JP2001057973A - 脂肪像特定方法および装置並びにx線ct装置 - Google Patents

脂肪像特定方法および装置並びにx線ct装置

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JP2001057973A
JP2001057973A JP11235373A JP23537399A JP2001057973A JP 2001057973 A JP2001057973 A JP 2001057973A JP 11235373 A JP11235373 A JP 11235373A JP 23537399 A JP23537399 A JP 23537399A JP 2001057973 A JP2001057973 A JP 2001057973A
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Tetsuya Horiuchi
哲也 堀内
Kyoko Nozaki
恭子 野崎
Takayoshi Saito
公誉 斎藤
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GE Yokogawa Medical System Ltd
Yokogawa Medical Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単純なCT値範囲の指定で正確な脂肪像抽出
を可能にする脂肪像特定方法および装置、並びに、その
ような脂肪像特定装置を備えたX線CT装置を実現す
る。 【解決手段】 撮像対象800と同時に撮像した基準物
質像502’,504’が示す見かけ上のCT値と予め
わかっている理想的CT値から、両者の関係を表す回帰
式を求めて、理想的CT値で指定された脂肪範囲を見か
け上のCT値による脂肪範囲に変換し、その範囲に属す
るCT値を持つ像を特定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪像特定方法お
よび装置並びにX線CT(computerized
tomography)装置に関し、特に、断層像上で
脂肪像を特定する方法および装置、並びに、そのような
脂肪像特定装置を備えたX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置では、X線照射装置から、
撮像対象を包含する広がり(幅)を持ちそれに垂直な方
向に厚みを持つX線ビーム(beam)を照射する。X
線ビームの厚みはコリメータ(collimator)
のX線通過開口(アパーチャ:aperture)の開
度を調節することにより変更できるようになっており、
これによって撮像のスライス(slice)厚が調節さ
れる。
【0003】X線検出装置は、X線ビームの幅の方向に
多数(例えば1000個程度)のX線検出素子をアレイ
(array)状に配列した多チャンネル(chann
el)のX線検出器を有し、それによってX線を検出す
るようになっている。
【0004】X線照射・検出装置を撮像対象の周りで回
転(スキャン:scan)させて、撮像対象の周囲の複
数のビュー(view)方向でそれぞれX線による撮像
対象のプロジェクション(projection)を求
め、それらプロジェクションに基づいて、コンピュータ
(computer)により断層像を生成(再構成)す
る。
【0005】再構成された断層像において脂肪像は特定
の範囲のCT値(CT number)を持つ。このこ
とを利用して、外部からCT値の範囲を指定して脂肪像
を抽出することが行われる。抽出した脂肪像は例えば肥
満度の診断等に利用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】脂肪像のCT値は、撮
像対象の大きさや撮像条件あるいはX線CT装置の個性
等により、理想的なCT値からのずれを生じる。このた
め、単純なCT値範囲の指定では正確な脂肪像抽出が不
可能であるという問題があった。
【0007】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、単純なCT値範囲の指定で
正確な脂肪像抽出を可能にする脂肪像特定方法および装
置、並びに、そのような脂肪像特定装置を備えたX線C
T装置を実現することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)上記の課題を解決
するための第1の観点での発明は、X線管から撮像対象
に複数のビュー方向からそれぞれX線を照射して透過X
線を検出し、前記検出した信号に基づいて断層像を生成
し、前記生成した断層像上で脂肪像を特定するに当た
り、水の理想的CT値を持つ第1の基準物質、脂肪の理
想的CT値を持つ第2の基準物質および撮像対象に複数
のビュー方向でそれぞれX線を照射して透過X線を検出
し、前記検出した信号に基づいて断層像を生成し、前記
断層像において前記第1の基準物質の像が示すCT値お
よび前記第2の基準物質の像が示すCT値に基づいて、
前記断層像における水の見かけ上のCT値および脂肪の
見かけ上のCT値と水の理想的CT値および脂肪の理想
的CT値との関係を表す回帰式を求め、理想的CT値を
用いて指定された脂肪範囲を前記回帰式を用いて見かけ
上のCT値による脂肪範囲に変換し、前記変換された脂
肪範囲に属するCT値を持つ像を前記断層像上で特定す
ることを特徴とする脂肪像特定方法である。
【0009】(2)上記の課題を解決するための第2の
観点での発明は、X線管から撮像対象に複数のビュー方
向からそれぞれX線を照射して透過X線を検出し、前記
検出した信号に基づいて断層像を生成し、前記生成した
断層像上で脂肪像を特定する脂肪像特定装置であって、
水の理想的CT値を持つ第1の基準物質、脂肪の理想的
CT値を持つ第2の基準物質および撮像対象に複数のビ
ュー方向でそれぞれX線を照射して透過X線を検出する
X線照射・検出手段と、前記X線照射・検出手段が検出
した信号に基づいて断層像を生成する断層像生成手段
と、前記断層像において前記第1の基準物質の像が示す
CT値および前記第2の基準物質の像が示すCT値に基
づいて、前記断層像における水の見かけ上のCT値およ
び脂肪の見かけ上のCT値と水の理想的CT値および脂
肪の理想的CT値との関係を表す回帰式を求める回帰式
生成手段と、理想的CT値を用いて指定された脂肪範囲
を前記回帰式を用いて見かけ上のCT値による脂肪範囲
に変換する脂肪範囲変換手段と、前記変換された脂肪範
囲に属するCT値を持つ像を前記断層像上で特定する脂
肪像特定手段とを具備することを特徴とする脂肪像特定
装置である。
【0010】(3)上記の課題を解決するための第3の
観点での発明は、水の理想的CT値を持つ第1の基準物
質、脂肪の理想的CT値を持つ第2の基準物質および撮
像対象に複数のビュー方向でそれぞれX線を照射して透
過X線を検出するX線照射・検出手段と、前記X線照射
・検出手段が検出した信号に基づいて断層像を生成する
断層像生成手段と、前記断層像において前記第1の基準
物質の像が示すCT値および前記第2の基準物質の像が
示すCT値に基づいて、前記断層像における水の見かけ
上のCT値および脂肪の見かけ上のCT値と水の理想的
CT値および脂肪の理想的CT値との関係を表す回帰式
を求める回帰式生成手段と、理想的CT値を用いて指定
された脂肪範囲を前記回帰式を用いて見かけ上のCT値
による脂肪範囲に変換する脂肪範囲変換手段と、前記変
換された脂肪範囲に属するCT値を持つ像を前記断層像
上で特定する脂肪像特定手段とを具備することを特徴と
するX線CT装置である。
【0011】(4)上記の課題を解決するための第4の
観点での発明は、前記脂肪像特定手段が特定した像の面
積を求める脂肪面積計算手段を具備することを特徴とす
る(3)に記載のX線CT装置である。
【0012】(5)上記の課題を解決するための第5の
観点での発明は、前記断層像の面積を求める断面積計算
手段と、前記脂肪面積計算手段が求めた面積と前記断面
積計算手段が求めた断面積との比を求める面積比計算手
段を具備することを特徴とする(4)に記載のX線CT
装置である。
【0013】(6)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、水の理想的CT値を持つ第1の基準物
質、脂肪の理想的CT値を持つ第2の基準物質および撮
像対象に複数のビュー方向でそれぞれX線を照射して透
過X線を検出し、前記X線照射・検出手段が検出した信
号に基づいて断層像を生成し、前記断層像において前記
第1の基準物質の像が示すCT値および前記第2の基準
物質の像が示すCT値に基づいて、前記断層像における
水の見かけ上のCT値および脂肪の見かけ上のCT値と
水の理想的CT値および脂肪の理想的CT値との関係を
表す回帰式を求め、理想的CT値を用いて指定された脂
肪範囲を前記回帰式を用いて見かけ上のCT値による脂
肪範囲に変換し、前記変換された脂肪範囲に属するCT
値を持つ像を前記断層像上で特定することを特徴とする
X線断層撮像方法である。
【0014】(7)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、前記特定した像の面積を求めることを特
徴とする(6)に記載のX線断層撮像方法である。 (8)上記の課題を解決するための他の観点での発明
は、前記断層像の面積を求め、前記特定した像の面積と
前記断面積との比を求めることを特徴とする(7)に記
載のX線断層撮像方法である。
【0015】(作用)本発明では、撮像対象と同時に撮
像した基準物質像が示す見かけ上のCT値と予めわかっ
ている理想的CT値から、両者の関係を表す回帰式を求
める。この回帰式により、理想的CT値で指定された脂
肪範囲を見かけ上のCT値による脂肪範囲に変換し、そ
の範囲に属するCT値を持つ像を特定する。これによ
り、撮像対象の大小や撮像条件等に無関係に、理想的C
T値による脂肪範囲の指定が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。図1にX線CT装置のブロ
ック(block)図を示す。本装置は本発明の実施の
形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装
置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の動作
によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例が示
される。
【0017】図1に示すように、本装置は、走査ガント
リ(gantry)2、撮像テーブル(table)4
および操作コンソール(console)6を備えてい
る。走査ガントリ2はX線管20を有する。X線管20
から放射された図示しないX線は、コリメータ22によ
り例えば扇状のX線ビームすなわちファンビーム(fa
n beam)となるように成形され、検出器アレイ2
4に照射される。検出器アレイ24は、扇状のX線ビー
ムの幅の方向にアレイ状に配列された複数のX線検出素
子を有する。検出器アレイ24の構成については後にあ
らためて説明する。
【0018】X線管20、コリメータ22および検出器
アレイ24はX線照射・検出装置を構成する。X線照射
・検出装置については、後にあらためて説明する。検出
器アレイ24にはデータ収集部26が接続されている。
データ収集部26は検出器アレイ24の個々のX線検出
素子の検出データを収集する。
【0019】X線管20からのX線の照射は、X線コン
トローラ(controller)28によって制御さ
れる。なお、X線管20とX線コントローラ28との接
続関係については図示を省略する。コリメータ22は、
コリメータコントローラ30によって制御される。な
お、コリメータ22とコリメータコントローラ30との
接続関係については図示を省略する。
【0020】以上のX線管20からコリメータコントロ
ーラ30までのものが、走査ガントリ2の回転部34に
搭載されている。回転部34の回転は、回転コントロー
ラ36によって制御される。なお、回転部34と回転コ
ントローラ36との接続関係については図示を省略す
る。
【0021】撮像テーブル4は、図示しない撮像対象を
走査ガントリ2のX線照射空間に搬入および搬出するよ
うになっている。撮像対象とX線照射空間との関係につ
いては後にあらためて説明する。
【0022】操作コンソール6は、中央処理装置60を
有している。中央処理装置60は、例えばコンピュータ
等によって構成される。中央処理装置60には、制御イ
ンタフェース(interface)62が接続されて
いる。制御インタフェース62には、走査ガントリ2と
撮像テーブル4が接続されている。中央処理装置60は
制御インタフェース62を通じて走査ガントリ2および
撮像テーブル4を制御する。
【0023】走査ガントリ2内のデータ収集部26、X
線コントローラ28、コリメータコントローラ30およ
び回転コントローラ36が制御インタフェース62を通
じて制御される。なお、それら各部と制御インタフェー
ス62との個別の接続については図示を省略する。
【0024】中央処理装置60には、また、データ収集
バッファ64が接続されている。データ収集バッファ6
4には、走査ガントリ2のデータ収集部26が接続され
ている。データ収集部26で収集されたデータがデータ
収集バッファ64を通じて中央処理装置60に入力され
る。
【0025】中央処理装置60は、データ収集バッファ
64を通じて収集した複数ビューのプロジェクションに
基づいて画像再構成を行う。画像再構成には、例えばフ
ィルタード・バックプロジェクション(filtere
d back projection)法等が用いられ
る。中央処理装置60には、また、記憶装置66が接続
されている。記憶装置66は、各種のデータや再構成画
像およびプログラム(program)等を記憶する。
【0026】中央処理装置60には、また、表示装置6
8と操作装置70がそれぞれ接続されている。表示装置
68は、中央処理装置60から出力される再構成画像や
その他の情報を表示するようになっている。操作装置7
0は、操作者によって操作され、各種の指示や情報等を
中央処理装置60に入力するようになっている。
【0027】図2に、検出器アレイ24の模式的構成を
示す。検出器アレイ24は、多数のX線検出素子24
(i)を配列した、多チャンネルのX線検出器となって
いる。多数のX線検出素子24(i)は、全体として、
円筒凹面状に湾曲したX線入射面を形成する。iはチャ
ンネル番号であり例えばi=1〜1000である。
【0028】X線検出素子24(i)は、例えばシンチ
レータ(scintillator)とフォトダイオー
ド(photo diode)の組み合わせによって構
成される。なお、これに限るものではなく、例えばカド
ミウム・テルル(CdTe)等を利用した半導体X線検
出素子、あるいは、キセノン(Xe)ガスを利用した電
離箱型のX線検出素子であって良い。
【0029】図3に、X線照射・検出装置におけるX線
管20とコリメータ22と検出器アレイ24の相互関係
を示す。なお、図3の(a)は走査ガントリ2の正面か
ら見た状態を示す図、(b)は側面から見た状態を示す
図である。同図に示すように、X線管20から放射され
たX線は、コリメータ22により扇状のX線ビーム40
0となるように成形され、検出器アレイ24に照射され
る。
【0030】図3の(a)では、扇状のX線ビーム40
0の広がりすなわちX線ビーム400の幅を示す。X線
ビーム400の幅方向は、検出器アレイ24におけるチ
ャンネルの配列方向に一致する。(b)ではX線ビーム
400の厚みを示す。
【0031】このようなX線ビーム400の扇面に体軸
を交差させて、例えば図4に示すように、撮像テーブル
4に載置された撮像対象8がX線照射空間に搬入され
る。走査ガントリ2は、内部にX線照射・検出装置を包
含する筒状の構造になっている。
【0032】X線照射空間は、走査ガントリ2の筒状構
造の内側空間に形成される。X線照射空間には図示しな
い基準ファントム(phantom)が設けられてい
る。基準ファントムは、例えば撮像テーブル4に形成し
た凹部等に配置される。基準ファントムについては後に
あらためて説明する。
【0033】X線ビーム400によってスライスされた
撮像対象8および基準ファントムの像が検出器アレイ2
4に投影される。検出器アレイ24は、撮像対象8を透
過したX線を検出する。撮像対象8に照射するX線ビー
ム400の厚みthは、コリメータ22のアパーチャの
開度調節により適宜に設定される。
【0034】このようなX線照射・検出装置を紙面に垂
直な面内で回転させて撮像対象8をスキャンし、複数の
方向から透視したX線検出信号を求める。撮像テーブル
4を停止させた状態でスキャンすることにより、シング
ルスライススキャン(single slice sc
an)が行われる。1スキャンごとに撮像テーブル4を
ステップ(step)送りすることにより、マルチスラ
イススキャン(multi−slice scan)が
行われる。X線照射・検出装置を連続的に回転させなが
ら撮像テーブル4を連続送りすることにより、螺旋状の
スキャンすなわちいわゆるヘリカルスキャン(heli
cal scan)が行われる。
【0035】図5に、基準ファントムの模式的構成を断
面図により示す。同図に示すように、基準ファントム5
00は、内部に水基準物質502および脂肪基準物質5
04を封入した例えばプラスチック(plastic
s)等からなる固形部材である。水の準物質502は、
本発明における第1の基準物質の実施の形態の一例であ
る。脂肪基準物質504は、本発明における第2の基準
物質の実施の形態の一例である。
【0036】水基準物質502としては、水の理想的な
CT値を持つ物質(例えば蒸留水等)が用いられる。脂
肪基準物質504としては、脂肪の理想的なCT値を持
つ物質(例えば精製油等)が用いられる。
【0037】図6に、脂肪像特定の観点から見た本装置
の主要部のブロック図を示す。同図に示す装置は、本発
明の脂肪像特定装置の実施の形態の一例である。本装置
の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一
例が示される。本装置の動作によって、本発明の方法に
関する実施の形態の一例が示される。
【0038】同図に示すX線照射・検出部200は走査
ガントリ2に相当する。X線照射・検出部200は、本
発明におけるX線照射・検出手段の実施の形態の一例で
ある。
【0039】X線照射・検出部200の出力信号に基づ
いて、断層像生成ユニット602が断層像を生成(再構
成)する。断層像生成ユニット602は、本発明におけ
る断層像生成手段の実施の形態の一例である。断層像生
成ユニット602は、例えば中央処理装置60用のコン
ピュータプログラム等により実現される。以下に説明す
る他のユニットも同様である。
【0040】断層像生成ユニット602により、例えば
図7に示すような断層像が生成される。同図に示すよう
に、断層像には撮像対象の断層像800と基準ファント
ムの断層像500’が含まれる。基準ファントムの断層
像500’には、水基準物質像502’および脂肪基準
物質像504’が含まれる。
【0041】水基準物質像502’のCT値は、前述の
理由により、水基準物質502が持っている理想的なC
T値と必ずしも一致しない値となる。同様に、脂肪基準
物質像504’のCT値も、脂肪基準物質504が持っ
ている理想的なCT値と必ずしも一致しない値となる。
【0042】このような断層像が水基準物質CT値測定
ユニット604および脂肪基準物質CT値測定ユニット
606に入力される。水基準物質CT値測定ユニット6
04は、水基準物質像502’のCT値を測定する。脂
肪基準物質CT値測定ユニット606は、脂肪基準物質
像504’のCT値を測定する。
【0043】それらの測定値は回帰式生成ユニット60
8に入力される。回帰式生成ユニット608は、本発明
における回帰式生成手段の実施の形態の一例である。回
帰式生成ユニット608は、水基準物質像502’およ
び脂肪基準物質像504’のCT値と、水基準物質像5
02および脂肪基準物質像504の理想的なCT値との
対応関係を表す回帰式を生成する。
【0044】回帰式の生成を図8により説明する。水基
準物質像502’のCT値CT#waterは見かけ上
のCT値であり、本来は水基準物質502が持つ理想的
CT値CT#water_idealとなるべき値であ
る。
【0045】また、脂肪基準物質像504’のCT値C
T#fatも見かけ上のCT値であり、本来は脂肪基準
物質504が持つ理想的CT値CT#fat_idea
lとなるべき値である。
【0046】このように、2組のCT値についてそれぞ
れ対応関係が成立するので、それに基づいて、理想的C
T値と見かけ上のCT値の関係を示す回帰式y=αx+
βを一義的に求めることができる。この回帰式y=αx
+βは、理想的CT値を見かけ上のCT値に変換するた
め変換式として用いることができる。
【0047】回帰式は脂肪範囲変換ユニット610に入
力される。脂肪範囲変換ユニット610は、本発明にお
ける脂肪範囲変換手段の実施の形態の一例である。脂肪
範囲変換ユニット610は、理想的CT値を用いて指定
された脂肪範囲FRを、回帰式を用いて、見かけ上のC
T値で表した脂肪範囲FR’に変換する。
【0048】変換された脂肪範囲FR’は脂肪像特定ユ
ニット612に入力される。脂肪像特定ユニット612
には、また、断層像生成ユニット602から断層像が入
力される。脂肪像特定ユニット612は、本発明におけ
る脂肪像特定手段の実施の形態の一例である。脂肪像特
定ユニット612は、断層像において脂肪範囲FR’に
属するCT値を持つ画像すなわち脂肪像を特定する。特
定された脂肪像は記憶装置66に記憶し、また、表示装
置68で表示する。
【0049】このように、理想的CT値で指定した脂肪
範囲を、脂肪像の見かけ上のCT値で表した脂肪範囲に
変換するので、所望の脂肪像を正しく特定することがで
きる。また、脂肪範囲の設定は、撮像対象の大きさや撮
像条件に無関係に理想的CT値で行えるので、適正な設
定を容易に行うことができる。
【0050】特定された脂肪像は面積計算ユニット61
4に入力される。面積計算ユニット614は特定された
脂肪像の面積を計算する。面積計算ユニット614は、
本発明における脂肪面積計算手段の実施の形態の一例で
ある。計算した脂肪面積は記憶装置66に記憶し、ま
た、表示装置68で表示する。
【0051】断層像の面積が断面積計算ユニット616
で計算される。断面積計算ユニット616は、本発明に
おける断面積計算手段の実施の形態の一例である。面積
計算ユニット614で計算した脂肪像面積および断面積
計算ユニット616で計算した断層像の面積が面積比計
算ユニット618に入力される。面積比計算ユニット6
18は、断層像の面積に対する脂肪像の面積の比を計算
する。面積比計算ユニット618は、本発明における面
積比計算手段の実施の形態の一例である。面積比は撮像
対象の肥満度の指標として記憶装置66に記憶され、ま
た、表示装置68で表示される。
【0052】本装置の動作を説明する。図9に、本装置
の動作のフロー図を示す。同図に示すように、ステップ
(step)902で、撮像対象8を基準ファントム5
00と一緒にスキャンする。これによって、例えば図7
に示したような断層像が得られる。
【0053】次に、ステップ904で、断層像中の水基
準物質像502’のCT値を測定する。これによって、
図8に示した見かけ上のCT値CT#waterが得ら
れる。
【0054】次に、ステップ906で、断層像中の脂肪
基準物質像504’のCT値を測定する。これによっ
て、図8に示した見かけ上のCT値CT#fatが得ら
れる。次に、ステップ908で、図8に示したような回
帰式を生成する。回帰式の生成には、予めわかっている
水基準物質502の理想的CT値CT#water_i
dealおよび脂肪基準物質504の理想的CT値CT
#fat_idealと、ステップ904,906でそ
れぞれ測定した水基準物質像502’のCT値CT#w
aterおよび脂肪基準物質像504’のCT値CT#
fatが用いられる。
【0055】次に、ステップ910で、操作者が操作装
置70を通じて脂肪範囲FRのCT値を入力する。CT
値は脂肪の理想的CT値が用いられる。脂肪の理想的C
T値を用いるので、脂肪範囲の指定は撮像対象や撮像条
件の相違に関わらず共通化することができる。
【0056】次に、ステップ912で、補正脂肪範囲の
CT値を算出する。補正脂肪範囲のCT値の算出は回帰
式を用いて行われる。次に、ステップ914で、断層像
から補正脂肪範囲に属するCT値を持つピクセル(pi
xel)を抽出する。これによって脂肪像が抽出され
る。補正脂肪範囲に属するCT値を持つピクセルを抽出
するので、理想的CT値による範囲指定にも関わらず脂
肪像を正しく抽出することができる。
【0057】次に、ステップ916で、脂肪範囲の面積
すなわち抽出した脂肪像の面積を計算しかつ表示する。
脂肪像の抽出が正しく行われるので、正しい面積が表示
される。このとき、断層像中の脂肪像およびその面積比
も合わせて表示するようにしても良い。脂肪像およびそ
の面積比も適正なものが表示される。
【0058】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、単純なCT値範囲の指定で正確な脂肪像抽出を可
能にする脂肪像特定方法および装置、並びに、そのよう
な脂肪像特定装置を備えたX線CT装置を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】図1に示した装置における検出器アレイの模式
図である。
【図3】図1に示した装置におけるX線照射・検出装置
の模式図である。
【図4】図1に示した装置におけるX線照射・検出装置
の模式図である。
【図5】図1に示した装置で用いる基準ファントムの模
式的構成図である。
【図6】脂肪像特定の観点から見た図1に示した装置の
主要部のブロック図である。
【図7】図1に示した装置で撮像した断層像の模式図で
ある。
【図8】理想的CT値と見かけ上のCT値との関係を示
すグラフである。
【図9】図1に示した装置の動作のフロー図である。
【符号の説明】
2 走査ガントリ 20 X線管 22 コリメータ 24 検出器アレイ 26 データ収集部 28 X線コントローラ 30 コリメータコントローラ 34 回転部 36 回転コントローラ 4 撮像テーブル 6 操作コンソール 60 中央処理装置 62 制御インタフェース 64 データ収集バッファ 66 記憶装置 68 表示装置 70 操作装置 8 撮像対象 200 X線照射・検出部 602 断層像生成ユニット 604 水基準物質CT値測定ユニット 606 脂肪基準物質CT値測定ユニット 608 回帰式生成ユニット 610 脂肪範囲変換ユニット 612 脂肪像特定ユニット 614 面積計算ユニット 616 断面積計算ユニット 618 面積比計算ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 公誉 東京都日野市旭が丘四丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Fターム(参考) 4C093 AA22 CA21 CA37 CA50 FC13 FD03 FF09 FF16 FF19 FF23 FF28 GA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線管から撮像対象に複数のビュー方向
    からそれぞれX線を照射して透過X線を検出し、前記検
    出した信号に基づいて断層像を生成し、前記生成した断
    層像上で脂肪像を特定するに当たり、 水の理想的CT値を持つ第1の基準物質、脂肪の理想的
    CT値を持つ第2の基準物質および撮像対象に複数のビ
    ュー方向でそれぞれX線を照射して透過X線を検出し、 前記検出した信号に基づいて断層像を生成し、 前記断層像において前記第1の基準物質の像が示すCT
    値および前記第2の基準物質の像が示すCT値に基づい
    て、前記断層像における水の見かけ上のCT値および脂
    肪の見かけ上のCT値と水の理想的CT値および脂肪の
    理想的CT値との関係を表す回帰式を求め、 理想的CT値を用いて指定された脂肪範囲を前記回帰式
    を用いて見かけ上のCT値による脂肪範囲に変換し、 前記変換された脂肪範囲に属するCT値を持つ像を前記
    断層像上で特定する、ことを特徴とする脂肪像特定方
    法。
  2. 【請求項2】 X線管から撮像対象に複数のビュー方向
    からそれぞれX線を照射して透過X線を検出し、前記検
    出した信号に基づいて断層像を生成し、前記生成した断
    層像上で脂肪像を特定する脂肪像特定装置であって、 水の理想的CT値を持つ第1の基準物質、脂肪の理想的
    CT値を持つ第2の基準物質および撮像対象に複数のビ
    ュー方向でそれぞれX線を照射して透過X線を検出する
    X線照射・検出手段と、 前記X線照射・検出手段が検出した信号に基づいて断層
    像を生成する断層像生成手段と、 前記断層像において前記第1の基準物質の像が示すCT
    値および前記第2の基準物質の像が示すCT値に基づい
    て、前記断層像における水の見かけ上のCT値および脂
    肪の見かけ上のCT値と水の理想的CT値および脂肪の
    理想的CT値との関係を表す回帰式を求める回帰式生成
    手段と、 理想的CT値を用いて指定された脂肪範囲を前記回帰式
    を用いて見かけ上のCT値による脂肪範囲に変換する脂
    肪範囲変換手段と、 前記変換された脂肪範囲に属するCT値を持つ像を前記
    断層像上で特定する脂肪像特定手段と、を具備すること
    を特徴とする脂肪像特定装置。
  3. 【請求項3】 水の理想的CT値を持つ第1の基準物
    質、脂肪の理想的CT値を持つ第2の基準物質および撮
    像対象に複数のビュー方向でそれぞれX線を照射して透
    過X線を検出するX線照射・検出手段と、 前記X線照射・検出手段が検出した信号に基づいて断層
    像を生成する断層像生成手段と、 前記断層像において前記第1の基準物質の像が示すCT
    値および前記第2の基準物質の像が示すCT値に基づい
    て、前記断層像における水の見かけ上のCT値および脂
    肪の見かけ上のCT値と水の理想的CT値および脂肪の
    理想的CT値との関係を表す回帰式を求める回帰式生成
    手段と、 理想的CT値を用いて指定された脂肪範囲を前記回帰式
    を用いて見かけ上のCT値による脂肪範囲に変換する脂
    肪範囲変換手段と、 前記変換された脂肪範囲に属するCT値を持つ像を前記
    断層像上で特定する脂肪像特定手段と、を具備すること
    を特徴とするX線CT装置。
  4. 【請求項4】 前記脂肪像特定手段が特定した像の面
    積を求める脂肪面積計算手段、を具備することを特徴と
    する請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 【請求項5】 前記断層像の面積を求める断面積計算
    手段と、 前記脂肪面積計算手段が求めた面積と前記断面積計算手
    段が求めた断面積との比を求める面積比計算手段、を具
    備することを特徴とする請求項4に記載のX線CT装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005533564A (ja) * 2002-07-23 2005-11-10 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー プラークの成分を検出するための方法及びシステム
JP2006312030A (ja) * 2005-04-07 2006-11-16 Toshiba Corp X線ct装置
JP2008119468A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Palodex Group Oy Cbct型x線撮像の方法とアッセンブリ
JP2010004959A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Toshiba Corp X線ct装置
JP2012040160A (ja) * 2010-08-19 2012-03-01 Hitachi Aloka Medical Ltd X線ct装置

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