JP2001058958A - 涙液分泌促進剤 - Google Patents

涙液分泌促進剤

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JP2001058958A
JP2001058958A JP11234722A JP23472299A JP2001058958A JP 2001058958 A JP2001058958 A JP 2001058958A JP 11234722 A JP11234722 A JP 11234722A JP 23472299 A JP23472299 A JP 23472299A JP 2001058958 A JP2001058958 A JP 2001058958A
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JP11234722A
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Sachikatsu Tsuzuki
祐勝 都築
Michinori Wake
充典 和気
Masao Yoshida
征夫 吉田
Atsushi Inoue
淳 井上
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Senju Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Senju Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来、涙液分泌障害に起因する疾患の薬物療法
としては有効なものがなく、したがってその開発が期待
されている。 【解決手段】涙液分泌障害によるドライアイ等の眼疾患
の予防、治療にキマーゼ阻害剤を用いる本発明は、副作
用も少なくて、的確な予防、治療効果が奏される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、涙液分泌促進剤に
関する。さらに詳しくは、ドライアイなどの涙液分泌障
害に起因する疾患の予防または治療剤に関する。また、
本発明はキマーゼ阻害剤の新規な用途を提供するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アンジオテンシンIIは血圧の顕著な上昇
を誘導する物質であること、血管を収縮させること及び
副腎からナトリウム保持ホルモンであるアルドステロン
を遊離することが知られている。このアンジオテンシン
IIは、さらに高血圧に関連した他の疾患の原因物質又は
危険要因となる可能性があると考えられている。アンジ
オテンシンIIはアンジオテンシンIからアンジオテンシ
ン変換酵素(ACE)によって生成されることから、既
にACEが関与する経路(ACE経路)は治療上有用な
多数の高血圧治療薬の標的となっている。ところが近
年、このACE経路以外に、セリンプロテアーゼの亜型
であるヒトの心臓キマーゼ、肥満細胞キマーゼ及び皮膚
キマーゼ等のキマーゼがアンジオテンシンIをアンジオ
テンシンIIに変換することが明らかにされた(J. Hyper
tension 2巻、277頁(1984年))。
【0003】ヒト・キマーゼは、アンジオテンシンII産
生に関してACEとは独立した経路を提供するため、あ
る種の高血圧及び鬱血性心不全の原因となる可能性が考
えられ、さらにアンジオテンシンIIを産生する以外に、
コラゲナーゼを活性化して平滑筋細胞や内皮細胞等の細
胞遊走を促進する作用又はIL−1β等のサイトカイン
を活性化する作用が知られているため、臓器及び血管障
害を伴う変性疾患の原因となる可能性も考えられてい
る。血圧を下げることに加えて、臓器又は血管に対する
上記障害を治療又は予防することは高血圧等の循環器系
疾患の有用な治療であり、ヒト・キマーゼの酵素作用を
阻害できる物質を投与することはこれらの疾患を軽減又
は予防する有用な手段となり得ることが考えられてい
る。この概念から、例えば WO93-25574、USP 5306824
や WO96-4248などによりいくつかのキマーゼ阻害作用物
質が報告されている。しかし、これまでキマーゼ阻害剤
の涙液分泌に及ぼす影響についての報告は全くされてい
ない。涙液は眼球の湿潤性保持を担っており、角結膜を
守る潤滑剤として働くほか、角膜表面の平滑性の保持に
も重要な役割を果たしている。さらに涙液は角膜への酸
素の供給と炭酸ガスや代謝産物の除去を行うとともに静
菌作用を有し、角結膜上皮細胞の創傷治癒にも関与して
いる。このように涙液は、角結膜恒常性の維持に非常に
重要な役割を担っている。この涙液の分泌障害により角
結膜に異常が生じた状態を一般にドライアイという。こ
のドライアイには、涙液減少症、乏涙症、眼乾燥症、シ
ェーグレン症候群、乾性角結膜炎、スティーブンス−ジ
ョンソン症候群、眼瞼縁炎、アレルギー性結膜炎に関連
したドライアイ、コンタクトレンズ装用に関連したドラ
イアイ、VDT(visual display terminal)作業に関
連したドライアイ等があげられ、本発明の涙液分泌促進
作用はこれらの予防、治療薬として有用であるのみなら
ず、さらに角膜上皮障害、角膜上皮糜爛、角膜潰瘍(例
えば、角膜実質層の潰瘍)、眼瞼縁炎、アレルギー性結
膜炎等のドライアイに起因する疾患に対しても有用であ
る。しかしこれまでのところ、涙液の分泌を促進する薬
物は実用化されておらず、その開発はドライアイをはじ
めとする眼疾患の予防、治療薬として極めて有意義であ
ると考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、涙液
分泌を促進させ、ドライアイ等に起因する疾患の予防ま
たは治療剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、意外にもキマー
ゼ阻害剤が涙液分泌障害を改善し、涙液分泌障害に起因
する疾患の予防または治療に効果を発揮することを見出
し本発明を完成した。すなわち、本発明は(1)キマー
ゼ阻害剤を有効成分として含有してなる涙液分泌促進
剤、(2)キマーゼ阻害剤が、ヒト・キマーゼ阻害剤で
ある前記(1)記載の涙液分泌促進剤、(3)眼局所投
与の剤型である前記(1)記載の涙液分泌促進剤、およ
び(4)ドライアイの予防または治療剤である前記
(1)記載の涙液分泌促進剤、である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で使用することができるキ
マーゼ阻害剤には、セリンプロテアーゼに属するキマー
ゼの酵素活性を阻害するすべての物質が含まれ、特にヒ
ト心臓キマーゼ、ヒト肥満細胞キマーゼ又はヒト皮膚キ
マーゼのヒト・キマーゼの作用を阻害する物質が好まし
く用いられる。キマーゼ阻害作用を有する物質としては
例えばキモスタチン及び次のものが知られている。すな
わち、USP 5314815には、セリンヒドラーゼと式(I)
【化1】 (式中、Rはアルキル又はアルコキシ基、Aはフェニル
又はナフチル基、R′はフェニル又はアルキル基、R″
は水素又はメチル基、ZはO,N,S,OH−NH2
ような電気的陰性基)で示されるホスフェート又はホス
フェートとの付加体が記載されており、その式(I)で
示される化合物の具体例として、4−ニトロフェニルフ
ェナシルメチルホスフェート、4−ニトロフェニル−4
−ニトロフェナシルメチルホスフェート、4−ニトロフ
ェニル−4−メチルフェナシルメチルホスフェート、4
−ニトロフェニル−4−メトキシフェナシルメチルホス
フェートおよび4−ニトロフェニル−4−クロロフェナ
シルメチルホスフェートが示されている。
【0007】USP 5306824 には、式(II)
【化2】 ( 式中、Zは、H,ハロゲン,C1-6アルキル、C1-6
フッ化アルキル,R1で置換されたC1-6アルキル,R1
で置換されたC1-6フッ化アルキル,C1-6アルコキシ,
1-6フッ化アルコキシ,R1で置換されたC1-6アルコ
キシ,R1で置換されたフッ化アルコキシ,フェニル基
を有するC1-6アルキル,フェニル基をもつC1 -6アルコ
キシ,R2で置換されたフェニル基を有するC1-6アルキ
ル,2個のR2で置換されたフェニル基を有するC1-6
ルキル,R2で置換されたフェニル基を有するC1-6アル
コキシおよび2個のR2で置換されたフェニル基を有す
るC1-6アルコキシ基からなる群から選ばれたもので、
2はハロゲン,COOH,OH,CN,NO2,N
2,C1-6アルキル,C1-6アルコキシ,C1-6アルキル
アミン,C1-6ジアルキルアミン,C1-6アルキル−O−
CO−,C1-6アルキル−O−CO−NH−またはC1-6
アルキル−S−、R1は、ハロゲン,COOH,OH,
CN,NO2,NH2,C1-6アルコキシ,C1-6アルキル
アミン,C1-6ジアルキルアミン,C1-6アルキル−O−
CO−,C1-6アルキル−O−CO−NH−,C1-6アル
キル−S−又はトシルアミノであり、スペーサーは、3
−24オングストロームの長さの有機構造で、−CH2
−CH2−,−CO−NH−,−NH−CO−,−CH2
CO−,−CH2−NH−,−NH−CH2−および−C
64−からなる群の少なくとも1つの結合を含み、Tは
−NH−,−O−又は−S−であり、YはH,ハロゲ
ン,トリフルオロメチル,メチル,OH及びメトキシか
らなる群から選ばれたもの。)で示される化合物、およ
びその具体例として、7−ビオチニルアミノ−4−クロ
ロ−3−(2−フェニルエトキシ)イソクマリンおよび
7−(6−ビオチニルアミノカプロイル)アミノ−4−
クロロ−3−(2−フェニルエトキシ)イソクマリンが
開示されている。
【0008】WO 93/25574 には、式(III)の化合物
【化3】 〔式中、nは1又は2;R1は、フェニル,ナフチル,
(C3-7)シクロアルキル、不飽和複素環、又はベンゼ
ン環と縮合した不飽和複素環;ここで前記不飽和複素環
はピロリル、ピロリニル、フリル、ジヒドロフリル、チ
エニル、ジヒドロチエニル、オキサゾリル、オキサゾリ
ジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリニル、イミ
ダゾリル、イミダゾリニル、チアゾリル、チアゾリジニ
ル、イソチアゾリル、イソチアゾリニル、ピラゾリル、
ピラゾリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、1,3,5
−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、
1,3,5−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリ
ル、ピリジル、ピラニル、ピラジニル、ピリミジニル、
ピリダジニル、1,2,4−トリアジニル、1,2,3−ト
リアジニル、1,3,5−トリアジニル、1,2,5−チア
ジアジニル、1,2,5−オキサチアジニルおよび1,2,
6−オキサチアジニルから選択される;ここで前記ベン
ゼン環と縮合した不飽和複素環は、ベンゾオキサゾリ
ル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、チアナフ
テニル、イソチアナフテニル、ベンゾフラニル、イソベ
ンゾフラニル、クロメニル、イソインドリル、インドリ
ル、インダゾリル、イソキノリル、キノリル、フタラジ
ニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル及
びベンゾオキサジニルから選択される;ここで前記のフ
ェニル、ナフチル、不飽和複素環及びベンゼン環と縮合
した不飽和複素環は、1から3個の置換基と随意置換さ
れてよく、前記置換基はブロモ、クロロ、フルオロ、
(C1-5)アルキル、(C1-5)アルコキシ、(C1-5)アル
キルチオ、(C1-5)アルキルアミノ、(C1-5)アルキル
スルホニル、(C1-5)ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、
アミノ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、
【0009】
【化4】 及びホルミルから独立して選択され;及びここで前記
(C3-7)シクロアルキルは、1から3個の置換基と随
意置換されてもよく、前記置換基はブロモ、クロロ、フ
ルオロ、(C1-5)アルキル、(C1-5)アルキルチオ、
(C1-5)アルコキシ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル
及びオキソ(O=)から独立して選択され;R3
(C1-5)アルキル,(C3-6)シクロアルキル、(C
3-6)シクロアルキル(C1-5)アルキル、(C1-5)ア
ルコキシ(C1-2)アルキル、(C1-5)アルキルチオ
(C1-2)アルキル、フェニル、不飽和複素環、フェニ
ル(C1-2)アルキル又は不飽和複素環(C1-2)アルキ
ル;ここで前記不飽和複素環はR1について定義された
通りである;ここで前記不飽和複素環(C1-2)アルキ
ルは、一部分R1について定義された不飽和複素環であ
り;ここで一部分定義された前記不飽和複素環の炭素原
子の内の何れか1つは(C1-2)アルキルと置換され;
ここで(C1-5)アルキル、(C3-6)シクロアルキル
(C1-5)アルキル及び(C3-6)シクロアルキルは1つ
以上のフッ素原子と随意置換してよく;ここで前記のフ
ェニル、不飽和複素環、フェニル(C1-2)アルキル及
び不飽和複素環(C1-2)アルキルの各々の環は1から
3個の置換基と随意置換されてよく、前記置換基は、前
記フェニルについての置換基としてR1の定義で説明さ
れた官能性から独立して選択される;
【0010】R4は下記の群(a)−(d)に列挙され
た官能性から選択される; a)ピペラジノ、ピペリジノ、ピロリジノ、3−アザビ
シクロ[3.1.0]−3−ヘキシル及びアゼチジノ、こ
こで前記ピペラジノの炭素原子の何れかは1又は2個の
置換基として随意置換されてよく、前記置換基は、(C
1-5)アルキル、(C1-5)アルコキシ(C1-3)アルキ
ル、ヒドロキシ(C1-3)アルキル、(C1-5)アルキル
チオ(C1-3)アルキル、アミノ(C1-3)アルキル、
(C1-5)アルキルアミノ(C1-3)アルキル及び(C
1-5)ジアルキルアミノ(C1-3)アルキルから独立して
選択され;ここで前記ピペラジノの位置4の窒素は、
(C1- 5)アルキル、(C1-5)アルコキシ(C2-4)ア
ルキル、ヒドロキシ(C2-4)アルキル、アミノ
(C2-4)アルキル、(C1-5)アルキルアミノ
(C2-4)アルキル、(C1-5)ジアルキルアミノ(C
2-4)アルキル及び2,2,2−トリフルオロエチルと随
意置換されてよく;ここで前記のピペリジノ、ピロリジ
ノ、3−アザビシクロ[3.1.0]−3−ヘキシル及び
アゼチジノの炭素原子はどれも、1又は2個の置換基と
随意置換されてよく、前記置換基は、クロロ、ブロモ、
フルオロ、ヒドロキシ、(C1-5)アルキル、アミノ
(C1-3)アルキル、(C1-5)アルキルアミノ
(C1-3)アルキル、(C1-5)ジアルキルアミノ(C
1-3)アルキル、(C1-5)アルコキシ(C1-3)アルキ
ル、(C1-5)アルコキシ、(C1-5)アルコキシ(C
1-3)アルコキシ、アミノ、(C1-5)アルキルアミノ、
(C1-5)ジアルキルアミノ、(C1-5)アルキルチオ、
オキソ(O=)、不飽和複素環、アゼチジノ、ピロリジ
ノ、ピペリジノ、モルホリノ、4−オキソピペリジノ、
4−ヒドロキシピペリジノ及びピペラジノから独立して
選択され、ここで前記ピペラジノの位置4の窒素は、
(C1-5)アルキル、(C1-5)アルコキシ(C2-4)ア
ルキル、ヒドロキシ(C2-4)アルキル、アミノ
(C2-4)アルキル、(C1- 5)アルキルアミノ
(C2-4)アルキル、(C1-5)ジアルキルアミノ(C
2-4)アルキル、(C1-5)ジアルキルアミノ(C2-4
アルキル、又は2,2,2−トリフルオロエチルと随意置
換してよく;ここで前記不飽和複素環はR1で定義され
た通りであり;ここで前記不飽和複素環は、前記不飽和
複素環の置換基に関してのR1の定義において説明され
た官能性から独立して選択される1から3個の置換基と
随意置換してよい;
【0011】b)4−モルホリノ、4−チオモルホリ
ノ、1−オキソチオモルホリノ又は1,1−ジオキソチ
オモルホリノ;ここで前記の4−モルホリノ、4−チオ
モルホリノ、1−オキソチオモルホリノ及び1,1−ジ
オキソチオモルホリノの炭素原子の何れかは、1又は2
個の置換基と随意置換されてよく、前記置換基は、(C
1-5)アルキル、(C1-5)アルコキシ(C1-3)アルキ
ル、ヒドロキシ(C1-3)アルキル、(C1-5)アルキル
チオ(C1-3)アルキル、アミノ(C1-3)アルキル、
(C1-5)アルキルアミノ(C1-3)アルキル及び(C
1-5)ジアルキルアミノ(C1-3)アルキルから独立して
選択され;
【0012】c)(C1-7)アルキル又は(C3-7)シク
ロアルキル;ここで前記(C3-7)シクロアルキルは、
1又は3個の置換基と随意置換されてよく、ここで前記
置換基は、ハロ、ヒドロキシ、(C1-5)アルコキシ、
(C1-5)アルコキシ(C1-3)アルキル、ヒドロキシ
(C1-3)アルキル、(C1-5)アルキルチオ(C1-3
アルキル、アミノ(C1-3)アルキル、(C1-5)アルキ
ルアミノ(C1-3)アルキル、(C1-5)ジアルキルアミ
ノ(C1-3)アルキル、(C1-5)アルコキシ(C1-3
アルキルオキシ、アミノ、(C1-5)アルキルアミノ、
(C1-5)ジアルキルアミノ、(C1-5)アルキルチオ、
アゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、4
−(C1-5)アルキルピペラジノ、モルホリノ、チオモ
ルホリノ、オキソチオモルホリノ、ジオキソチオモルホ
リノ、4−オキソピペリジノ、4−ヒドロキシピペリジ
ノ及び不飽和複素環から独立して選択され、ここで前記
不飽和複素環はR1で定義された通りであり;ここで前
記不飽和複素環は、前記不飽和複素環の置換基に関して
のR1の定義において説明された官能性から独立して選
択される1から3個の置換基と随意置換してよい;ここ
で前記(C1-7)アルキルは、1から3個の置換基と随
意置換してよく、ここで前記置換基は、ハロ、ヒドロキ
シ、(C1-5)アルコキシ、(C1-5)アルコキシ(C
1-3)アルキルオキシ、アミノ、(C1-5)アルキルアミ
ノ、(C1-5)ジアルキルアミノ、(C 1-5)アルキルチ
オ、アゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジ
ノ、4−(N)−(C1-5)アルキルピペラジノ、モル
ホリノ、チオモルホリノ、オキソチオモルホリノ、ジオ
キソチオモルホリノ、4−オキソピペリジノ、4−ヒド
ロキシピペリジノ及び不飽和複素環から独立して選択さ
れ、ここで前記不飽和複素環はR1で定義された通りで
あり;ここで前記不飽和複素環は、前記不飽和複素環の
置換基に関してのR1の定義において説明された官能性
から独立して選択される1から3個の置換基と随意置換
してよい;
【0013】d)(R5E)−、ここでEは酸素、−N
H又は−N(C1-5)アルキルであり、ここでR5は(C
1-5)アルキル、2,2,2−トリフルオロエチル、
【化5】 不飽和複素環(C2-4)アルキル、アミノ(C2-4)アル
キル、(C1-5)アルキルアミノ(C2-4)アルキル、
(C1-5)ジアルキルアミノ(C2-4)アルキル、(C
1-5)ジアルキルアミノ(C2-4)アルキル、(C1-5
アルコキシ(C2-4)アルキル又はヒドロキシ(C2-4
アルキル;ここで不飽和複素環(C2-4)アルキルはR1
で定義されたように不飽和複素環の部分であり、ここで
そのように定義された前記不飽和複素環(C2-4)アル
キルの前記不飽和複素環の部分のうちのリング原子の1
つは(C2-4)アルキルと置換され;ここで前記不飽和
複素環(C2-4)アルキルは、リング原子の何れかにつ
いて前記不飽和複素環の置換基に関してのR1 の定義に
おいて説明された官能性から独立して選択される1から
3個の置換基と随意置換してよい;R7は、アゼチジ
ノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、4−(N)
−(C1-5)アルキルピペラジノ、チオモルホリノ、オ
キソチオモルホリノ、ジオキソチオモルホリノ又はモル
ホリノであり;
【0014】Aはカルボニル又はスルホニルであり;D
はNH、N(C1-5)アルキル、CH2、酸素、CH(O
H)、又はCH−O−(C1-5)アルキルであり;Xは
プロリン、2−ピペリジンカルボン酸又は2−アゼチジ
ンカルボン酸、ここで前記プロリン、2−ピペリジンカ
ルボン酸及び2−アゼチジンカルボン酸は1又は2の置
換基と随意置換してよく、ここで前記置換基は、臭素、
塩素、フッ素、(C1-5)アルキル、(C1-3)アルコキ
シ、オキソ及びヒドロキシから独立して選択される;
【化6】 ここでMは水素又は(C1-5)アルキルであり、ここで
2つのM置換基は、ホウ素原子及びそれらが付着してい
る2つの酸素原子とともに、ホウ素原子、2つの酸素原
子及び2又は3つの炭素原子を含む飽和複素環を形成し
ていてもよく、ここで前記複素環の炭素原子の何れかは
1又は2つの(C1-5)アルキル基と随意置換していて
もよい;
【0015】
【化7】 又は2−オキサゾリル、2−チアゾリル、2−イミダゾ
リル、2−チエニル、2−フリル、2−ピロリル、5−
テトラゾリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾオキ
サゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−ベンゾフリ
ル、2−ベンゾチエニル及び2−インドリルから選択さ
れた複素環であり;ここで前記複素環は1〜3個の置換
基と随意置換してよく、前記置換基は(C1-3)アルコ
キシ、ブロモ、クロロ、フルオロ、(C1-3)アルキ
ル、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、
【化8】 (C1-5)アルキルチオ、(C1-5)アルキルアミノ、−
CF3、(C1-4)アルキル−SO2−、トリフルオロメ
チル及び(C1-5)ジアルキルアミノから独立に選択さ
れ;R11は、水素、フッ素、(C1-5)アルキル、(C
1-6)ペルフルオロアルキル、アミノ(C1-5)アルキ
ル、(C1-5)アルキルアミノ(C1-5)アルキル、ジ
(C1-5)アルキルアミノ(C1-5)アルキル、
(C1-5)アルコキシ(C1-5)アルキル又はヒドロキシ
(C1-5)アルキルであり;
【0016】R12及びR13は、水素、(C1-5)アルキ
ル、(C3-5)アルケニル、及びR7(C2-4)アルキ
ル、から独立して選択され、ここでR7は上記のように
定義される;但し、(a)置換基R4におけるリング窒
素に対するアルファ炭素はどれも、ハロゲン、酸素又は
窒素置換基と直接結合されてはいけない、(b)Xが置
換プロリン、2−ピペリジンカルボン酸又は2−アゼチ
ジンカルボン酸である時は、フッ素、オキソ、
(C1-3)アルコキシ又はヒドロキシ置換基どれも前記
のプロリン、2−ピペリジンカルボン酸又は2−アゼチ
ジンカルボン酸の窒素原子に隣接したリング炭素原子の
どれにも存在しない、及び(c)式IIIの化合物は、n
が1、R1はフェニル、R3はフェニル(C1-2)アルキ
ル、R4は(R5E)−ここでEは酸素及びR5
(C1-5)アルキル、Aはカルボニル、DはNH、Xは
プロリン及びYはB(OM)2である化合物として限定で
きないという条件つき。〕で表される化合物が開示さ
れ、その具体例として、たとえば
【0017】N−[(1,1−ジメチルエトキシ)カル
ボニル]−L−アラニル−N−[2,3−ジオキソ−3
−メトキシ−1−(フェニルメチル)プロピル]−L−
プロリンアミド;N−[(1,1−ジメチルエトキシ)
カルボニル]−L−バリル−N−[2,3−ジオキソ−
3−メトキシ−1−(フェニルメチル)プロピル]−L
−プロリンアミド;N−[4−[N−メチルアミノ]ピ
ペリジン−1−カルボニル]−L−バリル−N−[3,
3,3−トリフルオロ−2−オキソ−1(S)−(フェ
ニルメチル)プロピル]−L−プロリンアミド塩酸;N
−[4−[N−メチルアミノ]ピペリジン−1−カルボ
ニル]−L−バリル−N−[3,3,3−トリフルオロ−
2−オキソ−1(S)−(フェニルメチル)プロピル]
−L−プロリンアミド塩酸;N−[4−[N−メチルア
ミノ]ピペリジン−1−カルボニル]−L−バリル−N
−[2,3−ジオキソ−3−((1−メチル)エトキシ)
−1(S)−(フェニルメチル)プロピル]−L−プロ
リンアミド塩酸;N−[4−[N−メチルアミノ]ピペ
リジン−1−カルボニル−L−バリル−N−[2,3−
ジオキソ−3−((1−メチル)エトキシ)−1−(S)
−(フェニルメチル)プロピル]−L−プロリンアミド
塩酸;N−(4−オキソピペリジン−1−カルボニル)
−L−フェニルアラニル−N−[2,3−ジオキソ−3
−((1−メチル)エトキシ)−1−(S)−(フェニ
ルメチル)プロピル]−L−プロリンアミド;とN−
[4−[N−メチルアミノ]ピペリジン−1−カルボニ
ル]−L−フェニルアラニル−N−[3,3,3−トリフ
ルオロ−2−オキソ−1(S)−(フェニルメチル)プ
ロピル]−L−プロリンアミドなどがあげられている。
【0018】WO96/04248 には、式(IV)
【化9】 (AおよびBは芳香族炭化水素基、この基にはハロゲ
ン、C1-4アルキル基、C1 -4アルコキシ基、C1-4アル
キレンジオキシ基、フェノキシ基、ニトロ基、シアノ
基、フェニル基、C2-5アルカノイルアミノ基、C1-4
ルキルまたはアルケニル基でエステル化されていてもよ
いカルボキシル基、C1-4アルキルまたはアルケニル基
でエステル化されていてもよいカルボキシアルキル基、
1-4アルキルまたはアルケニル基でエステル化されて
いてもよいカルボキシアルキルオキシ基、N−アルキル
ピペラジニルカルボニル基、N−アルキルピペラジニル
カルボニルアルキル基、N−アルキルピペラジニルカル
ボニルアルキルオキシ基およびモルホリノカルボニル基
から選ばれる1〜3個の基が置換していてもよく;Xは
スルホニル基またはカルボニル基;Yは酸素原子または
硫黄原子を示す。)で表されるイミダゾリジン誘導体が
示されており、その具体例として、たとえば3−(3−
メトキシカルボニルベンゼンスルホニル)−1−フェニ
ル−イミダゾリジン−2,4−ジオン、3−(4−クロ
ロベンゼンスルフォニル)−1−フェニルイミダゾリジ
ン−2,4−ジオン、3−(3,4−ジメチルベンゼンス
ルホニル)−1−(3,4−ジメチルフェニル)−イミ
ダゾリジン−2,4−ジオン、3−(4−アリルオキシ
カルボニルベンゼンスルホニル)−1−(3,4−ジメ
チルフェニル)−イミダゾリジン−2,4−ジオンおよ
び1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−(2−ナフ
チルスルホニル)イミダゾリジン−2,4−ジオンなど
が記載されている。
【0019】特開平9-31061号には、式(V)
【化10】 (式中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4の低級アルキ
ル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、炭素数1〜4
の低級アルキル基またはアリル基でエステル化されてい
てもよいカルボキシル基を示し、nは0〜5の整数を示
し、Yは基(a)
【化11】 (式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基
または炭素数1〜4の低級アルコキシ基を示し、mは
0,1または2を示す)または基(b)
【0020】
【化12】 (式中、R2は水素原子または炭素数1〜4の低級アル
キル基を示し、pは1または2を示す)もしくは基
(c)
【化13】 (式中、R3は水素原子または炭素数1〜4の低級アル
キル基を示し、qは1または2を示す)を示し、Zは水
素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数7〜1
0のアラルキル基、炭素数2〜5の低級アルキルオキシ
カルボニル基を示す。)で表されるヒダントイン誘導体
が示され、その具体例として、たとえば(5R)−5−
ベンジル−3−(4−クロロベンゼンスルホニル)イミ
ダゾリジン−2,4−ジオン、および(5R)−5−ベ
ンジル−3−(3,4−ジメチルベンゼンスルホニル)
イミダゾリジン−2,4−ジオンなどが記載されてい
る。
【0021】WO97/11941 には、式(VI)
【化14】 (式中、環Aはベンゼン環、ピリジン環、ピロール環ま
たはピラゾール環を示し、mは0、1または2を示し、
Xは水酸基、ニトロ基、ハロゲン原子、ハロゲン原子で
置換されていてもよい炭素数1〜4の低級アルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4の低
級アルコキシ基、炭素数7〜12のアラルキルオキシ基
を示すか、またはXはその置換するベンゼン環と一緒に
なってナフタレン環またはキノリン環を形成する基を示
し、R1およびR2は同一または異なって水素原子、ハロ
ゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数
1〜4の低級アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ピラゾ
リル基、テトラゾリル基、炭素数1〜4の低級アルキル
基もしくはアリル基でエステル化されていてもよいカル
ボキシル基またはハロゲン原子、モルホリノ基、フェニ
ルピペラジニル基および炭素数1〜4の低級アルキル基
もしくはアリル基でエステル化されていてもよいカルボ
キシル基からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置
換基で置換されていてもよい炭素数1〜4の低級アルコ
キシ基を示すか、または環Aがベンゼン環の場合、R1
およびR2はその置換するベンゼン環と一緒になってナ
フタレン環またはキノリン環を形成する基を示し、Z
は、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭
素数1〜4の低級アルキル基、炭素数2〜5のアルケニ
ル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されて
いてもよい芳香族複素環アルキル基、炭素数1〜4の低
級アルキル基もしくはアリル基でエステル化されていて
もよいカルボキシメチル基、1級または2級もしくは環
状アミンでアミド化されているカルボニルメチル基、置
換されていてもよいアリールカルボニルメチル基、また
は置換されていてもよいアラルキルオキシメチル基を示
す。)で表されるキナゾリン誘導体が開示されており、
その具体例として、たとえば
【0022】〔7−クロロ−3−(4−クロロベンゼン
スルホニル)−2,4(1H,3H)−キナゾリンジオン
−1−イル〕酢酸アニリド、〔7−クロロ−3−(4−
クロロベンゼンスルホニル)−2,4(1H,3H)−キ
ナゾリンジオン−1−イル〕酢酸4−ヒドロキシアニリ
ド、〔7−クロロ−3−(4−クロロベンゼンスルホニ
ル)−2,4(1H,3H)−キナゾリンジオン−1−イ
ル〕酢酸3−ピリジンアミド、〔7−クロロ−3−(4
−クロロベンゼンスルホニル)−2,4(1H,3H)−
キナゾリンジオン−1−イル〕酢酸4−ピリジンアミ
ド、〔7−クロロ−3−(4−クロロベンゼンスルホニ
ル)−2,4(1H,3H)−キナゾリンジオン−1−イ
ル〕酢酸2−ピリジンアミド、3−{〔7−クロロ−3
−(4−クロロベンゼンスルホニル)−2,4(1H,3
H)−キナゾリンジオン−1−イル〕アセチルアミノ}
−N−エチルピリジニウムアイオダイド、〔7−クロロ
−3−(4−クロロベンゼンスルホニル)−2,4(1
H,3H)−キナゾリンジオン−1−イル〕酢酸5−イ
ンドールアミド、3−{〔7−クロロ−3−(4−クロ
ロベンゼンスルホニル)−2,4(1H,3H)−キナゾ
リンジオン−1−イル〕アセチルアミノ}−(N−t−
ブトキシカルボニルメチルピリジニウム)ブロマイド、
3−{〔7−クロロ−3−(4−クロロベンゼンスルホ
ニル)−2,4(1H,3H)−キナゾリンジオン−1−
イル〕アセチルアミノ}−N−カルボキシメチルピリジ
ニウムブロマイド、3−〔7−クロロ−3−(4−クロ
ロベンゼンスルホニル)−2,4(1H,3H)−キナゾ
リンジオン−1−イル〕アセチルアミノフェノキシリン
酸、7−クロロ−3−(4−クロロベンゼンスルホニ
ル)−1−(3−ピリジルメチル)−2,4(1H,3
H)−キナゾリンジオン、〔7−クロロ−3−(4−ク
ロロベンゼンスルホニル)−2,4(1H,3H)−キナ
ゾリンジオン−1−イル〕酢酸4−クロロアニリドなど
が示されている。
【0023】EP 0713876 には、式(VIIa)または(VII
b)、
【化15】 〔式(VIIa)中、XがC−CH3、YがNを表すとき
は、R1は低級アルキル基、ハロゲン原子1個で置換さ
れたベンジル基を表し、R2は低級アルキル基、ハロゲ
ン原子1個で置換されたベンジル基、低級アルコキシカ
ルボニルメチル基を表す。式(VIIb)中、XがN、Yが
CHを表すとき、XがCH、YがCHを表すとき、及び
XがC−CH3、YがNを表すとき、R1は低級アルキル
基、低級アルコキシカルボニルメチル基、フェニル低級
アルキル基、あるいはフェニル環上が低級アルキル基、
ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ハロ低級アルキ
ル基の何れか1種で置換されたベンジル基を表し、R2
は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシカルボニ
ルメチル基、フェニル低級アルキル基、或いはフェニル
環上が低級アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、フェ
ニル基、ハロ低級アルキル基の何れか1種で置換された
ベンジル基を表す。〕で表される化合物が記載され、そ
の具体例として、たとえば
【0024】5−(4−クロロベンジルスルフィニル)
−8−ヒドロキシイミダゾ〔1,2−d〕〔1,2,4〕
トリアジン、8−(4−クロロベンジルオキシ)−5−
(4−クロロベンジルスルフィニル)イミダゾ〔1,2
−d〕〔1,2,4〕トリアジン、8−(4−メチルベン
ジルオキシ)−5−(4−メチルベンジルスルフィニ
ル)イミダゾ〔1,2−d〕〔1,2,4〕トリアジン、
8−(3−クロロベンジルオキシ)−5−(3−クロロ
ベンジルスルフィニル)イミダゾ〔1,2−d〕〔1,
2,4〕トリアジン、1−(4−クロロベンジルオキ
シ)−4−(4−クロロベンジルスルフィニル)−8−
メチルイミダゾ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジ
ン、2−(4−クロロベンジル)−4−(4−クロロベ
ンジルスルフィニル)−8−メチルイミダゾ〔1,5−
d〕〔1,2,4〕トリアジン−1(2H)−オン、5−
(4−クロロベンジルスルフィニル)−8−エトキシカ
ルボニルメチルオキシイミダゾ〔1,2−d〕〔1,2,
4〕トリアジン、4−(4−クロロベンジルスルフィニ
ル)−1−(エトキシカルボニルメチルオキシ)−8−
メチルイミダゾ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジ
ン、および2−エトキシカルボニルメチル−4−(4−
クロロベンジルスルフィニル)−8−メチルイミダゾ
〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン−1(2H)−
オンなどが記載されている。
【0025】特開昭10-87567には、式(VIII)
【化16】 〔式中、R1及びR2は同一又は異なって水素原子、ヒド
ロキシル基又はそれぞれ置換されていてもよい低級アル
キル基若しくは低級アルコキシ基を、Xはそれぞれ置換
されていてもよい環状炭化水素基若しくは複素環基を、
Aは結合手又はそれぞれ置換されていてもよい低級アル
キレン基若しくはイミノ基を、Yはカルボニル基、スル
ホニル基又はそれぞれ置換されていてもよい低級アルキ
レン基若しくはイミノ基を、Zはそれぞれ置換されてい
てもよいフェニレン基、2価の複素環基若しくはイミノ
基を、Bは結合手、低級アルキレン基又はフェニレン基
を、R3はアシル基又はエステル化若しくはアミド化さ
れていてもよいカルボキシル基を示す。〕で表される化
合物又はその塩が示されており、その具体例として、た
とえば1−〔4−(3−インドリルアセトキシ)ベンゾ
イル〕−4−ピペリジンカルボン酸、(S)−2−〔4
−(3−インドリルアセトキシ)ベンゾイル〕−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸、
(S)−1−〔4−(3−インドリルアセトキシ)ベン
ゾイル〕ピロリジン−2−カルボン酸および(S)−1
−〔4−〔3−(2−メチル)インドリルアセトキシ〕
ベンゾイル〕ピロリジン−2−カルボン酸などがあげら
れている。
【0026】WO96/33974 には、式(IX)
【化17】 〔式中、Rは水素、-CHO、-CONH2、-COR1、-COOR1、-CO
NHOR1、-CONHR1、-CONR1R1′、-CONHSO2R1、-COSR1、-C
OCOR2、-COCOOR2、-CONHCOOR2、-COCONR3R4、-CSXR1、-
SO2WR1、-SO2NR1R1′または-SO2E(上記式中、R1、R1
は同一または異なっていてもよくそれぞれ独立してアル
キル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリ
ール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリ
ールアルキル、ヘテロサイクルまたはヘテロサイクルア
ルキルを示し、R2、R3、R4は同一または異なっていても
よくそれぞれ独立して水素、アルキルまたはアリールア
ルキルを示し、また-NR3R4は一緒になってヘテロサイク
ルを示してもよく、Xは直接結合、-NH-、-O-または-S-
を示し、Wは直接結合、-NH-、-NHCO-、-NHCOO-または-N
HCONH-を示し、Eは水酸基またはアミノ基を示す)を示
し、
【0027】R5、R6、R7は同一または異なっていてもよ
くそれぞれ独立して水素またはアルキルを示すか、また
はR5、R6、R7のうち1つはアリール、アリールアルキ
ル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリ
ールアルキルまたはヘテロアリールアルケニルを、残り
は水素を示し、Mは炭素または窒素を示し、但し、Mが窒
素である場合はR6は存在せず、Yはシクロアルキル、ア
リールまたはヘテロアリールを示し、Zは-CF2R8、-CF2C
ONR9R10、-CF2COOR9、-COOR9または-CONR9R10(R 8は水
素、ハロゲン、アルキル、パーフルオロアルキル、アミ
ノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミ
ノアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキ
ル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニ
ル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルまたはヘ
テロアリールアルケニルを、
【0028】R9、R10は同一または異なっていてもよく
それぞれ独立して水素、アルキル、アルケニル、シクロ
アルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロサイクルア
ルキル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケ
ニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、また
はヘテロアリールアルケニルを示し、また-NR9、R10
一緒になってヘテロサイクルを示してもよい)を示し、
nは0または1を示す。なお、上記基のうち、アルキ
ル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリー
ル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロア
リール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアル
ケニル、ヘテロサイクル、ヘテロサイクルアルキルは、
それぞれ置換基を有していてもよい。〕で表される複素
環式アミド化合物またはその薬理学上許容されうる塩。
が開示されており、その具体例としては、たとえば2−
〔5−アミノ−2−(3,5−ジアミノフェニル)−6
−オキソ−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジル〕−N−
(1−ベンジル−3,3,3−トリフルオロ−2−オキソ
プロピル)アセタミドおよび2−(5−ヒドロキシスク
シニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジ
ヒドロ−1−ピリミジル)−N−(1−ベンジル−3,
3,3−トリフルオロ−2−オキソプロピル)アセタミ
ドなどが開示されている。
【0029】特開平 9-124691には、式(X)
【化18】 〔式中、Xは、
【化19】 または
【化20】 (式中、Z1、Z2は同一または異なって水素、水酸基、
−COR8により表される基、−COR8により表される
基で置換されていてもよいアルキル、または−SO28
により表される基を示し、
【0030】R6、R7は同一または異なって水素、シク
ロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリ
ールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキ
ル、−COR8により表される基または−COR8により
表される基で置換されたアルキル、アルケニル、アルキ
ニル、ヘテロサイクルまたはヘテロサイクルアルキルを
示し、但し、R6、R7は同時に水素を示さず、かつ
6、R7のいずれか一方または両方が−COR8により
表される基で置換されたヘテロサイクルである場合、当
該ヘテロサイクルのヘテロ原子ではR6、R7と結合する
炭素原子と結合せず、またはR6とR7とが一緒になって
−COR8により表される基で置換されていてもよい炭
素数4〜6メチレン鎖を示してもよく、B環は、芳香環
を示す)により表される基を示し、R1は−COR8によ
り表される基で置換されていてもよいアルキル、シクロ
アルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシ、アリ
ール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロサイ
クルまたはヘテロサイクルアルキルを示し、R2、R3
同一または異なって水素、または−COR8により表さ
れる基で置換されていてもよいアルキル、シクロアルキ
ル、シクロアルキルアルキル、アリールまたはアリール
アルキルを示し、またはR2とR3とが一緒になって−C
OR 8により表される基で置換されていてもよい炭素数
4〜6のメチレン鎖を示してもよく、R4は水素または
アルキルを示し、R5は水素またはアルキルを示し、ま
たはXが
【0031】
【化21】 の場合、Rと一緒になって炭素数2〜4のメチレン鎖
を示してもよく、R8は水酸基、アルコキシ、アミノ、
アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールオキシま
たはアリールアルコキシを示し、Yはシクロアルキル、
アリールまたはヘテロアリールを示し、mは0または1
〜3の整数を示し、かつAはカルボニルまたはスルホニ
ルを示す〕で表されるペプチド化合物またはその薬理学
上許容されうる塩が示されており、その具体例として
は、たとえばN−〔4(S)−〔N−〔N−(tert
−ブチルオキシカルボニル)−L−バリル−L−プロリ
ル〕アミノ〕−2,2−ジフルオロ−3−オキソ−5−
フェニルバレリル〕グリシン、3−〔N−〔4(S)−
〔N−〔N−(tert−ブチルオキシカルボニル)−
L−グルタミル−L−プロリル〕アミノ〕−2,2−ジ
フルオロ−3−オキソ−5−フェニルバレリル〕アミ
ノ〕安息香酸および、3−〔N−〔4(S)−〔N−
〔N−(フェニルスルホニル)−L−グルタミル−L−
プロリル〕アミノ〕−2,2−ジフルオロ−3−オキソ
−5−フェニルバレリル〕アミノ〕安息香酸などが挙げ
られる。
【0032】特開平10-7661 には、式(XI)
【化22】 〔式中、Xは−COOR1、−(CH2)mCOOR1また
は−CO(CH2)mCOOR1(R1は水素、アルキル、
シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、
アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールア
ルキル、ヘテロサイクルまたはヘテロサイクルアルキル
を、mは1、2または3を示す)を示し、Zは−(CH
2)rCOOR2または式(i)
【化23】
【0033】(式中、R2は水素、アルキル、シクロア
ルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリール
アルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクルま
たはヘテロサイクルアルキルを、R3は水素、アルキ
ル、アルコキシまたはハロゲンを、rは1、2または3
を示す)で表される基を示し、Rは水素またはアルキル
を示し、R5、R6、R7は同一または異なっていてもよ
くそれぞれ独立して水素またはアルキルを示すか、また
はR5、R6、R7のうち1つはアリール、アリールアル
キル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロア
リールアルキルまたはヘテロアリールアルケニルを、残
りは水素を示し、Mは炭素または窒素を示し、但し、M
が窒素である場合はR6は存在せず、Yはシクロアルキ
ル、アリールまたはヘテロアリールを示し、nは0また
は1を示す。なお、上記基のうちアリール、アリールア
ルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルは、
それぞれ置換基を有していてもよい。〕で表される複素
環式アミド化合物またはその薬理学上許容され得る塩が
記載されており、その具体例としては、たとえば2−
〔1,6−ジヒドロ−5−ヒドロキシスクシニルアミノ
−2−(3−メチルフェニル)−6−オキソ−1−ピリ
ミジニル〕−N−〔1−ベンジル−3,3−ジフルオロ
−2−オキソ−3−〔N−(カルボキシメチル)カルバ
モイル〕プロピル〕アセタミドおよび2−〔1,6−ジ
ヒドロ−5−ヒドロキシスクシニルアミノ−2−(3−
メチルフェニル)−6−オキソ−1−ピリミジニル〕−
N−〔1−ベンジル−3,3−ジフルオロ−2−オキソ
−3−〔N−(3−カルボキシフェニル)カルバモイ
ル〕プロピル〕アセタミドなどがあげられている。
【0034】特開平10−53579号には式(XII)
【化24】 〔式中、R1は水素またはアミノ保護基;R2はアル(低
級)アルキル基;R3は1個もしくはそれ以上のハロゲ
ンで任意に置換された低級アルキル基、カルボキシル
基、または保護されたカルボキシル基;Xは次式で表わ
される基
【化25】 (式中、R4、R5は、1個もしくはそれ以上のハロゲ
ン、低級アルコキシ、またはフェニルで任意に置換され
たアリール基;またはシクロ(低級)アルキル基;R6
は水素または低級アルキル基;Zは−N=または−CH
=をそれぞれ示す。);Yは低級アルキレン基;をそれ
ぞれ意味する。〕で表される化合物およびその塩が記載
されており、その具体的化合物としては、たとえば
【0035】2−〔5−〔(ベンジルオキシカルボニ
ル)アミノ〕−2−(4−フルオロフェニル)−1,6
−ジヒドロ−6−オキソ−1−ピリミジニル〕−N−
〔2−(4,4,4−トリフルオロ−3−オキソ−1−フ
ェニル)ブチル〕アセトアミド、2−〔5−アミノ−2
−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−6−
オキソ−1−ピリミジニル〕−N−〔2−(4,4,4−
トリフルオロ−3−オキソ−1−フェニル)ブチル〕ア
セトアミド、2−〔5−アミノ−2−フェニル−1,6
−ジヒドロ−6−オキソ−1−ピリミジニル〕−N−
〔2−(4,4,4−トリフルオロ−3−オキソ−1−フ
ェニル)ブチル〕アセトアミド、2−(5−アミノ−
1,6−ジヒドロ−6−オキソ−2−フェニル−1−ピ
リミジニル)−N−〔2−(3−メトキシカルボニル−
3−オキソ−1−フェニル)ブチル〕アセトアミドおよ
び2−(3−アミノ−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−
5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−1−
イル)−N−〔2−(4,4,4−トリフルオロ−3−オ
キソ−1−フェニル)ブチル〕アセトアミドなどが例示
されている。
【0036】WO98/09949 には、式(XIII)
【化26】 〔式中 R0はフェニル基であり、その環上には下記に
定義される基Aから選択される1つまたはそれ以上の置
換基を有する場合がある(基A;基Aはハロゲン、ニト
ロ、水酸基、低級アルコキシ基、低級アルキル基または
ハロゲノ置換低級アルキル基を示す。)。R1は(i)
アリール、(ii)ヘテロアリールまたは(iii)C1-6
直鎖、分岐鎖あるいは環状のアルキル基であり、それぞ
れ独立に、基Aについて定義された置換基を1つまたは
それ以上有することがある;またはR1は前記(i)〜
(iii)の基上にORa、COORa、CONRbc、N
bc、NRbCHO、NR CORa、SO2ORa、S
2a、CONRbSO2aおよびP(O)(ORa2
よりなる基Bから選択される1つまたはそれ以上の置換
基を有する場合がある(この中で、Ra〜Rcは独立に水
素、低級アルキルまたは置換低級アルキル;またはRa
〜Rcは独立にアリール(C1-7)アルキル、ヘテロアリ
ール(C1-7)アルキル、アリールおよびヘテロアリー
ルであり、これらの内、アリールまたはヘテロアリール
の環上には前記に定義された基Aから選択される1つま
たはそれ以上、通常1ないし3個の置換基を有する事が
ある。また置換低級アルキルは置換基としてハロゲン、
ニトロ、水酸基から選ばれる原子または基を1ないし3
個有する。);あるいはR1は前記(i)〜(iii)の基
上に下記に定義される環状基Gを、置換基として1つま
たはそれ以上有する場合がある(環状基G;環状基Gは
酸素原子または窒素原子を1ないし3の範囲で含む5ま
たは6員環からなる複素環基を示し、置換基を有してい
ても良い。)。
【0037】R2は(C1-8)アルキル、アリール(C
1-7)アルキル、ヘテロアリール(C1 -7)アルキル、ア
リール;またはR2は前記に定義された基Bもしくは基
Bを置換基として有する(C1-8)アルキル;あるいは
前記に定義された環状基Gを置換基として有する(C
1-8)アルキルを示す。R3は水素;またはR3は(i)
D(CH20-3・CO、(ii)D・CO・E・COある
いは(iii)D・SO2・E・COであるアシル基、;ま
たはR3はD(CH20-3・SO2あるいはD・CO・E
・SO2であるスルホニル基(ここで基Dは水素、C1-6
の直鎖、分岐鎖あるいは環状のアルキル基、アリール
基、ハロゲノ低級アルキル、ハロゲノ低級アルコキシ、
アミノ、低級アルコキシアミノ、ハロゲノ低級アルキル
アミノ、RbcN、RbcN・O、RaO、Ra、Ra
CO、RbcNCO、RaSO2NRb、RaS、および前
記に定義された環状基Gを示す。また基Eは炭素数1な
いし6の2価の架橋基を示す。);またはR3は基Rb
cNCOで示されるウレア基;またはR3は、RbcN・
CSで示されるチオウレア;またはR3はRaである。X
およびYは、それぞれ独立に窒素原子または炭素原子を
示し、Ra〜Rcで表される基で置換されていてもよい。
Zはポリメチレン基を示し、ポリメチレン基上の水素原
子は独立にRa、Rbで置換されていてもよい。〕で示さ
れるアセトアミド誘導体が開示されており、その具体例
として、たとえば2−(5−アミノ−6−オキソ−2−
フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イル)−
N−{2,3−ジオキソ−1−フェニルメチル−6−
(2−ピリジルオキシ)}ヘキシルアセトアミド・2H
Cl、2−{6−オキソ−2−フェニル−5−(4−ピ
リジルメチルオキシカルボニルアミノ)−1,6−ジヒ
ドロピリミジン−1−イル}−N−{2,3−ジオキソ
−1−フェニルメチル−6−(2−ピリジルオキシ)}ヘ
キシルアセトアミド、2−(5−ホルミルアミノ−6−
オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−
1−イル)−N−{2,3−ジオキソ−1−フェニルメ
チル−6−(2−ピリジルオキシ)}ヘキシルアセトア
ミド、および2−(5−ベンジルアミノスルホニルアミ
ノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリ
ミジン−1−イル)−N−{2,3−ジオキソ−1−フ
ェニルメチル−6−(2−ピリジルオキシ)}ヘキシル
アセトアミドなどが例示されている。
【0038】WO98/18794 には、式(XIV)
【化27】 〔式中、Rは水素原子、アルキル、−COH、−CON
2、−COR1、−COOR1、−CONHOR1、−C
ONHR1、−CONR11′、−CONHSO21
−COSR1、−COCOR2、−COCOOR2、−C
ONHCOOR2、−COCONR34、−CSXR1
−SO2WR1、−SO2NR11′または−SO2E(上
記式中、R1、R1′は同一または異なっていてもよくそ
れぞれ独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアル
キルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロア
リール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクルまた
はヘテロサイクルアルキルを示し、R2、R3、R4は同
一または異なっていてもよくそれぞれ独立して水素原
子、アルキルまたはアリールアルキルを示し、また−N
34は一緒になってヘテロサイクルを示してもよく、
Xは単結合、−NH−、−O−または−S−を示し、W
は単結合、−NH−、−NHCO−、−NHCOO−ま
たは−NHCONH−を示し、Eは水酸基またはアミノ
を示す)を示し、R5、R6、R7は同一または異なって
いてもよくそれぞれ独立して水素原子またはアルキルを
示すか、またはR5、R6、R7のうち1つはアリール、
アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリー
ル、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロアリールアル
ケニルを、残りは水素原子を示し、Mは炭素原子または
窒素原子を示し、但し、Mが窒素原子である場合はR6
は存在せず、Yはシクロアルキル、アリールまたはヘテ
ロアリールを示し、Zは式(i)
【0039】
【化28】 式(ii)
【化29】 または式(iii)
【化30】 {式中、R8、R9は同一または異なっていてもよくそれ
ぞれ独立して水素原子、アルキル、アリール、アリール
アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、
ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、−N
1010′、−NHSO210、−OR10、−COOR
10、−CONHSO210または−CONR 1010
(R10、R10′は同一または異なっていてもよくそれぞ
れ独立して水素原子、アルキル、シクロアルキル、シク
ロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘ
テロアリール、ヘテロアリールアルキルまたはトリフル
オロメチルを示し、また−NR1010′は一緒になって
ヘテロサイクルを示してもよい)を示し、Aは−O−、
−S−または−NR12−(R12は水素原子、アルキル、
シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルを示す)
を示し、a、b、c、dはすべて炭素原子であるか、ま
たはいずれかひとつが窒素原子で残りが炭素原子を示
す}で表される基を示し、nは0または1を示す。
【0040】なお、上記基のうち、アルキル、シクロア
ルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリール
アルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテ
ロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテ
ロサイクル、ヘテロサイクルアルキルは、それぞれ置換
基を有していてもよい。〕で表される複素環式アミド化
合物またはその薬理学上許容されうる塩が示されてい
る。さらに、特開平10−245384号には、式(X
V)または(XVI)
【化31】 〔式(XV)中、Rは、低級アルキル基またはハロゲン
原子1個で置換されたベンジル基を表し、Rは低級ア
ルキル基、ハロゲン原子1個で置換されたベンジル基ま
たは低級アルコキシカルボニルメチル基を表す。式(XV
I)中、XおよびYは、それぞれN及びCH、CH及び
CH、C−CH及びNの組み合わせを表す。Rは低
級アルキル基、低級アルコキシカルボニルメチル基、フ
ェニル低級アルキル基またはフェニル環上が低級アルキ
ル基またはハロゲン原子で置換されたベンジル基を表
す。Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
カルボニルメチル基、フェニル低級アルキル基またはフ
ェニル環上が低級アルキル基またはハロゲン原子で置換
されたベンジル基を表す。〕で表されるトリアジンスル
ホン誘導体が記載されており、その具体的化合物として
は、
【0041】8−(4−クロロベンジルオキシ)−5−
(4−クロロベンジルスルホニル)イミダゾ[1.2−
d][1,2,4]トリアジン、8−(4−メチルベン
ジルオキシ)−5−(4−メチルベンジルスルホニル)
イミダゾ[1.2−d][1,2,4]トリアジン、8
−ペンチルオキシ−5−ペンチルスルホニルイミダゾ
[1.2−d][1,2,4]トリアジン、5−(4−
クロロベンジルスルホニル)−8−エトキシカルボニル
メチルオキシイミダゾ[1.2−d][1,2,4]ト
リアジン、5−(4−クロロベンジルスルホニル)−8
−ヒドロキシイミダゾ[1.2−d][1,2,4]ト
リアジン、8−フェネチルオキシ−5−フェネチルスル
ホニルイミダゾ[1.2−d][1,2,4]トリアジ
ン、8−エトキシカルボニルメチルオキシ−5−エトキ
シカルボニルメチルスルホニルイミダゾ[1.2−d]
[1,2,4]トリアジンが挙げられている。
【0042】本発明においては、有効成分としてキモス
タチンおよび上記式(I)〜(XVI)の化合物ならびに
それらの塩などが用いられる。塩としては、医薬上又は
薬理学上許容される塩が用いられ、例えば、ナトリウム
塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マ
グネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム
塩、アンモニウム塩等の無機塩基、トリメチルアミン、
ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミ
ン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン等の有機塩
基、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機
酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマ−ル酸、シュ
ウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リン
ゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸等の有機酸、アルギニン、リジン、オ
ルニチン、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸
との塩が挙げられる。
【0043】本発明の涙液分泌促進剤は、所望により医
薬上許容される担体または賦形剤と合して、所望の成分
を混合、溶解するような公知の製剤技術に従って、自体
公知の剤型に調製できる。上記剤型のうち、ヒトに経口
的に投与される剤型としては、例えば粉末、顆粒、錠
剤、カプセル剤、シロップ剤および液剤等が挙げられ
る。剤型が粉末、顆粒、錠剤等として処方される場合、
固形組成物を処方するのに好適な任意の製薬担体、例え
ば賦形剤(澱粉、ブドウ糖、果糖、白糖等)、滑沢剤
(ステアリン酸マグネシウム等)、崩壊剤(澱粉、結晶
セルロース等)、結合剤(澱粉、アラビアゴム等)等を
用いることができ、コーティング剤(ゼラチン、白糖
等)でコーティングされていてもよく、腸溶性フィルム
コーティング基剤(フタル酸ヒドロキシプロプメチルセ
ルロース、メタアクリル酸コポリマー、セラック等)で
コーティングされ腸で溶解する形態となっていてもよ
い。また、剤型がシロップや液剤として処方される場
合、例えば安定剤(エデト酸ナトリウム等)、懸濁化剤
(アラビアゴム、カルメロース等)、矯味剤(単シロッ
プ、ブドウ糖等)、芳香剤等を適宜に選択して使用する
ことができる。非経口的に処方される剤型としては、注
射剤、坐剤等が挙げられる。注射剤として処方される場
合、例えば溶剤(注射用蒸留水等)、安定化剤(エデト
酸ナトリウム等)、等張化剤(塩化ナトリウム、グリセ
リン、マンニトール等)、pH調整剤(塩酸、クエン
酸、水酸化ナトリウム等)、懸濁化剤(メチルセルロー
ス等)を用いることができる。
【0044】眼局所用投与用の剤型としては、水性懸濁
点眼液、水溶液、ゲル剤、乳剤等の水性点眼剤とするこ
とができる。また油性点眼液等の非水性点眼剤や、眼軟
膏、さらに持続性ないし徐放性点眼剤とするこもでき
る。点眼剤には、例えば溶剤(生理食塩水、精製水
等)、キレート剤(エデト酸ナトリウム、クエン酸
等)、酸化防止剤(亜硫酸およびその塩)、乳化剤(ポ
リビニルピロリドン等)、懸濁化剤および/または増粘
剤(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセル
ロース等のセルロース類、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等の高分
子化合物等)、界面活性剤(ポリソルベート80、ポリ
オキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤
等)、保存剤(塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニ
ウム等の第4級アンモニウム塩、パラベン類、クロロブ
タノール等)、緩衝剤(ホウ酸、ホウ砂、酢酸ナトリウ
ム、クエン酸緩衝剤、リン酸緩衝剤等)、等張化剤(塩
化ナトリウム、グリセリン、マンニトール、ソルビトー
ル等)、pH調整剤(塩酸、水酸化ナトリウム等)等公
知の化合物を適宜に選択して使用することができる。ま
た、眼軟膏には、ワセリン、ラノリン等の軟膏基剤等を
用いることができる。本発明の涙液分泌促進剤は、とり
わけドライアイの予防または治療に有用である。ドライ
アイとしては、例えば涙液減少症、乏涙症、眼乾燥症、
シェーグレン症候群、乾性角結膜炎、スティーブンス−
ジョンソン症候群、眼瞼縁炎、アレルギー性結膜炎に関
連したドライアイ、コンタクトレンズ装用に関連したド
ライアイ、VDT(visual display terminal)作業に
関連したドライアイ等があげられ、本発明の涙液分泌促
進作用はこれらの予防、治療薬として有用であるのみな
らず、さらに角結膜上皮障害、角膜上皮糜爛、角膜潰瘍
(例えば角膜実質層の潰瘍)、眼瞼縁炎、アレルギー性
結膜炎等のドライアイに起因する疾患に対しても有用で
ある。
【0045】本発明の涙液分泌促進剤の投与量は、有効
成分であるキマーゼ阻害剤の種類、対象となる疾患、症
状、投与対象、投与方法等により異なり、特に限定する
ものではないが、たとえば式(IV)の化合物またはその
塩の成人への一回あたりの投与量は、経口投与では通常
1〜1000mg、好ましくは10〜500mg、注射
剤では通常0.1〜300mg、好ましくは1〜150
mg投与することにより、所望の効果が得られる。ま
た、局所的に使用する場合には、通常0.001〜1.
0w/v%、好ましくは0.01〜0.5w/v%に調
製した点眼液を、1回20〜50μl、1日5〜6回程
度点眼するのがよい。本発明の涙液分泌促進剤は、本発
明の目的を損なわない限り、キマーゼ阻害剤に加えて他
の薬剤を併用することもできる。併用できる他の薬剤と
しては、例えばワーファリンカリウム、ウロキナーゼ、
アスピリン等の抗凝血薬、カルバゾクロムスルホン酸ナ
トリウム等の血管強化・止血剤、カリジノゲナーゼ、ペ
ントキシフィリン、塩酸サルポグレラート、ニコチン酸
トコフェロール等の抹消循環改善剤、ベタメサゾン、デ
キサメタゾン、プレドニゾロン等の副腎皮質ステロイド
剤、セラペプターゼ、ストレプトキナーゼ・ストレプト
ドルナーゼ等の消炎酵素剤、β遮断薬、マンニトール、
アセタゾラミド等の抗緑内障剤、抗プロスタグランジン
剤等が挙げられる。
【0046】
【実施例】本発明を以下の合成例、実施例および試験例
によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより
何ら限定されるものではない。 合成例 2−エトキシカルボニルメチル−4−(クロロベンジル
スルフォニル)−8−メチルイミダゾ[1,5−d]
[1,2,4]トリアジン−1−(2H)−オンEP0713876
に開示された化合物の2−エトキシカルボニルメチル
−4−(クロロベンジルスルフィニル)−8−メチルイ
ミダゾ[1,5−d][1,2,4]トリアジン−1−(2
H)−オン(220 mg, 0.56 mmol)をジクロロメタンに溶
解し、氷冷下にて、m−クロロ過安息香酸(145 mg, 0.
84 mmol)を添加した。得られた溶液を室温にて4時間
攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液とクロロホ
ルムにて分配した。得られた有機層は飽和食塩水で洗浄
後、硫酸マグネシウムで乾燥しろ過した。得られたろ液
は濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル=1:1)で精製し、2−エトキシカ
ルボニルメチル−4−(クロロベンジルスルフォニル)
−8−メチルイミダゾ[1,5−d][1,2,4]トリア
ジン−1−(2H)−オン(化合物Aという。)110 mg
( 収率46%)を得た。1 H-NMR (CDCl3, TMS) δ1.32 (3H, t, J=7.2Hz), 2.57
(3H, s), 4.29 (2H, q, J=7.2Hz), 4.70 (2H, s), 4.74
(2H, s), 7.34 (4H, m), 7.58 (1H, s).
【0047】 実施例1 錠剤 3−(4−クロロベンゼンスルホニル)−1− フェニルイミダゾリジン−2,4−ジオン 200mg 乳糖 80mg デンプン 17mg ステアリン酸マグネシウム 3mg 結晶セルロース 10mg 以上の成分を1錠分の材料として、常法により錠剤を成
形した。この錠剤は必要に応じて通常用いられる腸溶性
剤皮(例えばフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース等)、糖衣およびフィルム(例えばエチルセルロー
ス等)でコーティングしてもよい。
【0048】 実施例2 カプセル剤 化合物A 100mg マンニット 75mg デンプン 17mg ステアリン酸カルシウム 3mg 以上の成分を1カプセル剤の材料として均一に混合し、
常法により顆粒状とし、硬カプセルに充填した。この充
填する顆粒は必要に応じて通常用いられる腸溶性剤皮
(例えばフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース
等)、糖衣およびフィルム(例えばエチルセルロース
等)でコーティングしてもよい。
【0049】 実施例3 懸濁注射剤 3−(4−クロロベンゼンスルフォニル)−1− フェニルイミダゾリジン−2,4−ジオン 5mg カルボキシメチルセルロースナトリウム 500mg 注射用蒸留水 全量 100ml 以上の成分を常法により無菌的に混和して懸濁注射剤と
した。
【0050】 実施例4 点眼剤 3−(4−クロロベンゼンスルフォニル)−1− フェニルイミダゾリジン−2,4−ジオン 1.0g リン酸2水素ナトリウム・2水和物 0.1g ポリソルベート80 0.1g 塩化ナトリウム 0.9g 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 全量 100ml 以上の成分を常法により混和して懸濁点眼剤とした。
【0051】試験例1 (化合物Aのキマーゼ阻害活性
の確認) キマーゼ阻害活性は Katoらの方法(J. Biochem., 103
巻, 820頁 (1988) )に準じて測定した。すなわち、ジ
メチルスルホキシド(以下、DMSO)に溶解した化合
物A 2.5μl に、イヌの肺由来のキマーゼ抽出画分〔Bi
ochim. Biophys.Acta 1267巻、115頁(1995年)〕をキマ
ーゼの酵素活性が 2.3 mUnit となるようHEPES緩
衝液で調製した溶液 72.5μl を加え、37 ℃で5分間保
温した後、基質として 0.6 mM Suc-Ala-Ala-Pro-Phe-MC
A(ペプチド研究所製)/トリス緩衝液を 125μl 添加
し、反応液とした。反応液を、マルチウェルプレートリ
ーダー CYTOFLUOR Series 4000(パーセプティブバイオ
システムズ社製)にセットし、30℃で、30分間、蛍光強
度の変化を経時的に測定した(励起波長 360 nm、検出
波長 450 nm)。コントロールは、化合物Aを含まない
DMSO2.5μl を使用し、同様に処理し測定した。ブ
ランクはキマーゼ溶液をの代わりにHEPES緩衝液を
加え、同様に処理し測定した。キマーゼ阻害率(%)
は、蛍光強度の変化から化合物Aの近似直線の傾き
(S),コントロールの近似直線の傾き(C),化合物
Aのブランクの近似直線の傾き(Bs), コントロール
のブランクの近似直線の傾き(Bc)を算出し、下記式
から算出した。 阻害率(%)=〔1−(S−Bs)/(C−Bc)〕×1
00 (試験結果)化合物Aのキマーゼ阻害活性のIC50
0.2μMであった。
【0052】試験例2 (涙液分泌促進効果) 涙液分泌量は、涙液中の総タンパク量を測定することに
より確認することができる。(Adv. Exv. Med. Biol.,
350, 141-146(1994))。本試験においては、キマーゼ
阻害剤の涙液分泌に及ぼす影響を、ウサギ摘出涙腺組織
からの分泌タンパク量を測定することにより検討した。 (1)被験化合物 キマーゼ阻害物質として化合物Aおよび3−(4−クロ
ロベンゼンスルフォニル)−1−フェニルイミダゾリジ
ン−2,4−ジオン(化合物Bという。)を用いた。こ
れらの化合物AおよびBをそれぞれジメチルスルフォキ
シド(DMSO)に溶解し、後述するように培養液中に
所定の濃度となるように添加した。 (2)試験方法 雄性白色ウサギを麻酔下において、腹大動脈より灌流
(灌流液:116mMNaCl、5.4mM KCl、
300〜350ml)を行った後、涙腺組織を摘出し
た。この涙腺組織を10mlの培養液(118mM N
aCl、4.7mM KCl、1.2mM CaC
、1.2mM MgCl、1.2mMNaH
、25mM NaHCO、11.5mM グルコ
ース、1%DMSO)に加え、37℃、95%O、5
%COの条件下において10分間培養を行った。その
後、涙腺組織を約20mgに細切し、各切片を37℃で
95%O、5%CO条件下において10ml培養液
中で10分間培養し、切片標品とした。
【0053】得られた切片標品を37℃、95%O
5%CO条件下の1mlの前記と同一組成の培養液に
移し、20分間培養した。培養液の一部をサンプリング
して分泌タンパク量を測定し、この時の分泌総タンパク
量を被験物質添加前の分泌総タンパク量とした。サンプ
リング後の培養液に化合物A80mMおよびB200m
Mのそれぞれの1%DMSO溶液を別々の培養液中に化
合物Aの濃度が20μM、化合物Bの濃度が50μMと
なるように添加した。添加後10分間隔でサンプリング
を行い分泌総タンパク量を測定した。なお、培養液中の
分泌総タンパク量は、BCA protein assay kit (PIE
RCE社製、アメリカ)を用いて測定し、被験物質添加前
の分泌総タンパク量を100とする被験物質添加後の分
泌総タンパク量の経時変化を求めた。その結果を〔図
1〕および〔図2〕に示した。 (3)結果 〔図1〕から明らかなように20μMの化合物Aの添加
により、添加後10、20、30分後のいずれにおいて
も涙腺組織からの分泌総タンパク量は有意に上昇した。
また、〔図2〕から明らかなように、50μMの化合物
Bの添加により、添加30、40分後には涙腺組織から
の分泌総タンパク量は有意に上昇した。これらのことか
ら、キマーゼ阻害剤は涙液分泌を促進することが明らか
になった。
【0054】
【発明の効果】本発明の眼涙液分泌促進剤は、たとえば
涙液減少症、乏涙症、眼乾燥症、シェーグレン症候群、
乾性角結膜炎、スティーブンス−ジョンソン症候群、眼
瞼縁炎、アレルギー性結膜炎に関連したドライアイ、コ
ンタクトレンズ装用に関連したドライアイ、VDT(vi
sual display terminal)作業に関連したドライアイ等
があげられ、本発明の涙液分泌促進作用はこれらの予
防、治療薬として有用であるのみならず、さらに角結膜
上皮障害、角膜上皮糜爛、角膜潰瘍(例えば角膜実質層
の潰瘍)、眼瞼縁炎、アレルギー性結膜炎等のドライア
イに起因する疾患の予防、治療薬としても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】化合物A添加培養液と無添加培養液における分
泌総タンパク量の経時変化を示すグラフ
【図2】化合物B添加培養と無添加培養液における分泌
総タンパク量の経時変化を示すグラフ
【符号の説明】
●:化合物A添加培養液 ○:対照培養液 ◆:化合物B添加培養液 *:Student's t-test 法による、化合物添加培養液に
おける分泌総タンパク量に対する有意差 P<0.05を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/27 A61K 31/27 4C206 31/415 606 31/415 606 31/4188 31/4188 31/53 31/53 38/55 A61P 27/02 A61P 27/02 27/04 27/04 C07D 487/04 144 // C07D 487/04 144 495/04 103 495/04 103 A61K 37/64 (72)発明者 井上 淳 兵庫県神戸市須磨区白川字不計1番地の6 −603号 Fターム(参考) 4C050 AA01 BB03 CC07 EE04 FF01 GG03 GG05 4C071 AA01 BB01 CC02 CC21 EE13 FF04 GG03 HH08 JJ06 LL01 4C076 AA09 AA12 AA17 AA22 AA37 AA54 BB24 CC29 DD09 DD23D DD26Z DD30Z DD38A DD41C DD67A EE23 EE31A EE32A EE38A 4C084 AA02 AA03 AA17 BA44 DC32 DC40 MA58 NA14 ZA332 4C086 AA01 AA02 BC38 BC42 BC46 CB05 CB26 CB28 DA34 MA01 MA07 MA58 ZA33 4C206 AA01 AA02 HA26 MA01 MA78 NA14 ZA33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キマーゼ阻害剤を有効成分として含有して
    なる涙液分泌促進剤。
  2. 【請求項2】キマーゼ阻害剤が、ヒト・キマーゼ阻害剤
    である請求項1記載の涙液分泌促進剤。
  3. 【請求項3】眼局所投与の剤型である請求項1記載の涙
    液分泌促進剤。
  4. 【請求項4】ドライアイの予防または治療剤である請求
    項1記載の涙液分泌促進剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002081473A1 (de) * 2001-04-03 2002-10-17 Bayer Cropscience Ag Substituierte azoloazin(thi)one
WO2007066678A1 (ja) * 2005-12-06 2007-06-14 Santen Pharmaceutical Co., Ltd. 角結膜障害治療剤

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