンテナ11,1
2に接続される(実際には第1,第2移相器19a,1
9bを介して)。
【0085】そして、送受切り替えスイッチ22は、制
御回路17からの切り替え信号に基づき、一定のタイミ
ングで交互に切り替えるように動作し、送信モードと受
信モードを時分割で切り替えるようになっている。ま
た、アンテナ切り替えスイッチ24は、制御回路17か
らの切り替え信号に基づいて動作し、送信する際には上
記したように初期状態では一方のアンテナ(例えば第1
アンテナ11)のみ動作するようになり、一定の条件下
で両アンテナ11,12が動作するようになる。なお、
受信する場合には、一方のアンテナ(例えば第1アンテ
ナ11)を有効とし、受信した電波を検波回路14′に
送り、そこにおいて受信データを解析し、所定の処理を
するようになる。
【0086】さらに、アンテナからの受信経路に受信レ
ベルモニタ25を接続し、その受信した信号の信号レベ
ルEを検出するようになっている。そして、受信レベル
モニタ25の検出出力を制御回路17に与え、そこにお
いて受信レベルEがしきい値(スレッショルド)以上か
否かを判断するようになっている。
【0087】また、受信レベルモニタ25の出力は、微
分回路28にも与えられるようになっており、そこにお
いて、受信レベルEを微分し、その結果が制御回路17
に送られる。さらに、一旦与えられた一次微分値(dE
/dt)は、微分回路28に戻され再度微分されるよう
になる。これにより、最終的に微分回路28から制御回
路17には、受信レベルEの一次微分値(dE/dt)
と二次微分値(dE/dt)が与えられることにな
る。
【0088】そして、制御回路17では、受信レベルモ
ニタ25や微分回路28から与えられる情報に基づい
て、所定の受信制御をする。具体的には、図10に示す
ようなフローチャートを実施するようになる。すなわ
ち、まず送信モードと受信モードが交互に切り替えられ
ているので、送信モードのときは待機(ST1)し、受
信モードに移行したならばステップ2に進み、現在受信
したデータが、通常モードで送信されているのか否かを
判断する。なお、この通常モードか否かの判断は、例え
ば、送信データにどのモードで送信しているかの情報も
加えておくことにより、係る情報から簡単に判断でき
る。
【0089】通常モードの場合にはステップ3に進み、
受信レベルモニタ25から与えられる受信レベルEがス
レッショルド以上か否かを判断する。そして、スレッシ
ョルド以上の場合(1本のアンテナで十分な受信レベル
が得られる場合)には、現在の状態での受信に問題がな
いのでその状態を維持する。
【0090】一方、受信レベルEがスレッショルド未満
になる(受信レベルが受信できなくなる寸前のある電界
強度の範囲に入る)と、ステップ3の分岐判断がNoと
なるので、送信モードに切り替え、送信時に通信相手に
対してダイバーシティモードへの切り替え要求信号を発
信し(ST4)、その後、ステップ2の分岐判断に戻
る。
【0091】なお、この時点において送信側の通信機は
従来の通信エリア内にいるため、通信機2からの切替え
信号を受信できる。切替え信号を受信した通信機(送信
側)は従来の単一のアンテナからの送信ではなく、送信
ダイバーシティを用いて送信を開始する。さらに、送信
ダイバーシティによる放射はピークポイント(腹)とヌ
ルポイント(節)を有するので位相を変化させてピーク
ポイントをスイープさせる。
【0092】一方、ステップ2の分岐判断で、「通常モ
ードでない」、つまりダイバーシティモードで送信され
てきた場合には、ステップ5に進み、受信レベルモニタ
25,微分回路28の出力から受信レベルEの絶対値と
電界強度の時間領域における微分係数E(1)=dE/
dt、及び2回微分係数E(2)=dE/dtをモ
ニタする。
【0093】すなわち、送信機の位相θの変化に対する
受信機の受信レベルEの絶対値の関係は、図11のよう
になる。したがって、受信レベルの時間微分値が0(変
化なし)で、2回微分が負(変化が増加傾向から減少傾
向に変わる点)のときが極大値となる。つまり、送信機
側では位相をスイープさせているため、受信機側での受
信レベルは時々刻々と変化する。よって、ステップ5の
分岐判断により、受信レベルが極大値になるまで待ち、
条件合致(判断結果はNo)した場合にはステップ6に
進み、その時の受信レベルがスレッショルド以上か否か
をさらに判断する。なお、実際は電界強度Eを直接求め
るのではなく、電界強度と同等であるアンテナ素子の励
起される電圧Vを測定する。
【0094】そして、スレッショルド以上の場合には、
その受信したデータを送信した際の発信状態により、正
常に受信できると判断できるので、ステップ8に進み、
送信モードに切り替え、スイープ停止信号を送信する。
なお、このスイープ停止信号を受信した送信機はこの通
信に要した遅延時間を換算して位相を固定させることで
十分な受信レベルを確保することになる。
【0095】一方、ステップ7の分岐判断でNoとなっ
た場合には、ダイバーシティモードにおける最大受信感
度であっても十分な受信レベルでの受信ができないの
で、受信不能として電源をスリープモードに切り替える
(ST7)。
【0096】また、送信側の制御フローは、図12に示
すようにまず現在が受信モードか送信モードかを判断し
(ST1)、送信モードの場合には、所定のタイミング
で送信データを送信する。そして、現在の送信モードが
通常モードか否かを判断し(ST12)、通常モードの
場合には、受信機側からスイープ制御開始信号を受信し
たか否かを判断し(ST13)、受信しない場合にはそ
のまま通常モードを継続し、データの送受を行う。
【0097】一方、ステップ13の分岐判断でYes、
つまり、スイープ開始信号を受信したならば、送信モー
ドをダイバーシティモードに切り替えるとともに、位相
をスイープさせながらのデータ送信を開始する(ST1
4)。そして、受信機側からスイープ停止信号を受信す
るまでそのスイープを繰り返し実行する(ST15)。
【0098】そして、スイープ停止信号を受信したなら
ば、通信による遅延時間を考慮し、受信機側からスイー
プ停止信号を発生したときの発信状態(位相)を決定
し、以後その発信状態でダイバーシティーモードでの送
信を行う。
【0099】図13は、本発明の第3の実施形態の要部
を示している。本実施の形態では、通信相手の通信機
(受信機)の存在位置を特定する機能を備えている。そ
して、多くの構成は、第2の実施の形態と同様である
が、本実施の形態では、送信は常に第1,第2アンテナ
を用いたダイバーシティーモードで行うので、アンテナ
切り替えスイッチはない。
【0100】さらに、通信相手の通信機の位置を検出す
るための位置検出部30も設けている。この位置検出部
30は、検波回路14′の後段に接続され、相手先から
送られてきた情報を受け取るようになっている。また、
制御回路17からは、発信条件が与えられる。以下、実
際のデータ送受の順番に沿って各機能を説明する。
【0101】本形態においても、通信機は、ともに双方
向(半二重)の機能を有するものとし、送信と受信を時
分割で切り替えるものとする。そして、図9に示すよう
に一方の通信機にて、他方の通信機の位置を検出す
る場合を想定する。もちろん、逆の処理をすることによ
り通信機側で通信機の位置を検出することはできる
し、さらに別の通信機の位置を検出できるのは言うまで
もない。
【0102】*通信機(検出側)からの送信機能 まず、通信機の2つのアンテナ素子11,12から同
時に信号を放射し、空間内に発生した干渉波の干渉パタ
ーンを送信信号の周波数,位相,出力などの発信条件
(パラメータ)を制御することで変化させる。この発信
条件の制御は、制御回路17からの制御信号により行
い、具体的な処理は第1の実施の形態で説明したとおり
である。
【0103】*通信機(非検出側)における送・受信
機能 通信機が通信機の通信エリア内に存在すれば、通信
機の位相スイープにより変化する電界強度を受信レベ
ル|E|として捕らえることができる。この受信レベル
|E|の検出は、受信レベルモニタ25で行われる。ま
た、通信機では、通信機からの送信信号を受信する
と、受信レベルを検知するとともに微分回路28にて、
受信レベルEの電界強度の時間領域における微分係数E
(1)=dE/dt、及び2回微分係数E(2)=d
E/dtを算出し、制御回路17に渡す。
【0104】そして、通信機は、判定した上記受信デ
ータ(E,E(1),E(2))を通信機に送信す
る。つまり、制御回路17が受信データを取得している
ので、それを通信機に対する送信データとして送信回
路系13′に渡す。そして、送信回路系13′は、受け
取った送信データをアンテナ11,12を介して通信機
に向けて送信する。
【0105】*通信機の受信機能 図5を引用しながら第1の実施の形態でも説明した(式
(13)等参照)ように、発信状態が一定とすると、発
信源(通信機)からの離反距離と電界強度は一定の相
関関係がある。但し、両者は1対1の対応関係にはなっ
ておらず、ある電界強度が検出された場合に、両通信機
,間の距離の可能性は、1または複数点あがる。さ
らに、図11にも示したように、同じ電界強度であって
も、微分係数E(1)や2回微分係数E(2)が異な
る。そして、発信状態が変化すると、図5,図11に示
したグラフ特性も変化する。さらに、離反距離rがわか
ると、通信機の位置を中心とした半径rの球面上に通
信機が位置することになる。そして、図14に示すよ
うに、通信機の位置を原点0としたときの通信機の
相対位置は、距離r,水平角δ,垂直角θで特定するこ
とができる。
【0106】よって、極座標系での位置を特定する距離
r,水平角δ,垂直角θと、周波数f,位相φなどの発
信条件と、E,E(1),E(2)等の受信データは、
一定の相関関係があり、係る関係のデータベースを通信
機が保有している。このデータベースはE,E
(1),E(2)のそれぞれについて距離r、水平角
δ、垂直角θをパラメータとした3次元構造をとるもの
とする(図15参照)。そこで、通信機では、発信条
件がわかっているので、その発信条件で送信したデータ
について通信機から送られてきた受信データE,E
(1),E(2)と、上記発信条件から上記データベー
スを参酌し、通信機の位置を特定する。もちろん、1
つの発信条件のみでは特定できない場合があるので、発
信条件を替えながらデータ収集し、総合的に判断して通
信機の位置を特定することになる。
【0107】具体的には、それぞれのデータベースは通
信機が周波数,位相などの発信条件を設定した時点で
その設定された値に基づいて次のように表せる。周波数
ω、および位相φなどのパラメータは固定されるから
E、E(1)、E(2)はそれぞれtおよびr、δ、θ
だけの関数fとなる。
【0108】
【数15】
【0109】そして、上記に示したパラメータの範囲で
適当なステップでデータを作成する(Rは解析したい領
域の半径で設定値)。すると、それぞれのパラメータに
おけるステップをnとするとm番目の値は以下のように
なる(ただしm、nは各パラメータごとに独立変数とす
る。)。
【0110】 r=m(R/n) δ=m(δ/n) θ=m(θ/n) 但し m=1,2,… n=1,2,…
【0111】そして、以上のように求められた値はE,
E(1),E(2)それぞれについてr,δ,θによる
3次元配列として保存される。このとき、その後の処理
を効率よく行うことから、E,E(1),E(2)の各
値ごとに(r,δ,θ)空間をソートする(図16,図
17のST21〜ST27)。
【0112】次に、通信機は通信機からE,E
(1),E(2)のデータを受け取ると(図17のST
28)、それぞれのパラメータ(E,E(1),E
(2))に対応するr,δ,θを値の小さい方から検索
していくことで位置を求める。このときr,δ,θの順
で検索するものとし、最後にE,E(1),E(2)を
得たそれぞれのr,δ,θの中で共通するものを解とす
る(図17,図18のST29〜37)。一致するもの
がない場合には、再送要求を送り(ST38)、上記処
理を繰り返し実行する。なお、一致する解が無い場合は
最も近い解を選択する。この時、図5よりE,E
(1),E(2)が決まればrは一意に決めることがで
きる。
【0113】そして、図16から図18に示したフロー
チャートは、位置検出部30が実行することになり、こ
のフローチャートを実施することが、本発明の位置検出
方法の一実施の形態となる。換言すると、位置検出部3
0の機能を示したのが図16から図18のフローチャー
トとなる。なお、このように位置を検出したならば、位
置情報を記憶し、必要に応じて図示省略する表示装置や
プリンタなどの出力装置に出力することができる。
【0114】これにより、通信機を基準とした通信機
の位置を特定できるので、例えば通信機が移動可能
な携帯端末とした場合に、その通信機を持った人の存
在位置や移動軌跡などを知ることができる。また、通信
機が移動するか否かにかかわらず現在位置を知ること
により、通信機から通信機に対して情報を伝送する
か否かの制御を行うことにも利用できる。
【0115】図19,図20は、本発明の第4の実施の
形態を示している。図19は、通信機群の位置関係のマ
ップを示す。本形態における各通信機は、エリアを3次
元直交座標系として、その基準点0(x,y,z)=
(0,0,0)からの自分およびその他すべて通信機の
位置情報を持っている。すなわち、一例としては、図1
9中の各通信機〜が下記表のような位置情報を持つ
ものとする。
【0116】
【表1】
【0117】すると、例えば通信機が通信機に対し
て送信を行う場合、通信機から通信機までの距離R
1−2は、以下の式で表される。
【0118】
【数16】
【0119】また、通信機から通信機へのベクトル
1−2とx軸正方向とのなす角をδ、xy平面(水平
面)とのなす角をθとすると、
【0120】
【数17】 となるので、
【0121】
【数18】 となる。
【0122】これにより、通信機は通信機の相対位
置を、演算処理によって求めることができる。上記で求
まった(r、δ、θ)を初期条件として電界強度Eに関
するデータベースを作成する。つまり、データ送信をす
る通信機の発信条件(周波数ω、位相φ、出力レベル
V)に対する電界強度の相関を求める。そして、電界強
度が最大となる点を検索し、その検索した最大となる発
信条件になるように通信機の制御回路がセットする。
このようにセットされた発信条件は、通信機から通信
機に対してデータを送信する際の最適な通信環境を作
り出すものとなる。このように通信機の位置情報によ
り、受信側である通信機からのフィードバック(返
信)を必要としないで最適受信状態を作り出すことがで
きる。
【0123】なお、表1に示す各通信機のデータは、必
ずしも最初から保有していなくてもよい。一例として
は、各通信機を設置後、マニュアル操作により位置情報
を登録するようにしたり、例えば各通信機は少なくとも
自分の存在位置情報は取得しているとし、所定のタイミ
ングで周囲に存在する通信機に対して、各自の位置情報
の送信要求を発し、その送信要求を受けて各通信機から
送られて来る位置情報を取得し、表1のようなデータベ
ースを作成するようにするなど各種の方法がとり得る。
【0124】図21〜図23は、本発明の第5の実施の
形態を示している。簡単な例として、第1の実施の形態
で示した通信機が図21のように平面内に配置されてい
るものとする。さらに、これらの通信機A,B,Cは、
上記した第3,第4の実施の形態のような方法でお互い
の位置を知ることができるようになっている。
【0125】前述のような方法で知り得た位置情報
((r、δ、θ)あるいは(x、y、z))より、発信
条件を変えた場合のその位置におけるEの大きさについ
てのデータベースを作成し、作成されたデータベースを
Eの値でソートする。
【0126】そして、第1の実施の形態でも説明したよ
うに、第1,第2アンテナから放射された電波によって
生じる干渉波の腹の部分が受信状況が良好となり、干渉
波の節の部分が受信不可の領域となる。また、現実的に
は、腹の部分や節の部分でなくても、受信ができたりで
きなかったりする領域がある。つまり、通信機が持って
いる受信の可/不可をきめるスレッショルド電界強度を
Esとすると、受信レベル(電界強度)がEs以上であ
るとその通信機は受信でき、Es未満となると受信がで
きなくなる。
【0127】ここで、発信条件を調整することにより、
ある通信機(送信機として機能する)からデータを送信
するに際し、その電波の到達エリア内に複数の通信機
(受信機として機能する)が存在する場合において、上
記データを受信させたい通信機と受信させたくない通信
機が混在するとする。この場合に、受信させたい通信機
の電界強度がEsより大きく、受信させたくない通信機
の受信強度がEs未満になるような発信条件を抽出し、
その発信条件に設定してデータを送信する。そして、係
る条件を具備する発信条件が複数存在する場合には、任
意のものを選択してもよいし、受信電界強度が最大にな
るようなものを選択してもよい。
【0128】これにより、通信機から放射される電磁界
は通信したい通信機に対しては干渉波の腹が、通信した
くない通信機には干渉波の節が来ることになる。つまり
SDMA(空間分割多元接続)が可能となり、各通信機
の位置情報さえ知ることができれば、近傍のどの位置に
通信機があっても送信機が通信したい任意の通信機だけ
と通信する事ができる。本方式により認識コードなどと
の併用により、確実にセキュリティが向上する。
【0129】そして、上記処理を実行するための処理部
(発信条件決定・設定部)としては、例えば図22,図
23のフローチャートを実施するようにすればよい。こ
のフローチャートに示した例は、前提として各通信機は
自分の位置情報を持っているものとする。
【0130】まず、周囲に存在する受信機の位置情報
(例えば表1に示すような情報)をすでに持っているか
否かを判断(ST41)し、持っていない場合には、通
信エリア内に対し、位置要求信号を送信する(ST4
2)。この位置要求信号を受信した通信機(受信機)
は、応答信号として自己の位置情報を送信する。そし
て、通信エリア内であっても、干渉パターンの節の位置
に存在する通信機は、この位置要求信号を受信できない
ので、当然のことながら、位置情報の応答信号は発せら
れない。
【0131】よって、位置情報を送ってきた通信機が、
通信したい通信機のみの場合には、位置要求信号を発し
た際の発信条件(発信状態)で電波を放射することによ
り、目的の通信機に対してのみ情報伝送ができる。ま
た、通信したい通信機からの応答がない場合には、発信
条件を変更して再度要求することができ、さらに、通信
したい通信機以外から位置情報の応答信号があった場合
には、その位置情報に基づいて発信条件を変更すること
により、所望の通信したい通信機に対してのみ情報伝送
が可能となる。
【0132】そこで、通信したい通信機以外からの応答
がないか否かを判断する(ST43)。このとき、通信
したい通信機以外からも応答が有った場合(前提とし
て、通信したい通信機からも応答信号があるか、すでに
知っているものとし、通信したい通信機から応答がない
場合には、発信条件を変えて再度ステップ42の処理を
実行する)には、それぞれの位置情報からデータベース
を作成する(ST44)。つまり、上記したように、発
信条件を変えた場合の各通信機(受信機)の位置に置け
る電界強度Eの関係を示すデータベースを作成する。
【0133】次いで、通信したい通信機における受信電
力(電界強度)をEdとし、通信したくない通信機にお
ける受信電力(電界強度)をEuとし、受信可/不可の
境界となるスレッショルド電界強度をEsとした場合、
Ed>Esになる発信条件Aを選択(ST45,ST4
6)し、Eu<Esになる発信条件Bを選択(ST4
5,ST49)する。
【0134】なお、ステップ45の「Eu」は、データ
ベースに格納された処理対象の電界強度がEuつまり通
信したくない通信機の電界強度であるか否かを判断する
ことを意味する。より具体的に言えば、通信エリア内に
存在する通信したい全ての通信機の電界強度Edが、E
sより大きくなる条件Aを探すのがステップ46であ
り、通信エリア内に存在する通信したくない全ての通信
機の電界強度Euが、Es未満になる条件Bを探すのが
ステップ49である。そして、各条件A,Bはそれぞれ
複数存在するのは拒まない。
【0135】このようにして、条件A,Bが選択された
ならば、ステップ50に進み、条件A,Bを両方とも満
たすような値(発信条件)が存在するか否かを判断し、
存在する場合(No)には、その満たす条件の中でEd
が最大になる条件を選択する(ST51)。一方、A,
Bの両方を満たす条件が存在しない場合には、ステップ
52に進み、条件Aのみを満たす条件の中で、Edが最
大になる条件を選択する(ST52,ST53)。そし
て、上記選択した発信条件に設定し、電波を放射し、情
報伝達を行う。
【0136】一方、ステップ43の分岐判断でYes、
つまり、通信したい通信機以外からの応答がない場合に
は、通信エリア内に通信機が存在するものの通信できる
状態になっていないか否か(ST47)、並びに通信し
たい通信機以外は存在しないか否か(ST48)を判断
する。そして、通信できる状態になっていない場合(S
T47でYes)と、通信したい通信機以外が存在しな
い(過去に取得した位置情報で判断可能)場合(ST4
8でNo)は、何れもステップ53に進み、条件Aのみ
の判断を行う。このとき、前提としてステップ46のよ
うな条件Aを選択する処理は行うものとする。また、上
記ステップ48で上記と反対の判断(Yes)となった
場合には、ステップ44に進み、データベースを作成す
る。
【0137】
【発明の効果】以上のように、本発明では、複数本のア
ンテナから同期させた送信信号を同時に放射し、干渉さ
せることで空間内に定在波(干渉波)を発生させ、干渉
波の干渉パターンによる電界強度のピーク部分(腹部
分)或いはその周辺を利用することで、放射する電波の
出力を上げることなく伝送可能な距離を延ばすことがで
きる。
【0138】そして、請求項2,9のように構成する
と、干渉パターンを変化させることができるので、最大
伝送可能エリア内の任意の位置にある受信機に確実に情
報伝送することができる。
【0139】請求項3,10のように構成すると、送信
対象の受信機にとって良好な受信環境となるような干渉
パターンを設定することができる。また、請求項4,1
1のように構成すると、受信機の位置情報に基づき、最
初から受信機にとって良好な受信環境で送信することが
可能となる。
【0140】請求項5,12のように構成すると、最大
伝送可能エリア内に複数の受信機が存在する場合に、特
定の受信機に対してのみ情報伝送をすることができ、セ
キュリティが向上する。
【0141】請求項6,13のように構成すると、一定
の範囲の空間(エリア)内の受信機に対しては1本のア
ンテナを用いた送信を行うことにより、確実かつ簡単
(干渉パターンの調整が不要)に情報伝送することがで
き、さらに、上記のエリア外にある受信機に対しては、
干渉パターンを利用することにより、情報伝送が可能と
なる。
【0142】請求項7,14のように構成すると、受信
機の位置を知ることができるので、その位置情報に基づ
いて良好な受信環境になるような発信状態で電波を放射
するようにしたり、逆に、その受信機には情報伝送しな
いように干渉パターンを調整することなどに利用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の概略構成を示した
図である。
【図2】動作原理を説明する図で、干渉パターンの一例
を示す図である。
【図3】作用を説明する図である。
【図4】作用を説明する図である。
【図5】伝送距離−電界強度の関係を示すグラフであ
る。
【図6】第1の実施の形態のより具体的な構成を示す図
である。
【図7】図6の回路における送信機の機能を示す図であ
る。
【図8】本発明の第2の実施の形態を示す図である。
【図9】作用を説明する図である。
【図10】受信側の機能を説明するフローチャートであ
る。
【図11】送信機の位相に対する受信機側の受信状態の
相関を示すグラフである。
【図12】送信側の機能を説明するフローチャートであ
る。
【図13】本発明の第3の実施の形態を示す図である。
【図14】動作原理を説明する図である。
【図15】動作原理を説明する図である。
【図16】位置検出部の機能を示すフローチャート(そ
の1)である。
【図17】位置検出部の機能を示すフローチャート(そ
の2)である。
【図18】位置検出部の機能を示すフローチャート(そ
の3)である。
【図19】本発明の第4の実施の形態を示す図である。
【図20】その動作原理を説明する図である。
【図21】本発明の第5の実施の形態を説明する図であ
る。
【図22】本発明の第5の実施の形態の要部機能を示す
フローチャートの一部(その1)である。
【図23】本発明の第5の実施の形態の要部機能を示す
フローチャートの一部(その2)である。
【符号の説明】
1 第1アンテナ 2 第2アンテナ 3 第1移相器 4 第2移相器 5 発振器 6 制御部 11 第1アンテナ 12 第2アンテナ 15a 第1ミキサ 15b 第2ミキサ 16a 第1局部発振器 16b 第2局部発振器 17 制御回路 18a 第1パワーアンプ 18b 第2パワーアンプ 19a 第1移相器 19b 第2移相器 24 アンテナ切り替えスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久野 敦司 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 Fターム(参考) 5K059 CC02 CC04 5K067 AA22 CC24 EE02 EE10 JJ51 KK03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信機が有する送信のための複数のアン
    テナから、電波を放射し、 その複数のアンテナから放射された電波を干渉させて得
    られる干渉波を用いて情報伝送をすることを特徴とする
    通信方法。
  2. 【請求項2】 前記複数のアンテナから電波を放射する
    際の発信状態を調整し、 前記干渉波の干渉パターンを変更させ、情報伝送可能な
    領域を変更することを特徴とする請求項1に記載の通信
    方法。
  3. 【請求項3】 前記干渉パターンの変更は、受信機から
    の応答信号に基づいて行うことを特徴とする請求項2に
    記載の通信方法。
  4. 【請求項4】 前記干渉パターンの変更は、取得した受
    信機の位置情報に基づいて行うことを特徴とする請求項
    2に記載の通信方法。
  5. 【請求項5】 前記干渉パターンを変更し、情報伝送さ
    せたい受信機の存在位置は前記干渉波の腹が来て、情報
    伝送させたくない受信機の存在位置は前記干渉波の節が
    来るようにすることを特徴とする請求項2〜4のいずれ
    か1項に記載の通信方法。
  6. 【請求項6】 前記干渉波を用いて情報伝送する方法
    と、 前記複数のアンテナのうちの任意の1本のアンテナを用
    いて電波を放射して情報伝送をする方法を切り替えて使
    用することを特徴とする請求項1または2に記載の通信
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項2の方法により前記干渉パターン
    を変更させて放射した干渉波を受信機で受信した際の各
    受信状態に関する受信情報を、前記受信機が前記送信機
    に対して返送し、 前記送信機が、返送された前記受信情報を取得するとと
    もに、その取得した受信情報と、発信状態に関する情報
    に基づいて前記受信機の位置を検出するようにした受信
    機の位置検出方法。
  8. 【請求項8】 送信用の複数のアンテナと、 前記複数のアンテナから放射される電波により、周囲空
    間に電波の干渉パターンを形成する干渉パターン形成手
    段と、 前記干渉パターンを形成する電波を用いて、受信機に対
    して送信情報を送信する送信手段とを備えた送信機。
  9. 【請求項9】 前記干渉パターンを空間的に変化させる
    ために、前記アンテナから放射する電波の発信状態を制
    御する制御手段を有し、 その制御手段にて前記干渉パターンを変更させ、情報伝
    送可能な領域を変更することを特徴とする請求項8に記
    載の送信機。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、受信機からの応答信
    号に基づいて、その受信機で前記送信情報を受信可能と
    なる干渉パターンに設定する機能を有することを特徴と
    する請求項9に記載の送信機。
  11. 【請求項11】 受信機の存在位置情報を記憶する記憶
    手段を備え、 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された存在位置情
    報に基づいて前記干渉パターンを設定する機能を有する
    ことを特徴とする請求項9に記載の送信機。
  12. 【請求項12】 前記制御手段は、情報伝送させたい受
    信機の存在位置に前記干渉波の腹が来て、情報伝送させ
    たくない受信機の存在位置に前記干渉波の節が来るよう
    に前記干渉パターンを変化させる機能を有することを特
    徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の送信
    機。
  13. 【請求項13】 前記複数のアンテナを用いて電波を放
    射して得られる干渉波を用いて情報伝送する干渉波送信
    機能と、 1本のアンテナを用いて電波を放射して情報伝送をする
    単純送信機能を備え、 前記2つの送信機能の一方を選択する選択手段を備えた
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の送信機。
  14. 【請求項14】 前記制御手段で設定した干渉パターン
    で送信した電波を受信した受信機から返送されるその受
    信機における受信状態の情報と、前記設定した干渉パタ
    ーンを得るための発信状態の情報に基づいて、前記受信
    機の位置を検出する位置検出手段を備えた請求項9〜1
    3のいずれか1項に記載の送信機。
JP11233299A 1999-08-19 1999-08-19 通信方法及び受信機の位置検出方法並びに送信機 Pending JP2001060905A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11233299A JP2001060905A (ja) 1999-08-19 1999-08-19 通信方法及び受信機の位置検出方法並びに送信機
TW89116193A TW576119B (en) 1999-08-19 2000-08-11 Communication method and receiver-position detecting method and transmitter
KR1020000047239A KR20010030092A (ko) 1999-08-19 2000-08-16 통신방법과 수신기의 위치 검출방법 및 송신기
EP00117661A EP1077536A3 (en) 1999-08-19 2000-08-16 Transmitter apparatus and communication method including method of detecting the position of a receiver
CA 2316424 CA2316424A1 (en) 1999-08-19 2000-08-18 Transmitter apparatus and communication method including method of detecting the position of a receiver

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11233299A JP2001060905A (ja) 1999-08-19 1999-08-19 通信方法及び受信機の位置検出方法並びに送信機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001060905A true JP2001060905A (ja) 2001-03-06

Family

ID=16952942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11233299A Pending JP2001060905A (ja) 1999-08-19 1999-08-19 通信方法及び受信機の位置検出方法並びに送信機

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP1077536A3 (ja)
JP (1) JP2001060905A (ja)
KR (1) KR20010030092A (ja)
CA (1) CA2316424A1 (ja)
TW (1) TW576119B (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008042912A (ja) * 2006-08-01 2008-02-21 Zarlink Semiconductor Ltd 半二重通信システム
WO2009063615A1 (ja) * 2007-11-12 2009-05-22 Panasonic Corporation 無線通信制御装置
WO2013084349A1 (ja) * 2011-12-09 2013-06-13 株式会社日立製作所 位置検出システム
JP2016034285A (ja) * 2015-11-16 2016-03-17 株式会社Lsiメディエンス 眼圧測定方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100769673B1 (ko) * 2006-06-14 2007-10-24 삼성전자주식회사 위치인식방법 및 위치인식시스템
CN105043302B (zh) * 2015-07-30 2017-07-14 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种单幅载波干涉条纹成像质量实时监测调整方法
CN109532629A (zh) * 2018-12-24 2019-03-29 河南森源鸿马电动汽车有限公司 移动式无人机防御车

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FI103248B1 (fi) * 1996-10-29 1999-05-14 Nokia Telecommunications Oy Päätelaitteen sijainnin määrittäminen radiojärjestelmässä
FR2773039B1 (fr) * 1997-12-23 2000-03-17 Thomson Csf Procede de localisation spatio-temporelle, de radio-mobiles en milieu urbain

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008042912A (ja) * 2006-08-01 2008-02-21 Zarlink Semiconductor Ltd 半二重通信システム
WO2009063615A1 (ja) * 2007-11-12 2009-05-22 Panasonic Corporation 無線通信制御装置
US8600306B2 (en) 2007-11-12 2013-12-03 Panasonic Corporation Wireless communication control device
WO2013084349A1 (ja) * 2011-12-09 2013-06-13 株式会社日立製作所 位置検出システム
JPWO2013084349A1 (ja) * 2011-12-09 2015-04-27 株式会社日立製作所 位置検出システム
US9530031B2 (en) 2011-12-09 2016-12-27 Hitachi, Ltd. Position detection system
JP2016034285A (ja) * 2015-11-16 2016-03-17 株式会社Lsiメディエンス 眼圧測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW576119B (en) 2004-02-11
CA2316424A1 (en) 2001-02-19
EP1077536A2 (en) 2001-02-21
KR20010030092A (ko) 2001-04-16
EP1077536A3 (en) 2004-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102905364B (zh) 基于wlan的定位系统
US10433184B2 (en) Method and apparatus for directing an antenna beam based on a location of a communication device
JP6617851B1 (ja) 無線送電装置および無線送電システム
CN106817134B (zh) 一种可配置的全双工无线网络雷达通信系统
JP3204111B2 (ja) 指向性制御アンテナ装置
US6522898B1 (en) Radio communication system
US10075221B2 (en) Method and apparatus for directing an antenna beam based on motion of a communication device
CN102404843A (zh) 定位方法及无线通信系统
US10944453B2 (en) Object detection for beamforming configuration and coverage optimization
WO2005104142A1 (ja) 無線タグ通信装置
US9325393B2 (en) Multi-antenna transmission process and system and relative mobile terminal
KR20140109760A (ko) 능동 역지향성 무선통신장치
CN108169710A (zh) 基于可重构天线的定位方法及定位系统
WO2021260047A1 (en) Angle-of-arrival dependent re-configurable reflective devices
JP2001060905A (ja) 通信方法及び受信機の位置検出方法並びに送信機
JP2016200478A (ja) 位置推定装置
CN113676232A (zh) 天线系统以及操作天线系统的方法
CN112666514A (zh) 用于检测到达角的系统及位置检测系统
US20020098815A1 (en) Adaptive array antenna system and method for determining radio signal direction of adaptive array antenna
KR20200143507A (ko) 무선 송전 장치 및 공중 이동체로의 송전 시스템
CN106162703B (zh) 一种用于测距测速的无线局域网通信系统
JP4770128B2 (ja) 無線タグ通信装置
JP7238452B2 (ja) アンテナモジュール、移動通信装置、車両、切替方法、及びコンピュータプログラム
JP2001102995A (ja) Gpsを用いた移動無線空中線制御システム
CN114531187B (zh) 自动天线波束对准

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20031215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040308

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040601